JPH11501559A - 使い捨て吸収性製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、トップシート(１)、バックシート(２)およびコア(３)を具備する吸収性製品に関し、ここで前記コアはチャネル(５)を形成する少なくとも２つの押圧部分を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】 使い捨て吸収性製品 発明の技術分野 本発明は、トップシートからコアへの液体輸送率を改善した、おむつまたは生 理用ナプキン等の使い捨て吸収性製品に関する。 発明の背景 生理用ナプキン、幼児用おむつ、吸収性挿入物、および吸収性大人用失禁用製 品等の衛生用品は、当該分野において周知である。典型的に、これらの全製品は 、着用者側表面と衣類側表面とを具備している。着用者側表面は、月経血等の生 体排出物を受け止めてトップシート上で吸収し、それらを貯留するための吸収性 構造体またはコアに輸送する。 当該技術分野において記述されている周知のトップシートには、不織布、織布 およびフィルムが含まれる。織布または不織布は、その性質上、それらを介した 、液体輸送のために選択された方向に応じてサイズを多様化及び変化させた孔を 提供することのできる繊維で作られる。フィルムは、多くの場合、重合体材料で 作られ、穿孔により透過性が与えられる。これらの孔は、典型的に、液体の輸送 方向や形やサイズを多様化出来る等の一定の特徴が提供されるように設計される 。そのフィルム厚レベルを超える伸長の量および方向（伸長があるとすれば）は 、該孔壁が制限し、そして、孔は典型的に漏斗（funnel）の形で供給される。こ のように、トップシートは、液体維持量および吸収性コアへの排出物の輸送率を 変えることに対して便宜を図ることが可能である。 トップシートからコアへの最大液体輸送を達成するために、該トップシートは 、典型的にはコアに接合する。トップシートとコアとの間の直接的かつ密接な接 触を保証することにより、液体輸送を助長することに加えて、トップシートのコ アへの接合もまた、特に使用中の製品の安定性およびコアの一体性を確実にして いる。 多くの異なる方法を、トップシートをコアへ接合させるのに使用することが出 来る。そのような方法の一つには、接着剤の使用が含まれる。該接着剤は、典型 的には、トップシートをコアの上に置く前に、前記コアが接着剤により本質的且 つ完全に接着剤で覆われるように、噴霧または螺旋状でコアに適用する。しかし ながら、接合方法の使用、特に接着剤の使用は多くの問題を引き起こす。該トッ プシートは、消費者にとって、非常に有害である蒸れ感を増加する傾向がある。 その上、該トップシートの液体輸送能力も有害な影響を受ける。これは、接着剤 でトップシートの孔が封鎖されることによって、表面の液体輸送に利用すること が可能な面積が減少されるためである。 従って、本発明の目的は、トップシートとコアが直接的に互いに接して位置す ることにより、トップシートからコアへの良好な液体輸送のプロフィールを有す る吸収性製品を提供し、併せて使用時の蒸れ感を減少するトップシートを提供す ることである。 トップシートをコアに対して中心部分の特定領域でのみ接合し、それによって 、この問題を解決でき得るであろうことは、発見されていなかった。これらの特 定の領域で、コア材料は、チャネルを形成するために押圧して凹まされ、この凹 み領域でトップシートはコア材料と接合する。チャネルの存在は、トップシート に亘る張力（これはコアとトップシートの間の親密且つ直接的な接触を達成し、 維持するように作用する）を生じる原因であると思われる。接合は、ただコアの 凹み領域でのみ必要とされ、従って、必要とされる接合材料が減量される。更に 、使用する接合材料の減量(経済的に意義がある)に加えて、本発明は、使用時の トップシートの蒸れ感も減少する。 本発明のチャネルを具備する吸収性製品の更なる利点は、このチャネルが、ト ップシートから吸収性コアへの液体輸送率をも助長することにある。 吸収性製品において、種々の機能を実現するためのチャネルの使用は、従来、 当該分野において記述されてきた。例えば、US3 575 174は、(平坦なまたは湾曲 した)生理用ナプキンについて開示しており、これは、２つの構造体を押圧結合 するために、カバーがらコアに至る凹みを形成するように、深くエンボス加工す ることにより施したチャネルで形成される形態を有している。このナプキンは、 その吸収力を効果的に利用できることにより、着用者の体との、即ち皮膚との快 適且つ直接的な接触を維持できるように構成されている。 同様にUS4 392 862は、体に接触する表面を改善した吸収性装置に関する。こ の装置は、液体透過性表面要素、液体透過性維持要素、吸収性コアおよび防水バ ックシートを具備しており、これらは、互いに重なり合っている。表面要素が、 その性質上非常に弱いため単独では利用できず、従って、独立した個々の領域を 、吸収性コア上に重ね合わせて接合することで構成した集合体による支持要素を 貼付するということを、該文書は開示している。また該文書は、装置のマージン 周囲での、加熱溶接等の何れがの手段により、４重の要素を、単一の製品に構成 でき得ることも記述している。 ナプキンの縦方向縁部に近接して位置したエンボス加工によるチャネルを用い ることにより、汚れや横漏れの可能性を最小化する生理用ナプキンが、US 3 575 174に記述されている。このチャネルは、使用者の大腿部により駆動される結果 、ナプキンの両側がきちんと畳み込まれた閉鎖性の容器が形成される。エンボス 加工したチャネルは、パッド層を押圧することにより形成され、パッドを使用し ている間中、充分な量が完全に維持される。 US 4 041 951は、表面の乾燥した感触を使用者に提供する使い捨ておむつのよ うな吸収性装置に関する。この製品は、湿った透過性トップシートと湿った防水 バックシートとの間に位置する平面の吸収層を具備する。このトップシートは、 吸収層の最上部の表面と密に接触した多数の凹み部分を具備する。凹んでいない 部分は使用者の皮膚と接する。添付図面により、トップシートと吸収層とが、凹 み部分以外では接触していないことが示されている。US 4 624 666は、液体輸送 特性を改善するために、および清潔且つ乾燥性のカバーを提供するために、ナプ キンの凹んだチャネルを使用することを開示している。 US 4 781 710は、液体分布および液体保持を改善した吸収性パッドに関する。 このパッドは、高密度化パターンを具備しており、ここで相対的に低い密度のふ さ(tuft)領域が、チャネルにより分けられて周囲を囲まれている。チャネルは、 貯蔵領域および輸送領域を具備している。パッドは、トップシート、バックシー ト、およびこのトップシートとバックシートの間に位置する吸収性パッドを具備 し、好ましくは薄葉紙の層の中間にある。好ましくは、該トップシートとバック シートは、吸収性コア上に延設され、縁部に沿って互いに付着されている。また その代わりに、中間の構造部分にトップシートを付着することにより、トップシ ートを非直接的にバックシートに接着することも可能である。 確認された従来技術のどの文献にあっても、トップシートとコアとの間の直接 的な接触は維持されているが、トップシートとコアとの間の接合の減少を問題と して認識してはいないし、また、問題として扱っているものもない。更に、チャ ネルは、当業者に知られてはいるものの、本発明の基礎を成す問題を解決するた めに、それらを特定して適用することについては記述されていない。 発明の概要 本発明は、液体透過性トップシート、バックシート、および前記トップシート と前記バックシートの間に位置する吸収性コアを具備する使い捨て吸収性製品で あって； 前記トップシート、前記バックシートおよび前記コアは、各々、着用者側表面と 衣類側表面を有することと； 前記トップシートと前記バックシートは、互いに前記吸収性製品の周囲部分で接 合していることと； 前記コアは、チャネル(５)を形成する少なくとも２つの押圧部分を有し、好まし くは、各々の前記チャネルが、前記コア(３)厚の少なくとも２５％の深さを有し 、前記押圧部分の各々が、前記コア(３)の周囲部分(４)までは到達しないで、前 記押圧部分の周囲に延出される湾曲領域(６)を形成することと； 前記トップシートの前記衣類側表面が、前記湾曲領域(６)において、前記コアの 着用者側表面と永久的に接合することと； を具備する吸収性製品。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の吸収性製品の好ましい態様の平面図および斜視図である。 図２は、図１の線II-IIで得られる吸収性製品の部分的な断面図である。 発明の詳細な説明 本発明は、生理用ナプキン、小児用おむつ、失禁用製品およびパンティライナ ー等の使い捨て吸収性製品に関する。本発明の吸収性製品は、必須の特徴である 、液体透過性のトップシート(１)、バックシート(２)および吸収性コア(３：前 記トップシートとバックシートとの中間に位置する)を具備する。前記トップシ ート、バックシートおよびコアは、各々着用者側表面と衣類側表面を有する。ト ップシートの衣類側表面とバックシートの着用者側表面は、前記吸収性製品の周 囲部分(４)において互いに接合している。 吸収性コア 本発明に従うと、吸収性コア(３)は、以下の要素を含むことができる：(ａ)好 ましくは第２の任意の液体分布層を伴った、任意の第１の液体分布層；(ｂ)液体 貯蔵層；(ｃ)貯蔵層に裏打ちされた任意の繊維(打ち粉“dusting”)層；(ｄ)他 の任意の要素。本発明に従い、吸収性コアは、想定される使用時間に応じて何れ の厚さにもすることが可能である。本発明の好ましい態様において、吸収性製品 は生理用ナプキンであり、コアは、２ｍｍから２０ｍｍ、好ましくは４ｍｍから １７ｍｍ、最も好ましくは６ｍｍから１２ｍｍの厚さを有することが可能である 。 ａ 第１の／第２の液体分布層 本発明に従った吸収性コアの任意の１構造要素は、第１の液体分布層および第 ２の液体分布層である。第１の分布層は、典型的にはトップシートを裏打ちし、 そのトップシートとの間で液体が流通する状態にある。貯蔵層への最終的な分布 のために、トップシートは、受け取った液体をこの第１の分布層に輸送する。こ の第１液体層を介した液体の輸送は、吸収性製品の厚さ方向ばかりではなく、長 さ方向や横方向に沿ってもまた見られる。また、任意ではあるが、好ましい第２ の分布層は、典型的には第１の分布層を裏打ちし、その第１の液体層との間で液 体が流通する状態にある。第２の分布層の目的は、第１の液体層から液体を容易 く取得し、更に、それを裏打ちしている貯蔵層に容易く輸送することである。こ れは、裏打ちされた貯蔵層の液体許容量を充分に利用するのを助ける。液体分布 層は、そのような分布層にとって、典型的な何れの材料をも具備することが可能 である。特に、繊維質層は繊維間に毛細管を維持しているので、吸湿時でさえも 、分布層として有用である。 ｂ 液体貯蔵層 第１または第２分布層との間で液体流通関係にあり、典型的にはそれら分布層 の下に配置されているのは、液体貯蔵層である。この液体貯蔵層は、何れかの通 常の吸収性材料またはそれらを組み合わせたものにより構成させることが可能で ある。好ましくは、「ハイドロゲル」、「超吸収体」および「ハイドロコロイド」と通 常呼ばれる吸収性ゲル状材料を、適当な担体と組み合わせた形で含む。 該吸収性ゲル状材料は、大量の水溶性体液を吸収することが可能であり、更に そのような吸収された液体を常圧下で保持することが可能である。吸収性ゲル状 材料は、適切な担体中に均一または不均一に分散することが出来る。また、適切 な担体は、それ自身が吸収体であれば、単独で使用することも出来る。 ここで使用できる適切な吸収性ゲル状材料には、実質的に、水には解けず、若 干架橋され、部分的に中和された、重合性のゲル状材料が含まれるであろう。こ の材料は、水と接触してハイドロゲルを形成する。そのような重合性材料は、当 業者に周知で、重合可能な、不飽和の、酸含有モノマーから製造できる。 適切な担体には、綿毛および／または薄葉紙の形態で、吸収性構造体中に慣習 的に利用される材料、例えば、天然繊維、または修飾若しくは合成された繊維、 特に修飾若しくは非修飾セルロース繊維等が含まれる。適切な担体は、吸収性ゲ ル状材料と共に用いることができるが、それらはまた単独または組み合わせて使 用することも可能である。最も好ましいのは、生理用ナプキンまたはパンティラ イナーに関しては薄葉紙または薄葉紙ラミネートである。 本発明により作られた吸収性構成体の態様には、薄葉紙をそれ自身の上に畳み 込むことにより形成した二重層薄葉紙ラミネートが含まれる。これらの層を、例 えば接着剤、または機械的な相互固定、または水素架橋結合により、互いに接合 することが可能である。吸収性ゲル状材料または他の任意の材料を、それらの層 の間に含ませることも出来る。 また、強化セルロース繊維のような修飾したセルロース繊維を使用することも 出来る。また、合成繊維も使用することが出来、これには、酢酸セルロース、ポ リフッ化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル繊維(オーロン等)、ポリ酢酸ビ ニル、不溶性ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミ ド(ナイロン等)、ポリエステル、二成分繊維、三成分繊維、およびそれらの混合 物等から作られた合成繊維が含まれる。好ましくは、繊維表面は親水性であり、 または親水性になるように処理される。また、液体の保持性を改善するために、 該貯蔵層には、例えばパーライト、珪藻土、バーミキュライト等の充填材も含ま せることが出来る。 吸収性ゲル状材料を、担体中に不均一に分散させる場合であっても、貯蔵層は 、局所的に均一であることができる。即ち、貯蔵層の範囲内で、一方向または数 方向の分布勾配を持たせることが可能である。また、不均一な分布は、部分的ま たは完全に吸収性のゲル状材料を封入する担体のラミネートにも適用することが できる。 ｃ 任意の繊維(「打ち粉」；“dusting”)層 本発明の吸収性コアに任意に含まれる要素は、繊維質層であり、これは前記貯 蔵層に隣接し、且つ、典型的には貯蔵層の下にある。この下層にある繊維質層は 、吸収性コアを製造する際に、貯蔵層においてその上に吸収性ゲル状材料を設置 するための基体を提供することから、典型的には「打ち粉」層と呼ばれる。実際 、吸収性ゲル状材料が、繊維、シートまたは、細長い小片等のマクロ構造体の形 態で存在する場合には、この繊維質「打ち粉」層を含む必要はない。しかしなが ら、この「打ち粉」層は、該パッドの長さに沿って液体を迅速に毛管作用により 輸送する等の、幾つかの付加的な液体操作能力を提供する。 ｄ 吸収性構造体のその他の任意的な要素 本発明の吸収性コアは、通常は、吸収性織布の中に存在するその他の任意な要 素を含むことが出来る。例えば、吸収性コアの各々の層に、または、各々の層の 間に補強スクリムを置くことが出来る。そのような補強スクリムは、液体の輸送 に対する界面障壁とならないような構造にするべきである。熱接合の結果として 通常生じる構造的な一体性が得られれば、大抵の場合、熱接合した吸収性構造体 に補強スクリムは必要ない。 本発明の吸収性コアに含ませることが出来、好ましくは、第１若しくは第２液 体分布層に接して、またはその一部分として提供されるその他の要素は、臭抑制 剤である。活性炭をコートした臭抑制剤、または、他の臭抑制剤（特に適切なゼ オライト若しくは粘土質の材料等）を、所望に応じて吸収性構造体に組み込むこ とが出来る。これらの要素は、所望するどの様な形態であっても組み込むことが 可能であるが、大抵は、独立した小片として含有される。 吸収性コアチャネル(１) 本発明に従うと、吸収性コアに必須の特徴は、チャネル(５)を形成する少なく とも２つの押圧による凹み部分を具備することである。ここで使用される、「押 圧による凹み部分」とは、常圧下における非押圧位置または非押圧形状でのコア の厚み(８)よりも小さい深さ(７)を有する吸収性コアの部分を呼ぶ。 各々のチャネルは、少なくとも前記コア厚の２５％の厚み、好ましくはコア厚 の少なくとも７５％、より好ましくは少なくとも９５％、最も好ましくは少なく とも９９％を有する。このチャネルは、意図する使用時間に応じて変化させた深 さを持たせることが可能である。例えば、典型的にコアが６ｍｍから１０ｍｍ厚 であるようなパンティライナー等の薄形吸収性製品では、典型的に９．６ｍｍか ら６．１ｍｍの深さを有するチャネルを持つ。しかしながら、典型的に１１から ２０ｍｍの厚さを有する厚形生理用ナプキン等の厚形製品は、適宜、より深いチ ャネルを持つであろう。また、好ましくは、同じ製品内における凹み部は実質的 に同じ深さを有するであろう。 本発明に従えば、各々のチャネルの凹み部分(５)は、湾曲領域(６)を形成する 。ここで使用する湾曲領域の語は、前記コアの周縁またはもう一方の湾曲領域に までは到達せずに前記押圧部分の周囲に広がる領域をいう。好ましくは、前記湾 曲部分は、隣接したチャネルとの間、またはチャネルと前記コアの周縁部分との 間 の（何れの方がより近接しているとしても）最短距離の４５%以下、好ましくは ２５％以下、最も好ましくは１５％以下で広がる。典型的にはこの距離はチャネ ルの最大幅の５０％以下であり、好ましくは２５％以下である。好ましい態様に おいて、前記湾曲領域は、凹み部分を越えて広がることはない。 本発明のチャネルは、何れの大きさであっても良く、球状、楕円形、または長 方形等の何れの形状を持たせることも可能である。好ましくは、該チャネルは、 コア長にそって縦方向に延設されても良く、吸収性製品の周縁と同様な形を持た せても良い。 また、チャネルは、コアにおける何れの位置に配置しても良い。本発明の好ま しい態様(吸収性製品がパンティライナーまたは生理用ナプキンとして使用され る場合)において、チャネルは、好ましくはコアの中心よりもその周縁により近 い位置に配置され、更に好ましくは、実質的にコアまたは吸収性製品の周縁と平 行である。更に、好ましくは前記チャネルは、コアの股領域に位置される。本発 明に従い、好ましくは該チャネルの少なくとも二つが、股領域において左右対称 の縦方向／垂直面（I-I）に関して対向している。 本発明の吸収性コアのチャネルは、当該分野で公知の何れかの方法により形成 できる。適切な方法には、エンボス加工(熱間加工、冷間加工、冷却加圧)、また はキルティングを用いたチャネル形成を含む。 トップシート 本発明に従い、吸収性製品は、必須の要素としてトップシートを具備している 。このトップシートは、単層または多層を具備することが出来る。好ましい態様 において、このトップシートは、トップシートの使用者側表面を提供する第一の 層と、この第一の層と吸収性構造体／コアの間の第二の層を具備する。 全体としてのトップシート、従って各々の層が、個別的に順応性を有し、触感 が柔らかく、且つ着用者の皮膚に対して無刺激であることが要求される。また、 １または２方向に伸縮が可能なように、可撓性を持たせることも可能である。本 発明に従って、トップシートは、織布、不織布およびフィルム等の、本目的を達 成できる、当該分野で公知の何れの材料からも形成することが可能である。本発 明の好ましい態様において、トップシートの少なくとも１層、好ましくは上層は 、液体透過性を有するよう穿孔したポリマーフィルムを具備する。好ましくは、 上層は、着用者側表面から吸収性構造体への液体輸送を容易にする孔を持ったフ ィルム材料により提供される。トップシートに下層が存在するのであれば、これ は、好ましくは不織布層、穿孔したフィルムまたはエアレイド織布(airlaid tis sue)から選択する。 本発明によれば、トップシートの衣類側表面は、前記吸収性コアの着用者側表 面に、湾曲領域で永久的に接合していることが必須の特徴である。好ましくはト ップシートは、湾曲領域、および前記トップシートとコアの周囲でのみコアに接 合し、更に好ましくは、トップシートは、前記湾曲領域のみにおいてコアに永久 的に接合している。同様に、トップシートが多数の層からなる場合、隣接したト ップシートの全層は、相当する前記湾曲領域の位置で互いに接合する。 ここで使用した接合するの語には、隣接する２層の材料を付着するための、当 該分野で公知の如何なる手段も当てはまる。適切な接合手段には、接着剤、融解 結合、超音波結合、縫合、加熱結合(例えば、アイロンで縮らせる)、および／ま たは加圧結合、または力学的機械的結合が含まれる。本発明の好ましい態様によ れば、接合の好ましい手段は接着剤である。適切な接着剤には、ファインドレイ (Findlay)およびフラーズ(Fullers)から入手可能な、非感圧接着剤および低温接 着剤が含まれる。接着剤は、螺旋状塗布、スロットコーティング(slot coating) 、噴霧、カーテンコーティング(curtain coating)、コントロールコーティング( control coating)およびプリンティング(printing)等の当該分野に公知の如何な る手段によっても適用することが可能である。コア／トップシートへの接着剤の 適用は、湾曲領域での前述の手段の１つを使用した、トップシートまたはコアへ の接着剤の適用により達成される。 トップシートの衣類側表面と着用者側表面との間の接合は、それらの層が互い に永久的に付着されるようにしなくてはならない。従って、それらの層が、湾曲 領域全体に亘り接合している必要はない。従って、部分的且つ断続的な接合が利 用されてもよく、むしろ経済的見地からその方が好ましい。 本発明によれば、前記チャネルにおける前記トップシートの衣類側表面の、コ アの着用者側表面への上記方法による接合では、前記コアの着用者側表面の少な くとも５０％、好ましくは少なくとも９０％、最も好ましくは少なくとも９５％ が、前記トップシートの衣類側表面と緊密に且つ直接的に接している。最も好ま しくは、前記コア上でのトップシートが重ねられる部分において、前記製品が圧 力を受けていない位置または形状であるときに、トップシートおよびコアは、実 質的に緊密に且つ直接的に接している。 バックシート バックシートは、主に、吸収性構造体に吸収されて維持される排出物により、 吸収性製品に接するズボン下、パンツ、パジャマおよび下着等の製品が濡れるの を防ぐ。バックシートは、好ましくは、液体不透過性(例えば、月経血および／ または尿)であり、更に、他の可撓性防水材料も使用することが可能ではあるが 、好ましくは薄い可塑性フィルムから製造される。ここで使用される、「可撓性 」の語は、順応性を有し容易く人体の一般的な形や曲線に適応する材料を言う。 また、バックシートは、１または２方向に伸縮できるような可撓的な性質を有し ていてもよい。 該バックシートは、典型的には吸収性構造体の全体に亘って延設され、好まし くはサイドフラップ、サイドラッピング要素またはウイングの一部分または全体 にまで延設されて、それらを形成することが可能である。 バックシートは、織布または不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレ ンの熱可塑性フィルムようなポリマーフィルム、またはフィルムコート不織布材 料のような合成材料等を具備することが可能である。好ましくは、バックシート は、約０．０１２ｍｍ(０．５ｍｉｌ)から約０．０５１ｍｍ(２．０ｍｉｌｓ)の 厚さを持ったポリエチレンフィルムである。 典型的なものとしては、ポリエチレンフィルムが、クロペイ社(Colpay Corpor ation,Cincinnati,Ohio)の製品名 P18-0401 により、更にエチル社(Ethyl Corpo ration,Visqueen Division,of Terre Haute,Indiana)の商品名 XP-39385 により 、製造される。好ましくはバックシートには、エンボス加工および／または艶消 し仕上げをすることにより、より布に似た外観が提供される。 本発明によれば、該吸収性製品は、生理用ナプキン、パンティライナー、成人 用失禁用製品および小児用おむつにおいて有益性を見出すことが可能である。特 に、本発明は、生理用ナプキンおよびパンティライナーにおいての実用性が見出 されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ， ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，Ｔ Ｄ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ )，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ， ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，Ｃ Ｚ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ， ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 液体透過性トップシート、バックシート、および前記トップシートと前記 バックシートの間に位置する吸収性コアを具備する使い捨て吸収性製品であって ； 前記トップシート、前記バックシートおよび前記コアは、各々、着用者側表 面と衣類側表面を有することと； 前記トップシートと前記バックシートは、互いに前記吸収性製品の周縁部分 で接合していることと； 前記コアは、チャネル(５)を形成する少なくとも２つの凹み部分を有し、 好ましくは、各々の前記チャネルが、前記コア(３)厚の少なくとも２５％の 深さを有し、 前記凹み部分の各々が、前記コア(３)の周縁部分(４)までは到達しないで、前 記凹み部分の周囲に広がる湾曲領域(６)を形成することと； 前記トップシートの前記衣類側表面が、前記湾曲領域(６)において、前記コア の着用者側表面と永久的に接合することと； を具備する吸収性製品。 ２． 請求項１に記載の使い捨て吸収性製品であって、前記製品が前記凹み部分 を形成されていない形にある時に、前記コア(３)の着用者側表面の少なくとも５ ０％が、緊密に且つ直接的に前記トップシートの衣類側表面に接している吸収性 製品。 ３． 請求項２に記載の使い捨て吸収性製品であって、前記製品が前記凹み部分 を形成されていない形にある時に、前記コア(３)の着用者側表面の少なくとも９ ０％が、前記トップシートの衣類側表面と緊密に且つ直接的に接している吸収性 製品。 ４． 請求項１から３の何れか１項に記載の使い捨て吸収性製品であって、該ト ップシート(１)の衣類側表面および該コア(２)の着用者側表面を、前記湾曲領域 (６)において、接着剤、融解結合および超音波結合から選択した手段により互い に接合した吸収性製品。 ５． 請求項１から４の何れか１項に記載の使い捨て吸収性製品であって、前記 トップシート(１)の衣類側表面と前記コア(３)の着用者側表面を、前記湾曲領域 において、接着剤により互いに永久的に接合した吸収性製品。 ６． 請求項１から５の何れか１項に記載の使い捨て吸収性製品であって、前記 湾曲領域(６)が、隣接するチャネル間またはチャネルと前記コアの周囲との間に おける最短距離の４５％以下の距離に延設された吸収性製品。 ７． 請求項１から６の何れか１項に記載の使い捨て吸収性製品であって、各々 のチャネルが最大幅を有し、前記湾曲領域が前記チャネルの最大幅の５０％以下 の距離で延設される吸収性製品。 ８． 請求項１から７の何れか１項に記載の使い捨て吸収性製品であって、前記 トップシート(１)が、少なくとも２層を具備し、少なくとも１層が、液体透過性 を有するように穿孔されたポリマーフィルムである吸収性製品。 ９． 請求項８に記載の使い捨て吸収性製品であって、前記トップシート(１)は 、２層、即ち第１の層および第２の層を具備し、前記第２の層の着用者側表面と 前記第１の層の衣類側表面とは、前記湾曲領域(６)で互いに永久的に接合されて いる吸収性製品。 １０． 請求項１から９の何れか１項に記載の使い捨て吸収性製品であって、前 記吸収性製品が、生理用ナプキンまたはパンティライナーである吸収性製品。