JPH1148134A - 研磨終点検出方法、研磨終点検出装置及びこれを有する研磨装置 - Google Patents

研磨終点検出方法、研磨終点検出装置及びこれを有する研磨装置

Info

Publication number
JPH1148134A
JPH1148134A JP21607597A JP21607597A JPH1148134A JP H1148134 A JPH1148134 A JP H1148134A JP 21607597 A JP21607597 A JP 21607597A JP 21607597 A JP21607597 A JP 21607597A JP H1148134 A JPH1148134 A JP H1148134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
light
polished
end point
periodic structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21607597A
Other languages
English (en)
Inventor
Kajiro Ushio
嘉次郎 潮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP21607597A priority Critical patent/JPH1148134A/ja
Publication of JPH1148134A publication Critical patent/JPH1148134A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】研磨中又は研磨後において、精度よく、研磨量
や研磨終了点を検出する研磨終点検出方法、該検出を行
う装置及び該検出装置を備えた研磨装置を提供する。 【解決手段】被研磨部材の周期構造を有する研磨面に前
記周期の一周期長よりも大きな光径の光を照射する光学
系と、前記被研磨部材の研磨面からの反射光を受光する
受光部、又は前記反射光のうちn次(n≧1)回折光の
みを分離して受光する受光部と、前記受光部により受光
されたn次(n≧1)回折光の光量又はスポット位置
(回折角)により、研磨量又は研磨終点を検知する研磨
判定部と、を備えた研磨終点検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、半導体研磨にかか
る研磨終点を検出する方法、該検出を行う装置、及び該
検出装置を備えた研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの高密度化は限界を見せ
ず進展を続けており、高密度化に伴う様々の障害のいく
つかは、種々な技術や方法により克服されつつある。そ
して、大きな課題のひとつとして、グローバルな(比較
的大きなエリアでの)デバイス面の平坦化がある。この
課題は以下の事情により生じているものである。
【0003】まず、デバイスの集積度が上がるにつれ、
電極他の更なる積層化はさけられず、しかも、リソグラ
フィの短波長化に付随した、露光時の焦点深度短縮を考
慮すると、少なくとも露光エリア程度の範囲における層
間層の平坦化にかかる精度要求は大きい。また、金属電
極層の埋め込みであるいわゆる象嵌(プラグ、ダマシ
ン)の要求も高く、この場合、積層後の余分な金属層の
除去及び平坦化がどうしても要求される。
【0004】成膜法などの改良により、局所的に層間層
を平滑化する方法が多く提案、実行されているが、今
後、さらに必要とされる、より大きなエリアにおける効
率的な平坦化技術として注目を集めているのが、CMP
と呼ばれる研磨技術である。CMP(Chemical Mechani
cal PolishingまたはPlanarization)は、物理的研磨
と、化学的な作用(研磨材、溶液による溶かしだし)と
を併用して、ウェハーの表面凹凸を除いていくものであ
り、グローバル平坦化技術の最有力な候補となってい
る。具体的には、酸、アルカリなどの研磨物の可溶性溶
媒中に、研磨粒(シリカ、アルミナ、酸化セリウムなど
が一般的)を分散させたスラリーと呼ばれる研磨剤を用
い、適当な研磨布でウェハ表面を加圧して相対運動で摩
擦することにより研磨を進行させる。ウェハ全面におい
て、加圧と相対運動速度を一様とすることにより面内に
おける一様な研磨が可能になる。
【0005】この研磨技術にかかる工程は、従来の半導
体プロセスとのマッチングの点などにおいて未だに多く
の課題を残している。そのうちの大きな要求課題とし
て、研磨工程の終了検知がある。ことに、研磨工程を行
いながら(in-situ)、研磨終了点の検出を行うこと
は、工程効率化のためにも要請が大きい。研磨終了点を
検出する方法の一つとして、目的研磨層と異なる層へ研
磨が進んだ場合の摩擦変動を、ウェハ回転やパッド回転
にかかるモータートルクの変化によって検出する方法が
用いられている。また、研磨パッドに光路を設けたり、
ウェハ透過性の光(赤外光)を利用して、光学的な干渉
によって研磨中の薄膜の膜厚をウェハ裏面から測定する
方法も実用化にむけ開発が進められている。
【0006】このような研磨終了点を光学的に検出する
方法の多くは、薄膜による干渉を用いて膜厚を測定する
ことにより検出する方法である。例えば、研磨されてい
く層間絶縁膜を測定する際に、レーザ光を研磨面に照射
し、その反射光の強度をモニタすると、膜厚変動による
照射光の干渉条件の変化によって、光量の変動(膜厚減
少速度が一定であれば、通常正弦波的変動となる)がお
こるので、これにより膜厚即ち研磨量を測定することが
可能になる。照射にあたっては、ウェハ表面側からの照
射の他、ウエハ表面側からウェハを透過する赤外光を、
照射する方法も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、CM
Pにおける研磨終了点を研磨と同時(in-situ)にモニ
タする技術は、要請が高まっているにも関わらず、決定
的といえる方策がない。例えば、研磨終了点をモーター
トルクで検出する方式は、現時点においては明らかに、
異なる層の研磨開始を検知する場合にのみ有効であり、
しかも精度の上で不十分である。
【0008】また、光学式の場合に大きな問題になるの
は、研磨ウェハが光学的に一様な性質を持たないことで
ある。一般的に、CMPにおける研磨においては、下地
に金属配線が形成され凹凸を有する層間絶縁膜(図4
(a))を平坦な層間絶縁膜(図4(b))に研磨して
いくか、或いは全面に積層された金属(図4(c)を金
属層のある部分とない部分とからなる電極層の埋め込み
(象嵌)パターン(図4(d)に研磨していく。このよ
うにデバイスパターン(下地パターン)が存在するた
め、照射光の反射光又は透過光が、それによる様々な影
響を受ける。簡単な例では、下地に金属電極のパターン
があれば、その部分においては、(通常の波長では)透
過光は存在しなくなるし、反射光は大きくなる。また、
膜厚変動するのは、ウェハ全面ではなくその一部である
ことが多いため、その一部分からの光量変動しか検出さ
れない。さらに、凹凸が存在する場合の研磨の進行は、
平面状に研磨されていくという形ではなく、不均一な形
で進行することが多いため、一様な膜厚変化の場合のよ
うな単純に予測される信号は得られない。そのため、ブ
ランクのウェハが一面全体に成膜したウェハにおいて、
良好な膜厚測定性能をみせる干渉膜厚測定機構も、電極
の設けられたパターンウェハにおいては、雑音信号が大
きくなり、場合によっては測定が困難になるということ
も報告されている。
【0009】そこで、本発明は、このような問題点に鑑
みてなされたものであり、研磨中又は研磨後において、
精度よく、研磨量や研磨終了点を検出する研磨終点検出
方法、該検出を行う装置及び該検出装置を備えた研磨装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は第一に、「被研
磨部材の周期構造を有する研磨面に前記周期の一周期長
よりも大きな光径の光を照射する光学系と、前記被研磨
部材の研磨面からの反射光を受光する受光部、又は前記
反射光のうちn次(n≧1)回折光のみを分離して受光
する受光部と、前記受光部により受光されたn次(n≧
1)回折光の光量又はスポット位置(回折角)により、
研磨量又は研磨終点を検知する研磨判定部と、を備えた
研磨終点検出装置(請求項1)」を提供する。
【0011】また、本発明は第二に、「前記光が前記被
研磨部材に対して照射された照射位置を監視するモニタ
ー部を備えた請求項1記載の研磨終点検出装置(請求項
2)」を提供する。また、本発明は第三に、「前記研磨
判定部は、前記モニター部で検出された結果に基づい
て、前記光が、前記被研磨部材に形成された周期構造を
有する研磨面に照射されている期間のみ、断続的に前記
受光部で受光されたn次回折光の検出及び処理を行う機
能を有することを特徴とする請求項2記載の研磨終点検
出装置(請求項3)」を提供する。
【0012】また、本発明は第四に、「少なくとも、定
盤と、該定盤上に設けられた被研磨物の表面を研磨する
研磨パッドとを備えた研磨装置において、前記定盤及び
前記研磨パッドに光学的透過窓が設けられ、該光学的透
過窓の下側に請求項1〜3記載の研磨終点検出装置を有
することを特徴とする研磨装置(請求項4)」を提供す
る。
【0013】また、本発明は第五に、「被研磨部材に形
成された周期構造を有する研磨面に前記周期の一周期長
よりも大きな光径の光を照射し、その研磨面からの反射
光のうちn次(n≧1)回折光の光量又はスポット位置
(回折角)により、研磨量又は研磨終了点を検知するこ
とを特徴とする研磨終点検出方法(請求項5)」を提供
する。
【0014】また、本発明は第六に、「前記被研磨部材
に所定の周期構造を有するパターンを形成しておき、そ
の周期構造を有する研磨面に、光を常に照射することを
特徴とする請求項5記載の研磨終点検出方法(請求項
6)」を提供する。また、本発明は第七に、「前記光
が、前記被研磨部材を透過する波長の光であり、その光
を前記被研磨部材の裏面側より照射することを特徴とす
る請求項5又は6記載の研磨終点検出方法(請求項
7)」を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明にかかる実施形態の研磨終
点検出装置及びこれを有する研磨装置の例を以下に説明
するが、本発明はこの例に限定されるものではない。図
1は本発明にかかる実施形態の研磨終点検出装置であ
る。図2は本発明にかかる実施形態の研磨装置である。
【0016】図1に示すように、本発明にかかる実施形
態の研磨終点検出装置は、被研磨部材の周期構造を有す
る研磨面に前記一周期長より大きな光径の光を照射する
光学系(光源からの光は、コリメートレンズ2で平行光
とされ、偏光ビームスプリッタ3を通過後、集光レンズ
4により研磨面5に照射される)と、被研磨部材の研磨
面5からの反射光(反射光は偏光ビームスプリッタ3で
反射される)のうちn次(n≧1)回折光のみを分離し
て受光する受光部6と、受光部6により検出されたn次
(n≧1)回折光の光量又はn次回折光のスポット位置
(回折角)により、研磨量、又は研磨終点を検知する研
磨判定部17を備えている。
【0017】また、受光部6として、研磨面5からの反
射光を受光し、あらかじめ計算により算出された位置で
受光された、n次回折光のみを検出し処理する受光部で
も良い。図2に示すように、本発明にかかる実施形態の
研磨装置は、直径がウエハ口径の約2倍以上である円形
平面を備え、モータにより回転軸18回りに回転する定
盤12上に「研磨部材」として研磨パッド13を有す
る。
【0018】そして、研磨パッド13に対向して、ウエ
ハ15を研磨パッド13に押圧するための研磨ヘッド1
4が設けられている。研磨ヘッド14は、例えば、バッ
キングパッドを介して「研磨対象物」としてのウエハ1
5を研磨パッド13に押圧しており、図示されていない
研磨ヘッド支持腕、駆動装置により回転駆動、揺動運動
が可能になっている。
【0019】ウエハ15は、研磨ヘッド14により所定
の研磨荷重で研磨パッド13に押圧され、研磨ヘッド1
4の回転及び揺動と、定盤12の回転によって研磨パッ
ド13との間で相対運動する。また、研磨パッド及び定
盤には光学的窓が設けられており、その光学的窓の下側
には、研磨終点をその場でリアルタイムに測定する本発
明にかかる研磨終点検出装置が設けられている。
【0020】本発明にかかる研磨終点検出装置を用いて
行う終点検出方法の基本原理について、即ち研磨面から
の反射光のうち、n次(n≧1)回折光のみを受光する
方法、或いは反射光を受光し、あらかじめ計算により算
出された位置で受光されたn次回折光のみを検出し、処
理する方法により、精度よく終点を検出することができ
る理由について、以下に詳細に説明する。
【0021】CMPにおいて研磨対象であるウェハは、
集積されたデバイスであり、メモリーであってもCPU
であっても、構造的には、小さな個別素子(配線パター
ン)のかなり多数の周期構造が存在する。64MのDR
AMを例にとると、これは、ほぼサイズ1μm×1μm
のセルの集積体であって、このセルが、約1cm2上に
多数形成されてなる1チップがさらに並べられてウェハ
が構成されている。このため、適切な波長(一周期長と
同オーダの波長)の光を周期構造の一周期長に比較して
十分大きい光径(またはその照射面積)で、このような
ウェハの周期構造を有する研磨面に照射すると、その反
射光または透過光は、周期構造に依存した回折パターン
を生ずる。
【0022】ここで、簡単のため、図3(a)に示すよ
うに、ウエハに形成された周期構造を一次元(x方向)
で考察し、研磨前のウェハの周期構造を、周期hの正弦
波的なものと仮定する。即ち、周期構造を有するウエハ
の研磨面に光を照射した場合に、前記周期構造の位置
(x軸上のx0)に対する反射光(または透過光)の強
度について、膜厚(信号)変動しない部分からの強度成
分をaとし、信号が変動する変動成分をdとして、
【0023】
【数1】
【0024】であるとする(図3(b)参照)。ここで
波長λの光をウエハの周期構造に照射した場合の受光部
(結像面)(ウエハから受光部までの距離はDである)
における信号(x方向)は、回折位置が遠ければ(通常
の光学系では妥当な仮定)
【0025】
【数2】
【0026】のようなデルタ関数が単位構造からの像
(開口像)で変調された形になる。一般的な方法では、
第一項の即ち0次光の検出が行われ、式で示されるよう
に、変動成分dに非変動成分aが加わった形でとらえら
れる。本発明では、第2項以降であるn次回折光(n≧
1)を分離して強度変動を観察するので、変動分をより
S/Nを大きくとらえて信号検知することが可能にな
る。
【0027】また、光の照射部分のうち、周期構造部分
のみの検出が自動的に可能になる。光が周期構造を有す
る面に照射された場合は、その反射光(又は透過光)の
変動は、前述した正弦波の重ね合わせで記述できる。ま
た、例えば、正弦波的分布でなく、矩形的な強度分布に
は、
【0028】
【数3】
【0029】のように重ね合わせで記述できるので、デ
ルタ関数のかわりに
【0030】
【数4】
【0031】(Nは周期構造数)になったような形とな
るが、基本的に同様に、1次(以降)の回折光の光量変
動は変動成分dのみに依存し、感度のよい測定が可能に
なる。また、1次回折光と2次回折光の比は、周期構造
の周期のみに依存し、周期構造の0次回折光と1次回折
光の比をとれば、凸部分の光量比即ち膜厚の関数とな
る。このような方法によりいくつかの回折光の比例測定
から膜厚を測定することも可能である。
【0032】例えば、図4(a)に示すように、照射光
に対して透明で、表面に凹凸を有する層間絶縁膜21の
凸部分を研磨して図4(b)に示すように層間絶縁膜2
1を平坦にする工程を考えた場合、研磨部分は、膜厚の
変動により、上面下面での干渉条件変化により光量変化
をみせる(図3(b)に示す変動成分dに相当)が、研
磨されない部分からの光量は変化をみせない(図3
(b)に示す非変動成分aに相当)。
【0033】このような場合、本発明による上記のn次
回折光の観察では、膜厚変動による光量変化(簡単に膜
厚変動に換算可能)だけが効率よく観察できる。また、
図4(c)に示すように、全面に積層された金属23を
研磨していく場合に、研磨が進むと、図4(d)に示す
ように、金属層のある部分とない部分が形成されること
により、電極層の埋め込み(象嵌)パターンが出現し、
そのパターンによる回折光スポットが現れる。この光量
を観察すれば、これは、ほぼ強度0からの増加になるた
め、(研磨前は、金属層の下層は殆ど見えない。)S/
Nの大きな信号を検出することができる。
【0034】このように、本発明にかかる終点検出方法
の原理によれば、周期構造に起因してn次回折光の光量
変動が生じた際の変動成分だけを精度よく検出すること
ができる。また、本発明にかかる終点検出方法は、研磨
が平行平板的に行われないために、干渉を用いて光量変
動を検出する方法によっては、膜厚変動量を正確に算出
することが困難な場合でも、全体の周期構造に起因して
生ずるn次回折光の膜厚変動による光量変動を検出する
方法なので、研磨終了点を検知することが容易になるの
である。
【0035】以上説明したように、本発明にかかる終点
検出方法においては、0次回折光とn次回折光を分離し
て、n次回折光のみの光量変動を測定することが、感度
向上のためにも重要である。n次回折光のスポット位置
は、ウエハに形成された周期構造に依存するので、周期
構造のバリエーションに対応できるように受光部を用意
しておくことが好ましい。
【0036】受光部としてエリアセンサ、リニアセンサ
を用いた場合は、各n次回折光(n=1、2・・・)ご
とに受光された位置及びその光量を分離して処理するこ
とが可能である。よって、かかるセンサを用いる場合に
は、ウエハに形成された周期構造に依存して生じる所定
角度のn次回折光に対応できるように(種々の周期構造
が形成されたウエハに対応できるように)センサを比較
的大きなサイズにすることが好ましい。さらに、受光部
の設置位置を変える機構を設けてもよい。
【0037】ポイントセンサの場合は、研磨による膜厚
変化に対応して起こる回折光のスポッチ位置の変化に追
従できるように、移動機構を有するポイントセンサにす
ればよい。エリアサンサやリニアセンサのように各n次
回折光ごとに受光された位置及びその光量を分離して処
理することができない受光部の場合は、受光部の構成を
工夫するとよい。
【0038】通常、n次回折光は、0次回折光とは異な
った方向の反射角(あるいは屈折角)で観察され、n次
回折光は0次回折光の周囲を円運動するので、受光部の
形状は、0次回折光(及び入射光)を受光しないように
中心部のない、いわゆるドーナツ形状にするとよい。ま
た、ウエハに形成された周期構造に依存して生じる所定
角度のn次回折光に対応できるように(種々の周期構造
が形成されたウエハに対応できるように)受光部の設置
位置を変える機構を設けると良い。
【0039】周期部分での膜厚変動による光の位相変化
が、二次元的(パターン)な周期変動による位相変動
と、同程度になる場合は、回折条件の変化から、上記の
1次以降の回折光のスポット位置(回折角)の変動が測
定可能になる場合がある。この変動は、研磨される膜厚
と直接に相関しているので、膜の屈折率nが既知であれ
ば、この位置(角度)変化を測定することにより変化し
た膜厚を知ることも可能である。この位置(角度)変化
の測定は、各n次回折光ごとに受光された位置の検出が
可能な、エリアセンサ又はリニアセンサや、n次回折光
の位置(角度)変化に追従できるように設置位置が変え
られる機構を有するポイントセンサで測定することがで
きる。(請求項1、5) 前述したように、n次回折光のスポット位置は、ウエハ
に形成された周期構造に依存するので、n次回折光のス
ポット位置の変化に対応可能な受光部の構成が必要にな
り、また種々のウエハごとにそれに対応した測定を行う
必要があるが、ウエハに形成された周期構造に依存して
生じる所定角度のn次回折光に対応できるように受光部
の設置位置を変えられる機構を設ける必要がない測定方
法として、あらかじめ、すべてのウエハの一部に、終点
検出用の所定周期構造を有するパターンを設けておき、
この周期構造を有する研磨面へ光を照射し、そのn次回
折光の光量変動を測定する方法がある。この方法によ
り、終点検出(研磨量検出)を行えば、受光部を常に一
定位置に設定して測定することが可能になるほか、光量
変動からの研磨量換算も非常に簡便になる。
【0040】前記パターンは、露光装置による半導体パ
ターン形成時の位置合わせマークとなるアライメントパ
ターンと同様のものであり、簡単なラインアンドスペー
スや、碁盤状パターンが一般的である。これらのパター
ンは露光機用のマーク(他部分よりもエッチされて凹の
状態となっている。)と異なり、研磨面と同一面を有
し、研磨時にその膜厚が変動するものとする。(請求項
6) また、研磨中の終点検出測定の際に問題になるのは、ウ
ェハ(ウエハは研磨ヘッドにより保持され、動かされて
いる)及び定盤上に設けられた研磨パッドが、常に動い
ていることである。一般的な研磨装置において、周期構
造を有するウエハの研磨面に光を照射しようとする場合
は、定盤及び研磨パッドの一部に、光透過性の部分(光
学的窓)を設け、定盤の下に設けられた本発明にかかる
終点検出装置の光源から光学的窓を介して周期構造を有
するウエハの研磨面に照射するという方法が考えられ
る。
【0041】しかし、研磨パッド及びウェハは回転して
おり、さらにウェハは揺動運動を行うことが一般的であ
るため、光源がウェハと同期運動をするなどの相当複雑
な機構を設けない限り、ウェハの一定位置を照射し続け
ることは困難であり、照射位置が変動するときの反射光
は当然影響をうける。しかるに本発明においては、同一
周期の周期構造を有する研磨面に照射されている限り、
n次回折光のスポット位置は、照射位置が変動すること
により移動はするにしても、追随測定を続ければn次回
折光の光量は直接に膜厚に依存するので、大変有利であ
る。
【0042】しかし、照射部分の一部又は全部が、周期
構造部分からはずれることはあり得る。例えば、ウェハ
そのものが検出照射部分からはずれたり、エッジ部分
(パターンのない部分)を大きく含むところへ照射され
ることなどである。このような場合は、n次回折光の膜
厚変化に依らない変動が大きく観察されて、ノイズとな
る。
【0043】これらによる変動は、不連続で量的にも大
きなものが多いため、信号処理の段階で、除去できる場
合も多いが、本発明にかかる終点検出方法では、光源か
ら光を周期構造を有するウエハの研磨面に向けて照射
し、その反射光を0次回折光とn次(n≧1)回折光に
分離して、0次回折光により照射面の情報(例えば画像
情報)を取得し、n次(n≧1)回折光により、その回
折光の光量変化又は位置変化を測定しながら、即ち照射
位置を検知しながら、同時にn次回折光の光量又はn次
回折光のスポット位置を測定することが好ましい。
【0044】また、終点検出装置とは別にCCDなどの
撮像素子を有する研磨面観察用の光学系を設け、周期構
造を有するウエハの研磨面を観察し、その研磨面を認識
しながら、所定の周期構造へ適切に光を照射しながら、
n次回折光の光量変動を測定する方法が考えられる。
(請求項2) さらに、その際、光源からの光の照射が所定の周期構造
を有する研磨面に適切に行われている期間のみ、n次回
折光の検出を行うことも有用な方法である。
【0045】これによれば、n次回折光の測定は断続的
なものになるが、要求精度p(%)と、研磨時間tpに
比べ、信号不検出時間taが、十分短ければ問題はな
い。(ta<tp×p/100)(請求項3) さらに、本発明にかかる終点検出装置を研磨ヘッドに設
置して、ウェハ裏面より、周期構造を有するウエハの研
磨面に一周期長より大きな光径(またはその照射面積)
を有する赤外線を照射して、その反射光のうち、n次回
折光のみを受光する測定方法も有用である。
【0046】終点検出装置は研磨ヘッドに固定されてい
るので、常に研磨ヘッドと同じ動きをする。また、ウエ
ハは研磨ヘッドにより保持されているので、ウエハは研
磨ヘッドと同じ動きをする。つまり、終点検出装置はウ
エハと同じ動きをするので、常にウエハ研磨面の同一位
置への照射が可能となる。即ち、光の照射位置(測定位
置)を、適切に周期構造を有するウエハの研磨面に固定
することが可能となり、精度の良い測定を可能にする
(請求項7)。
【0047】これら本発明は、前述したように、研磨中
(in-situ)の終点検出に有効であるが、研磨後(in-li
ne)の測定にも当然適用することができる。この場合、
ウェハを静止状態で測定可能であり、測定位置の選択も
容易にできるため、測定がより簡便になる。また、前述
したようにあらかじめ、すべてのウエハの一部に所定周
期構造を有する終点検出用パターンを形成しておき、そ
の周期構造を有するウエハの研磨面に光を照射して、終
点を検出する方法も有効である。
【0048】
【実施例】
〔実施例1〕図1に示すような、本発明にかかる研磨終
点検出装置が組み込まれた図2に示すような研磨装置を
用いて、図4(a)に示すような6インチウェハ上のメ
モリー(16MB DRAM)の凹凸を有する層間絶縁
膜SiO2を研磨し、図4(b)に示すような平坦な層
間絶縁膜になった状態で研磨を終了するように、研磨終
了点の検出を行った。
【0049】この研磨終点検出装置及び研磨装置の構成
は実施形態で説明した構成と同じである。定盤12と研
磨パッド(エポキシ樹脂系研磨布)13には約2cmΦ
の円形孔が形成され、研磨パッド面と同一面に、石英の
透過窓(光学的窓)16が設けられている。
【0050】研磨装置の定盤12の下に設けられた終点
検出装置は、光源が波長780nmの半導体レーザで、
周期構造を有するウエハの研磨面に、約1mmの光径で
垂直入射させる光学系と、研磨面からの反射光を受光す
る受光部が設けられている。また、レーザの戻り光を防
ぐため、図示されていない偏光板、1/4波長板が設け
られている。
【0051】ウエハの研磨面に照射される光の光径は、
約2mmΦであり、この例のデバイスは約2μm×2μ
m程度のセルサイズであり、照射光の光径は周期構造に
比べて充分大きいので、この周期構造からの明瞭なn次
回折光スポットを観察することができる。研磨面からの
反射光のうちn次回折光を受光する受光素子は、光ダイ
オード型センサを用いた。n次回折光は研磨中に0次回
折光の周囲を円状運動するため、センサは、0次回折光
(および入射光)を受けないように、中心部のない形と
なっている。センサからの出力は増幅後、パソコンで処
理される。
【0052】研磨液(スラリー)は、コロイダルシリカ
粒をアルカリ溶媒に分散させたものを用い、100g/
cm2程度の研磨圧で行った。スラリー介在による光量
への影響(主に散乱損失)は1%以下であった。研磨中
に研磨面から反射されたn次回折光の光量(光強度)を
測定すると、光量(光強度)変化に周期的な強弱が繰り
返し見られ、その光量(光強度)変化は十分ノイズレベ
ルより高いものであった。この光量変動を研磨量に換算
し、光量変動から算出した所定の研磨量が実際に研磨さ
れているという前提で研磨を行った。そして、研磨終了
後にウェハを観察すると、研磨前の表面に凹凸(段差は
約1500Å)のある状態から、凹凸がなくなった平坦
な状態へと研磨されていた。このことから研磨面からの
反射光のうち、1次回折光の光量変動を測定することに
より、研磨終点の検出(凹凸の消失)が、十分行えるこ
とが確認できた。 〔実施例2〕実施例1の研磨装置を用いて、図4(c)
に示すような全面が金属に覆われた金属層を研磨し、研
磨終点を検出した。
【0053】研磨終了時は、図4(d)に示すような絶
縁層が露出し、電極層埋め込みパターン(象嵌)が出現
した形となる。研磨開始時には、正反射光、即ち0次回
折光しか観察されないため、0次回折光を受光しない
(n次回折光のみを受光する)受光部の出力は0であっ
た。絶縁層が露出するにつれ、金属層のパターンに起因
した回折光が出現し、1次回折光位置にセットされたド
ーナツ型モニタの出力が発生し始める。この1次回折光
強度を観測し、飽和した時点を終点とすることによっ
て、殆どオーバーポリッシュのない適切な研磨が可能で
あった。
【0054】実施例1及び実施例2から、本発明にかか
る研磨装置を用いると、研磨対象として層間絶縁膜と金
属電極膜の双方を研磨する際の研磨終点を研磨しながら
検出することが可能であることがわかった。
【0055】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、被
研磨部材に形成された周期構造に起因して生ずるn次回
折光の膜厚変化による光量変動又は位置(回折角)変化
を検出するので、精度良く膜厚変動量や研磨終了点を検
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる研磨終点検出装置の構成を示し
た図である。
【図2】本発明にかかる研磨装置の概略断面図である。
【図3】(a)は周期構造の金属配線パターン上に層間
絶縁膜が形成された研磨前におけるウエハの概略断面
(一次元方向)図であり、(b)は(a)で示す周期構
造を有するウエハ研磨面に照射された光の反射光につい
て、周期構造の位置(x軸)に対する光量(強度)を示
す図である。
【図4】(a)は研磨前のウエハ(ウエハ上に金属配線
パターン、層間絶縁膜が順次形成されている)の概略断
面図であり、(b)は研磨後のウエハの概略断面図であ
る。(c)は研磨前のウエハ(ウエハ上にパターンが形
成された絶縁膜が形成され、その上には全面に積層され
た金属が形成されている)の概略断面図であり、(d)
は研磨後のウエハの概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・光 2・・・コリメートレンズ 3・・・偏光ビームスプリッタ 4・・・集光レンズ 5・・・ウエハ研磨面 6・・・受光部(ディテクター) 7・・・スリット 11・・・光源 12・・・定盤 13・・・研磨パッド 14・・・研磨ヘッド 15・・・ウエハ 16・・・石英透過窓 17・・・コンピュータ 18・・・回転軸 21・・・層間絶縁膜 22・・・下地電極層 23・・・金属電極膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被研磨部材の周期構造を有する研磨面に前
    記周期の一周期長よりも大きな光径の光を照射する光学
    系と、 前記被研磨部材の研磨面からの反射光を受光する受光
    部、又は前記反射光のうちn次(n≧1)回折光のみを
    分離して受光する受光部と、 前記受光部により受光されたn次(n≧1)回折光の光
    量又はスポット位置(回折角)により、研磨量又は研磨
    終点を検知する研磨判定部と、を備えた研磨終点検出装
    置。
  2. 【請求項2】前記光が前記被研磨部材に対して照射され
    た照射位置を監視するモニター部を備えた請求項1記載
    の研磨終点検出装置。
  3. 【請求項3】前記研磨判定部は、前記モニター部で検出
    された結果に基づいて、前記光が、前記周期構造を有す
    る研磨面に照射されている期間のみ、前記受光部で受光
    されたn次回折光の検出及び処理を行う機能を有するこ
    とを特徴とする請求項2記載の研磨終点検出装置。
  4. 【請求項4】少なくとも、定盤と、該定盤上に設けられ
    た被研磨物の表面を研磨する研磨パッドとを備えた研磨
    装置において、 前記定盤及び前記研磨パッドに光学的透過窓が設けら
    れ、該光学的透過窓の下側に請求項1〜3記載の研磨終
    点検出装置を有することを特徴とする研磨装置。
  5. 【請求項5】被研磨部材に形成された周期構造を有する
    研磨面に前記周期の一周期長よりも大きな光径の光を照
    射し、その研磨面からの反射光のうちn次(n≧1)回
    折光の光量又はスポット位置(回折角)により、研磨量
    又は研磨終了点を検知することを特徴とする研磨終点検
    出方法。
  6. 【請求項6】前記被研磨部材に終点検出用の所定周期構
    造を有するパターンを形成しておき、そのパターンを有
    する研磨面に、光を照射して前記検知を行うことを特徴
    とする請求項5記載の研磨終点検出方法。
  7. 【請求項7】前記光が、前記被研磨部材を透過する波長
    の光であり、その光を前記被研磨部材の裏面側より照射
    することを特徴とする請求項5又は6記載の研磨終点検
    出方法。
JP21607597A 1997-08-11 1997-08-11 研磨終点検出方法、研磨終点検出装置及びこれを有する研磨装置 Pending JPH1148134A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21607597A JPH1148134A (ja) 1997-08-11 1997-08-11 研磨終点検出方法、研磨終点検出装置及びこれを有する研磨装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21607597A JPH1148134A (ja) 1997-08-11 1997-08-11 研磨終点検出方法、研磨終点検出装置及びこれを有する研磨装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1148134A true JPH1148134A (ja) 1999-02-23

Family

ID=16682874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21607597A Pending JPH1148134A (ja) 1997-08-11 1997-08-11 研磨終点検出方法、研磨終点検出装置及びこれを有する研磨装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1148134A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007518279A (ja) * 2004-01-08 2007-07-05 ストラスバウ 半導体ウェーハ研磨における光学的エンドポイント検出用の装置及び方法
JP2015520508A (ja) * 2012-04-25 2015-07-16 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 回折効果を用いた光学モデルの測定スペクトルへの適合
CN111964580A (zh) * 2020-07-30 2020-11-20 广东工业大学 一种基于光杠杆的薄膜位置与角度的检测装置及方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007518279A (ja) * 2004-01-08 2007-07-05 ストラスバウ 半導体ウェーハ研磨における光学的エンドポイント検出用の装置及び方法
JP2015520508A (ja) * 2012-04-25 2015-07-16 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 回折効果を用いた光学モデルの測定スペクトルへの適合
CN111964580A (zh) * 2020-07-30 2020-11-20 广东工业大学 一种基于光杠杆的薄膜位置与角度的检测装置及方法
CN111964580B (zh) * 2020-07-30 2022-02-11 广东工业大学 一种基于光杠杆的薄膜位置与角度的检测装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3313505B2 (ja) 研磨加工法
US6679756B2 (en) Method and apparatus for monitoring polishing state, polishing device, process wafer, semiconductor device, and method of manufacturing semiconductor device
US7052920B2 (en) Layer-thickness detection methods and apparatus for wafers and the like, and polishing apparatus comprising same
KR100254875B1 (ko) 연마방법 및 연마장치
JP3327175B2 (ja) 検知部及びこの検知部を具えたウェハ研磨装置
US20020197871A1 (en) Method of polishing a film
JP2000326220A (ja) 異なる波長の光線を用いた終点検出
JP4858798B2 (ja) 研磨装置、研磨方法およびこの研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法
JP2006522493A (ja) Cmpのための基板全体用スペクトル画像形成システム
JP3360610B2 (ja) 検出方法及び検出装置及び研磨装置
JPH1148134A (ja) 研磨終点検出方法、研磨終点検出装置及びこれを有する研磨装置
JP4581427B2 (ja) 膜厚評価方法、研磨終点検出方法
TW436383B (en) The end-point detection method of CMP polishing using the principle of optical confocal feedback
JPH10294297A (ja) 研磨装置
JP3395663B2 (ja) 検出方法及び検出装置及び研磨装置及び研磨方法
JP3550594B2 (ja) 多層膜試料の膜厚測定装置及びそれを有する研磨装置
JP4147675B2 (ja) 検知方法、検知装置、及び研磨装置
JP4505893B2 (ja) 検出装置及び検出方法
JP4487370B2 (ja) 研磨状態測定装置及び測定方法及び研磨装置及び半導体デバイス製造方法
JP3460134B2 (ja) 検知方法、膜厚計測方法、検知装置、膜厚計測装置、及び研磨装置
JP2000241126A (ja) 測定装置及び測定方法
JPH11204473A (ja) 研磨加工方法および研磨加工装置
JP2000223451A (ja) 研磨状態測定方法
JP2001284298A (ja) 研磨状態のモニタリング方法、研磨装置、及び半導体デバイスの製造方法
JPH1073420A (ja) 面形状測定装置及びそれを用いた研磨装置