JPH11508180A - フィルタパトローネ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 特に内燃機関の吸気フィルタ用のフィルタパトローネが提案されている。このフィルタパトローネは、中空円筒形のフィルタ体（１４）より成っており、このフィルタ体（１４）は、少なくとも一方の端面側で端部円板（１６）を備えていて、この場合端部円板（１６）は、シール部材（１８）を有している。端部円板（１６）は、フィルタ体（１４）に直接結合されている。

Description

【発明の詳細な説明】 フィルタパトローネ 本発明は、請求項１の上位概念に記載した形式の、特に内燃機関の吸気フィル タのためのフィルタパトローネに関する。 このような形式のフィルタパトローネは、ドイツ連邦共和国実用新案第８８０ ５０４９号明細書に記載されている。しかしながらこのような形式のフィルタパ トローネは、支持兼シールリングの外側縁部は強い負荷にさらされた時に、フィ ルタパトローネから外れてしまうという欠点がある。何故ならば、この支持兼シ ールリングの外側縁部箇所では、摩擦接続（摩擦による束縛;kraftschluessig） しか存在しないからである。また、粗空気取り入れ口と清浄空気取り入れ口との 間の直接的な接続部が存在し、この接続部の流過横断面は、確かに小さいが、後 置接続された内燃機関の故障又は高い摩耗を生ぜしめる結果になる。 ドイツ連邦共和国特許公開第２７３８０８６号明細書には次のようなフィルタ パトローネ、つまり、フィルタ材料と、このフィルタ材料に接続されたフランジ 部分とから構成され、このフランジ部分は、流し込み可能な硬化された材料で、 硬化後にフレキシブル性を維持する材料例えばプラスチック又はゴムより成って いるフィルタパトローネについて記載されている。 フィルタ材料は、端部領域がフランジ材料内に埋め込まれている。確実な結合 を得るために、フランジ部分を流し込み成形する際に、流動状のフランジ部分を フィルタ材料に形成された複数の孔を通して流し込み、フィルタ材料とフランジ 材料との間でピン結合を形成する。 この公知のフィルタパトローネにおいては、フランジ部分を流し込むために鋳 型が必要であって、これによって、比較的長い硬化時間に基づいて、作業周期が 長くひいては生産性が低くなるという、欠点がある。 また、フィルタペーパー体に孔を設ける必要があり、この孔は、付加的な作業 過程で形成され、しかも、流し込みが不完全であると、粗空気側と清浄空気側と の間の短絡が形成される、という別の欠点がある。 ドイツ連邦共和国特許出願第３８３８５４０号明細書には、シール材料より成 る端部円板を有するフィルタパトローネが公知である。この端部円板は、特別な 接着剤によってフィルタペーパー体に結合されている。しかも、端部円板は、接 着剤と端部円板との間でかみ合いが形成されるように構成されている。しかしな がらこれによって、端部円板は複雑で製造が高価な構成部となるという欠点があ る。 そこで本発明の課題は、以上のような欠点を取り除き、少ない構成部材若しく は成分より成っていて、し かも粗空気と清浄空気との間の確実なシールが得られるようなフィルタパトロー ネを提供することである。 この課題は、請求項１の上位概念から出発して、請求項１の特徴部により解決 された。 本発明の主要な利点は、あらかじめシール部材が組み込まれている端部円板が フィルタ体に直接的に結合されるという点にある。つまり、結合は、端部円板を 溶融させて、フィルタ体に押し込むことによって得られる。フィルタ体若しくは ジグザグ状に折り畳まれたフィルタ材料の表面構造に基づいて、端部円板とフィ ルタ体との間の密接した確実な結合が得られる。 本発明の変化実施例によれば、端部円板は、ポリプロピレンとエラストマーと の混合物(サントプレーネ"Santoprene"という名称で知られている)より成ってい るか、又はポリアミドとエラストマーとの混合物より成っている。 この材料の利点は、加熱すると、固い状態から柔らかい状態に変化し、これに よってフィルタパトローネに溶融結合することができる、という点にある。 しかもこの材料は、低いショア硬さに基づいて軟弾性的（フレキシブル）な特 性を有しており、この特性によって、端部円板は同時にシール部材として使用す るのに適している。 本発明の別の構成要件によれば、シール部材はリップシールより成っていて、 このリップシールは、例え ば多数のシール溝を有している。これによって一種のラビリンスシールが得られ る。しかも、シール溝を配置することによって、弾性特性を正確に調節すること ができる、という利点が得られる。 端部円板は、射出成形部分であって、いわゆる２成分法によって製造すること ができる。このことはつまり、種々異なる特性を有するプラスチックが一回の作 業段階で互いに溶融接続されるということを意味する。従って例えばシール部材 は、特に良好なシール特性を有するプラスチックより成っていてよい。フィルタ 体に溶融接続する部材は、特に良好な接着特性を有するプラスチックより成って いてよい。 本発明の別の構成要件によれば、シール部材は軸方向若しくは半径方向に配置 されている。フィルタパトローネの軸方向のシールが、従来一般的なシールを形 成するのに対して、半径方向のシールは、フィルタパトローネの長さの公差をよ り簡単に補償することができるという、利点を有している。 以上の特徴及び、本発明の有利な実施例のその他の特徴は、請求項の他に、実 施例及び図面に記載されており、これらの各特徴は、それぞれ単独でも、またい くつかの特徴を本発明の実施例において組み合わせた状態でも、その他の分野に おいても実現可能であって、有利なしかも本発明の枠内で保護されるべき構成を 成すものである。本発明の実施例が図面に示されてい て、以下に詳しく説明されている。 第１図のａは、フィルタパトローネを有するエアフィルタの半分の断面図、 第１図のｂは、フィルタパトローネを有するエアフィルタの変化実施例、 第２図は、中空室を備えたシールプロフィール、 第３図は、開放した縁部シールを備えたシールプロフィールを示す図である。 第１図に示された実施例によるエアフィルタは、エアフィルタケーシング１０ より成っており、このエアフィルタケーシング１０はカバー１１によって閉鎖さ れている。フィルタケーシングは、粗空気入口１２と清浄空気出口１３とを有し ている。フィルタケーシング内にはフィルタパトローネ１４が配置されており、 このフィルタパトローネ１４は、その上端部で端部円板１５を備えていて、下端 部で端部円板１６を備えている。フィルタパトローネは、主に、ジグザグ状に折 り畳まれたフィルタペーパー１７より成っている。端部円板１５と１６とは、ポ リプロピレンとエラストマー材料との組み合わせ、特にサントプレーネ(Santopr ene)より成っている。 第１図のａつまり左側の半部において下側の端部円板１６にはシールリップが 一体成形されている。このシールリップ１８は、シール溝１９，２０を有してお り、これらのシール溝１９，２０は、シール作用を高 めるために設けられている。これらの端部円板は、組み付け時にフィルタペーパ ー１７と共に加熱され、ペーパーベローズに溶かし合わされて、ペーパーベロー ズに結合される。 右半部に示された第１図のｂは、同様にシールリップ２１を示している。この シールリップ２１は、清浄空気出口１３の付加部２２で半径方向のシールを行う 。端部円板１６が例えば２成分射出成形法で製造される場合には、第１の成分を 容易に溶融可能な平らな円板として構成し、第２の成分をシール領域のために設 ければ、有利である。 第２図には、シールプロフィールが端部円板１６に配置されているエアフィル タパトローネが示されており、前記端部円板１６は、半径方向にも軸方向に作用 する。このシールプロフィールは、いわゆるガス内圧法で製造される。つまりプ ロフィールシールの中空室２３は、射出成形法中にガスを吹き込むことによって 製造される。これによって、弾性に関連したフィルタ付加部の形状安定性に関す る要求を満たすことができるシールが得られる。シール材料若しくは端部円板と しては、ＴＰＥ及びポリアミドが適している。 第３図には変化実施例が示されている。この変化実施例では、シールプロフィ ールは開放したプロフィールである。このシールは、半径方向シールとしてもま た軸方向シールとしても、若しくはフィルタパトロー ネ１４の軸方向のシール及び半径方向で位置安定性を得るためにも働く。ここで も、２つの機能つまりシール機能及び位置安定性の２つの機能を最適に満たすよ うに、シールプロフィールを構成する可能性が提供される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．特に内燃機関の吸気フィルタのためのフィルタパトローネであって、ジグザ グ状に折り畳まれたフィルタウエブ紙より成る中空円筒形のフィルタ体を備えて いて、該フィルタ体が少なくとも一方の端面側で端部円板を備えており、該端部 円板がシール部材を有している形式のものにおいて、 端部円板（１６）がフィルタ体（１４）に直接結合されていることを特徴と する、フィルタパトローネ。 ２．端部円板（１６）がフィルタ体（１４）に溶融接続されている、請求項１記 載のフィルタパトローネ。 ３．端部円板（１６）が、ポリプロピレンとエラストマーとの混合物より成って いるか、又はポリアミドとエラストマーとの混合物より成っている、請求項１又 は２記載のフィルタパトローネ。 ４．シール部材がシールリップであって、該シールリップが多数のシール溝（１ ９，２０）を有している、請求項１から３までのいずれか１項記載のフィルタパ トローネ。 ５．端部円板（１６）が、２つの成分より射出成形法によって製造されている、 請求項１から４までのいずれか１項記載のフィルタパトローネ。 ６．シール部材が、軸方向及び／又は半径方向に働くシール部材（１８，２１） である、請求項１から５までのいずれか１項記載のフィルタパトローネ。