JPH11503409A - パーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロプロテクターとして治療に用いるためのアミノメチルインドールに基づいた薬剤組成物 - Google Patents

パーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロプロテクターとして治療に用いるためのアミノメチルインドールに基づいた薬剤組成物

Info

Publication number
JPH11503409A
JPH11503409A JP8524014A JP52401496A JPH11503409A JP H11503409 A JPH11503409 A JP H11503409A JP 8524014 A JP8524014 A JP 8524014A JP 52401496 A JP52401496 A JP 52401496A JP H11503409 A JPH11503409 A JP H11503409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disease
group
mao
parkinson
pharmaceutical composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8524014A
Other languages
English (en)
Inventor
アルバレス エルディベルト フェルナンデス
ロペス メルセデス ウンヘタ
コンテレス ホセ ルイス マルコ
Original Assignee
スペイン国
ウニベルシダッド アウトノマ バルセロナ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スペイン国, ウニベルシダッド アウトノマ バルセロナ filed Critical スペイン国
Publication of JPH11503409A publication Critical patent/JPH11503409A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D209/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D209/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom condensed with one carbocyclic ring
    • C07D209/04Indoles; Hydrogenated indoles
    • C07D209/10Indoles; Hydrogenated indoles with substituted hydrocarbon radicals attached to carbon atoms of the hetero ring
    • C07D209/14Radicals substituted by nitrogen atoms, not forming part of a nitro radical
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ラットの肝臓及び脳、並びにヒト脳のモノアミンオキシダーゼA及びBの有力な阻害剤であるN−プロピニル、N−2−ブチニル及びN−2,3−ブタジニル誘導体を含み、活性成分として2−アミノメチル−5−ベンジルオキシインドール誘導体を含有する医薬組成物で、モノアミンオキシダーゼB、好ましくはAに関し、インビトロ及びインビボ阻害に対して優れた選択性を有するものである。上記モノアミンオキシダーゼBの阻害選択性、並びに実験動物中のMPTP及び他の神経毒の神経毒作用を中和する能力に関して、本発明の化合物は、大脳神経変性プロセスの処置に関して有効であり、特にパーキンソン病及びアルツハイマー病の処置に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】 パーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロ プロテクターとして治療に用いるためのアミノメチルイン ドールに基づいた薬剤組成物 本発明は、2−アミノメチル−5−ベンジルオキシインドール(式I)並びに 、パーキンソン病およびアルツハイマー病の神経退化(neurodegenerative)病に おけるニューロプロテクター剤として用いる成分を含む薬剤組成物における治療 薬としての使用に関する。このタイプの化合物は極めて効力が強いモノアミンオ キシダーゼ(MAO)阻害剤でありMAO−B形態に対して選択性が高い。 さらに、これらの化合物は、脳アナージック(aminergic)再取込システムの基 質であり、従ってCNSレベルで神経伝達物質を「インビボ」で変化させるのに 有用である。 (式中の X=H,ハロゲン,アルコキシ,アルキル,アルキルチオ,アリール,アリー ルオキシである。 R=H,CH3または他の脂肪族,脂環式またはアリール基である。 R′=H,CH3または他の脂肪族または脂環式C13基あるいはアリールま たはアリールアルキル基あるいはR″で示す基と同一である。 R″=H,CH3または他の脂肪族または脂環式C13基あるいはアセチレン またはアレン基、特にプロピニル,2−ブチニルまたは2−3−ブタジエニル 基に代表される。) 中枢神経系(CNS)において、モノアミンオキシダーゼ(EC1.4.3. 4)(MAO)の活性は、神経伝達物質として作用する生物起源アミンを代謝す る。生理学的レベルにおいて、これは、モノアミナージックトーン(monoaminerg ictone)を維持するのに応答する酵素である。MAOは、2つの異なる分子形態 :好ましくはセロトニン(5−HT)を脱アミノ化し、クロルギリン(chlorgili n)により選択的に阻害されるMAO−A並びに基質が好ましくはフェニルエチル アミン(PEA)であり、デプレニルにより特異的に阻害されるMAO−Bであ る。脳組織において、両方の酵素形態は、異なる分布を有し、従って逆説的にM AO−Aはドーパミン系およびノルアドレナリン系神経中に見出され、一方MA O−Bはセロトニン系神経およびグリア細胞中に局在する。 アミン神経伝達物質におけるこの作用に加えて、他の調節作用がMAO−Bに 起因していた。MAO−Bは、ある微量のアミン、例えばPEAの濃度を維持す る重要な役割を有し、これは、CNS中のドーパミン系伝達を変化させると記載 された(Paterson 等,1990,J.Neurochem 55:1827−1837)。一方、MAO−B は、MAO−Bにより代謝されてパーキンソン病として霊長類における同一の徴 候を発生させる真の神経毒1−メチル−4−フェニルピリジンイオン(MPP) を生成する1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン (MPTP)プロトキシンを含むある外因性化合物の代謝中に含まれると観察さ れた(Heikkila RE等,1990,J Neural Trans,32:217−227)。 一方、神経の死亡、例えば脳虚血またはある神経退化病気を伴う種々の過程に おいて、ドーパミン系代謝の活性は、MAO−B活性の上昇と共に観察された。 この酵素の代謝作用によりH22が過剰に発生することは、酸化性ストレス、神 経膜機能の次の変化および脂質過酸化を増大させることが示唆された(Cohen等, 1990,J Neural Transm,[Suppl]32:229 −238)。この状況はまた、ドーパミン 系黒質−線条体システムの大部分が退化し、対応するドーパミン移動が増大する パーキンソン病を有する患者においても発生する。また、MAO特にMAO−B の脳活性は、年令とともに増大する。この増大は、老化に関するグリオーシスに 起因する(Fowler CJ,Neural Transm.1990 49:1 −20)。一方、重大な経験 的および神経病理学的変化MAO−B活性増加を特徴とするアルツハイマー病が 記録され(Jossan SS等,J Neural Transm,1990[Suppl 32]:61−65),おそらく MAO−Bの新しい形態のためである(Steventon等,1990,The Lancet,Vol 3 (86−82):180)。後に、MAO−B阻害剤(MAO−BI)は、この病気にお ける治療法に関して記載された(Mangoni等,1991,Eur Neurol.31:100 −107) 。 前記神経学的機能障害にMAO−Bが含まれることが記載され、この酵素活性 より高い制御に有効な選択的特異的阻害剤を得るための努力がなされた。この証 拠は、MAO−BI特にデプレニルの、パーキンソン病の選択的治療としてのD ATATOPマルチセンターグループ(Deprenyl and Tocopherol Antioxidative Therapy of parkinsonism)としての存在である。さらに、これらは、ある抑う つサブタイプ,アルツハイマー病の治療に有用であり、老化に関する効果を遅ら すことであると記載された(Knoll J,1982,Keverling Buismaan JA Eds.Stra tegy in Drug Research,Elsevier Amsterdam,pp 107−135)。デプレニルの治 療効果にもかかわらず、パーキンソン病の治療への使用は、高齢の場合徴候がほ とんど改善されず、若い患者の病気の進行を遅らせるのみである。一方、この使 用は、副作用があり、長期間使用しないように忠告されている(Wessel K,1993 ,Inhibitors of Monoamine Oxidase B,Szelenyi Eds,Cap.13)。 この結果、現在、神経退化過程を治療する新規な薬剤組成物および組成物の開 発に対する関心が高まっている。とりわけ、パーキンソン病およびアルツハイマ ー病は、寿命延長のために、特に関心が高い。これらは、65才以上で10%、 80才以上で40%以上の効果がある。 現在、極めて多数のMAO−A阻害剤が知られ、抗うつ治療に用いられている にもかかわらず、市場で入手しうるMAO−Bがほとんど選択性でない。また、 これらの一層大きい効力および選択性を決定する構造的理由も未だ知られていな い。 一連のスペイン国特許(8900727 /1989,8900452 /1989,8900562 /1989) および1件の欧州特許(90301346 /1990)において、本発明者等は、これらの可 能なモノアミンオキシダーゼAおよびBの阻害剤に基づく種々の置換を有する広 範囲の2−アミノメチルインドールの合成方法を記載した。特に、スペイン国特 許8900727 /1989において、2−アミノメチル−5−ベンジルオキシインドール およびその一般式N−アセチレンおよびN−アレン誘導体(I)およびウシ脳の ミトコンドリアからの酵素を用いたモノアミンオキシダーゼAおよびBの阻害剤 としてのこれらの生物学的評価を記載した。 (式中の X=H,ハロゲン,アルコキシ,アルキル,アルキルチオ,アリール,アリー ルオキシであり、R=H,CH3または他の脂肪族,脂環式またはアリール基で あり、R′=H,CH3または他の脂肪族,または脂環式C13基またはアリー ルまたはアリールアルキルまたはR″で示すものと同一の基であり、R″=H, CH3または他の脂肪族または脂環式C1〜C3基あるいはアセチレンまたはアレ ン基、特にプロピニル,2−ブチニルまたは2,3−ブタジエニル基に代表され るものである。) モノアミンオキシダーゼAおよびB(チラミン)の2つの形態のいずれにも特 異的でない組織および基質としてウシ脳を用いた生物学的研究の結果(MA Cruces ,E Elorriaga,E Fernandez Alvarez,Eur.J.Med.Chem.26,33 −41,1991 ;Biochem Pharmacol 40,535 −543,1990)は、一般式(I)で表される化合物 、特にアセチレンまたはアレン基を有する誘導体が極めて有力な不可逆的モノア ミンオキシダーゼ阻害剤であるが、これらは選択性を全く示さないことを示した 。 前記の条件下で得られた一次的なデータは、これらの選択性がないため、試験 した化合物は、薬理学的または治療学的使用および中断した以降の研究の候補と ならなかったことを示す。 これらの結果を、IC5Oのそれぞれの値のみに基づいて、構造−活性関係の 以降の研究において用い(C.Cativiela 等,Acta Chim Hungar-Mode in Chem 13 0(1)129 −143,1992)、これらは、論理的に、明確な結論は何もを指摘しなか った。 現在、より高性能の試験方法(Avila M 等,1993 Biochem Pharmacol 45,223 1 −2237)およびヒトおよびラット組織を用いて、モノアミンオキシダーゼAお よびBの分離された形態を得、それぞれに対する特異的な基質として(14C− セロトニンおよび14C−2−フェニルエチルアミン、MAO−AおよびMAO −B)、本発明者等は、一般式(I)から誘導された一群の化合物を研究した。 実験動物のインビトロ試験、死後ヒト脳および関連する薬理学的試験において 、モノアミンオキシダーゼB阻害剤としてのこれらの化合物の高い効力および選 択性並びにこれらのパーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロプ ロテクターとしての可能な治療学的用途が示される。 実験動物におけるインビトロ試験の結果 動的阻害試験 以下の系を用いて、先の試験において用いた5−ベンジルオキシ誘導体の生物 学的評価をした; − インキュベーション0および30分におけるMAO−A(セロトニン)およ びMAO−B(フェニルエチルアミン)の特異的基質と比較したIC5Oの測定 − 阻害過程での時間依存性の確認 − 阻害過程の不可逆性の測定 これらの試験が終了した後、自殺型高選択性阻害挙動を確認した。 − 連続的分光測光法を用いた動的パラメータの測定。 ヒトにおけるインビトロ試験の結果 死後のヒト脳組織における5−ベンジルオキシ誘導体の生物学的評価を、以下 のシステムに従って実施した: −インキュベーション0および30分におけるMAO−A(セロトニン)および MAO−B(フェニルエチルアミン)の特異的基質と比較したIC5Oの測定 −ドーパミン担体のIC5Oの測定 実施例1 実験動物におけるIC5Oの測定 スプラーグドーレーラットのミトコンドリア部分を用いてMAO−AおよびM AO−B活性を測定した。この組織において、両方の酵素が1:1の比率で見出 されたため、各活性を個別に、Johnston等(1968 Biochem Pharm.17:1285−129 7)により記載された方法に従って、クロルギリンまたはデプレニルによる選択的 阻害により得ることが必要であった。 基質として5−HTおよびPEAへの残存活性を測定することにより0〜30 分における試験の下で種々の化合物の比較MAO−AおよびMAO−B活性阻害 曲線を測定した。化合物FA−73に対応するグラフ(図1および2参照)は、 5−ベンジルオキシ誘導体全体の代表とした。 5−ベンジルオキシ誘導体に対応するIC5O値を表1に示す。 これらの値は、ナノモルおよびマイクロモル範囲内にあり、5−ベンジルオキ シ誘導体の化合物がMAO−B形態に対して選択性であったことを示す。 これらの化合物の阻害曲線の比較試験により、すべての場合において、インキ ュベーション時間に依存する阻害メカニズムおよびMAO−B形態に対する選択 性が比較的大きいことが示される。 実施例2 実験動物における阻害過程の時間依存性の確認 図3は、化合物FA−73に関するインキュベーション時間の過程の依存性を 示す。この化合物は、類似する挙動を示すため、すべての阻害剤の代表として選 択した。グラフは、生成物の生成が、両方の酵素形態の阻害剤とインキュベーシ ョンの時間との関数として減少することを明確に示す。 実施例3 実験動物における阻害過程の不可逆性の測定 MAO−AおよびMAO−B活性の阻害の不可逆性の試験を、各場合において 、各化合物のIC5Oに近い濃度を用いて実施した。この意味は、選択された阻 害剤濃度範囲では、発生し、阻害過程が不可逆的である場合には、酵素活性の回 復は、容易に観察される。 残りのMAO−AおよびMAO−B活性は、試験したすべての化合物において 評価可能に上昇せず、このことは、阻害過程の不可逆性を示している。 FA−73化合物を用いて行った不可逆性試験を示す図4は、一連の化合物の 代表であり、これは、試験したすべての場合における不可逆性を示す。 実施例4 実験動物における動的パラメータの測定 前記した結果は、これらの化合物は、以下のメカニズム: に従って、MAOの両方の形態に関する自殺型阻害剤として挙動することを示す 。これらの化合物は、基質と類似した構造を有し、共有結合不可逆的複合体を生 成する反応性種中に移送される酵素の活性核によりこのように認識される。 各阻害剤に関する一次速度定数(Kapp)に基づいて、K1およびK1catを計算し た(M・Avila 等,1993,Biochem Pharmac 45,2231 −2237に記載された方法に 従った)。K1は、反応の第1段階の親和定数であり、K1 MAO−A/K1 M AO−B選択性の表現である。 K1catは、過程の第2段階の間の共有結合不可逆的複合体の生成の速度定数で ある。これらの定数をMAOの形態と比較するために、本発明者等は、阻害効率 を比較K1cat/K1で表す。これらの定数の値(表2および3参照)は、3種の 異なる実験のこれらの対応するSEMでの結果である。 これらの表より得られた結果から、かかる化合物の多くはデプレニールと比べ て、MAO−Bに対して高い選択性を有するという結果が得られる。 上記表に示された触媒効力値は、ほとんど大部分の場合、デプレニールに関し て得られた値よりもかなり優れており、最も顕著なものはFA−73である。例 5 実験動物における再取込動的試験 スプラグ−ドウレイラット(Sprague-Dawley rat)からの脳線条体組織の精製 したシナプトソーム中で、ドーパミンの再取込の動的試験を実施した。化合物F A−73を、試験した全ての5−ベンジルオキシ誘導体の代表として使用して、 パーキンソン症候群治療において用いられる、MAO−Bの高い特異性を有する 薬であるデプレニールと比較した。 図5は、阻害因子FA−73及びデプレニールの存在下でインキュベートした 場合のドーパミン取込キャリアの残存活性を示す。得られた動的定数を考慮する と、基質濃度は0.1μMであった。 得られたIC5O(mM)の値は次の如くである。 かかる結果により、化合物FA−73は、デプレニールにより示されたものと 同様のオーダーの、ラット線条体中のドーパミンキャリアに対する阻害感受性を 呈することが示される。例 6 ヒトにおけるMAO−A及びMAO−Bに関するIC5Oの測定 IC5Oの測定を、35〜55才までのヒトの死後10時間以内に実施した死 体解剖から得られた、ホモジネートされたヒト大脳皮質を用いて行なった。ドク の法医学解剖研究所)よりこれらは提供されたものである。 5−ベンジルオキシ誘導体FA−73を用いたインキュベーションの0分で得 られた値は次のようであった。 IC5O…MAO−A 20,000nM IC5O MAO−B…200nM これらの値は、MAO−B形態に対するかかる化合物の選択的阻害が、スプラ グ−ドウレイラットの肝臓において0時間で得られたものと同様のオーダーでの IC5O値によりヒト組織(100ひだ より選択的)中で保持されることを示 す。例 7 ヒトにおけるドーパミンキャリアのIC5Oの測定 本アッセイを、ロッドリグーズ(Rodriguez)らによる1987 バイオケムフ ァーマ(Biochem Pharmac)36,974〜976に記載されたと同様の方法を用 いて、得られたヒト尾状核の精製したシナプトソームで実施した。 かかる試験を、ラット組織中で使用したと同様の阻害剤で実施した。ドーパミ ン(DA)濃度は0.1μMで、これは得られた動的定数から選択した値である 。 以下に示すIC5Oの値は、阻害曲線から得られたものである(図6参照)。 ヒト尾状核中のドーパミンキャリアに対する感受性に関して得られたこれらの 値は、使用した5−ベンジルオキシ誘導体がデプレニールと同様の方法で挙動し 、IC5Oに関して同様の値を有することを示す。 IC5Oのかかる値は、当該組織中におけるかかる化合物の多大な感受性を示 し、ラット線条体中で示されたものよりも1,000倍大きい阻害力を有する。例 8 実験動物におけるMAO−Bの選択的阻害の“イクス(Ex)ビボ” 薬理学アッセイ 薬理学アッセイをC57/BLマウスに関して実施した。これらの動物は、M PTPの作用を介するパーキンソン病の徴候の誘発に感受性を有する。かかる動 物を3つのグループに分けた:1つのグループは照査基準として用いた:もう1 つの他のグループは1−デプレニール(10mg/kg)を腹腔内ルートで注入 し、第3のグループは試験する化合物を投与した(4mg/kg)。 2時間後、当該動物を断頭により絶命させて、脳をpH7.2のリン酸カリウ ム緩衝液50mM中でホモジナイズした。放射方法を用いて各ケースにつき、M AO−A及びMAO−B活性を決定した。 化合物FA−73に関する結果は次の如くである: 当該結果は次のことを示す。 − 化合物FA−73は血液脳関門を通過する − C57/BLマウスの脳においては、スプラグ−ドウレイラット及びヒト大 脳皮質中で示されたMAO−B阻害の選択性が保持される。 − 使用した用量で、化合物FA−73は、デプレニールと同様のオーダーでM AO−B活性を阻害することに注目すべきである。しかし、デプレニールを投与 した場合はほぼ50%までMAO−A活性が減少するが、MAO−A活性はかか る化合物によっては実際には影響を及ぼさない。 アッセイに課した他の化合物も同様の特性を示した。例 9 実験動物におけるMPTPの神経毒性に対するプロテクション パーキンソン症状を呈するMPTP神経毒性に感受性を有するC57/BL種 の3匹のマウスの1グループを、化合物FA−73を用いて腹腔内注入(3mg /kg)により処理した。2時間後、これらにMPTP HCl(30mg/k g i.p.)投与し、かかる用量を第2日にも繰り返した。MPTPの最後の注入 から24時間後、該動物を絶命させた。脳を切開して、線条体中のドーパミン( DA)及び3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)量を測定した。処 理した動物と、処理を施さなかった動物との間には、さほど大きな差異は観察さ れなかった。 例10 イボテン(Ibotenic)酸の神経毒性に対するプロテクション スプラグ−ドウレイラットの1グループを化合物FA−73で処理し(3mg /kg,i.p.)、2時間後アルツハイマー型の病理を誘発する用量でイボテン( Ibotenic)酸を大脳室に定位注入した。該動物を絶命させた後、ホモジナイズし た脳中のアセチルコリン(AC)の測定をした。 同時に、動物の第2のグループをイボテン酸のみで処理し、第3のグループは 全く処理を施さず、照査基準として用いた。 その結果により、照査基準動物のアセチルコリン量を100%とすると、イボ テンで処理した動物のかかる量は3%で、化合物FA−73とイボテン酸で処理 した動物は投与した用量に依存して、照査基準の85%までとなることが示され た。 同様の結果が、数種の他の化合物を用いても得られた。例11 投与の形態 1 経口ルートによる錠剤でのパーキンソン症徴候の処置 L−Dopa(レポドパ) 250mg ベンセラジド(又はカルビドーパ) 50mg FA−73 3mg ラクトース及び他の賦形剤 100mgまでの量 2 経口ルートによる錠剤での通常の神経プロテクター FA−73 5mg ラクトース及び他の賦形剤 100mgまでの量例12 5−ベンジルオキシ誘導体、特に誘導体FA−73の一般式 図面 図1:基質として5−HTを用いる化合物FA−73の阻害感受性を表す。考 察された全ての5ベンジルオキシ誘導体は同様の挙動を示す。 図2:基質としてPEAを用いる化合物FA−73の阻害感受性を表す。考察 された全ての5ベンジルオキシ誘導体は同様の挙動を示す。 図3:インキュベーション時間に関する阻害の依存性(FA−73)を表わす 。 図4:試験した全ての誘導体のうちFA−73を例にとり、阻害プロセスの不 可逆性の表示を示す。 図5:阻害剤としてデプレニールとFA−73を用いる阻害曲線を表わす。 図6:阻害曲線を表わす。阻害剤濃度の増加と比較したDAキャリアの活性を %で示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フェルナンデス アルバレス エルディベ ルト スペイン国 28006 マドリード フワン デ ラ シエルバ 3 コンセホ スペ リオル インベスティガシオネス シエン ティフィカス インスティトゥート キミ カ オルガニカ セネラル内 (72)発明者 ウンヘタ ロペス メルセデス スペイン国 バルセロナ 08193 ベラテ ーラ (番地なし) ウニベルシダッド アウトノマ バルセロナ内 (72)発明者 マルコ コンテレス ホセ ルイス スペイン国 28006 マドリード スワン デ ラ シエルバ 3 コンセホ スペ リオル インベスティガシオネス シエン ティフィカス インスティトゥート キミ カ オルガニカ セネラル内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.パーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロプロテクターとし ての治療学的用途のアミノメチルインドールに基づく薬剤組成物において、 活性成分として、一般式(I) (式中のXはベンゼン環の任意の位置において置換されており、水素(H), ハロゲン(F,Cl,Br,I),アルコキシ基例えばCH3O.アルキルチオ 基例えばCH3S,アルキル基例えばCH3,アリール基例えばC65,これは置 換されていてもされていなくてもよい、アリールオキシ基例えばC650,アリ ールオキシ基例えばC65sアミノ,アルキルアミノまたはジアルキルアミノ基 例えばNH2,CH3HN,(CH32N,水酸基(OH)またはこれらの任意の 可能な組み合わせ;Rは水素(H),メチル(CH3)または他のC1-3脂肪族ま たは脂環式基または芳香族基例えばC65,これは置換されていてもされていな くともよい、アリールアルキル基; R´は水素(H),メチル(CH3)または 他のC1-3脂肪族または脂環式基またはアリールまたはアリールアルキル基また はR″に示すものと同様の基,R″は水素(H),メチル(CH3)またはC1-3 脂環式基またはアセチレンまたはアレン基,プロピニル基(CH=C−CH2) ,2−ブチニル(CH3−C=C−CH2)または2,3−ブタジエニル(CH2 =C=CH−CH2)に代表されるものを含む、これらの任意の塩または薬とし て受け入れられる錯体、これらすべてはモノアミンオキシダーゼB阻害剤に対し て選択性である)で表される2−アミノメチル−5−ベンジルオキシインドール から誘導された化合物を含むことを特徴とする薬剤組成物。 2.MAO−Bに高い阻害効力および選択性があり、さらに再取込系における阻 害性のために、パーキンソン病において可能なニューロプロテクティプ効果を有 することを特徴とする請求の範囲1記載の薬剤組成物。 3.ドーパミン担体によるこれらの中側のMAO−B阻害剤であり、MPP+ニ ューロトキシンに可能な拮抗を示し、その進入およびドーパミン末端の退化を引 き起こす損傷効果を防止することを特徴とする請求の範囲1記載の薬剤組成物。 4.腹膜内投与により投与され、C57/BLマウス脳に容易に浸透し、MAO −Bを選択的に阻害し、これによりMPTPからの神経毒代謝産物の生成を抑止 し、パーキンソン病のドーバミン系退化特徴を防止することを特徴とする請求の 範囲1記載の薬剤組成物。 5.活性成分として請求の範囲1記載のいづれかのアミノメチルインドールに基 づき、薬理学的に任意の形態、例えば溶液、錠剤、懸濁液または軟膏として用い られ、単独でまたは他の生物学的活性化合物と組み合わせて薬として受け入れら れる賦形剤を含み、ニューロプロテクティブ剤として用いることを特徴とする薬 剤組成物。 6.請求の範囲1または2記載のアミノメチルインドールに基づき、単独または 賦形剤と組み合わせて、特にパーキンソン病およびアルツハイマー病として知ら れる神経退化病の治療に用いられることを特徴とする薬剤組成物。
JP8524014A 1995-02-09 1996-02-08 パーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロプロテクターとして治療に用いるためのアミノメチルインドールに基づいた薬剤組成物 Pending JPH11503409A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ES09500271A ES2098186B1 (es) 1995-02-09 1995-02-09 Composiciones farmaceuticas a base de aminometilindoles para su aplicacion terapeutica como neuroprotectores en las enfermedades de parkinson y alzheimer.
ES9500271 1995-02-09
PCT/ES1996/000025 WO1996024349A1 (es) 1995-02-09 1996-02-08 Composiciones farmaceuticas a base de aminometilindoles para su aplicacion terapeutica como neuroprotectores en las enfermedades de parkinson y alzheimer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11503409A true JPH11503409A (ja) 1999-03-26

Family

ID=8289448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8524014A Pending JPH11503409A (ja) 1995-02-09 1996-02-08 パーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロプロテクターとして治療に用いるためのアミノメチルインドールに基づいた薬剤組成物

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0754455A1 (ja)
JP (1) JPH11503409A (ja)
CA (1) CA2187460A1 (ja)
ES (1) ES2098186B1 (ja)
WO (1) WO1996024349A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE390404T1 (de) 1997-02-27 2008-04-15 Takeda Pharmaceutical Aminderivate, ihre herstellung und verwendung als inhibitoren der produktion von amyloid-beta
CN101058543B (zh) 2000-04-03 2010-05-26 武田药品工业株式会社 制备胺衍生物的方法
US6846832B2 (en) * 2002-08-07 2005-01-25 Hoffman-La Roche Inc. 2,3-dihydro-isoindol-1-one derivatives
US7094790B2 (en) 2003-05-07 2006-08-22 Abbott Laboratories Fused bicyclic-substituted amines as histamine-3 receptor ligands
EP1680127B1 (en) 2003-10-23 2008-10-15 F. Hoffmann-La Roche Ag Benzazepine derivatives as mao-b inhibitors
RU2490266C2 (ru) * 2008-12-05 2013-08-20 Астеллас Фарма Инк. Соединение 2н-хромена и его производное
ES2365316B1 (es) * 2010-03-18 2012-09-06 Consejo Superior De Investigaciones Científicas (Csic) Nuevos derivados de propargilamina con capacidad neuroprotectora para el tratamiento de las enfermedades de alzheimer y parkinson.

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2010142A6 (es) * 1989-02-28 1989-10-16 Consejo Superior Investigacion Procedimiento para la obtencion de derivados acetilenicos o alenicos de 5-alquiloxi (o ariloxi)-2-aminometilindoles y de 5-hidroxi-2-aminometilindoles.
CA2092112A1 (en) * 1992-03-23 1993-09-24 Nobuyoshi Iwata Indole and indazole derivatives, for the treatment and prophylaxis of cerebral disorders, their preparation and their use

Also Published As

Publication number Publication date
ES2098186B1 (es) 1998-02-01
EP0754455A1 (en) 1997-01-22
ES2098186A1 (es) 1997-04-16
WO1996024349A1 (es) 1996-08-15
CA2187460A1 (en) 1996-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5457133A (en) R-enantiomers of N-propargyl-aminoindan compounds, their preparation and pharmaceutical compositions containing them
JP3341898B2 (ja) N−プロパルギル−1−アミノインダンのr−エナンチオマー、その塩および組成物の使用
ES2235170T3 (es) Enantiomero r de n-propargil-1-aminoindano para su tratamiento de diversas enfermedades y mesilato, esilato y sulfato del mismo.
Kato et al. Brain dialysis: in vivo metabolism of dopamine and serotonin by monoamine oxidase A but not B in the striatum of unrestrained rats
FI113262B (fi) Menetelmä N-propargyyli-1-aminoindaanin fluorattujen johdannaisten valmistamiseksi
US7214826B2 (en) Amine compounds and inhibiting neurotransmitter reuptake
Magyar et al. The pharmacology of B-type selective monoamine oxidase inhibitors; milestones in (−)-deprenyl research
Yu et al. Neurochemical and neuroprotective effects of some aliphatic propargylamines: new selective nonamphetamine‐like monoamine oxidase B inhibitors
HUT63579A (en) Process for producing double-phase pharmaceutical compositions suitable for treating diseases occurring during neurodegenerative processes
JPH11503409A (ja) パーキンソン病およびアルツハイマー病におけるニューロプロテクターとして治療に用いるためのアミノメチルインドールに基づいた薬剤組成物
Peter et al. Effect of structural modification of alkyl N-propargylamines on the selective inhibition of monoamine oxidase B activity
Lange et al. Biochemical actions of l‐deprenyl (selegiline)
Miklya Essential difference between the pharmacological spectrum of (−)-deprenyl and rasagiline
EP1791806A2 (en) Amine compounds and inhibiting neurotransmitter reuptake
Timár et al. Differences in some behavioural effects of deprenyl and amphetamine enantiomers in rats
Peter et al. Neuronal and astroglial monoamine oxidase: pharmacological implications of specific MAO-B inhibitors