JPH1149699A - 女性慢性下腹疼痛症候群治療剤 - Google Patents

女性慢性下腹疼痛症候群治療剤

Info

Publication number
JPH1149699A
JPH1149699A JP9219815A JP21981597A JPH1149699A JP H1149699 A JPH1149699 A JP H1149699A JP 9219815 A JP9219815 A JP 9219815A JP 21981597 A JP21981597 A JP 21981597A JP H1149699 A JPH1149699 A JP H1149699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
therapeutic agent
streptokinase
abdominal pain
vaginal
active ingredient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9219815A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Igarashi
正雄 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pfizer Japan Inc
Original Assignee
Lederle Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lederle Japan Ltd filed Critical Lederle Japan Ltd
Priority to JP9219815A priority Critical patent/JPH1149699A/ja
Publication of JPH1149699A publication Critical patent/JPH1149699A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 消炎酵素剤を有効成分として含有する女性慢
性下腹疼痛症候群治療剤の提供。 【解決手段】 例えばストレプトキナーゼ、ストレプト
キナーゼ/ストレプトドルナーゼといった消炎酵素剤を
有効成分として含有する女性慢性下腹疼痛症候群治療
剤、特に慢性子宮旁結合織炎治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、女性慢性下腹疼痛
症候群治療剤に関し、詳細には、消炎酵素剤を有効成分
として含有する慢性子宮旁結合織炎をはじめとする女性
慢性下腹疼痛症候群治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】女性の慢性下腹疼痛症候群(Chron
ic Plelvic Pain Syndrome)
は、3か月以上持続する骨盤腔内深部における原因不明
の女性の慢性下腹痛を主徴とし、これに腰痛、性交痛、
時には精神的いらいら感、ゆううつ感、不安感などを伴
う女性特有の症候群で、長期にわたり患者本人に苦痛を
与える疾患である。ところで本症状は、従来では他の疾
患と誤診されることが多く、産婦人科医師によっては例
えば、原因不明、心身症、ヒステリー、更年期障害、自
律神経失調症、卵巣機能不全、子宮付属器炎、卵管炎、
子宮頚管カタル、腟部びらん、神経性膀胱炎等の診断が
なされていた。最近に至り腹腔鏡(ラパロスコピー:L
aparoscopy)の普及にともなって本症状に対
する腹腔鏡検査が行われるようになり、この腹腔鏡検査
で観察できる範囲には原因となる病変を発見できないこ
とから、原因不明の女性特有の疼痛として注目されてお
り、心身症すなわち精神的原因で起こる病気ではないか
という説さえ一部の医師の間では信じられているもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本症状に対する治療法
としては、従来より鎮痛剤、局所麻酔剤を投与すること
で一時的に疼痛を緩和するか、抗うつ剤、心理療法、排
卵抑制剤、腸作用剤投与等あるいは抗生物質療法などが
試みられているが、結局は効果がないことより、最後に
は子宮全摘出あるいは子宮周囲神経切断術等の手術を受
けることとなる患者が多いのが現状である。しかしなが
ら、子宮全摘出手術による外科的治療ではその後の妊娠
が不可能となり、出産を希望する女性に深刻な精神的負
担をかけることになるので、手術に代わるより効果的な
治療方法の確立が要求されていた。
【0004】本発明者は、かかる原因がはっきり判明し
ない女性の慢性下腹疼痛症候群について、その原因なら
びに診断法を検討してきたが、本症の病態は基本的に
は、子宮頚管から侵入した細菌による慢性子宮旁結合織
炎であることを解明し、その根本的な治療のためにはそ
れ自体に鎮痛作用も麻酔作用も全くない消炎酵素剤が極
めて有効なものであることを新規に見いだし、本発明を
完成させるに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、そ
の具体的一態様として、消炎酵素剤を有効成分として含
有する女性慢性下腹疼痛症候群治療剤を提供する。その
なかでも、本発明は特に、消炎酵素剤を有効成分として
含有する慢性子宮旁結合織炎の治療剤を提供するもので
ある。
【0006】本発明により、現在その原因が不明であり
しかも手術以外に有効な治療法のない慢性下腹疼痛症に
対する全く新しい有効な薬剤療法が提供されるものであ
り、かかる治療法により患者は子宮摘出などの手術を受
けないで薬剤療法のみでこの病気を全治することができ
る。したがって、本発明が提供する治療剤は臨床上極め
て有用な薬剤である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の治療剤において有効成分
として用いられる消炎酵素剤は、それ自体には鎮痛作用
が全くないにも拘らず、上記した原因不明の慢性下腹疼
痛の原因になっている病変およびそれによる痛みをほぼ
完全に根治させることができるものである。特に、慢性
下腹疼痛症のなかで子宮内膜症(endometrio
sis)、子宮腺筋症(adenomyosis ut
eri)、子宮筋腫(myoma)、子宮付属器炎(a
dnexitis)、卵管炎(salpingiti
s)、腹腔内癒着(intraabdominal a
dhesion)、その他の原因疾患のないことが、双
合診、超音波断層診、磁気共鳴画像法(MRI)、腹腔
鏡検査(ラパロスコピー)等により確認された患者のう
ち、子宮旁結合織の伸展痛(Parametrium−
Stretch−Pain:PSP)が陽性の女性に対
し本発明の治療剤を連日投与することにより、かかる疼
痛を完全に治癒することができるものである。
【0008】本発明の有効成分である消炎酵素剤として
は、例えば、ストレプトキナーゼ、ストレプトキナーゼ
/ストレプトドルナーゼ、ウロキナーゼ、トリプシン、
キモトリプシン、プロナーゼ、プロクターゼ、セラチオ
ペプチダーゼ、ブロメライン、セアプローゼS、リゾチ
ーム、t−PA等が挙げられ、主としてタンパク分解酵
素の薬剤として、すでに広く喀痰喀出困難/喀痰喀出不
全、副鼻腔炎、手術後・外傷後の腫脹の緩解、血栓の溶
解などの目的に臨床的に使用されている消炎酵素剤であ
る。このような消炎酵素剤が女性慢性下腹疼痛症候群の
治療に著効を示すことは今までなんら知られていなかっ
たものであり、本発明者によりまったく新規に見いださ
れた事項である。
【0009】したがって本発明は、消炎酵素剤としてス
トレプトキナーゼ、ストレプトキナーゼ/ストレプトド
ルナーゼ、ウロキナーゼ、トリプシン、キモトリプシ
ン、プロナーゼ、プロクターゼ、セラチオペプチダー
ゼ、ブロメライン、セアプローゼS、リゾチーム、t−
PAからなる群から選択される1種を有効成分として含
有する女性慢性下腹疼痛症候群治療剤、特に、慢性子宮
旁結合織炎治療剤を提供するものである。そのなかで
も、ストレプトキナーゼまたはストレプトキナーゼ/ス
トレプトドルナーゼ(商品名:バリダーゼ、登録商標)
が、極めて有効な消炎酵素剤であることが判明した。し
たがって、より具体的な本発明の態様としては、ストレ
プトキナーゼまたはストレプトキナーゼ/ストレプトド
ルナーゼを有効成分とする女性慢性下腹疼痛症候群治療
剤を提供するものであり、更に具体的な態様としては、
ストレプトキナーゼまたはストレプトキナーゼ/ストレ
プトドルナーゼを有効成分とする慢性子宮旁結合織炎治
療剤を提供するものでもある。
【0010】本発明が提供する治療剤における剤形とし
ては、含有される有効成分が消炎酵素剤としてのタンパ
ク分解酵素であることより、上記に例示した消炎酵素剤
のなかには、経口投与されると胃腸管において分解され
るものも多く、そのまま吸収される酵素成分は微量に過
ぎない場合がある。したがって、経口投与された場合に
は胃腸管での分解をできるだけ少なくするように特別に
加工された製剤が使用されている例もあり、さらには本
発明の治療剤の剤形としては例えば、胃腸での分解を避
けるために口腔内投与剤(バッカル剤)あるいは注射剤
を挙げることができる。
【0011】しかしながら、本発明の治療剤の剤形にあ
っては、これ以外に従来から使用されている静注剤、経
口剤、カプセル剤、粉末剤または顆粒剤、さらには腟挿
入剤(腟坐剤、腟錠、ゼリー剤)のいずれかの剤形であ
っても良いことはいうまでもない。上記に例示したなか
でも、特にバッカル剤、注射剤、特殊加工経口剤、さら
には腟挿入剤としての腟坐剤、腟錠またはゼリー剤の剤
形が特に好ましいものであることが判明した。
【0012】本発明の治療剤としての消炎酵素剤の投与
量は、特に厳密に制限されるものではなく、特に消炎酵
素剤自体の剤形によって異なるが、通常これらの消炎酵
素剤が従来の喀痰喀出困難/喀痰喀出不全、副鼻腔炎、
手術後・外傷後の腫脹の緩解、血栓の溶解などの目的に
使用されている量の範囲を基準として、本発明の治療目
的に応じ適宜増減することができる。すなわち、消炎酵
素剤としてストレプトキナーゼ、ストレプトキナーゼ/
ストレプトドルナーゼ、ウロキナーゼ、トリプシン、キ
モトリプシン、プロナーゼ、t−PA等を選択する場合
には、これらの消炎酵素剤の一日有効投与単位を基準と
して、またブロメライン、セアプローゼS、リゾチーム
等を選択する場合にはこれらの消炎酵素剤の1日有効投
与量あるいは力価を基準として、適宜増減することがで
きる。
【0013】そのような有効投与量により、例えば慢性
下腹疼痛症に対しては、バッカル剤、注射剤、特殊加工
経口剤が特に有効なものであり、軽症の場合には2週間
程度の投与で軽快ないし全治することが多い。なお、重
傷の場合には完治するまでに6か月以上の連日投与が必
要となる場合もある。一方、本発明の治療剤が腟挿入剤
である腟坐剤、腟錠またはゼリー剤の形態にある場合に
は、その投与量はバッカル剤あるいは特殊加工経口剤の
場合とは異なり、そのほぼ4分の1程度の量で十分であ
り、しかも治癒までの期間も短縮されることが判明し
た。
【0014】したがって、本発明が提供する最も好まし
い具体的態様としては、ストレプトキナーゼまたはスト
レプトキナーゼ/ストレプトドルナーゼを有効成分とす
る腟挿入剤である腟坐剤、腟錠またはゼリー剤の形態に
ある慢性子宮旁結合織炎治療剤をはじめとする、特に慢
性下腹疼痛症治療剤である。
【0015】
【実施例】以下に、本発明が提供する治療剤の有用性に
ついて、実際の臨床応用例および製剤化法を記載するこ
とにより説明する。 臨床応用例: I.ストレプトキナーゼ/ストレプトドルナーゼ(商品
名/登録商標:バリダーゼ)バッカルによる、慢性下腹
疼痛症治療効果
【0016】(対象患者)双合診、超音波断層診、磁気
共鳴画像法(MRI)、腹腔鏡検査(ラパロスコピー)
等により診断を行い、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋
腫、子宮付属器炎、卵管炎、腹腔内癒着その他の原因疾
患のないことが判明した患者のうち、更に子宮旁結合織
における伸展痛(Parametrium−Stret
ch−Pain:PSP)試験が陽性の患者22名を対
象とした。この伸展痛試験(PSP−test)は、内
診指の先を側腟円蓋に深く挿入して子宮腟部の左右の移
動痛の有無により慢性子宮旁結合織炎と認定する、本発
明者により確立された診断法であり、上記の陽性患者2
2名は、これにより原因不明の慢性下腹疼痛症と認定さ
れた。
【0017】(治療方法)上記により、慢性下腹疼痛症
と認定された患者22名に対して、ストレプトキナーゼ
/ストレプトドルナーゼのバッカル錠(商品名:バリダ
ーゼバッカル)を1日4錠を2週間にわたり投与した。
バリダーゼバッカルは、ストレプトキナーゼを1万単位
およびストレプトドルナーゼを2500単位で含有する
バッカル錠である。なお投与にあたっては、患者22名
の血中クラミジアIgGおよびIgA抗体検査を行い、
その検査の結果に基づき以下の投与スケジュールとし
た。
【0018】血中クラミジアIgGおよび/またはI
gAの陽性患者には、バリダーゼバッカルと共にクラミ
ジアに対する抗菌剤としてノルフロキサシンまたはレボ
フロキサシンを同時投与した。
【0019】血中クラミジアIgGおよびIgAがと
もに陰性の患者のうち、CRP(C反応性蛋白)および
/または白血球増多症(leucocytosis)が
陽性の患者に対しては抗菌剤ならびにバリダーゼバッカ
ルを、CRPおよび白血球増多症が陰性の患者に対して
はバリダーゼバッカルのみを投与した。
【0020】(結果)その2週間投与による治療の結
果、医師による効果判断基準として子宮旁結合織におけ
る伸展痛(PSP)の有無、ならびに患者自身の効果判
断基準としての自覚疼痛(月経困難、性交痛、月経痛)
の程度を評価した。その結果を表1にまとめた。
【0021】
【表1】
【0022】表中の結果からも明らかなように、バリダ
ーゼバッカル投与により、医師による効果判断としての
内診指による子宮腟部の左右の移動痛である子宮旁結合
織における伸展痛は、22名の対象患者中18名が完
治、3名に症状の減少が確認された。一方患者の自覚痛
(月経困難、性交痛、月経痛)においては、19名が完
治、2名が症状の減少であったと評価されている。
【0023】内診および自覚痛の両評価をクロス評価し
てみると、内診においてその伸展痛が完治した患者18
名自身の自覚症状としての自覚痛(月経困難、性交痛、
月経痛)は、18名中では、17名が完治、1名が症状
の減少と評価しているものであった。また内診において
症状の減少が見られた3名の患者においては、自覚症状
としての自覚痛は2名が消失と評価するものであった。
以上の治療例から見れば、本発明の消炎酵素剤を有効成
分として含有する治療剤は、原因不明の慢性下腹疼痛症
に対して極めて有効な治療剤となることが確認される。
なお、他の消炎酵素剤においても同様の治療効果を示す
ものであった。
【0024】II.腟内投与による治療効果 バリダーゼバッカル錠を1日4回、4錠/日、口腔内に
4週間投与して下腹痛が未だ全治していない症例5例に
対し、口腔内投与を中止して就寝前に1錠/日を腟内へ
投与した。2週間の連続投与の結果、全例において下腹
痛は消失し、子宮旁結合織の伸展痛(PSP)は4例で
消失、1例で著明に改善した。以上の成績は、口腔内、
経腸管、あるいは場合によっては注射投与に比べて腟内
投与がより優れた臨床効果を発揮し得ることを示してい
る。これは、腟内投与を行った場合、本発明の有効成分
である消炎酵素剤が病変のある子宮旁結合織に近い部位
に到達し、腟壁および子宮頸管を経由して子宮旁結合織
にある病変部位に直接、多量に作用し得るためである。
バリダーゼバッカル錠の有効成分であるストレプトキナ
ーゼ/ストレプトドルナーゼ以外の他の消炎酵素剤、例
えばブロメライン、リゾチーム等を用いた場合であって
も、腟内投与によって上記と同様の優れた治療効果を得
た。
【0025】製剤化法:本発明の有効成分である消炎酵
素剤を含有する治療剤を製剤化するにあたっては、従来
から慣用されている製剤技術を用い、通常の製剤担体も
しくは希釈剤、例えば、でんぷん、乳糖、白糖、結晶セ
ルロース、リン酸水素カルシウム等の賦形剤;アカシ
ア、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、ゼラ
チン、ポリビニルピロリドン等の結合剤;ステアリン
酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、水添植物油等の滑沢剤;加工でんぷん、カルシウム
カルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピ
ルセルロース等の崩壊剤;さらには適宜パラオキシ安息
香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル等の保存剤
や、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等の
溶解補助剤等とともに、投与に適した剤形に製剤化する
ことができる。特に本発明の治療剤にあっては、すでに
上記した消炎酵素剤が現実に市販されている剤形のまま
投与し得る利点を有するものでもある。
【0026】また、本発明の治療剤は特に、腟挿入剤と
しての腟坐剤、腟錠またはゼリー剤の剤形とすることが
好ましく、このような腟挿入剤はこれまでの消炎酵素剤
には見られなかったまったく新しい製剤形態である。
【0027】かかる腟挿入剤は例えば次のようにして製
剤化することができる。すなわち、腟坐剤の場合には、
本発明の有効成分である消炎酵素剤の有効量を、通常の
坐剤の基剤、特にウィテップゾール等の油性基剤あるい
はマクロゴール等の水溶性基剤中に他の適当な賦形剤、
例えば精製白糖とともに配合し、腟坐剤としての球形坐
剤あるいは卵形坐剤に成型することにより製剤化でき
る。一方腟錠としての製剤化にあっては、上記した製剤
担体もしくは希釈剤を適宜選択し、通常の錠剤化技術に
従い錠剤化を行えばよいが、なかでも乾式工程による錠
剤化が好ましい。また、腟錠としての特性からみて、発
泡錠とするのが好ましく、このような発泡剤としては適
当な有機酸、例えば酒石酸と炭酸水素ナトリウムとを組
み合わせ配合しておくのがよい。
【0028】なお、本発明の有効成分である消炎酵素剤
のうち、熱により失活するものを腟挿入剤とする場合に
は、腟坐剤の製造工程中での活性の低下を回避するため
に、腟錠とする方がより好ましい。
【0029】以下にこのような腟挿入剤の具体的処方を
例示する。 製剤例1(腟坐剤) ストレプトキナーゼ/ ストレプトドルナーゼ 10,000U/2,500U 精製白糖 0.4 g ウィテップゾールH−15 適 量 全量 2.0 g ストレプトキナーゼ/ストレプトドルナーゼと精製白糖
をよく混合し、溶解したウィテップゾールH−15中に
均一に分散した後、卵形のプラスチックコンテナーに充
填し、冷却して坐剤とする。
【0030】 製剤例2(腟坐剤) ストレプトキナーゼ/ ストレプトドルナーゼ 10,000U/2,500U 乳糖 0.5 g マクロゴール4000 0.15g マクロゴール1000 適 量 全量 4.0 g ストレプトキナーゼ/ストレプトドルナーゼと乳糖をよ
く混合し、溶解したマクロゴール中に均一に分散した
後、プラスチックコンテナーに充填し、冷却して坐剤と
する。
【0031】 製剤例3(腟錠) ストレプトキナーゼ/ ストレプトドルナーゼ 10,000U/2,500U トウモロコシデンプン 14.6 mg アラビアゴム 14.6 mg ステアリン酸マグネシウム 3.3 mg 精製白糖 適 量 全量 330.0 mg 上記成分により、通常の錠剤の製法に従い乾式打錠法に
より腟錠を得た。
【0032】 製剤例4(腟発泡錠) ストレプトキナーゼ/ ストレプトドルナーゼ 10,000U/2,500U 酒石酸 150.0 mg 炭酸水素ナトリウム 85.0 mg 結晶セルロース 100.0 mg ステアリン酸マグネシウム 7.5 mg 乳糖 適 量 全量 500.0 mg 上記成分により、通常の錠剤の製法に従い乾式打錠法に
より腟発泡錠を得た。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の有効成分
である消炎酵素剤を含有する治療剤は、女性慢性下腹疼
痛症候群を根本的に治癒させるものであり、従来有効な
治療方法のなかった疾患に対するまったく新しい新規な
治療剤である。かかる本発明の治療剤は、これまでは原
因不明の慢性下腹痛の治療法として子宮全摘出手術ある
いは子宮周囲神経切断術等の手術を受けなければならな
かったものに対して、薬剤療法だけで完治することが可
能となり、患者に与える負担も軽減され、その医療上の
有用性は顕著なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 45/00 A61K 37/54 AAH

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消炎酵素剤を有効成分として含有する女
    性慢性下腹疼痛症候群治療剤。
  2. 【請求項2】 消炎酵素剤がストレプトキナーゼ、スト
    レプトキナーゼ/ストレプトドルナーゼ、ウロキナー
    ゼ、トリプシン、キモトリプシン、プロナーゼ、プロク
    ターゼ、セラチオペプチダーゼ、ブロメライン、セアプ
    ローゼS、リゾチーム、t−PAから選択される1種で
    ある請求項1記載の治療剤。
  3. 【請求項3】 ストレプトキナーゼ、ストレプトキナー
    ゼ/ストレプトドルナーゼ、ウロキナーゼ、トリプシ
    ン、キモトリプシン、プロナーゼ、プロクターゼ、セラ
    チオペプチダーゼ、ブロメライン、セアプローゼS、リ
    ゾチーム、t−PAからなる群より選択される消炎酵素
    剤を有効成分とする女性慢性下腹疼痛症候群治療剤。
  4. 【請求項4】 女性慢性下腹疼痛症候群が、慢性子宮旁
    結合織炎である請求項1ないし3のいずれかに記載の治
    療剤。
  5. 【請求項5】 腟挿入剤、注射剤、静注剤、経口剤、バ
    ッカル剤、カプセル剤、粉末剤または顆粒剤の形態であ
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の治療剤。
  6. 【請求項6】 ストレプトキナーゼまたはストレプトキ
    ナーゼ/ストレプトドルナーゼを有効成分とする女性慢
    性下腹疼痛症候群治療剤。
  7. 【請求項7】 ストレプトキナーゼまたはストレプトキ
    ナーゼ/ストレプトドルナーゼを有効成分とする慢性子
    宮旁結合織炎治療剤。
  8. 【請求項8】 腟挿入剤である腟坐剤、腟錠またはゼリ
    ー剤の形態である請求項6または7記載の治療剤。
JP9219815A 1997-08-01 1997-08-01 女性慢性下腹疼痛症候群治療剤 Pending JPH1149699A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9219815A JPH1149699A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 女性慢性下腹疼痛症候群治療剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9219815A JPH1149699A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 女性慢性下腹疼痛症候群治療剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1149699A true JPH1149699A (ja) 1999-02-23

Family

ID=16741478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9219815A Pending JPH1149699A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 女性慢性下腹疼痛症候群治療剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1149699A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7459155B2 (en) 2003-10-29 2008-12-02 Altus Pharmaceuticals Inc. Treating abdominal pain due to pancreatitis with seaprose

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7459155B2 (en) 2003-10-29 2008-12-02 Altus Pharmaceuticals Inc. Treating abdominal pain due to pancreatitis with seaprose

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Balasch et al. Pentoxifylline versus placebo in the treatment of infertility associated with minimal or mild endometriosis: a pilot randomized clinical trial.
KR20090123875A (ko) 조산 예방을 위한 프로제스테론
Hoffmann et al. Oral misoprostol vs. placebo in the management of prelabor rupture of membranes at term
KR100782638B1 (ko) 에스트로겐 화합물 및 프로게스테론 화합물로 이루어진호르몬 조성물
US20060240118A1 (en) Pharmacologically active strong acid solutions
US5371107A (en) Use of ascorbic acid in the genital area and corresponding medicinal preparations
JPH07179431A (ja) フタロイルヒドラジド誘導体の薬理学的使用、その組み合わせおよび応用
JPH04273822A (ja) 子宮内膜症の治療薬
RU2364411C1 (ru) Средство и способ профилактики рецидива кист яичников
US7262170B2 (en) Pharmaceutical composition for reducing vaginal acidity and treatment of vaginitis, and the use thereof
JPH1149699A (ja) 女性慢性下腹疼痛症候群治療剤
RU2541089C1 (ru) Способ комплексного лечения наружного генитального эндометриоза
RU2466724C1 (ru) Способ лечения больных бесплодием, обусловленным поликистозом яичников, яичникового генеза на фоне хронического и острого воспаления органов малого таза
EP3815710B1 (en) Serrapeptase for use in the treatment of deep endometriosis
Holdcroft Postpartum lower abdominal pain
Zheng et al. Tailored Post-Operative Nursing Care in a Patient with Progressive Muscular Dystrophy Complicated with a Giant Uterine Leiomyoma
RU2143238C1 (ru) Способ лечения прогрессирующей трубной беременности
RU2238687C1 (ru) Способ профилактики развития спаечного процесса в малом тазе и нарушений овариально-менструального цикла у женщин, перенесших эндоскопические операции на яичниках с использованием электрокоагуляции
Ayad Vaginal misoprostol in managing premature rupture of membranes
CN113599420A (zh) 一种子宫深度清理的药物组合物及其制备方法与应用
RU2083211C1 (ru) Способ лечения острых воспалительных заболеваний матки
Keita et al. Experience of the Department of Surgery “A” Point-G Hospital in the Management of Hemorrhoids (Mali)
MacKenzie et al. Induction of labor
RU1804851C (ru) Способ лечени хронических воспалительных заболеваний внутренних женских половых органов
JP2004352663A (ja) 女性の原因不明慢性下腹痛の治療用医薬組成物