JPH1150333A - 熱圧縮成形用繊維及び繊維成形体の製造方法 - Google Patents
熱圧縮成形用繊維及び繊維成形体の製造方法Info
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- JPH1150333A JPH1150333A JP9209076A JP20907697A JPH1150333A JP H1150333 A JPH1150333 A JP H1150333A JP 9209076 A JP9209076 A JP 9209076A JP 20907697 A JP20907697 A JP 20907697A JP H1150333 A JPH1150333 A JP H1150333A
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- JP
- Japan
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- fiber
- compression molding
- molding
- heat compression
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた吸音効果、防振効果及び断熱効果を有
する繊維成形体を熱圧縮成形法で容易に製造することの
できる熱圧縮成形用繊維を提供する。 【解決手段】 単繊維繊度が1.0〜30dr、繊維長が5〜6
4mm、アスペクト比が0.30×103〜20×103で、1インチ
当たり8〜15個の機械捲縮を有し、かつ複屈折が50×10
3〜100×103、DSC測定において110〜130℃に結晶化に伴
う4.0〜6.0cal/gの発熱を生じる熱圧縮成形用ポリエチ
レンテレフタレート繊維。
する繊維成形体を熱圧縮成形法で容易に製造することの
できる熱圧縮成形用繊維を提供する。 【解決手段】 単繊維繊度が1.0〜30dr、繊維長が5〜6
4mm、アスペクト比が0.30×103〜20×103で、1インチ
当たり8〜15個の機械捲縮を有し、かつ複屈折が50×10
3〜100×103、DSC測定において110〜130℃に結晶化に伴
う4.0〜6.0cal/gの発熱を生じる熱圧縮成形用ポリエチ
レンテレフタレート繊維。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸音効果、防振効
果及び断熱効果を有する繊維成形体を容易に熱圧縮成形
法で得ることのできる熱圧縮成形用繊維に関する。
果及び断熱効果を有する繊維成形体を容易に熱圧縮成形
法で得ることのできる熱圧縮成形用繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維成形体は、建物や乗り物の室内を外
部や原動機の騒音や振動から遮断するための防音材や防
振材、人や品物を衝撃から保護するためのクッション
材、空気清浄機等に使用されるエアーフィルター材、な
らびに、水浄化槽等に使用される透水材などの分野で使
用されている。
部や原動機の騒音や振動から遮断するための防音材や防
振材、人や品物を衝撃から保護するためのクッション
材、空気清浄機等に使用されるエアーフィルター材、な
らびに、水浄化槽等に使用される透水材などの分野で使
用されている。
【0003】従来、自動車などのキャビン内部の静粛性
を保つためにキャビン内部とエンジンルームの隔壁など
に使用される防音防振材として、たとえば、軟質ウレ
タンフォームなどの発泡体、ガラス繊維などからなる
無機繊維マットを接着剤で固定したもの、粉末状熱硬
化性樹脂を結合剤とするフェルト、ポリエステル繊
維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維などの主体繊
維とポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリアミド系
共重合体等を少なくとも一成分とする低融点バインダー
繊維とを混合した混合綿から不織布としたもの、あるい
は該混合綿を成形器に吹き込んで成形した繊維成形体等
が提案されている(特開平8-13305号公報,特開平8-2182
62号公報,特開平8-246313号公報,特開平8-246315号公
報,特開平6-294061号公報)。
を保つためにキャビン内部とエンジンルームの隔壁など
に使用される防音防振材として、たとえば、軟質ウレ
タンフォームなどの発泡体、ガラス繊維などからなる
無機繊維マットを接着剤で固定したもの、粉末状熱硬
化性樹脂を結合剤とするフェルト、ポリエステル繊
維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維などの主体繊
維とポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリアミド系
共重合体等を少なくとも一成分とする低融点バインダー
繊維とを混合した混合綿から不織布としたもの、あるい
は該混合綿を成形器に吹き込んで成形した繊維成形体等
が提案されている(特開平8-13305号公報,特開平8-2182
62号公報,特開平8-246313号公報,特開平8-246315号公
報,特開平6-294061号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ウレタンフォ
ームでは表面に皮膜が形成されたり内部微細孔構造に膜
が残存することから、内部の空気が流動しにくく吸音効
果が十分には得られ難いとともに、エンジンルーム内部
の熱が蓄熱されやすい。
ームでは表面に皮膜が形成されたり内部微細孔構造に膜
が残存することから、内部の空気が流動しにくく吸音効
果が十分には得られ難いとともに、エンジンルーム内部
の熱が蓄熱されやすい。
【0005】一方、フェルトや、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維、ポリプロピレン繊維などを低融点バイン
ダー繊維と混合して得られる不織布あるいは繊維成形体
は、吸音効果が得られやすい反面、繊維成形体の加工段
階で、粉末状熱硬化性樹脂の使用量やバインダー繊維の
混合比の調整が困難であった。
リアミド繊維、ポリプロピレン繊維などを低融点バイン
ダー繊維と混合して得られる不織布あるいは繊維成形体
は、吸音効果が得られやすい反面、繊維成形体の加工段
階で、粉末状熱硬化性樹脂の使用量やバインダー繊維の
混合比の調整が困難であった。
【0006】さらに、繊維成形体の固定用に接着剤、粉
末状熱硬化性樹脂、あるいはバインダー繊維を用いた場
合、異種ポリマーを使用することとなり、上記のように
して作成された繊維成形体はリサイクル性の面から好ま
しくない。
末状熱硬化性樹脂、あるいはバインダー繊維を用いた場
合、異種ポリマーを使用することとなり、上記のように
して作成された繊維成形体はリサイクル性の面から好ま
しくない。
【0007】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するためになされたものであり、その目的は、優れ
た吸音効果、防振効果及び断熱効果を有する繊維成形体
を熱圧縮成形法で容易に製造することのできる熱圧縮成
形用繊維を提供することである。
解決するためになされたものであり、その目的は、優れ
た吸音効果、防振効果及び断熱効果を有する繊維成形体
を熱圧縮成形法で容易に製造することのできる熱圧縮成
形用繊維を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリエ
チレンテレフタレートよりなる熱圧縮成形用繊維であっ
て、干渉顕微鏡を用いた複屈折(Δn)の測定において、
該繊維の複屈折の値が50×103〜100×103で、かつ、示
差走査型熱量計を用いた熱量測定において、110〜130℃
に結晶化に伴う4.0〜6.0cal/gの発熱を生じることを特
徴とする熱圧縮成形用繊維及び該ポリエチレンテレフタ
レート繊維を含む予備繊維集合体を作成した後、該集合
体を80〜250℃で加圧成形することを特徴とする繊維成
形体の製造方法である。
チレンテレフタレートよりなる熱圧縮成形用繊維であっ
て、干渉顕微鏡を用いた複屈折(Δn)の測定において、
該繊維の複屈折の値が50×103〜100×103で、かつ、示
差走査型熱量計を用いた熱量測定において、110〜130℃
に結晶化に伴う4.0〜6.0cal/gの発熱を生じることを特
徴とする熱圧縮成形用繊維及び該ポリエチレンテレフタ
レート繊維を含む予備繊維集合体を作成した後、該集合
体を80〜250℃で加圧成形することを特徴とする繊維成
形体の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の熱圧縮成形用繊維は、溶
融したポリエチレンテレフタレートを紡糸ノズルから吐
出させ、500〜3000m/minの紡糸速度で捲き取ることによ
り得られる紡糸原糸を60〜70℃の温水浴中で定長熱処理
することにより製造される。
融したポリエチレンテレフタレートを紡糸ノズルから吐
出させ、500〜3000m/minの紡糸速度で捲き取ることによ
り得られる紡糸原糸を60〜70℃の温水浴中で定長熱処理
することにより製造される。
【0010】このとき温水浴の温度として60℃よりも低
い温度で定長熱処理すると繊維表面が充分に結晶化され
ず、示差走査型熱量計による熱量測定において、110〜1
30℃の結晶化に伴う発熱量が6.0cal/gを超える繊維とな
り、捲縮工程での繊維圧縮によって膠着を生じやすいと
ともに、繊維を短繊維に切断する際、過大な張力によっ
て繊維が不用意に延伸されてミスカットを生じやすい。
一方、温水浴の温度として70℃よりも高い温度で定長熱
処理すると、温水浴中で単繊維同士が膠着するため、繊
維の分繊性に劣り、均一な繊維集合体の製造が困難にな
る。
い温度で定長熱処理すると繊維表面が充分に結晶化され
ず、示差走査型熱量計による熱量測定において、110〜1
30℃の結晶化に伴う発熱量が6.0cal/gを超える繊維とな
り、捲縮工程での繊維圧縮によって膠着を生じやすいと
ともに、繊維を短繊維に切断する際、過大な張力によっ
て繊維が不用意に延伸されてミスカットを生じやすい。
一方、温水浴の温度として70℃よりも高い温度で定長熱
処理すると、温水浴中で単繊維同士が膠着するため、繊
維の分繊性に劣り、均一な繊維集合体の製造が困難にな
る。
【0011】このようにして得られる熱圧縮成形用繊維
は、干渉顕微鏡を用いた複屈折(Δn)の測定において、
該繊維の複屈折の値が50×103〜100×103であることが
必要である。複屈折の値が50×103より小さいと、繊維
を構成する分子鎖の繊維軸方向への配向が乏しく、繊維
強度が小さくなる。したがって、該繊維を熱圧縮成形用
繊維として使用した際、脆くて弱い成形体となる。一
方、複屈折の値が100×103より大きいと、繊維を構成す
る分子鎖の繊維軸方向への配向結晶化し、いわゆる延伸
糸様の繊維となるため、熱圧縮による成形時に充分な成
形性が得られない。
は、干渉顕微鏡を用いた複屈折(Δn)の測定において、
該繊維の複屈折の値が50×103〜100×103であることが
必要である。複屈折の値が50×103より小さいと、繊維
を構成する分子鎖の繊維軸方向への配向が乏しく、繊維
強度が小さくなる。したがって、該繊維を熱圧縮成形用
繊維として使用した際、脆くて弱い成形体となる。一
方、複屈折の値が100×103より大きいと、繊維を構成す
る分子鎖の繊維軸方向への配向結晶化し、いわゆる延伸
糸様の繊維となるため、熱圧縮による成形時に充分な成
形性が得られない。
【0012】本発明の繊維の複屈折の値を50×103〜100
×103とするためには、紡糸工程において様々な要因を
考慮する必要があるが、紡糸ノズルからの吐出量と紡糸
速度とのバランスに大きく左右される。本発明の紡糸原
糸は、ノズル単孔当たりのポリマーの吐出線速度(SG)
と紡糸速度(A)との比(紡糸ドラフト:V=A/SG)を50〜
400、好ましくは80〜300とし、かつ紡糸速度(A)を500
〜3000m/minとすることで得られる。
×103とするためには、紡糸工程において様々な要因を
考慮する必要があるが、紡糸ノズルからの吐出量と紡糸
速度とのバランスに大きく左右される。本発明の紡糸原
糸は、ノズル単孔当たりのポリマーの吐出線速度(SG)
と紡糸速度(A)との比(紡糸ドラフト:V=A/SG)を50〜
400、好ましくは80〜300とし、かつ紡糸速度(A)を500
〜3000m/minとすることで得られる。
【0013】捲縮機としては、通常の捲縮機を使用する
ことができ、1インチ当たり8〜15個の機械捲縮を付与
することが好ましい。捲縮数が8個よりも少ないとウェ
ブ製造時に繊維同士の絡合性に劣り、熱圧縮成形する前
の材料として均一な予備繊維集合体の製造が困難となる
場合がある。また、15個よりも多いと、ウェブ製造時に
繊維同士の絡みが激しくネップを生じやすく、これもま
た均一な予備繊維集合体の製造が困難になる場合があ
る。また、エアーによる吹き込み法による予備繊維集合
体の製造にあっても、繊維の分繊性に劣り均一な予備繊
維集合体の製造が困難になる場合がある。
ことができ、1インチ当たり8〜15個の機械捲縮を付与
することが好ましい。捲縮数が8個よりも少ないとウェ
ブ製造時に繊維同士の絡合性に劣り、熱圧縮成形する前
の材料として均一な予備繊維集合体の製造が困難となる
場合がある。また、15個よりも多いと、ウェブ製造時に
繊維同士の絡みが激しくネップを生じやすく、これもま
た均一な予備繊維集合体の製造が困難になる場合があ
る。また、エアーによる吹き込み法による予備繊維集合
体の製造にあっても、繊維の分繊性に劣り均一な予備繊
維集合体の製造が困難になる場合がある。
【0014】本発明において、紡糸条件を上記の範囲内
で調整し、定長熱処理、捲縮工程を経て得られた単繊維
繊度1.0〜30drの紡糸原糸は繊維長5〜64mmに切断され
る。このとき、繊維径(D)と繊維長(L)との比(アスペ
クト比:L/D)が0.30×103〜20×103となるように繊
維を切断するのが好ましい。 L/Dの値が0.30×103よ
りも小さいと、繊維同士の絡合性に劣り、均一な繊維集
合体の製造が困難となる場合がある。一方、 L/Dの
値が20×103よりも大きいと、繊維同士の絡みが激し
く、これもまた均一な繊維集合体の製造が困難になる場
合がある。
で調整し、定長熱処理、捲縮工程を経て得られた単繊維
繊度1.0〜30drの紡糸原糸は繊維長5〜64mmに切断され
る。このとき、繊維径(D)と繊維長(L)との比(アスペ
クト比:L/D)が0.30×103〜20×103となるように繊
維を切断するのが好ましい。 L/Dの値が0.30×103よ
りも小さいと、繊維同士の絡合性に劣り、均一な繊維集
合体の製造が困難となる場合がある。一方、 L/Dの
値が20×103よりも大きいと、繊維同士の絡みが激し
く、これもまた均一な繊維集合体の製造が困難になる場
合がある。
【0015】本発明の熱圧縮成形用繊維を使用して繊維
成形体を製造するにあたっては、該成形用繊維を必要に
応じて他の繊維と混合して通常のカードウェブを作成す
るか、もしくは吹き込み法により成形用繊維を成形器
(型枠)に充填するなどして予備繊維集合体を作成し、そ
の後、該予備繊維集合体を80〜250℃、好ましくは180〜
220℃の温度で加圧成形することにより得られる。成形
時の圧力は、最終的に必要とする繊維成形体の硬さに応
じて選択することができるが、圧力が高過ぎると繊維成
形体としての本来のクッション性が殆どなく単に硬いだ
けのものとなり、一方、圧力が低すぎ得ると成形体の形
態保持性が悪くなるので2.0〜4.0kg/cm2程度にすること
が望ましい。また、加圧成形の時間は特に制限されず、
30〜180秒程度でよい。かつ熱処理時間が短いと繊維同
士が十分に接着しないため成形体として十分な強度が得
られにくい場合がある。一方、加圧熱処理時間が長くな
るとポリエステル繊維の劣化により、成形体の強度が低
下する場合がある。本発明の繊維からなる繊維成形体の
見かけの平均密度は、用途に応じて様々に変化させるこ
とができるが性能面からみて、0.04〜0.15g/cm3である
ことが好ましい。
成形体を製造するにあたっては、該成形用繊維を必要に
応じて他の繊維と混合して通常のカードウェブを作成す
るか、もしくは吹き込み法により成形用繊維を成形器
(型枠)に充填するなどして予備繊維集合体を作成し、そ
の後、該予備繊維集合体を80〜250℃、好ましくは180〜
220℃の温度で加圧成形することにより得られる。成形
時の圧力は、最終的に必要とする繊維成形体の硬さに応
じて選択することができるが、圧力が高過ぎると繊維成
形体としての本来のクッション性が殆どなく単に硬いだ
けのものとなり、一方、圧力が低すぎ得ると成形体の形
態保持性が悪くなるので2.0〜4.0kg/cm2程度にすること
が望ましい。また、加圧成形の時間は特に制限されず、
30〜180秒程度でよい。かつ熱処理時間が短いと繊維同
士が十分に接着しないため成形体として十分な強度が得
られにくい場合がある。一方、加圧熱処理時間が長くな
るとポリエステル繊維の劣化により、成形体の強度が低
下する場合がある。本発明の繊維からなる繊維成形体の
見かけの平均密度は、用途に応じて様々に変化させるこ
とができるが性能面からみて、0.04〜0.15g/cm3である
ことが好ましい。
【0016】さらに、繊維成形体は、本発明の熱圧縮成
形用繊維100%で形成させる必要はなく、用途に応じて
他のポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレ
ン繊維など、他の繊維と組み合わせて使用することがで
きる。ただし、熱圧縮成形性を維持するために、本発明
の繊維と他の繊維との混合比(熱圧縮成形用繊維:他の
繊維)は70:30〜100:0の範囲であることが好ましい。
形用繊維100%で形成させる必要はなく、用途に応じて
他のポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレ
ン繊維など、他の繊維と組み合わせて使用することがで
きる。ただし、熱圧縮成形性を維持するために、本発明
の繊維と他の繊維との混合比(熱圧縮成形用繊維:他の
繊維)は70:30〜100:0の範囲であることが好ましい。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもの
でない。なお、実施例中で用いた物性の測定方法を以下
に示す。
するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもの
でない。なお、実施例中で用いた物性の測定方法を以下
に示す。
【0018】(1)ポリエステルの固有粘度 [η]( dL/g) ポリエステルをフェノール/テトラクロロエタン(重量
比1/1)の混合溶媒に溶解させ、30℃で測定した。 (2)共重合ポリエステルの示差走査型熱量計(DSC)によ
る測定 JIS K7121に準処して示差熱分析法(理学電機社製 TAS2
00型)により窒素気流下、昇温速度10℃/分で測定した。 (3)防音性能の評価 繊維成形体を自動車のダッシュパネルに組み付け、この
自動車を回転ドラム上で速度90Km/時で走行させ、この
ときにダッシュパネルから自動車室内へ放出される音圧
レベルを音響インテンシティ法により測定した。
比1/1)の混合溶媒に溶解させ、30℃で測定した。 (2)共重合ポリエステルの示差走査型熱量計(DSC)によ
る測定 JIS K7121に準処して示差熱分析法(理学電機社製 TAS2
00型)により窒素気流下、昇温速度10℃/分で測定した。 (3)防音性能の評価 繊維成形体を自動車のダッシュパネルに組み付け、この
自動車を回転ドラム上で速度90Km/時で走行させ、この
ときにダッシュパネルから自動車室内へ放出される音圧
レベルを音響インテンシティ法により測定した。
【0019】実施例1 固有粘度[η]=0.625( dL/g)のポリエチレンテレフタレ
ートのペレットを水分80ppmに乾燥し、口金温度300℃、
単孔当たりの吐出量0.19g/minで紡出し、1300m/minの紡
糸速度で巻き取った。得られた紡糸原糸は、1.0×105デ
ニールに集束し、ライン速度80m/min、定長下で70℃の
温水浴を通過させ、油剤を付与し、捲縮を付与した。つ
いで繊維長15mmにカットし、下記のステープルを得た。 繊度=1.4dr、強度=1.4g/dr、伸度=250%、 捲縮数=8.9個/インチ、捲縮率=10.2% 複屈折Δn=80×103、 分子の結晶化による発熱量(ΔH
c=5.2cal/g)
ートのペレットを水分80ppmに乾燥し、口金温度300℃、
単孔当たりの吐出量0.19g/minで紡出し、1300m/minの紡
糸速度で巻き取った。得られた紡糸原糸は、1.0×105デ
ニールに集束し、ライン速度80m/min、定長下で70℃の
温水浴を通過させ、油剤を付与し、捲縮を付与した。つ
いで繊維長15mmにカットし、下記のステープルを得た。 繊度=1.4dr、強度=1.4g/dr、伸度=250%、 捲縮数=8.9個/インチ、捲縮率=10.2% 複屈折Δn=80×103、 分子の結晶化による発熱量(ΔH
c=5.2cal/g)
【0020】このようにして得られた熱圧縮成形用繊維
を開繊し、バラバラになった状態で空気とともに成形器
内へ吹き込み、多数の細孔部より空気のみを排出して、
短繊維を成形器内へ充填し、温度200℃、圧力3.0Kg/cm2
で、60秒間、加圧熱処理し、見かけ密度0.12g/cm3の繊
維成形体を得た。該成形体は、防音性、防振性に優れ、
断熱性に優れたものであった。防音性評価結果を表1に
示す。
を開繊し、バラバラになった状態で空気とともに成形器
内へ吹き込み、多数の細孔部より空気のみを排出して、
短繊維を成形器内へ充填し、温度200℃、圧力3.0Kg/cm2
で、60秒間、加圧熱処理し、見かけ密度0.12g/cm3の繊
維成形体を得た。該成形体は、防音性、防振性に優れ、
断熱性に優れたものであった。防音性評価結果を表1に
示す。
【0021】
【表1】
【0022】実施例2〜4 単繊維繊度及び見掛け密度を変更すること以外は、実施
例1と同様の方法で熱圧縮成形用繊維及び成形体を作成
し、防音性評価を行なった。結果を表1に示す。
例1と同様の方法で熱圧縮成形用繊維及び成形体を作成
し、防音性評価を行なった。結果を表1に示す。
【0023】
【発明の効果】本発明の熱圧縮成形用繊維を使用するこ
とにより、優れた吸音効果、防振効果及び断熱効果を有
する繊維成形体を容易に成形することができ、かつ、繊
維成形体を構成するすべての材料がポリエチレンテレフ
タレートのみから成る場合においては、リサイクル性の
面からも優れた繊維成形体を提供することが可能となっ
た。
とにより、優れた吸音効果、防振効果及び断熱効果を有
する繊維成形体を容易に成形することができ、かつ、繊
維成形体を構成するすべての材料がポリエチレンテレフ
タレートのみから成る場合においては、リサイクル性の
面からも優れた繊維成形体を提供することが可能となっ
た。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートよりなる熱
圧縮成形用繊維であって、干渉顕微鏡を用いた複屈折
(Δn)の測定において、該繊維の複屈折の値が50×10
3〜100×103で、かつ、示差走査型熱量計を用いた熱量
測定において、110〜130℃に結晶化に伴う4.0〜6.0cal/
gの発熱を生じることを特徴とする熱圧縮成形用繊維。 - 【請求項2】 単繊維繊度が1.0〜30dr、繊維長が5〜6
4mm、アスペクト比(繊維径Dと繊維長Lとの比L/D)
が0.30×103〜20×103で、かつ、1インチ当たり8〜1
5個の機械捲縮を有する請求項1記載の熱圧縮成形用繊
維。 - 【請求項3】 干渉顕微鏡を用いた複屈折(Δn)の測定
において、該繊維の複屈折の値が50×103〜100×10
3で、かつ、示差走査型熱量計を用いた熱量測定におい
て、110〜130℃に結晶化に伴う4.0〜6.0cal/gの発熱を
生じるポリエチレンテレフタレート繊維を含む予備繊維
集合体を作成した後、該集合体を80〜250℃で加圧成形
することを特徴とする繊維成形体の製造方法。 - 【請求項4】 単繊維繊度が1.0〜30dr、繊維長が5〜6
4mm、アスペクト比(繊維径Dと繊維長Lとの比L/D)
が0.30×103〜20×103で、かつ、1インチ当たり8〜15
個の機械捲縮を有する請求項3記載の繊維成形体の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9209076A JPH1150333A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 熱圧縮成形用繊維及び繊維成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9209076A JPH1150333A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 熱圧縮成形用繊維及び繊維成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1150333A true JPH1150333A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16566868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9209076A Pending JPH1150333A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 熱圧縮成形用繊維及び繊維成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1150333A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8712515B2 (en) | 2008-08-22 | 2014-04-29 | Mark L. Faupel | Method and apparatus for disease diagnosis and screening using extremely low frequency electromagnetic fields |
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1997
- 1997-08-04 JP JP9209076A patent/JPH1150333A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8712515B2 (en) | 2008-08-22 | 2014-04-29 | Mark L. Faupel | Method and apparatus for disease diagnosis and screening using extremely low frequency electromagnetic fields |
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