JPH115075A - 油汚染土の処理方法 - Google Patents

油汚染土の処理方法

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JPH115075A
JPH115075A JP9175317A JP17531797A JPH115075A JP H115075 A JPH115075 A JP H115075A JP 9175317 A JP9175317 A JP 9175317A JP 17531797 A JP17531797 A JP 17531797A JP H115075 A JPH115075 A JP H115075A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄物処分場を必要とすることなく、しかも油
分が環境へ拡散しない形で油汚染土を処理する。 【解決手段】本発明の処理方法においては、まず、油汚
染土に水溶性容器溶剤を添加する(ステップ101)。
次に、かかる水溶性有機溶剤が添加された油汚染土を混
合撹拌し(102)、汚染土中の油分を水溶性有機溶剤
に抽出する。次に、混合撹拌されたものを固液分離し
(103)、その液体分を引き抜くことによって、汚染
土内の油分を有機溶剤に混合された状態で汚染土から分
離除去する。固液分離で生じた液体分についてはこれを
蒸留して有機溶剤を回収し(ステップ104)、該有機
溶剤はステップ101で再利用する。このような添加工
程から固液分離工程までの一連の工程は、油の含有量
が、例えば環境上の基準とされる0.01%(油膜や油
臭がないレベル)以下になるまで所望の回数だけ繰り返
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油で汚染された土
を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場跡地等で基礎工事を行う場合、燃料
油や機械油が掘削土に混じって搬出されることがある。
かかる油汚染土をそのまま放置すると、該土に混入して
いる油分の臭いが周囲に拡散して周辺住民の生活に支障
を来すとともに、雨水によって土粒子から遊離した場合
には、地下水等に混入して水質を汚濁させる原因ともな
る。
【0003】そのため、かかる油汚染土は、一般廃棄物
とは区別し、いわゆる管理型処分場に廃棄処分とするこ
とで環境への拡散防止を図らねばならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近で
は、環境保護の観点から廃棄物処分場の確保がかなり困
難な状況になってきており、廃棄処分すべき処分場が見
当たらないという問題や、浸出水に含まれる油分の処理
設備が整っていない場合には油汚染土の受入れがそもそ
も困難であるという問題、あるいは、油含有量が一定量
を越える場合には、焼却が必要となるが、その焼却土は
やはり管理型処分場で廃棄処分しなければならないとい
う問題を生じていた。
【0005】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、廃棄物処分場を必要とすることなく、しかも
油分が環境へ拡散しない形で油汚染土を処理することが
可能な油汚染土の処理方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る油汚染土の処理方法は請求項1に記載
したように、油汚染土に有機溶剤を添加して混合撹拌
し、しかる後に固液分離を行うものである。
【0007】また、本発明に係る油汚染土の処理方法
は、前記添加工程から前記固液分離工程までの一連の工
程を所定回数繰り返すものである。
【0008】また、本発明に係る油汚染土の処理方法
は、前記有機溶剤を水溶性溶剤とするものである。
【0009】また、本発明に係る油汚染土の処理方法
は、前記有機溶剤を添加混合する前に前記油汚染土の含
水比を予め低下させるものである。
【0010】また、本発明に係る油汚染土の処理方法
は、前記固液分離で生じた液体分から前記有機溶剤を回
収するものである。
【0011】また、本発明に係る油汚染土の処理方法
は、前記固液分離で生じた固形分を乾燥させるととも
に、該乾燥処理に伴って気化した前記有機溶剤を回収す
るものである。
【0012】本発明に係る油汚染土の処理方法において
は、まず、油分を含んだ油汚染土に有機溶剤を添加して
混合撹拌する。このようにすると、汚染土中の油分が有
機溶剤に抽出されるので、混合撹拌したものから液体分
を引き抜くことにより、汚染土中の油分は、有機溶剤に
混合された状態で汚染土から分離除去される。すなわ
ち、有機溶剤は、油汚染土を洗浄して油分を除去する機
能を持つ。
【0013】有機溶剤は、水溶性溶剤、非水溶性溶剤の
いずれでもよいが、水溶性有機溶剤を使用するならば、
砂質土であるか粘性土であるかといった土質性状とは関
係なく、環境上の基準とされる0.01%(油膜や油臭
がないレベル)をほぼクリアすることができる。
【0014】一方、有機溶剤を添加混合する前に、油汚
染土の含水比を予め低下させるようにすれば、非水溶性
の有機溶剤を使った場合であっても、上述した環境基準
を概ねクリアすることができる。含水比を低下させる方
法は任意であり、風乾、機械乾燥、加熱等から適宜選択
することができる。
【0015】添加工程から固液分離工程までの一連の工
程を繰り返すかどうかは任意であるが、かかる工程を例
えば5回程度繰り返せば、油汚染土に含まれる油分の含
有率を100分の1程度に落とすことが可能となる。
【0016】固液分離工程において液体分を分離する
際、該液体分をそのまま廃棄処分とすることも考えられ
るが、かかる液体分から蒸留等の方法で有機溶剤を回収
するようにすれば、回収された有機溶剤を新たに油洗浄
用の有機溶剤として再利用することが可能となるととも
に、有機溶剤が周囲に拡散するおそれがなくなるので、
その引火性や可燃性について配慮する必要がなくなる。
【0017】また、固液分離工程において液体分が分離
された後の固形分については、そのまま埋立等の方法で
廃棄処分してもよいが、該固形分を乾燥させるとともに
該乾燥処理に伴って気化した前記有機溶剤を回収するよ
うにすれば、上述したと同様、有機溶剤の再利用を図る
ことができるとともにその引火性等に対する配慮が不要
となるほか、固形分自体も通常の土と同等の状態とな
り、さまざまな用途に再利用することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る油汚染土の処
理方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明
する。
【0019】(第1実施形態)図1は、本実施形態に係
る油汚染土の処理方法の手順を示したフローチャートで
ある。同図でわかるように、本実施形態に係る処理方法
においては、まず、油汚染土に有機溶剤としての水溶性
有機溶剤を添加する(ステップ101)。
【0020】水溶性有機溶剤としては、アセトン、イソ
プロピルアルコール等から適宜選択すればよい。
【0021】次に、かかる水溶性有機溶剤が添加された
油汚染土をミキサー等で混合撹拌し(ステップ10
2)、汚染土中の油分を水溶性有機溶剤に抽出する。
【0022】次に、混合撹拌されたものを固液分離し
(ステップ103)、その液体分を引き抜くことによっ
て、汚染土内の油分を有機溶剤に混合された状態で汚染
土から分離除去する。
【0023】固液分離の方法としては、例えば微細な孔
が多数形成された底板を有する槽内に投入して一定時間
静置し、そのときの重力作用で下方に自然落下する液体
分を底板の孔から引き抜くようにしてもよいし、遠心分
離機を用いて固液分離するようにしてもよい。
【0024】固液分離で生じた液体分についてはこれを
蒸留して有機溶剤を回収し(ステップ104)、該有機
溶剤はステップ101で再利用する。また、除去された
油分は、水とともに廃棄処分とする。
【0025】このような添加工程から固液分離工程まで
の一連の工程は、油の含有量が所定の値、例えば環境上
の基準とされる0.01%(油膜や油臭がないレベル)
以下になるまで所望の回数だけ繰り返せばよい。
【0026】油の含有量が所定の値を下回ったならば、
固液分離で生じた固形分を乾燥させるとともに、該乾燥
処理に伴って気化した有機溶剤を凝縮器で回収し(ステ
ップ105)、該有機溶剤はステップ101で再利用す
る。
【0027】一方、固形分については、必要に応じて適
宜水分を加えた後、通常の土と同様、さまざまな用途に
再利用する。
【0028】次に、本実施形態に係る油汚染土の処理方
法を実験し、その作用効果を確認したので、以下にその
概略を説明する。
【0029】実験は、水による洗浄、界面活性剤による
洗浄及び本実施形態に係る有機溶剤による洗浄の3つの
ケースについて行った。
【0030】まず、水による洗浄及び界面活性剤による
洗浄においては、砂質土にA重油を重量比で5%添加混
合して油汚染土を作製し、かかる油汚染土800gに
水、あるいは界面活性剤0.5%水溶液600cm3
それぞれ添加し、30分間上下振とうした後、ふるい上
に移して水を散布し、洗浄液を洗い流した。
【0031】表1は、水による洗浄及び界面活性剤によ
る洗浄の結果を示したものである。
【0032】
【表1】 同表でわかるように、油汚染土の油含有率は、洗浄を繰
り返すことによって5%から徐々に低下していくが、い
ずれのケースにおいても、3回目以降は洗浄効率が低下
しており、洗浄可能な程度は、0.2〜0.3%が限界
であることがわかる。
【0033】また、さまざまな粒径の土にA重油を添加
して油汚染土を作製し、該油汚染土を水、界面活性剤で
それぞれ洗浄した結果を表2に示す。
【0034】
【表2】 同表でわかるように、水による洗浄であれ界面活性剤に
よる洗浄であれ、粒径が細かくなればなるほど油含有率
が高くなっており、粘性土やシルトといった細粒分の多
い土に対しては、水や界面活性剤による洗浄が困難であ
ることがわかる。
【0035】次に、有機溶剤によって油汚染土を洗浄し
た実験を説明する。
【0036】かかるケースにおいては、砂質土と粘性土
にA重油をそれぞれ混合して油汚染土を作製し、該油汚
染土100gに水溶性有機溶剤50cm3 を添加して
1分間混合した。水溶性溶剤としてはアセトン及びイソ
プロピルアルコールを用いた。
【0037】次に、これらの混合物を濾過によって固液
分離し、所定時間経過後、残留土の油含有量を測定し
た。
【0038】表3にかかる実験の結果を示す。なお、ヘ
キサン、四塩化炭素といった非水溶性有機溶剤を使用し
た場合の結果も併せて示してある。
【0039】
【表3】 同表でわかるように、水溶性有機溶剤の場合には、洗浄
を繰り返すごとに油含有率が低下しており、特に砂質土
については、5回洗浄を繰り返した時点で、油膜も油臭
も発生しないとされる0.01%の基準をほぼクリアし
ており、0.2%程度の洗浄が限界であった水や界面活
性剤による洗浄と比べれば、その改善の程度は著しい。
また、粘性土についても、洗浄を繰り返すごとに油含有
率が確実に低下しており、あと数回繰り返せば、0.0
1%の基準をクリアできるものと考えられる。
【0040】以上説明したように、本実施形態に係る油
汚染土の処理方法によれば、油汚染土に水溶性有機溶剤
を添加して混合撹拌し、しかる後に固液分離を行うよう
にしたので、汚染土中の油分は、水溶性有機溶剤に抽出
され該溶剤に混合された状態で汚染土から分離除去され
る。そして、その後には通常の土とほぼ同等の固形分が
残る。
【0041】すなわち、焼却処理を経た後で管理型処分
場に廃棄処分しなければならなかった従来とは異なり、
本実施形態によれば、油汚染土を通常の土と同様に再利
用可能な状態で油分の除去処理を行うことができるの
で、廃棄物処分場が不要となるとともに、資源の再利用
を図ることも可能となる。
【0042】また、本実施形態によれば、水による洗浄
や界面活性剤による洗浄に比べて油分の含有率を著しく
低下させることが可能であり、特に、添加工程から固液
分離工程までの一連の工程を複数回繰り返せば、砂質土
であるか粘性土であるかといった土質性状とは関係な
く、油汚染土に含まれる油分の含有率を5%から0.0
1%、すなわち500分の1程度に低下させ、環境上の
基準とされる0.01%(油膜や油臭がないレベル)を
クリアすることができる。
【0043】また、本実施形態によれば、固液分離工程
で生じた液体分から蒸留等の方法で有機溶剤を回収する
ようにしたので、回収された有機溶剤を新たに油洗浄用
の有機溶剤として再利用することが可能となるととも
に、有機溶剤が周囲に拡散するおそれがなくなるので、
その引火性や可燃性について配慮する必要がなくなる。
【0044】また、本実施形態によれば、固液分離工程
で生じた固形分を乾燥させるとともに該乾燥処理に伴っ
て気化した有機溶剤を回収するようにしたので、上述し
たと同様、有機溶剤の再利用を図ることができるととも
にその引火性等に対する配慮が不要となるほか、固形分
自体も通常の土と同等の状態となり、さまざまな用途に
再利用することが可能となる。
【0045】本実施形態では、添加工程から固液分離工
程までの一連の工程を複数回繰り返すことを前提とした
が、必ずしも複数回繰り返す必要はなく、場合によって
は1回の洗浄で終了してもよい。かかる構成の場合、環
境上の基準をクリアしたり任意の用途に再利用したりす
るのは難しいとしても、管理型処分場ではなく通常の残
土処分として取り扱うレベルに油分を除去するには十分
である。
【0046】また、本実施形態では、固液分離で生じた
液体分からあるいは固形分の乾燥処理の際に有機溶剤を
回収するようにしたが、引火性や可燃性に配慮する必要
がないのであれば、かかる工程において有機溶剤を必ず
しも回収する必要はない。
【0047】(第2実施形態)図2は、第2実施形態に
係る油汚染土の処理方法の手順を示したフローチャート
である。同図でわかるように、本実施形態に係る処理方
法においては、まず、油汚染土を風乾し(ステップ11
1)、その含水比を低下させる。
【0048】次に、含水比が低下した油汚染土に有機溶
剤としての非水溶性有機溶剤を添加する(ステップ11
2)。非水溶性有機溶剤としては、ヘキサン、四塩化炭
素等から適宜選択すればよい。
【0049】以下、第1実施形態と同様に、非水溶性有
機溶剤が添加された油汚染土をミキサー等で混合撹拌し
(ステップ113)、汚染土中の油分を非水溶性有機溶
剤に抽出する。そして、混合撹拌されたものを第1実施
形態で述べた方法で固液分離し(ステップ114)、そ
の液体分を引き抜くことによって、汚染土内の油分を有
機溶剤に混合された状態で汚染土から分離除去する。
【0050】また、固液分離で生じた液体分については
これを蒸留して非水溶性有機溶剤を回収し(ステップ1
15)、該有機溶剤はステップ112で再利用する。ま
た、除去された油分は、水とともに廃棄処分とする。
【0051】このような添加工程から固液分離工程まで
の一連の工程は、第1実施形態と同様、油の含有量が所
定の値、例えば環境上の基準とされる0.01%(油膜
や油臭がないレベル)以下になるまで所望の回数だけ繰
り返せばよい。
【0052】油の含有量が所定の値を下回ったならば、
固液分離で生じた固形分を乾燥させるとともに、該乾燥
処理に伴って気化した非水溶性有機溶剤を凝縮器で回収
し(ステップ116)、該有機溶剤はステップ112で
再利用する。一方、固形分については、必要に応じて適
宜水分を加えた後、通常の土と同様、さまざまな用途に
再利用する。
【0053】次に、本実施形態に係る油汚染土の処理方
法を実験し、その作用効果を確認したので、以下にその
概略を説明する。
【0054】まず、粘性土にA重油を混合して油汚染土
を作製し、これを室内で風乾した後、水溶性有機溶剤の
場合と同様に洗浄を行った。なお、非水溶性溶剤として
はヘキサン及び四塩化炭素を用いた。
【0055】表4に実験結果を示す。なお、水溶性有機
溶剤を使用した場合の結果も併せて示してある。
【0056】
【表4】 非水溶性有機溶剤の場合、表3に示したように、水や界
面活性剤による洗浄とあまり大差がなかったが、予め風
乾を行うことにより、表4でわかるように水溶性有機溶
剤とほぼ同等の洗浄効果が得られることがわかる。これ
は、汚染土中の水分が非水溶性溶剤をはじいているため
と考えられ、これを予め除去すれば、水溶性溶剤と同等
の油除去効果を発揮させることができると判断される。
【0057】以上説明したように、本実施形態に係る油
汚染土の処理方法によれば、油汚染土に非水溶性有機溶
剤を添加して混合撹拌し、しかる後に固液分離を行うよ
うにしたので、汚染土中の油分は、非水溶性有機溶剤に
抽出され該溶剤に混合された状態で汚染土から分離除去
される。そして、その後には通常の土とほぼ同等の固形
分が残る。
【0058】すなわち、焼却処理を経た後で管理型処分
場に廃棄処分しなければならなかった従来とは異なり、
本実施形態によれば、油汚染土を通常の土と同様に再利
用可能な状態で油分の除去処理を行うことができるの
で、廃棄物処分場が不要となるとともに、資源の再利用
を図ることも可能となる。なお、その他の作用効果につ
いては第1実施形態のものとほぼ同様であるので、ここ
ではその説明を省略する。
【0059】本実施形態では、有機溶剤として非水溶性
溶剤を用いた例を説明したが、これに代えて水溶性溶剤
を使用してもよいことは言うまでもない。水溶性溶剤の
場合には、風乾を行わずとも十分な作用効果が得られる
ので、風乾を行うことの意義は非水溶性溶剤ほど大きく
はないが、表3と表4とを比較すれば、水溶性溶剤につ
いても風乾によって油含水率がかなり改善されているこ
とがわかる。
【0060】また、本実施形態では、有機溶剤による洗
浄の前に風乾を行うようにしたが、風乾でなくても要は
油汚染土の含水比が低下すればよいのであり、風乾に代
えて機械乾燥でもよいし、生石灰等の吸水材を添加する
ようにしてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る本発
明の油汚染土の処理方法によれば、汚染土中の油分を、
有機溶剤に抽出された状態で汚染土から分離除去するこ
とが可能となり、廃棄物処分場が不要となるとともに資
源の再利用を図ることも可能となる。
【0062】また、請求項2に係る本発明の油汚染土の
処理方法によれば、請求項1の効果に加えて、砂質土で
あるか粘性土であるかといった土質性状とは関係なく、
油汚染土に含まれる油分の含有率を著しく低下させ、環
境上の基準をクリアすることが可能になるという効果も
奏する。
【0063】また、請求項3に係る本発明の油汚染土の
処理方法によれば、請求項1の効果に加えて、水溶性有
機溶剤を用いれば、風乾等の前処理が不要になるという
効果も奏する。
【0064】また、請求項4に係る本発明の油汚染土の
処理方法によれば、請求項1の効果に加えて、油汚染土
の含水比を予め低下させれば、非水溶性有機溶剤であっ
ても油汚染土の油含水比を著しく低下させることが可能
になるという効果も奏する。
【0065】また、請求項5に係る本発明の油汚染土の
処理方法によれば、請求項1の効果に加えて、回収され
た有機溶剤を新たに油洗浄用の有機溶剤として再利用す
ることが可能となるとともに、有機溶剤が周囲に拡散す
るおそれがなくなるので、その引火性や可燃性について
配慮する必要がなくなるという効果も奏する。
【0066】また、請求項6に係る本発明の油汚染土の
処理方法によれば、請求項1の効果に加えて、有機溶剤
の再利用を図ることができるとともにその引火性等に対
する配慮が不要となるほか、固形分自体も通常の土と同
等の状態となり、さまざまな用途に再利用することが可
能となるという効果も奏する。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る油汚染土の処理方法の手順
を示したフローチャート。
【図2】第2実施形態に係る油汚染土の処理方法の手順
を示したフローチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 誓山 真 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油汚染土に有機溶剤を添加して混合撹拌
    し、しかる後に固液分離を行うことを特徴とする油汚染
    土の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記添加工程から前記固液分離工程まで
    の一連の工程を所定回数繰り返す請求項1記載の油汚染
    土の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記有機溶剤を水溶性溶剤とする請求項
    1記載の油汚染土の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記有機溶剤を添加混合する前に前記油
    汚染土の含水比を予め低下させる請求項1記載の油汚染
    土の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記固液分離で生じた液体分から前記有
    機溶剤を回収する請求項1記載の油汚染土の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記固液分離で生じた固形分を乾燥させ
    るとともに、該乾燥処理に伴って気化した前記有機溶剤
    を回収する請求項1記載の油汚染土の処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001334251A (ja) * 2000-03-22 2001-12-04 Kankyo Eng Co Ltd 汚染土壌の浄化処理方法
JP2011011134A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Kanagawa Univ 汚染除去方法および汚染除去剤
CN104070057A (zh) * 2014-06-20 2014-10-01 杭州蓝天园林生态科技股份有限公司 一种提高镉污染土壤修复效果的治理方法

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