JPH11509837A - ガス充填アミノ酸ブロックコポリマーマイクロスフェア - Google Patents

ガス充填アミノ酸ブロックコポリマーマイクロスフェア

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JPH11509837A JP9501391A JP50139196A JPH11509837A JP H11509837 A JPH11509837 A JP H11509837A JP 9501391 A JP9501391 A JP 9501391A JP 50139196 A JP50139196 A JP 50139196A JP H11509837 A JPH11509837 A JP H11509837A
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ハシモト,ユキオ
ローマン,ロルフ
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モレキュラー バイオシステムズ,インコーポレイテッド
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    • A61K49/222Echographic preparations; Ultrasound imaging preparations ; Optoacoustic imaging preparations characterised by a special physical form, e.g. emulsions, liposomes
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、超音波造影剤として有用なガス充填マイクロスフェアに関する。より特定すると、本発明は、両親媒性のポリアミノ酸ブロックコポリマーおよび薬学的に受容可能なガスから調製されたガス充填マイクロスフェアに関する。コポリマーの疎水性ブロックは、疎水性側鎖を有するアミノ酸(例えば、ロイシン、イソロイシン、バリン、およびフェニルアラニン)から形成され、そしてコポリマーの疎水性ブロックは、親水性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グルタミン酸(およびそのイオン化形態、グルタメート)、アスパラギン酸(およびそのイオン化形態、アスパレート)、およびリジン)から形成される。

Description

【発明の詳細な説明】 ガス充填アミノ酸ブロックコポリマーマイクロスフェア技術分野 本発明は、超音波造影剤として有用なガス充填マイクロスフェアに関する。よ り特定すると、本発明は、両親媒性のポリアミノ酸ブロックコポリマーから調製 されたガス充填マイクロスフェアに関する。 背景 診断用超音波イメージングは、音エネルギーの波が、問題の領域に集中させら れ得、そしてそれについてイメージを作成するような方法で反射される、という 原理に基づいている。利用される超音波スキャナーは、映し出される領域の体表 面上に設置され、音波は該区域へ向けられる。超音波スキャナーは、反射音波を 検出し、そのデータをビデオイメージへと変換する。超音波エネルギーが物質を 通過する場合に、反射されるエネルギー量は透過速度および物質の音響学的特性 に依存する。物質の音響学的特性の変化(例えば、音響学的インピーダンスの変 化など)は、液体−固体または液体−ガスのような、異なる音響密度の境界面で 最も顕著である。従って、超音波エネルギーが組織を通して向けられると、臓器 組織は超音波スキャナーが検出する音響反射信号を発生する。これらの信号は、 造影剤を適切に利用することで増強することができる。 特に重要な超音波イメージング剤は、ガスが超音波の反射物質として効率が良 いために、ガスを使用している。共鳴ガスの気泡は、同じサイズの固体粒子より も1000倍も効率よく音を散乱する。OphirおよびParker(Ultrasound in Medicin e and Biology,1989,Vol.15,No.4,pp.319-333)は、様々なタイプの、ガスを 含有した超音波造影剤について述べている。OphirおよびParkerが述べている最 も重要な種類のガス含有超音波造影剤の一つは、カプセルに包まれた、ガス微小 気泡またはマイクロスフェアである。その気泡はタンパク質あるいは他の生物適 合性物質から構成された殻に取り巻かれている。現在商業用のマイクロスフェ ア造影剤はALBUNEX(Molecular Biosystems社、San Diego,カリフォルニア州) で、これはガスマイクロスフェアをカプセル含有するヒト血清アルブミンから構 成され、適当な貯蔵寿命を有する。例として、米国特許第4,572,203号および第4 ,844,882号を参照されたし。このような気泡の周りの蛋白殻は、癒合を防止し、 マイクロスフェア(直径1-10ミクロン)の貯蔵を20週間以上、可能にする。 カプセルに包まれた微小気泡はまた、サイズの問題に対する解決策も提示する 。すなわち、マイクロスフェアは、それが肺の毛細管を通過するのに要する直径 8ミクロン未満に優先的になるように製造できる、という点で優れている(dejo ng,N.Ultrasound Med.Biol.19:279-288,1993)。 最近の学説は、主に生体内安定性を増強するため、マイクロスフェア殻の性質 改善に中心をおいている。例えば、Giddey(PCT/EP91/01706)は、高パーセント の粘度増強物質(40-80%多価アルコール)を含むタンパク質溶液中に、乳化前の ガスを導入し、それを高速破砕機で機械的せん断にかけている。適当なサイズの 気泡が捕集され、それらは柔らかな殻の中で安定化するよう適切な界面活性剤で 被覆される。Holmes(PCT WO 92/17213)は、殻を生物分解可能な化学架橋剤で 強化することによってタンパク質の生体内安定性を増強するよう提案した。Bich onら(EPA 90/810367)およびSchneiderら(Inv.Radiol.27:134-139,1992)は、 多孔性(5から2000nmの気孔サイズ)ポリマー“微小バルーン”、すなわち弾性 を改善するような多孔性包膜について述べている。ErbelおよびZotz(米国特許 第5,190,982号)は、空気が捕獲される架橋性ポリマーマイクロカプセルについ て述べている。 硬直した殻は気泡の共鳴エネルギーを弱め後方散乱を減少させる、ということ が研究によって示されている(dejong,N.ら,Ultrasonics,30:95-103,1992)。ま た、気泡の共鳴振動数はさらに短波長にシフトさせられる(Schneider,M.ら,Inv est.Radiol.27:134-139,1991)。音響スキャナーから得られる超音波振動の浸透 は振動数の直接関数なので、このシフトは、臨床応用において問題となり得る。 すなわち、例えば7.5から12.5MHzのような短波長は、組織によく浸透しない。診 断用超音波の典型的な振動数は、2-7.5MHzである。 発明者は、親水性末端と疎水性末端を併せ持つポリアミノ酸ブロックコポリマ は、ガス充填マイクロスフェアの安定した膜を生成するために利用できる、とい うことを発見した。その両親媒性のために、これらのブロックコポリマーは溶液 中におかれるとミセルを形成する。たとえば、パーフルオロ(過フッ化)炭素ガ スのような薬理学上容認できる非水溶性ガスの存在下、このような溶液は音響学 的な、あるいは機械的なキャビテーション技術によってガス充填マイクロスフェ アを形成することができる。ポリマー膜は親水性ポリマー側鎖と親水性ガスとの 相互作用によって生じる。膜殻はその後、ポリアミド-水素結合による高分子複 合体ネットワークの形成によってさらに安定化される。ガス充填マイクロスフェ アは、ブロックコポリマーの親水性部分における負または正に荷電した官能基の 存在によって、水の媒介中の散乱が促進される。発明の要旨 本発明の1つの局面は、超音波イメージング剤としての使用に適切な組成物に 関する。この組成物は、ガス充填されたマイクロスフェアの懸濁液を含み、この マイクロスフェアは、以下を含む: (a)両親媒性アミノ酸ブロックコポリマーを含む外部膜であって、該コポリ マーは、疎水性アミノ酸からなる疎水性ポリマーブロック、および親水性アミノ 酸からなる親水性ポリマーブロックを含み;外部膜は、以下をカプセル化する (b)薬学的に受容可能な非水溶性ガス。 好ましくは、前記疎水性アミノ酸は、α-アミノ酸である。より好ましくは、 前記疎水性アミノ酸は、ロイシン、イソロイシン、バリン、およびフェニルアラ ニンからなる群から選択されるα-アミノ酸である。1つの好ましい実施態様に おいて、前記疎水性アミノ酸は、ロイシンである。 好ましくは、親水性アミノ酸は、α-アミノ酸である。より好ましくは、前記 親水性アミノ酸は、グルタミン酸、グルタメート(glutamate)、アスパラギン 酸、アスパルテート(aspartate)、およびリジンからなる群から選択されるα- アミノ酸である。1つの好ましい実施態様において、前記親水性α-アミノ酸は 、グルタメートである。 好ましくは、前記非水溶性ガスは、1〜5個の炭素原子を有するパーフルオロ アルカンであり、より好ましくは、3〜5個の炭素原子である。1つの好ましい 実施態様において、前記非水溶性ガスは、パーフルオロプロパンである。 好ましい実施態様において、前記疎水性アミノ酸は、ロイシンであり;前記親 水性アミノ酸は、グルタメートであり;そして前記非水溶性ガスは、パーフルオ ロプロパンである。 本発明の別の局面は、その超音波イメージにおいて患者の組織および/または 器官のコントラストを増強する方法であって、以下の工程を包含する: (a)上記のマイクロスフェア組成物を患者に注入する工程; (b)超音波エネルギーを組織および/または器官に付与する工程; (c)組織および/または器官から反射する超音波エネルギーを検出する工程 ;および (d)反射したエネルギーをイメージに翻訳する工程。図面の簡単な説明 図1は、ブロックコポリマーPSLGlu-ブロック-PLLeuの調製のための合成経路 を例示するフローチャートである。 図2は、パーフルオロプロパンの存在下でのブロックコポリマーPSLGlu-ブロ ック-PLLeuの超音波処理により調製した、ガス充填マイクロスフェアの写真であ る(1単位=1.5ミクロン)。 図3は、ブロックコポリマーPSLGlu-ブロック-PLLeuおよびパーフルオロプロ パンを用いて調製されたマイクロスフェアについて、Coulterカウンターを用い て測定されたマイクロスフェアの直径の関数として、マイクロスフェア集団(po pulation)を示すグラフである。 図4は、PSLGlu-ブロック-PLLeuブロックコポリマーガス充填マイクロスフェ アの相図である。相は、(I)発泡体、(II)マイクロスフェア、(III)不透明な溶液 、および(IV)沈殿を示す。 図5は、マイクロスフェアを形成するための連続的プロセス超音波処理のため に適切な装置のスキーム的な表現である。詳細な説明 ゆえに、本発明は、超音波造影剤としての使用に適切なガス充填マイクロスフ ェアの調製を提供する。これらのマイクロスフェアは、両親媒性アミノ酸ブロッ ックコポリマー(すなわち、疎水性ブロックおよび親水性ブロックを有するブロ ックコポリマー)および薬学的に受容可能な非水溶性ガスから調製される。 “アミノ酸”という用語は、本明細書中において慣用的な意味で使用され、ア ミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)からなる有機化学分子を記述する。 重要なアミノ酸の一つはいわゆるアルファアミノ酸で、アルファアミノ酸ではア ミノ基がアルファ炭素に、すなわちカルボキシル炭素に隣接する炭素原子に、結 合している。 アルファアミノ酸は、便宜上H2N-CH(R)-COOHという式で表される。この式で 、-R基は慣用的に“側鎖”と言われる。側鎖は、サイズ、形、化学的反応性が異 なる。多数のアミノ酸が知られていて、それには例えば、20種類の一般アミノ 酸と、周知の天然アルファアミノ酸が含まれる。 側鎖は疎水性または親水性となり得る。“疎水性”および“親水性”という用 語は、それぞれ、本明細書中において慣用的な意味で使用され、水に対する親和 性を欠く化学的部分、および親和性を有する化学的部分を記述する。疎水性側鎖 の例には、例えば、-CH2CH(CH3)2(ロイシンを生ずる)、-CH(CH2CH3)CH3(イソ ロイシンを生ずる)、-CH(CH3)2(バリンを生ずる)、-CH2-C6H5(フェニルアラ ニンを生ずる)などを含む。親水性側鎖の例には、例えば、-CH2COOH(アスパラ ギン酸、またはアスパラギン酸イオンを生ずる)、-CH2CH2COOH(グルタミン酸 、またはグルタミン酸イオンを生ずる)、-(CH2)4-NH2(リジンを生ずる)を含 む。 これらの例を以下の表に表す。 もし側鎖Rが-Hでないならば、中心(アルファ)炭素はキラルとなり、アルフ ァアミノ酸は光学活性となる。そのため、光学活性アルファアミノ酸は、鏡像異 性体、ジアステレオ異性体、立体異性体のいずれにおいてもポリマーを生成する 。例えば、グリシンはRが-Hであるため光学異性ではないが、アラニンはRが-CH3 であるため光学活性で、D体またはL体でそれぞれD-アラニンまたはL-アラニン となる。 あるアルファアミノ酸のアルファアミノ官能基(-NH2)は、カルボキシル官能 基(-COOH)と反応してその間にアミド(またはペプチド)結合を生成し別のア ルファアミノ酸のアルファ炭素に結合することがある。もしこの反応が繰り返さ れるならば、ポリアミノ酸(ポリペプチド)とも呼ばれるアミノ酸ポリマーが、 アミド(ペプチド)結合によって結合する多数のアミノ酸から構成され生成され る。 “ポリマー”という用語は、本明細書中において慣用的な意味で使用され、多 数の異なる、または同一の、モノマー単位の繰り返しで構成されるとみなされる 分子を記述する。“ポリアミノ酸”という用語は本明細書中において、アミノ酸 から生成されるポリマーを記述し、この時アミノ酸は同一または異なる。 全てのモノマー単位が同一であるポリマーは、しばしば単独ポリマーと呼ばれ 、一方、全てのモノマー単位が同一ではないポリマーはコポリマーと呼ばれる( 混合ポリマーまたはヘテロポリマーとしても通常知られている)。例えば、モノ マー単位AおよびBから構成されるコポリマーはA-Bコポリマーと呼ぶことがで きる。 コポリマーは便宜上その構造によって記述される。AおよびBモノマー単位が 無作為に処理されているA-Bコポリマーの場合、そのコポリマーはA-Bランダムコ ポリマーと呼ばれる(例、・・・A-A-B-A-B-B-A・・・)。毎Aモノマーが二つのBモノ マーの間に位置するA-Bコポリマーの場合(例、・・・B-A-B-A-B-A-B・・・)、このコ ポリマーはA-B交互コポリマーと呼ばれる。AおよびBモノマーが決して単独で 現れずかわりに二つまたはそれ以上の同一モノマーのブロックで現れる交互コポ リマーの場合、このコポリマーはA-Bブロックコポリマーと呼ばれる(例、A-A-A -A-B-B-B)。 コポリマーを識別する特徴は、異なるモノマー単位の相対数である。例えば、 20Aモノマー単位および30Bモノマー単位から構成されるコポリマー(例、(AABB B)n)は、0.67(すなわち、20/30)のA:Bモノマー比を有すると言うことができ る。 ポリアミノ酸は鎖状、枝分かれ状、または環状である。例えば、鎖状または枝 分かれ状ポリアミノ酸の両自由端(すなわち、-NH2末端および-COOH末端)を結 合させて環状構造を生成することができる。また、(-COOH基だけではなく、異 なる反応性の)二つの反応的-NH2基を有するリジン、および(-NH2基だけではな く、異なる反応性の)二つの-COOH基を有するアスパラギン酸のように、2種類 以上の反応的官能基を有するアルファアミノ酸は、それから生成されるポリマー の枝分かれ、および/または環状化を可能にする。 ある種類の鎖状ポリアミノ酸は、つぎの式で表されることができる。 H-(AA)n-OH H-(NH-CHR-CO)n-OH ここで、nは正の整数、AAはアルファアミノ酸を表し、Rはアルファアミノ酸のア ルファ炭素に結合したアルファアミノ酸側鎖である。また、n個のアミノ酸(AA) およびn個の側鎖(R)は、独立で、同一であるか、または異なる。n個のR基が 全て同一であるとき、ポリアミノ酸は単独ポリマーである。n個のR基の全てが 同一ではないとき、このポリマーはコポリマーと呼ばれる。(これらの式の中で 暗黙に示されているものは末端基の任意の存在であり、これは重合中に生じ得る という事に注意されたし。例えば、末端-COOH基は、重合開始部分となるように 誘導され得る。例えば、アミドや、以下に述べるような-CONH-CH2CH2-N(CH3)2の ように。) 本発明中の有用な親水性ポリアミノ酸ポリマーの一種は、便宜上A-Bブロック コポリマーとして記述されることができ、また、第一親水性ポリマーブロック( モノマー単位として親水性アルファアミノ酸、AA1を用いて生成される)および 第二疎水性ポリマーブロック(モノマー単位として疎水性アルファアミノ酸、AA2 を用いて生成される)から構成され、次の式で表される。 疎水性ブロック-親水性ブロック H-(AA2)n-(AA1)m-OH H-(NH-CHR2-CO)n-(NH-CHR1-CO)m-OH ここで、nおよびmは1から約100までの正の整数であり、好適に約20から約50 までが好ましい。AA1は、単独では同一または異なる親水性アルファアミノ酸で ある。AA2は、単独では同一または異なる疎水性アルファアミノ酸である。R1は 、単独では同一または異なる親水性アミノ酸側鎖である。R2は、単独では同一ま たは異なる疎水性アミノ酸側鎖である。好適にAA1は全て同一、AA2は全て同一、 R2は全て同一であることが望ましい。(再び、これらの式で暗黙に示されている ものは重合開始剤末端基の任意の存在であり、これは重合中に生じ得るというこ とに注意されたし。) 第一ブロックは“疎水性ブロック”と記述でき、アミノ酸が疎水性アミノ酸側 鎖を有すると特徴づけられるポリアミノ酸である。疎水性側鎖の例には、好適に 3から約10炭素原子がより望ましいが、2から約20炭素原子の炭化水素基が 含まれ、それらには、例えば、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH2CH3)CH3、お よび-CH2C6H5がある。疎水性アミノ酸の例には、バリン、ロイシン、イソロイシ ンおよびフェニルアラニンがある。 第二ブロックは“親水性ブロック”と記述でき、アミノ酸が親水性アミノ酸側 鎖を有すると特徴づけられるポリアミノ酸である。親水性側鎖はしばしば、アミ ノ基(すなわち、-NH2または-NH3 +)またはカルボキシル基(すなわち、-COOHま たは-COO-)のような親水性官能基からなる。このようなアミノ酸の例には、リ ジン、グルタミン酸(およびそのイオン化体、グルタメート)、およびアスパラ ギン酸(およびそのイオン化体、アスパルテート)がある。 例えば、本発明中の有用なポリアミノ酸の一つは、L−ロイシン(すなわち、 疎水性側鎖-CH2CH(CH3)2を有する)およびL−グルタミン酸ナトリウム(すなわ ち、親水性側鎖-CH2CH2COONaを有する)から生成されるブロックコポリマーであ り、これはPLLeu-ブロック-PSLGluと表すことができる。同様に、L−ロイシン およびガンマ-L-グルタミン酸メチル(すなわち、潜在的親水性基-CH2CH2COOCH3 を有する)から生成されるブロックコポリマーはPLLeu-ブロック-PMLGluと表す ことができる。 単純なアミノ酸を反応させて直接ポリアミノ酸を生成することもできるが、反 応をより注意深く制御しそれによって特に次のことを提供するように、アミノ酸 誘導体を用いてポリマーを生成することがしばしば合成的に望ましい:(i)反 応して共有結合を形成する官能基の制御;(ii)反応速度および程度の制御;な らびに(iii)ポリマーの収率の改善。 アミノ酸コポリマーと同様に、ポリアミノ酸を生成するための多くの種類の合 成方法が、当該分野で周知である(H.Leuchs(1906)、Ber.dtsch.Chem.39:857;Ba mfordら。(1956)SYNTHETIC POLYPEPTIDES(Academic Press,New York);E.K atchalskiおよびM.Sela(1958)Adv.Protein.Chem.13:243-492)。例えば、アル ファアミノ酸またはその誘導体はテトラヒドロフラン(THF)中、ホスゲン( ずなわちCOCl2)と反応してアミノ酸N-カルボキシル無水物へ変換され得る(す なわち、"AA-NCA"。例として図1を参照されたし。)。アルファカルボキシまた はアルファアミノ基以外の官能基を有するアミノ酸の場合、適切な保護工程を行 うことが望ましい。例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸のベータカルボ キシ基およびガンマカルボキシ基はそれぞれ、例えばメチルエステルとして保護 されることができる(すなわち、それぞれベータ-アスパラギン酸メチルおよび ガンマ-グルタミン酸メチルとなる)し、またリジンのイプシロンアミノ基は、 例えばベンジルカルボキシアミドとして保護されることができる。 N-カルボキシ第一アミノ酸無水物(すなわち、AA1-NCA)は、“開始剤”と反 応できる。アミノ酸重合に適切な開始剤は、例えば3級アミンのような非プロト ン性塩基で、これは重合開始前にアミノ酸NCA基の脱水素化を行う。一級アミン のような塩基の場合は、塩基はアミノ酸NCA基と反応して、モノマー-開始剤付加 物を生成する。適切な開始剤の例は、N,N-ジメチルエチレンジアミン(すなわち 、N,N-DMEDA、(CH3)2-CH2CH2-NH2)であり、これはAA1-NCAと反応しアミノ酸-開 始剤付加物(すなわち、AA1-DMEDA)を与え、二酸化炭素(すなわちCO2)を放出 する。結果として生成するAA1-DMEDA付加物は、再び別のAA1-NCA分子と反応し二 量体付加物(AA12-DMEDAを与える。この反応は無水条件下、AA1-NCAが全て消 費されるまで繰り返し、(AA1n-DMEDAを与える。反応がいったん完了すれば、 第二N-カルボキシアミノ酸無水物(すなわち、AA2-NCA)を加えて反応を継続さ せ所望のブロックコポリマー(AA2m(AA1n-DMEDAを得ることができる。 1つのポリマーの識別特徴は、それを構成するモノマー単位の数である。様々 な長さのポリマーの混合物は、“平均重合度”DPnによって特徴づけられる。多 くのポリマー合成の場合、様々な実験パラメータを使用して平均重合度DPnに接 近することができる。例えば、開始剤が成長ポリマーに混合されている重合反応 の場合、上記の例における一級アミン開始剤のケースのように、ポリマー分子の 数を開始剤分子の数に近づけることができる(高分子化学 vol.30,338,365-375 (1973)日本語を参照されたし。)。ポリマー分子の平均長はその時に制御され 、入手可能なモノマー単位(または、代わりにモノマー濃度[AA])の総数を開 始剤分子の数(または、代わりに開始剤濃度[initiator])で除することによ り接近させることができる。すなわち、DPn=[AA]/[initiator]である。二 種類のモノマーを使用したブロックコポリマーの場合、([AA1]+[AA2])/ [initiator]としてDPnに接近させることができる。従って上記の例においては 、([AA1-NCA]+[AA2-NCA]/[N,N-DMEDA])としてDPnに接近できる。開始 剤が成長ポリマーに混合されていない重合反応の場合(しばしば観察されるよう な、例えば、二級および三級アミンあるいは他の塩基を使用する場合)、実際の DPnは上記の計算によって予測されたものよりも高い。 その両親媒性の性質のために、これらのブロックコポリマーは溶液中におかれ るとミセルを形成する。非水溶性ガス存在下のキャビテーションによって、ガス マイクロスフェアを生成することができる。例えば、超音波分解(例えば、高周 波ソニケーションホーン(sonication horn)を使用するような)および機械的 キャビテーション(例えばコロイド粉砕装置を使用するような)を含む、様々な 伝統的および有名なキャビテーション方法のいずれをも使用できる。このような 技術は、特に米国特許第4,957,656号;第5,137,928号;第5,190,982号;第5,149,54 3号、国際公開第WO92/17212号;第WO92/18164号;第WO91/09629号;第WO89/06978号 ;第WO92/17213号および第WO93/02712号、ヨーロッパ特許公開第458,745A号およ び第534,213A号において、例示されている。 例えば、超音波キャビテーションは、高周波ホーン(horn)(すなわち、約5- 50キロヘルツ)を、非水溶性ガス(例えば、泡立てることにより導入され得る) の存在下、ブロックコポリマーの水溶液に沈める事によって実行する事ができる 。このようなapparatiの場合、ホーン周波数、電力出力および高周波分解の持続 期間は、ガス−液体比と同様に、製品の特徴(平均サイズ、サイズ分布およびマ イクロスフェア濃度)に影響を与える主要な工程パラメータである。適切なガス −液体比は、特に装置の形態およびガスの物理的特徴(溶解性、密度、分子量等 )に依存する。これらのパラメータは、所望する特徴を有するマイクロスフェア 製品を供給するために、経験的に調整されることができる。 代わりに、機械的せん断および流体力学的キャビテーションは、高速撹拌基、 粉砕機、fluidizer等のようなapparatiを使用して実行することができる。好ま しい装置は、高速回転子および固定子から構成される機械として定義できるコロ イド粉砕機であり、この装置では、分散および乳化は反対面より影響を受ける。 このようなapparatiの場合、回転速度、ギャップサイズ、ガス−液体比は、製品 の特徴に影響を与える主要な工程パラメータである。ここで再び、これらのパラ メータは、所望する製品を供給するために経験的に調整できる。 多くの両親媒性ブロックコポリマーは、その表面活性のため、非水溶性ガスの 存在下キャビテーションによって、微小気泡を生成する。しかし、微小気泡は時 間経過後消失する。本発明の重要な特徴は、疎水性ブロックコポリマーが、微小 気泡の表面で高分子複合体ネットワークを形成することである。この複合体ネッ トワークは疎水的相互作用によってのみではなく、疎水性ポリアミノ酸ブロック のベータ−シート構造内の水素結合によっても安定化される。これらの水素結合 は、微小気泡表面上でブロックコポリマーのブラウン運動を制限する。形状およ びサイズの安定なマイクロスフェアを生成するためには、疎水力および親水力の 微妙な平衡が要求される。これは、ブロックコポリマーに存在するアミノ酸の数 および型のようなパラメータを調整する事によって達成される。また、この平衡 は、親水性および平均重合度によっておよそ表現される。 ブロックコポリマーの疎水/親水的特徴は、親水性に近い。“疎水性”という 用語は、本明細書中で使用される際、親水性アミノ酸数の、ブロックコポリマー 中アミノ酸総数に対する比を記述する。例えば、ブロックコポリマー(AA110 (AA220において、親水性は20/(10+20)=0.66であると見積もられる。 所定の疎水性および親水性アミノ酸の場合、広範囲のブロックコポリマーが生 成される。例えば、単独では小さいまたは大きい疎水性および親水性ブロックを 有する、小さいまたは大きいコポリマーを調製し得る。これらの様々なコポリマ ーがキャビテーション時に全てマイクロスフェアを生成するというわけではない 。例えば、コポリマーは、表面活性でマイクロスフェアを生成し得る、または表 面活性であるが泡のみを生成し得る、または、表面活性ではなく水溶液を生成し 得る、または沈殿し得る。異なる親水性および平均重合度を有する、ある範囲の コポリマーを調製する事によって、容易に“相図”を作成し得る。例えば、横軸 に計算した平均重合度、縦軸に計算した親水性をとって、適切な相図を作成し得 る。ある範囲の共重合のデータポイントをプロットする事によって、様々な相( すなわち、泡、マイクロスフェア、不透明液、および沈殿)間の境界を確かめる ことができる。マイクロスフェアの生成にとって適切な範囲の親水性および平均 重合度はそれから決定し得る。 “薬学的に受容可能な”という用語は、本明細書中において慣用的な意味で使 用し、選択されたガスが生物適合性でおよび最小の毒性を有することを示す。 “非水溶性ガス”という用語は、本明細書中で使用される際、水(すなわち、 マイクロスフェア懸濁液の水相)に対して比較的低い溶解性を有し、望ましくは 25℃で溶液の1mLにつきガス0.01mL未満のブンゼン(Bunsen)係数を有するガス に関するものである。ブンゼン係数は、溶媒に対するガスの溶解性の特徴を示し 、ある特定の温度および圧力における一単位量の溶媒に吸収されるガス量を表す 。 例えば、Wen,W.Y.,Muccitelli,J.A.,I.Sol.Chem.,1979,Vol.8,pp225-240を参照 されたし。 薬学的に受容可能な非水溶性ガスの例には、六フッ化硫黄のようなフッ素含有 ガスおよび1から5個の炭素原子、より望ましくは3から5個の炭素原子からな る過ハロゲン化アルカンが含まれる。C1−C5過ハロゲン化アルカンの例には、 パーフルオロメタン(すなわち、CF4)、パーフルオロエタン(すなわち、CF3CF3 )、パーフルオロプロパン(すなわち、CF3CF2CF3)、パーフルオロノルマルブ タン(すなわちCF3CF2CF2CF3)、パーフルオロイソブタン(すなわち、CF3CF(CF3 )2)、パーフルオロノルマルペンタン(すなわち、CF3CF2CF2CF2CF3)、パーフ ルオロイソペンタン(CF3CF2CF(CF3)2)およびパーフルオロネオペンタン(すな わち、C(CF3)4)のようなパーフルオロアルカン、また、1−クロロ五フッ化プ ロパン(すなわち、ClCF2CF2CF3)および1−ブロモ五フッ化プロパン(すなわ ち、BrCF2CF2CF3)のような混合過ハロゲン化アルカンがある。過フッ化されたC1 -C5アルカンは生理的温度(すなわち、37℃)および生理的圧力(すなわち、la tm)でガスである。表1はいくつかのガスのブンゼン係数を表す。 本発明のガス充填マイクロスフェアのサイズおよびサイズ分布は、例えばCoul ter Multisizer (Coulter Electronics、Hialeah、フロリダ州)のような適 切な粒子計数器を含む様々な周知の方法のいずれを用いても、決定することがで きる。ガス充填マイクロスフェアサイズ分布は、分別によって、より多いあるい はより少ないマイクロスフェア群数に変更することができる。 本発明のガス充填マイクロスフェアは、0.1ミクロンより大きく10ミクロン未 満の平均直径を有し、肺移動に適したサイズである。マイクロスフェアの最大サ イズ(平均直径)は、肺毛細管を通過するサイズによって定義される。ヒトの場 合では、そのサイズは一般的に約10ミクロン未満である。それに相当するもの として、最小サイズは、超音波イメージングに一般的に用いられる超音波周波数 での効果的な音響学的散乱を提供するサイズである。(その周波数は、例えばtr ansthoracic、transesophagealといったイメージングのモードによって変化し得 る。また、通常は2-12MHzの範囲である。)最小サイズは一般的に約0.1ミクロン である。本発明の方法で使用されるマイクロスフェアの典型的平均サイズは、約 2から約7ミクロンである。このサイズによってマイクロスフェアは毛細管を移 動でき、必要ならば、イメージされるべき領域(例えば、末梢静脈注射部位が使 用される)へ到達する以前に濾過されずともよい。従って、本発明中のマイクロ スフェアは組織を潅流する事ができる。また、動脈に、あるいはイメージされる べき領域に直接注射しなくても、組織、臓器、よく潅流された組織とあまり潅流 されない組織との違いなどについて、イメージを増強することができる。従って 、当該マイクロスフェアは末梢血管あるいはあらかじめ決定された身体の他領域 に注射され、結果として脈管撮影法に必要な動脈注射よりもかなり侵略が少ない 。 本発明のガス充填マイクロスフェアは、血液あるいは組織とは著しく異なる音 響学的特性を有する原料より構成されているので、共鳴反射的(すなわち、超音 波を反射できる)である。本発明のマイクロスフェアは、多様な領域をイメージ ングするのに使用され得る。これらの領域には、心筋組織、肝臓、脾臓、腎臓、 および超音波技術によって現在でもイメージされている他の組織や臓器が含まれ るが、これらに制限もされない。 マイクロスフェアは、過剰な水相を除去することによって濃縮、収集、別な水 溶液で再懸濁されたりできるか、またはできない。水様の、生物に適するマイク ロスフェア懸濁液は、生成後にそのマイクロスフェアを好適に懸濁液1mLにつき マイクロスフエア約5×107個から約5×109個という所望する濃度に希釈するこ とによって調製される。このような液体の例は、緩衝液、生理食塩水、タンパク 質溶液および砂糖溶液である。 本発明中のマイクロスフェア懸濁液は、生体内および生体外双方において安定 である。生体内安定性は、濃縮懸濁液(およそ1×109マイクロスフェア毎mL) の40ポンド毎平方インチ(psi)という圧力に抵抗する能力の関数であり、この 圧力で1分後にサイズ分布の明らかな変化がないことによって明示される。 操作方法期間中、実験材料、マイクロスフェアの使用は、従来の超音波造影剤 の使用と同様である。使用されるマイクロスフェア量は、液体キャリアー(水、 砂糖水溶液)、所望の不透明度、イメージされるべき身体領域、注射部位および 注射数を含む、いくつかの要因に依存する。しかし、全ての例において、超音波 走査を使用して識別可能なイメージを増強するために、液体キャリアー中に充分 なマイクロスフェアが使用される。 各個の出版物または特許出願が参考として援用されることが具体的にそして個 別に示されているものとして、この明細書で言及されたすべての出版物および特 許出願は、本明細書中で参考として援用する。 本発明をさらに、以下の例によって説明する。これらの例は、いかなる方法に おいても発明の制限を意図するものではない。実施例1 ブロックコポリマー PSLGlu-ブロック-PLLeuの調製 γ-メチル-L-グルタミン酸N-カルボキシ無水物(「MLGlu-NCA」)を、γ-メ チル-L-グルタミン酸(「MLGlu」;γ-COOH基は、エステル-COOCH3として保護し た)およびホスゲン(COCl2)から、テトラヒドロフラン(THF)中で、ホスゲン 法を用いて、調製した。MLGlu-NCA(MW 187、1.496g、8.0mmol)を10mLの無水エ チレンジクロライド(「EDC」、ClCH2CH2Cl)に懸濁させた。N,N-ジメチルエチ レンジアミン(「M,M-DMEDA」、13.6mg、154μmol)を、激しく撹拌しながら添 加した。二酸化炭素(CO2)を発生しながら、MLGlu-NCAは、ゆっくり溶液中に入 って行き、そして混合の2時間後、ポリ(メチル-L-グルタメート(すなわち、 「PMLGlu」))透明な溶液が形成した。 L-ロイシン-N-カルボキシ無水物(「LLeu-NCA」、MW 157、0314g、2mmol)を 1mLのEDCに溶解し、そしてPMLGlu溶液に添加した。さらなるCO2の発生を伴いな がら、反応はさらに4時間続いた。その後、ブロックコポリマー、PMLGlu-ブロ ック-PLLeuの透明かつ粘稠な溶液が得られた。 コポリマーを続いて加水分解(脱保護)して、グルタメートのメチルエステル をナトリウム形態に変換して、PSLGlu-ブロック-PLLeuを得た。メタノール(CH3 OH、10mL)およびn-プロパノール(CH3CH2CH2OH、10mL)をブロックコポリマー 溶液に添加した。引き続いて、水酸化ナトリウム溶液(NaOH、10重量%)をゆっ くり添加し、そして混合物を室温で10時間撹拌した。反応が進むにつれて、コポ リマーが沈殿した、加水分解が完了した後、上清をデカントし、そして沈殿を真 空下、メタノール(CH3OH)で洗浄した。ブロックコポリマーPSLGlu-ブロック-P LLeuを、白色水溶性粉末として得た(収量1.8g)。平均重合度、DPnは、約(8m mol+2mmol)/154μmol=65と計算された。親水性nは、約(8mmol)/(8mmo l+2mmol)=0.80と計算された。実施例2 バッチプロセスによるマイクロスフェアの調製 実施例1において得られたブロックコポリマーPMLGlu-PLLeu(100mg)を、10m Lの0.2M酢酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)に溶解、すなわち、1.0%溶液を得た。 パーフルオロプロパンガスを溶液中に泡立てながら、0.5インチホーン、1500ワ ット、20キロヘルツを使用し、60%の出力で8秒間、溶液を超音波処理した。得 られたガス充填マイクロスフェアの写真を図1に示す。ガス充填マイクロスフェ アのサイズの分布を、Coulter Multisizer IIを援用して、評価した;結果を図 2に示す。2.92マイクロメートルの平均粒径が測定され、濃度は、9.17×108マ イクロスフェア/mlであり、懸濁液1mlについてカプセル化されたガスの0.012c m3の、計算上の、合わせたマイクロスフェア容量を得た。 図3は、PSLGlu-ブロック-PLLeuブロックコポリマーの相図を示す。0から約1 60までの値の、水平軸に沿っての計算平均重合度、および計算親水性(すなわち 、この場合は、Glu/(Glu+Leu))は、約0.5から約0.9までの値の、垂直軸に 沿って表す。約2ダースの異なるPSLGlu-ブロック-PLLeuブロックコポリマーを 調製し、そしてキャビテーション(cavitation)に供して、(I)発泡体、(II)マ イクロスフェア、(III)不透明な溶液、および(IV)沈殿相のおよその境界を、図 に示すように、決定した。約0.65〜約0.90の親水性および、約30〜約100の平均 重合度が、マイクロスフェア形成に有利であることが分かった。従って、約0.75 の親水性および約40の平均重合度を有するブロッックコポリマー(これは、(Glu )30(Leu)10ブロックコポリマーに対応する)は、マイクロスフェアを与えると予 想される。実施例3 連続プロセスによるマイクロスフェアの調製 本発明のガス充填マイクロスフェアはまた、連続プロセスを用いて生産し得る 。このような連続プロセスに適切な装置は、図5にスキーム的に示す。 ブロックコポリマーPSLGlu-ブロック-PLLeuの、10mLの0.1M重炭酸ナトリウム 緩衝水溶液(pH8.0)中の溶液を貯蔵タンク(10)に供給し、そしてスタティッ クミキサー(13)中へ、ポンプ(11)およびフロー計(16)の援用により、20mL /分の速度で、導入した。非水溶性ガスを貯蔵タンク(15)に供給し、そしてス タティックミキサー(13)中へ、フロー計(16)を介して、8mL/分の速度で、 導入した。ポリマー-ガス混合物を、スタティックミキサー(13)から超音波処 理チャンバ(17、容量40mL)中へ、入り口(18)を介して導入し、ここで、0.5 インチホーン、1500ワット、20キロヘルツの超音波処理ホーン(horn)(19)を 浸漬し、これを60%の出力で作動させた。超音波処理チャンバ(17)を、冷却剤 循環機(20)を用いて30℃に維持した。ポリマー-ガス混合物の温度を、温度計 (21)を用いてモニターした。マイクロスフェアを含む、超音波処理ポリマー- ガス混合物を、超音波処理チャンバ(17)から、出口(22)を介して取り出した 。実施例4 US 造影剤としてブロックコポリマーマイクロスフェアを使用するインビボ超音波 実施例2または3に記載したように調製したマイクロスフェアを、診断イメー ジングに、以下のように使用した:体重約25Kgのイヌに、約5×107から約5×109 マイクロスフェア/mLを含有する1.0mL容量のマイクロスフェア懸濁液を、末梢 (頭部)静脈中に、毎秒0.3mLの速度で注入する。Hewlett Packard Sonos 1500 (Andover、MA)超音波検査を、経胸部の5.0mHzトランスデューサーを用いるB モードで使用して、心臓のイメージが得られる。手順の間、イメージを、毎秒30 フレームのフレーム速度で記録し、そして後の処理のために、S-VHSテープに保 存する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ガス充填マイクロスフェアの懸濁液を含む、超音波イメージング剤に使用 するための組成物であって、該マイクロスフェアは、以下を含む: (a)両親媒性アミノ酸ブロックコポリマーを含む外部膜であって、該コポリ マーは、疎水性アミノ酸からなる疎水性ポリマーブロック、および親水性アミノ 酸からなる親水性ポリマーブロックを含み;該外部膜は、以下をカプセル化する (b)薬学的に受容可能な非水溶性ガス。 2.前記疎水性アミノ酸がα-アミノ酸である、請求項1に記載の組成物。 3.前記疎水性アミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、バリン、およびフェニ ルアラニンからなる群から選択されるα-アミノ酸である、請求項1に記載の組 成物。 4.前記疎水性アミノ酸がロイシンである、請求項1に記載の組成物。 5.前記親水性アミノ酸がα-アミノ酸である、請求項1に記載の組成物。 6.前記親水性アミノ酸が、グルタミン酸、グルタメート、アスパラギン酸、 アスパルテート、およびリジンからなる群から選択されるα-アミノ酸である、 請求項1に記載の組成物。 7.前記親水性α-アミノ酸がグルタメートである、請求項1に記載の組成物 。 8.前記非水溶性ガスが、1〜5個の炭素原子を有するパーフルオロアルカン である、請求項1に記載の組成物。 9.前記非水溶性ガスが、3〜5個の炭素原子を有するパーフルオロアルカン である、請求項1に記載の組成物。 10.前記非水溶性ガスが、パーフルオロプロパンである、請求項1に記載の 組成物。 11.前記疎水性アミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、バリン、およびフェ ニルアラニンからなる群から選択されるα-アミノ酸であり;前記親水性アミノ 酸が、グルタミン酸、グルタメート、アスパラギン酸、アスパルテート、および リジンからなる群から選択されるα-アミノ酸であり;そして前記非水溶性ガス が、1〜5個の炭素原子を有するパーフルオロアルカンである、請求項1に記載 の組成物。 12.前記疎水性アミノ酸が、ロイシンであり;前記親水性アミノ酸が、グル タメートであり;そして前記非水溶性ガスが、パーフルオロプロパンである、請 求項11に記載の組成物。 13.前記コポリマーが、PSLGlu-ブロック-PLLeuである、請求項1に記載の 組成物。 14.前記コポリマーが、PSLGlu-ブロック-PLLeuであり、そして該コポリマ ーは約65のDPnおよび約0.8の親水性を有する、請求項13に記載の組成物。 15.前記非水溶性ガスがパーフルオロプロパンである、請求項15に記載の 組成物。 16.その超音波イメージにおいて患者の組織および/または器官のコントラ ストを増強する方法であって、以下の工程を包含する方法: (a)請求項1に記載の組成物を患者に注入する工程; (b)超音波エネルギーを該組織および/または器官に付与する工程; (c)該組織および/または器官から反射する超音波エネルギーを検出する工 程;および (d)該反射したエネルギーをイメージに翻訳する工程。
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