JPH11501004A - 三環系誘導体及びそれらの抗ガン剤としての使用 - Google Patents
三環系誘導体及びそれらの抗ガン剤としての使用Info
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- JPH11501004A JPH11501004A JP7520450A JP52045096A JPH11501004A JP H11501004 A JPH11501004 A JP H11501004A JP 7520450 A JP7520450 A JP 7520450A JP 52045096 A JP52045096 A JP 52045096A JP H11501004 A JPH11501004 A JP H11501004A
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Abstract
(57)【要約】
式(I)の化合物又はその塩若しくは生理学的に機能的な誘導体、但しAは(a)、(b)、(c)、(d)であり、XはO、S、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり、ここでR7はH、アルキル、アラルキル、アリール、アルケニル、アシル、アルキニル、スルホニル、置換スルホニル、又はCOOMeであり;YはO、S、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり;R1はCOR8、CHO、CH2OH、CHOR9、CONH2、COOR8、CONHR8、CONR8R9、CSOR8、CSSR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9、CNHOR8であり、ここでR8及びR9は独立に水素、アルコキシアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、又はC1-10の任意置換されたヒドロカルビル基であって、任意に1つ又は2つの酸素原子を鎖内に有するものであり;又はR8及びR9は糖鎖である。R2はH、ハロ、シアノ、COOR8、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、(ここでアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル及びアルコキシは置換されていてもよい)又はCH2CH2CO2R12であり、ここでR12はアルキル又はアリールであり;R3はH、アルキル、ハロゲン、シアノ、アミノ、COOR8、CONHR8、COR8、CH2OH、CH2OR8、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CSSR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり;R4はH、ハロゲン、シアノ、アミノ、アルキル、COOR8、CONHR8、COR8、CH2OH、CH2OR8、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CSSR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり;R5はH、ヒドロキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキル、置換アルキル、アラルキル、ニトロ、アミノ、ハロ、シアノ COOR8又はCHOであり;R6はH、アリール、アルキル、アラルキル、ニトロ、ハロゲン、CHO又はCOR13であり、ここでR13はアルキル又はアリール;ここでR8はR2がHである場合はHでなく、またR3はAが(c)である場合はH又はMeではない。これらの調製方法並びにそれらの医薬においての使用、特にガンの治療、及び前記化合物を含む製剤が記載される。
Description
【発明の詳細な説明】
三環系誘導体及びそれらの抗ガン剤としての使用
本発明は、抗腫瘍活性が見いだされたヘテロ環化合物に関する。より詳細には
、本発明はベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジピロール、ベンゾ[1,2−
b:5,4−b’]ジピロール、シクロペント[f]インドール、ベンゾ[1,
2−b:4,5−b’]ジフラン、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジフラ
ン、2H−インデノ[5,6−b]フラン、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’
]ジチオフェン、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジチオフェン、シクロペ
ント[f]インデン、及び5H−フロ[2,3−f]インドール、これらの調製
方法、これらを含む薬剤学的製剤及び抗ガン剤としてのこれらの使用に関する。
ガンの化学療法の領域の研究は、各種の抗腫瘍剤をもたらし、これらは異なる
程度の効力を有している。標準的な臨床的に使用される薬剤は、アドリアマイシ
ン、アクチノマイシンD、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、cis-白金
、ビンクリスチン及びビンブラスチンを含む。しかしながら、これら現在利用可
能な抗腫瘍剤は、健康な細胞への毒性及び特定のタイプの腫瘍への抵抗性等の様
々な欠点があることが知られている。
したがって、新しい改善された抗腫瘍剤を開発する、継続的な需要が存在する
。
Khoshtariya et al,khim Geterotsikl.Soedin(1982),(4)304-7,は特定のピ
ロールインドールの合成を開示する。
Gruenhaus H.,J.Heterocyclic Chem.13(6),1161-3は、特定のインデノチオ
フェンの合成を開示する。
ここでは、通常細胞系に対し毒性が低く、抗腫瘍細胞活性を示す新規な化合物
の群を含む抗腫瘍細胞活性を示す新規な化合物が開示される。
従って、本発明の第1の特徴は、一般式(1)の化合物
又はその塩若しくは生理学的に機能的な誘導体を提供する。ここでAは
であり、XはO、S、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり、R7はH、ア
ルキル、アラルキル、アリール、アルケニル、アシル、アルキニル、スルホニル
、置換スルホニル又はCOOMeであり;
YはO、S、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり;
R1はCOR8、CHO、CH2OH、CHOR8、CONH2、COOR8、CO
NHR8、CONR8R9、CSOR8、CSSR8、COSR8、CSNHR8、C
SNR8R9、CNHOR8であり、ここでR8及びR9は独立に水素、アルコキシ
アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、又はC1-10の任意に置換
されたヒドロカルビル(hydrocarbyl)基であって、任意に1つ又は2つの酸素原
子を鎖内に有してもよいものであり;
又はR8及びR9は糖鎖である。
R2はH、ハロ、シアノ、COOR8、アルキル、アリール、アルケニル、アル
キニル、アルコキシ、(ここでアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル及
びアルコキシは置換されていてもよい)又はCH2CH2CO2R12であり、ここ
でR12はアルキル又はアリールであり;
R3はH、アルキル、ハロゲン、シアノ、アミノ、COOR8、CONHR8、
COR8、CH2OH、CH2OR8、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CS
SR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり;
R4はH、ハロゲン、シアノ、アミノ、アルキル、COOR8、CONHR8、
COR8、CH2OH、CH2OR8、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CS
SR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり;
R5はH、ヒドロキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキル、置換
アルキル、アラルキル、ニトロ、アミノ、ハロ、シアノCOOR8又はCHOで
あり;
R6はH、アリール、アルキル、アラルキル、ニトロ、ハロゲン、CHO又は
COR13であり、ここでR13はアルキル又はアリールであり;ここでR8はR2が
Hである場合はHでなく、またR3はAが
である場合はH又はMeではない。
一般式(I)に存在するアルキル基は、直鎖又は分枝鎖のアルキル基とするこ
とができ、1−10の炭素原子、適切には1−6の炭素原子を含むことができる
。このようなアルキル基の例は、メチル、エチル、t−ブチル等を含む。
アシル基は、直鎖又は分枝とすることができ、1−10の炭素原子、適切には
1−6の炭素原子を含むことができる。適切なアシル基の例は、エタノイル及び
プロパノイル基を含む。
アルコキシは直鎖又は分枝とすることができ、1−10の炭素原子、適切には
1−6の炭素原子を含むことができる。適切なアルコキシ基の例は、メトキシ、
エトキシ等を含む。
アリールは、通常最大10個の環原子を含む炭素環アリール基及びヘテロ環ア
リール基の両方を含む。炭素環アリール基は、例えばフェニル及びナフチルを含
み、少なくとも1つの芳香環を含む。ヘテロ環アリール基は、例えばチエニル、
フリル、ピリジル、インドール及びキノリン環を含む。
アラルキル基は、アルキル部分に1から4の原子を含むことができ、アリール
部分は炭素環又はヘテロ環アリール基とすることができる。
シクロアルキルは、通常3から6の環原子を含む、シクロアルキル基及びヘテ
ロシクロアルキル基の両方を含む。ヘテロシクロアルキル基は、例えばモルホリ
ノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、イミダゾリノ、ピロリジノ、ピラゾリジノ、
ピペラジノ、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルを含む。
R8及びR9が、任意に1つ又は2つの酸素原子を鎖内に含むことができる、独
立に任意に置換されC1-10ヒドロカルビルである場合、これは任意に置換された
アルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、カルバモイルアルキ
ル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アラルキル、ア
リールオキシアルキルを含む。
任意に1つ又は2つの酸素原子を鎖内に含むことができるC1-10ヒドロカルビ
ル基上に存在することができる置換体は、ヒドロキシ、アジド、アルケニル、ハ
ロ、ニトロ(NO2)、アミノ(任意に1つ又は2つのアルキル基で置換される
)、シアノ、カルボキシレート、アルキルエステル、アラルキルエステル又はア
リールエステル(ここでアルキルエステル、アラルキルエステル及びアリールエ
ステルは置換されていてもよい)、アルキル、アリール、アラルキル、アリール
オキシ、アリールアルコキシ、置換アリールアルコキシ、スルフィニル、スルホ
ニル、チオ、アルキルチオ、アルコキシ、ヒ
ドロキシアルキル、ハロアルキル、ホスフェート、ホスホネート、シリル、シリ
ルオキシ、(ここでシリル及びシリルオキシは1つ以上のC1-6アルキル又はア
リールで置換されることができる)ケト、ホルミルを含む。アルキルエステル、
アラルキルエステル及びアリールエステル上に存在することができる置換体は、
ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、シアノ及びアルキルを含
む。
R8が糖である場合、この基は保護又は非保護の形で存在することができる。
好ましい糖保護基は、イソプロピリデン、ベンジリデンアセテート、ベンゾイル
(benzoyl)、パラニトロベンジル(paranitrobenzyl)、パラニトロベンゾイル(par
anitrobenzoyl)、ベンジル(benzyl)、置換シリル及びテトラヒドロフラニルを含
む。
R8がテトロース、ペントース、ヘキソース(フラノース及びピラノースを含
む)又はヘプトース等の糖である場合、好ましい糖はグルコース、フルクトース
、マンノース、リボース、アラビノースを含む。
スルホニル又はスルフィニル上に存在することができる置換体は、アルキル、
アリール及びアラルキルを含む。
ハロゲンとは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを示す。
Xは、好ましくはNHを示し、Aは好ましくは
であり、Yは好ましくはNHを示す。
R1は好ましくはCOOR8であり、好ましくはアルキル又はアラルキルである
R8を有する。
R2は好ましくはH、アルキル、又はCOOR8であり、ここでR8は好ましく
はアルキル、
R3は好ましくはアルキル
R4は好ましくはアルキル又はCOOR8である。
R5は好ましくは水素であり
R6は好ましくは水素又はメチル
であり、並びにその塩及び生理学的に機能的な誘導体である。
本発明の好ましい化合物の群の1つは:
エチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[3,2−f]イ
ンドール−2−カルボキシレート;
ジエチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[3,2−f]
インドール−2,5−ジカルボキシレート;及び
エチル6−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]イン
ドール−2−カルボキシレート
並びに生理学的に機能的なその誘導体を含む。
本発明の好ましい化合物の第2の群は:
エチル 6−ベンジルオキシカルボニル−3,4−ジメチ
ルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレート;
ジベンジル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2,6−ジ
カルボキシレート;
エチル7−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]イン
ドール−2−カルボキシレート;及び
エチル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシ
レート
並びに生理学的に機能的なその誘導体を含む。
一般式(I)の化合物は、2つの特別に開発された細胞系即ちヒト線維肉腫細
胞系のHT1080のクローンに対し試験された。一つのクローンHT1080
scc2は、親の系の形質転換された表現型を保持しており、それに対して他方
のHT10801cは、形態的に平らであり、非腫瘍形成性である復帰細胞であ
る。
さらなる特徴によれば、本発明はまた、一般式(I)の化合物を調製する方法
であって、不活性溶媒中、室温から溶媒の還流温度の間の温度においての式(I
I)の化合物の、式(III)の化合物との触媒反応を含む方法を提供する。こ
こで、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、XがNHである場合R3及
びR4が水素ではないことを除けばここに規定される通りのものであり、Lは脱
離基である:−
好ましい触媒はモンモリロナイトK10粘土又はp−トルエンスルホン酸である
。好ましい溶媒は1,2−ジクロロエタン又はトルエンである。適切な脱離器の
例は、−OCOCH3、OEt、−N+Me3及びハロを含む。
置換物R1の環系への挿入、例えば:
(d)以下のものを用いたポリヘテロ環化合物のカルボキシル化
(i)カルボニルハライド又は
(ii)二酸化炭素
知られた手順(J.March,Advanced Organic Chemistry,2nd ed,McGraw Hill
,New York,1977,p497-498)に従って。
(e)または、例えば以下のような、当業者に知られた方法により、R2がCH
Oである式(I)の化合物を製造することができる:−
(i)適切な芳香族ポリヘテロ環は、SnCl4とCl2CHOCH3又は同等の
試薬との反応で生成されたもの等のホルミル化剤と反応させることができる。
例えば、A.Reiche et al,Chem.Ber.93,88(1960)の方法、又は他の当
該分野において知られる標準的な
ホルミル化試薬/手順、例えばGatterman-Koch反応(CO\HCl\AlCl3\CuCl)、Ga
tterman反応(HCN\HCl\ZnCl2)、及びVilsmeier反応(POCl3\PhN-(Me)CHO又はPO
Cl3\Me2CHO)(J.March,上記,p494-497)による;又は
(ii)適切な官能基を持つ適切な芳香族ポリヘテロ環であって、当業者に知ら
れた方法でアルデヒド基に変換される基。適切な官能基は、CHBr2、CH3、
COR14ここでR14は1級又は2級C1-6アルキル基、COOH又はこれらの誘
導体例えばエステル、アミド、酸クロリド又はCN、を含む;又は
(f)R1がCONHR10である式(I)の化合物はまた、上記J.Marchに概説さ
れるように、R1がCOOH又はその適切な反応性酸誘導体である化合物の反応
により製造することができる。例えば、酸ハライドは化合物NH2R10と不活性
溶媒中で反応させることができる。
(g)式(I)の化合物の一つの、他の式(I)の化合物への変換。
R1がCOOR8でありR8が例えばアラルキルである本発明の化合物は、H2及
びPd触媒の存在下での還元によりR8がHである遊離酸に変換することができ
、またR8が例えばアルキルの場合、適切な塩基例えば炭酸カエシウム(caesium
carbonate)の存在下で加水分解することにより変換することができる。
以降は、得られた遊離酸の知られた手順による変換により本発明の範囲のエス
テル及びアミド化合物を合成することは
当業者にとって可能である(J.March,上記,p363-365参照)。
ここに説明されたように製造された本発明の化合物は、R5及び/又はR6にお
ける求電子置換により、例えばNO2、ハロゲン及びCOR13(R13はここで規
定されるものである)を導入し、他の本発明の化合物に変換することができる。
X又はYがNR7でありR7がCOOMeである式Iの化合物は、例えば水酸化
カリウム又は酢酸中HBr等を用いて、酸又は塩基加水分解によりX又はYがN
Hである式Iの化合物に変換できる。
上記方法は、Aが
である化合物について説明された。当業者は、これらはAが
である場合に、同等に適用できることを認識するであろう。
本発明の化合物は腫瘍の治療に有用である。これらは哺乳類の様々な形のガン
に使用することができる。それらは、胃、膵臓、乳房、子宮及び結腸等のカルシ
ノーマ;肺及び結腸等のアデノカルシノーマ;線維肉腫等の肉腫;リンパ性白血
病及び骨髄リンパ腫等のリンパ腫等の白血病を含む。
従って本発明はさらに、臨床的に有用な量の式(I)の化合物又は薬剤学的に
有用な形での薬剤学的に許容しうる塩若しくは生理学的に機能的な誘導体の、1
日1回又は数回又は他のいずれかの適切なスケジュールでの、経口的、経直腸的
、非経腸的、又は応用的に局所的な投与を含む、哺乳類特に人間を含む動物の腫
瘍を治療する方法を提供する。
さらに、本発明のさらなる又は選択的な特徴として、例えば抗腫瘍剤としての
治療における使用のための、式(I)の化合物又はその薬剤学的に許容しうる塩
若しくは生理学的に機能的なその誘導体が提供される。
上記腫瘍に対して有効となるために必要とされる式(I)の化合物の量は、勿
論、様々であり究極的には医師又は獣医師の判断による。考慮される因子は、治
療される条件、投与経路、製剤の性質、哺乳類の体重、体表面積、年齢及び一般
的な条件、並びに投与される特定の化合物を含む。適切な効果的抗腫瘍用量は、
約0.01から約100mg/kg体重の範囲内、例えば0.1から約100m
g/kg、好ましくは1−30mg/kg体重である。一日用量の合計は、単独
用量、複数の用量例えば1日当り2から6回として、又は選択された期間の経静
脈注入により与えられる。例えば、75kgの哺乳類のためには、用量の範囲は
一日当り約8から900mgとなり、典型的な用量は一日当り約50mgとなる
であろう。もし別個の複数の用量が示される場合、治療は典型的には15mg、
一日当り4回までの式(I)の化合物であろう。
活性化合物を単独で投与することは可能であるが、活性化合物を薬剤学的製剤
において与えることが好ましい。本発明の製剤は、医療用としては、式(I)の
化合物又はその塩と共に、1つ以上の薬剤学的に許容しうる担体及び任意に他の
治療学的成分を含む。担体は、製剤の他の成分と共存でき処方に有害でないとい
う意味で薬剤学的に許容しうるものである必要がある。
本発明は、従って、さらに、式(I)の化合物又はその薬剤学的に許容しうる
塩若しくは生理学的に機能的なその誘導体と、薬剤学的に許容しうるその担体と
を含む薬剤学的製剤を提供する。
また、式(I)の化合物又はその薬剤学的に許容しうる塩若しくは生理学的に
機能的なその誘導体と、薬剤学的に許容しうるその担体との関連をもたらすこと
を含む薬剤学的製剤の調製方法が提供される。
本発明の製剤は、経口的、局所的、経直腸的又は非経腸的(皮下、筋肉中及び
静脈中へのものを含む)投与に適するものを含む。好ましい製剤は、経口又は非
経腸投与に適するものである。
製剤は、便利には単位用量剤形で与えることができ、薬学分野でよく知られた
方法のいずれかにより調製することができる。全ての方法は、活性の化合物を、
1つ以上の付属成分を構成する担体と関連させる工程を含む。一般に、製剤は、
活性化合物の、液体担体又はよく分割された固体担体又は両方との、均一かつ親
密な関連をもたらし、さらに必要であれ
ば製造物を所望の製剤に形づくることにより調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、それぞれ所定量の活性化合物を含んだカプ
セル剤、カシェ剤、錠剤、舐剤等の別個の単位として;粉末又は顆粒として;又
は水性又は非水性の液体中の溶液又は懸濁液例えばシロップ剤、エリキシル剤、
乳化剤又はドラフト剤として与えることができる。
錠剤は、圧縮又は湿製により作ることができ、任意に1つ以上の付属成分を伴
うことができる。圧縮錠剤は、適切な機械において、任意に結合剤、滑沢剤、不
活性希釈剤、表面活性又は分散剤と混合された、粉末又は顆粒等の自由流通形の
活性化合物を圧縮することにより調製することができる。湿製錠剤は、適切な機
械において、適切な担体を伴った粉末の活性化合物の混合物を湿製することによ
り作ることができる。
シロップは、活性化合物を、糖例えばスクロースの濃縮された水溶液に添加す
ることにより作ることができる。付属成分もまた添加することができる。このよ
うな付属成分は、香料、糖の結晶化を防止する薬剤又は他のいずれかの成分の溶
解性を増加させる薬剤、例えばグリセロール又はソルビトール等の多価アルコー
ル等を含む。
経直腸用製剤はカカオバター等の慣用の担体を伴う坐剤として与えることがで
きる。
非経腸投与に適した製剤は、慣用的には、好ましくは受容者の血液と等張であ
る、活性化合物の無菌水性製剤を含む。このような製剤は適切には、受容者の血
液と等張な、式(I)の化合物の薬剤学的に及び薬理学的に許容しうる酸付加塩
の
溶液を含む。
有用な製剤はまた、適切な溶媒で希釈された際に上記非経腸投与のための溶液
を与える、式(I)の化合物を含む濃縮溶液又は固体を含む。
上記成分に加え、本発明の製剤は、希釈剤、緩衝剤、香料、結合剤、表面活性
剤、増ちょう剤、滑沢剤、保存剤(抗酸化剤を含む)等から選択される1つ以上
の付属成分をさらに含むことができる。
本発明はさらなる特徴において、式(I)の化合物又はその薬剤学的に許容し
うる塩若しくは生理学的に機能的なその誘導体の腫瘍の治療のための医薬の製造
のための使用を提供する。
本発明は、以下の非限定的な実施例により説明される。
全ての温度は摂氏(℃)である。
IRスペクトルは、パーキン−エルマー257格子分光光度計(Perkin-Elmer
257 grating spectrophotometer)又はブルッカーFS66分光光度計(Bruker FS
66 spectrophotometer)によって記録された。
U.V.スペクトルは、エタノール中においてユニカムSP800分光光度計
(Unicam SP800 spectrophotometer)によって測定された。
1H NMRスペクトルは、ブルッカーWM360−NMR分光光度計(Bruker
WM 360-NMR spectrophotometer)上で360MHzにおいて、又はブルッカーA
C200分光光度計(Bruker AC200 spectrophotometer)上で200MHzにお
いて得られた。J値はHzで与えられる。
質量スペクトルは、バリアンCH5D(Varian CH5D)(EI)、クラトス・コ
ンセプト(Kratos Concept)(EI)、及びクラトスMs50(Kratos Ms50)(F
AB)の機器により得られた。実施例1
ジエチル1,5−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[2,3−f]イン
ドール−2,7−ジカルボキシレート
エチル 5−アセトキシメチル−4−アセチル−3−メチルピロール−2−カ
ルボキシレート(0.267g、1.0mmol)及び3−カルベチオキシ−2
−メチルピロール(0.153g、1.0mmol)の1,2−ジクロロエタン
(10cm3)溶液をモンモリロナイト粘土(1g)と18時間還流加熱し撹拌
した。粘土から濾取し、1,2−ジクロロエタンで十分洗浄した後、合わせた濾
液を減圧下で蒸発させ、油を与えた。この油をシリカ上でジクロロメタン中の(
0−20%)酢酸エチルで溶出させるフラッシュクロマトグラフィーに供し、出
発物質の3−カルベチオキシ−2−メチルピロール(0.045g、29.4%
)、及びジエチル1,5−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[2,3−f
]インドール2,7−ジカルボキシレートを無色の結晶として得た(0.02
1g、6.14%)。融点269℃(分解);δH([2H6]−DMSO)11
.34(1H,s,5−NH),11.00(1H,s,1−NH),7.80
(1H,s,8−H),4.33(2H,q,7−OCH2
CH3),4.26(2H,q,2−OCH2 CH3),2.85(6H,s,
3−CH3及び4−CH3),2.69(3H,s,6−CH3),1.39(3
H,t,7−OCH2CH3 ),及び1.37(3H,t,2−OCH2CH3 );
δ7.80における単一線8−Hの飽和(saturation)は、δ11.00における
1−NHによるシグナルを増した(2.3%);m/z(%)342(75,M+
),296(100),268(6),223(7)及び195(5)(実測
値:M+342.1580。C19H22N2O4はM342.1579を要する);
λmax EtOH/nm(logεmax.dm3mol-1cm-1378(3.5
6),365sh(353),329(3.83),3.04(3.99)及び
259(3.74)。さらなる溶出は、無色の固体としてジエチル1,7−ジヒ
ドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[3,2−f]インドール−2,5−ジカ
ルボキシレート(0.048g、14%)融点216−216.5℃(実測値:
C,66.82;H,6.68;N,8.17。C19H22N2O4はC,66.6
5;H,6.48;N,8.18%を要する):δ([2H6]−DMSO)11
.30(1H,s,7−NH),10,91(1H,s,1N−H),7.12
(1H,s,8−11),4.35(2H,q,5−OCH2 CH3),4.28
(2H,q,2−OCH2 CH3),2.90(3H,s,4−CH3),2.8
7(3H,s,3−CH3,2.54(3H,s,6−CH3),1.36(3H
,t,5−OCH2CH3 ),及び1.34(3H,t,
2−OCH2CH3 );δ7.12における8−Hプロトンの飽和は、δ11.0
0における7−NH(2.4%)及びδ10.91における1−NH(1.8%
)によるシグナルを増した;m/z(%)342(64,M+),296(10
0),250(5),及び194(9);λmax EtOH/nm(logεm
ax/dm3mol-1cm-1)340(4.10),327.5(4.53)及
び270(4.46)、及び出発物質5−アセトキシメチル−4−アセチルピロ
ール(0.029g,10.9%)を与えた。実施例2
エチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[3,2−f]イン
ドール−2−カルボキシレート
エチル 5−アセトキシメチル−4−アセチル−3−メチルピロロ−2−カル
ボキシレート(0.692g、2.59mmol)、3−メトキシカルボニル−
2−メチルピロール(0.360g、2.59mmol)、1,2−ジクロロエ
タン(25cm3)及びモンモリロナイト粘土(2g)を用い、一般的な実施例
1の手順に従った。ジクロロメタン中の(0−20%)酢酸エチルを用いたクロ
マトグラフ分離は、薄黄色の固体としてエチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6
−トリメチルピロロ[3,2−f]インドール−2−ジカルボキシレート(0.
0124g、1.8%)融点213−216℃(分解);δH([2H6]−DM
SO)10.70(1H,s,1−NH),10.41(1H,s,7−NH)
,7.03(1H,s,8−H),6.14(1H,s,5
−H),4.33(2H,q,CH2 CH3),2.85(3H,s,3−CH3
),2.78(3H,s,4−CH3),2.37(3H,s,6−CH3)及び
1.35(3H,s,OCH2CH3 );δ7.03における8−Hのプロトンの
飽和は、δ10.70における1−NH(3.5%)及びδ10.41における
7−NH(2.9%)によるシグナルを増し、δ6.14における5−Hプロト
ンの飽和は、2.78における4−CH3(2%)及び2.37における6−C
H3(0.6%)によるシグナルを増した;m/z(%)270(M+,49),
234(100),196(17)(実測値:M+270.1337。C16H18
N2O2はM270.368を要する)、及び出発物質3−メキシカルボニル−2
−メチルピロール(0.108g、30%)を与えた。さらなる溶出は、無色の
固体としてエチル メチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ
[3,2−f]インドール−2,5−ジカルボキシレート(0.066g、7.
8%)融点247−250℃(実測値:C,66.11;H,6.37;N,8
.47。C18H20N2O4はC,65.84;H,6.14;N,8.53%を要
する);δ([2H6]−DMSO)11.33(1H,s,7−NH),10,
91(1H,s,1−NH),7.21(1H,s,8−H),4.35(2H
,q,OCH2 CH3),3.78(3H,s,OCH3),2.88(3H,s
,CH3),2.87(3H,s,CH3),2.53(DMSOによって隠され
る,6−CH3)及び1.37(3H,t,OCH2CH3 );m/z
(%)328(64,M+),297(5),282(100),250(6)
,221(6)及び194(17)及び出発物質5−アセトキシメチル−4−ア
セチルピロール(0.037g,5.4%)を与えた。実施例3
エチル 6−ベンジルオキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f
]インドール−2−カルボキシレート;
(a)ベンジル ピロール−2−カルボキシレート及びエチル 5−アセトキシ メチル−4−アセチル−3−メチルピロール−2−カルボキシレートの反応
ベンジル ピロール−2−カルボキシレート(0.615g、3.06mmo
l)及びエチル 5−アセトキシメチル−4−アセチル−3−メチルピロール−
2−カルボキシレート(0.809、3.01mmol)の1,2−ジクロロエ
タン(30cm3)溶液を、モンモリロナイト粘土(3g)と7時間還流下で加
熱し撹拌した。反応が完結したことをTLCにより追跡した。粘土を濾取し1,
2−ジクロロエタンでよく洗浄した後、合わせた濾液を減圧下で蒸発させ、黄色
の油を得た。これを、n−ヘキサン中の(5−50%)酢酸エチルで溶出させる
カラムクロマトグラフィーに供し、以下のものを与えた。出発物質のピロール、
ベンジルピロール−2−カルボキシレート(0.153g、24.80%)黄色
固体としてのエチル 6−ベンジルオキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ [2,3−f]インドール−2−カルボキシレート(異性体I)
(0.043g
、3.67%)融点218−220℃(実測値:C,70.90;H,5.87
;N,7.34。C23H22N2O4はC70.75;H,5.68;N,7.18
%を必要とする);δH([2H6]−DMSO)11.18(1H,br s,
5−NH),10.9
7(1H,br s,1−NH),7.52(2H,d J7,ArHのO−H
),7.36−7.48(3H,m,ArHのm及びpのH),7.46(1H
,s,8−H),7.23(1H,d J1.5,7−H),5.41(2H,
s,OCH2 Ph),4.35(2H,q,OCH2 CH3)2.93(3H,s
,4−CH3),2.85(3H,s,3−CH3)及び1.38(3H,t,O
CH2,CH3 );m/z(%)390(100,M+),344(71),28
2(59),236(60),228(27),209(21)及び91(78
);Vmax(ヌジョール)3400,3350,1725及び1680cm-1
;及び黄色固体としてのエチル 6−ベンジルオキシカルボニル−3,4−ジメ チルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレー(異性体II)
(0
.065g、5.55%)融点179−182℃;δ([2H6]−DMSO)1
1.36(1H,br s,7−NH),10,95(1H,br s,1−N
H),7.52(2H,d J7,ArHのO−H),7.48−7.37(3
H,m,ArHのm及びpのH),7.34(1H,br s,5−H),7.
19(1H,br s,8−H),5.39(2H,s,CH2 Ph),4.3
5(2H,q,OCH2 CH3),2.89(3H,s,4−CH3),2.84
(3H,s,3−CH3)及び1.37(OCH2,CH3 );m/z(%)39
0(4,M+),344(7),306(5),282(5),236(6),
209(15),154(18),127(19)及び91
(100)(実測値:M+390.1580。C23H22N2O4は、390.15
79を必要とする)。
また、ジクロロメタン−石油エーテルからの結晶化の後、白っぽい結晶として
、2−(3’−アセチル−5’−エシカルボニル−4’−メチルピロール−2’ −イルメチル−5−ベンゾキシカルボニルピロール
(0.303g、24.75
%)を得た。融点130−132℃、δ([2H6]−DMSO)11.96(1
H,s,1−NH),11.65(1H,s,1’−NH),7.45−2.3
1(5H,m,ArH),6.70(1H,t J2.6,4−H),5.75
(1H,dd J2.6及び4,3−H),5.27(2H,S,CH2 Ph)
,4.28(2H,q,OCH2 CH3),4.20(2H,s,CH2),2.
50(DMSOによって隠される,4’−CH3),2.34(3H,s,CO
CH3)及び1.31(3H,t,OCH2CH3 );δ6.70における4−H
の飽和は、δ5.75における3−H二重二重線(double doublet)によるシグナ
ルを増し(6%)、δ4.20における単一線CH2の飽和は、δ5.75にお
ける3−H(4.5%)、δ11.96における1−NH(4.5%)、及びδ
11.65における1’−NH(4.5%)によるシグナルを増した;m/z(
%)408(14,M+),317(100),271(97),91(47)
(実測値:M+NH4 +426.2029。C23H24N2O5+NH4 +は、426.
2028を必要とする)。また、ベンゼン−石油エーテルからの結晶化の後、無
色結晶として2,3 −ジ(3’−アセチル−5’−エトキシカルボニル−4’−メチル−2’−イル メチル−5−ベンゾキシカルボニルピロール
を得た(0.256g、27.75
%)、融点164−166℃(実測値:C,66.53;H,6.24;N,6
.71。C34H37N3O8はC,66.33;H,6.06;N,6.83%を要
する);δ(CDCl3),10.50(1H,br s,1−NH),9.1
0(2H,br s,2X NH),7.42−7.20(5H,m,ArH)
,6.65(1H,d J2.5,4−H),5.23(2H,s,CH2Ph
),4.32(2H,q,2−OCH2 CH3),4.30(2H,q,3−OCH2
CH3)4.13(2H,s,2−CH2),4.08(2H,s,3−CH2
),2.60(3H,s,CH3),2.59(3H,s,CH3),2.55(
3H,s,COCH3),2.54(3H,s,COCH3),1.36(3H,
t,2−OCH2CH3 )及び1.35(3H,t,3−OCH2CH3 )。
(b)2−(3’−アセチル−5’−エトキシカルボニル−4’−メチルピロー ル−2’−イルメチル−5−ベンゾキシカルボニルピロールの結晶化
2−ピロリルメチルピロール(0.083g)、0.2mmol)の1,2−
ジクロロエタン(5ml)溶液を、モンモリロナイト粘土(0.25g)と14
時間還流下で加熱し撹拌した。反応はTLCにより追跡した。粘土を濾取し1,
2−ジクロロエタンでよく洗浄した後、合わせた濾液を減圧下で蒸発させ、油を
得た。ヘキサン中の(5−30%)酢酸
エチルでの溶出によるクロマトグラフィーでの油の分離により、エチル 6−ベ ンジルオキシカルボニル−3,4−ジチルピロロ[2,3−f]インドール−2 −カルボキシレート(異性体I)
を黄色の固体(0.0047g、6%)として
得、これはTLCとnmrより(a)で得られた異性体Iと同一であった;またエチル 6−ベンジルオキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f ]インドール−2−カルボキシレート(異性体II)
を黄色の固体(0.028
5g、36%)として得、これはTLCとNMRより(a)で得られた異性体I
Iと同一であった;また出発物質2−ピロリルメチルピロール(0.0116g
、14%)を得た。実施例4
ジベンジル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2,6−ジカ
ルボキシレート
ベンジル ピロール−2−カルボキシレート(0.201g、1.0mmol
)及びベンジル 5−アセトキシメチル−4−アセチル−3−メチルピロール−
2−カルボキシレート(0.331g、1.0mmol)の1,2−ジクロロエ
タン(10cm3)溶液を、モンモリロナイト粘土(1g)と7時間還流下で加
熱し撹拌した。反応が完結したことをTLCにより追跡した。粘土を濾取し1,
2−ジクロロエタンでよく洗浄した後、合わせた濾液を減圧下で蒸発させ、油を
得た。これを、ヘキサン中の(5−50%)酢酸エチルで溶出させるカラムクロ
マトグラフィーに供し、以下のものを与えた。酢酸エチル−石油エーテルからの
結晶化の後に黄色結
晶としてジベンジル 3,4−ジメチルピロロ[2,3−f]インドール−2, 6−ジカルボキシレート(異性体I)
(0.019g、4.20%)、融点21
0−212℃(実測値:C,73.50;H,5.29;N,6.13。C28H24
N2O4はC,73.62;H,5.49;N,6.36%を必要とする);δ
H([2H6]−DMSO)11.17(1H,s,5−NH),11.02(1
H,s,1−NH),7.57−7.34(11H,m,2 X ArH及び8−
H),7.23(1H,d J1.5,7−H),5.42(2H,s,CH2
Ph),5.40(2H,s,CH2 Ph),2.93(3H,s,4−CH3)
,2.87(3H,s,3−CH3);m/z(%)452(68,M+),34
4(58),236(17),及び91(100);及びジクロロメタン−石油
エーテルからの結晶化の後に黄色結晶としてのジベンジル 3,4−ジメチルピ ロロ[3,2−f]インドール−2,6−ジカルボキシレート(異性体II)
(
0.036g、7.96%)、融点184−186℃(実測値:C,73.71
;H,5.59;N,6.27。C28H24N2O4はC,73.62;H,5.4
9;N,6.36%を必要とする);δH([2H6]−DMSO)11.36(
1H,s,7−NH),10.99(1H,s,1−NH),7.52(4H,
d J7,O−ArH),7.46−7.37(7H,m,m及びp−ArH及
び8−H),7.23(1H,br s,5−H),5.40(4H,s,2
X CH2 Ph),2.91(3H,s,3−CH3 )及び2.86(3
H,s,4−CH3);m/z(%)452(55,M+),344(59),2
36(10),及び91(100)。さらなる溶出は、ジクロロメタン−石油エ
ーテルからの結晶化の後に薄黄色結晶としての2−(3’−アセチル−5’−ベ ンゾキシカルボニル−4−メチルピロール−2’−イルル)−5−ベンゾキシカ ルボニルピロール
(0.104g、22.13%)、融点141−143℃(実
測値:C,71.60;H,5.59;N,5.79。C28H26N2O5はC,7
1.47;H,5.57;N,5.95%を必要とする);δH(CDCl3)
10.22(1H,s,1−NH),9.25(1H,s,1’−NH),7.
48−7.28(10H,m,ArH),6.83(1H,dd J2.5及び
4,4−H),6.05(1H,dd J2.5及び4,3−H),5.28(
2H,s,CH2 Ph),5.26(2H,s,CH2 Ph),4.13(2H,
s,CH2),2.58(3H,s,CH3,2.49(3H,s,COCH3)
;m/z(%)470(6,M+),379(45),271(32),91(
100),65(61)及び43(38)及び油として2,3−ジ(3’−アセ チル−5’ベンゾキシカルボニル−4’−メチルピロール−2’−イルメチル) −5−ベンゾキシカルボニルピロール
(0.0924g、25.01%);δH
(CDCl3)11.18(1H,s,1−NH),10.46(1H,s,N
H),9.31(1H,s,NH),7.42−7.27(15H,m,ArH
),6.61(1H,d J2,4−H),5.31(2H,s,CH2
Ph),5.29(2H,s,CH2 Ph),5.22(2H,s,CH2 Ph)
4.13(2H,s,2−CH2),4.05(2H,s,3−CH2),2.5
7(3H,s,CH3),2.55(3H,s,CH3),2.51(3H,s,
CH3),2.37(3H,s,CH3),;m/z(%)739(2,M+),
696(20),648(27),631(20),588(95)を与えた。
(実測値:M+739.2890。C44H41N3O8は、739.2893を必要
とする)実施例5
エチル6−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インド
ール−2−カルボキシレート
メチル ピロール−2−カルボキシレート(0.222g、1.7mmol)
及びエチル5−アセトキシメチル−4−アセチル−3−メチルピロール−2−カ
ルボキシレート(0.474g、1.7mmol)の1,2−ジクロロエタン(
20cm3)溶液を、モンモリロナイト粘土と7時間還流下で加熱し撹拌した。
反応が完結したことをTLCにより追跡した。粘土を濾取し1,2−ジクロロエ
タンでよく洗浄した後、合わせた濾液を減圧下で蒸発させ、油を得た。ヘキサン
中の(5−40%)酢酸エチルで溶出させる油のクロマトグラフィー分離は、以
下のものを与えた。ジクロロメタン−石油エーテルからの結晶化の後に黄色固体
としてエチル 6−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[2,3−f −インドール−2−カルボキシレート(異性体I)
(0.030
g、5.62%)、融点245−248℃;δH([2H6]−DMSO)11.
16(1H,s,5−NH),11.00(1H,s,1−NH),7.45(
1H,s,8−H),7.20(1H,s,7−H),4.37(2H,q,OCH2
CH3),3.91(3H,s,OCH3 ),2.95(3H,s,3−C
H3),2.88(3H,s,4−CH3),1.37(3H,t,OCH2 CH3
);δ11.00における1−NHの飽和は、δ7.45における8−Hによる
シグナルを増し(3.9%)、δ2.88における4−CH3の飽和は、δ11
.16における5−NHによるシグナルを増し(12.3%)、δ11.16に
おける5−NHの飽和は、δ2.88における4−CH3によるシグナルを増し
た(2%);m/z(%)314(81,M+),282(55),268(8
9),236(100),208(56),179(50),153(48),
118(56),90(82)及び77(72)(実測値:M+314.126
7。C17H18N2O4は、314.1266を必要とする);ジクロロメタン−石
油エーテルからの結晶化の後に黄色結晶としてエチル 6−メトキシカルボニル −3.4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレート( 異性体II)
(0.0584g、10.94%)融点242−245℃;δH(
[2H6]−DMSO)11.36(1H,s,7−NH),10.92(1H,
s,1−NH),7.33(1H,s,8−H),7.24(1H,s,5−H
),4.36(2H,q,OCH2 CH3),3.89(3H,s,OCH 3
),2.92(3H,s,3−CH3),2.87(3H,s,4−CH3),
1.37(3H,t,OCH2 CH3 );m/z(%)314(60,M+),2
82(50),268(62),236(60),208(60),179(5
5),165(34),152(52),152(52),134(48),1
27(56)及び188(100)(実測値:M+314.1267。C17H18
N2O4は、314.1266を必要とする);さらなる溶出は、ジクロロメタン
−石油エーテルからの結晶化の後に、白っぽい結晶として2−(3’−アセチル −5’−エトキシカルボニル−4’−チルピロール−2−イルメチル−5−メト キシカルボニルピロール
(0.0912g、16.16%)、融点160−16
2℃;δH(CDCl3),10.40(1H,s,1−NH),9.78(1
H,s,1’−NH),6.79(1H,dd J4及び2.5,4−H),6
.09(1H,dd J4及び2.5,3−H),4.30(2H,q,OCH 2
CH3),4.22(2H,s,CH2),3.80(3H,s,OCH3),2
.58(3H,s,CH3),2.50(3H,s,COCH3),1.33(3
H,t,OCH2 CH3 );m/z(%)332(66,M+),300(55)
,271(54),254(66),227(61),211(55),183
(65),155(59),128(66),106(85),94(45),
78(66),51(37),43(100)及びベンゼン−石油エーテルから
の結晶化の後に、白っぽい結晶として2,3−ジ(3−アセ チル−5−エトキシカルボニル−4−メチルピロール−2’−イルメチル−5− メトキシカルボニルピロール
(0.1885g、41.15%)、融点203−
206℃(実測値:C,62.24;H,6.16;N,7.66。C28H33N3
O8はC,62.32;H,6.16;N,7.79%を必要とする);δH(
CDCl3)11.08(1H,s,NH),9.42(1H,s,NH),9
.13(1H,s,NH),6.63(1H,d J2,4−H),4.33(
2H,q,OCH2 CH3),4.32(2H,q,OCH2 CH3),4.13(
2H,s,2−CH2),4.11(2H,s,3−CH2),3.77(3H,
s,OCH3),2.61(3H,s,CH3),2.59(3H,s,CH3)
,2.57(6H,s,2xCH3),1.37(3H,t,OCH2 CH3 ),
1.36(3H,t,OCH2 CH3 )を与えた。実施例6
エチル7−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インド
ール−2−カルボキシレート
(a)1−メチルオキシカルボニルピロール及びエチル 5−アセトキシ−メチ ル−4−アセチル−3−メチルピロール−2−カルボキシレートの反応
1−メトキシカルボニルピロール(1.000g、8mmol)及びエチル
5−アセトキシメチル−4−アセチル−3−メチル−2−カルボキシレート(2
.136g、8mmol)の1,2−ジクロロエタン(80cm3)溶液を、モ
ンモリロナイト粘土(8g)と18時間還流下で加熱し撹拌した。粘土を濾取し
1,2−ジクロロエタンでよく洗浄した後、合わせた濾液を減圧下で蒸発させ、
油を得た。これを、ジクロロメタン中(20−0%)石油エーテル及びジクロロ
メタン中(0−25%)酢酸エチルで溶出させるカラムクロマトグラフィーに供
し、出発物質の1−メトキシカルボニルピロール(0.1448g、14.48
%);ベンゼン−石油エーテルからの結晶化の後に、無色結晶として3−クロロ −5−エトキシカルボニル−2−(1’−メトキシカルボニルピロール−2’− イルメチル)−4−メチルピロール
(0.0143g、5.51%)融点144
−145℃(実測値:C,55.27;H,5.45;N,8.43。C15H17
N2O4ClはC,55.47;H,5.28;N,8.63%を必要とする);
δH(CDCl3)9.23(1H,br s,NH),7.20(1H,t,
J2.5,4’−H),6.12(2H,d J2.5,3’及び5’−H),
4.29(2H,q,OCH2 CH3),4.21(2H,s,CH2),3.9
7(3H,s,OCH3),2.26(3H,s,CH3),1.34(3H,t
,OCH2 CH3 );m/z(%)326(10,M+−2),324(28,M+
),297(7),295(22),289(88),279(23),277
(37);243(86),221(24),219(66),185(45)
,155(75),142(21),128(32),101(30),90(
30),80(75),67(70),59(100)を与えた。
ジクロロメタン−石油エーテルからの結晶化の後に、無色の結晶としてエチル5 −メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[2,3−f]インドール−2 −カルボキシレート(異性体I)
(0.0263g、1.05%)融点163−
165℃(実測値:C,64.73;H,5.79;N,8.77。C17H18N2
O4はC,64.95;H,5.77;N,8.91%を必要とする);δH(
[2H6]−DMSO)11.33(1H,s,NH),7.64(1H,d J
3.5,6−H),7.38(1H,s,8−H),6.72(1H,d J3
.5,7−H),4.35(2H,q,OCH2 CH3),3.95(3H,s,
OCH3),2.86(3H,s,3−CH3),2.75(3H,s,4−CH3
)及び1.37(3H,t,OCH2 CH3 );m/z(%)314(57,M+
),268(100),240(18),209(19),195(25),1
81(52),154(42),127(28),77(26),及び59(8
2);及び無色の固体としてエチル7−メトキシカルボニル−3,4−ジメチル ピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレート(異性体II)
(0.
6027g、23.99%)融点197−200℃(実測値:C,64.82;
H,5.55;N,8.74。C17H18N2O4はC,64.92;H,5.77
;N,8.91%を必要とする);δH([2H6]−DMSO)11.37(1
H,s,NH),8.03(1H,s,8−H),7.58(1H,d J3.
5,6−H),6.88(1H,d J3.5,5−H),4.35(2
H,q,OCH2 CH3),3.99(3H,s,OCH3),2.86(6H,
s,2xCH3),1.36(3H,t,OCH2 CH3 );m/z(%)314
(53,M+),268(100),240(13),209(21),195
(12),181(12),154(13)及び127(16)を与えた。さら
なる溶出は、無色の結晶として3−アセチル−5−エトキシカルボニル−2−( 1’−メトキシカルボニルピロール−2’−イルメチル)−4−メチルピロール
(0.1588g、5.98%)融点172−175℃(実測値LC,61.3
8;H,6.22;N,8.40。C17H20N2O5はC,61.43;H,6.
07;N,8.43%を必要とする);δH(CDCl3)9.53(1H,b
r s,NH),7.21(1H,dd J3.5及び2,5’−H),6.2
6(1H,m,4’−H),6.13(1H,t J3.5,3−H),4.5
6(2H,s,CH2),4.31(2H,q,OCH2 CH3),3.95(3
H,s,OCH3),2.59(3H,s,4−CH3),2.47(3H,s,
COCH3),及び1.35(3H,t,OCH2 CH3 );m/z (%)33
2(28,M+),289(92),243(100),227(22),18
5(28),155(16),130(10),77(24),59(35),
43(90);白っぽい固体として6−(3’−アセチル−5’−エトキシカル ボニル−4’−メチルピロール−2’−イルメチル)−2−エトキシカルボニル −7−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルベンゾ[1, 2−b:5,4−b’]ジピロール
(0.1593g、7.64%)融点218
−222℃(実測値:C,64.19;H,5.89;N,7.93。C28H31
N3O7はC,64.48;H,5.99;N,8.06%を必要とする);δH
([2H6]−DMSO)12.08(1H,s,pyr−NH),11.32(
1H,s,1−NH),8.01(1H,s,8−H),5.87(1H,s,
5−H),4.59(2H,s,CH2),4.34(2H,q,OCH2 CH3
),4.28(2H,q,pyr−CO2 CH2 CH3),4.05(3H,s,
OCH3),2.79(3H,s,CH3),2.64(3H,s,CH3),2
.59(3H,s,CH3),2.34(3H,s,CH3),1.36(3H,
t,OCH2 CH3 ),1.33(3H,t,pyr−OCH2 CH3 );m/z(
%)521(2,M+),478(3),432(2),386(2),370
(2),355(3),342(2),300(2),193(2),179(
2),105(2),91(3)及び59(100);及びジクロロメタン−石
油エーテルからの再結晶の後に無色の結晶として2,5−ジ(3’アセチル−5 −エトキシカルボニル−4−メチルピロール−2−イルメチル−1−メトキシカ ルボニルピロール
(0.1292g、5.99%)融点227−230℃(実測
値:C,62.27;H,6.03;N,7.60。C28H33N3O8はC,62
.32;H,6.16;N,7.79%を必要とする);δH([2H6]−DM
SO)11.95(2H,s,2xNH),5.19(2H,s,3
−及び4−H),4.38(4H,s,2xCH2),4.24(4H,q,2
xOCH2 CH3),4.01(3H,s,OCH3),2.50(6H,DMS
Oによって隠される,2xCOCH3),2.28(6H,s,2xCH3),1
.29(6H,t,2xOCH2 CH3 );m/z(%)539(34,M+),
521(34),507(8),494(13),464(15),418(1
3),370(14),331(99),285(85),273(40),2
27(58),207(46),162(87)及び59(100)を与えた。
(b)3−アセチル−5−エトキシカルボニル−2−(1’−メトキシ−カルボ ニルピロール−2’−イルメチル)−4−メチルピロールの環形成
トルエン−p−スルホン酸(100mg)を、3−アセチル−5−エトキシカ
ルボニル−2−(1’−メトキシカルボニルピロール−2’−イルメチル)−4
−メチルピロール(0.435g、1.31mmol)のベンゼン(50cm3
)溶液に添加し、反応混合物を還流下で5時間加熱した(ディーン−スタークの
装置(Dean-Stark apparatus)を使用)。冷却に際し生成物を結晶化させ、結晶を
濾取しエタノールで洗浄し、エチル 7−メトキシカルボニル−3,4−ジメチ ルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレート(異性体II)
を無
色の結晶として与えた(0.3264g、79.34%)融点197−200℃
、これは前のTLC及びNMRによる実験からベンゾ[1,2−b:5,4−b
’]
ジピロール(異性体II)と同一であった。残余の濾液の、ジクロロメタン中(
5−0%)石油エーテル及びジクロロメタン中(0−10%)酢酸エチルを用い
て溶出させたクロマトグラフ分離で、エチル 5−メトキシカルボニル−3,4 −ジメチルピロロ[2,3−f]インドール−2−カルボキシレート(異性体I )
を無色固体として得(0.002g、0.49%)、これは前の実験からのピ
ロロ[2,3−f]インドール(異性体I)と同一であった。他に得られたもの
は、ピロロ[3,2−f]インドール(異性体II)(0.0313g、7.6
1%)及び出発物質の2−ピロロイルメチルピロール(0.0125g、2.8
7%)であった。実施例7
エチル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレ
ート
5%水酸化カリウム(10cm3)を、エチル 7−メトキシ−3,4−ジメ
チルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレート(実施例6異性体
II)(0.314g、1.0mmol)のテトラヒドロフラン(100cm3
)溶液に添加し、反応混合物を穏やかな還流撹拌下で48時間加熱した。冷却後
、反応混合物を水で希釈した(3x50cm3)。合わせた抽出物を水で洗浄し
てから減圧下で蒸発し黄色の固体を与えた。これを、石油エーテル中(10−2
5%)酢酸エチル及び10%ジクロロメタンを用いて溶出したカラムクロマトグ
ラフィーに供し、出発物質のピロロインドール(0.031g、9.87%)及
び薄緑の固体としてエ チル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレー ト
(0.169g、66.02%)を与えた。融点233−235℃;δH(C
DCl3)8.36(1H,br s,1−NH),7,86(1H,br s
, 7−NH),7.17(1H,dd J3.3及び2.4,6−H),7.
09(1H,s,8−H),6.62(1H,m,5−H),4.14(2H,
q,OCH2 CH3),2.96(3H,s,3−CH3),2.94(3H,s
,4−CH3)及び1.43(3H,t,OCH2 CH3 );m/z(%)256
(28,M+),227(5),210(100),181(99),168(
28),154(89),140(15),126(63),77(42),6
3(32)。化合物の活性のアッセイ
組織培養グレード(tissue culture grade)96ウェルマイクロタイタープレー
ト(コスター(Coster))において、細胞増殖/細胞毒性のアッセイを行った。対
数増殖中の細胞を第0日にプレートにウェル当り1x103個の濃度で添加し、
連続的に希釈した化合物を続いて第1日に添加した。プレートは37℃空気中5
%CO2中でさらに4日間インキュベートした。
細胞数の定量のために、メチレンブルー生体染色法を用い、波長620nmに
おいて試験体をマルチスキャンプレートリーダーで読んだ。細胞の形態は固定化
の直前に位相差顕微鏡でチェックし、メチレンブルーで染色し、その後通常の光
学
顕微鏡法でチェックした。活性化合物のIC50値をコンピュータープログラム
GS1を用いて得、また用量−作用線をプロットした。
コロニー形成アッセイにおいて化合物が活性について試験された時は、用いた
方法は以下の点を除き上に記載されたものと同一であった。連続的に希釈された
化合物は試験開始時に水を多く含んだ(sloppy)寒天に添加され、同濃度が第7日
に補給された。試験結果は第14日に観察された。結果
:実施例化合物
IC50(μM)(HT1080scc2
1 100
2 3
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年2月28日
【補正内容】
請求の範囲
1.一般式(I):
の化合物並びにその塩及び生理学的に機能的な誘導体、但しAは
であり、XはS、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり、ここでR7はH、
アルキル、アラルキル、アリール、アルケニル、アシル、アルキニル、スルホニ
ル、置換スルホニル、又はCOOMeであり;
YはS、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり、
R1はCOR8、CHO、CH2OH、CHOR9、CONH2、COOR8、CO
NHR8、CONR8R9、CSOR8、CSSR8、COSR8、CSNHR8、C
SNR8R9、CNHOR8であり、ここでR8及びR9は独立に水素、アルコキシ
アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、又はC1-10の任意に置換
されたヒドロカルビル(hydrocarbyl)基
であって、任意に1つ又は2つの酸素原子を鎖内に有するものであり;
又はR8及びR9は糖鎖である。
R2はH、ハロ、シアノ、COOR8、アルキル、アリール、アルケニル、アル
キニル、アルコキシ、(ここでアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル及
びアルコキシは置換されていてもよい)又はCH2CH2CO2R12であり、ここ
でR12はアルキル又はアリールであり;
R3はH、アルキル、ハロゲン、シアノ、アミノ、COOR8、CONHR8、
COR8、CH2OH、CH2OR4、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CS
SR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり;
R4はH、ハロゲン、シアノ、アミノ、アルキル、COOR8、CONHR8、
COR8、CH2OH、CH2OR8、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CS
SR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり;
R5はH、ヒドロキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキル、置換
アルキル、アラルキル、ニトロ、アミノ、ハロ、シアノ COOR8又はCHO
であり;
R6はH、アリール、アルキル、アラルキル、ニトロ、ハロゲン、CHO又は
COR13であり、ここでR13はアルキル又はアリール;但し
(i)R2がHである場合はR8はHでなく;
(ii)Aが
である場合はR3はH又はMeではなく;
(iii)Aが
でX及びYはいずれもNH、
R3及びR6はいずれもH、R5はH又はCHO、
R2はH又はCHOである場合、R1及びR4はいずれもCO2Etではなく;
(iv)Aが
でX及びYはいずれもNCH2−Ph又はNMe又はNH、R5及びR6はいずれ
もH、R1及びR4はいずれもMeである場合、
R2及びR3はいずれもCO2Etではなく;
(v)Aが
でX及びYがいずれもNH、
R2、R4、R5及びR6が全てHである場合、R1及びR3はいずれもCHOではな
く;
(vi)Aが
でX及びYがいずれもS、
R2、R3、R5及びR6が全てHである場合、
R1及びR4はCO2H又はCO2Etではなく;
(vii)Aが
でX及びYがいずれもS、又はR5がCHO及びR6がCl、R2及びR3がいずれ
もHである場合、R1及びR4はいずれもCO2Etではなく;
(viii)Aが
でX及びYがいずれもS、R5及びR6がいずれもCl、R2及びR4がいずれもH
である場合、R1及びR3はいずれもCO2Etではない。
2.請求項1記載の化合物であって、Aが:
であり、
YはNH又はNCOOMeであり;
R1はCOOR8であり、ここでR8はアルキル又はアラルキルであり;
R2はH、アルキル又はCOOR8であり、ここでR8はアルキルであり;
R3はH、アルキル又はCOOR8であり、ここでR8はアルキルであり;
R4はアルキル又はCOOR8であり;
R5はHであり;且つ
R6はH又はメチルである;
化合物並びにその塩及び生理学的に機能的な誘導体。
3.請求項1又は2記載の化合物であって:
エチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロ
ロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシレート;
ジエチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[3,2−f]
インドール−2,5−ジカルボキシレート;及び
エチル 6−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]イ
ンドール−2−カルボキシレート
である化合物、並びに生理学的に機能的なその誘導体。
4.請求項1又は2記載の化合物であって:
エチル 6−ベンジルオキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−
f]インドール−2−カルボキシレート;
ジベンジル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2,6−ジ
カルボキシレート;
エチル 7−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]イ
ンドール−2−カルボキシレート;及び
エチル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシ
レート
である化合物、並びに生理学的に機能的なその誘導体。
5.式(I)の化合物の調製方法であって:
(a)不活性な溶媒中で、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応さ
せ:
ここでX、Y、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、XがNHである場合R3及
びR4が水素でない点以外は請求項1に規定された通りであり;
(b)ポリヘテロ環化合物を:
(i)カルボニルハライド;又は
(ii)二酸化炭素
を用いてカルボキシル化し、
(c)ポリヘテロ環化合物をホルミル化剤と反応させ;
(d)CHBr2、CH3、COR14から選択される官能基を有するポリヘテロ環
化合物(ここでR14は一級又は二級C1-6アルキル基、COOH又はその誘導体
である)と反応させ、前記官能基をアルデヒドに変換し;又は
(e)式(I)の化合物の1つを他の式(I)の化合物に変換する
工程を含む方法。
6.請求項1から4記載の化合物いずれかの、医薬としての使用。
7.ガンを治療するための、請求項6記載の使用。
8.請求項1に規定される式(I)の化合物、又はその薬剤学的に許容しうる塩
若しくは生理学的に機能的な誘導体の少なくとも1つを、1つ以上の薬剤学的に
許容しうる希釈剤、担体又は賦形剤と共に含む薬剤学的製剤。
9.ガンの治療のための医薬の製造における、請求項1に規定される式(I)の
化合物およびさらに請求項1の(iii)から(viii)で除かれた化合物、
又はその薬剤学的に許
容しうる塩若しくは生理学的に機能的な誘導体の使用。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 チュンチャットプラサート,ラッダワン
タイ王国コン・カエン・4000,ミトラパー
プ・ロード,ヨーイェン・ヴィレッジ・
244/6
(72)発明者 シャノン,パトリック,ヴィヴィアン,リ
チャード
イギリス国サウス・グラモーガン,ペナー
ス,クリーヴ・クレッセント・11,マルヴ
ァーンズ
【要約の続き】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.式(I): の化合物又はその塩若しくは生理学的に機能的な誘導体、但しAは であり、XはO、S、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり、ここでR7は H、アルキル、アラルキル、アリール、アルケニル、アシル、アルキニル、スル ホニル、置換スルホニル、又はCOOMeであり; YはO、S、SO、SO2、CH2、CO又はNR7であり; R1はCOR8、CHO、CH2OH、CHOR9、CONH2、COOR8、CO NHR8、CONR8R9、CSOR8、CSSR8、COSR8、CSNHR8、C SNR8R9、CNHOR8であり、ここでR8及びR9は独立に水素、アルコキシ アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、又はC1-10の任意に置換 されたヒドロカルビル(hydrocarbyl)基 であって、任意に1つ又は2つの酸素原子を鎖内に有するものであり; 又はR8及びR9は糖鎖である。 R2はH、ハロ、シアノ、COOR8、アルキル、アリール、アルケニル、アル キニル、アルコキシ、(ここでアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル及 びアルコキシは置換されていてもよい)又はCH2CH2CO2R12であり、ここ でR12はアルキル又はアリールであり; R3はH、アルキル、ハロゲン、シアノ、アミノ、COOR8、CONHR8、 COR8、CH2OH、CH2OR8、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CS SR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり; R4はH、ハロゲン、シアノ、アミノ、アルキル、COOR8、CONHR8、 COR8、CH2OH、CH2OR8、CONH2、CONR8R9、CSOR8、CS SR8、COSR8、CSNHR8、CSNR8R9又はCNHOR8であり; R5はH、ヒドロキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキル、置換 アルキル、アラルキル、ニトロ、アミノ、ハロ、シアノ COOR8又はCHO であり; R6はH、アリール、アルキル、アラルキル、ニトロ、ハロゲン、CHO又は COR13であり、ここでR13はアルキル又はアリール;ここでR8はR2がHであ る場合はHでなく、またR3はAが である場合はH又はMeではない。 2.請求項1の化合物であって、Aが: であり、 YはNH又はNCOOMeであり; R1はCOOR8であり、ここでR8はアルキル又はアラルキルであり; R2はH、アルキル又はCOOR8であり、ここでR8はアルキルであり; R3はH、アルキル又はCOOR8であり、ここでR8はアルキルであり; R4はアルキル又はCOOR8であり; R5はHであり;且つ R6はH又はメチルである; 化合物並びにその塩及び生理学的に機能的な誘導体。 3.請求項1又は2記載の化合物であって: エチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[3,2−f]イ ンドール−2−カルボキシレート; ジエチル 1,7−ジヒドロ−3,4,6−トリメチルピロロ[3,2−f] インドール−2,5−ジカルボキシレート;及び エチル 6−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]イ ンドール−2−カルボキシレート である化合物、並びに生理学的に機能的なその誘導体。 4.請求項1又は2記載の化合物であって: エチル 6−ベンジルオキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2− f]インドール−2−カルボキシレート; ジベンジル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2,6−ジ カルボキシレート; エチル 7−メトキシカルボニル−3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]イ ンドール−2−カルボキシレート;及び エチル 3,4−ジメチルピロロ[3,2−f]インドール−2−カルボキシ レート である化合物、並びに生理学的に機能的なその誘導体。 5.式(I)の化合物の調製方法であって: (a)不活性な溶媒中で、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応さ せ: ここでX、Y、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、XがN Hである場合R3及びR4が水素でない点以外は請求項1に規定された通りであり ; (b)ポリヘテロ環化合物を: (i)カルボニルハライド;又は (ii)二酸化炭素 を用いてカルボキシル化し、 (c)ポリヘテロ環化合物をホルミル化剤と反応させ; (d)CHBr2、CH3、COR14から選択される官能基を有するポリヘテロ環 化合物(ここでR14は一級又は二級C1-6アルキル基、COOH又はその誘導体 である)と反応させ、前記官能基をアルデヒドに変換し;又は (e)式(I)の化合物の1つを他の式(I)の化合物に変換する 工程を含む方法。 6.請求項1から4記載の化合物いずれかの、医薬としての使用。 7.ガンを治療するための、請求項6記載の使用。 8.請求項1に規定される式(I)の化合物、又はその薬剤学的に許容しうる塩 若しくは生理学的に機能的な誘導体の少なくとも1つを、1つ以上の薬剤学的に 許容しうる希釈剤、担体又は賦形剤と共に含む薬剤学的製剤。 9.ガンの治療のための医薬の製造における請求項1に規定される式(I)の化 合物の使用。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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