JPH11500064A - 可撓性バッグを含む流体配分びんおよびその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、流体配分びんに関する。流体の形の製品の配分びんは、頚部（７）を備えた開口を含む剛な容器（１）と、容器（１）内に設置され流体の形の製品を受容するための可撓性バッグ（１３）と、バッグ（１３）内にある流体を抜出すポンプとを含む；可撓性バッグの頚部（１４）の径が、剛な容器の頚部（７）の径よりも大きく、バッグ（１３）の頚部（１４）が、バッグ（１３）の径よりも大きい径を有する外側フランジ（１６）を含む。可撓性バッグの充填は、統合前または統合後に行うことができる。特に、薬品分野において、流体の形の製品の配分に使用。

Description

【発明の詳細な説明】 可撓性バッグを含む流体配分びんおよびその製造法 〔技術分野〕 本発明は、流体配分びんに関し、更に詳細に云えば、容器と可撓性バッグとポ ンプとを含む形式の、空気に触れないよう貯蔵された流体の形の製品を配分する びんおよびその製造法に関する。 〔背景技術〕 流体状、液状またはペースト状製品を配分するびんの分野において、びん内部 に可撓性で変形自在なバッグを設置し、弁または抜出ポンプをユニツトに付加す ることからなる技術は公知である。一般に、バッグとびんとの統合後に、バッグ に流体を充填し、弁の作動時に所定量の製品をバッグ外に抜出すためバッグとび んの内面との間にガスを導入できる。別の技術の場合、バッグとびん内壁との間 にあるスペースは、製品抜出が容易であるようバッグの壁上に圧力を保持するた め、通気口を介して外部と連通する。 びんに組込む前にバッグに充填を行うための満足できる技術は、未だ開発され ていない。この場合、充填は迅速に実施できるが、充填ずみのバッグをバッグ受 容のための剛なびんに組込む作業は、実施困難であり、従って、従来の技術の場 合、バッグとびんとの統合後に充填を行っており、これが、従来の技術の欠点と なっている。特に、びんまたは可撓性バッグの頚部は、バッグの内容物の抜出に 使用するポンプの径に適合させなければならない。その結果、頚部の径は、比較 的小さく、従って、バッグの充填速度が制限される。 このような装置の場合、概ね、吸引された容積の補償のためにバッグ内に空気 を導入せずに吸引によって抜出を行うポンプを使用し、弾性変形自在の材料から 構成されたバッグは、その容積の減少に応じて漸次的に変形される。ポンプは、 バッグの充填後に設置しなければならず、従って、バッグ上部に若干の空気容積 が存在しなければならないので、配分びんの機能の精度および確実性が損なわれ る。特に、上記装置は、機能の良好な規則性が不可欠である薬品配分びんには適 しない。 更に、フランス特許第２７１０６１２には、可撓性バッグと、バッグの頚部に 固定されたポンプと、バッグを設置した剛なケーシングとを含み、バッグ頚部を ケーシングのカラーの上縁から突出させカラーに結合した剛なキャップによって 囲んだ、上述のタイプの配分びんが記載されている。 同様のタイプの配分びんは、フランス特許第２６５８７９３号に記載されてい る。この場合、可撓性バッグは、バッグの壁が相互にくっつくのを避けるための グリルを有している。しかしながら、この装置の場合、バッグを完全に空にする ことはできない。 フランス特許第２６８５２８５号には、まず、可撓性びんを導入し、次いで、 液状製品をびんに充填し、空気口のないポンプをバッグおよびびんの入口に取付 けた形式の剛なびんが記載されている。 フランス特許第２６６８７５６号は、バッグとびんとの統合後に充填を行う弾 性変形自在のバッグを含む剛なびんの製造法に関する。この特許の場合、補償空 気をバッグに導入することなく吸引を行うポンプを剛なびんに導入する前のバッ グの頚部に設置する。 フランス特許第２６８２６６７号には、例えば、マニキュア液を塗布するため の、計量具および刷毛と組合せた容器開閉用装置が記載されている。 〔発明の開示〕 本発明は、可撓性バッグを含む剛な容器を含み、頚部にポンプを取付け、容器 にバッグを組込む前後に且つポンプの取付前後に充填を行うことができるタイプ の、流体状製品（例えば、噴霧液混合物）の配分ためのびんを目的とする。 本発明は、更に、簡単且つ効果的に製造でき、可撓性バッグ内の製品を空気に 触れないよう保持する流体製品配分びん（いわゆる、“エアレス”系）を目的と する。 更に、本発明は、統合前後に可撓性バッグに充填を実施できるよう可撓性バッ グと容器とポンプとを統合することによってこの種のびんを製造する方法を目的 とする。 本発明に係る配分びんは、流体（特に、液体またはペースト）の形の製品、例 えば、工業用、化粧用または薬用の各種粘度の液体、クリーム、クリームまたは エマルジョンの配分に適し、特に、噴霧スプレー、ミストまたはエーロゾルの形 で供給される薬品の配分びんとして適する。 本発明に係る流体製品配分びんは、 頚部を備えた開口を含む剛な容器と； 容器内に設置され流体製品を受容するための可撓性バッグと； バッグ内にある流体を抜出すポンプとを含み、 この配分びんは、 可撓性バッグの頚部の径が、剛な容器の頚部の径よりも大きく、 バッグの頚部が、バッグの径よりも大きい径を有する外側フランジを含むこ とを特徴とする。 剛な容器の頚部が、容器の容積内に突出し延長部外面と容器内壁との間にスペ ースを形成する延長部を含んでいれば好ましい。好ましい実施例にもとづき、容 器頚部の延長部は、可撓性バッグの内部に突出し、更に、可撓性バッグの頚部の 内面は、延長部の外面と接触する。 本発明に係るびんは、以下に説明する如く、製造終了時点に統合される別個の ２つの部分、即ち、主要の円筒形部分とベースとから構成される。剛な容器と可 撓性バッグとの間にある容積は、好ましくは容器ベースに設けた開口を介して外 部と連通する。 本発明の補足特徴にもとづき、びんは、バッグ内に含まれる流体の抜出ポンプ を含み、このポンプは、容器頚部に固定されており、他方、当業界で慣用の可撓 性バッグを有する装置の場合、ポンプは、概ね、バッグ頚部に固定されている。 本発明の有利な実施例にもとづき、バッグとバッグを受容する容器とは、場合 によっては、容器の十分な剛性およびバッグの満足できる可撓性および柔軟性を 得るための慣用の添加物を含む唯一つの同一材料から製造されている。更に、基 本材料を変えずに所定の壁厚を選択することによって、容器およびバッグの望ま しい機械的性質（剛性および可撓性）を得ることができる。 以下に記載の如く、本発明は、更に、上記タイプのびんの製造法に関し、この 製造法の場合、可撓性バッグと剛な容器との統合前または統合後に可撓性バッグ の充填を実施できる。 この製造法は、 ａ）内径が可撓性バッグの外径よりも僅かに大きく外径がバッグのフランジの 外径よりも僅かに小さい開放した円筒形支持部材内に可撓性バッグを導入し、場 合によっては、バッグに充填を行い； ｂ）ベース無しの剛な容器の円筒形上部を円筒形支持部材の上方に設置し、可 撓性バッグのフランジと接触させ； ｃ）更に、バッグと剛な容器の円筒形上部とからなるユニットを円筒形支持部 材から引出し、容器ベースを容器の円筒形部分の下縁に固定する； ことを特徴とする。 この製造法にもとづき、バッグの充填は、バッグと容器との統合前または統合 後に任意に実施できる。 更に詳細に云えば、本発明に係る可撓性バッグを有するびんの製造および充填 は、下記の如く行う。 ａ）第１段階において、公知の方法によって、例えば、ポリプロピレンまたはポ リエチレンの射出・ブロー法によって製造した可撓性バッグを中空の円筒形支持 部材上に設置し、バッグ頚部のフランジを円筒形支持部材の上縁上に置く。円筒 形支持部材の外径は、容器の内径よりも僅かに小さく、支持部材の内径は、支持 部材の壁がバッグの表面に当接するよう選択されている。 ｂ）第２段階において、ベース無しの剛な容器の主要円筒形部分をバッグを支持 する円筒形支持部材に挿入し、容器頚部の延長部の下端の上方においてバッグ頚 部を容器の内壁に接触させ、次いで、慣用の技術によって、例えば、接着、溶接 、スナップ止め、ｅｔｃ.によって、剛な容器にバッグを結合する。 ｃ）第３段階において、バッグの円筒形支持部材を除去し、通常の方法によって 容器ベースを設置する。 本発明に係る実施例にもとづき、バッグの充填は、剛な容器に可撓性バッグを 固定する前に、中間段階ａ）において実施する。 容器とバッグとを統合する段階ｂ）の前に剛な容器の頚部にポンプを固定する のが好ましい。 別の実施例にもとづき、バッグと容器との統合後に充填を行う。 上記の第１実施例は、特に有利である。なぜならば、この実施例の場合、バッ グの容易且つ迅速な充填が可能であるからである。更に、充填レベルが、最適で あり、統合後のバッグの利用可能な全容積の９０％を越える。 本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照した好ましい実施例に関する以 下の説明から明らかであろう。 〔図面の簡単な説明〕 第１図は、剛な容器内に可撓性バッグを含む本発明に係るびんの略断面図であ り、第２ａ図は、可撓性バッグと剛な容器との統合および／または充填のための 統合前の支持部材の略断面図であり、第２ｂ図は、バッグの支持部材がなお設置 してある状態の、バッグを容器に固定する段階を示す略図であり、第２ｃ図は、 容器ベースを固定するための最終製造段階を示す略図である。 〔発明を実施するための最良の形態〕 第１図に示した如く、本発明に係るびんは、両端が開放した円筒形上部２と、 任意の慣用の手段（例えば、螺着、はめ込み、接着、溶接、ｅｔｃ．）によって 接合部４のレベルにおいて円筒形上部２に固定できるベース３とを含む容器１か らなる。ベース３は、片側のみが開放した円筒体の形状を有し、その底面５には 開口６が設けてある。 円筒形部分２は、その上部に、上方へ開放した環状ミゾを形成する二重壁８， ９の頚部７を有する。この二重壁頚部の下部は、容器１の円筒形部分２の容積内 に突出し、円筒形部分内壁とともに下方へ開放した環状容積１２を形成する延長 部１１を形成する。 容器１は、弾性変形自在な可撓性バッグ１３を受容し、この場合、バッグ頚部 １４は、環状容積内にあり、バッグ１３の頚部１４の内面は、頚部７の下部の表 面と接触する。バッグ１３の頚部１４の高さは、容器頚部７の下部の高さよりも 低く、かくして、バッグ１３の内壁と容器１の頚部７の底部との間にあり下方へ 開放した環状容積１５が形成される。 可撓性バッグ１３の頚部１４は、可撓性 バッグ１３の径よのも僅かに大きいが容器１の内径よりも小さい径を有するフラ ンジ１６を含む。かくして、フランジ１６は、バッグの円筒形断面から僅かに突 出し、この構成の役割は、以下に示す如く、統合および場合による充填を可能と することにある。 バッグ１３の頚部１４は、比較的剛であってよく、他方、バッグの内壁は、弾 性変形自在な可撓性材料（好ましくは、ポリプロピレン）からなる。バッグ全体 について同一材料を使用し、厚さを増加することによって頚部の剛性を増大でき る。 第２ａ図に示した如く、可撓性バッグ１３は、上部が開放した剛な円筒体１７ 上に設置され、バッグのフランジ１４の縁は、円筒体１７の開口部の上縁に載る 。充填は、所望であれば、この位置において、通常の装置（図示してない）によ って実施できる。 次いで、対象を操作し１つの箇所から別の箇所へ移動できる適切な工具によっ て、剛な容器１の円筒形上部２を垂直方向へ移動して可撓性バッグ１３を含む円 筒体１７にはめ込む。第２ｂ図の鎖線で、矢印Ｆで示した運動にもとづき円筒体 １７上に設置する前の円筒形部分の位置を示した。可撓性バッグ１３のフランジ １４と接触するまで円筒形部分２をはめ込む。 次いで、例えば、超音波溶接によって、フランジ１４にこの円筒形部分２を固 定する。次いで、円筒形部分２を設置した上記工具を使用して、相互に組立てら れた円筒形部分２と可撓性バッグ１３とからなるユニットを上昇して支持円筒体 １７から引出す。 次いで、第２ｃ図に示した如く、びん１のベース３を円筒形部分１３にスナッ プ止めする。 可撓性バッグ１３と容器１の円筒形部分２との統合前に充填を行う場合は、第 ２ｂ図に示した如く、可撓性バッグ１３上に容器１の頚部７を設置する前または 後にポンプ（図示してない）を上記頚部に固定できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．頚部（７）を備えた開口を含む剛な容器（１）と； 容器（１）内に設置され流体製品を受容するための可撓性バッグ（１３）と； バッグ内にある流体を抜出すポンプとを含む流体の形の製品を配分するびんに おいて、 可撓性バッグの頚部（１４）の径が、剛な容器の頚部（７）の径よりも大きく、 バッグ（１３）の頚部（１４）が、バッグ（１３）の径よりも大きい径を有する 外側フランジ（１６）を含むことを特徴とするびん。 ２．剛な容器（１）の頚部（７）が、容器（１）の容積内に突出し延長部外面と 容器（１）の内壁との間にスペース（１２）を形成する延長部（１１）を含んで いることを特徴とする請求項１に記載のびん。 ３．容器（１）の頚部（７）の延長部（１１）が、可撓性バッグ（１３）の内部 に突出することを特徴とする先行請求項の１つに記載のびん。 ４．可撓性バッグ（１３）の頚部（１４）が、延長部（１１）と容器（１）の内 壁との間で容器に固定されていることを特徴とする請求項２〜３の１つに記載の びん。 ５．可撓性バッグ（１３）の頚部（１４）の内面が、延長部（１１）の外面と接 触することを特徴とする請求項４に記載のびん。 ６．ポンプが、剛な容器（１）の頚部（７）に固定されていることを特徴とする 請求項１に記載のびん。 ７．びん（１）が、主要の円筒形部分（２）と別個のベース（３）とを含むこと を特徴とする請求項１に記載のびん。 ８．容器（１）およびバッグ（１３）が、同一の材料から作製されていることを 特徴とする先行請求項の１つに記載のびん。 ９．先行請求項の１つに記載のびんの製造法において、下記工程、即ち； ａ）内径が可撓性バッグの外径よりも僅かに大きく外径がバッグのフランジの外 径よりも僅かに小さい開放した円筒形支持部材内に可撓性バッグを導入し、場合 によっては、バッグに充填を行う工程と； ｂ）ベース無しの剛な容器の円筒形上部を円筒形支持部材の上方に設置し、可撓 性バッグのフランジと接触させる工程と； ｃ）更に、バッグと剛な容器の円筒形上部とからなるユニットを円筒形支持部材 から引出し、容器ベースを容器の円筒形部分の下縁に固定する工程と；を含むこ とを特徴とする方法。 １０．バッグと容器との統合前に可撓性バッグに流体の形の製品を充填すること を特徴とする請求項９に記載の方法。