JPH1146397A - 聴覚補助装置 - Google Patents

聴覚補助装置

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JPH1146397A
JPH1146397A JP9202830A JP20283097A JPH1146397A JP H1146397 A JPH1146397 A JP H1146397A JP 9202830 A JP9202830 A JP 9202830A JP 20283097 A JP20283097 A JP 20283097A JP H1146397 A JPH1146397 A JP H1146397A
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Katsufumi Kondo
克文 近藤
Koji Tanitaka
幸司 谷高
Yoshinori Hayashi
好典 林
Hiroshi Owaki
浩 大脇
Akira Miki
晃 三木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】音声マイクで集音された音声信号が装用者の自
己発話音声であるかどうかを正確に判定し、常に装用者
の低下した聴覚機能を補償することで、スムーズに会話
が行える聴覚補助装置を提供する。 【解決手段】人が発話せずに口を動かした場合に音声マ
イク12で検出される信号は低域成分のみが存在してお
り、発話した場合に検出される信号は低域成分だけでな
く高域成分も存在する。信号処理部3では、フィルタ3
2で音声マイク12で検出された信号の低域成分をカッ
トする。また、この低域成分をカットした信号のレベル
が所定のレベルよりも大きければ装用者が発話したと判
定し、それ以外のときには装用者が発話していないと判
定する。したがって、装用者が発話せずに口を動かした
ときに、音声マイク11で集音された音声信号を装用者
の自己発話音声であると誤認識することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、装用者の低下し
た聴覚機能を補償する補聴器等の聴覚補助装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、聴覚機能の低下した者に装用
させて、低下した聴覚機能を補償する機能補助装置とし
て補聴器が使用されている。最小可聴信号レベルの上昇
や高音域の聴取機能の低下等の伝音系機能の低下した装
用者向けの補聴器としては、音声マイクで集音した外来
音(音声信号)の周波数帯域の一部または全部を増幅す
るものがある。また、老齢化等により、伝音系機能の低
下に加えて、語音を識別することのできる最大の話速で
ある音声識別臨界速度の低下等の聴覚中枢系の機能の低
下した装用者向けとして、集音した音声信号を増幅する
だけでなく、音声信号を時間的に伸長して音声信号の出
力速度を低速にする話速変換処理を行うものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、人は自分が
発した音声(自己発話音声)を耳から聞いて、次に発す
る声の大きさや、発声のタイミング等をフィードバック
制御している。ここで、補聴器の音声マイクには、装用
者が発した音声も集音されている。したがって、装用者
は、増幅や話速変換された自己発話音声を聞いて、次の
発声のフィードバック制御をすることになる。しかし、
他人の発した声と同じ増幅率で増幅された自己発話音声
を装用者に聞かせると、装用者は自分の声が大きいと思
って声を小さくするため、スムーズな会話が妨げられる
という問題があった。また、話速変換されて時間的に遅
れた自己発話音声を装用者に聞かせると、装用者は正常
な発声ができなくなるという問題があった。そこで、人
が発話すると外耳道が振動することに注目し、外耳道の
振動を検出したときに音声マイクで集音された音声信号
を装用者の自己発話音声であると判定し、自己発話音声
であれば増幅率を低くしたり、話速変換を禁止するよう
にした補聴器が考えられた。
【0004】しかしながら、外耳道は、発話しなくて
も、口を動かすと振動する。したがって、装用者が発話
せずに口を動かしたときに、音声マイクで他人の発した
音声が集音されていると、この集音された音声が装用者
の自己発話音声であると誤認識されてしまう。したがっ
て、音声信号が適当な大きさに増幅されなかったり、話
速変換が禁止されてしまうため、装用者はこの音声信号
を聞き取ることができない。すなわち、装用者の低下し
た聴覚機能を常に補償することができず、スムーズな会
話を妨げるという問題があった。
【0005】この発明の目的は、音声マイクで集音され
た音声信号が装用者の自己発話音声であるかどうかを正
確に判定し、他者の音声信号のみに対して聴覚機能を補
償することで、スムーズに会話が行える聴覚補助装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、外部から入力される音声信号を集音する音声マイク
と、前記音声マイクで集音した音声信号を増幅する信号
処理部と、を備えた聴覚補助装置において、装用者の外
耳道の振動を検出する検出部を設け、前記信号処理部
は、前記検出部が装用者の外耳道の振動を検出したとき
に、この検出した振動が装用者の発話によるものである
かどうかを判定し、装用者の発話による振動であるとき
と、そうでないときとで前記音声マイクで集音した音声
信号を異なる増幅率で増幅することを特徴とする。
【0007】この構成では、検出部が装用者の外耳道の
振動を検出したときに、音声マイクで集音された音声信
号が装用者の自己発話音声であるかどうかを判定する。
ここで、発話した場合と、発話せずに口を動かした場合
と、では外耳道に生じる振動の周波数成分が異なる。具
体的には、発話せずに口を動かした場合に検出される振
動の周波数は低域成分のみが存在しており、発話した場
合に検出される振動の周波数は低域成分だけでなく高域
成分も存在する。例えば、発話せずに『あ、い、う、
え、お』と口を動かした場合には、40Hz以下の振動
が検出されるだけである。一方、『あ、い、う、え、
お』と発話すると、40Hz以下の振動に加えて、10
0Hz以上の振動も検出される。したがって、この周波
数成分の違いから、装用者が発話したのかどうかを正確
に判定することができる。例えば、検出された外耳道の
振動信号の低域成分をフィルタを用いてカットし、この
低域成分をカットした信号のレベルから装用者が発話し
たかどうかを正確に判定することができる。したがっ
て、装用者が発話せずに口を動かしたときに、音声マイ
クで集音された音声信号を装用者の自己発話音声である
と誤認識されることを防止できる。
【0008】そして、装用者の自己発話音声と他人の発
した音声とは異なる増幅率で増幅する。なお、装用者の
自己発話音声に対する増幅率を他人の発した音声に対す
る増幅率よりも小さくする。これにより、装用者に対し
て自己発話音声および他人の発した音声をそれぞれ適当
な大きさで聞かせることができ、装用者の低下した聴覚
機能を常に補償することができるとともに、会話が妨げ
られるという問題もおきない。
【0009】請求項2に記載した発明は、外部から入力
される音声信号を集音する音声マイクと、前記音声マイ
クで集音した音声信号を時間的に伸長する話速変換処理
を行う信号処理部と、を備えた聴覚補助装置において、
装用者の外耳道の振動を検出する検出部を設け、前記信
号処理部は、前記検出部が装用者の外耳道の振動を検出
したときに、この検出した振動が装用者の発話によるも
のであるかどうかを判定し、装用者の発話による振動で
あるときには前記音声マイクで集音した音声信号に対す
る前記話速変換処理を禁止することを特徴とする。
【0010】この構成では、自己発話音声であると判定
したときには、話速変換処理を禁止するようにした。な
お、上記した請求項1に記載した発明と同様の構成によ
り、音声マイクで集音された音声信号が装用者の自己発
話音声であるか、他人の発した音声であるかが正確に判
定される。したがって、他人の発した音声は確実に話速
変換処理され、装用者の自己発話音声は話速変換処理さ
れない。よって、装用者の低下した聴覚機能を常に補償
することができるとともに、会話が妨げられるという問
題もおきない。
【0011】請求項3に記載した発明は、外部から入力
される音声信号を集音する音声マイクと、前記音声マイ
クで集音した音声信号を時間的に伸長する話速変換処理
を行うとともに、前記音声マイクで集音した音声信号を
増幅する信号処理部と、を備えた聴覚補助装置におい
て、装用者の外耳道の振動を検出する検出部を設け、前
記信号処理部は、前記検出部が装用者の外耳道の振動を
検出したときに、この検出した振動が装用者の発話によ
るものであるかどうかを判定し、装用者の発話による振
動であるときと、そうでないときとで前記音声マイクで
集音した音声信号を異なる増幅率で増幅するとともに、
装用者の発話による振動であるときには前記話速変換処
理を禁止することを特徴とする。
【0012】この発明は、上記した請求項1および2を
組み合わせたものであり、上記した請求項1および2に
記載した効果を奏する。
【0013】なお、請求項1に記載した聴覚補助装置は
伝音系機能のみ低下した人を対象とするものであり、請
求項2に記載した聴覚補助装置は聴覚中枢系の機能のみ
低下した人を対象とするものであり、請求項3に記載し
た聴覚補助装置は伝音系機能および聴覚中枢系の両方の
機能が低下した人を対象とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態であ
る補聴器の構成を示すブロック図である。補聴器1に
は、装用者の耳に取り付ける装耳部2、および、前記装
耳部2と信号線で接続され、装耳部2に設けられたマイ
クで集音した音声信号を加工する信号処理部3を備えて
いる。装耳部2には、音声マイク11と、自己発話マイ
ク12と、レシーバ13と、を備えている。音声マイク
11は、空気中を伝搬してくる音声信号を集音し、これ
を電気信号に変換して出力する。自己発話マイク12
は、装用者の外耳道内に置かれ、装用者の口の動きに対
応して生じる外耳道の振動を検出する骨伝導マイクであ
る。レシーバ13は、音声マイク11で集音され、信号
処理部3で加工された音声信号を装用者の外耳道に空気
振動で放出する。なお、音声マイク11は装用者の自己
発話音声および装用者以外の者の発した音声の両方を集
音する。また、自己発話マイク12は空気中を伝搬して
くる音声信号(装用者以外の者が発した音声)には反応
しない。この自己発話マイク12が、本願発明で言う検
出部に相当する。
【0015】音声マイク11から出力された音声信号
は、前置増幅器21で増幅される。この増幅された音声
信号は、アンチエリアシングフィルタ22でサンプリン
グ周波数の1/2を越える高域成分がカットされたの
ち、A/D変換器23でディジタル信号に変換される。
可変増幅部24ではA/D変換された音声データを選択
されている増幅率で増幅する。なお、可変増幅部24に
は、装用者の発した音声に対する増幅率K1、および、
装用者以外の者が発した音声に対する増幅率K2の2種
類の増幅率が設定されており、どちらか一方が選択され
る。また、増幅率K1は、増幅率K2よりも小さい値で
ある。話速変換処理部25は、可変増幅器24で増幅さ
れた音声信号を時間軸上で伸長する話速変換処理を行
う。なお、音声マイク11で集音された音声信号が装用
者の発した音声である場合には、話速変換処理部25に
話速変換を禁止する信号が入力され、話速変換処理部2
5は話速変換処理を行うことなく入力された音声信号を
出力する。D/A変換器26では、話速変換処理部25
から出力された音声信号(ディジタル)をアナログ信号
に変換する。スムージングフィルタ27は、D/A変換
にともなう折り返しノイズを除去するローパスフィルタ
である。ドライバ28は、入力されたアナログ信号に基
づいてレシーバ13を制御し、装用者の外耳道に処理さ
れた音声信号を空気振動で放出する。
【0016】また、波形整形回路29は、前置増幅器2
1から出力された音声信号を波形整形したのち、この波
形整形された信号のレベルから音声マイク11で集音さ
れた音声信号の有無を判定する。具体的には、波形整形
された信号のレベルが閾値メモリ30に記憶されている
閾値よりも大きいときに音声信号有りと判定し、それ以
外のときに音声信号無しと判定する。波形整形回路29
はこの判定結果をAND回路36に入力する(判定結果
が音声信号有りのときハイレベルの信号を入力し、音声
信号無しのときローレベルの信号を入力する。)。この
AND回路36の出力は、可変増幅部24および話速変
換処理部25に入力される。可変増幅部24は、このA
ND回路36の出力がハイレベルであるときに増幅率K
1を選択し、ローレベルであるときに増幅率K2を選択
する。また、話速変換処理部25は、このAND回路3
6の出力がハイレベルであるときに話速変換を禁止し、
ローレベルであるときに話速変換を禁止しない(実行さ
せる)。なお、可変増幅部24および話速変換処理部2
5は、実際にはディジタル信号を処理する1つの信号処
理プロセッサで構成している。
【0017】さらに、自己発話マイク12から出力され
た信号は、前置増幅器31で増幅され、フィルタ32に
入力される。フィルタ32は、入力された信号の低域成
分をカットする。増幅器33は、フィルタ32を通過し
た信号を増幅し、これを波形整形回路34に入力する。
波形整形回路34は、入力された信号を波形整形したの
ち、この波形整形された信号のレベルから装用者が発話
したかどうかを判定する。具体的には、波形整形された
信号のレベルが閾値メモリ35に記憶されている閾値よ
りも大きいときに装用者が発話したと判定し、それ以外
のときに装用者が発話していないと判定する。波形整形
回路34はこの判定結果をAND回路36に入力する
(装用者が発話していると判定したときハイレベルの信
号を入力し、装用者が発話していないと判定したときロ
ーレベルの信号を入力する。)。すなわち、AND回路
36には、音声マイク11で集音された音声信号の有無
と、装用者の発話の有無とが入力される。また、AND
回路36は、音声マイク11で集音された音声信号が有
り、且つ、装用者の発話があったときにハイレベルを出
力する(そうでないときはローレベルを出力する。)。
【0018】以下、詳細に本実施形態の補聴器の動作に
ついて説明する。音声マイク11で集音された音声信号
は、前置増幅器21−アンチエリアシングフィルタ22
−A/D変換器23を介して可変増幅部24に入力され
る。また、前置増幅器21で増幅された信号は波形整形
回路29にも入力される。波形整形回路29では、この
入力された信号を波形整形したのち、この波形整形され
た信号レベルと閾値メモリ30に記憶させている閾値と
を比較して音声マイク11において集音された音声信号
の有無を判定する。波形整形回路29は、音声信号が有
ると判定したときにハイレベルを出力する。
【0019】また、自己発話マイク12は、装用者の外
耳道の振動を検出し、これを出力する。ここで、人は発
話した場合だけでなく、発話せずに口を動かした場合に
も外耳道に振動が生じる。したがって、自己発話マイク
12は、装用者が発話した場合だけでなく、発話せずに
口を動かした場合の振動も検出し、これを出力する。し
たがって、自己発話マイク12の出力信号を単に波形整
形したレベルからは、装用者が発話したかどうかを正確
に判定することができない。しかし、装用者が発話した
ときに検出される信号(発話時の検出信号)と、発話せ
ずに口だけを動かしたときに検出される信号(口パク時
の検出信号)とを比較してみると、図2に示すように口
パク時の検出信号の信号レベルは大きいが、低域成分し
か存在していない。一方、発話時に検出される信号に
は、上記した口パク時に検出される信号に加えて、信号
レベルは小さいが高域成分の信号も存在している。した
がって、自己発話マイク12で検出された信号の低域成
分をカットし、この低域成分をカットした信号のレベル
が所定のレベルよりも大きければ装用者が発話してお
り、所定のレベルよりも小さければ発話していないと判
定することができる。
【0020】この実施形態の補聴器1では、自己発話マ
イク12の出力は、前置増幅器31−フィルタ32−増
幅器33を介して波形整形回路34に入力される。フィ
ルタ32は、入力された信号の低域成分をカットするハ
イパスフィルタである。したがって、フィルタ32で自
己発話マイク12で検出された口パク時の検出信号をカ
ットすることができる。そして、フィルタ32の出力
は、増幅器33で増幅されたのち、波形整形回路34に
入力される。ここで、増幅器33を設けた理由は、装用
者の発話時に検出される外耳道の振動信号に含まれる高
域成分の信号レベルが小さいからである。波形整形回路
34は、この入力された信号を波形整形したのち、この
波形整形された信号レベルと閾値メモリ35に記憶させ
ている閾値とを比較して、装用者が発話したかどうかを
判定する。波形整形回路34は、装用者が発話したと判
定したときにハイレベルを出力する。このように、この
実施形態の補聴器1では、装用者が発話せずに口を動か
したときには、装用者が発話していないと判定させるこ
とができる。
【0021】AND回路36は、2つの波形整形回路2
9、34の出力がともにハイレベルであるときにハイレ
ベルを出力する(それ以外のときにはローレベルを出力
する。)。図3に、音声マイク11、波形整形回路2
9、自己発話マイク12、波形整形回路34、AND回
路36の出力信号のタイミングを示す。図に示す区間1
は、音声マイク11からの信号出力が有り、発話マイク
12からの信号出力が無いときである。具体的には、装
用者が発話しておらず、装用者以外の者が発話している
ときである。区間2は、音声マイク11からの信号出力
がなく、発話マイク11からの信号出力が有る場合であ
る。具体的には、装用者が発話せずに口パクを行い、装
用者以外の者も発話していないときである。区間3およ
び4は、音声マイク11および発話マイク12の出力が
ともに有る場合である。なお、区間3は装用者が発話せ
ずに口パクを行っており、装用者以外のものが発話して
いるときの状態である。また、区間4は装用者が発話し
ているときの状態である。この図からも明らかなよう
に、区間4のときのみAND回路36の出力がハイレベ
ルとなる。すなわち、装用者が発話したときのみAND
回路36の出力がハイレベルとなり、それ以外のときは
ローレベルである。
【0022】図4は、可変増幅部の処理を示すフローチ
ャートである。上記したように、可変増幅部24は、音
声マイク11から出力された音声信号に対して2つの増
幅率K1、K2がセットされている(K1<K2)。可
変増幅部24は、AND回路36からの入力がローレベ
ルであると、音声マイク11で集音され、前置増幅器2
1−アンチエリアシングフィルタ22−A/D変換器2
3を介して入力された音声信号に対する増幅率としてK
2を選択する(n1、n3)。一方、AND回路36か
らの入力がハイレベルであると、入力された音声信号に
対する増幅率としてK1を選択する(n1、n2)。こ
こで、装用者以外の者が発話しているときに、装用者が
発話せずに口を動かしたとしても、AND回路36の出
力はローレベルであり(図3に示す区間3)、音声マイ
ク11で集音された音声信号に対して増幅率K2が選択
される。このとき、音声マイク11では装用者以外の者
が発話した音声信号を集音している。したがって、装用
者の自己発話音声は常に増幅度K1で増幅され、装用者
以外の者の発話した音声は常に増幅度K2で増幅される
ことになる。
【0023】可変増幅部24で増幅された音声信号は話
速変換処理部25に入力される。図5は話速変換処理部
25の処理を示すフローチャートである。話速変換処理
部25は、AND回路36からの入力がローレベルであ
ると、入力された音声信号に対する話速変換処理の実行
を許可する(n11、n13)。一方、AND回路36
からの入力がハイレベルであると、入力された音声信号
に対する話速変換処理の実行を禁止する(n11、n1
2)。すなわち、AND回路36の出力がローレベルで
あるときには音声マイク11で集音された音声信号は話
速変換処理され、ハイレベルであるときには音声マイク
11で集音された音声信号は話速変換処理されることな
く出力される。上記したように、装用者が発話したとき
のみ、AND回路36の出力がハイレベルとなるので、
装用者の自己発話音声に対しては常に話速変換処理が禁
止され、装用者以外のものが発話した音声に対しては常
に話速変換処理が実行される。
【0024】話速変換処理部25から出力された信号
は、D/A変換回路26−スムージングフィルタ27を
介してドライバ28に入力される。ドライバ28は、入
力された信号に基づいてレシーバ13を制御し、装用者
の外耳道に音声信号を出力する。
【0025】このように、この実施形態の補聴器1で
は、装用者が発話せずに口を動かしたときに、音声マイ
ク11で集音されている音声信号を装用者の自己発話音
声であると誤認識することがない。したがって、装用者
以外のものが発話した音声が適当な大きさに増幅されな
かったり、話速変換が禁止され、装用者が音声信号を聞
き取れないということがおこらない。これにより、装用
者の低下した聴覚機能を常に補償することができ、スム
ーズに会話が行えるようになる。
【0026】なお、上記した実施形態では、自己発話マ
イク12として骨伝導マイクを適用した例で説明を行っ
たが、自己発話マイク12として装用者の外耳道の形状
歪みを検出することのできるセンサを適用してもよい。
【0027】また、波形整形回路29、閾値メモリ3
0、およびAND回路36を無くし、波形整形回路34
の出力を可変増幅部24および話速変換処理部25に入
力する構成としてもよい(図6参照)。このように構成
しても、上記した実施形態の補聴器と同様の効果を得る
ことができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、装用
者が発話せずに口を動かしたときに、音声マイクで集音
された音声を装用者の自己発話音声であると誤認識する
ことがない。したがって、装用者以外のものが発した音
声が適当な大きさに増幅されなかったり、話速変換が禁
止され、装用者が音声信号を聞き取れないということが
おこらない。これにより、装用者の低下した聴覚機能を
常に補償することができ、スムーズに会話が行えるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である補聴器の構成を示す
図である。
【図2】自己発話マイクで検出される自己発話信号と口
パク信号を示す図である。
【図3】音声マイク、波形整形回路、自己発話マイク、
波形整形回路、AND回路の出力信号のタイミング図で
ある。
【図4】可変増幅部の処理を示すフローチャートであ
る。
【図5】話速変換処理部の処理を示すフローチャートで
ある。
【図6】この発明の別の実施形態である補聴器の構成を
示す図である。
【符号の説明】
1−補聴器 2−装耳部 3−信号処理部 11−音声マイク 12−自己発話マイク 24−可変増幅部 25−話速変換処理部 32−フィルタ 36−AND回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大脇 浩 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 三木 晃 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から入力される音声信号を集音する
    音声マイクと、 前記音声マイクで集音した音声信号を増幅する信号処理
    部と、を備えた聴覚補助装置において、 装用者の外耳道の振動を検出する検出部を設け、 前記信号処理部は、前記検出部が装用者の外耳道の振動
    を検出したときに、この検出した振動が装用者の発話に
    よるものであるかどうかを判定し、装用者の発話による
    振動であるときと、そうでないときとで前記音声マイク
    で集音した音声信号を異なる増幅率で増幅することを特
    徴とする聴覚補助装置。
  2. 【請求項2】 外部から入力される音声信号を集音する
    音声マイクと、 前記音声マイクで集音した音声信号を時間的に伸長する
    話速変換処理を行う信号処理部と、を備えた聴覚補助装
    置において、 装用者の外耳道の振動を検出する検出部を設け、 前記信号処理部は、前記検出部が装用者の外耳道の振動
    を検出したときに、この検出した振動が装用者の発話に
    よるものであるかどうかを判定し、装用者の発話による
    振動であるときには前記音声マイクで集音した音声信号
    に対する前記話速変換処理を禁止することを特徴とする
    聴覚補助装置。
  3. 【請求項3】 外部から入力される音声信号を集音する
    音声マイクと、 前記音声マイクで集音した音声信号を時間的に伸長する
    話速変換処理を行うとともに、前記音声マイクで集音し
    た音声信号を増幅する信号処理部と、を備えた聴覚補助
    装置において、 装用者の外耳道の振動を検出する検出部を設け、 前記信号処理部は、前記検出部が装用者の外耳道の振動
    を検出したときに、この検出した振動が装用者の発話に
    よるものであるかどうかを判定し、装用者の発話による
    振動であるときと、そうでないときとで前記音声マイク
    で集音した音声信号を異なる増幅率で増幅するととも
    に、装用者の発話による振動であるときには前記話速変
    換処理を禁止することを特徴とする聴覚補助装置。
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