JPH11509741A - 気泡冷凍製品の製造方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明はその１端にダイ（５）を、もう１つの端部に冷凍する組成物を供給する要素を、そしてその中間部分に空気供給要素（８，９）を装備したさや（７）に位置するウォームスクリューを含み、さやは冷却流体が流れるスリーブ管を供される、気泡冷凍製品の製造装置を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 気泡冷凍製品の製造方法および装置 本発明は気泡（aerated）冷凍製品の製造および方法の実施装置に関する。 気泡冷凍製品、特にアイスクリームを製造する通例方法は混和、均質化、殺菌 、冷凍および冷凍混合物の硬化操作を含む。混合物の気泡または膨脹は冷凍工程 中容積が７０〜１２０％だけ増加するような割合で行なう。冷凍機を出る際、気 泡体の温度は代表的には−５〜−６℃である。次に気泡体は、製品温度がバラの 製品では中心で−１８℃以下に、またはバーとして押し出される製品では−３０ ℃に達するまで硬化室で−４０〜−４５℃で硬化する。 冷凍機を出る気泡体の温度は、エネルギー節約理由およびテクスチャーの改良 、例えば油性を改良する方向への目的で下げる試みがなされた。しかし、通例装 置では−７〜−８℃以下の温度におけるアイスクリームマスの高粘性により克服 できない問題に遭遇した。これらの問題は掻き取り表面を有する２台の冷凍機を 連続して使用することにより、最初の通例的問題は約−７℃で含気アイスクリー ムを送り出し、第２の問題は高粘性物質を処理するために約−１０℃にその温度 を下げるように特別に工夫して部分解決した。 同じような考えで、ヨーロッパ出願第５６１１１８号明細書は−２０℃までの 低温でアイスクリームの３工程製造方法を記載する。これは出口温度であり、こ の場合バラ製品では硬化工程は完全に省略され、押し出し製品ではかなり短縮で きる。最初の工程、いわゆる予備膨脹工程では、冷凍する混合物に空気をプラス 温度で添加する。第２工程では、気泡体は表面掻き取り交換機で冷却し、約−６ ℃で排出する。第３工程中、スクリュー装置はマスを約−２０℃に冷却する。 米国特許第５，０２４，０６６号明細書は２工程系に関する。予備−膨脹は第 １工程で行ない、その間空気は冷凍するマスにプラス（positive）温度で添加す る。第２工程では、気泡体はその周囲に掻き取りナイフを供された粗い表面を有 するアルキメデススクリューにより冷凍体の安定なテクスチャーを確保するのに 十分な低さのマイナス（negative）温度に冷却する。これにより製品は直接冷室 に貯蔵できる。 本発明の目的はマスに対し単一工程で、単一装置で膨脹および冷却操作を行な うことであり、この装置は調整が容易で、既知装置より嵩ばらず、そしてエネル ギーおよびテクスチャーに関し上記利点をこれから誘導しながら低温における冷 凍方法を単純化することである。 本発明は冷凍する組成物を混合し、気泡させ、冷凍し−８℃以下の温度に冷却 し、次いでダイを通す気泡冷凍製品の製造方法に関し、操作は気泡および冷却要 素を供されたバレルに位置する１個の１軸押出し装置で１工程で行なうことを特 徴とする。 冷凍する組成物を１工程で気泡させ、混合し、冷却し、次いで押し出す場合、 冷凍組成物のテクスチャーは１軸押出し装置で処理中損傷することが懸念される のに、改良された安定なテクスチャーを有する冷凍気泡製品を低温で得ることが できることが分かったことは意外であった。これは必ずしも当然なことではない 。何故なら既知方法は冷却前別の装置で気泡を行ない、凍結につながる冷却は少 なくとも一部、掻き取りナイフを供された装置で行なうからである。 方法を実施するために、処方に従って乳、脱脂乳、クリーム、濃縮乳、粉乳ま たはバター油を基準として、これにシュクロース、グルコース、果実デキストロ ース、果実パルプおよび安定化ハイドロコロイド、例えばカラギネート、アルギ ネート、カロブガムなど、乳化剤、例えば部分グリセリドなどおよびフレーバ付 与剤を添加したアイスクリーム、低脂肪アイスクリームまたはシャーベット用組 成物を通例方法で調製する。処方に指示された割合で成分を緊密混合後、混合物 は殺菌し、冷却し、次に場合により、きびしい条件下で好ましくは加熱して均質 化し、脂肪球の平均寸法を８〜２０μ周辺に減縮できる。冷却し、０℃付近の低 温で均質化後、組成物はこの温度で或る永さの時間熟成できる。均質化および熟 成は任意の工程である。 任意には均質化および熟成したこのマスは以下で「冷凍するマス」として示す 。好ましくは約２〜７℃で、後に一層詳細に記載する１軸冷凍機に導入され、そ こで空気注入帯に運ばれて０〜１５０％まで膨脹させ、−８〜−２０℃に強冷却 し、次にダイを通す。 １軸装置内の作業は意外なことに過度の剪断力なしに行われ、従って圧の上昇 はダイの区域で約５０バールを超えない。ダイを出る製品は１０〜３０μの平均 氷結晶直径を特徴とし、これは通例の冷凍機により得ることができるものよりい くらか小さい。その結果は一層良好な油性および一層良好なクリーム性の感覚の 改良されたテクスチャーである。 本発明は方法を実施する装置にも関する。装置は押し出しタイを有する一方の 端部および冷凍する組成物を供給する要素を有する他端およびその中間帯に空気 を供給する要素を供されたバレルに位置するエンドレススクリューを含み、バレ ルは冷却流体が流れるスリーブを供される。 エンドレススクリューはねじ山およびそのピッチの配向の観点からセグメント 毎にその形状が変化する連続セグメントを有することができる。スクリューの形 状は輸送し、混合し、剪断し、ダイを通してマスを圧縮する操作を行ない、場合 により良好な膨脹を得るためにガスの添加を助長するように選択される。例えば 、１個のローブ円盤または２個のローブ円盤により混合する場合、輸送効果を有 する正の配向または、戻り効果または戻りを起こす逆のスクリューピッチを有す るセグメントを有する負の配向を帯に供することができる。 バレルには好ましくは１つの完備した冷却回路／セグメントを有し、各セグメ ントの温度を個々に調整できる冷却剤の流速を調整するバルブを有するジャケッ トから成る冷却要素が供される。スクリューは内部冷却回路を有することもでき る。 空気はバレルの異る区域で、好ましくはその長さの第２半分で、好ましくはそ のいずれか一方の側面からパイプを通して流量計により注入できる。この方法で 、０〜１５０％、好ましくは３０〜１２０％の膨脹を達成することができる。 ダイは水平または垂直出口を有することができる。ダイの形状および寸法また は場合によりそれと結合できる出口パイプの直径および長さは４〜５０バール、 好ましくは４〜２５バールの逆圧を確保するように設計される。逆圧は例えば、 出口温度が下限に近い製品の場合、当該パイプから下流の、例えばボールバルブ により調整できる。その場合、出口パイプの直径は、マス温度が降下すると粘度 が増加するため生ずる装入量の損失による圧の降下を補償するために大きくすべ きである。ダイは好ましくは冷却流体が流れるスリーブにより冷却できる。 本発明装置は例として示す図面を引用して一層詳細に下記する、図中 図１は装置の透視分解図である。 図１から分かるように、装置は押し出しスクリュー１を含み、これはその軸の 周りに回転でき、モータにより駆動される（図示せず）。スクリューはバレル２ に取り付けられ、初めに気密性を確保するため戻り防止バルブ４を供された冷凍 する組成物の供給パイプ３を有し、プレート状のダイ５に終わる。 バレルは長さ１００mmの９個のセグメントＦ１〜Ｆ９を含み、これらは水−ア ルコール混合物が流れるスリーブに相当する個々の冷却回路（個々の流速はバル ブ７により調整する）を結合するスクリューの形状の観点から調整できる。気泡 はバレルのいずれかの側面の空気流入口を通して行ない、空気はマス流量計を供 されたピストンにより注入される。空気流の割合はバルブ９により個々に調整さ れる。 変法（図示せず）では、ダイ５は、流速を個々に調整できる冷却流体も流れる スリーブを供される。 バレル２から出口端部のパイプ１０およびダイ５はプレー膨脹帯として働く。 パイプ１０は逆圧およびバレルにおけるマスの滞留時間を調整するボールバルブ １１を供される。 Ｌがスクリューセグメントの全長である場合、Ｌはこのスクリューの活動長を 表わし、Ｄはその直径であり、Ｌ／Ｄ比は３０〜６０のオーダのものである。 本発明方法は説明として示す次例で一層詳細に記載する。％および部はそれと 反対に示す場合を除いて重量による。 例１ ８．５％乳脂肪（３５％脂肪を有するクリーム形）、１１％無脂肪乳固形、１ ２％シュクロース、６．４％グルコースシラップ（デキストロース当量４０）、 １％デキストロース、０．４７％部分グリセリド、安定剤／乳化剤として、およ び０．４％バニラフレーバリングを含有する低凍結点を有する冷凍する組成物を 調製した。組成物の全固形含量は３９．１５％で、残部は水で表わされる。混合 物は１３５バール、次に３５バールの２工程で均質化し、８６℃で３０秒殺菌し 、 ４℃に冷却し、２４時間この温度で貯蔵した。この組成物は下記操作条件下で装 置に導入した。 −スクリューの形状 セグメント Ｆ１ Ｆ２ Ｆ３ Ｆ４ Ｆ５ Ｆ６ Ｆ７ Ｆ８ Ｆ９ スクリューの型 T T/M T/M M/C T CO M/CO M/CO CO 注：T 輸送、M 混合、C 剪断およびCO 圧縮 −導入生成物の流速 ８kg／時間、６℃ −空気注入：Ｆ５およびＦ６の両側面から９に、すなわち１５ｇ／時間の流速で ４つのパイプを経て、 −スクリューの回転速度、３００ｒｐｍ −帯Ｆ２〜Ｆ９の冷却、１７ｌ／分の流速で、−２６℃（流入温度）／−２４． ４℃（排出温度）の冷却流体により、 −出口ダイの直径、１２mm。 製品の出口温度は−１０．４℃で、膨脹は４０％であった。 得た製品は対照として通例方法で製造した製品より油性で、クリーム状テクス チャーを有した。 −１０℃、１０００〜１５００倍で光学鏡検法により測定した平均氷結晶直径 （Ｄｅ、μ）は３０．２５μであった。 例２ 本例では、シャーベット用組成物を次の方法で調製した。２９％の糖、１０％ のグルコースシラップおよび３５％の無甘味ラスベリピューレ、着色料およびラ スベリフレーバリングを０．８％安定剤（ゼラチン、カロブガム）、６０℃で、 およびｐＨを３．２〜３．４にする食品級酸の混合物に添加した。組成物の固形 含量は３０．３％で、残部は水で表わす。混合物は５０バール圧、７２℃で１工 程で均質化し、次に８５℃で３０分殺菌し、４℃に冷却し、少なくとも４時間こ の温度で放置した。 冷凍する本組成物は例１のものと同じ形状のスクリューを有する装置に導入し た。操作条件は次のものを除いて例１と同じであった。 −空気の注入、Ｆ５およびＦ６の両側面から、すなわち１５ｇ／時間の流速で４ つのパイプを経て、９で。 製品の出口温度は−１０．４℃で、膨脹は４０％であった。 上記例では、方法および装置は異るフレーバおよび色を有する数種のアイスク リームまたはシャーベットを同時押し出しにより同時に処理でき、こうして複合 製品、例えばマーブル製品、場合により包含物を含む複合製品を得ることができ ることを冷凍組成物の製造に関し特定せずに記載した。 方法は勿論ムース、クリームおよび加糖型または加塩スプレッドペースト型、 例えばチーズ、野菜、肉または魚、またはソースまたはサラダドレッシングを有 する冷凍製品の製造に適用できる。これらの場合、方法の柔軟性により目的製品 の型の特徴に関し各種所望膨脹度に従って冷凍する組成物に添加する空気量を調 整することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．操作は１工程で１装置で気泡および冷却要素を供されたバレルに位置する １つの１軸押し出し装置で行なうことを特徴とする、冷凍する組成物を混合し、 気泡し、冷凍し、−８℃以下の温度に冷却し、次いでダイを通す、気泡冷凍製品 の製造方法。 ２．冷凍する組成物は約２〜７℃でスクリューが１００〜６００ｒｐｍで回転 する１軸装置中に導入し、空気注入帯に運び、そこで０〜１５０％だけ膨脹させ 、−８〜−２０℃に強冷却し、次いでダイを通す、請求項１記載の方法。 ３．請求項１または２に記載の方法を実施することにより得ることができる気 泡冷凍製品。 ４．１つの端部にダイを、もう１つの端部に冷凍する組成物を供給する要素を 、そして中間帯に空気を供給する要素を供されたバレルに位置するエンドレスス クリューを含み、バレルは冷却流体が流れるスリーブを供される、請求項１また は２に記載の方法を実施する装置。 ５．エンドレススクリューは連続セグメントを有し、そこでその形状はねじ山 およびそのピッチの配向の観点からセグメント毎に変化し、その構成は輸送し、 混合し、剪断し、マスをダイを通して圧縮する操作を実施し、場合により良好な 膨脹を得るためにガスの添加を助長するように配列する、請求項４記載の装置。 ６．Ｌはスクリューのセグメントの全長であり、Ｄはその直径であり、Ｌ／Ｄ 比は約３０〜６０のオーダのものであり、スクリューは１ローブ円盤または２ロ ーブ円盤による混合の場合輸送効果を有する正の配向または戻り効果を有し、ま たは戻りを起こす逆のスクリューピッチを有するセグメントを含む負の配向を有 する中間帯を含む、請求項４記載の装置。 ７．バレルはセグメントにつき１つの完備した冷却回路を有するジャケットか ら成る冷却要素を供され、ダイは場合により各セグメントの温度および場合によ りダイの温度を個々に調整できる冷却剤の流速を調整するバルブを有する冷却要 素を供される、請求項４記載の装置。 ８．空気はその長さの１／２〜４／５から、好ましくはその各側面から各種点 でバレル中にパイプを通して注入する、請求項４記載の装置。