JPH1147461A - 梃子ハンドルを使用した鋏 - Google Patents

梃子ハンドルを使用した鋏

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Publication number
JPH1147461A
JPH1147461A JP20898697A JP20898697A JPH1147461A JP H1147461 A JPH1147461 A JP H1147461A JP 20898697 A JP20898697 A JP 20898697A JP 20898697 A JP20898697 A JP 20898697A JP H1147461 A JPH1147461 A JP H1147461A
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JP
Japan
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lever
blade member
scissors
handle
thumb
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Pending
Application number
JP20898697A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Matsuzaki
松崎邦彦
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MATETSUKU MATSUZAKI KK
Original Assignee
MATETSUKU MATSUZAKI KK
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Publication date
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Publication of JPH1147461A publication Critical patent/JPH1147461A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋏は殆どのヘアーカッティング動作中、ガイ
ドとしての指や櫛を切るという絶えまのない危険性があ
った。 【解決手段】 鋏100は2つの刃部材102、104
を軸結合部によって相互に連結ピン10bを中心に回転
可能に連結すると共に、第1刃部材102においては軸
結合の後方に梃子ハンドル112を有し、この梃子ハン
ドル112は梃子支点122による梃子力を応用し両刃
部材102、104の切刃間のテンションそして摩擦は
増大し、そうする時使用者の親指そして中指の運動によ
る引き離し動作によって両刃部材102、104の切刃
間のテンションそして摩擦を減するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は美理容等に用いる鋏
の改良で、特に一対の刃部材が相互に接するよう保持さ
せる一方結合部の後方の接触部は結合部を支点として梃
子作用で適切なカッテング動作を行なうようにした鋏の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に鋏とは軸結合部によって相互に旋
回自在に連結された2つの独立した刃部材で構成されて
おり、これら刃部材は夫々にハンドルが取付けられ、一
方のハンドルは一方の手の親指用であり、他方のハンド
ルは、その一方の手の親指を除いた指用である。
【0003】これら刃部材は、各刃部材の対向刃に沿っ
て、軸結合部を介して、並びに軸結合部の後方で且つ鋏
のハンドルの前方での刃部材間の接触部で相互に接触し
て軸結合部の結合軸軸線に沿うように指向きされた軸線
方向負荷を受けた状態で据えられて、刃部材が相互に接
するよう保持して刃部材の刃双方の間のテンション及び
摩擦を作り出してカッティング動作を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の鋏を使用する場
合、使用者は通常押圧動作は親指用のハンドルに取付け
られた刃部材に作用して、刃部材に作用して、刃部材を
軸結合部を支点として動かし、対向する刃へ向かって作
動させる。一般に、ヘアーカッテング用の鋏の使用者
は、親指を動かす一方、他の指を使用者自身の体の残り
部分に対して相対的に静止状態によってカッテング動作
を行う。またカツテング用の鋏は静止刃部材が使用者の
掌に面し、且つ可動刃部材が使用者から離れるように形
成される必要がある。その際鋏は親指の上方にその他の
指という状態で保たれている。(カッテング鋏の最も共
通した配置)、刃部材を相互に隔て拡開するよりも、増
大されたテンションの下、親指の圧力で刃部材相互の接
触を強制するようになすためにこの配向が要求される。
【0005】この配向はカットされるよう髪を保持する
ため他方の指に最も近い状態で接触させるように可動刃
を位置決めしている。
【0006】また、可動刃はカットされる髪を保持する
よう使用される櫛或は他の道具に接触させるものであ
る。
【0007】この共通した刃配向は、使用者の左利き用
の鋏、右利き用の鋏にも見られる。常に静止刃を対向さ
せることによってヘアーカッテング用鋏を不便なものに
しており、その理由として鋏の何れの刃も、カットされ
るべき髪を保持する櫛或は手等の安定したガイドに置く
ことができないからである。こうして殆んどのヘアーカ
ッテング動作中ガイドとしての指や櫛を切るという絶ま
ない危険性があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、斯様な実情に
鑑み、この課題に対処するため、使用者の指と親指を使
用して第1刃部材と第2刃部材を結合軸で枢支した鋏に
おいて、前記第1刃部材には第1刃部とレバー結合部及
び長手軸線を有し、更に、第1刃部とレバー結合部の間
に軸結合孔を穿ち、この軸結合孔に貫通させた結合軸で
連結させるようにすると共に、前記結合部にはレバー結
合支点を設け、また第1刃部材には、レバーと梃子力伝
達端部を備えた第1ハンドルを有し、そして第1刃部材
の前記結合部では長手軸線に略平行し、かつ、結合軸の
軸線に略平行する平面内でレバー運動が許されるように
し、また、梃子力伝達端部は結合部に接触させるように
し、第2刃部材には、第2刃部と第2軸結合孔、第2ハ
ンドルを有し、そして第2刃部材は、第1刃部材と第2
結合孔で結合軸によって旋回可能に連結させるように
し、そのため第1刃部と第2刃部は接近させて接触させ
ると共にテンションと摩擦を生ずるようにし、更に、親
指を使用する前記第1ハンドル、そして中指を使用する
第2ハンドルで第1、第2刃部材の前記結合軸で親指の
動作は梃子力を作り出させ、そして第1刃部材のレバー
接触部において、レバー力を応用して両切刃の間にテン
ション及び摩擦を増大させるようにした梃子ハンドルを
使用した鋏を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の改良された鋏の好適な一
実施例を図面によって詳細に説明する。
【0010】図1及び図2に示すように鋏100は、独
立した静止刃部材104と可動刃部材102を軸結合部
によって相互に連結ピン106を中心に旋回自在に連結
されて構成されている。
【0011】前記静止刃部材104内にはネジ孔114
を設け、このネジ孔114に、連結ピン106の先端に
設けたネジ116をネジ込んで連結固定している。ま
た、他方の可動刃部材102には、軸結合孔118を貫
通して設け、この結合孔118に前記連結ピン106を
挿通する。連結ピン106は、端部にフランジ状ヘッド
120を有し、このヘッド120が連結ピン106及び
静止刃部材104に対する可動刃部材102の接触状態
を保持している。
【0012】可動刃部材102は、軸結合部内に連結軸
線(旋回軸線)を形成し、連結ピン106によって静止
刃部材104に旋回自在に連結されている。
【0013】可動刃部材102は、図1に示された2−
2線に略平行する長手方向軸線を有し、そしてレバー
(梃子)、支点122が、可動刃部材102及び静止刃
部材104間の載置領域126に最も接近した、可動刃
部材102の一端部上に形成されるレバー結合区分12
4内に配置されている。
【0014】レバー溝128が、レバー結合区分124
内における可動刃部材102の上面130内へ切削され
て設けられ、レバー溝128内にレバー112を受入れ
て、これを横方向の移動をおさえている。
【0015】レバー112の確保状態或いは連結状態と
しては、レバー112の連結軸線に直交する平面内での
動作が略抑制される。一方可動刃部材102の長手方向
軸線に略平行すると共に軸結合部の連結軸線に略平行す
る平面内での垂直方向動作が許容されるようになってい
る。
【0016】レバー溝128は、レバー結合区分124
を通って、可動刃部材102の連結ピン結合孔118を
越えて延在している。
【0017】このレバー溝128としては、矩形状又は
他の角ばった形状であっても、或は複数のレバー溝が複
数のレバーを受入れるよう形成されていてもよい。
【0018】前記レバー112の一方端には、梃子力伝
達端部132があり、そこにレバー孔134が穿孔さ
れ、このレバー孔134に前記連結ピン106が貫通し
ている。連結ピン106はレバー112を可動刃部材1
02に連結している。
【0019】前記フランジ状の連結ピンヘッド120は
梃子力伝達端部132と接触して、これ等がレバー11
2を連結位置に維持すると共に、レバー112によって
付勢された梃子力を受入れる役割を果たしている。
【0020】可動刃部材102上のレバー支点122と
接触しているのは、レバー112の一部である接触点1
36であり、これが、レバー溝128内に嵌合してい
る。レバー112の他方端部は親指用ハンドル108に
連結してあり、このハンドル108が、使用者の親指に
よって押された際、連結ピン106のヘッド120を持
ち上げるようにレバー112を作用する。
【0021】実施例において、レバー溝128は平坦に
切削され、図2に示されるように、レバー112は屈
曲、弯曲、弓なり或いは類似形状となり、動作に際して
使用者がカッテング動作中親指で、親指用ハンドル10
8を使用者の掌から遠ざけるように押圧すると、レバー
112がレバー支点122の側へ押し下げられることに
よって、梃子力伝達端部132が上方に揺れ動かされ、
ヘッド120と可動刃部材102の間でヘッド120に
対して上向きの圧力があたえられることになる。
【0022】前記レバー溝128は、直線状或いは湾曲
状のレバー112と協動すべく、凸状となった屈曲又は
弓なりを伴って切削されてもよいし、複数の角ばった平
坦切欠きを伴って切削されてもよい。更なる角ばった切
欠きと、湾曲等との組合わせをレバー112或いはレバ
ー溝128の何れか側に用いることもできる。本実施例
において、鋏100のレバー112は隆起させられ、フ
ランジ状連結ピンヘッド120によって非レバー(非梃
子)位置(図1参照)に固定的に維持される中実金属か
ら形成されて屈曲しない。しかしながら代替実施例にお
けるレバー112は屈曲能力を有することができて、他
の材料から形成されてもよいし、或いは、ゴムガスケッ
ト、弾性Oリング、皿状ワッシャ或いはその類が、フラ
ンジ状連結ピン・ヘッド120と梃子力伝達端部132
との間に配置されてもよい。
【0023】親指用ハンドル108の動作は対応する梃
子力を生じて、レバーのレバー接触点136をレバー結
合支点122に対して押圧し、そして可動刃部材102
を静止刃部材104に対して押圧し、それによって、両
刃部材の刃の間のテンション(緊張又は張力)及び圧力
を更に増大する。こうして、軸結合部に対する増大され
た梃子力は、親指用ハンドル108の親指孔138内の
親指の離れ動作又は逃げ動作の効果(或いはテンション
及び摩擦低減効果)を実質的に相殺又は抑制する。よっ
て、適切なカッティングのテンション及び摩擦が維持さ
れる。
【0024】鋏100は指用ハンドル110に指用孔1
40を有する。指用ハンドル110は静止刃部材104
に連結されいてる親指で起動される可動刃部材102
は、その他の複数の指で保持される静止刃部材104に
相対して移動するようになる。動作中、鋏100は使用
者によって把持されるが、その際、親指が親指用ハンド
目108の親指孔138内に配置され且つその他の複数
の指が指用ハンドル110の指孔140内に配置され
る。
【0025】鋏100を使用するには、使用者が親指を
前後に移動させて、両刃部材の刃の間でカット動作を行
う。しかしながら、鋏100は右利きの人が使用するた
めの左利き用鋏として本質的に設計されているので、親
指が可動刃部材102と係合するようになり、それは、
両刃部材102及び104の両刃を相互から引き離そう
とするものである。これは摩擦を減少させようとするも
のであり、鋏における望ましくない摩耗や不安性を増大
する。しかしながら、親指用ハンドル108におけるレ
バー112によって可動刃部材102に作用される梃子
力は、可動刃部材102と静止刃部材104とを引き離
そうとするこの傾向を抑制し、実際に双方の刃をより接
触させるように強制して、可動刃部材102及び静止刃
部材104の間のテンション及び摩擦を増大する。
【0026】両刃部材102及び104の接触状態の刃
双方の間のテンションは、フランジ状連結ピンヘッド1
20が梃子作用の支点としての役割を果たした状態で、
可動刃部材102及び静止刃部材104の間の載置領域
126に付勢された梃子力によって維持されている。図
1及び図2に示された鋏100は、もしレバーハンドル
が無ければ、左利きの人の使用に適していることにな
る。左利き用鋏を右手で使用することは、カッティング
動作中、カットをされる髪を保持する他の道具或いは手
の指から遠ざけるように可動刃部材102を配置すると
いう恩恵に欲する(即ち、可動刃部材102は使用者の
掌に面しており、静止刃部材104は使用者側から遠ざ
かる方向に面している)。しかしながら、可動刃部材1
02に作用する梃子力なしでは、左利き用鋏のカッティ
ング動作によって、可動刃部材102及び静止刃部材1
04は相互に遠ざかるように拡開させて、テンション及
びカッティング効果を減ずることとなる。
【0027】また左利きの人に使用される鋏100のよ
うに形成された右利き用鋏の使用は、上述した鋏100
と同様な方法で行われ、同一の姿勢を有することとな
る。
【0028】もし、ここに開示されたような鋏100を
左手で使用すると、掌から遠ざかるように親指用ハンド
ルを押圧する親指によって、レバー112がレバー溝1
28に係合する梃子力伝達端部を支えとして揺動して軸
結合部で梃子として動き、両刃部材をより緊密に接触さ
せて、可動刃部材102及び静止刃部材104の間のテ
ンション及び摩擦を増大する。
【0029】本発明に係る鋏の実施例は、その梃子作用
が可動刃部材102及び静止刃部材104の相互に力を
及ぼして、カッティング動作中のテンション及びカッテ
ィング効果を増大するので、そのより大きな制御性のた
めのすべてのカッティング状況において効果的に使用さ
れ得る。例えば、ヘアーカッティングの際、図示された
刃部材の配向によって、使用者がカットされるべき髪を
保持する複数の指で静止刃部材104を支持できて、安
定性を増すと共に、怪我の可能性を減ずる。こうして、
この鋏100は、怪我の危険性をより少なくして、より
制御されたカッティング用に使用可能である。
【0030】次に図3、図4に示されている別の実施例
の鋏200は、連結ピン212、静止刃部材203及び
可動刃部材201を有する。静止刃部材203は、切り
刃と先端203aを有し、そして可動刃部材201は切
り刃と先端201aを有する。連結ピン212は、一端
にねじ付端212a及び他端にフランジ付頭212bを
有する。
【0031】図4に示されるように、静止刃部材203
と可動刃部材201とは、連結ピン212によって回動
自在に結合され、連結ピン212は、玉軸受組立体23
2の中央孔230を貫通し、そしてねじ付き端212a
を有し、このねじ付端212aにより静止刃部材203
のねじ付き連結ピン孔234に螺合されている。また、
図示された玉軸受組立体232は、内レース236、外
レース238、フランジ240及び剛球242により構
成され、玉軸受組立体232は、可動刃部材201の玉
軸受組立体孔244の中に装着されている。玉軸受組立
体孔244の寸法が、可動刃部材201の長手軸に対し
玉軸受組立体232の外レース238がチルト乃至傾斜
するような隙間を齊するように大きめになっている。
【0032】静止刃部材203と玉軸受組立体232の
間に皿ばね座金246が介装されて可動刃部材201と
静止刃部材203との間に可変隙間を提供している。玉
軸受組立体232の内レース236が皿ばね座金246
の上面に接触する玉軸受組立体232の唯一の部分であ
る。皿ばね座金246はばね鋼からできており、更に座
金は軸結合の後端を越えてライド域に延出しても良く、
この延出は摩擦を増大する。玉軸受組立体232は、皿
ばね座金246と連結ピン212のフランジ付き頭部2
12bの間で玉軸受組立体孔244の中に保持固定され
ている。
【0033】図3、図4に示されるように、可動刃部材
201は、玉軸受組立孔244の後部分(即ち先端20
3a及び201aから最も遠い部分)の周りに半円形凹
み248が座ぐりされている。
【0034】図4に示すテンションねじ250は、ねじ
250a、スロット250b及び係合面250cを有す
る。係合面250cは玉軸受組立体232のフランジ2
40に接触し他の刃部材及び軸継手に関する刃部材の傾
斜を調整する。
【0035】前記可動刃部材201の軸部202の端部
には、ハンドルヒンジ部204を有し、このハンドルヒ
ンジ部204には親指用ハンドル210の端部の接触部
214を嵌める支え部材206を設けて、支持部材20
6とハンドル210に穿ったピン孔216を貫通するピ
ン軸208でピン軸208を中心に回動自在に枢着する
と共に、ハンドル210の接触部214をテンションね
じ250の係止面250と向い合わせて、梃子力伝達端
部と接触させハンドル210の動きで梃子力を生じてい
る。
【0036】
【発明の効果】本発明は開示されたような鋏を左手で使
用すると、掌から遠ざかるように親指用ハンドルを押圧
する親指によって、レバーがレバー溝に係合する梃子力
伝達端部を支えとして揺動してピボット結合部で梃子と
して動き、両方の刃部をより緊密に接触させて、可動刃
部材及び静止刃部材の間のテンション及び摩擦を増大す
る。前記のその梃子作用が可動刃部材及び静止刃部材の
相互に力を及ぼして、カッティング動作中のテンション
及びカッティング効率を増大するので、そのより大きな
制御性のために全てのカッティング状況において効果的
に使用され得る。例えば、ヘアーカッティングの際、図
示された刃部の配向によって、使用者が切取られるべき
髪を保持する複数の指で静止刃部材を支持できて、安定
性を増すと共に、怪我の可能性を減ずる。こうして、こ
の鋏は、怪我の危険性をより少なくして、より制御され
たカッティング用に使用可能である等顕著な効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の梃子ハンドルを用いた鋏の一実施例の
平面図である。
【図2】図1に示す鋏の2−2線に沿った部分の断面図
である。
【図3】本発明の別の実施例による鋏の平面図である。
【図4】図3に示す鋏の4−4線に沿った部分の断面図
である。
【符号の説明】
100、200 鋏 102、201 可動刃部材 201a、203a 切り刃の先端 104、203 静止刃部材 106、212 連結ピン 108、210 親指用ハンドル 110 指用ハンドル 212a ねじ端 112 レバー(梃子) 114 ねじ孔 118 連結孔 120、212b ヘッド 122 レバー支点 124 レバー結合区分 126 載置領域 128 レバー溝 132 梃子力伝達端部 134 レバー孔 136 接触点 138 親指穴 140 指用穴 204 ハンドルヒンジ部 214 接触部 208 ピン軸 206 支え部材 216 ピン孔 232 玉軸受組立体 234 連結ピン穴 236 内レース 238 外レース 240 フランジ 242 鋼球 244 組立体穴 246 皿ばね座金 248 凹み 250 テンションねじ 250a ねじ 250b スロット 250c 係合面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 梃子ハンドルを使用した鋏
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は美理容等に用いる鋏
の改良で、特に一対の刃部材が相互に接するよう保持さ
せる一方結合部の後方の接触部は結合部を支点として梃
子作用で適切なカッテング動作を行なうようにした鋏の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に鋏とは軸結合部によって相互に旋
回自在に連結された2つの独立した刃部材で構成されて
おり、これら刃部材は夫々にハンドルが取付けられ、一
方のハンドルは一方の手の親指用であり、他方のハンド
ルは、その一方の手の親指を除いた指用である。
【0003】これら刃部材は、各刃部材の対向刃に沿っ
て、軸結合部を介して、並びに軸結合部の後方で且つ鋏
のハンドルの前方での刃部材間の接触部で相互に接触し
て軸結合部の結合軸軸線に沿うように指向きされた軸線
方向負荷を受けた状態で据えられて、刃部材が相互に接
するよう保持して刃部材の刃双方の間のテンション及び
摩擦を作り出してカッティング動作を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の鋏を使用する場
合、使用者は通常押圧動作は親指用のハンドルに取付け
られた刃部材に作用して、刃部材に作用して、刃部材を
軸結合部を支点として動かし、対向する刃へ向かって作
動させる。一般に、ヘアーカッテング用の鋏の使用者
は、親指を動かす一方、他の指を使用者自身の体の残り
部分に対して相対的に静止状態によってカッテング動作
を行う。またカツテング用の鋏は静止刃部材が使用者の
掌に面し、且つ可動刃部材が使用者から離れるように形
成される必要がある。その際鋏は親指の上方にその他の
指という状態で保たれている。(カッテング鋏の最も共
通した配置)、刃部材を相互に隔て拡開するよりも、増
大されたテンションの下、親指の圧力で刃部材相互の接
触を強制するようになすためにこの配向が要求される。
【0005】この配向はカットされるよう髪を保持する
ため他方の指に最も近い状態で接触させるように可動刃
を位置決めしている。
【0006】また、可動刃はカットされる髪を保持する
よう使用される櫛或は他の道具に接触させるものであ
る。
【0007】この共通した刃配向は、使用者の左利き用
の鋏、右利き用の鋏にも見られる。常に静止刃を対向さ
せることによってヘアーカッテング用鋏を不便なものに
しており、その理由として鋏の何れの刃も、カットされ
るべき髪を保持する櫛或は手等の安定したガイドに置く
ことができないからである。こうして殆んどのヘアーカ
ッテング動作中ガイドとしての指や櫛を切るという絶ま
ない危険性があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、斯様な実情に
鑑み、この課題に対処するため、使用者の親指とその親
指以外の指の1つとで使用される鋏であって、軸結合部
及びピボット軸線と、長手軸線、第1刃部、並びにレバ
ー結合区域を有すると共に、前記第1刃部と前記レバー
結合区域との間に画成された軸結合孔を有し、前記軸結
合孔を通る前記軸結合部に連結固定された第1刃部材で
あり、前記レバー結合区域がレバー結合支点を有するこ
とから成る第1刃部材と、梃子力伝達端部を具備したレ
バーを有する第1ハンドルであり、前記レバーによって
前記第1刃部材の前記レバー結合区域に連結されること
によって、当該第1ハンドルと前記第1刃部材との間に
おける、前記ピボット軸線に略平行する面内で且つ前記
第1刃部材の前記長手軸線に略平行する方向に、梃子運
動が生ずることを可能としており、前記梃子力伝達端部
が前記軸結合部の一部に接していることから成る第1ハ
ンドルと、第2刃部、第2軸結合孔、並びに第2ハンド
ルを有する第2刃部材であり、前記第2軸結合孔に固定
された前記軸結合部によって前記第1刃部材と回転自在
に連結されて、前記第1刃部が前記第2刃部と隣接する
と共に接触し、これら第1及び第2刃部の間にテンショ
ン及び摩擦が生ずるように為す第2刃部材と、を備えて
おり、使用者の親指が前記第1ハンドルに従事し、該使
用者のその親指以外の指が前記第2ハンドルに従事し
て、前記第1刃部材を前記第2刃部材に対して回転さ
せ、前記第1ハンドルの前記梃子力伝達端部が前記軸結
合部の一部に係合した際に前記親指の動きが梃子力を作
り出し、前記レバーが前記レバー結合区域の前記レバー
結合支点において前記第1刃部材と接触することによっ
て、前記レバー結合支点が、前記梃子力を前記軸結合部
に付与すべく支点として作用して、前記第1及び第2切
刃の間のテンション及び摩擦を増大することからなる梃
子ハンドルを用いた鋏を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例は、静止又は指
保持刃ず掌から遠ざかる方に面している一方、従来の鋏
に通常見出される特徴及び機能の多くを維持すると共
に、特に親指の親指用ハンドルに対しての押圧によって
両刃間のテンションが増大する能力を維持するように配
向された両刃を有する改善された鋏を提供する。
【0010】本発明の好敵な実施例において、特定の利
き手(又は特定の利き腕)の人によって使用されるよう
に設計された鋏が他方の利き手の人によって使用される
ように変更され(例えば、右利きの人が使用するための
左利き用鋏)、軸結合部と、回転自在に相互に連結され
た2つの刃部材とを含む。少なくとも1つの刃部材は、
実質的にその軸結合部の向こう側にレバー・ハンドルを
有する。このレバー・ハンドルは軸結合部に対して梃子
作用し、一方の刃部材の一部として形成されている刃支
点に対して加圧して、その刃部材の一方側梃子力を付与
して、両刃部材の刃先間のテンション及び摩擦を増大す
ると共に、もしレバー・ハンドルが存在しなければ両刃
部材を相互に離間させるように引っ張ろうとすると共
に、これら刃部材間のテンション及び摩擦を低減しよう
としがちな使用者の親指及び指(親指以外の指)の自然
なカッティング運動を抑制している。
【0011】本発明の他の特徴及び長所等は、本発明の
実施例の種々の特徴を例示的に図示する添付図面を参照
して以下の詳細に説明する。
【0012】本発明の好適実施例において、鋏100
は、可動刃部又は可動刃部材102、静止刃部又は静止
刃部材104、並びに結合軸106を有する。可動刃部
材102及び静止刃部材104各々は、鋏の動作中に、
カットのために他方の刃部上の刃先(又は刃)と一対と
なる刃先(又は刃)を有する。可動部材102に連結さ
れているのは親指ハンドル108であり、静止刃部材1
04に連結されているのは指用ハンドル110である。
この好適実施例において、指用ハンドル110は静止刃
部材104と一体的に形成されており、親指用ハンドル
108は、該親指用ハンドル108の一方側に形成され
たレバー112によって、可動刃部材102及び結合軸
106に連結されている。図1及び図2に示されるよう
に、親指用ハンドル108及び指用ハンドル110は、
先行技術の右利き用鋏に見られる典型的なハンドル配列
とは入れ替えられていることによって、この鋏100は
特定の利き手の人(例えば、左利きの人)によって使用
されるように設計されることになる。
【0013】次に図1及び図2に示すように鋏100
は、独立した静止刃部材104と可動刃部材102を軸
結合部によって相互に連結ピン106を中心に旋回自在
に連結されて構成されている。
【0014】前記静止刃部材104内にはネジ孔114
を設け、このネジ孔114に、連結ピン106の先端に
設けたネジ116をネジ込んで連結固定している。ま
た、他方の可動刃部材102には、軸結合孔118を貫
通して設け、この結合孔118に前記連結ピン106を
挿通する。連結ピン106は、端部にフランジ状ヘッド
120を有し、このヘッド120が連結ピン106及び
静止刃部材104に対する可動刃部材102の接触状態
を保持している。
【0015】可動刃部材102は、軸結合部内に連結軸
線(旋回軸線)を形成し、連結ピン106によって静止
刃部材104に旋回自在に連結されている。
【0016】可動刃部材102は、図1に示された2−
2線に略平行する長手方向軸線を有し、そしてレバー
(梃子)、支点122が、可動刃部材102及び静止刃
部材104間の載置領域126に最も接近した、可動刃
部材102の一端部上に形成されるレバー結合区分12
4内に配置されている。
【0017】レバー溝128が、レバー結合区分124
内における可動刃部材102の上面130内へ切削され
て設けられ、レバー溝128内にレバー112を受入れ
て、これを横方向の移動をおさえている。
【0018】レバー112の確保状態或いは連結状態と
しては、レバー112の連結軸線に直交する平面内での
動作が略抑制される。一方可動刃部材102の長手方向
軸線に略平行すると共に軸結合部の連結軸線に略平行す
る平面内での垂直方向動作が許容されるようになってい
る。
【0019】レバー溝128は、レバー結合区分124
を通って、可動刃部材102の連結ピン結合孔118を
越えて延在している。
【0020】このレバー溝128としては、矩形状又は
他の角ばった形状であっても、或は複数のレバー溝が複
数のレバーを受入れるよう形成されていてもよい。
【0021】前記レバー112の一方端には、梃子力伝
達端部132があり、そこにレバー孔134が穿孔さ
れ、このレバー孔134に前記連結ピン106が貫通し
ている。連結ピン106はレバー112を可動刃部材1
02に連結している。
【0022】前記フランジ状の連結ピンヘッド120は
梃子力伝達端部132と接触して、これ等がレバー11
2を連結位置に維持すると共に、レバー112によって
付勢された梃子力を受入れる役割を果たしている。
【0023】可動刃部材102上のレバー支点122と
接触しているのは、レバー112の一部である接触点1
36であり、これが、レバー溝128内に嵌合してい
る。レバー112の他方端部は親指用ハンドル108に
連結してあり、このハンドル108が、使用者の親指に
よって押された際、連結ピン106のヘッド120を持
ち上げるようにレバー112を作用する。
【0024】実施例において、レバー溝128は平坦に
切削され、図2に示されるように、レバー112は屈
曲、弯曲、弓なり或いは類似形状となり、動作に際して
使用者がカッテング動作中親指で、親指用ハンドル10
8を使用者の掌から遠ざけるように押圧すると、レバー
112がレバー支点122の側へ押し下げられることに
よって、梃子力伝達端部132が上方に揺れ動かされ、
ヘッド120と可動刃部材102の間でヘッド120に
対して上向きの圧力があたえられることになる。
【0025】前記レバー溝128は、直線状或いは湾曲
状のレバー112と協動すべく、凸状となった屈曲又は
弓なりを伴って切削されてもよいし、複数の角ばった平
坦切欠きを伴って切削されてもよい。更なる角ばった切
欠きと、湾曲等との組合わせをレバー112或いはレバ
ー溝128の何れか側に用いることもできる。本実施例
において、鋏100のレバー112は隆起させられ、フ
ランジ状連結ピンヘッド120によって非レバー(非梃
子)位置(図1参照)に固定的に維持される中実金属か
ら形成されて屈曲しない。しかしながら代替実施例にお
けるレバー112は屈曲能力を有することができて、他
の材料から形成されてもよいし、或いは、ゴムガスケッ
ト、弾性Oリング、皿状ワッシャ或いはその類が、フラ
ンジ状連結ピン・ヘッド120と梃子力伝達端部132
との間に配置されてもよい。
【0026】親指用ハンドル108の動作は対応する梃
子力を生じて、レバーのレバー接触点136をレバー結
合支点122に対して押圧し、そして可動刃部材102
を静止刃部材104に対して押圧し、それによって、両
刃部材の刃の間のテンション(緊張又は張力)及び圧力
を更に増大する。こうして、軸結合部に対する増大され
た梃子力は、親指用ハンドル108の親指孔138内の
親指の離れ動作又は逃げ動作の効果(或いはテンション
及び摩擦低減効果)を実質的に相殺又は抑制する。よっ
て、適切なカッティングのテンション及び摩擦が維持さ
れる。
【0027】鋏100は指用ハンドル110に指用孔1
40を有する。指用ハンドル110は静止刃部材104
に連結されいてる親指で起動される可動刃部材102
は、その他の複数の指で保持される静止刃部材104に
相対して移動するようになる。動作中、鋏100は使用
者によって把持されるが、その際、親指が親指用ハンド
目108の親指孔138内に配置され且つその他の複数
の指が指用ハンドル110の指孔140内に配置され
る。
【0028】鋏100を使用するには、使用者が親指を
前後に移動させて、両刃部材の刃の間でカット動作を行
う。しかしながら、鋏100は右利きの人が使用するた
めの左利き用鋏として本質的に設計されているので、親
指が可動刃部材102と係合するようになり、それは、
両刃部材102及び104の両刃を相互から引き離そう
とするものである。これは摩擦を減少させようとするも
のであり、鋏における望ましくない摩耗や不安性を増大
する。しかしながら、親指用ハンドル108におけるレ
バー112によって可動刃部材102に作用される梃子
力は、可動刃部材102と静止刃部材104とを引き離
そうとするこの傾向を抑制し、実際に双方の刃をより接
触させるように強制して、可動刃部材102及び静止刃
部材104の間のテンション及び摩擦を増大する。
【0029】両刃部材102及び104の接触状態の刃
双方の間のテンションは、フランジ状連結ピンヘッド1
20が梃子作用の支点としての役割を果たした状態で、
可動刃部材102及び静止刃部材104の間の載置領域
126に付勢された梃子力によって維持されている。図
1及び図2に示された鋏100は、もしレバーハンドル
が無ければ、左利きの人の使用に適していることにな
る。左利き用鋏を右手で使用することは、カッティング
動作中、カットをされる髪を保持する他の道具或いは手
の指から遠ざけるように可動刃部材102を配置すると
いう恩恵に欲する(即ち、可動刃部材102は使用者の
掌に面しており、静止刃部材104は使用者側から遠ざ
かる方向に面している)。しかしながら、可動刃部材1
02に作用する梃子力なしでは、左利き用鋏のカッティ
ング動作によって、可動刃部材102及び静止刃部材1
04は相互に遠ざかるように拡開させて、テンション及
びカッティング効果を減ずることとなる。
【0030】また左利きの人に使用される鋏100のよ
うに形成された右利き用鋏の使用は、上述した鋏100
と同様な方法で行われ、同一の姿勢を有することとな
る。
【0031】もし、ここに開示されたような鋏100を
左手で使用すると、掌から遠ざかるように親指用ハンド
ルを押圧する親指によって、レバー112がレバー溝1
28に係合する梃子力伝達端部を支えとして揺動して軸
結合部で梃子として動き、両刃部材をより緊密に接触さ
せて、可動刃部材102及び静止刃部材104の間のテ
ンション及び摩擦を増大する。
【0032】本発明に係る鋏の実施例は、その梃子作用
が可動刃部材102及び静止刃部材104の相互に力を
及ぼして、カッティング動作中のテンション及びカッテ
ィング効果を増大するので、そのより大きな制御性のた
めのすべてのカッティング状況において効果的に使用さ
れ得る。例えば、ヘアーカッティングの際、図示された
刃部材の配向によって、使用者がカットされるべき髪を
保持する複数の指で静止刃部材104を支持できて、安
定性を増すと共に、怪我の可能性を減ずる。こうして、
この鋏100は、怪我の危険性をより少なくして、より
制御されたカッティング用に使用可能である。
【0033】図3及び図4に示されるように、別の実施
例の鋏200は静止刃部材203及び可動刃部材201
を含む。鋏200の可動刃部材201は内レース23
6、外レース238、フランジ240及び鋼球242に
より構成される玉軸受組立体232と、玉軸受組立孔2
44の形態の軸結合穴内の連結軸212とを含む。更
に、可動刃部材201は、玉軸受組立穴244の後部分
の周りに半円形凹み248が座ぐりされている。また可
動刃部材201はテンション・ネジ250をも含み、こ
れがテンション穴内にネジ込まれて、玉軸受組立体23
2のフランジ部240と接触し且つ係合して、可動刃部
材201及び静止刃部材203の間のテンション及び摩
擦を調整している。静止ブレード部材203はネジ切り
された連結ピン穴234内の連結ピン212におけるネ
ジ切り端部212aを有している。親指用ハンドル及び
可動刃部材201は玉軸受組立体232を保持している
ので、軸結合部は使用者の手の平に対して異なる方向に
面するように配向されることになる。こうして、図3及
び図4に示される鋏200は、もしヒンジ連結又は蝶着
されたハンドルが存在しなければ、左利きの人の使用に
適合することになるであろう。左利き用の鋏を右手で使
用することは、可動する可動刃部材がカッティング作動
中に一領域又は他の指から遠ざけられるように配置させ
るという長所を有する。鋏200の実施例はより多くの
制御性(即ち、可動刃部材201が使用者の手の平に面
している)のために全てのカッティング状況において効
果的使用され、その理由は、親指で起動される部材が静
止刃部材203に相対して移動する傾向があるからであ
る。例えば、ヘアカッティングの際、これによって、使
用者がカットされるべき髪を保持する指の上に静止刃部
材203を支持させることを可能とすることになるの
で、安全性を増大すると共に損傷の可能性を低減してい
る。こうして鋏200は、損傷の危険性がより少ない状
態で、より制御され得るカッティング用に使用できる。
【0034】図3及び図4に示されるように、可動刃部
材201は結合部を含み、これが上述した軸結合部組立
を保持している。結合部の一方端は可動刃部材201の
刃先に隣接している一方で、他方端はハンドル・ヒンジ
部204に隣接している。ハンドル・ヒンジ部204は
略ブロック体「C」形状の切欠きを有するように図示さ
れて、一対のヒンジ支持部材206の間にハンドルを受
容すると共にヒンジ連結している。ハンドル・ヒンジ部
204の切欠きは可動刃部材201の結合部へ向かって
延在しているので、テンション・ネジ250の係合面2
50Cの一部が図3及び図4に示されるようにこの切欠
きにオーバーハングしている。ヒンジ支持部材206の
各々は、ヒンジ・ピン208を連結固定するために設け
られたヒンジ・ピン穴216を有する。
【0035】また、鋏200は、親指用ハンドル210
をも含み、親指穴部及びヒンジ連結部214を有する。
ヒンジ連結部214は、可動刃部材201のハンドル・
ヒンジ204内に嵌合するような形状となっており、回
転自在にヒンジ・ピン208を受容するためのヒンジ・
ピン孔216を有している。親指用ハンドル210は、
ヒンジ連結部214によって可動刃部材201のハンド
ル・ヒンジ部204に対してヒンジ・ピン孔216を通
るヒンジ・ピン208を介して回転可能に連結(例え
ば、ヒンジ連結)されており、ヒンジ・ピン208の両
端はヒンジ支持部材206のヒンジ・ピン孔内に連結固
定されている。
【0036】ヒンジ連結部214は、親指用ハンドル2
10が可動刃部材201のヒンジ部に連結されている場
合、テンション・ネジ250の係合面250Cと係合す
る梃子力伝達端部を有する。梃子力伝達端部は、親指用
ハンドル部210の親指孔に連結されているヒンジ連結
部214の側とはヒンジ・ピン208をはさんで反対側
のヒンジ連結部214上に形成されている。こうして、
親指用ハンドル210は、親指孔に作用する親指の動き
によってヒンジ・ピン208回りに回転させられるの
で、ヒンジ・ピン208は支点として作用して、梃子力
をテンション・ネジ250の係合面250Cに対して付
与する。
【0037】好適実施例において、鋏200のテンショ
ン・ネジ250は、ナイロン、プラスチック、金属及び
プラスチックの複合材、或いはその類等の可撓性材から
形成されているので、テンション・ネジ250がより容
易に屈曲することを可能とする一方、玉軸受組立体23
2に対して梃子力を付与することを可能としている。
【0038】梃子力が、ヒンジ連結部214の梃子力伝
達端部によってテンション・ネジ250の係合面250
Cに付与されると、テンション・ネジのネジ切り部25
0aが他の支点として作用して、図3及び図4に示され
るように、ネジ250aを挾んで反対側におけるテンシ
ョン・ネジ250の係合面250Cの一部によって、梃
子力が玉軸受組立体232のフランジ部240に付与さ
れる。玉軸受組立体232のフランジ部240に対する
この梃子力は、玉軸受組立体孔244内の玉軸受け組立
体232の傾きを変え、これが軸結合部のピボット軸線
を横切る負荷を変更して、モーメント力を作り出し、両
刃部材の刃先に沿ってテンション及び摩擦を増減する。
【0039】また、鋏200は指穴を有する指用ハンド
ルを含む。指用ハンドルは静止刃部材203と一体的で
ある。動作中、鋏200は使用者によって握られ、親指
が親指用ハンドルの親指孔内に入られ、親指以外の指の
1つが指用ハンドルの指穴内に入られる。
【0040】鋏200を使用するために使用者は親指を
前後に動かして、両刃部材の刃先間でカットを行う。し
かしながら、この鋏200は右利きの人によって使用さ
れる左利き用鋏として根本的には設計されているので、
刃部材の両刃先を相互に遠ざけるように引っ張ろうとす
るように、親指が可動刃に従事しがちとなる。これは摩
擦を低減し、鋏における摩耗(又は摩滅)及び不安定性
を増大する傾向がある。
【0041】鋏200がヒンジ連結された親指用ハンド
ル210を含むことによって、親指はヒンジ・ピン回り
に親指用ハンドル210を回転する。親指用ハンドル2
10がヒンジピン208回りに回転すると、梃子力がテ
ンション・ネジ250の係合面250Cの一部に付与さ
れて、それとは、反対側の該係合面250Cの対向部が
付勢され、玉軸受組立体232のフランジ部240に対
して接触及び係合させる。フランジ部240との係合
は、玉軸受組立体穴244内の玉軸受組立体232を更
に傾斜させ、次いで、鋏200のピボット軸線を横切る
負荷(或いは、ピボット軸線に対するモーメント力)を
増大する。ピボット軸線を横切る増大された負荷は、刃
部材の刃先相互が一体となるように付勢し、これら刃先
におけるテンション及び摩擦を更に増大する。こうし
て、ピボット軸線を横切る増大された負荷(又はピボッ
ト軸線に対する増大されたモーメント力)は、親指用ハ
ンドル210の親指孔内における親指による上述した引
っ張り離そうとする運動の効果(或いは、テンション及
び摩擦の削減効果)を実質的に相殺或いは削減する。こ
うして、適切なカッティングのテンション及び摩擦が維
持される。
【0042】
【発明の効果】本発明は開示されたような鋏を左手で使
用すると、掌から遠ざかるように親指用ハンドルを押圧
する親指によって、レバーがレバー溝に係合する梃子力
伝達端部を支えとして揺動してピボット結合部で梃子と
して動き、両方の刃部をより緊密に接触させて、可動刃
部材及び静止刃部材の間のテンション及び摩擦を増大す
る。前記のその梃子作用が可動刃部材及び静止刃部材の
相互に力を及ぼして、カッティング動作中のテンション
及びカッティング効率を増大するので、そのより大きな
制御性のために全てのカッティング状況において効果的
に使用され得る。例えば、ヘアーカッティングの際、図
示された刃部の配向によって、使用者が切取られるべき
髪を保持する複数の指で静止刃部材を支持できて、安定
性を増すと共に、怪我の可能性を減ずる。こうして、こ
の鋏は、怪我の危険性をより少なくして、より制御され
たカッティング用に使用可能である等顕著な効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の梃子ハンドルを用いた鋏の一実施例の
平面図である。
【図2】図1に示す鋏の2−2線に沿った部分の断面図
である。
【図3】本発明の別の実施例による鋏の平面図である。
【図4】図3に示す鋏の4−4線に沿った部分の断面図
である。
【符号の説明】 100、200 鋏 102、201 可動刃部材 201a、203a 切り刃の先端 104、203 静止刃部材 106、212 連結ピン 108、210 親指用ハンドル 110 指用ハンドル 212a ねじ端 112 レバー(梃子) 114 ねじ孔 118 連結孔 120、212b ヘッド 122 レバー支点 124 レバー結合区分 126 載置領域 128 レバー溝 132 梃子力伝達端部 134 レバー孔 136 接触点 138 親指穴 140 指用穴 204 ハンドルヒンジ部 214 接触部 208 ピン軸 206 支え部材 216 ピン孔 232 玉軸受組立体 234 連結ピン穴 236 内レース 238 外レース 240 フランジ 242 鋼球 244 組立体穴 246 皿ばね座金 248 凹み 250 テンションねじ 250a ねじ 250b スロット 250c 係合面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者の指と親指を用いて、第1刃部材
    と第2刃部材を結合軸で枢支した鋏において、前記第1
    刃部材には第1刃部とレバー結合部及び長手軸線を有
    し、更に、第1刃部とレバー結合部の間に軸結合孔を穿
    ち、この軸結合孔に貫通させた結合軸で連結させるよう
    にすると共に、前記結合部にはレバー結合支点を設け、
    また第1刃部材には、レバーと梃子力伝達端部を備えた
    第1ハンドルを有し、そして第1刃部材の前記結合部で
    は長手軸線に略平行し、かつ、結合軸の軸線に略平行す
    る平面内でレバー運動が許されるようにし、また、梃子
    力伝達端部は結合部に接触させるようにし、第2刃部材
    には、第2刃部と第2軸結合孔、第2ハンドルを有し、
    そして第2刃部材は、第1刃部材と第2結合孔で結合軸
    によって旋回可能に連結させるようにし、そのため第1
    刃部と第2刃部は接近させて接触させると共にテンショ
    ンと摩擦を生ずるようにし、更に、親指を使用する前記
    第1ハンドル、そして中指を使用する第2ハンドルで第
    1、第2刃部材の前記結合軸で親指の動作は梃子力を作
    り出させ、そして第1刃部材のレバー接触部において、
    レバー力を応用して両刃の間にテンション及び摩擦を増
    大させることを特徴と下梃子ハンドルを使用した鋏。
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