JPH1149794A - ジアミノアルキルグリコシドおよびその金属キレート化合物 - Google Patents

ジアミノアルキルグリコシドおよびその金属キレート化合物

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JPH1149794A
JPH1149794A JP9213203A JP21320397A JPH1149794A JP H1149794 A JPH1149794 A JP H1149794A JP 9213203 A JP9213203 A JP 9213203A JP 21320397 A JP21320397 A JP 21320397A JP H1149794 A JPH1149794 A JP H1149794A
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JP
Japan
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compound
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integer
ligand
chelate compound
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JP9213203A
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English (en)
Inventor
Shigenobu Yano
重信 矢野
Yuji Mikata
裕司 三方
Toru Sakakibara
徹 榊原
Fumiko Nishida
文子 西田
Kenichi Mochida
顕一 持田
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KAIYO BIO TECH LAB
KAIYO BIO TECHNOL KENKYUSHO KK
Original Assignee
KAIYO BIO TECH LAB
KAIYO BIO TECHNOL KENKYUSHO KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 〔式中、X はH又は(CH2)nCH2NH2(但し、n は0-6の整数
を表す)を表し、Y はH, (CH2)nCH2NH2又は(CH2)nCH(NH
2)CH2NH2(但し、n は0-6の整数を表す)を表し、R は
H, OH, NH2又はNHCOCH3を表す〕で示されるジアミノア
ルキルグリコシド及びそれを配位子とするキレート化合
物。 【効果】 光学活性な機能性高分子の原料又は医薬とし
て利用できる新規化合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なジアミノア
ルキルグリコシド及びそれを配位子とするキレート化合
物に関する。本発明のキレート化合物は、抗菌活性を示
すので医薬などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】各種のジアミン類やアミノ−ヒドロキシ
化合物が金属とキレートすることはよく知られている。
また、このような金属キレート化合物については、その
立体構造や一部の物質については生理活性が詳しく検討
されている。例えば、アンモニアおよびエチレンジアミ
ン誘導体の白金錯体であるシスプラチン型錯体は抗がん
剤としての効果が確認さている(キレート化学、1〜
6、上野景平編、南江堂、昭和51年)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】生理活性を示すキレー
ト化合物の多くは、配位子内に光学活性を生じさせる構
造を含む場合が多い。このような光学活性な配位子は、
合成するために多段階の工程を必要とするため、一般に
高価なものとなっている。従って、安価に製造できる、
光学活性な配位子が求められている。本発明は、容易に
入手できる糖誘導体から光学活性な配位子を製造する手
段と、新規な配位子を持った金属キレート化合物を提供
することを目的としたものである。また、糖質が導入さ
れた金属キレート化合物の水溶性の向上も目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる事情
に鑑み新規な配位子を探索し、ジアミン類を糖に結合さ
せたものが、優れた配位子となることを見出し、本発明
を完成した。即ち、本発明は、一般式(I)
【0005】
【化3】 〔式中、X はH又は(CH2)nCH2NH2(但し、n は0-6の整数
を表す)を表し、Y はH, (CH2)nCH2NH2又は(CH2)nCH(NH
2)CH2NH2(但し、n は0-6の整数を表す)を表し、R は
H, OH, NH2又はNHCOCH3を表す〕で示されるジアミノア
ルキルグリコシドである。また、本発明は、一般式(I
I)
【0006】
【化4】 〔式中、X はH又は(CH2)nCH2NH2(但し、n は0-6の整数
を表す)を表し、Y はH,(CH2)nCH2NH2又は(CH2)nCH(N
H2)CH2NH2(但し、n は0-6の整数を表す)を表し、R は
H, OH, NH2又はNHCOCH3を表し、p及びqは1-8の整数を表
し、M は金属イオンを表す。〕で示される上記記載のジ
アミノアルキルグリコシドを配位子とする金属とのキレ
ート化合物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の新規なジアミノアルキル
グリコシドは、下記の一般式(I)で示される。
【0008】
【化5】 ここで、 Xは、H又は(CH2)nCH2NH2(但し、n は0-6の整
数を表す)を表す。これらの中でも好ましい基として
は、CH2NH2, H等を挙げることができる。Y は、H, (C
H2)nCH2NH2又は(CH2)nCH(NH2)CH2NH2(但し、n は0-6の
整数を表す)を表す。Y はX と同一でもよく、異なって
もよい。これらの中でも好ましい基としては、CH2NH2,
CH(NH2)CH2NH2等を挙げることができる。R は、H, OH,
NH2又はNHCOCH3を表す。これらの中でも好ましい基とし
ては、OH, NHCOCH3等を挙げることができる。式中のグ
リコシド部分は、グルコシド、マンノシド、ガラクトシ
ドのいずれでもよい。本発明の新規なキレート化合物
は、下記の一般式(II)で示される。
【0009】
【化6】 式中の配位子部分は、一般式(I)で示される化合物を
表す。M は、金属イオンを表す。金属イオンとしては、
例えば、銅イオン、ニッケルイオン、プラチナイオン、
パラジウムイオンなどを挙げることができ、これらの中
でも銅イオン、白金イオン等を好ましい金属イオンとし
て例示できる。P 及びQ は1〜8の整数を表す。本発明
のジアミノアルキルグリコシド及びキレート化合物は、
例えば、以下のようにして製造することができる。
【0010】まず、一般式III で表される化合物(以下
「化合物III 」という)と一般式IVで表される化合物
(以下「化合物IV」という)をジクロロメタン等の不活
性溶媒中、3フッ化ホウ素エーテレートのようなルイス
酸を触媒として反応させる。これにより、一般式Vで表
される化合物(以下「化合物V」という)が得られる。
【0011】
【化7】 上記反応式においてR1はH, OCOCH3又はNHCOCH3を表し、
X1はH又は(CH2)nCH2Br(但し、n は0-6の整数を表す)
を表し、Y1はX1と同一もしくは異なって、H, (CH2)nCH2
Br又は(CH2)nCH(Br)CH2Br(但し、n は0-6の整数を表
す)を表す。得られた化合物Vをジメチルフォルムアミ
ドのような極性溶媒中、アジ化ナトリウムと加熱攪拌す
ると一般式VIで表される化合物(以下「化合物VI」とい
う)が得られる。
【0012】
【化8】 上記反応式においてX2はH又は(CH2)nCH2N3(但し、n は
0-6の整数を表す)を表し、Y2はX2と同一もしくは異な
って、H, (CH2)nCH2N3又は(CH2)nCH(N3)CH2N3(但し、n
は0-6の整数を表す)を表す。化合物VIの糖部分のアセ
チル基をアルコール中でナトリウムメトキシドのような
金属アルコキシドと処理することによって脱離させる。
これにより一般式VIIで表される化合物(以下、「化合
物VII 」という )が得られる。次に、化合物VII のア
ジド基を酸化白金やパラジウム−炭素触媒等を用いて接
触還元することで目的とする化合物Iを得ることができ
る。
【0013】
【化9】 さらに、化合物Iを水又は水と有機溶媒の混合物中で、
金属塩(例えば、塩化銅、硫酸銅、硫酸ニッケル、塩化
カドミウム等)と攪拌することで化合物IIに変換するこ
とができる。化合物IIは、通常水もしくはアルコールな
どの有機溶媒を添加することで、結晶もしくは粉末とし
て得ることができる。
【0014】
【化10】 化合物IIは、抗菌活性を示し、医薬品としての用途が期
待される。また化合物Iは、このような金属キレート化
合物の配位子としての用途と共に、光学活性な機能性高
分子の原料としての用途が期待される。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕 化合物Va (X1 = Y1 = CH2Br、R1 = OA
c) の合成 10 g (26 mmol)のペンタアセチル-D-グルコースと1,3-
ジブロモ-2-プロパノール8.71 g (40 mmol)を70 mlのジ
クロロメタンに溶解し、窒素置換した後冷却した。攪拌
下にBF3・Et2O 23.6 mlを滴下し、約1時間後室温に戻
した。一晩室温で攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。
3回水洗し、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮し、得
られた粗生成物を酢酸エチルとヘキサンより再結晶する
と、7.41 gの目的物質が白色結晶として得られた。この
物質は下記の物性を示し、表記化合物と同定した。(収
率52.0 %) NMR (CDCl3), δ(ppm) 5.23 (1H,t), 5.06 (1H,t), 5.
03 (1H,dd), 4.69 (1H,d),4.25 (1H,dd), 4.16 (1H,d
d), 3.99 (1H,m), 3.70 (3H,m), 3.43 (2H, m).
【0016】〔実施例2〕 化合物VIa (X2 = Y2 = CH
2N3、 R1 = OAc) 化合物Va 3.5 gと5 gのアジ化ナトリウムをジメチルフ
ォルムアミドにケン濁し、70℃にて2時間攪拌した。室
温に冷却後酢酸エチルで抽出し、3回水洗し、その後飽
和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
後、ろ過、減圧濃縮し、得られた粗生成物を酢酸エチル
とヘキサンより再結晶すると、2.54 gの目的物質が白色
結晶として得られた。この物質は下記の物性を示し、表
記化合物と同定した。(収率84.2 %) NMR (CDCl3),δ(ppm) 5.23 (1H,t), 5.10 (1H,t), 5.03
(1H,dd), 4.74 (1H,d),4.25 (1H,dd), 4.19 (1H,dd),
3.87 (1H,m), 3.73 (1H,m), 3.49 (1H,dd), 3.38(3H,d
d).
【0017】〔実施例3〕 化合物VIIa(X2 = Y2 = CH2
N3、R = OH)の合成 化合物VIIa2.5 gをメタノール100 mlに溶解し、ナトリ
ウムメトキサイドを加えてpH 9に調整し、室温で1時間
攪拌した。反応液にメタノールでよく洗ったDawx 50X8H
を加え中和した。これをろ過後、濃縮すると1.53 gの淡
黄色結晶が得られた。この結晶は下記の物性値を示し表
記化合物と同定した。 NMR (D2O) δ(ppm), 4.62 (1H,d), 4.15 (1H,m), 3.92
(1H,dd), 3.73 (1H,dd), 3.62 (2H,m), 3.47 (4H, m),
3.32 (2H,m).
【0018】〔実施例4〕 化合物Ia (X = Y = CH2NH
2、 R = OH) 2-(β-D-glucopyranosyl)-1,3-propaned
iamine の合成 化合物VIIa 1.53 g をメタノール150 mlに溶解し、酸化
白金100 mgを加え水素置換した後、室温で一晩攪拌し
た。反応液をやや加熱し、酸化白金をメンブレンフィル
ターでろ過した。ろ液を減圧濃縮すると、白色の粉末1.
15 gが得られた。この粉末は下記の物性値を示し、表記
化合物と同定した。 IR KBr ( cm -1), 3358, 2884, 1617, 1457, 1171, 10
80, 1030, 651. NMR (D2O) δ(ppm) 4.54 (1H,d), 3.90 (1H,dd), 3,74
(2H,m), 3.53-3.27 (4H,m), 2.75 (4H,m). MS (FAB) m/z 253 (M+1)
【0019】〔実施例5〕 化合物Iaと銅錯体の合成 硫酸銅・5水和物0.37 gの水溶液に、3当量の配位子化
合物Ia 1.13 gの水溶液を攪拌しながら加えた。加えて
すぐ反応液は水色から青色、そして青紫色に変化した。
20分攪拌後、セファデックスG-15のゲルろ過カラムク
ロマログラフィーにかけ、青紫色部分を分取した。この
分画を濃縮し、3倍量のメタノールを加え放置したとこ
ろ、青紫色の結晶性沈殿が析出した。これをろ取し乾燥
すると下記の物性値を示し、配位子2分子に1分子の銅
イオンが結合した錯体と同定した。(収率9.0 %)。 IR (KBr) cm -1, 3440, 1735, 1638, 1255, 1120, 61
9. MS (FAB) m/z 664 (M+1) 元素分析 C 32.48, H 6.07, N 8.45, S 4.67 (%)
【0020】〔実施例6〕化合物Iaとニッケル錯体の合
成 硫酸ニッケル・6水和物0.298 gの30 mlメタノール溶液
に化合物Ia 1.0 gの30mlメタノール溶液を攪拌しながら
加えた。加えてすぐに、青白色の沈殿が生じた。これを
ろ取し乾燥すると青白色の粉末が得られた。この粉末は
下記の物性値を示し、2分子の配位子に1分子のニッケ
ルが配位した錯体と同定した。 MS (FAB) m/z 659 (M+1). IR (KBr) cm -1
【0021】
【発明の効果】本発明は、新規なジアミノアルキルグリ
コシド及びそれを配位子とするキレート化合物を提供す
る。本発明のジアミノアルキルグリコシドは、光学活性
な機能性高分子の原料として利用でき、本発明のキレー
ト化合物は、抗菌活性を示すので医薬などとして利用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 文子 静岡県清水市袖師町1900番地 株式会社海 洋バイオテクノロジー研究所清水研究所内 (72)発明者 持田 顕一 静岡県清水市袖師町1900番地 株式会社海 洋バイオテクノロジー研究所清水研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、X はH又は(CH2)nCH2NH2(但し、n は0-6の整数
    を表す)を表し、Y はH, (CH2)nCH2NH2又は(CH2)nCH(NH
    2)CH2NH2(但し、n は0-6の整数を表す)を表し、R は
    H, OH, NH2又はNHCOCH3を表す〕で示されるジアミノア
    ルキルグリコシド。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化2】 〔式中、X はH又は(CH2)nCH2NH2(但し、n は0-6の整数
    を表す)を表し、Y はH,(CH2)nCH2NH2又は(CH2)nCH(N
    H2)CH2NH2(但し、n は0-6の整数を表す)を表し、R は
    H, OH, NH2又はNHCOCH3を表し、p及びqは1-8の整数を表
    し、M は金属イオンを表す。〕で示される請求項1記載
    のジアミノアルキルグリコシドを配位子とするキレート
    化合物。
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