JPH1149676A - ピリジン系テロメラーゼ阻害剤 - Google Patents

ピリジン系テロメラーゼ阻害剤

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JPH1149676A
JPH1149676A JP20584797A JP20584797A JPH1149676A JP H1149676 A JPH1149676 A JP H1149676A JP 20584797 A JP20584797 A JP 20584797A JP 20584797 A JP20584797 A JP 20584797A JP H1149676 A JPH1149676 A JP H1149676A
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JP
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hydrogen
aryl
alkyl
compound
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JP20584797A
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English (en)
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Gaeta Federico
フェデリコ・ガエタ
Stracker Elaine
エレイン・ストラッカー
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Geron Corp
Original Assignee
Geron Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非−悪性細胞には影響を及ぼさずに、不死化
のまま維持するにはテロメラーゼ活性を必要とする悪性
細胞、特に癌を、選択的かつ効果的に治療すること。 【解決手段】 基本構造式: 【化1】 で示されるテロメラーゼ阻害性化合物またはその医薬上
許容される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト・テロメアD
NA合成に関与するリボ核蛋白質酵素であるヒト・テメ
ロラーゼ、およびテメロラーゼ活性を阻害する化合物に
関する。本発明は、分子生物学、化学、薬理学、腫瘍学
および医薬および診断技術の分野に関連する方法、化合
物および組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】染色体の末端は「テロメア」と呼ばれる
オリゴヌクレオチド配列からなる。細胞分裂の間に、テ
ロメアは、有糸分裂の間における染色体DNAの不完全
な複製のために短くなる。テロメアがある臨界的長さに
達すると、残存するDNAは不安定になり;短くなった
DNAを含む細胞は、典型的には老化に入り、結局は死
滅する。老化および細胞死のこのパターンは酵素テロメ
ラーゼを含有する細胞では観察されない。テロメラーゼ
は、該酵素のRNA成分内に含有される配列を鋳型とし
て用いて、テロメリックDNAの一方の鎖を合成するリ
ボ核蛋白質酵素である。かくして、テロメラーゼ活性を
有する細胞は、典型的には、老化を受けず、従って、不
死を維持できる。テメロラーゼ活性は、皮膚、結合組
織、蓄積脂肪、乳房、肺、胃、膵臓、卵巣、頸部、子
宮、腎臓、膀胱、結腸、前立腺、中枢神経系(CN
S)、網膜および血液腫瘍細胞系を含めた、全ての悪性
腫瘍のうち85%を超えるもので見出されている。テロ
メラーゼ活性を検出する方法、ならびにテロメラーゼ活
性を調節するまたはそれに影響する化合物を同定する方
法が、テロメラーゼの長さおよびテロメラーゼ活性を制
御することによって細胞の老化および不死化を治療およ
び診断する方法と共に記載されている。Fengら、1995、
Science, 269:1236-1241;Kimら、1994、Science, 26
6:2011-2014;および1993年11月25日に公開されたPC
T出願93/23572号参照。
【0003】テロメラーゼ活性を阻害する化合物の同定
は、ヒトの疾患を治療する努力に対して重要な利益を供
する。癌細胞はテロメラーゼ活性を発現し、正常ヒト体
細胞は生物学的に重要なレベルにて(すなわち、何回も
の細胞分裂にわたってテロメアの長さを維持するのに十
分なレベルにて)テロメラーゼ活性を発現しないので、
テロメラーゼ活性を阻害する化合物は癌を治療するのに
使用できる。不運なことに、かかる化合物はほとんど同
定され特徴付けされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、テロメラーゼ
阻害剤として作用する化合物、および癌その他テロメラ
ーゼ活性が異常に存在する疾患を治療するための方法に
対する要望が存在する。本発明はこれらの要望および他
の要望を満足するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、テロメラーゼ
活性を有する細胞を標的化することによって悪性疾患を
治療するための非常にユニークで、特異的かつ効果的な
方法、化合物および組成物を提供する。本発明の方法、
化合物および組成物は非常に広範な悪性細胞タイプに適
用でき、非特異的であって過度に毒性である現行の癌療
法に固有の問題を回避できる。
【0006】第1の態様において、本発明は、以下に示
す構造式:
【化8】 を有する化合物の治療上有効量を哺乳動物に投与する癌
治療用の方法および組成物を提供する。
【0007】化合物Iにおいて、X1は酸素、硫黄、ス
ルホン、スルフィニル、および−NR−よりなる群から
選択され、ここに、Rは水素、アルキル、アリール、お
よびアラルキルよりなる群から選択される。
【0008】R1は−Yn6であり、ここに、nは0お
よび10の間の整数であり、0を超えるnについての各
nは、独立して、メチレン、メチン、または第四級炭
素であり、すべてのnの値(すなわち、nがゼロまたは
非−ゼロ)についてのR6はアルキル、アリール、ヘテ
ロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルキル
カルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカル
ボニル、ヘテロアラルキルカルボニル、アラルキルカル
ボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニ
ル、アリールアミノカルボニル、ジアルキルアミノカル
ボニル、ジアリールアミノカルボニル、アリールアルキ
ルアミノカルボニル、カルボキシル、カルボキシアルデ
ヒド、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニ
ル、スルホ、アルキルスルホニル、アリールスルホニ
ル、アルキルスルフィニル、またはアリールスルフィニ
ルである。
【0009】加えて、R6はアルキル、アリール、およ
びヘテロサイクルよりなる群から選択されるリンカーL
となることができ、そのリンカーには、1−3の前記の
構造式を有する化合物が結合する。R2は水素、アルキ
ル、アリール、ヒドロキシル、アルコキシル、アリール
オキシル、ハロゲン、シアノ、アミノ、アルキルアミ
ノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリールア
ミノ、アリールアルキルアミノ、アミノカルボニル、ア
ルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、
ジアルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノカルボ
ニル、アリールアルキルアミノカルボニル、アルキルカ
ルボニル、アリールカルボニル、アルキルカルボニルオ
キシ、アリールカルボニルオキシ、カルボキシル、アル
コキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、スル
ホ、アルキルスルホニル、またはアリールスルホニルで
ある。
【0010】R3およびR4は、独立して、水素、アミ
ノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロサイクル
アミノ、アラルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリ
ールアミノ、ヘテロサイクルアルキルアミノ、アルキル
カルボニル、アリールカルボニル、ニトロ、ハロゲン、
ヒドロキシル、アリールオキシル、アルコキシル、低級
アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、シ
アノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アリール
オキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、およびヘ
テロアラルキルよりなる群から選択される。
【0011】R5は、イミニル、ヒドロキシイミニル、
アルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキルイミ
ニル、アルコキシイミニル、アリールオキシイミニル、
ヘテロサイクルイミニル、環状基および−HC=NNH
7(式中、R7は水素、アルキル、アリール、アラルキ
ル、ヘテロサイクル、ヘテロサイクルアルキル、および
−C(=X2)(X3p8よりなる群から選択され、こ
こに、pは0または1であり、X2は酸素または硫黄で
あり、X3は酸素、硫黄および−NR9−よりなる群から
選択され、ここに、R8およびR9は、独立して、水素、
アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサイクル、お
よびヘテロサイクルアルキルよりなる群から選択され
る)よりなる群から選択される。
【0012】最後に、R4およびR5は、基−Qk−N=
CR'−(式中、kは1または2であり、R'は水素、ア
ルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサイクル、およ
びヘテロサイクルアルキルよりなる群から選択され、各
kは、独立して、メチレン、メチン、および第四級炭
素よりなる群から選択され、それによってイソピロロ
[4,3−b]ピリジンまたはピリド[3,4−b]ピリ
ジン誘導体を各々形成する)についての結合点となるこ
とができる。
【0013】もう1つの態様において、本発明は、テロ
メラーゼ阻害剤のクラスに関する新規な化合物を提供
し、その阻害剤は、ピリジンイミン、ヒドラジド、セミ
カルバジド、およびチオセミカルバジドの誘導体または
アナログである。これらのテロメラーゼ阻害化合物は、
1が硫黄であり、nが1であり、Yがメチレンであ
り、R2がシアノであり、R3およびR4が水素であっ
て、R6が4−クロロフェニルである場合にはR5が4−
メチルフェニルイミニルではないことを除いて、前記化
合物Iに示す一般構造式を有する。
【0014】化合物Iの1つの具体例において、X1
硫黄であり、nは1であり、Yはメチレンであり、R2
はシアノであり、R5はフェニルイミニルまたは置換フ
ェニルイミニルであって、R6はフェニルまたは置換フ
ェニルである。これらの化合物は以下の構造を有する
(化合物II)。
【化9】
【0015】ここに、R10−R14は、独立して、水素、
ハロゲン、ヒドロキシル、ヘテロサイクル、アルキル、
アリール、アラルキル、ヘテロサイクルアルキル、アル
コキシル、アリールオキシル、ヘテロサイクルオキシ
ル、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、アリールチオ、ア
ルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、
アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カ
ルボキシル、およびヘテロサイクルチオよりなる群から
選択される。R15−R19は、独立して、水素、ハロゲ
ン、ヒドロキシル、アリール、低級アルキル、アルコキ
シル、アリールオキシル、アリールチオ、ニトロ、シア
ノ、アルキルアミノ、およびジアルキルアミノよりなる
群から選択される。R16およびR17は一緒になって、基
−C(O)−NR20−C(O)−または−O−(C
2m−O−(式中、mは1または2であって、R20
水素、アリール、アラルキルまたはアルキルである)に
ついての結合点となり、それにより、各々、イミニルフ
タルアミドまたは3,4−(メチレンジオキシ)フェニ
ルイミンもしくは3,4−(エチレンジオキシ)フェニ
ルイミンを形成することもできる。
【0016】本発明の有用な具体例は、R3およびR4
水素であって、R10−R14が水素およびハロゲンよりな
る群から選択される化合物IIの一般構造式を有する化
合物を含む。化合物IIのより特別な具体例において、
3、R4、R10、R11、R14、R18、およびR19は水素
であり;R12はクロロであり;R13は水素またはクロロ
であり;R15は水素、フェノキシ、または4−メチルフ
ェノキシであり;R16は水素、クロロ、フルオロ、ニト
ロ、またはトリフルオロメチルであり;R17はメトキ
シ、シアノ、ブロモ、クロロ、フルオロ、トリフルオロ
メチル、およびジメチルアミノよりなる群から選択され
る。加えて、R16およびR17は一緒になって、基−C
(O)−NR20−C(O)−または−O−(CH22
O−(式中、R20は水素、エチル、またはベンジルであ
る)についての結合点となることができる。なおより特
別な具体例は、R13がクロロであって、R15が水素であ
る前記の置換基を有するものである。
【0017】化合物Iの他の有用な具体例は、X1が硫
黄であり、nが1であり、Yがメチレンであり、R2
シアノであり、R5がピリジルイミニルまたは置換ピリ
ジルイミニルであって、R6がフェニルまたは置換フェ
ニルであるものである。この一般式を有する1つの特に
有用な具体例を以下に示す:
【化10】
【0018】この構造において、R21−R25は、独立し
て、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ヘテロサイクル、
アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサイクルアル
キル、アルコキシル、アリールオキシル、ヘテロサイク
ルオキシル、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、アリール
チオ、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、アリールカルボニルオ
キシ、およびヘテロサイクルチオよりなる群から選択さ
れる。加えて、隣接する置換基は、基−Z1−Z2−Z3
−Z4−(式中、Z1−Z4は、独立して、メチレン、メ
チン、第四級炭素、および酸素よりなる群から選択され
る)についての結合点となることができる。R26−R29
は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アリー
ル、低級アルキル、アルコキシル、アリールオキシル、
アリールチオ、ニトロ、シアノ、アルキルアミノ、およ
びジアルキルアミノよりなる群から選択される。
【0019】前記ピリジルイミニルピリジンチオエーテ
ルの1つの具体例において、R21−R25は、独立して、
水素およびハロゲンよりなる群から選択される。より特
別な具体例は、R21、R22、およびR25が水素であり;
23およびR24がクロロであって;R26−R29が、独立
して、水素、ハロゲン、または低級アルキルであるもの
を含む。
【0020】化合物Iのなおもう1つの具体例は、nが
1であり、Yがメチレンであって、R6が化合物Iの式
を有する第2の化合物が結合するリンカーLである場合
に得られる、以下に示す二量体誘導体である:
【化11】
【0021】1つの有用な具体例において、X1は硫黄
であり、R2はシアノであり、R3およびR4は水素であ
り、R5はヘテロアリールイミニルであって、Lはアル
キルまたはアリールである。特に有用な具体例は、R5
が3−メチル−2−ピリジルイミニルであって、Lがエ
チレン、エテニレン、およびエチニレンよりなる群から
選択されるものである。
【0022】もう1つの具体例において、本発明は、R
2がシアノであり、X1が硫黄であり、R3およびR4が水
素であり、R6がアリールまたはヘテロアリールであ
り、nが1であり、Yがメチレンであって、R5が以下
に示す構造式:
【化12】 を有する環状基である化合物Iの式の化合物を提供す
る。
【0023】この具体例において、zは0、3、または
4であって、xおよびyは、xおよびyの合計が1また
は2となるように、独立して、0または1である。xが
0である場合、基T1は、T2およびGに隣接する炭素原
子を結合する結合によって置き換えられ;yが0である
場合、基T4は、T3およびGを結合する結合によって置
き換えられる。Gは窒素または−CR30−(式中、R30
は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、およびヘ
テロサイクルよりなる群から選択される)である。J1
−J4およびT1−T4は、独立して、メチレン、メチ
ン、第四級炭素、酸素、硫黄、スルホン、スルフィニ
ル、または−NR31−(式中、R31は水素、アルキル、
アリール、およびアラルキルよりなる群から選択され
る)である。しかしながら、xが1であって、T1およ
びT2がsp2−混成窒素または炭素である場合、T1
二重結合によって環置換基に結合するsp2−混成第四
級炭素原子である(この場合、T1およびT2は単結合に
よって結合される)のでなければ、二重結合がT1およ
びT2を結合させる。同様に、yが1であって、T3およ
びT4がsp2−混成窒素または炭素である場合、T4
二重結合によって環置換基に結合するsp2−混成第四
級炭素原子である(この場合、T4およびT3が単結合に
よって結合される)のでなければ、二重結合がT3およ
びT4を結合させる。最後に、zが3または4である場
合、T2およびT3は、独立して−N−または−C−であ
る。従って、前記の構造がヘテロサイクリックの5−
員、6−員、および縮合した5:5および5:6環系を
示すことは理解される。
【0024】前記誘導体は、有害なテロメラーゼ活性の
阻害剤として多くの価値ある用途、最も重要には、ヒト
において癌を治療するための用途を有する。本発明の医
薬組成物は、エクス・ビボで癌細胞を殺す本発明のテロ
メラーゼ阻害剤の使用によって証明されるごとく、癌細
胞がイン・ビボで殺される治療方法で使用できる。かく
して、本発明は、ヒトおよび他の哺乳動物(例えば、雌
ウシ、ウマ、ヒツジ、雄ウシ、ブタならびにネコおよび
イヌのごとき獣医的対象動物)において癌を治療するた
めの治療用組成物、および癌を治療する方法を提供す
る。
【0025】本発明のこれらのおよび他の特徴は、関連
する構造式および表を参照して以下に詳細に記載する。
【0026】
【発明の実施の形態】
I.定義 本明細書で用いる「アルキル」なる語は、約1個および
約20個の間の炭素原子、より好ましくは約1個および
約10個の間の炭素原子を含む直鎖、分岐鎖、または環
状の炭化水素鎖のフラグメントまたは基(例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロ
ピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロ
ブチル、アダマンチル、ノルアダマンチル等)をいう。
また、8個以下の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖または
環状の炭化水素鎖を本明細書では「低級アルキル」とも
いう。炭化水素鎖は、さらに、1以上の不飽和度、すな
わち、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい
(例えば、ビニル、プロパルギル、アリル、2−ブテン
−1−イル、2−シクロペンテン−1−イル、1,3−
シクロヘキサジエン−1−イル、3−シクロヘキセン−
1−イル等)。また、前記したごとき二重結合を含むア
ルキル基を本明細書では「アルケン」ともいう。同様
に、三重結合を有するアルキル基を本明細書では「アル
キン」ともいう。しかしながら、環状アルキル基に関し
て使用するごとく、二重および/または三重結合の組合
せは、環状炭化水素鎖を芳香族とする結合配置を含まな
い。
【0027】加えて、本明細書で用いる「アルキル」な
る語は、さらに、炭化水素のフラグメントまたは基の1
以上の炭素原子における1以上の置換基を含む。かかる
置換基は、限定されるものではないが、アリール;ヘテ
ロサイクル;(例えば、トリフルオロメチルすなわち−
CF3を形成するための)ハロゲン;ニトロ(−N
2);シアノ(−CN);(本明細書で「ヒドロキ
シ」ともいう)ヒドロキシル、(本明細書で「アルコキ
シ」ともいう)アルコキシルまたは(本明細書で「アリ
ールオキシ」ともいう、−OR)アリールオキシル;チ
オまたはメルカプト、アルキル、またはアリールチオ
(−SR);アミノ、アルキルアミノ、アリールアミ
ノ、ジアルキル−もしくはジアリールアミノ、またはア
リールアルキルアミノ(−NRR’);アミノカルボニ
ル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボ
ニル、ジアルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノ
カルボニルまたはアリールアルキルアミノカルボニル
(−C(O)NRR’);カルボキシル、またはアルキ
ル−もしくはアリールオキシカルボニル(−C(O)O
R);カルボキシアルデヒド、またはアリール−もしく
はアルキルカルボニル(−C(O)R);イミニル、ア
リール−もしくはアルキルイミニル(−C(=NR)
R’);スルホ(−SO2OR);アルキル−もしくは
アリールスルホニル(−SO2R);カルバミド(−H
NC(=O)NRR’);またはチオカルバミド(−H
NC(=S)NRR’)を含み;ここに、RおよびR’
は、独立して、水素、前記定義のアリールまたはアルキ
ルである。複素環基を含む置換基(すなわち、ヘテロサ
イクル、ヘテロアリール、およびヘテロアラルキル)は
前記用語と同様にして定義される。例えば、「ヘテロサ
イクルオキシ」なる語は、基−OR(Rは後記定義のヘ
テロサイクルである)をいう。
【0028】「メチレン」なる語は、基−CH2−をい
う。「メチン」なる語は、1つの水素原子が前記した置
換基によって置き換えられたメチレン基をいう。また、
「メチン」なる語は、1つの水素原子がsp2−混成炭
素中心を形成するための結合によって置き換えられたメ
チレン基(すなわち、−CH=)をいうこともできる。
【0029】「第四級炭素」なる語は、両水素原子が前
記した2つの独立した置換基によってか、または(例え
ば、本明細書で定義するカルボニル(−C(=O)
−)、チオカルボニル(−C(=S)−)、またはイミ
ニル(−C(=NR)−)を形成するための)単一の置
換基に対する二重結合によって置き換えられたメチレン
基をいう。また、「第四級炭素」なる語は、1つの水素
原子がsp2−混成炭素中心を形成するための結合によ
って置き換えられ、他の水素原子が前記した置換基によ
って置き換えられたたメチレン基(すなわち、−CR
=)、または両水素原子がsp−混成炭素中心を形成す
るための結合によって置き換えられたメチレン基(すな
わち、−C≡)をいうこともできる。
【0030】「環状基」なる語は、以下に示す一般構造
式:
【化13】 [式中、zは0、3または4であって、xおよびyは、
xおよびyの合計が1または2となるように、独立し
て、0または1である。xが0である場合、基T1はT2
およびGに隣接する炭素原子を結合する結合によって置
き換えられ;yが0である場合、基T4はT3およびGを
結合する結合によって置き換えられる。Gは窒素または
−CR30−で、ここに、R30は、水素、アルキル、アリ
ール、アラルキル、およびヘテロサイクルよりなる群か
ら選択される。J1−J4およびT1−T4は、独立して、
メチレン、メチン、第四級炭素、酸素、硫黄、スルホ
ン、スルフィニル、または−NR31−であり、ここに、
31は、水素、アルキル、アリール、およびアラルキル
よりなる群から選択される。しかしながら、xが1であ
って、T1およびT2がsp2−混成窒素または炭素であ
る場合、T1が二重結合によって環置換基に結合するs
2−混成第四級炭素である(この場合、T1およびT2
は単結合によって結合される)のでなければ、二重結合
がT1およびT2を結合させる。同様に、yが1であっ
て、T3およびT4がsp2−混成窒素または炭素である
場合、T4が二重結合によって環置換基に結合するsp2
−混成第四級炭素原子である(この場合、単結合によっ
てT4およびT3が結合される)のでなければ、二重結合
がT3およびT4を結合させる。最後に、zが3または4
である場合、T2およびT3は、独立して、−N−または
−C−である]を有する基をいう。
【0031】前記の構造式において、T2およびT3の間
の破線は、T2およびT3の間の任意の二重結合の存在を
示す。JZおよび6員環の間の破線は、任意の第2の環
構造の存在を示す。従って、前記の構造式は、脂肪族、
芳香族、およびヘテロサイクルの5−員、6−員、なら
びに縮合した5:5および5:6環系を示していると認
識される。環状基の例は、2H−ピロール、ピロール、
オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、2−イミダ
ゾリン、ピラゾール、2−ピラゾリン、イソオキサゾー
ル、イソチアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、
1,2,3−トリアゾール、1,3,4−チアジアゾール、
ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピラゾ
リノン、1,3,5−トリアジン、3H−インドール、1
H−インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾ
ール、ベンゾオキサゾール、プリン、キノリン、イソキ
ノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキ
サリン、1,8−ナフチリジン、プテリジン、ジヒドロ
オキサゾール、ジヒドロチアゾールおよびそれらの誘導
体を含む。
【0032】本明細書で使用する「ハロゲン」なる語
は、置換基フルオロ、ブロモ、クロロ、およびヨードを
いう。本明細書で使用する「カルボニル」なる語は、官
能基−C(O)−をいう。しかしながら、この基は、チ
オカルボニル(−C(S)−);スルフィニル(−S
(O)−);スルホニルまたはスルホン(−SO
2−)、ホスホニル(−PO2−)、およびメチレン(−
C(CH2)−)のごとき、同様の電子的および/また
は立体的特性を有するよく知られた基で置き換えられて
いてもよいことは理解されるであろう。他のカルボニル
同等体は、医薬および有機化学分野の当業者が精通して
いるであろう。
【0033】本明細書で使用する「アリール」なる語
は、20以下の炭素原子を有する環状芳香族炭素鎖、例
えば、フェニル、ナフチル、ビフェニルおよびアントラ
セニルをいう。また、該アリール基の1以上の炭素原子
は、例えば、アルキル;アリール;ヘテロサイクル;ハ
ロゲン;ニトロ;シアノ;ヒドロキシル、アルコキシル
またはアリールオキシル;チオまたはメルカプト、アル
キル−、もしくはアリールチオ;アミノ、アルキルアミ
ノ、アリールアミノ、ジアルキル−、ジアリール−、も
しくはアリールアルキルアミノ;アミノカルボニル、ア
ルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、
ジアルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノカルボ
ニルまたはアリールアルキルアミノカルボニル;カルボ
キシル、またはアルキル−もしくはアリールオキシカル
ボニル;カルボキシアルデヒド、またはアリール−もし
くはアルキルカルボニル;イミニル、またはアリール−
もしくはアルキルイミニル;スルホ;アルキル−もしく
はアリールスルホニル;ヒドロキシイミニル、またはア
リール−もしくはアルコキシイミニル;カルバミド;ま
たはチオカルバミドで置換されていてもよい。加えて、
アリール基の2以上のアルキルまたはヘテロアルキル置
換基は組み合わさって、縮合したアリール−アルキルま
たはアリール−ヘテロアルキル環系(例えば、テトラヒ
ドロナフチル)を形成することもできる。複素環基を含
む置換基(例えば、ヘテロサイクルオキシ、ヘテロアリ
ールオキシ、およびヘテロアラルキルチオ)は前記用語
と同様に定義される。
【0034】本明細書で使用する「アラルキル」なる語
は、前記したアルキル基によて親構造に結合したアリー
ル基、例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、フェネ
チル等をいう。
【0035】本明細書で使用する「ヘテロサイクル」
(「複素環基」)なる語は、1つ以上の炭素原子が非炭
素原子、特に窒素、酸素、または硫黄によって置き換え
られた前記定義の環状アルキル基またはアリール基をい
う。また、本明細書では非芳香族ヘテロサイクルは「環
状ヘテロアルキル」ともいう。芳香族ヘテロサイクルは
本明細書では「ヘテロアリール」ともいう。例えば、か
かる基は、フリル、テトラヒドロフリル、ピロリル、ピ
ロリジニル、チエニル、テトラヒドロチエニル、オキサ
ゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、チアゾリ
ル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、オ
キサジアゾリル、チアジアゾリル、イミダゾリル、イミ
ダゾリニル、ピリジル、ピリダジニル、トリアジニル、
ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピラ
ジニル、ピペラジニル、ピリミジニル、ナフチリジニ
ル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、イ
ンドリニル、インドリジニル、インダゾリル、キノリジ
ニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フ
タラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、プテリジ
ニル、キヌクリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、
フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、
プリニル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、お
よびベンゾオキサゾリルを含む。
【0036】前記ヘテロサイクルは、さらに、ヘテロサ
イクル基の1つ以上の炭素および/または非炭素原子に
て1つ以上の置換基、例えば、アルキル;アリール;ヘ
テロサイクル;ハロゲン;ニトロ;シアノ;ヒドロキシ
ル、アルコキシルまたはアリールオキシル;チオまたは
メルカプト、アルキル−もしくはアリールチオ;アミ
ノ、アルキル−、アリール−、ジアルキル−、ジアリー
ル、もしくはアリールアルキルアミノ;アミノカルボニ
ル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボ
ニル、ジアルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノ
カルボニルまたはアリールアルキルアミノカルボニル;
カルボキシル、またはアルキル−もしくはアリールオキ
シカルボニル;カルボキシアルデヒド、またはアリール
−もしくはアルキルカルボニル;イミニル、またはアリ
ール−もしくはアルキルイミニル;スルホ;アルキル−
もしくはアリールスルホニル;ヒドロキシイミニル、ま
たはアリール−もしくはアルコキシイミニル;カルバミ
ド;またはチオカルバミドを含んでもよい。加えて、2
つ以上のアルキル置換基は組み合わさって、縮合したヘ
テロサイクル−アルキルまたはヘテロサイクル−アリー
ル環系を形成することもできる。複素環基を含む置換基
(例えば、ヘテロサイクルオキシ、ヘテロアリールオキ
シ、およびヘテロアラルキルチオ)は前記用語と同様に
定義される。
【0037】「ヘテロサイクルアルキル」なる語は、前
記した1つ以上のアルキル基によって親構造に結合した
ヘテロサイクル基、例えば、2−ピペリジルメチル等を
いう。本明細書で使用する「ヘテロアラルキル」なる語
は、前記の1つ以上のアルキル基によって親構造に結合
したヘテロアリール基、例えば、2−チエニルメチル等
をいう。
【0038】II.テロメラーゼ阻害剤 1つの態様において、本発明は、以下の化合物Iとして
示される一般構造式を有する化合物に関する医薬組成物
および方法に加えて、該化合物およびその医薬上許容さ
れる塩を提供する。
【化14】
【0039】化合物Iにおいて、X1は、酸素、硫黄、
スルホン、スルフィニルおよび−NR−(式中、Rは水
素、アルキル、アリールおよびアラルキルよりなる群か
ら選択される)よりなる群から選択され、R1は−Yn
6であり、ここに、nは0および10の間の整数であ
り、0を超えるnについての各Ynは、独立して、メチ
レン、メチンまたは第四級炭素であり、すべてのnの値
(すなわち、nはゼロまたはゼロでない)についてのR
6は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキ
ル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリール
カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラル
キルカルボニル、アラルキルカルボニル、アミノカルボ
ニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカル
ボニル、ジアルキルアミノカルボニル、ジアリールアミ
ノカルボニル、アリールアルキルアミノカルボニル、カ
ルボキシル、カルボキシアルデヒド、アルコキシカルボ
ニル、アリールオキシカルボニル、スルホ、アルキルス
ルホニル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニ
ル、またはアリールスルフィニルである。加えて、R6
は、前記の構造式を有する1−3の化合物が結合するこ
とができる、アルキル、アリール、およびヘテロサイク
ルよりなる群から選択されるリンカーLとなることもで
きる。
【0040】R2は水素、アルキル、アリール、ヒドロ
キシル、アルコキシル、アリールオキシル、ハロゲン、
シアノ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジ
アルキルアミノ、ジアリールアミノ、アリールアルキル
アミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニ
ル、アリールアミノカルボニル、ジアルキルアミノカル
ボニル、ジアリールアミノカルボニル、アリールアルキ
ルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカ
ルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボ
ニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ア
リールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスルホニ
ル、またはアリールスルホニルである。
【0041】R3およびR4は、独立して、水素、アミ
ノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロサイクル
アミノ、アラルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリ
ールアミノ、ヘテロサイクルアルキルアミノ、アルキル
カルボニル、アリールカルボニル、ニトロ、ハロゲン、
ヒドロキシル、アリールオキシル、アルコキシル、低級
アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、シ
アノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アリール
オキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、およびヘ
テロアラルキルよりなる群から選択される。
【0042】R5は、イミニル、ヒドロキシイミニル、
アルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキルイミ
ニル、アルコキシイミニル、アリールオキシイミニル、
ヘテロサイクルイミニル、環状基、カルボキシル、アル
キル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリ
ールアルキルアミノメチル、アリールアミノメチル、ア
ルキルアミノメチル、アルコキシカルボニル、アリール
オキシカルボニル、−HC=NNHR7(式中、R7は水
素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサイク
ル、ヘテロサイクルアルキル、および−C(=X2
(X3p8よりなる群から選択され、ここに、pは0
または1であり、X2は酸素または硫黄であり、X3は酸
素、硫黄および−NR9−よりなる群から選択され、こ
こに、R8およびR9は、独立して、水素、アルキル、ア
リール、アラルキル、ヘテロサイクル、およびヘテロサ
イクルアルキルよりなる群から選択される)、および−
CH(OH)(P(=O)(OR8)(OR9))(式
中、R8およびR9は前記定義に同じ)よりなる群から選
択される。
【0043】最後に、R4およびR5は、基−Qk−N=
CR'−についての結合点となることができ、ここに、
kは1または2であり、R’は水素、アルキル、アリー
ル、アラルキル、ヘテロサイクル、およびヘテロサイク
ルアルキルよりなる群から選択され、各Qkは、独立し
て、メチレン、メチン、および第四級炭素よりなる群か
ら選択され、それによって、各々、イソピロロ[4,3
−b]ピリジンまたはピリド[3,4−b]ピリジン誘
導体を形成する。
【0044】もう1つの態様において、本発明は、化合
物Iの一般構造式を有する化合物も提供する。しかしな
がら、X1が硫黄であり、nが1であり、Yがメチレン
であり、R2がシアノであり、R3およびR4が水素であ
って、R6が4−クロロフェニルである場合、R5は4−
メチルフェニルイミニルではない。
【0045】化合物Iの1つの具体例において、nは1
または2であって、R6はアルキル、アリール、アラル
キル、アリールカルボニル、およびヘテロサイクルより
なる群から選択される。より特別な具体例は、nが1ま
たは2であり、R6がアルキル、アリール、アラルキ
ル、アリールカルボニル、およびヘテロサイクルよりな
る群から選択され、X1が酸素または硫黄であるもので
ある。もう1つのより特別な具体例は、前記した置換パ
ターンを有し、かつ、R2がシアノであるものである。
なおより特別な具体例は、nが1または2であって、R
6がアルキル、アリール、アラルキル、アリールカルボ
ニル、およびヘテロサイクルよりなる群から選択され、
2がシアノであり、X1が酸素または硫黄であって、R
5がイミニル、ヒドロキシイミニル、アルキルイミニ
ル、アリールイミニル、アラルキルイミニル、アルコキ
シイミニル、アリールオキシイミニル、ヘテロサイクル
イミニル、または環状基であるもの、および特に、R5
がアルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキルイ
ミニル、ヘテロアリールイミニル、または環状基である
具体例を含む。
【0046】化合物Iのある種の具体例において、nは
1または2であり、R6はアルキル、アリール、アラル
キル、アリールカルボニル、およびヘテロサイクルより
なる群から選択され、R2はシアノであって、R5はアル
キルイミニル、アリールイミニル、アラルキルイミニ
ル、ヘテロアリールイミニル、または環状基であって、
1は硫黄である。これらの具体例の中では、nが1で
あり、Yがメチレンであって、R6がアリールまたはヘ
テロアリールであるいくつかの誘導体が有用なテロメラ
ーゼ−阻害特性を有することが見出されている。この後
者の置換パターンを有する化合物Iの特に有用な具体例
は、R5がフェニルイミニル、置換フェニルイミニル、
ナフチルイミニルまたは置換ナフチルイミニルであるも
のである。R5がフェニルイミニルまたは置換フェニル
イミニルであって、R6が、独立して、フェニルまたは
置換フェニルである化合物(以下の化合物II)は、特
に有用な特性を有する。
【0047】
【化15】
【0048】化合物IIにおいて、R10−R14は、独立
して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ヘテロサイク
ル、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサイクル
アルキル、アルコキシル、アリールオキシル、ヘテロサ
イクルオキシル、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、アリ
ールチオ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボ
ニルオキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカ
ルボニル、カルボキシル、およびヘテロサイクルチオよ
りなる群から選択される。R15−R19は、独立して、水
素、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、低級アルキ
ル、アルコキシル、アリールオキシル、アリールチオ、
ニトロ、シアノ、アルキルアミノ、およびジアルキルア
ミノよりなる群から選択される。さらに、R16およびR
17は一緒になって、基−C(O)−NR20−または−O
−(CH2m−O−についての結合点となることもで
き、ここに、mは1または2であって、R20は水素、ア
リール、アラルキルまたはアルキルであり、これによ
り、各々、イミニル フタルアミドまたは3,4−(メチ
レンジオキシ)フェニル イミンもしくは3,4−(エチ
レンジオキシ)フェニル イミンを形成する。
【0049】1つの具体例において、本発明は、R3
よびR4が水素であって、R10−R14が水素およびハロ
ゲンよりなる群から選択される前記化合物IIに示す一
般式の化合物を提供する。化合物IIのさらに特別な具
体例において、R3、R4、R10、R11、R14、R18、お
よびR19は水素であり;R12はクロロであり;R13は水
素またはクロロであり;R15は水素、フェノキシ、また
は4−メチルフェノキシであり;R16は水素、クロロ、
フルオロ、ニトロ、またはトリフルオロメチルであり;
17はメトキシ、シアノ、ブロモ、クロロ、フルオロ、
トリフルオロメチル、およびジメチルアミノよりなる群
から選択される。加えて、R16およびR17は一緒になっ
て、基−C(O)−NR20−C(O)−または−O−
(CH22−O−についての結合点となることもでき、
ここに、R20は水素、エチルまたはベンジルである。な
おより特別な具体例は、R3、R4、R10、R11、R14
15、R18、およびR19が水素であって、R12およびR
13がクロロであるものである。より特別な具体例は、R
3、R4、R10、R11、R14−R16、R18、およびR19
水素であって、R12およびR13がクロロであるものであ
る。化合物IIのいくつかの特別な具体例は、R3
4、R10、R11、R14、R15、R18、およびR19が水
素であって、R12およびR13がクロロである以下の表1
に示すものである。なおもう1つの具体例において、化
合物IIは、R3、R4、R10、R11、R14、R16、およ
びR18が水素であり;R15およびR17がメトキシであっ
て;R12、R13、およびR19がクロロである誘導体(化
合物III)を含む。
【0050】
【表1】
【0051】もう1つの具体例において、本発明は、R
2がシアノであり、R5がヘテロアリールイミニルであ
り、R6がアリールまたはヘテロアリールであり、nが
1であり、Yがメチレンであって、X1が硫黄である;
およびさらに特には、R5がピリジルイミニル、置換ピ
リジルイミニル、イソキノリルイミニル、または置換イ
ソキノリルイミニルである化合物Iに示す一般式の化合
物を提供する。特に有用な化合物は、R5が2−ピリジ
ルイミニルまたは置換2−ピリジルイミニルであって、
6がフェニルまたは置換フェニルであるもの(化合物
XII)である:
【化16】
【0052】化合物XIIにおいて、R21−R25は、独
立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ヘテロサイク
ル、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサイクル
アルキル、アルコキシル、アリールオキシル、ヘテロサ
イクルオキシル、ニトロ、シアノ、アルキルチオ、アリ
ールチオ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボ
ニルオキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカ
ルボニル、およびヘテロサイクルチオよりなる群から選
択される。加えて、隣接する置換基は、基−Z1−Z2
3−Z4−についての結合点となることもでき、ここ
に、Z1−Z4は、独立して、メチレン、メチン、第四級
炭素、および酸素よりなる群から選択される。R26−R
29は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アリ
ール、低級アルキル、アルコキシル、アリールオキシ
ル、アリールチオ、ニトロ、シアノ、アルキルアミノ、
およびジアルキルアミノよりなる群から選択される。
【0053】化合物XIIの1つの具体例において、R
21−R25は、独立して、水素およびハロゲンよりなる群
から選択される。より特別な具体例は、R21、R22、お
よびR25が水素であり;R23およびR24がクロロであっ
て;R26−R29が、独立して、水素、ハロゲン、または
低級アルキルであるものを含む。1つの特別な具体例に
おいて、R4はメトキシカルボニルであり;R26はメチ
ルであり;R23およびR24はクロロであって;R3、R
21、R22、R25、およびR27−R29は水素である(化合
物XIII)。
【0054】化合物XIIのより一般的な具体例は、R
3、R4、R21、R22、およびR25が水素であり、R23
よびR24がクロロであって、R26−R29が、独立して、
水素、ハロゲン、または低級アルキルであるものであ
る。この置換基パターンを有し、R2およびR4が水素で
ある特別な具体例を以下の表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】上表に挙げた化合物のうち化合物XVIの
構造式およびNMR分析値は以下の通りである。 化合物XVI:
【化17】 1H NMR(400MHz,DMSO-d6)2.41
(s,3H),4.59(s,2H),7.27−7.3
0(m,1H),7.52−7.47(m,2H),7.
74(d,1H,J=7.5Hz),7.82(s,1
H),8.02(d,1H,J=8Hz),8.34
(m,2H),9.16(s,1H)
【0057】R26がメチルであってR27−R29が水素で
ある化合物XIIのさらなる具体例は、R21−R25が、
それらが結合するフェニル環と一緒になって以下の基:
2,6−ジクロロフェニル(化合物XX)、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル(化合物XXI)、2
−ビフェニル(化合物XXII)、2−トリフルオロメ
チルフェニル(化合物XXIII)、4−(2−フェニ
ルエテニル)フェニル(化合物XXIV)、4−イソプ
ロピルフェニル(化合物XXV)、4−ビフェニル(化
合物XXVI)、2−ブロモフェニル(化合物XXVI
I)、2−トルリル(化合物XXVIII)、6−クロ
ロベンゾ[3,4−e]−1,3−ジオキシン−8−イル
(化合物XXIX)、2,5−ジメチルフェニル(化合
物XXX)、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル(化合物XXXI)、2−フルオロ−3−クロロフ
ェニル(化合物XXXII)、3,5−ジメチルフェニ
ル(化合物XXXIII)、4−tert−ブチルフェ
ニル(化合物XXXIV)、2,4−ジメチルフェニル
(化合物XXXV)、3,5−ジクロロフェニル(化合
物XXXVI)、2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニ
ル(化合物XXXVII)、3,4−ジメチルフェニル
(化合物XXXVIII)、2−ブロモ−5−フルオロ
フェニル(化合物XXXIX)、3−ブロモフェニル
(化合物XL)、3,5−ジクロロフェニル(化合物X
LI)、3,4−ビス(ベンジルオキシ)フェニル(化
合物XLII)、4−(トリフルオロメチル)フェニル
(化合物XLIII)、2−クロロフェニル(化合物X
LIV)、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル(化
合物XLV)、3−クロロフェニル(化合物XLV
I)、3,4−(1,1,4,4−テトラメチルブチレン)
フェニル(化合物XLVII)、2−エチル−4,5−
(1,1,4,4−テトラメチルブチレン)フェニル(化
合物XLVIII)、2−ブロモ−5−フルオロフェニ
ル(化合物XLIX)、および3,4−(メチレンジオ
キシ)フェニル(化合物L)を定義するものを含む。
【0058】また、nが1であり、Yがメチレンであ
り、X1が硫黄であり、R2がシアノであり、R3および
4が水素であり、R5が3−メチル−2−ピリジルイミ
ニル、5−ブロモ−2−ピリジルイミニル、5−メトキ
シ−2−ピリジルイミニル、3−ピリジルイミニル、ま
たは2−クロロ−3−ピリジルイミニルであって;R6
がアリールまたはヘテロアリールである化合物Iの誘導
体も含む。この一般置換パターンを有する1つの具体例
において、R5は3−メチル−2−ピリジルイミニルで
あって、R6は2−メチルナフチルである(化合物L
I)。この一般置換パターンのもう1つの具体例におい
て、R5は3−ピリジルイミニルであって、R6は3,4
−ジクロロフェニルである(化合物LII)。この一般
置換基パターンを有するなおもう1つの具体例は、R5
が2−クロロ−3−ピリジルイミニルであって、R6
3,4−ジクロロフェニルであるもの(化合物LII
I)である。
【0059】化合物Iのなお他の誘導体において、nは
1であり、Yはメチレンであり、X1は硫黄であり、R2
はシアノであり、R3およびR4は水素であり、R5は3
−メチル−2−ピリジルイミニル、5−ブロモ−2−ピ
リジルイミニル、5−メトキシ−2−ピリジルイミニ
ル、3−ピリジルイミニル、または2−クロロ−3−ピ
リジルイミニルであって;R6はヘテロアリールであ
る。これらの化合物は、R5が3−メチル−2−ピリジ
ルイミニルであって、R6が5−クロロベンゾ[4,3−
b]チオフェン−3−イル(化合物LIV)、2−(3
−クロロ−4−フルオロフェニル)チアゾール−4−イ
ル(化合物LV)、2−(4−クロロフェニル)チアゾ
ール−4−イル(化合物LVI)、5−(2−(トリフ
ルオロメチル)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾー
ル−3−イル(化合物LVII)、または2−クロロチ
エン−5−イル(化合物LVIII)である誘導体を含
む。また、R5が5−ブロモ−2−ピリジルイミニルで
あって、R6が2−クロロチエン−5−イルである誘導
体(化合物LIX);およびR5が5−メトキシ−2−
ピリジルイミニルであって、R6が2−クロロチエン−
5−イルである誘導体(化合物LX)も含む。化合物I
のもう1つの具体例は、X1が硫黄であり、nが2であ
って、Yがメチレンであり、R2がシアノであり、R3
よびR4が水素であり、R5が3−メチル−2−ピリジル
イミニルであって、R6が4−フルオロフェニルである
もの(化合物LXI)である。
【0060】化合物Iのなおもう1つの具体例におい
て、R2はシアノであり、X1は硫黄であり、nは1であ
り、Yはメチレンであり、R5はアルキルイミニルであ
って、R6はフェニルまたは置換フェニルである。1つ
の具体例において、R2はシアノであり、X1は硫黄であ
り、nは1であり、Yはメチレンであり、R3およびR4
は水素であり、R5はアルキルイミニルであって、R6
3,4−ジクロロフェニルである。より好ましい具体例
は、R2がシアノであり、X1が硫黄であり、nが1であ
り、Yがメチレンであり、R3およびR4が水素であり、
5がアダマンチルイミニル、クロロアダマンチルイミ
ニル、ノルアダマンチルイミニル、ノルボルニルイミニ
ル、スピロ[4.5]デカニルイミニル、2−エテニル
シクロヘキシルイミニル、ボルニルイミニル、または−
(シス)−ミルタニルイミニルであって、R6が3,4−
ジクロロフェニルであるものを含む。
【0061】化合物Iのなおもう1つの具体例におい
て、R2はシアノであり、X1は硫黄であり、nは1であ
り、Yはメチレンであり、R5はアラルキルイミニルで
あり、R6はアリールまたはヘテロアリールである。こ
れらの置換基を有するより特別な具体例は、R3および
4が水素であり、R6が4−クロロフェニル、2,6−
ジクロロフェニル、または3,4−ジクロロフェニルで
あって、R5がベンジルイミニル、置換ベンジルイミニ
ル、2−フェニルエチルイミニル、またはフェニル−置
換2−フェニルエチルイミニルであるものである。
【0062】本発明の他の具体例は、nが1または2で
あり、R6がアルキル、アリール、アラルキル、アリー
ルカルボニル、またはヘテロサイクルであり、X1が酸
素または硫黄であり、R2がシアノであって、R5が−C
H=NNHR7(式中、R7はアリールである)であるも
のを含む。この一般式の1つの有用な具体例は、nが1
であり、Yがメチレンであり、X1が硫黄であり、R3
よびR4が水素であり、R6が3,4−ジクロロフェニル
であって、R7が4−メチルフェニル(化合物LXI
I)または4−クロロフェニル(化合物LXIII)で
あるものである。また、本発明は、nが1または2であ
り、R6がアルキル、アリール、アラルキル、アリール
カルボニル、またはヘテロサイクルであり、X1が酸素
または硫黄であり、R2がシアノであって、R5が−CH
=NNHR7(式中、R7は−C(S)NHR8であっ
て、R8はアリールである)である化合物Iの誘導体を
提供する。この一般式を有する特別な具体例は、nが1
であり、Yがメチレンであり、X1が硫黄であり、R3
よびR4が水素であり、R6が3,4−ジクロロフェニル
であって、R8が4−メチルフェニルまたは4−フルオ
ロフェニルであるもの(化合物LXIVおよびLXV)
である。
【0063】本発明により提供される化合物Iのなお他
の具体例は、nが1であり、Yがメチレンであり、X1
が硫黄であり、R2がシアノであり、R3およびR4が水
素であり、R6が3,4−ジクロロフェニルであって、R
5がキヌクリジルイミニルであるものを含む。また、本
発明で提供されるものは、以下に示すnが1であり、Y
がメチレンであって、R6がリンカーLである化合物I
の具体例(化合物LXVI)である:
【化18】
【0064】化合物LXVIの1つの具体例において、
1は硫黄であり、R2はシアノであり、R3およびR4
水素であり、R5はヘテロアリールイミニルであって、
Lはアルキルまたはアリールである。この置換基パター
ンを有する化合物LXVIの特に有用な具体例は、R5
が3−メチル−2−ピリジルイミニルであって、R6
エチレン(−CH2CH2−)、エテニレン(−CH=C
H−)、およびエチニレン(−C≡C−)よりなる群か
ら選択されるもの(化合物LXVII、LXVIIIお
よびLXIX)である。前記したリンカーの水素原子
が、アルキル基につき前記したもののごとき置換基(例
えば、ハロゲン、アルキル、アリール、またはヘテロサ
イクル)で置き換えることができることは理解される。
【0065】もう1つの具体例において、本発明は、R
2がシアノであり、R3およびR4が水素であり、X1が硫
黄であり、R6がアリールまたはヘテロアリールであ
り、nが1であり、Yがメチレンであって、R5が以下
に示す構造を有する環状基(化合物LXX):
【化19】 である化合物Iの式の化合物を提供する。
【0066】化合物LXXにおいて、zは0、3、また
は4であって、xおよびyは、xおよびyの合計(x+
y)が1または2になるように、独立して、0または1
である。加えて、xが0である場合、基T1はT2および
Gに隣接する炭素原子を結合する結合によって置き換え
られ、yが0である場合、基T4はT3およびGを結合す
る結合によって置き換えられる。Gは−CR30−または
窒素であり、ここに、R30は水素、アルキル、アリー
ル、アラルキル、およびヘテロサイクルよりなる群から
選択される。J1−J4およびT1−T4は、独立して、メ
チレン、メチン、第四級炭素、酸素、硫黄、スルホン、
スルフィニル、または−NR31−であり、ここに、R31
は水素、アルキル、アリール、およびアラルキルよりな
る群から選択される。しかしながら、xが1であってT
1およびT2がsp2−混成窒素または炭素である場合、
二重結合がT1およびT2を結合させるが、T1が二重結
合により環置換基に結合するsp2−混成第四級炭素原
子である場合、T1およびT2は単結合によって結合さ
れ、yが1であってT3およびT4がsp2−混成窒素ま
たは炭素である場合、二重結合がT3およびT4を結合す
るが、T4が二重結合により環置換基に結合するsp2
混成第四級炭素原子である場合、T4およびT3は単結合
によって結合される。最後に、zが3または4である場
合、T2およびT3は、独立して、−N−または−C−で
ある。化合物LXXにおいて、T2およびT3の間の破線
は、任意の二重結合の存在を示す。Jzおよび環構造の
間の円形破線は、任意の縮合環系の存在を示す。従っ
て、化合物LXXが芳香族および非芳香族の5−および
6−員環系のみならず、縮合した5:5、5:6、およ
び6:6の芳香族、ヘテロ芳香族、脂肪族、およびヘテ
ロサイクル環系をも包含することは理解される。
【0067】化合物LXXの1つの具体例において、z
は0であり、xは1であり、yは0であって、R5は:
【化20】 よりなる群から選択される。
【0068】上記の5−員、環状基を有する好ましい具
体例の1シリーズは、R5が以下に示す構造式を有する
ものである(化合物LXXI):
【化21】
【0069】化合物LXXIに示すR5置換基を有する
誘導体の1つの具体例において、Gは窒素であり、T1
はメチン、第四級炭素、酸素、硫黄、スルホン、スルフ
ィニルまたは−NR31−であって;T2およびT3はメチ
レン、メチンまたは第四級炭素である。化合物LXXI
に示すR5置換基を有するもう1つの具体例において、
Gは窒素であり、T3はメチン、第四級炭素、酸素、硫
黄、スルホン、スルフィニル、または−NR31−であっ
て;T1およびT2はメチレン、メチン、または第四級炭
素である。化合物LXXIに示すR5置換基を有するな
おもう1つの具体例において、T2はメチン、第四級炭
素、酸素、硫黄、スルホン、スルフィニル、または−N
31−であって;T1およびT3はメチレン、メチン、ま
たは第四級炭素である。
【0070】前記の化合物LXXに示す特定の5−員の
環状基置換基のもう1つのシリーズにおいて、R5は構
造式:
【化22】 を有し、ここに、Gは窒素であり、T1およびT2はメチ
ンまたは第四級炭素であって、T3はメチレン、メチ
ン、第四級炭素、酸素、硫黄、スルホン、スルフィニ
ル、または−RN31−である。前記の特定の5−員の環
状基置換基のなおもう1つのシリーズにおいて、R5
構造式:
【化23】 を有し、ここにGは窒素であり、T1はメチレン、メチ
ン、第四級炭素、酸素、窒素、硫黄、スルホン、スルフ
ィニル、または−NR31−であって、T2およびT3はメ
チンまたは第四級炭素である。
【0071】化合物LXXの他の具体例は、zが0であ
って、xおよびyが共に1であり、それにより、R5
以下に示す6−員の環状基:
【化24】 と定義されるものを含む。
【0072】本発明により意図される他の6−員環系
は、示す具体例に加えて、二重結合がT2およびT3を結
合するものを含む。化合物LXXのなお他の具体例は、
以下に示す環系:
【化25】 を含む、zが3または4であり、縮合した5:5または
6:5二環式環系であるものを含む。
【0073】また、本発明の範囲に含まれるのは、T1
およびT2が二重結合によって結合した5:5縮合環
系、ならびに、T3およびT4が二重結合によって結合し
た5:5縮合環系である。同様に、前記の5:6縮合環
系に関連して、本発明は、T2およびT3が二重結合によ
って結合した構造も意図する。
【0074】5:6縮合二環式環基を定義する化合物L
XXの他の具体例は、以下のもの:
【化26】 を含む。
【0075】また、本発明の範囲に含まれるのは、J2
およびJ3が二重結合によって結合した具体例に加え
て、T1およびT2が二重結合によって結合した具体例、
ならびにT3およびT4が二重結合によって結合した具体
例である。かかる5:6縮合環置換基を有する本発明の
1つの好ましい具体例において、R5は以下に示す構
造:
【化27】 を有する。
【0076】R5がこの5:6縮合環系によって定義さ
れる本発明の1つの具体例において、Gは窒素であり、
1は−NH−であり、T2およびT3は−C−であっ
て、J1−J4は、独立して、−CR32−および窒素より
なる群から選択され、ここに、R32は水素、アルキル、
アリール、アラルキル、ヘテロサイクル、ニトロ、ハロ
ゲン、アルコキシル、アリールオキシル、ヒドロキシ
ル、低級アルキル、シアノ、アリールチオ、アミノ、ア
ルキルアミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から
選択される。この構造を有するより好ましい誘導体は、
4が窒素であるものである。なおより好ましいのは、
2およびJ4が窒素であるものである。有用なテロメラ
ーゼ−阻害特性を有する前記構造式の2つの誘導体は、
Gが窒素であり、T1が−NH−であり、T2およびT3
が−C−であり、J2およびJ4が窒素であり、J1およ
びJ3が共に−CH−であって、R6が3,4−ジクロロ
フェニルであるもの(化合物LXXII)、または、T
1が−NH−であり、T2およびT3が−C−であり、J2
およびJ4が窒素であり、J1が−C(OH)−であり、
3が−C(NH2)−であって、R6が3,4−ジクロロ
フェニルであるもの(化合物LXXIII)である。
【0077】III.テロメラーゼ阻害剤の合成 本発明の化合物は、例えば、ここに参照のために挙げる
MarchのADVANCED ORGANIC CHEMISTRY第4版(Wiley 199
2);Carey および SundbergのADVANCED ORGANIC CHEMIS
TRY第3版、第AおよびB巻(Plenum 1992)、およびGre
enおよびWutsのPROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHES
IS第2版(Wiley 1991)に記載されているごとく、当業
者に知られた技術および物質を用いて合成できる。本発
明の化合物のための出発物質は、標準的な技術、ならび
にAldrich Chemical Co. (Milwaukee, WI)、Sigma Chem
ical Co. (St. Louis,MO)、Lancaster Synthesis (Win
dham, NH)、Apin Chemicals, Ltd. (New Brunswick, N
J)、Ryan Scientific (Columbia,SC)、Maybridge (Cor
nwall,England)、Arcos (Pittsburgh,PA)およびTrans
World Chemicals(Rockville,MD)から入手可能のもの
のごとき商業的に入手可能な前駆体物質を用いて得るこ
とができる。
【0078】本発明の化合物を合成するための本明細書
に記載する手法は、保護および脱保護(例えば、アセタ
ール基の形成および除去)の1つ以上の工程を含む。加
えて、以下に開示する合成手法は、カラムクロマトグラ
フィー、フラッシュクロマトグラフィー、薄層クロマト
グラフィー(TLC)、再結晶、蒸留、高圧液体クロマ
トグラフィー(HPLC)等のごとき種々の精製法を含
み得る。また、プロトンおよび炭素−13核磁気共鳴(
1Hおよび13C NMR)、赤外および紫外分光分析
(IRおよびUV)、X−線結晶解析、元素分析(E
A)、HPLCおよび質量分析(MS)のごとき化学反
応生成物の同定および定量につき化学分野でよく知られ
た種々の技術を同様に使用できる。保護および脱保護、
精製および同定および定量は化学分野でよく知られてい
る。
【0079】化合物Iによって表されるクラスの化合物
は、以下の一般的手法(反応図式1)を用いて合成でき
る。置換基同定符号R、R’、R”および"'の使用は、
単に、示した位置または部位における1つ以上の置換基
の存在を示すためである。以下の反応図式1に示した
R、R’、R”およびR"’の具体例は、化合物Iの構
造に関して前記した具体的部位に参照することによって
決定できる。
【化28】
【0080】商業的に入手可能な2−チオ−3−シアノ
−6−(ジメトキシメチル)ピリジン1の適当に置換さ
れた誘導体に関し、塩基性条件下での適当なアルキル化
剤または他の親電子試薬との反応(例えば、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)中の炭酸カリウム(K2CO3)、
つづくR'X(ここに、Xはハロゲンまたはトシルのご
とき他の適当な遊離基)の付加)により、所望のチオエ
ーテル2を得る。標準的な条件(例えば、ベンゼン中の
p−トルエンスルホン酸)を用いたアセタール基の除去
により、アルデヒド3を得る(経路A)。
【0081】イミン4の形成は、標準的条件下にて適当
な置換アミンとの反応によって、例えば、酸存在下に
て、アセタールまたはアルデヒドと3Åモレキュラーシ
ーブを入れたベンゼン中のアミンとを加熱することによ
って、アセタール2またはアルデヒド3の変換によって
行うことができる。同様に、アセタール2を適当な置換
ヒドラジドまたはセミカルボアジドおよび酸(例えば、
HCl)と反応させて、所望のヒドラジド5を得る(経
路C)。化合物3、4、および5へのさらなる合成経路
は、本明細書の開示に基づけば当業者に明らかであろ
う。前記の化合物LXXによって一般的に示すごとき環
状基誘導体の形成は、標準的な方法を用いて化合物3ま
たは4から行うことができる。
【0082】前記の一般的合成手法のより特別な例を以
下に示す(反応図式2)。再度、R、R’およびR''は
前記定義に同じである。
【化29】
【0083】商業的に入手可能な2−チオ−3−シアノ
−6−(ジメトキシメチル)ピリジン1(Ryan Scienti
fic)から出発し、塩基(B:、例えば、DMF中のK2
CO3)を用いてチオールのプロトンを除去し、実質的
に無水条件下にて適当に置換したベンジルクロリド誘導
体6を導入して、ベンジルチオエーテル7を得る。酸性
条件下にてジメチルアセタール基を除去し、つづいてア
ニリン誘導体8でイミン形成を行い、所望のアリールイ
ミン9を生成する。塩化ベンジルおよびアニリン誘導体
は、商業的に購入する(例えば、Aldrich)か、または
標準的な方法を用いて製造することができる。チオエー
テル7およびイミン8を形成するための反応は、標準的
な方法を用いて行う。
【0084】前記のジ−、トリ−、またはテトラキスイ
ミニルピリジルチオエーテル(例えば、化合物LXV
I)の形成は、前記の反応図式1に示した反応の類似
(R'はn、Yn、およびリンカーLの所望の組合せに相
当する親電子基)によって行う。出発ジメトキシメチル
ピリジン チオール1の1当量が、親電子基で利用可能
な各遊離基につき、親電子基R'と結合する。親電子試
薬の出発ジメトキシメチルピリジン チオール1へのカ
ップリングの後に、結合した各ピリジンチオエーテルの
ジメトキシメチル基が対応するアルデヒド、次いでイミ
ン4に変換する。例えば、反応図式1に前記した1(R
=H)の2当量とα,α'−ジクロロキシレンの1当量と
の反応は、脱保護の際に対応するジアルデヒドを生成
し、次いで、標準的な手法を用いて所望のビス−イミン
に変換する。前記の個々の化合物を合成できるプロトコ
ールを以下の実施例で記載する。
【0085】IV.本発明のテロメラーゼ阻害剤の抗−
腫瘍活性 本発明の化合物は、後記するごとく証明されまたは証明
できるごとくイン・ビトロおよびイン・ビボでテロメラ
ーゼに対する阻害活性を示す。加えて、イン・ビトロで
の本発明の化合物の活性は、本明細書に記載する技術を
用いても証明できる。本明細書で使用する「イン・ビト
ロ」なる語は、組織培養における生細胞を用いて行われ
るテストをいう。かかる手法は「エクス・ビボ」として
も知られている。
【0086】テロメラーゼ活性を阻害する本発明の化合
物を同定するのに使用される1つの方法は、細胞、組
織、または好ましくは細胞抽出物またはテロメラーゼを
含有する他の調製物を、テロメラーゼ活性に適合する緩
衝液中のいくつかの既知の濃度のテスト化合物と接触さ
せることを含む。各濃度のテスト化合物についてのテロ
メラーゼ活性のレベルを測定し、化合物についてのIC
50(試料調製物で観察された活性がその元の値または対
照値の半分に降下することが観察されたテスト化合物の
濃度)を標準的な技術を用いて測定する。本明細書の開
示に基づいて当業者に明らかなごとく、テロメラーゼに
対する本発明の化合物の阻害濃度を測定する他の方法を
使用することができる。
【0087】前記方法により、本発明の化合物のいくつ
かについてIC50値を測定した。以下の表3に報告する
値は近似値に過ぎず;より正確なIC50値は反復テスト
によって得ることができる。
【0088】
【表3】
【0089】表3に示すごとく、化合物の全ては強力な
抗−テロメラーゼ活性(すなわち、IC50<20μM)
を有する。本発明の化合物のいくつか(III、V、V
III、XVII、XX−XXIII、XXV−XXI
X,XXXI−XXXV、XXXVII、XLI、XL
VII、XLVIII、LI、LIV、LIX、LXI
およびLXIX)は、約5μM未満の近似IC50値を有
する強力なテロメラーゼ阻害剤である。化合物XVI、
XXX、XXXVIII、XL、XLIX、およびL
は、非常に強力な抗−テロメラーゼ特性(約1.0μM
未満のIC50値)を有することが見出された。
【0090】前記したことより、本発明が、本発明の化
合物の投与を含む治療法を選択する方法も提供すること
は当業者に明らかであろう。かかる目的には、腫瘍細胞
からのDNAを、テロメリック(T2AG3N配列以外
の配列に特異的な制限酵素での消化によって分析するT
RF分析を行うのが助けになろう。DNAの消化に続
き、ゲル電気泳動を行って、サイズに従って制限断片を
分離する。次いで、分離した断片をテロメリック配列に
特異的な核酸プローブで精査して、試料中の細胞のテロ
メアの長さを測定する。テロメリックDNAの長さを測
定することによって、テロメラーゼ阻害剤をどの程度の
期間投与すべきか、および他の療法(例えば、外科手
術、化学療法および/または照射)も使用すべきか否か
を見積もることができる。加えて、治療の間、細胞をテ
ストして、進行する細胞分裂にわたるテロメア長の減少
が起こりつつあって治療効率を示すか否かを判断するこ
とができる。
【0091】V.テロメラーゼ阻害性組成物およびそれ
を用いた疾患の治療方法 また、本発明は、癌その他テロメラーゼの阻害が効果的
な療法である疾患を治療するための医薬組成物も提供す
る。これらの組成物は、医薬上許容される担体または塩
中の本発明のテロメラーゼ阻害性化合物の治療上有効量
を含む。1つの好ましい具体例において、本発明は、哺
乳動物において癌を治療するのに有効な組成物を提供す
る。該組成物は、医薬上許容される担体中の前記の化合
物Iの構造式を有する化合物の治療上有効量を含む。
【0092】本発明の化合物は、テロメラーゼ活性が過
剰増殖細胞で見出されるいずれのタイプの過剰増殖性疾
患を治療するのにも使用できる。かかる疾患は、限定さ
れるものではないが、癌、乾癬、マルファン症候群、良
性過形成等を含む。また、ある場合には、本発明で提供
される化合物のごときテロメラーゼ阻害剤を、他の治療
剤と組み合わせるのが有用であろう。かかる治療剤はい
ずれのクラスまたは他のタイプの化合物からのものであ
ってもよい。癌を治療するには、例えば、本発明のテロ
メラーゼ阻害剤を、酪酸ナトリウムおよびトリコスタチ
ンAのごときヒストンデアセチラーゼの阻害剤を含め
た、クロマチン構造に影響し得る化合物と組み合わせる
ことができる。加えて、m−AMSA、アムサクリンお
よびアトロポシダのごときトポイソメラーゼII阻害剤
はクロマチンに影響すると考えられている。かくして、
化合物Vのごとき、トポイソメラーゼIIに関する阻害
活性を示す本発明の化合物は、クロマチン構造に影響さ
せるために使用することもできる。かかる組合せの選択
は、限定されるものではないが、疾患のタイプ、患者の
年齢および一般的健康、病気進行の攻撃性、治療すべき
疾患細胞のTRF長およびテロメラーゼ活性ならびに該
組合せからなる剤を許容する患者の能力に依存するであ
ろう。加えて、いくつかの場合には、本発明のテロメラ
ーゼ阻害剤を、疾患の副作用を治療するための1つ以上
の剤、例えば、鎮痛剤、または患者自身の免疫応答を刺
激するのに効果的な剤(例えば、コロニー刺激因子)と
組み合わせるのが有利であろう。
【0093】1つのかかる治療組合せの例として、医薬
処方は、本発明のテロメラーゼ阻害剤、およびフマギリ
ン、フマギリン誘導体、またはAGM−1470のごと
き抗−脈管形成剤よりなる。後者の化合物は武田薬品工
業(株)から入手可能であり、他方、前者の化合物はIn
gberら(1990年12月6日、「Synthetic analogues of fum
agillin that inhibit angiogenesis and suppress tum
or growth」、Nature 348:555-557)に記載されてお
り、該文献を参照のために挙げる。他の組合せは、限定
されるものではないが、1種以上の抗悪性腫瘍剤または
補助剤(例えば、ホリニン酸またはMESNA)に加え
て本発明のテロメラーゼ阻害剤を含むことができる。
【0094】本発明の化合物との組合せに適した抗悪性
腫瘍剤は、限定されるものではないが、ブスルファン、
イムプロスルファン、およびピポスルファンのごときス
ルホン酸アルキル;ベンゾジゼパ、カルボコン、メツレ
デパ、およびウレデパのごときアジリジン;アルトレタ
ミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルア
ミド、トリエチレンチオホスホルアミド、およびトリメ
チロールメラミンのごときエチレンイミン、およびメチ
ルメラミン;クロラムブシル、クロルナファジン、シク
ロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、
メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メル
ファラン、ノベンビキン、フェネステリン、プレドニム
スチン、トロホスファミド、およびウラシルマスタード
のごときナイトロジェンマスタード;カルムスチン、ク
ロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチ
ン、およびラニムスチンのごときニトロソ尿素を含めた
アルキル化剤を含む。さらなる剤はダカルバジン、マン
ノムスチン、ミトブロニトール、ミトラクトール、およ
びピポブロマンを含む。さらに他のクラスの関連剤は抗
生物質、ホルモン抗悪性腫瘍剤、および抗代謝剤を含
む。なおさらに他の組合せは当業者に明らかであろう。
【0095】本発明の化合物との組合せに適したさらな
る剤は、アブリン、オーリントリカルボン酸、クロラム
フェニコール、コリシンE3、シクロヘキシミド、ジフ
テリア毒素、エデインA、エメチン、エリスロマイシ
ン、エチオニン、フルオライド、5−フルオロトリプト
ファン、フシジン酸、グアニリルメチレンジホスホネー
トおよびグアヌリルイミドジホスフェート、カナマイシ
ン、カスガマイシン、キロマイシン、およびO−メチル
トレオニンのごとき蛋白質合成阻害剤を含む。さらなる
蛋白質合成阻害剤は、モデクシン、ネオマイシン、ノル
バリン、パクタマイシン、パロモマイシン、プロマイシ
ン、リシン、α−サルシン、赤痢毒素、ショウドマイシ
ン、スパルソマイシン、スペクチノマイシン、ストレプ
トマイシン、テトラサイクリン、チオストレプトン、お
よびトリメトプリムを含む。硫酸ジメチル、マイトマイ
シンC、ナイトロジェンおよびサルファマスタード、M
NNG、およびNMSのごときアルキル化剤;アクリジ
ン色素、アクチノマイシン、アドリアマイシン、アント
ラセン、ベンゾピレン、臭化エチジウム、二ヨウ化プロ
ピジウム−インタートワイニング(intertwining)のご
ときインターカレーティング剤、およびジスタマイシン
およびネトロプシンのごとき剤を含めたDNA合成の阻
害剤を医薬組成物中にて本発明の化合物と組み合わせる
こともできる。アシクビル、アデニンβ−1−D−アラ
ビノシド、アメトプテリン、アミノプテリン、2−アミ
ノプリン、アフィジコリン、8−アザグアニン、アザセ
リン、6−アザウラシル、2’−アジド−2’−デオキ
シヌクレオシド、5−ブロモデオキシシチジン、シトシ
ンβ−1−D−アラビノシド、ジアゾオキシノルロイシ
ン、ジデオキシヌクレオシド、5−フルオロデオキシシ
チジン、5−フルオロウラシル、ヒドロキシ尿素、およ
び6−メルカプトプリンのごときDNA塩基アナログを
本発明の化合物と共に組合せ治療で使用することもでき
る。クメルマイシン、ナリジクス酸、ノボビオシンおよ
びオキソリニン酸のごときトポイソメラーゼ阻害剤、コ
ルセミド、コルヒチン、ビンブラスチンおよびビンクリ
スチンを含めた細胞分裂の阻害剤;およびアクチノマイ
シンD、α−アマニチンおよび他の真菌アマトキシン、
コルジセピン(3’−デオキシアデノシン)、ジクロロ
リボフラノシルベンズイミダゾール、リファンピシン、
ストレプトバリシン、およびストレプトリジギンを含め
たRNA合成阻害剤も本発明の化合物と組み合わせて医
薬組成物を供することができる。
【0096】もう1つの具体例において、本発明は、テ
ロメラーゼ阻害剤を、モノクローナル抗体(例えば、ネ
ズミまたはヒト化モノクローナル抗体)のごとき標的化
剤に結合した細胞毒剤と組み合わせるか、またはそれに
共有結合させた化合物および組成物を含む。後者の組合
せは、細胞毒剤を大きな特異性でもって癌細胞に導入す
るのを可能とできることは理解されるであろう。かくし
て、細胞毒剤の活性形態(すなわち、遊離形態)は、抗
体によって標的化される細胞でのみ存在するであろう。
勿論、本発明のテロメラーゼ阻害剤は、癌に対する治療
効果を有するモノクローナル抗体と組み合わせることも
できる。
【0097】本発明のテロメラーゼ阻害剤の、テロメラ
ーゼ活性によって特徴付けられる哺乳動物疾患の治療へ
の適用に加えて、本明細書に開示されたもののごときテ
ロメラーゼ阻害剤を、テロメラーゼ活性によって特徴付
けられる農業植物病理学的生物に適用することができ
る。これらの生物は、テロメラーゼ活性が見出されてい
るCeanorhabditis elegansのごとき線虫、および真菌
Ustilago maydisのDNAが、テロメラーゼによって維
持されるタンデムTTAGGG反復を有するテロメアを
示すという判断に基づいてテロメラーゼ活性を有するこ
とが期待される真菌を含む。本発明のテロメラーゼ−阻
害性化合物は、単独、あるいは他のテロメラーゼ−阻害
剤および/または植物病を防除するのに使用されている
他の剤と組み合わせて、テロメラーゼ活性を有する植物
病理学的生物に感染した植物および土壌に投与すること
ができる。かかる植物病理学的生物を防除するのに使用
される組成物の測定、およびかかる組成物を送達する適
当な方法は、農業分野における当業者によく知られてい
る。
【0098】また、線虫および恐らくは真菌はテロメラ
ーゼ活性を有するという判断は、本発明によって提供さ
れるテロメラーゼ阻害剤を用いて、ヒト、ならびに、イ
ヌおよびネコのごとき獣医学的対象の動物において線虫
感染を治療することができることを示す。ヒトおよび動
物における線虫感染は、しばしば、鉤虫または回虫感染
の形態であり、髄膜炎、心筋炎、および種々の神経学的
疾患のごとき致死的二次病の宿主に導く。かくして、本
発明のテロメラーゼ阻害性化合物のごとき化合物の、単
独での、あるいは他のテロメラーゼ阻害剤および/また
は他の治療剤と組み合わせての投与を用いて、ヒトおよ
び動物における線虫および真菌感染を防除することがで
きる。
【0099】一般に、本発明の化合物の適当に効果的な
用量は、1日当たり受容者の体重1kgにつき0.00
1ないし1000mgの範囲、好ましくは1日当たり体
重1kgにつき0.001ないし100mgの範囲、よ
り好ましくは1日当たり体重1kgにつき約0.1およ
び100mgの間、なおより好ましくは1日当たり体重
1kgにつき0.1ないし10mgの範囲となろう。望
ましい投与量は、好ましくは、1日の間に適当な間隔で
1、2、3、4またはそれを超えるのサブ用量とする。
これらのサブ用量は、例えば、単位投与形態当たり5な
いし10000mg、好ましくは10ないし1000m
gの有効成分を含有する単位投与形態で投与することが
できる。好ましくは、投与量は少なくともTIDに等し
い用量で1日当たり1回で供する。
【0100】これらの療法で使用する組成物は種々の形
態とできる。これらは、例えば、錠剤、丸剤、散剤、液
剤または懸濁剤、リポソーム、ならびに注射および注入
溶液のごとき固体、半固体、および液体投与形態を含
む。好ましい形態は、意図する様式の投与および療法適
用に依存する。当業者によく知られているように、組成
物は、好ましくは、通常の医薬上許容される担体および
アジュバントも含む。例えば、REMINGTON'S PHARMACEUT
ICAL SCIENCES、Mark Publishing Co.:Easton,PA、第
17版(1985)参照。好ましくは、投与は経口または(皮
下、筋肉内、静脈内、および皮膚内を含めた)非経口経
路による。より好ましくは、投与経路は経口である。本
発明の治療方法および治療剤は、勿論、特定の病気また
は病気状態を治療するための他の方法および剤に付随し
てまたはそれと組み合わせて使用できる。
【0101】本発明の有効成分を単独で投与することが
できるが、治療剤を医薬処方または組成物の一部として
供するのが好ましい。本発明の処方は、1種以上の医薬
上または治療上許容される担体および所望により他の治
療成分と共に、治療上または医薬上有効量の少なくとも
1種の本発明のテロメラーゼ活性阻害性化合物よりな
る。かかる処方を調製するための種々の考慮が、例え
ば、ここに参照のために挙げるGilmanら(編)、GOODMA
N AND GILMAN'S;THE PHARMACOLOGICAL BASES OF THERA
PEUTICS、第8版、Pergamon Press(1990);およびREM
INGTON'S(前掲)に記載されている。例えば、経口、静
脈内、腹腔内、筋肉内、および他の投与形態のための投
与方法がそれらで議論されている。典型的には、予防お
よび/または治療的処置のための医薬組成物を投与する
方法は、局所、非経口、または経口方法である。経口投
与が好ましい。医薬組成物は、投与方法に応じて、種々
の単位投与形態で投与できる。前記したごとく、経口投
与に適した単位投与形態は散剤、錠剤、丸剤、およびカ
プセル剤を含む。
【0102】薬物の経皮経路により本発明の化合物を患
者の全身循環に送達するために局所投与を使用できる。
皮膚部位は、前腕、腹、胸、背中、臀部、および乳様突
起領域のごとき、薬物を経皮投与するための解剖学的領
域を含む。化合物は、当該化合物よりなる局所処方また
は当該化合物を投与する経皮薬物送達デバイスいずれか
を皮膚上に置くことによって皮膚に投与される。いずれ
かの具体例において、送達ビヒクルは、皮膚に容易に置
け、皮膚に快適に保持されるように設計し、そのような
形状、サイズとし、そのように適合するようにする。
【0103】本発明の化合物に関して、種々の経皮薬物
送達デバイスを使用できる。例えば、裏打材およびアク
リレート系接着剤からなる簡便な接着性パッチを調製す
ることができる。薬物およびいずれかの浸透促進剤を接
着性キャスティング溶液に処方することができる。該接
着性キャスティング溶液は裏打材上に直接流布すること
ができるか、あるいは皮膚に適用して粘着性コーティン
グを形成することができる。米国特許第4,310,509号;
第4,560,555号;および第4,542,012号参照。
【0104】他の具体例において、本発明の化合物は、
液体貯蔵器系薬物送達デバイスを用いて送達される。こ
れらの系は、典型的には、裏打材、膜、アクリレートベ
ースの接着剤、および離型ライナーよりなる。膜を裏打
材にシールして貯蔵器を形成させる。次いで、薬物また
は化合物およびいずれかのビヒクル、促進剤、安定化
剤、ゲル化剤等を該貯蔵器に取り込ませる。例えば、米
国特許第4,597,961号;第4,485,097号;第4,608,249
号;第4,505,891号;第3,843,480号;第3,948,254号;
第3,948,262号;第3,053,255号;および第3,993,073号
参照。
【0105】裏打材、薬物/浸透促進剤マトリックス、
膜、および接着剤よりなるマトリックスパッチを使用し
て本発明の化合物を経皮送達することもできる。該マト
リックス材は、典型的には、ポリウレタン発泡体よりな
る。薬物、いずれかの促進剤、ビヒクル、安定化剤等を
発泡体前駆体と組み合わせる。該発泡体を硬化させて、
粘着性エラストマーマトリックスが得られ、これは裏打
材に直接付着させることができる。例えば、米国特許第
4,542,013号;第4,460,562号;第4,460,562号;第4,48
2,534号;および第4,533,540号参照。
【0106】また、本発明には、典型的には、非毒性の
医薬上許容される局所用担体と共に、約0.001%な
いし10%の範囲の濃度の本発明の化合物よりなる皮膚
への局所適用のための製剤が含まれる。これらの局所製
剤は、本発明による有効成分を、局所用の乾燥処方、液
状処方およびクリーム処方で常用される通常の医薬希釈
剤および担体と組み合わせることによって調製できる。
軟膏およびクリームは、例えば、適当な粘稠化剤および
/またはゲル化剤を添加して、水性または油状基剤で処
方できる。かかる基剤は、水/流動パラフィンまたは落
花生油もしくはヒマシ油のごとき植物油のような油を含
むことができる。基剤の性質に応じて使用できる粘稠化
剤はソフトパラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セ
トステアリルアルコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、羊毛脂、水素化ラノリン、蜜蝋等
を含む。
【0107】ローションは、水性または油状基剤で処方
することができ、一般に、以下の:安定化剤、乳化剤、
分散剤、懸濁化剤、粘稠化剤、着色剤、香料等のうち1
種以上も含む。散剤は、いずれかの適当な粉末基剤、例
えば、タルク、ラクトース、スターチ等の助けを借りて
処方できる。滴剤は、1種以上の分散剤、懸濁化剤、安
定化剤等も含む水性基剤または非水性基剤で処方でき
る。本発明の化合物の局所投与は、皮膚癌および皮膚の
真菌感染(典型的には、テロメラーゼ活性を発現する病
原真菌)のごとき疾患を治療するのにも好ましい。
【0108】本発明の局所医薬組成物は、1種以上の保
存剤または静菌剤、例えば、ヒドロキシ安息香酸メチ
ル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、クロロクレオソー
ル、塩化ベンザルコニウム等も含むことができる。ま
た、局所医薬組成物は、抗微生物剤、特に抗生物質、麻
酔剤、鎮痛剤、および鎮痒剤のごとき他の有効成分を含
有することもできる。
【0109】本発明の化合物は、粘膜を介して送達する
こともできる。経粘膜(すなわち、舌下、口腔、および
膣)薬物送達は、全身循環への活性物質の効果的な侵入
を提供し、肝臓および腸壁叢による直後の代謝を低下さ
せる。経粘膜薬物投与形態(例えば、錠剤、坐薬、軟
膏、ペッサリー、膜、および粉末)は、典型的には、粘
膜との接触を保持され、崩壊しおよび/または迅速に溶
解して直ちに全身吸収される。ある種のかかる経路は、
患者が処理組成物を経口摂取できない場合でさえ使用で
きることに注意されたい。本発明のテロメラーゼ阻害剤
の送達が増強される場合、粘膜への送達用の組成物を選
択でき、例えば、結腸癌の場合、テロメラーゼ阻害剤を
送達するために坐薬を用いることができることに注意さ
れたい。
【0110】口腔膜または舌下膜への送達には、典型的
には、ロゼンジ、錠剤、またはカプセル剤のごとき経口
処方を使用する。限定されるものではないが、予備製造
錠剤への薬理剤の添加;不活性充填剤、結合剤、および
(米国特許第4,806,356号に記載された)薬理剤または
該剤を含有する物質の冷圧縮;およびカプセル化を含め
たこれらの処方の製造方法は当該分野で公知である。も
う1つの経口処方は、米国特許第4,940,587号に記載さ
れているように、セルロース誘導体のヒドロキシプロピ
ルセルロースのごとき接着剤を用いて経口粘膜に適用で
きる。この口腔接着性組成物は、口腔粘膜に投与した場
合、薬理剤の口へのおよび口腔粘膜を通しての制御放出
を可能とする。
【0111】非経口投与は、一般に、皮下、筋肉内また
は静脈内いずれかでの注射によって特徴付けられる。か
くして、本発明は、許容される担体に溶解または懸濁さ
せた本発明の化合物の溶液からなる静脈内投与用組成物
を提供する。注射剤は、液体溶液もしくは懸濁液とし
て、注射に先立っての液体中の溶液または懸濁液に適し
た固体形態として、または乳剤として、通常の形態で調
製できる。適当な賦形剤は、例えば、水、緩衝化水、生
理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノール
等である。これらの組成物は、滅菌濾過のごとき通常の
よく知られた滅菌技術によって滅菌される。得られた溶
液はそのまま使用するために包装し、あるいは凍結乾燥
し、凍結乾燥製剤は投与に先立って滅菌溶液と合する。
加えて、所望ならば、投与すべき医薬組成物は、例え
ば、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノスレアレート、ト
リエタノールアミンオレエート等のごとき湿潤剤、乳化
剤、またはpH調整剤等のような非毒性補助物質の少量
を含有することもできる。かかる処方は卵巣癌を治療す
るのに有用である。
【0112】非経口投与のもう1つの方法は、投与量の
一定レベルが維持されるように、徐放または持続放出系
の移植剤を使用する。例えば、ここに参照のために挙げ
る米国特許第3,710,795号参照。
【0113】例えば、液状の医薬上投与可能な組成物
は、例えば、水、生理食塩水、水性デキストロース、グ
リセロール、エタノール、オリーブ油、および他の親油
性溶媒等のごとき賦形剤に前記定義の活性化合物および
任意の医薬アジュバントを溶解、分散等させて、溶液ま
たは懸濁液を形成させる。所望ならば、投与すべき医薬
組成物は、湿潤剤または乳化剤、pH調整剤等、例え
ば、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリ
エタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミ
ンオレエート等のごとき非毒性補助物質の少量を含有す
ることもできる。かかる投与形態を調製する実際の方法
は、当業者に知られており、また当業者に明らかであろ
う。例えば、REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCES、
前掲参照。投与すべき組成物または処方は有効量の本発
明の活性化合物を含有する。
【0114】固体組成物には、通常の非毒性固体担体を
使用でき、例えば、医薬グレードのマンニトール、ラク
トース、スターチ、ステアリン酸マグネシウム、サッカ
リンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、ス
クロース、炭酸マグネシウム等を含む。経口投与には、
医薬上許容される非毒性組成物は、従前にリストされて
いるもののごとき通常使用されるいずれかの賦形剤およ
び一般に0.1−95%の有効成分、好ましくは約20
%の有効成分を一体化させることによって形成される。
【0115】本発明の化合物を含有する組成物は予防お
よび/または治療処置に投与できる。治療適用では、組
成物を、疾患およびその合併症の徴候を治癒させるかあ
るいは少なくとも部分的に阻止するのに十分な量にて、
前記した疾患に既に罹った患者に投与する。これを達成
するための適量は、「治療上有効量もしくは用量」と定
義される。この用途に効果的な量は、疾患の重症度なら
びに患者の体重および一般的状態に依存する。
【0116】内部(イン・ビボ)投与に加えて、本発明
の化合物および組成物は、例えば、白血病に罹った患者
の場合、エクス・ビボで適用して治療効果を達成するこ
とができる。かかる適用において、治療すべき細胞、例
えば、血液または骨髄細胞を患者から取り出し、本発明
の化合物の医薬上有効量で処理する。処理に続き、細胞
を患者に戻す。かかる手法は、細胞を、利用できる他の
ものよりも長時間または高濃度用の治療剤濃度に暴露す
ることを可能とする。
【0117】癌患者の場合、例えば緩解の発生によって
一旦患者の状態の改善が起これば、要すれば維持用量を
投与する。引き続いて、投与量または投与頻度、あるい
は双方を、系の関数として、改良された状態が保持され
るレベルまで低下させる。徴候が所望のレベルまで軽減
されれば、治療を終了することができる。しかしなが
ら、患者は疾患徴候のいずれかの再発に際してさらに治
療を要する可能性がある。
【0118】予防適用(例えば、化学予防)において
は、本発明の化合物を含有する組成物を、特定の疾患に
対して感受性のまたはその危険がある患者に投与する。
かかる量は「予防上有効量もしくは用量」と定義され
る。この用途では、正確な量は、再度、健康および体重
の患者状態に依存する。
【0119】本開示を読んだ当業者に明らかなごとく、
本発明は、ヒトテロメラーゼに関する価値ある試薬を提
供する。必要な前記記載は、特定化合物の限定的かつ例
示的にすぎないサンプルを提供し、本発明の範囲を限定
するものと解釈されるべきではない。本発明の他の特徴
および利点は以下の実施例から明らかであろう。
【0120】
【実施例】以下の実施例は、本発明を理解し実施するに
おいて当業者を助力するために、本発明の特別の態様を
記載して、本発明を説明し、また、テロメラーゼ活性を
阻害する化合物を同定しテストするのに使用する方法の
記載を提供する。実施例は断じて本発明を限定するもの
と解釈されるべきではない。
【0121】A.化学合成 一般的手法A:6−ジメトキシメチル−3−シアノ−2
−チオエーテルピリジンの合成 以下に、反応図式1の化合物2の合成を示す。正圧の窒
素下で、磁気スターラーを備えた丸底フラスコに、3−
シアノ−2−メルカプトピリジン−6−カルボキシアル
デヒドジメチルアセタール(1.0513g、5.0ミリ
モル)、DMF(5ml)、K2CO3(0.7602
g、5.5ミリモル)、および対応するアルキル化剤
(5.2ミリモル)を仕込んだ。均一でない混合物を室
温で3時間撹拌した。反応混合物を氷/水(50ml)
に注ぎ、酢酸エチル(EtOAc)で2回抽出した。合
した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(NaCl、ブ
ライン)で洗浄し、硫酸マグネシウム(MgSO4)上
で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーションによっ
て溶媒を除去して、カップリングした生成物を得た。単
離収率は87−96%の範囲である。生成物を1H N
MRおよびTLCによって分析した。
【0122】一般的手法B:6−ジメトキシメチル−3
−シアノ−2−チオエーテルピリジンのアセタール脱保
護 以下に、反応図式1の化合物2の同反応図式の化合物3
への変換を示す。正圧の窒素下、磁気スターラー、温度
計および還流コンデンサーを装備した三口丸底フラスコ
に、対応するジメチルアセタール(5.0ミリモル)、
ベンゼン(60ml)、およびp−トルエンスルホン酸
(1.9975g、10.5ミリモル)を導入した。73
−78℃にて、この混合物を48時間還流した。該反応
混合物を飽和重炭酸ナトリウム(NaHCO3)水溶液
に注ぐことによって反応をクエンチし、塩化メチレンで
2回抽出した。合した有機層を飽和NaCl水溶液(ブ
ライン)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロー
タリーエバポレーションによって溶媒を除去して、所望
のアルデヒドを得た。生成物を1H NMRおよびTL
Cによって分析した。
【0123】一般的手法C:6−イミノ−3−シアノ−
2−チオエーテルピリジンの合成 この手法は反応図式1の化合物2または化合物3のその
反応図式の化合物4への変換を示す。窒素の正圧下、磁
気スターラー、温度計、および還流コンデンサーを装備
した三口丸底フラスコに、対応するジメチルアセタール
またはアルデヒド(1.0ミリモル)、3Åモレキュラ
ーシーブ(5.0g)、ベンゼン(12ml)、および
p−トルエンスルホン酸(0.3995g、2.1ミリモ
ル)、およびアミン(1.0ミリモル)を仕込んだ。混
合物を73−78℃で24−48時間還流した。冷却
後、モレキュラーシーブを濾去し、塩化メチレンで洗浄
した。濾液を飽和NaHCO3水溶液に注ぎ、塩化メチ
レンで2回抽出した。合した有機層を飽和NaCl水溶
液(ブライン)で洗浄し、MgSO4(または硫酸ナト
リウム(Na2SO4))上で乾燥し、濾過し、溶媒をロ
ータリーエバポレーションによって除去して粗製生成物
を得た。該粗製生成物をアセトニトリルから再結晶化し
た。最終生成物を1H NMRおよびTLCによって分
析した。
【0124】一般的手法D:ジメトキシアセタール ピ
リジン チオエーテルの脱保護 この手法も、反応図式1の化合物2のその反応図式の化
合物3への変換を示す。正圧の窒素下、磁気スターラー
および温度計を装備した三口丸底フラスコに、対応する
アセタール(7.0ミリモル)およびクロロホルム(C
HCl3、63ml)を導入した。この混合物に、トリ
フルオロ酢酸水溶液(TFA/H2O、31ml/31
ml)の第2混合物を0℃で添加した。反応混合物を、
TLC分析によって判定して完了するまで、35℃にて
激しく撹拌した(3−78時間)。飽和NaHCO3
溶液で反応をクエンチし、その溶液をEtOAcで2回
抽出した。各抽出からの合した有機層を飽和NaCl水
溶液(ブライン)で洗浄し、硫酸ナトリウム(NaSO
3)上で乾燥し、濾過した。ロータリーエバポレーショ
ンによって溶媒を除去し、生成物を1H NMRおよび
TLCによって分析した。
【0125】一般的手法E:ヒドラジドおよびセミカル
バジド誘導体の合成 この手法は、反応図式1の化合物5の形成を示す。磁気
スターラーを装備した反応容器に、対応するジメチルア
セタール(0.25ミリモル)、セミカルバジドまたは
ヒドラジド(0.25ミリモル)、メタノール(2.5m
l)、および2滴の濃塩酸(HCl)を仕込んだ。該容
器をゴム製セプタムで密閉し、圧力放出ニードルを供し
た。容器をソニケーターに置き、50℃に2日間加熱し
た。冷却後、濾過によって固形物を単離し、メタノール
で洗浄した。生成物を高真空オーブン中で一晩乾燥し
た。以下に本明細書に記載した代表的な化合物について
のNMRデータを示す。 化合物XVI:1 H NMR(400MHz,DMSO−d6)2.41
(s,3H),4.59(s,2H),7.27−7.30
(m,1H),7.52−7.47(m,2H),7.74
(d,1H,J=7.5Hz),7.82(s,1H),8.
02(d,1H,J=8Hz),8.34(m,2H),
9.16(s,1H)
【0126】B.抗−腫瘍活性 1つの非制御実験において、化合物XVIを、約48時
間の投与期間でテロメラーゼ−陽性細胞に投与した。顕
著なテロメラーゼ長の短化は全く観察されなかった。し
かしながら、さらなるデータは、化合物XVIの半減期
が約12時間程であることを示している。従って、テス
ト方法が毎12時間、またはより頻繁な投与頻度を含ん
でいるか、または細胞を約5μMおよび約10μMの間
の化合物XVIの一定濃度に暴露していれば、化合物X
VIで処理した細胞はテロメアの短化を示したと考えら
れた。
【0127】
【発明の効果】本発明により、テロメラーゼ活性を阻害
し、テロメラーゼ活性が悪影響を及ぼす疾病状態、特に
癌を治療するための新規の化合物、組成物および方法が
提供される。本発明の化合物により、非−悪性細胞には
何ら影響することなく、不死化を維持するにはテロメラ
ーゼ活性を要する悪性細胞の非常に選択的かつ有効な治
療が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 409/12 213 C07D 409/12 213 413/12 213 413/12 213 417/12 213 417/12 213

Claims (59)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式: 【化1】 [式中、X1は酸素、硫黄、スルホン、スルフィニル、
    および−NR−よりなる群から選択され、ここに、Rは
    水素、アルキル、アリール、およびアラルキルよりなる
    群から選択され;R1は−Yn6であり、ここに、nは
    0および10の間の整数であり、0を超えるnについて
    の各Ynは、独立して、メチレン、メチン、または第四
    級炭素であり、すべてのnの値についてのR6はアルキ
    ル、アリール、ヘテロサイクル、アラルキル、ヘテロア
    ラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、
    ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニ
    ル、アラルキルカルボニル、アミノカルボニル、アルキ
    ルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ジア
    ルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノカルボニ
    ル、アリールアルキルアミノカルボニル、カルボキシ
    ル、カルボキシアルデヒド、アルコキシカルボニル、ア
    リールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスルホニ
    ル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリ
    ールスルフィニル、またはアルキル、アリール、および
    ヘテロサイクルよりなる群から選択されるリンカーLで
    あり、そのリンカーに前記した構造式を有する1−3の
    化合物が結合し;R2は水素、アルキル、アリール、ヒ
    ドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、ハロゲ
    ン、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、アリールア
    ルキルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカル
    ボニル、アリールアミノカルボニル、ジアルキルアミノ
    カルボニル、ジアリールアミノカルボニル、アリールア
    ルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリー
    ルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカ
    ルボニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニ
    ル、アリールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスル
    ホニル、またはアリールスルホニルであり;R3および
    4は、独立して、水素、アミノ、アルキルアミノ、ア
    リールアミノ、ヘテロサイクルアミノ、アラルキルアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロサイ
    クルアルキルアミノ、アルキルカルボニル、アリールカ
    ルボニル、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール
    オキシル、アルコキシル、低級アルキル、アリール、ヘ
    テロアリール、アラルキル、シアノ、カルボキシル、ア
    ルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラ
    ルコキシカルボニル、およびヘテロアラルキルよりなる
    群から選択され;R5は、イミニル、ヒドロキシイミニ
    ル、アルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキル
    イミニル、アルコキシイミニル、アリールオキシイミニ
    ル、ヘテロサイクルイミニル、環状基および−HC=N
    NHR7(式中、R7は水素、アルキル、アリール、アラ
    ルキル、ヘテロサイクル、ヘテロサイクルアルキル、お
    よび−C(=X2)(X3p8よりなる群から選択さ
    れ、ここに、pは0または1であり、X2は酸素または
    硫黄であって、X3は酸素、硫黄および−NR9−よりな
    る群から選択され、ここに、R8およびR9は、独立し
    て、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサ
    イクル、およびヘテロサイクルアルキルよりなる群から
    選択される)よりなる群から選択される;ここに、R4
    およびR5は基−Qk−N=CR'−(式中、kは1また
    は2であり、R'は水素、アルキル、アリール、アラル
    キル、ヘテロサイクル、およびヘテロサイクルアルキル
    よりなる群から選択され、各Qkは、独立して、メチレ
    ン、メチン、および第四級炭素よりなる群から選択され
    る)についての結合点となることができる;但し、X1
    が硫黄であり、nが1であり、Yがメチレンであり、R
    2がシアノであり、R3およびR4が水素であって、R6
    4−クロロフェニルである場合には、R5は4−メチル
    フェニルイミニルではない]で示される化合物またはそ
    の医薬上許容される塩。
  2. 【請求項2】 nが1または2であって、R6がアルキ
    ル、アリール、アラルキル、アリールカルボニル、およ
    びヘテロサイクルよりなる群から選択される請求項1記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】 X1が酸素または硫黄である請求項2記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】 R2がシアノである請求項3記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 R5がイミニル、ヒドロキシイミニル、
    アルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキルイミ
    ニル、アルコキシイミニル、アリールオキシイミニル、
    ヘテロサイクルイミニル、および環状基よりなる群から
    選択される請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R5がアルキルイミニル、アリールイミ
    ニル、アラルキルイミニル、ヘテロアリールイミニル、
    または環状基である請求項5記載の化合物。
  7. 【請求項7】 X1が硫黄である請求項6記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】 nが1であり、Yがメチレンであって、
    6がアリールまたはヘテロアリールである請求項7記
    載の化合物。
  9. 【請求項9】 R5がフェニルイミニル、置換フェニル
    イミニル、ナフチルイミニル、または置換ナフチルイミ
    ニルである請求項8記載の化合物。
  10. 【請求項10】 構造式: 【化2】 [式中、R10−R14は、独立して、水素、ハロゲン、ヒ
    ドロキシル、ヘテロサイクル、アルキル、アリール、ア
    ラルキル、ヘテロサイクルアルキル、アルコキシル、ア
    リールオキシル、ヘテロサイクルオキシル、ニトロ、シ
    アノ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルカルボニ
    ルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカル
    ボニル、アリールオキシカルボニル、カルボキシル、お
    よびヘテロサイクルチオよりなる群から選択され;R15
    −R19は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、
    アリール、低級アルキル、アルコキシル、アリールオキ
    シル、アリールチオ、ニトロ、シアノ、アルキルアミ
    ノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択され、
    さらに、R16およびR17は一緒になって、基−C(O)
    −NR20−C(O)−または−O−(CH2m−O−
    (式中、mは1または2であって、R20は水素、アリー
    ル、アラルキルまたはアルキルである)についての結合
    点となることができる]で示される請求項9記載の化合
    物。
  11. 【請求項11】 R3およびR4が水素であって、R10
    14が、独立して、水素およびハロゲンよりなる群から
    選択される請求項10記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R10、R11、R14、R18、およびR19
    が水素であり;R12がクロロであり;R13が水素または
    クロロであり;R15が水素、フェノキシ、または4−メ
    チルフェノキシであり;R16が水素、クロロ、フルオ
    ロ、ニトロ、またはトリフルオロメチルであり;R17
    メトキシ、シアノ、ブロモ、クロロ、フルオロ、トリフ
    ルオロメチル、およびジメチルアミノよりなる群から選
    択されるか;R16およびR17が一緒になって、基−C
    (O)−NR20−C(O)−または−O−(CH22
    O−(式中、R20は水素、エチルまたはベンジルであ
    る)についての結合点である請求項11記載の化合物。
  13. 【請求項13】 R13がクロロであって、R15が水素で
    ある請求項12記載の化合物。
  14. 【請求項14】 R16が水素である請求項13記載の化
    合物。
  15. 【請求項15】 R17がクロロまたはメトキシである請
    求項14記載の化合物。
  16. 【請求項16】 R16がクロロであって、R17がシアノ
    である請求項13記載の化合物。
  17. 【請求項17】 R16およびR17がフルオロである請求
    項13記載の化合物。
  18. 【請求項18】 R16およびR17が基−C(O)−NR
    20−C(O)−または−O−(CH22−O−について
    の結合点である請求項13記載の化合物。
  19. 【請求項19】 R16がトリフルオロメチルであって、
    17がブロモである請求項13記載の化合物。
  20. 【請求項20】 R15およびR17がメトキシであり、R
    12、R13、およびR19がクロロであって、R3、R4、R
    10、R11、R14、R16、およびR18が水素である請求項
    10記載の化合物。
  21. 【請求項21】 R5がヘテロアリールイミニルである
    請求項8記載の化合物。
  22. 【請求項22】 R5がピリジルイミニル、置換ピリジ
    ルイミニル、イソキノリルイミニルまたは置換イソキノ
    リルイミニルである請求項21記載の化合物。
  23. 【請求項23】 構造式: 【化3】 [式中、R21−R25は、独立して、水素、ハロゲン、ヒ
    ドロキシル、ヘテロサイクル、アルキル、アリール、ア
    ラルキル、ヘテロサイクルアルキル、アルコキシル、ア
    リールオキシル、ヘテロサイクルオキシル、ニトロ、シ
    アノ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルカルボニ
    ルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカル
    ボニル、アリールオキシカルボニル、およびヘテロサイ
    クルチオよりなる群から選択され、ここに、隣接する置
    換基は、基−Z1−Z2−Z3−Z4−(式中、Z1−Z
    4は、独立して、メチレン、メチン、第四級炭素、およ
    び酸素よりなる群から選択される)についての結合点と
    なることができ;R26−R29は、独立して、水素、ハロ
    ゲン、ヒドロキシル、アリール、低級アルキル、アルコ
    キシル、アリールオキシル、アリールチオ、ニトロ、シ
    アノ、アルキルアミノ、およびジアルキルアミノよりな
    る群から選択される]を有する請求項22記載の化合
    物。
  24. 【請求項24】 R21−R25が、独立して、水素および
    ハロゲンよりなる群から選択される請求項23記載の化
    合物。
  25. 【請求項25】 R21、R22、およびR25が水素であ
    り;R23およびR24がクロロであって;R26−R29が、
    独立して、水素、ハロゲン、または低級アルキルである
    請求項24記載の化合物。
  26. 【請求項26】 R3が水素であり、R4がメトキシカル
    ボニルであり、R26がメチルであって、R27−R29が水
    素である請求項25記載の化合物。
  27. 【請求項27】 R3およびR4が水素である請求項25
    記載の化合物。
  28. 【請求項28】 R26およびR28が水素であって、R27
    およびR29がメチルである請求項27記載の化合物。
  29. 【請求項29】 R26およびR27が水素であり、R28
    ブロモまたはメチルであって、R29が水素またはメチル
    である請求項27記載の化合物。
  30. 【請求項30】 R28がブロモであって、R29が水素で
    ある請求項29記載の化合物。
  31. 【請求項31】 R28がメチルであって、R29が水素で
    ある請求項29記載の化合物。
  32. 【請求項32】 R26およびR28が水素であって、R27
    およびR29がメチルである請求項27記載の化合物。
  33. 【請求項33】 R26、R28およびR29が水素であっ
    て、R27がメチルである請求項27記載の化合物。
  34. 【請求項34】 R26がメチルであって、R27−R29
    水素である請求項27記載の化合物。
  35. 【請求項35】 R3およびR4が水素であって、R21
    25が、それらが結合するフェニル環と一緒になって、
    2,6−ジクロロフェニル、3,5−ビス(トリフルオロ
    メチル)フェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、
    4−(2−フェニルエテニル)フェニル、4−イソプロ
    ピルフェニル、2−ブロモフェニル、2−トルリル、6
    −クロロベンゾ[3,4−e]−1,3−ジオキシン−8
    −イル、2,5−ジメチルフェニル、2,4−ビス(トリ
    フルオロメチル)フェニル、2−フルオロ−3−クロロ
    フェニル、3,5−ジメチルフェニル、4−tert−ブチ
    ルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、3,5−ジクロ
    ロフェニル、2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル、
    3,4−ジメチルフェニル、2−ブロモ−5−フルオロ
    フェニル、3−ブロモフェニル、3,5−ジクロロフェ
    ニル、3,4−ビス(ベンジルオキシ)フェニル、4−
    (トリフルオロメチル)フェニル、2−クロロフェニ
    ル、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル、3−クロ
    ロフェニル、3,4−(1,1,4,4−テトラメチルブチ
    レン)フェニル、2−エチル−4,5−(1,1,4,4−
    テトラメチルブチレン)フェニル、3,4−(メチレン
    ジオキシ)フェニル、および2−ブロモ−5−フルオロ
    フェニルよりなる群から選択されるフェニル基を定義す
    る請求項23記載の化合物。
  36. 【請求項36】 R3およびR4が各々水素であって、R
    5が3−メチル−2−ピリジルイミニル、5−ブロモ−
    2−ピリジルイミニル、5−メトキシ−2−ピリジルイ
    ミニル、3−ピリジルイミニル、または2−クロロ−3
    −ピリジルイミニルである請求項22記載の化合物。
  37. 【請求項37】 R5が3−メチル−2−ピリジルイミ
    ニルであって、R6が2−ビフェニル、4−ビフェニ
    ル、および2−メチルナフチルよりなる群から選択され
    る請求項36記載の化合物。
  38. 【請求項38】 R5が3−ピリジルイミニルであっ
    て、R6が3,4−ジクロロフェニルである請求項36記
    載の化合物。
  39. 【請求項39】 R5が2−クロロ−3−ピリジルイミ
    ニルであって、R6が3,4−ジクロロフェニルである請
    求項36記載の化合物。
  40. 【請求項40】 R6がヘテロアリールである請求項3
    6記載の化合物。
  41. 【請求項41】 R5が3−メチル−2−ピリジルイミ
    ニルであって、R6が5−クロロベンゾ[4,3−b]チ
    オフェン−3−イル、2−(3−クロロ−4−フルオロ
    フェニル)チアゾール−4−イル、2−(4−クロロフ
    ェニル)チアゾール−4−イル、5−(2−(トリフル
    オロメチル)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
    −3−イル、および2−クロロチエン−5−イルよりな
    る群から選択される請求項40記載の化合物。
  42. 【請求項42】 R5が5−ブロモ−2−ピリジルイミ
    ニルであって、R6が2−クロロチエン−5−イルであ
    る請求項40記載の化合物。
  43. 【請求項43】 R5が5−メトキシ−2−ピリジルイ
    ミニルであって、R6が2−クロロチエン−5−イルで
    ある請求項40記載の化合物。
  44. 【請求項44】 R3およびR4が水素であり、R5が3
    −メチル−2−ピリジルイミニルであり、nが2であ
    り、Yがメチレンであって、R6が4−フルオロフェニ
    ルである請求項7記載の化合物。
  45. 【請求項45】 R5がアルキルイミニルであって、R6
    がフェニルまたは置換フェニルである請求項8記載の化
    合物。
  46. 【請求項46】 R3およびR4が水素であって、R6
    3,4−ジクロロフェニルである請求項45記載の化合
    物。
  47. 【請求項47】 R5がアダマンチルイミニル、クロロ
    アダマンチルイミニル、ノルアダマンチルイミニル、ノ
    ルボルニルイミニル、スピロ[4.5]デカニルイミニ
    ル、2−エチニルシクロヘキシルイミニル、ボルニルイ
    ミニル、または−(シス)−ミルタニルイミニルである
    請求項46記載の化合物。
  48. 【請求項48】 R5がアラルキルイミニルである請求
    項8記載の化合物。
  49. 【請求項49】 R3およびR4が水素であり、R6が4
    −クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、または
    3,4−ジクロロフェニルであって、R5がベンジルイミ
    ニル、置換ベンジルイミニル、2−フェニルエチルイミ
    ニル、または置換2−フェニルエチルイミニルである請
    求項48記載の化合物。
  50. 【請求項50】 R5が−CH=NNHR7であって、R
    7がアリールである請求項4記載の化合物。
  51. 【請求項51】 nが1であり、Yがメチレンであり、
    1が硫黄であり、R3およびR4が水素であり、R6
    3,4−ジクロロフェニルであって、R7が4−メチルフ
    ェニルまたは4−クロロフェニルである請求項50記載
    の化合物。
  52. 【請求項52】 nが1であり、Yがメチレンであり、
    1が硫黄であり、R3およびR4が水素であり、R6
    3,4−ジクロロフェニルであって、R5がキヌクリジル
    イミニルである請求項5記載の化合物。
  53. 【請求項53】 以下に示す構造式: 【化4】 [式中、X1は硫黄であり、R2はシアノであり、R3
    よびR4は水素であり、R5はヘテロアリールイミニルで
    あって、Lはアルキルまたはアリールである]を有する
    請求項1記載の化合物。
  54. 【請求項54】 R5が3−メチル−2−ピリジルイミ
    ニルであって、Lがエチレン、エテニレン、およびエチ
    ニレンよりなる群から選択される請求項53記載の化合
    物。
  55. 【請求項55】 Lがエテニレンである請求項54記載
    の化合物。
  56. 【請求項56】 癌細胞のテロメアが連続的細胞分裂に
    わたって長さが減少するように哺乳動物における癌細胞
    においてテロメラーゼ活性を阻害する構造式: 【化5】 [式中、X1は酸素、硫黄、スルホン、スルフィニル、
    および−NR−よりなる群から選択され、ここに、Rは
    水素、アルキル、アリール、およびアラルキルよりなる
    群から選択され;R1は−Yn6であり、ここに、nは
    0および10の間の整数であり、0を超えるnについて
    の各Ynは、独立して、メチレン、メチン、または第四
    級炭素であり、すべてのnの値についてのR6はアルキ
    ル、アリール、ヘテロサイクル、アラルキル、ヘテロア
    ラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、
    ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニ
    ル、アラルキルカルボニル、アミノカルボニル、アルキ
    ルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ジア
    ルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノカルボニ
    ル、アリールアルキルアミノカルボニル、カルボキシ
    ル、カルボキシアルデヒド、アルコキシカルボニル、ア
    リールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスルホニ
    ル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリ
    ールスルフィニル、またはアルキル、アリール、および
    ヘテロサイクルよりなる群から選択されるリンカーLで
    あり、そのリンカーに前記した構造式を有する1−3の
    化合物が結合し;R2は水素、アルキル、アリール、ヒ
    ドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、ハロゲ
    ン、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、アリールア
    ルキルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカル
    ボニル、アリールアミノカルボニル、ジアルキルアミノ
    カルボニル、ジアリールアミノカルボニル、アリールア
    ルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリー
    ルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカ
    ルボニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニ
    ル、アリールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスル
    ホニル、またはアリールスルホニルであり;R3および
    4は、独立して、水素、アミノ、アルキルアミノ、ア
    リールアミノ、ヘテロサイクルアミノ、アラルキルアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロサイ
    クルアルキルアミノ、アルキルカルボニル、アリールカ
    ルボニル、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール
    オキシル、アルコキシル、低級アルキル、アリール、ヘ
    テロアリール、アラルキル、シアノ、カルボキシル、ア
    ルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラ
    ルコキシカルボニル、およびヘテロアラルキルよりなる
    群から選択され;R5は、イミニル、ヒドロキシイミニ
    ル、アルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキル
    イミニル、アルコキシイミニル、アリールオキシイミニ
    ル、ヘテロサイクルイミニル、環状基および−HC=N
    NHR7(式中、R7は水素、アルキル、アリール、アラ
    ルキル、ヘテロサイクル、ヘテロサイクルアルキル、お
    よび−C(=X2)(X3p8よりなる群から選択さ
    れ、ここに、pは0または1であり、X2は酸素または
    硫黄であって、X3は酸素、硫黄および−NR9−よりな
    る群から選択され、ここに、R8およびR9は、独立し
    て、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサ
    イクル、およびヘテロサイクルアルキルよりなる群から
    選択される)よりなる群から選択される;ここに、R4
    およびR5は基−Qk−N=CR'−(式中、kは1また
    は2であり、R'は水素、アルキル、アリール、アラル
    キル、ヘテロサイクル、およびヘテロサイクルアルキル
    よりなる群から選択され、各Qkは、独立して、メチレ
    ン、メチン、および第四級炭素よりなる群から選択され
    る)についての結合点となることができる]を有する化
    合物またはその医薬上許容される塩を有効成分とする癌
    治療剤。
  57. 【請求項57】 医薬上許容される担体中の治療上有効
    量の請求項56記載の化合物またはその医薬上許容され
    る塩を含有してなる癌治療用組成物。
  58. 【請求項58】 構造式: 【化6】 [式中、X1は酸素、硫黄、スルホン、スルフィニル、
    および−NR−よりなる群から選択され、ここに、Rは
    水素、アルキル、アリール、およびアラルキルよりなる
    群から選択され;R1は−Yn6であり、ここに、nは
    0および10の間の整数であり、0を超えるnについて
    の各Ynは、独立して、メチレン、メチン、または第四
    級炭素であり、すべてのnの値についてのR6はアルキ
    ル、アリール、ヘテロサイクル、アラルキル、ヘテロア
    ラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、
    ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニ
    ル、アラルキルカルボニル、アミノカルボニル、アルキ
    ルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ジア
    ルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノカルボニ
    ル、アリールアルキルアミノカルボニル、カルボキシ
    ル、カルボキシアルデヒド、アルコキシカルボニル、ア
    リールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスルホニ
    ル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリ
    ールスルフィニル、またはアルキル、アリール、および
    ヘテロサイクルよりなる群から選択されるリンカーLで
    あり、そのリンカーに前記した構造式を有する1−3の
    化合物が結合し;R2は水素、アルキル、アリール、ヒ
    ドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、ハロゲ
    ン、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、アリールア
    ルキルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカル
    ボニル、アリールアミノカルボニル、ジアルキルアミノ
    カルボニル、ジアリールアミノカルボニル、アリールア
    ルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリー
    ルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカ
    ルボニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニ
    ル、アリールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスル
    ホニル、またはアリールスルホニルであり;R3および
    4は、独立して、水素、アミノ、アルキルアミノ、ア
    リールアミノ、ヘテロサイクルアミノ、アラルキルアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロサイ
    クルアルキルアミノ、アルキルカルボニル、アリールカ
    ルボニル、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール
    オキシル、アルコキシル、低級アルキル、アリール、ヘ
    テロアリール、アラルキル、シアノ、カルボキシル、ア
    ルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラ
    ルコキシカルボニル、およびヘテロアラルキルよりなる
    群から選択され;R5は、イミニル、ヒドロキシイミニ
    ル、アルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキル
    イミニル、アルコキシイミニル、アリールオキシイミニ
    ル、ヘテロサイクルイミニル、環状基および−HC=N
    NHR7(式中、R7は水素、アルキル、アリール、アラ
    ルキル、ヘテロサイクル、ヘテロサイクルアルキル、お
    よび−C(=X2)(X3p8よりなる群から選択さ
    れ、ここに、pは0または1であり、X2は酸素または
    硫黄であって、X3は酸素、硫黄および−NR9−よりな
    る群から選択され、ここに、R8およびR9は、独立し
    て、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサ
    イクル、およびヘテロサイクルアルキルよりなる群から
    選択される)よりなる群から選択される;ここに、R4
    およびR5は基−Qk−N=CR'−(式中、kは1また
    は2であり、R'は水素、アルキル、アリール、アラル
    キル、ヘテロサイクル、およびヘテロサイクルアルキル
    よりなる群から選択され、各Qkは、独立して、メチレ
    ン、メチン、および第四級炭素よりなる群から選択され
    る)についての結合点となることができる]を有する化
    合物またはその医薬上許容される塩を有効成分とする癌
    治療剤。
  59. 【請求項59】 構造式: 【化7】 [式中、X1は酸素、硫黄、スルホン、スルフィニル、
    および−NR−よりなる群から選択され、ここに、Rは
    水素、アルキル、アリール、およびアラルキルよりなる
    群から選択され;R1は−Yn6であり、ここに、nは
    0および10の間の整数であり、0を超えるnについて
    の各Ynは、独立して、メチレン、メチン、または第四
    級炭素であり、すべてのnの値についてのR6はアルキ
    ル、アリール、ヘテロサイクル、アラルキル、ヘテロア
    ラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、
    ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニ
    ル、アラルキルカルボニル、アミノカルボニル、アルキ
    ルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ジア
    ルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノカルボニ
    ル、アリールアルキルアミノカルボニル、カルボキシ
    ル、カルボキシアルデヒド、アルコキシカルボニル、ア
    リールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスルホニ
    ル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリ
    ールスルフィニル、またはアルキル、アリール、および
    ヘテロサイクルよりなる群から選択されるリンカーLで
    あり、そのリンカーに前記した構造式を有する1−3の
    化合物が結合し;R2は水素、アルキル、アリール、ヒ
    ドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、ハロゲ
    ン、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、アリールア
    ルキルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカル
    ボニル、アリールアミノカルボニル、ジアルキルアミノ
    カルボニル、ジアリールアミノカルボニル、アリールア
    ルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリー
    ルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカ
    ルボニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニ
    ル、アリールオキシカルボニル、スルホ、アルキルスル
    ホニル、またはアリールスルホニルであり;R3および
    4は、独立して、水素、アミノ、アルキルアミノ、ア
    リールアミノ、ヘテロサイクルアミノ、アラルキルアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロサイ
    クルアルキルアミノ、アルキルカルボニル、アリールカ
    ルボニル、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール
    オキシル、アルコキシル、低級アルキル、アリール、ヘ
    テロアリール、アラルキル、シアノ、カルボキシル、ア
    ルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラ
    ルコキシカルボニル、およびヘテロアラルキルよりなる
    群から選択され;R5は、イミニル、ヒドロキシイミニ
    ル、アルキルイミニル、アリールイミニル、アラルキル
    イミニル、アルコキシイミニル、アリールオキシイミニ
    ル、ヘテロサイクルイミニル、環状基および−HC=N
    NHR7(式中、R7は水素、アルキル、アリール、アラ
    ルキル、ヘテロサイクル、ヘテロサイクルアルキル、お
    よび−C(=X2)(X3p8よりなる群から選択さ
    れ、ここに、pは0または1であり、X2は酸素または
    硫黄であって、X3は酸素、硫黄および−NR9−よりな
    る群から選択され、ここに、R8およびR9は、独立し
    て、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロサ
    イクル、およびヘテロサイクルアルキルよりなる群から
    選択される)よりなる群から選択される;ここに、R4
    およびR5は基−Qk−N=CR'−(式中、kは1また
    は2であり、R'は水素、アルキル、アリール、アラル
    キル、ヘテロサイクル、およびヘテロサイクルアルキル
    よりなる群から選択され、各Qkは、独立して、メチレ
    ン、メチン、および第四級炭素よりなる群から選択され
    る)についての結合点となることができる]を有する化
    合物またはその医薬上許容される塩を有効成分とするテ
    ロメラーゼ阻害剤。
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