JPH11508676A - 高圧ボンベ用ガス充填システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 掃気ポンプ（７）と、掃気流路（６）と、充填されるべき高圧ボンベ（１１）に２つの接続流路とを備える掃気循環路は、大幅な温度上昇を伴なわずに中間タンク（１）または直接コンプレッサ（２）から充填することを可能にする。この掃気循環路は、熱交換器（１５）によって、または中間タンク（１）内における混合によって熱量の移動を確実にし、掃気流路（６）の温度センサーと接続された差圧スイッチ（９）によってプロセスの自動制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】 高圧ボンベ用ガス充填システム 本発明は、高圧タンクボンベを充填するための、中間タンクを備えたガス補給 ステーションに関する。 圧力ガスの多くの利用分野では、中間タンク（例えばコンプレッサータンク） からの又はコンプレッサーからの充填速度が機能的にそして経済的に重要な因子 となるが、これはプロセス熱による温度上昇によって制限される。例えば、アク アラング用エアボンベの充填（２００バール）では、しばしば充填されるボンベ を水中に沈めて充填速度を早くすることが知られている。 この圧力ガスシステムの中でも多くの利用例がある圧力空気の分野（エア／オ イル変換器付きの自己駆動型工具、小型車両の駆動系など）だけを取りあげても 、同じ問題があり、大きな無駄とみなされるか或いは技術的経済的に利用不可と なるようなば温度上昇によるエネルギー損失によりさらに厳しい問題となる。空 のボンベを２００バールで充填されている中間タンクに接続すると、圧力平衡の ためにこのボンベの内部の温度は１００℃以上に跳ね上がり、このようなことは ＦＲＰ製タンクには全く許容できないことである。 本発明の課題は、高圧ボンベにガスを充填する際温度上昇を防止する装置を提 供することである。 上記課題は、本発明によれば、充填されるべきボンベと組み合わされるととも にボンベ圧下に置かれる掃気ポンプ（７）が戻り流路を介してボンベの中身を循 環し、或いは熱交換器を用いて又は中間タンクの中身と混合することで充填プロ セスの温度変動を制限する。この目的のために、ボンベは循環の際できるだけ効 果的な中身の交換ができるように設けられた２つの接続口を備えている 本発明の実施例とその作用は以下の図１〜３を用いて説明される。 図１は混合を行う充填システムを示し、 図２は熱交換器を備えて充填システムを示し、 図３は典型的な応用例としての遮断機操作系に接続された掃気可能なボンベを断 面で示す。 図１には、混合を伴うガスタンクステーションは、ここでは詳細に図示されな い高圧コンプレッサ２によって所定の作動圧に保持されている中間タンク１と、 充填速度を決定する絞り弁３と、給気管５に接続している給気側クイックカップ リング部４とからなる。掃気流路６は、給気出口から十分な距離をおいて中間タ ンク１に開口しており、掃気ポンプ７を介して掃気側クイックカップリング部８ と接続する。掃気ポンプ７はその駆動機構とともに、ボンベ圧下におかれている 圧力タンク１０に内蔵される。掃気ポンプ７の制御装置としての差圧スイッチ９ が絞り弁３と連係しており、掃気管６に設けられた温度センサー１４が充填プロ セスの自動制御に貢献している。充填システムのボンベ側は、二つの接続口を備 えた掃気可能なボンベ１１（ここではフォークリフトのエネルギータンクとして 図示される）となっており、この二つの接続口はそれぞれクイックカップリング の給気側部１２と掃気側部１３と連結される。 高圧下におかれた中間タンク１がクイックカップリング部材4／8／12／13を介 して充填されるべきボンベ１１に接続されると、二つのタンク間に圧力差が生じ ている限り、適量のガスが絞り３を通してボンベへと流入する。一方、この圧力 差が生じている間は、これによって差圧スィッチ９は絞り弁３を開放状態にする 。圧力平衡プロセスが終了して初めて、すなわちボンベ１１の中身の温度が上が り、中間タンクの中身の温度が下がることで、差圧スイッチ９が掃気ポンプ７を ＯＮとし、ボンベ１１と中間タンク１との間で混合による熱交換をおこなう。温 度センサー１４は、掃気流路６を流通するガスがほぼ周囲温度に達するや否や、 掃気ポンプ７をＯＦＦにする。 絞り弁３は差圧制御されるとともに圧力平衡時に完全に開放されている流量調 整器として形成されているので、掃気ポンプ７は、流路およびカップリングの圧 力降下に打ち勝たなければならない。それで、ボンベ１１の温度上昇段階に対応 する圧力平衡プロセスが加速される。この温度上昇段階は、ボンベ壁内に伝導す る熱が可能な限り少なく抑えられるように、出来る限り短時間とすべきである。 第２図の熱交換器を備えるガスタンクステーションの場合、圧力平衡と熱平衡 との間に時間的な隔たりが存在しない。すなわち、混合を伴うガスタンクステー ションの場合と同じ構成要素１'から14'に、熱交換器１５が付加されている。こ の熱交 換器１５は中間タンク１'内でまず掃気流路６'に接続され、その出口は流路１６ を介して給気側のクイックカップリング４'に接続されている。このようにして 充填の間熱交換が可能となる。これは、中間タンク１'からクイックカップリン グ４'／８'／12'／13'を介してボンベ１１'内へのガスの過剰流と同時に循環に よって温度平衡が行われるからである。ボンベ１１'が中間タンク１'に連結され るや否や、ここでは差圧スイッチ９'が掃気ポンプ７'を作動させ、熱交換ファン １７をＯＮにする(熱交換器１５が、流出するガスがそれを通って貫流するよう に中間タンク１'内に配置される場合、ファン１７はなくても構わない)。ここで もまた、温度センサー１４'が周囲温度に対してもはや実質的差違を検出せず、 掃気ポンプ７'がＯＦＦされるや否や、このプロセスが完了する。 熱交換器を循環するこの充填は、どの時点においてもボンベ１１'内に熱が発 生するのを抑制し、これによって熱に弱い構造は保護される。このシステムはコ ンプレッサから直接充填する際には、例え完全な圧力均衡に達しなくとも(部分 充填、すなわち掃気ポンプ７が残存する圧力差によってオンされない)、不可欠 である。大容量の中間タンクがある場合(さらに直接コンプレッサから充填する 際には必須であるが)、熱交換器１５'を装置の外部に、例えば地面に、配設する ことができる。最後に、混合システムにおいても熱交換器を伴う実施例において も、同じ種類のボンベが使用できることが指摘される。 第３図は、一般に流通しているガスボンベ１８の断面図である。このガスボン ベは、管延長部１９によって掃気可能なタンクに変更される。このタンクはクイ ックカップリング１２''／１３''を介して充填システムに接続できる。ガスとし て空気が用いられる簡単な例として、ここでは遮断機２３の操作系が図示されて いる。この遮断機は減圧弁２０および制御弁２１を介して、簡単に作動するシリ ンダ２２によって動かされる。シリンダ２２内には、オイルが充填された二室（ 斜線で図示）があり、それによって絞り弁２５を介して運動を制動することがで き、サイレンサー２６を用いることが勧められる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年４月２４日 【補正内容】 特許請求の範囲 １．高圧ボンベを充填するための方法であって、 − 高圧下にある中間タンク（１）からガスを引き出すステップと、 − 絞り弁（３）においてガスの流量を調整するステップと、 − 高圧ガスボンベ（１１）が中間タンク（１）と同じ圧力になるまで、絞り によって調整されたガス流を高圧ボンベ（１１）に充填するステップと、かつ − 上記のステップが完了した後、掃気ポンプ（７）を用いて高圧ボンベ（１ １）からガス流を引き出し、このガス流を直接中間タンク（１）内に戻し、その 間同時に、更なるガスを中間タンク（１）から絞り弁（３）を介して高圧ボンベ （１１）内に過剰に流し込むステップとからなる方法。 ２．高圧ボンベ（１１）を充填するための方法であって、 − 高圧下にある中間タンク（１）からガスを引き出すステップと、 − 絞り弁（３）においてガスの流量を調整するステップと、 − 高圧ガスボンベ（１１）が中間タンク（１）と同じ圧力になるまで、絞り によって調整されたガス流を高圧ボンベ（１１）に充填するステップと、かつ − 上記のステップと同時に、高圧ボンベ（１１）からのガス流を掃気ポンプ （７'）と、中間タンク（１）内に配置された熱交換器（１５）とを介して、絞 り弁（３）の下流に位置する充填流路（５）に戻すステップと、からなる方法。 ３．熱交換器における熱交換を向上させるために、中間タンク（１）の中身がそ の引き出し過程の間循環されることを特徴とする、請求項２に記載の方法。 ４．中間タンク（１）と、給気流路（５）と、高圧ボンベ（１１）の連結のため のカップリング（１２、１３）と、掃気流路（１６）に配設された高圧ボンベ（ １１）からのガスを還流させるための掃気ポンプ（７'）とを備えた高圧ボンベ （１１）用ガス充填システムであって、 前記掃気流路（６）が掃気ポンプ（７）の上流において中間タンク（１）内に 直 接開口していることを特徴とするガス充填システム。 ５．中間タンク（１）と、給気流路（５）と、高圧ボンベ（１１）の連結のため のカップリング（１２、１３）と、掃気流路（６'）に配設された掃気ポンプ（ ７'）とを備えた、高圧ボンベ（１１）からのガスを還流させるための高圧ボン ベ（１１）用ガス充填システムであって、 前記中間タンク（１）内に前記掃気流路（１６）の経路に配設された熱交換器 （１５）が備えられ、かつ掃気流路（１６）が絞り弁（３）の下流側で給気流路 （５）内に開口していることを特徴とするガス充填システム。 ６．熱交換器（１５）の周囲に流れを発生させるための装置が中間タンク（１） 内に設けられることを特徴とする請求項５に記載のガス充填システム。 ７．高圧ボンベ（１１）が、循環の際できるだけ効果的な中身の交換ができるよ うに配置されたクイックカップリング（１２、１３）の形態をした２つの接続口 を備えることを特徴とする請求項４から６のいずれかに記載の、ガス充填システ ム。 ８．絞り弁（３）が流量調整器として形成されていることを特徴とする請求項４ から７のいずれかに記載のガス充填システム。 ９．前記掃気ポンプ（７）は差圧スイッチ（９）によって作動し、温度センサー （１４）によって停止させられることを特徴とする請求項４から８のいずれかに 記載の、ガス充填システム。 １０．前記掃気ポンプ（７）はその駆動機構とともにボンベ圧下に置かれる圧力 容器（１０）に内蔵されていることを特徴とする請求項４から９のいずれかに記 載のガス充填システム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．コンプレッサー(２)、中間タンク(１)、絞り弁（３）とクイックカップリン グを備えた高圧ボンベ用ガス充填システムにおいて、 ボンベ（１１）と組み合わされるとともにボンベ圧下に置かれる掃気ポンプ（ ７）が掃気流路（６）を介してボンベ容室に接続され、前記掃気流路（６）が同 時にボンベの中身の循環によって生じる熱上昇を連結解除の前に冷却システムに より抑制する掃気循環路を形成し、かつ前記高圧ボンベ（１１）が循環の際でき るだけ効果的な中身の交換ができるように配置されたクイックカップリング部（ １２、１３）型の２つの接続口を備えていることを特徴とするガス充填システム 。 ２．前記冷却システムが熱交換器（１５、１５'）を備えていることを特徴とす る請求項１のガス充填システム。 ３．前記熱交換器（１５）がガス循環路で前記中間タンク内に配設されているこ とを特徴とする請求項２のガス充填システム。 ４．前記熱交換器（１５'）が前記中間タンクの外側に配設されていることを特 徴とする請求項２のガス充填システム。 ５．前記冷却システムが前記ボンベの中身を冷却するため中間タンクの中身と混 合させることができることを特徴とする請求項１のガス充填システム。 ６．前記絞り弁（３）は流量調節弁として形成されていることを特徴とする請求 項１のガス充填システム。 ７．前記掃気ポンプ（７）は差圧スイッチ（９）によって作動し、温度センサー （１４）によって停止させられることを特徴とする請求項１のガス充填システム 。 ８．前記掃気ポンプ（７）はその駆動機構とともにボンベ圧下に置かれる圧力容 器（１０）に内蔵されていることを特徴とする請求項１のガス充填システム。