JPH114577A - 同期整流回路 - Google Patents

同期整流回路

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JPH114577A
JPH114577A JP15625797A JP15625797A JPH114577A JP H114577 A JPH114577 A JP H114577A JP 15625797 A JP15625797 A JP 15625797A JP 15625797 A JP15625797 A JP 15625797A JP H114577 A JPH114577 A JP H114577A
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voltage
turned
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fet
mos
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JP15625797A
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Inventor
Hiroshi Shimamori
浩 島森
Sentarou Tokimi
泉太郎 時見
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は同期整流回路に関し、フライホイール
側の第2の能動素子がチョークコイル電圧でオンにな
り、その後オフにできなくなる事態を回避し、各能動素
子に過大な電流が流れないようにする。 【解決手段】トランス1の2次巻線N2に接続された整
流側の第1の能動素子Q1及びフライホイール側の第2
の能動素子Q2と、第1、第2の能動素子により駆動さ
れるチョークコイルL及び出力用コンデンサCを備え、
第1の能動素子をトランス1の巻線電圧で駆動し、第2
の能動素子をチョークコイルの電圧で駆動する回路にお
いて、トランス1の巻線電圧により第1の能動素子と同
期してオン/オフ駆動される第1のスイッチQ3を第2
の能動素子に接続し、第1の能動素子及び第1のスイッ
チがオンに駆動された場合、オンになった第1のスイッ
チで第2の能動素子を強制的にオフにするように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータ、各種
電子機器、各種電気機器等の電源回路として利用される
同期整流回路に関する。特に、本発明はトランスと、前
記トランスの1次巻線を駆動するスイッチング素子と、
前記トランスの2次巻線に接続された整流側の第1の能
動素子及びフライホイール側の第2の能動素子と、前記
第1、第2の能動素子により駆動されるチョークコイル
及び出力用コンデンサを備え、前記第2の能動素子をチ
ョークコイルの電圧で駆動する同期整流回路に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】以下、図面に基づいて従来例を説明す
る。 §1:従来例1の説明・・・図13参照 図13は従来例1の回路図である。以下、図13に基づ
いて従来例1を説明する。従来、トランスの出力で同期
整流側の電界効果トランジスタ(以下「FET」と記
す)を駆動する同期整流型スイッチングレギュレータの
回路例として、例えば、図13に示したような回路(D
C−DCコンバータ)が知られていた(特開昭60−1
56269号公報参照)。
【0003】従来例1はパルス幅制御型のDC−DCコ
ンバータを構成しており、軽負荷時の出力電圧上昇を抑
圧する回路例である。図13において、Tはトランスで
あり、N1 はトランスTの1次巻線、N2 、N4 、N5
は2次巻線、Tr0 はスイッチング用のトランジスタ、
Pは入力パルス、V1 は入力直流電圧、VO は出力電
圧、IO は出力電流、Q1 、Q2 はFET、Tr1 、T
2 はトランジスタ、R 1 〜R4 は抵抗、Lはチョーク
コイル、VL はチョークコイルLに発生する電圧、IL
はチョークコイルLに流れる電流、Cはコンデンサ、C
MP2 はコンパレータ、E2 は基準電圧を示す。
【0004】このDC−DCコンバータは、FET
1 、Q2 を用いた例であり、そのオン/オフ期間をト
ランスTの巻線N4 、N5 に発生する電圧で交互に切り
換えて整流作用を持たせると共に、コンパレータCMP
2 で出力電圧VO の高、低を検出してFETQ1 、Q2
の導通度を制御する。この場合、FETQ1 は整流用の
FETであり、FETQ2 はフライホイール用のFET
である。
【0005】トランジスタTr1 、Tr2 は前記FET
1 、Q2 の導通度制御用のトランジスタであり、FE
TQ1 、Q2 のゲート、ソース間に接続されている。な
お、抵抗R1 、R2 はトランジスタTr1 、Tr2 のベ
ース抵抗である。トランジスタTr1 、Tr2 はそのコ
レクタ、エミッタ間をFETQ1 、Q2 のゲート、ソー
ス間に並列接続したものであるから、トランジスタTr
1 、Tr2 の導通度が増せば、FETQ1 、Q2 のゲー
ト、ソース間に印加される電位が低下し、FETQ1
2 の導通度が低下する。
【0006】トランジスタTr1 、Tr2 の導通度が低
下すれば、逆の関係になり、トランジスタTr1 、Tr
2 がオフであればFETQ1 、Q2 は完全なスイッチン
グ動作をする。コンパレータCMP2 は出力電圧VO
一定値E2 より高ければトランジスタTr1 、Tr2
共にオフにしてFETQ1 、Q2 を巻線N4 、N5 に発
生する電圧に従い交互にオン/オフ動作させる。
【0007】これに対し出力電圧VO が一定値E2 より
低いと、コンパレータCMP2 はその差に応じた電圧を
トランジスタTr1 、Tr2 のベース、エミッタ間に印
加してこれらのトランジスタをアナログ動作させる。こ
の結果、FETQ1 、Q2 のゲート、ソース間に印加さ
れる電圧は低下するのでFETQ1 、Q2 はアナログ動
作する。但し、これらFETQ1 、Q2 のオフは完全に
行われるので、整流作用には支障がない。
【0008】§2:従来例2の説明・・・図14参照 図14は従来例2の回路図である。以下、図14に基づ
いて従来例2を説明する。なお、以下の説明ではMOS
型電界効果トランジスタを「MOS−FET」と記す。
【0009】従来、トランスの出力で整流側MOS−F
ETとフライホイール側MOS−FETを駆動する同期
整流型スイッチングレギュレータにおいて、前記トラン
スの2次側に設けたチョークコイルの電圧を利用して前
記フライホイール側MOS−FETを駆動する回路が考
えられていた(実用化されていない)。この回路はチョ
ークコイルの電圧を利用して前記フライホイール側MO
S−FETを駆動するため、前記従来例1に比べて回路
構成が簡単になる、という特徴を有する回路である。以
下、図14に基づき、この回路を従来例2として説明す
る。
【0010】この回路は1次巻線N1、2次巻線N2、
3次巻線N3を有するトランス1と、トランス1の1次
巻線N1を駆動するスイッチングトランジスタ2と、ト
ランス1の2次巻線N2に接続された整流側のMOS−
FETQ1及びフライホイール側のMOS−FETQ2
と、前記MOS−FETQ1、Q2により駆動されるチ
ョークコイルL及び出力用コンデンサCを備え、前記M
OS−FETQ1をトランス1の3次巻線N3の電圧で
駆動し、前記MOS−FETQ2をチョークコイルLの
電圧で駆動する。
【0011】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ2が接続されると共に、前記スイ
ッチングトランジスタ2にはPWM制御部4を有する制
御回路3が接続されており、該制御回路3のPWM制御
部4によりPWM(パルス幅変調)駆動されるようにな
っている。そして、トランス1の2次巻線N2には、整
流側MOS−FETQ1とフライホイール側MOS−F
ETQ2を接続すると共に、チョークコイルL、出力用
コンデンサC等を接続する。また、出力用コンデンサC
の端子から出力を取り出すように出力端子T1、T2が
設けてある。
【0012】前記MOS−FETQ1のゲートGには抵
抗R1(ゲート抵抗)を介してトランス1の3次巻線N
3が接続されており、この3次巻線N3に誘起した電圧
V3により駆動されるようになっている。また、前記チ
ョークコイルLには同じコアに巻いたコイル5が設けて
あり、チョークコイルLからの誘起電圧を取り出してM
OS−FETQ2のゲートGへ印加するように構成され
ている。この場合、コイル5の一端は抵抗R2(ゲート
抵抗)を介してMOS−FETQ2のゲートGに接続
し、前記コイル5の他端はMOS−FETQ2のソース
Sに接続されている。
【0013】MOS−FETQ1はNチャンネルのMO
S−FETであり、その内部には寄生ダイオードD1
(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されると共に、前
記MOS−FETQ2もNチャンネルのMOS−FET
であり、その内部には寄生ダイオードD2(内蔵ダイオ
ード)が図示極性で接続されている。この場合、トラン
ス1の1次巻線N1の電圧をV1、2次巻線N2の電圧
をV2、3次巻線N3の電圧をV3とする。また、前記
電圧V1、V2、V3は図示矢印方向を+側とし、端子
T2の電圧を0(V)、端子T1の電圧をVO (V)と
する。前記回路の動作は次の通りである。
【0014】スイッチングトランジスタ2は制御回路3
により駆動されるが、この場合、スイッチングトランジ
スタ2のベースにはPWM制御部4からのPWM(パル
ス幅変調)駆動パルスPが入力する。このため、スイッ
チングトランジスタ2は前記PWM駆動パルスPにより
オン/オフ動作を繰り返す。
【0015】前記のようにしてスイッチングトランジス
タ2がオン/オフ駆動されるが、スイッチングトランジ
スタ2がオンになった時、入力電圧Viによりトランス
1の1次巻線N1には励磁電流が流れ、該1次巻線N1
に電圧V1(a側が+、b側が−)が発生する。これと
同時にトランス1の2次巻線N2、及び3次巻線N3に
はそれぞれ電圧V2(e側が+、f側が−)、V3(g
側が+、h側が−)が発生する。その後、スイッチング
トランジスタ2がオフになるとトランス1の1次巻線N
1、2次巻線N2、3次巻線N3にはそれぞれ前記と逆
極性の電圧が発生する。
【0016】スイッチングトランジスタ2がオンにな
り、トランス1の各巻線に図示極性の電圧が発生した場
合、3次巻線N3の電圧V3(g側が+、h側が−)に
よりMOS−FETQ1がオンになる。この時、チョー
クコイルLには図示極性のチョークコイル電圧VL1
(k側が+、j側が−)が発生しており、この時コイル
5に誘起した電圧がMOS−FETQ2のゲートGに印
加する(ゲートG側が−の電圧)ので、該MOS−FE
TQ2はオフである。
【0017】前記のように、MOS−FETQ1がオン
で、MOS−FETQ2がオフの時は、N2→L→C→
Q1のソースS→Q1のドレインD→N2の経路で電流
が流れ、出力用コンデンサCを充電する。その後、2次
巻線N2の電圧が逆極性の−V2(f側が+、e側が
−)になると、3次巻線N3の電圧も逆極性の−V3
(h側が+、g側が−)となりMOS−FETQ1がオ
フになる。
【0018】この時、チョークコイルLには図示極性と
逆の逆起電圧−VL1(j側が+、k側が−)が発生す
ると共にこの逆起電圧がコイル5にも発生し、MOS−
FETQ2のゲートGに印加する(ゲートG側が+の電
圧が印加する)。このため、MOS−FETQ2はオン
になり、チョークコイルLに蓄積した電磁エネルギーに
より、L→C→MOS−FETQ2→Lの経路でフライ
ホイール電流が流れる。
【0019】この状態で、再び2次巻線N2、3次巻線
N3に図示極性の電圧V2、V3が発生した場合、MO
S−FETQ2は双方向性の素子であるから、オンにな
っているMOS−FETQ2を介して2次巻線N2から
電流が流れる。すなわち、前記電流V2によりN2→Q
2→D1→N2の経路で電流が流れる。また、電流V3
によりMOS−FETQ1がオンになれば、N2→Q2
→Q1→N2の経路で電流が流れる。このため、チョー
クコイルLの電圧は負帰還がかからず、MOS−FET
Q2はオンのままであり、前記フライホイール電流も流
れ続ける。
【0020】前記のように、一旦MOS−FETQ2が
オンになると、チョークコイルLの電磁エネルギーが残
っている間はMOS−FETQ2のゲートGにチョーク
コイルLからの負帰還電圧が印加せず、該MOS−FE
TQ2はオフにならない。すなわち、フライホイール側
MOS−FETQ2は双方向性スイッチのため、スイッ
チングトランジスタ2がターンオンして、2次巻線N2
に図示極性の電圧V2が発生しても、N2→オン状態の
Q2→Q1→N2の経路で電流が流れてしまう。
【0021】このため、チョークコイルLには逆起電圧
−VL1(j側が+、k側が−)が発生し続け、MOS
−FETQ2がオンのままとなる。従って、この回路で
は整流側MOS−FETQ1とフライホイール側MOS
−FETQ2が交互にオン/オフ動作できず、実質的に
同期整流回路として動作することは不可能である。
【0022】前記のようにしてフライホイール側MOS
−FETQ2が一旦オンになった場合、MOS−FET
Q2は双方向性の素子であるから、ドレインDからソー
スS方向へも電流が流れる。従って、その後スイッチン
グトランジスタ2がターンオンし、トランス1の2次巻
線N2に電圧V2が発生すると、N2→Q2→D1→N
2の経路で大電流が流れる。
【0023】この場合、前記電流が流れたことで異常な
過熱状態となり、MOS−FETQ1が素子破損するこ
ともある。また、MOS−FETQ1とQ2が完全にオ
ンになった時は、MOS−FETQ1とQ2に前記大電
流が流れ、前記電流が流れたことで異常な過熱状態とな
り、MOS−FETQ1とQ2が素子破損することもあ
る。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :前記従来例1の回路は、軽負荷時にチョークコイ
ルLに流れる断続電流(逆流電流)を防止し、出力電圧
上昇を抑圧するものである。しかし、トランスTの巻線
電圧は0Vとなる休止期間が発生し、フライホイール側
のスイッチオン信号は断続し、この休止期間において、
フライホイール側FETQ2の寄生ダイオードがオンと
なる。この場合、前記電流が流れたことで損失が増大し
て発熱し、遂には素子破壊を引き起こすこともある。
【0025】(2) :前記従来例1の回路は、トランス巻
線に発生する電圧で整流側FETとフライホイール側F
ETを駆動し、出力電圧を検出して同期整流スイッチの
駆動制御を行っている。このため、整流側スイッチとフ
ライホイール側スイッチを駆動するためにコンパレータ
やトランジスタ等の部品が必要であり、部品点数が多く
回路構成が複雑である。
【0026】(3) :前記従来例2では、整流側MOS−
FETQ1をトランスの巻線電圧で駆動し、フライホイ
ール側MOS−FETQ2をチョークコイル電圧で駆動
するため、従来例1のように、整流側FETやフライホ
イール側FETを駆動するための余分な部品が不要とな
るため、回路構成が簡単になる。
【0027】しかし、フライホイール側MOS−FET
Q2が一旦オンになると、該フライホイール側MOS−
FETQ2にはチョークコイルLからの負帰還電圧がか
からず、該フライホイール側MOS−FETQ2はオン
のままとなり実質的に動作できない。
【0028】すなわち、フライホイール側MOS−FE
TQ2が一旦オンになると、その後、チョークコイルL
の電磁エネルギーが残っている間はMOS−FETQ2
のゲートGに負帰還電圧が印加せず、該MOS−FET
Q2はオフにならない。従って、この回路では整流側M
OS−FETQ1とフライホイール側MOS−FETQ
2が交互にオン/オフ動作できず、実質的に同期整流回
路として動作することは不可能である。
【0029】(4) :前記従来例2は、トランスの1次巻
線を駆動するスイッチング素子がターンオンした場合、
フライホイール側MOS−FETQ2と整流側MOS−
FETQ1、或いは整流側MOS−FETQ1の寄生ダ
イオードD1が同時にオンとなることがある。このよう
な場合、前記スイッチング素子、整流側MOS−FET
Q1、フライホイール側MOS−FETQ2に過大な電
流が流れ、電流オーバーで前記素子が熱により素子破壊
を起こすことがある。
【0030】すなわち、従来例2の回路では、フライホ
イール側MOS−FETQ2が一旦オンになった場合、
MOS−FETQ2は双方向性の素子であるから、ドレ
インDからソースS方向へも電流が流れる。従って、そ
の後スイッチングトランジスタ2がターンオンし、トラ
ンス1の2次巻線N2に電圧V2が発生すると、N2→
Q2→Q1→N2の経路で大電流が流れ、MOS−FE
TQ1が過熱し、素子破損となることもある。
【0031】また、MOS−FETQ1が完全にオンに
なっていない時は、MOS−FETQ1の寄生ダイオー
ドD1に前記大電流が流れる。この場合、前記寄生ダイ
オードD1は抵抗値が大きいので、前記電流が流れたこ
とで異常な過熱状態となり、MOS−FETQ1が素子
破損することもある。
【0032】本発明は前記のような従来の課題を解決
し、回路構成を簡単にすると共に、整流側の第1の能動
素子とフライホイール側の第2の能動素子を交互に、か
つ確実にオン/オフ駆動できるようにすることを目的と
する。また、本発明は、前記各能動素子に過大な電流が
流れることを防止し、かつ、冗長運転で1台を停止した
時においても、他の正常運転している回路から第2の能
動素子に電流が回り込み、負荷電流が不足する、という
事態を回避することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。図1において、1はトランス、2はスイッチ
ングトランジスタ、N1、N2、N3はトランス1の1
次巻線、2次巻線、3次巻線、Q1は整流側のMOS−
FET、Q2はフライホイール側のMOS−FET、L
はチョークコイル、5はチョークコイルLの電圧を取り
出すためのコイル、d1はダイオード、D1、D2、D
3は寄生ダイオード、Cは出力用コンデンサを示す。ま
た、Vi は入力電圧、Vo は出力電圧、IO は出力電
流、V1は1次巻線N1の電圧、V2は2次巻線N2の
電圧、V3は3次巻線N3の電圧を示す。本発明は前記
の目的を達成するため、次のように構成した。
【0034】(1) :複数の巻線を有するトランス1と、
トランス1の1次巻線N1を駆動するスイッチング素子
(例えば、スイッチングトランジスタ2)と、トランス
1の2次巻線N2に接続された整流側の第1の能動素子
(例えば、MOS−FETQ1)及びフライホイール側
の第2の能動素子(例えば、MOS−FETQ2)と、
前記第1、第2の能動素子により駆動されるチョークコ
イルL及び出力用コンデンサCを備え、前記第1の能動
素子をトランス1の巻線電圧(例えば、3次巻線N3の
電圧)で駆動し、前記第2の能動素子をチョークコイル
Lの電圧(コイル5に誘起された電圧)で駆動する同期
整流回路において、トランス1の巻線電圧(例えば、3
次巻線N3の電圧)により第1の能動素子と同期してオ
ン/オフ駆動される第1のスイッチ(例えば、MOS−
FETQ3)を前記第2の能動素子に接続(ゲート、ソ
ース間に接続)し、前記第1の能動素子及び第1のスイ
ッチがオンに駆動された場合、オンになった第1のスイ
ッチで第2の能動素子を強制的にオフにし、前記第1の
能動素子及び第1のスイッチがオフに駆動された場合、
前記第2の能動素子をチョークコイルLの電圧(コイル
5に誘起された電圧)でオンに駆動するように構成し
た。
【0035】(2) :前記(1) の同期整流回路において、
リモート信号を検出するリモート信号検出手段を設ける
と共に、前記リモート信号検出手段の検出信号によりオ
ン/オフ駆動される第2のスイッチ(例えば、トランジ
スタ)を前記第2の能動素子に接続し、前記リモート信
号検出手段が動作停止を指示する旨のリモート信号を検
出した場合、前記第2のスイッチをオンに駆動し、オン
になった第2のスイッチで前記第2の能動素子を強制的
にオフにするように構成した。
【0036】(3) :前記(1) の同期整流回路において、
トランス1の巻線電圧(例えば、2次巻線の電圧)を検
出する巻線電圧検出手段を設けると共に、前記巻線電圧
検出手段の検出電圧でオン/オフ駆動される第3のスイ
ッチ(例えば、トランジスタ)を前記第1のスイッチ及
び第2の能動素子に接続し、前記巻線電圧検出手段が巻
線電圧の消失状態を検出した場合、前記第3のスイッチ
をオフにして前記チョークコイルLの電圧が第1のスイ
ッチに印加するように回路を切り換え、前記チョークコ
イルLの電圧で第1のスイッチをオンに駆動し、オンに
なった第1のスイッチで前記第2の能動素子を強制的に
オフにするように構成した。
【0037】(4) :前記(1) の同期整流回路において、
前記同期整流回路が過電流垂下特性を持つ場合、該回路
に、出力電圧を検出する出力電圧検出手段と、前記出力
電圧検出手段の検出信号により電源のパワーオン/オフ
制御を行う電源制御手段を設け、前記出力電圧検出手段
により出力電圧が基準電圧より低下したことを検出した
場合、前記電源制御手段により電源をパワーオフして前
記スイッチング素子の動作を停止させるように構成し
た。
【0038】(5) :前記(1) の同期整流回路において、
前記第2の能動素子に流れるフライホイール電流を検出
する電流検出手段を設けると共に、前記電流検出手段の
検出信号でオン/オフ駆動される第4のスイッチ(例え
ば、トランジスタ)を前記第2の能動素子に接続し、前
記電流検出手段が基準値を超える電流を検出した場合、
前記第4のスイッチをオンに駆動して前記第2の能動素
子を強制的にオフにするように構成した。
【0039】(6) :前記(1) の同期整流回路において、
トランス1の入力電圧を検出する入力電圧検出手段を設
けると共に、前記入力電圧検出手段の検出信号でオン/
オフ駆動される第5のスイッチを前記第2の能動素子に
接続し、前記入力電圧検出手段によりトランスの入力電
圧が基準値より低下したことを検出した場合、前記第5
のスイッチをオンに駆動して前記第2の能動素子を強制
的にオフにするように構成した。
【0040】(7) :複数の巻線を有するトランス1と、
前記トランス1の1次巻線N1を駆動するスイッチング
素子(例えば、スイッチングトランジスタ2)と、前記
トランス1の2次巻線N2に接続された整流側の第1の
能動素子(例えば、MOS−FETQ1)及びフライホ
イール側の第2の能動素子(例えば、MOS−FETQ
2)と、前記第1、第2の能動素子により駆動されるチ
ョークコイルL及び出力用コンデンサCを備え、前記第
1の能動素子を前記トランス1の巻線電圧で駆動し、前
記第2の能動素子を前記チョークコイルLの電圧で駆動
する同期整流回路において、前記第2の能動素子に流れ
る電流により電圧を発生させる電圧発生手段を前記第2
の能動素子に接続すると共に、前記電圧発生手段に発生
した電圧でオン/オフ駆動される第6のスイッチを前記
第2の能動素子に接続し、前記電圧発生手段に基準値を
超える電圧が発生した場合、その発生電圧で前記第6の
スイッチをオンに駆動して前記第2の能動素子を強制的
にオフにするように構成した。
【0041】(8) :前記(7) の同期整流回路において、
前記電圧発生手段を可飽和リアクトルで構成した。 (9) :前記(7) の同期整流回路において、前記電圧発生
手段をコイルで構成した。
【0042】(10):前記(7) の同期整流回路において、
前記電圧発生手段を抵抗で構成した。 (作用)前記構成に基づく本発明の作用を、図1に基づ
いて説明する。
【0043】(a) :前記(1) の作用 駆動信号(例えば、PWM駆動パルス)によりスイッチ
ングトランジスタ2がオン/オフ動作を繰り返すと、ト
ランス1の各巻線に図示極性の電圧V1、V2、V3、
及びその逆極性の電圧が発生し、第1の能動素子(整流
側のMOS−FETQ1)と、第2の能動素子(フライ
ホイール側のMOS−FETQ2)が交互にオン/オフ
動作を繰り返し、出力用コンデンサCを充電して直流電
圧を発生させる。
【0044】例えば、トランス1の2次巻線N2、3次
巻線N3にそれぞれ図示極性の電圧V2、V3が発生す
ると、前記電圧V3で第1の能動素子(MOS−FET
Q1)、及び第1のスイッチ(MOS−FETQ3)が
オンになり、オンになった第1のスイッチで第2の能動
素子(MOS−FETQ2)を強制的にオフにする(M
OS−FETQ2のゲートG−ソースS間を短絡するこ
とで強制的にオフにする)。このため、N2→LC→Q
1→N2の経路で電流が流れ出力用コンデンサCを充電
する。この時、チョークコイルLには図示極性の電圧V
L1が発生する。
【0045】次に、前記巻線N2、N3に図示極性と逆
の電圧−V2、−V3が発生すると、第1の能動素子
(MOS−FETQ1)がオフ、第1のスイッチ(MO
S−FETQ3)がオフとなる。このためチョークコイ
ルLの逆起電圧−VL1によりコイル5に発生した電圧
がダイオードd1を介して第2の能動素子(MOS−F
ETQ2)に印加し、第2の能動素子(MOS−FET
Q2)をオンにする。このため、L→C→Q2の経路で
フライホイール電流が流れる。
【0046】前記のようにしてスイッチングトランジス
タ2が駆動信号によりオン/オフ動作を繰り返している
間中、第1の能動素子(整流側MOS−FETQ1)
と、第2の能動素子(MOS−FETQ2)が交互にオ
ン/オフ動作を繰り返し、出力用コンデンサCに直流電
圧を発生させる。そして、出力用コンデンサCに発生し
た直流電圧は、出力端子T1、T2に接続した負荷に供
給する。
【0047】前記のようにチョークコイルLの電圧でフ
ライホイール側の第2の能動素子を駆動する回路におい
て、整流側の第1の能動素子がオンになった場合、フラ
イホイール側の第2の能動素子を第1のスイッチで強制
的にをオフにすることができる。従って、簡単な回路構
成(従来例1の回路に比べて)で、整流側の第1の能動
素子とフライホイール側の第2の能動素子を交互に、か
つ確実にオン/オフ駆動可能な同期整流回路が実現でき
る。
【0048】また、前記のように第1の能動素子及び第
1のスイッチがオンに駆動された場合、オンになった第
1のスイッチで第2の能動素子を強制的にオフすると共
に、第1の能動素子及び第1のスイッチがオフの場合、
第2の能動素子をチョークコイルLの逆起電圧でオンに
駆動することができるので、整流側の第1の能動素子と
フライホイール側の第2の能動素子を交互に、かつ確実
にオン/オフ駆動し、出力用コンデンサCの出力電圧を
安定化させることができる。
【0049】そのため、前記従来例2のように、フライ
ホイール側の第2の能動素子が一旦オンになり、チョー
クコイルに逆起電圧が発生している間中、第2の能動素
子がオンになったままとなって、前記第1、第2の能動
素子に過大な電流が流れ続け、遂には電流オーバーで素
子破損する、というような事態は回避できる。
【0050】(b) :前記(2) の作用 前記のようにして第1の能動素子と第2の能動素子が交
互にオン/オフ動作している時、リモート信号検出手段
が動作停止を指示する旨のリモート信号を検出すると、
前記第2のスイッチをオンに駆動し、オンになった第2
のスイッチで前記第2の能動素子を強制的にオフにす
る。
【0051】このようにすれば、信号切断(駆動信号の
切断)時、或いは停電時に、トランス1の1次巻線N1
を駆動するスイッチング素子の動作が停止した場合、リ
モート信号(例えば、パーソナルコンピュータ等からの
信号)によりフライホイール側の第2の能動素子を確実
にオフにすることができる。
【0052】ところで、停電時や駆動信号の停止時には
トランスの巻線電圧が消失する。このような場合、第1
のスイッチがオンできず、第2の能動素子がオンのまま
となり、チョークコイルLの電磁エネルギーによりフラ
イホイール電流が流れ続ける事態となる。このため、第
2の能動素子にはフライホイール電流が長時間流れ続け
て過熱し、ついには素子破損(電流オーバー破損)を引
き起こすこともある。また、前記回路を複数台並列接続
して冗長運転していた場合には、1台の回路のスイッチ
ング素子が動作を停止すると第2の能動素子がオンのま
まとなり、他の回路の出力から電流が回り込み、負荷電
流不足となることがある。
【0053】しかし、本発明では信号切断時、或いは停
電時に、トランス1の1次巻線N1を駆動するスイッチ
ング素子の動作が停止した場合、リモート信号によりフ
ライホイール側の第2の能動素子を確実にオフにするこ
とができる。その結果、前記のような事態は回避するこ
とができる。
【0054】すなわち、信号切断時、或いは停電時等に
おいて、整流側の第2の能動素子が一旦オンになり、チ
ョークコイルLに逆起電圧が発生している間中、第2の
能動素子がオンのままとなって、第2の能動素子に過大
なフライホイール電流が流れ続け、遂には電流オーバー
で素子破損する、というような事態は回避できる。ま
た、前記回路の冗長運転で1台を停止した時において、
他の正常運転している回路から第2の能動素子に電流が
回り込み、負荷電流が不足する、という事態も回避でき
る。
【0055】(c) :前記(3) の作用 前記のようにして第1の能動素子と第2の能動素子が交
互にオン/オフ動作している時、巻線電圧検出手段が巻
線電圧の消失状態を検出すると、前記第3のスイッチを
オフにして前記チョークコイルLの電圧が第1のスイッ
チに印加するように回路を切り換え、チョークコイルL
の逆起電圧で第1のスイッチをオンに駆動し、オンにな
った第1のスイッチで第2の能動素子(MOS−FET
Q2)を強制的にオフにする(MOS−FETQ2のゲ
ートG−ソースS間を短絡してオフにする)。
【0056】このようにすれば、信号切断(駆動信号P
の切断)時、或いは停電時にトランス1の1次巻線N1
を駆動するスイッチング素子の動作が停止し、トランス
1の巻線電圧が消失した場合、第2の能動素子(MOS
−FETQ2)を強制的にオフにできる。
【0057】このようにすれば、信号切断時、停電時等
において、整流側の第2の能動素子が一旦オンになり、
チョークコイルLに逆起電圧が発生している間中、第2
の能動素子がオンとなったままとなって、前記第2の能
動素子に過大なフライホイール電流が流れ続け、遂には
電流オーバーで素子破損する、というような事態は回避
できる。また、冗長運転で1台を停止した時において、
他の正常運転している回路から第2の能動素子に電流が
回り込み、負荷電流が不足する、という事態も回避する
ことができる。
【0058】(d) :前記(4) の作用 同期整流回路が過電流垂下特性を持つように制御されて
いる場合、出力電圧検出手段により出力電圧VO が基準
電圧より低下したことを検出すると、前記電源制御手段
が電源をパワーオフしてスイッチング素子(例えば、ス
イッチングトランジスタ2)の動作を停止させる。
【0059】ところで、過電流垂下特性を持つ回路で
は、出力電流IO が小さい時は定電圧制御を行い、出力
電流IO が過電流時には定電流制御を行うため、前記過
電流時には出力電圧VO が大幅に低下する。このため、
フライホイール側の第2の能動素子(MOS−FETQ
2)は、スイッチのオン可能電圧(スレシュホールド電
圧)以下になりオフとなる。
【0060】この時、チョークコイルLの電磁エネルギ
ーがあれば、第2の能動素子(MOS−FETQ2)の
寄生ダイオードD2がオンし、L→C→D2→Lの経路
でフライホイール電流が流れる。この状態が継続すると
フライホイール側の第2の能動素子(MOS−FETQ
2)が過熱し、その熱で破損することがある。
【0061】しかし、前記のように、出力電圧VO が基
準電圧より低下すると、電源をパワーオフして前記スイ
ッチング素子(例えば、スイッチングトランジスタ2)
の動作を停止させる。このためフライホイール電流が流
れ続けることはなく、前記のような事態に発展すること
は回避できる。
【0062】(e) :前記(5) の作用 前記のようにして第1の能動素子と第2の能動素子が交
互にオン/オフ動作している時、電流検出手段が基準値
を超える電流を検出すると、第4のスイッチ(例えば、
トランジスタ)をオンに駆動し、前記オンになった第4
のスイッチにより第2の能動素子(例えば、MOS−F
ETQ2)を強制的にオフにする(MOS−FETQ2
のゲートG−ソースS間を短絡してオフにする)。
【0063】このようにすれば、信号切断時、停電時等
において、整流側の第2の能動素子が一旦オンになり、
チョークコイルLに逆起電圧が発生している間中、第2
の能動素子がオンとなったままとなって、前記第2の能
動素子に過大なフライホイール電流が流れ続け、遂には
電流オーバーで素子破損する、というような事態は回避
できる。また、冗長運転で1台を停止した時において、
他の正常運転している回路から第2の能動素子に電流が
回り込み、負荷電流が不足する、という事態も回避でき
る。
【0064】(f) :前記(6) の作用 前記のようにして第1の能動素子と第2の能動素子が交
互にオン/オフ動作している時、入力電圧検出手段によ
りトランス1の入力電圧Vi が基準値より低下したこと
を検出すると、前記入力電圧検出手段の検出信号により
第5のスイッチ(例えば、トランジスタ)をオンに駆動
し、前記オンになった第5のスイッチにより第2の能動
素子を強制的にオフにする(MOS−FETQ2のゲー
トG−ソースS間を短絡してオフにする)。
【0065】このようにすれば、非常時等において入力
電圧の供給を停止した場合、或いは停電時等において入
力電圧が基準値より低下した場合、整流側の第2の能動
素子が一旦オンになり、チョークコイルに逆起電圧が発
生している間中、第2の能動素子がオンとなったままと
なって、前記第2の能動素子に過大な電流が流れ続け、
遂には電流オーバーで素子破損する、というような事態
は回避できる。また、冗長運転で1台を停止した時にお
いて、他の正常運転している回路から第2の能動素子に
電流が回り込み、負荷電流が不足する、という事態も回
避できる。
【0066】(g) :前記(7) 〜(10)の作用 第2の能動素子がチョークコイルLの逆起電圧でオンに
なった後、再びトランス1の2次巻線N2に電圧V2が
発生した場合、第2の能動素子(例えば、MOS−FE
T)が双方向性の素子であると、オンになっている第2
の能動素子を介して2次巻線N2から電流が流れる。こ
の時の電流で前記電圧発生手段に基準値を超える電圧が
発生する。そして前記発生した電圧で第6のスイッチを
オンに駆動して第2の能動素子を強制的にオフにする。
【0067】従って、第1の能動素子がオンになり第2
の能動素子がオフになり、以降、第1の能動素子と第2
の能動素子が交互にオン/オフを繰り返す。このように
して、簡単な回路構成(従来例1の回路に比べて)で、
整流側の第1の能動素子とフライホイール側の第2の能
動素子を交互に、かつ確実にオン/オフ駆動して出力を
安定化する同期整流回路が実現できる。
【0068】また、前記のようにして第1の能動素子と
第2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、信
号停止、停電等が発生し、1次巻線N1を駆動するスイ
ッチング素子の動作が停止した場合、第2の能動素子に
基準値を超える過渡的な大電流(例えば、冗長運転時に
他の正常な回路からの回り込む電流)が流れると、電圧
発生手段に基準値を超える電圧が発生する。そして前記
発生した電圧で第6のスイッチをオンに駆動して第2の
能動素子を強制的にオフにする。
【0069】このようにすれば、停電等が発生したよう
な場合、整流側の第2の能動素子が一旦オンになり、チ
ョークコイルに逆起電圧が発生している間中、第2の能
動素子がオンとなったままとなって、前記第2の能動素
子に過大な電流が流れ続け、遂には電流オーバーで素子
破損する、というような事態は回避できる。また、冗長
運転で1台を停止した時において、他の正常運転してい
る回路から第2の能動素子に電流が回り込み、負荷電流
が不足する、という事態も回避できる。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 §1:例1の回路構成の説明・・・図2参照 図2は例1の回路図である。以下、図2に基づいて例1
の回路構成を説明する。例1の回路はトランスの出力で
整流側の能動素子とフライホイール側の能動素子を駆動
する同期整流型スイッチングレギュレータの回路例であ
り、前記従来例と同様にDC−DCコンバータとして構
成した例である。この回路では、整流側の第1の能動素
子とフライホイール側の第2の能動素子をNチャンネル
のMOS型電界効果トランジスタ(以下「MOS−FE
T」と記す)で構成し、前記2つのMOS−FETを交
互に、かつ確実にオン/オフ駆動できるようにした。
【0071】この回路には1次巻線N1、2次巻線N
2、及び3次巻線N3を備えたトランス1が設けてあ
り、該トランス1の出力で3つのNチャンネル型MOS
−FETQ1、Q2、Q3を駆動するように構成してあ
る。この場合、MOS−FETQ1が整流側のMOS−
FET、MOS−FETQ2がフライホイール側のMO
S−FET、MOS−FETQ3が第1のスイッチ(サ
ブスイッチ)としてのMOS−FETである。
【0072】トランス1の1次巻線N1には、バイポー
ラ型のスイッチングトランジスタ2が直列接続してあ
り、該スイッチングトランジスタ2によりトランス1の
1次巻線N1を駆動する。この場合、スイッチングトラ
ンジスタ2のベースは、抵抗R3(ベース抵抗)を介し
て制御回路3が接続されており、該制御回路3内のPW
M制御部4によりPWM(パルス幅変調)制御されるよ
うに構成されている。
【0073】前記制御回路3は出力端子T1に接続さ
れ、該出力端子T1の出力電圧VO を入力してスイッチ
ングトランジスタ2をPWM制御し、前記出力電圧VO
が一定値となるようにする。なお、Viはトランス1の
入力電圧であり、PはPWM制御部4から出力されるP
WM駆動パルスである。また、出力端子T2側は0V
(GND電位)である。
【0074】トランス1の2次巻線N2には、整流側の
MOS−FETQ1とフライホイール側のMOS−FE
TQ2が接続されると共に、チョークコイルL、出力用
コンデンサCが接続されている。そして、出力用コンデ
ンサCの端子が出力端子T1、T2に接続されている。
【0075】前記チョークコイルLはコアに巻いたコイ
ルであり、該チョークコイルからの誘起電圧をMOS−
FETQ2のゲートGへ印加するために、前記コアに対
しチョークコイルと一緒に誘起電圧取り出し用のコイル
5が巻いてある。すなわち、フライホイール側MOS−
FETQ2をチョークコイルLの電圧で駆動するために
前記コイル5が巻いてある。なお、コイル5の巻数を調
節することで誘起電圧の大きさを変化させることができ
る。
【0076】そして、フライホイール側のMOS−FE
TQ2のゲートG−ソースS間には、抵抗R2(ゲート
抵抗)、逆流防止用のダイオードd1、コイル5からな
る第1の直列回路と、抵抗R4、MOS−FETQ3か
らなる第2の直列回路が並列接続されている。前記第1
の直列回路はMOS−FETQ2のゲートGに対し、チ
ョークコイルLで発生した電圧を印加するための回路で
あり、前記第2の直列回路はMOS−FETQ2のゲー
トG−ソースS間を短絡して、該MOS−FETQ2を
強制的にオフにするための回路である。
【0077】トランス1の3次巻線N3は抵抗R1(ゲ
ート抵抗)を介してMOS−FETQ1のゲートGに接
続すると共に、抵抗R5を介してMOS−FETQ3の
ゲートGに接続する。この接続によりトランス1の3次
巻線N3に発生した電圧でMOS−FETQ1とMOS
−FETQ3をオン/オフ駆動するようになっている。
【0078】前記のようにMOS−FETQ1、Q2、
Q3はNチャンネルのMOS−FETであり、その内部
には寄生ダイオードD1、D2、D3(内蔵ダイオー
ド)が図示極性で接続されている。また、前記MOS−
FETQ1のゲートG−ソースS間には、ゲートG−ソ
ースS間容量が存在する。なお、前記抵抗R1、R2、
R4、R5はそれぞれMOS−FETQ1、Q2、Q3
のゲート抵抗を構成している。
【0079】前記のように接続することで、整流側のM
OS−FETQ1はトランス1の3次巻線N3に発生す
る電圧で駆動され、フライホイール側のMOS−FET
Q2はチョークコイルLに発生するチョークコイル電圧
(コイル5に誘起した電圧)で駆動され、短絡用の第1
のスイッチであるMOS−FETQ3はトランス1の3
次巻線N3に発生する電圧(誘起電圧)で駆動されるよ
うに構成する。
【0080】§2:例1の回路の動作説明・・・図3、
図4参照 図3は例1の回路動作説明図、図4は例1の回路のタイ
ミングチャートである。以下、図3、図4に基づいて例
1の回路の動作を説明する。図3において、トランス1
の1次巻線N1に発生する電圧をV1、2次巻線N2に
発生する電圧をV2、3次巻線N3に発生する電圧をV
3とし、各電圧V1、V2、V3の極性を図示の方向と
する。また、チョークコイルLに発生する電圧及びコイ
ル5に発生する電圧の極性も図示の通りとする。
【0081】また、図4において、はスイッチングト
ランジスタ2のベースに入力するPWM駆動パルスP、
はトランス1の2次巻線N2に発生する電圧V2、及
び3次巻線N3に発生する電圧V3、はチョークコイ
ルLに発生する電圧VL1、はMOS−FETQ1の
動作状態(オン/オフ状態)、はMOS−FETQ2
の動作状態、はMOS−FETQ3の動作状態を示
す。なお、横軸に示したt1、t2、t3・・・は各タ
イミング(時刻)を示す。更に、Hはハイレベル、Lは
ローレベルを示す。
【0082】前記制御回路3が動作を開始すると、PW
M制御部4はPWM駆動パルスPを出力し、スイッチン
グトランジスタ2のベースに印加する(図4の参
照)。そのため、スイッチングトランジスタ2は前記P
WM駆動パルスPによりオン/オフ動作を繰り返す。前
記のようにしてスイッチングトランジスタ2がオン/オ
フ動作を行うと、該スイッチングトランジスタ2がオン
になった時、入力電圧Viによりトランス1の1次巻線
N1には励磁電流が流れ、該1次巻線N1に図示矢印方
向の電圧V1(a点側が+、b点側が−)が発生する。
【0083】これと同時に、トランス1の2次巻線N
2、及び3次巻線N3にはそれぞれ図示矢印方向の電圧
V2、V3が発生する。すなわち、1次巻線N1にはa
点側が+でb点側が−の電圧V1が発生し、2次巻線N
2にはe点側が+でf点側が−の電圧V2が発生し、3
次巻線N3にはg点側が+でh点側が−の電圧V3が発
生する。
【0084】一方、スイッチングトランジスタ2がオフ
になると、トランス1の各巻線には前記と逆極性の電圧
が発生する。すなわち、1次巻線N1にはa点側が−で
b点側が+の電圧(これを「−V1」と記す)が発生
し、2次巻線N2にはe点側が−でf点側が+の電圧
(これを「−V2」と記す)が発生し、3次巻線N3に
はg点側が−でh点側が+の電圧(これを「−V3」と
記す)が発生する(図4の参照)。
【0085】例えば、タイミングt1〜t2、t4〜t
5、t7〜t8で入力パルスPがハイレベルHになり、
t2〜t4、t5〜t7、t8〜で入力パルスPがロー
レベルLになったとすると、タイミングt1〜t2、t
4〜t5、t7〜t8でスイッチングトランジスタ2が
オンになり、t2〜t4、t5〜t7、t8〜でスイッ
チングトランジスタ2がオフになる。
【0086】その結果、タイミングt1〜t2、t4〜
t5、t7〜t8で2次巻線N2に電圧V2が発生し、
3次巻線N3に電圧V3(図示極性の電圧)が発生す
る。また、タイミングt2〜t3、t5〜t6、t8〜
で2次巻線N2に−V2が発生し、3次巻線N3に電圧
−V3が発生する。この場合、トランス1の特性上、タ
イミングt1〜t2、t4〜t5、t7〜t8での各電
圧V2、V3の面積S1と、タイミングt2〜t3、t
5〜t6、t8〜での各電圧−V2、−V3の面積S2
と等しくなる(S1=S2)ため、前記のような電圧が
発生する。
【0087】また、タイミングt1〜t2、t4〜t
5、t7〜t8で電圧V2、V3が発生すると、MOS
−FETQ1、Q3がオン、MOS−FETQ2がオフ
となり、チョークコイルLに電流が流れて電圧VL1
(k点側が+、j点側が−)が発生するが、タイミング
t2〜t4、t5〜t7、t8〜ではMOS−FETQ
1がオフになるため、トランス1からの電圧は供給され
ないため、チョークコイルLに電圧−VL1(k点側が
−、j点側が+)、すなわち、逆起電圧が発生する(図
4の参照)。
【0088】例えば、タイミングt1で3次巻線N3に
電圧V3(g点側が+、h点側が−)が発生すると、M
OS−FETQ1、Q3の各ゲートGにはハイレベルの
電圧V3が印加し、該MOS−FETQ1、Q3がオン
になる。この時、MOS−FETQ3がオンになること
で、MOS−FETQ2のゲートG−ソースS間は短絡
され、MOS−FETQ2はオフとなる(図4の、
、参照)。
【0089】このため、トランス1の2次巻線N2に発
生した電圧V2により、N2→L→C→MOS−FET
Q1→N2の経路で電流が流れ、出力用コンデンサCを
充電する。この時流れる電流によりチョークコイルLに
は図示極性の電圧VL1が発生し、コイル5には図示極
性の電圧(m点側が+、n点側が−のチョークコイル電
圧)が誘起する。しかし、前記チョークコイル電圧はM
OS−FETQ2のゲートG側が−極性なので、MOS
−FETQ2はオフのままである。
【0090】その後タイミングt2において、2次巻線
N2に発生する電圧、及び3次巻線N3に発生する電圧
が逆極性の電圧−V2、−V3に変化すると、MOS−
FETQ1、及びQ3のゲートGにはローレベルの電圧
が印加し、MOS−FETQ1、及びQ3はオフにな
る。
【0091】そのため、チョークコイルLには前記電圧
V2が供給されなくなり、逆起電圧−VL1が発生す
る。その結果、コイル5には前記と逆極性の電圧(n点
側が+、m点側が−)が発生し、ダイオードd1、抵抗
R2を介してMOS−FETQ2のゲートGにハイレベ
ルの電圧を印加するので、MOS−FETQ2がオンに
なる。
【0092】この場合、MOS−FETQ3がオフにな
ることで、コイル5に発生した電圧により、コイル5→
ダイオードd1→抵抗R2→MOS−FETQ2のゲー
トG−ソースS間容量→コイル5の経路で電流が流れ、
MOS−FETQ2のゲートG−ソースS間容量が充電
されてゲートGの電位が所定値まで上昇すると、該MO
S−FETQ2はオンになる。
【0093】前記のようにしてタイミングt2でMOS
−FETQ1、Q3がオフになり、MOS−FETQ2
がオンになると、チョークコイルLに蓄積された電磁エ
ネルギーにより、L→C→Q2→Lの経路でフライホイ
ール電流が流れ、出力用コンデンサCを充電する。
【0094】その後、タイミングt4において、再び、
トランス1の2次巻線N2、及び3次巻線N3にV2、
V3が発生すると、前記電流V3によりMOS−FET
Q1、及びQ3がオンになる。このため、MOS−FE
TQ2のゲートGにはオン状態のMOS−FETQ3に
よりゲートG−ソースS間が短絡され、該MOS−FE
TQ2は強制的にオフにされる。
【0095】従って、前記フライホイール電流は強制的
に遮断されると同時に、トランス1の2次巻線N2に発
生した電圧V2により、N2→L→C→Q1→N2の経
路で電流が流れ出力用コンデンサCを充電する。この時
流れる電流によりチョークコイルLには図示極性の電圧
VL1が発生し、コイル5には図示極性の電圧(m点側
が+、n点側が−のチョークコイル電圧)が誘起する。
しかし、前記チョークコイル電圧はMOS−FETQ2
のゲートG側が−極性なので、MOS−FETQ2はオ
フのままである。
【0096】以降、トランス1の2次巻線N2、及び3
次巻線N3に発生する電圧の変化に応じてMOS−FE
TQ1、Q3と、Q2が交互にオン/オフ駆動され、出
力用コンデンサCに一定の直流出力電圧が得られる。こ
の場合、制御回路3では出力用コンデンサC電圧が常に
一定値となるように、スイッチングトランジスタ2のP
WM制御を行う。
【0097】前記のようにチョークコイルLの電圧でフ
ライホイール側のMOS−FETQ2を駆動する回路に
おいて、整流側のMOS−FETQ1がオンになった場
合、フライホイール側のMOS−FETQ2をMOS−
FETQ3(第1のスイッチ)で強制的にオフにするこ
とができる。従って、簡単な回路構成(従来例1の回路
に比べて)で、整流側のMOS−FETQ1とフライホ
イール側のMOS−FETQ2を交互に、かつ確実にオ
ン/オフ駆動可能な同期整流回路が実現できる。
【0098】また、前記のようにMOS−FETQ1及
びMOS−FETQ3がオンに駆動された場合、オンに
なったMOS−FETQ3でMOS−FETQ2を強制
的にオフすると共に、MOS−FETQ1及びMOS−
FETQ3がオフの場合、MOS−FETQ2をチョー
クコイルLの逆起電圧でオンに駆動することができるの
で、整流側のMOS−FETQ1とフライホイール側の
MOS−FETQ2を交互に、かつ確実にオン/オフ駆
動し、出力用コンデンサCの出力電圧を安定化させるこ
とができる。
【0099】そのため、前記従来例2のように、フライ
ホイール側のMOS−FETQ2が一旦オンになり、チ
ョークコイルLに逆起電圧が発生している間中、MOS
−FETQ2がオンになったままとなって、これらの素
子に過大な電流が流れ続け、遂には電流オーバーで素子
破損する、というような事態は回避できる。
【0100】§3:例1の回路の運転時の説明と冗長運
転した場合の説明・・・図5参照 図5は例1の回路を冗長運転した場合の説明図である。
電源回路を構成する場合、一般的に冗長性を持たせた回
路構成とする場合がある。このような場合、複数のDC
−DCコンバータ(例1の回路)を並列に接続し、1つ
のDC−DCコンバータが故障しても他の正常なDC−
DCコンバータから負荷へ電力供給できるようにする。
【0101】例えば、図5に示したように、回路1、回
路2(例1のDC−DCコンバータ)を並列接続して冗
長性を持たせたとする。この回路では、共通の出力端子
T1、T2を負荷9に接続し、例えば、回路1が故障し
た場合でも正常動作している回路2から負荷9へ電力供
給ができるようにしている。ところが、前記回路の動作
中に非常事態等が発生し、回路の運転(或いは動作)を
即時停止させたい場合、電源供給を停止させたり、PW
M制御部4の動作を停止させたりする。また、回路の動
作中に停電が発生したような場合には、PWM制御部4
の動作は停止する。
【0102】このような場合、スイッチングトランジス
タ2のオン/オフ動作が停止するので、トランス1の巻
線電圧が消失しMOS−FETQ3がオンにできなくな
る。そのため、MOS−FETQ2がオンのままとな
り、チョークコイルLの電磁エネルギーによりフライホ
イール電流が流れ続ける事態となる。その結果、MOS
−FETQ2にはフライホイール電流が長時間流れ続け
て過熱し、ついには素子破損(過熱による破損)を引き
起こすこともある。
【0103】また、例1の回路を複数台並列接続して冗
長運転していた場合には、1台の回路のスイッチングト
ランジスタ2が動作を停止すると、他の正常動作をして
いる回路の出力から、前記のようにオンのままとなった
MOS−FETQ2に電流が回り込み、該オン状態のM
OS−FETQ2に過電流が流れたり、負荷電流不足と
なることがある。
【0104】例えば、回路1のスイッチングトランジス
タ2が信号停止、或いは停電等により動作を停止する
と、回路1のMOS−FETQ2がチョークコイルLの
逆起電圧でオンのままになることがある。このような場
合、回路2が正常動作をしていれば、回路2の出力→回
路1のj点→回路1のチョークコイルL→回路1のk点
→回路1のQ2→回路1のr点→回路1のs点の経路で
電流が流れる(通常のフライホイール電流と逆向きの電
流)。また、回路1の出力用コンデンサCの容量が大き
い場合も前記と同じ経路で電流が流れることがある。
【0105】すなわち、例1の回路では、電源が正常で
スイッチングトランジスタ2が正常にオン/オフ動作を
繰り返している間は、整流側のMOS−FETQ1とフ
ライホイール側のMOS−FETQ2を交互にオン/オ
フ駆動することができる。しかし、信号切断時や停電時
に前記スイッチングトランジスタ2が動作を停止した場
合には、MOS−FETQ3がオンできず、フライホイ
ール側のMOS−FETQ2がオンのままとなり、該M
OS−FETQ2の電流オーバー、素子破損等が発生す
ることがある。
【0106】また、冗長運転で1台を停止した時におい
て、他の正常運転している回路から、前記のようにオン
のままとなったフライホイール側のMOS−FETQ2
に電流が回り込み、負荷電流が不足する。以下、前記の
ような問題点を改善した例について説明する。
【0107】§4:例2の回路の説明・・・図6参照 図6は例2の回路図である。以下、図6に基づいて例2
の回路を説明する。前記のように例1の回路では、PW
M駆動信号の信号切断時や停電時にフライホイール側の
MOS−FETQ2がオフできず、フライホイール側の
MOS−FETQ2の電流オーバー、素子破損等が発生
することがある。また、冗長運転で1台(1つの回路)
を停止した場合、他の正常運転している回路から電流が
回り込み、負荷電流が不足する。例2の回路は前記のよ
うな点を改善した回路であり、以下、詳細に説明する。
【0108】例2の回路は、前記例1の回路にリモート
信号を検出するリモート信号検出手段(コンパレータ
6)を設けると共に、前記リモート信号検出手段(コン
パレータ6)の検出信号によりオン/オフ駆動されるバ
イポーラ型のトランジスタ7をフライホイール側MOS
−FETQ2のゲートG−ソースS間に接続し、前記リ
モート信号検出手段が動作停止を指示する旨のリモート
信号を検出した場合、前記トランジスタ7をオンに駆動
し、オンになったトランジスタ7でフライホイール側M
OS−FETQ2のゲートG−ソースS間を短絡して強
制的にオフにするように構成した。
【0109】この場合、フライホイール側MOS−FE
TQ2のゲートG−ソースS間に、抵抗R2(ゲート抵
抗)、抵抗R7、トランジスタ7、ダイオードd2の直
列回路を接続すると共に、前記トランジスタ7のベース
には抵抗R6を介してコンパレータ6を接続する。な
お、他の構成は前記例1の回路と同じである。
【0110】前記コンパレータ6には、基準電圧Vref
とパワーオフ信号(POFF信号)が入力するが、前記
パワーオフ信号は、例えば、別に設置した任意のパーソ
ナルコンピュータ、或いは他の任意の機器から供給され
るリモート信号(遠隔制御信号)である。なお、Vcc
電源電圧である。このパワーオフ信号は、ハイレベルH
の信号と、ローレベルLの信号があり、通常の場合はハ
イレベル信号となっている。
【0111】この場合、ハイレベルHのパワーオフ信号
>基準電圧Vref の関係があり、ローレベルLのパワー
オフ信号<基準電圧Vref の関係がある。従って、コン
パレータ6にハイレベルのパワーオフ信号Hが入力して
いれば、コンパレータ6の出力はローレベルLとなり、
トランジスタ7はオフである。また、コンパレータ6に
ローレベルLのパワーオフ信号が入力していれば、コン
パレータ6の出力はハイレベルHとなり、トランジスタ
7はオンになる。このようにしてリモート信号であるパ
ワーオフ信号によりトランジスタ7(第2のスイッチ)
をオン/オフ駆動することができる。
【0112】前記リモート信号によりトランジスタ7が
オフに駆動された場合は、前記例1の回路と同じ動作を
するが、前記リモート信号によりトランジスタ7がオン
に駆動された場合は、MOS−FETQ2のゲートG−
ソースS間を短絡し、MOS−FETQ2を強制的にオ
フにする。従って、回路の動作中に動作を停止させたい
場合には、パーソナルコンピュータ等の操作により前記
パワーオフ信号をハイレベルHにすれば、トランジスタ
7がオンになり、MOS−FETQ2を強制的にオフに
駆動する。
【0113】このようにすれば、信号切断時、或いは停
電時等において、整流側のMOS−FETQ1が一旦オ
ンになり、チョークコイルLに逆起電圧が発生している
間中、MOS−FETQ2がオンとなったままとなるこ
とはない。従って、MOS−FETQ2に過大なフライ
ホイール電流が流れ続け、遂には電流オーバーで素子破
損する、というような事態は回避できる。また、冗長運
転で1台を停止した時において、他の正常運転している
回路からMOS−FETQ2に電流が回り込み、負荷電
流が不足する、という事態も回避できる。
【0114】§5:例3の回路の説明・・・図7参照 図7は例3の回路図である。以下、図7に基づいて例3
の回路を説明する。前記のように例1の回路では、PW
M駆動信号の信号切断時や停電時にフライホイール側の
MOS−FETQ2がオフできず、フライホイール側の
MOS−FETQ2の電流オーバー、素子破損等が発生
することがある。また、冗長運転で1台(1つの回路)
を停止した場合、他の正常運転している回路から電流が
回り込み、負荷電流が不足する。例3の回路は前記のよ
うな点を改善した回路であり、以下、詳細に説明する。
【0115】例3の回路は、例1の回路にトランス1の
巻線電圧を検出するための巻線電圧検出手段と、前記巻
線電圧検出手段により駆動され、MOS−FETQ3を
制御するためのスイッチ回路を追加したものである。こ
の場合、トランス1に4次巻線N4を設け、この4次巻
線N4に発生する電圧でMOS−FETQ2を駆動する
と共に、3次巻線N3に発生する電圧で整流側MOS−
FETQ1を駆動するように構成する。
【0116】前記巻線電圧検出手段は、抵抗R9とダイ
オードd3と、コンデンサC2の直列回路からなり、こ
の直列回路を2次巻線N2と並列接続する。前記スイッ
チ回路は抵抗R7と、バイポーラ型のトランジスタ7
(第3のスイッチ)と、ダイオードd2の直列回路から
なり、この直列回路をダイオードd1のカソード側とM
OS−FETQ3のソースS間に接続する。
【0117】そして、トランジスタ7のコレクタとMO
S−FETQ3のゲートG間を、抵抗R5(ゲート抵
抗)、及びダイオードd4を介して接続すると共に、4
次巻線N4の一端を、抵抗R10、及び抵抗R3を介し
てMOS−FETQ3のゲートGに接続する。また、ト
ランジスタ7のベースを前記ダイオードd3とコンデン
サC2の接続点に接続する。なお、他の構成は例1の回
路と同じである。
【0118】例3の回路の動作は次の通りである。PW
M制御部4によるPWM制御でスイッチングトランジス
タ2がオン/オフ動作を繰り返している間は、トランス
1の2次巻線N2に電圧が発生している。この電圧によ
り抵抗R9、ダイオードd3を介してコンデンサC2が
図示極性で充電される。このため、コンデンサC2に発
生した電圧により、コンデンサC2→抵抗R6→トラン
ジスタ7のベース→エミッタ→ダイオードd2→コンデ
ンサC2の経路で電流が流れ、トランジスタ7はオンに
なる。
【0119】この状態において、トランス1の各巻線に
図示極性の電圧V1、V2、V3、V4、及びその逆極
性の電圧が発生すると、前記例1の回路と同様に整流側
のMOS−FETQ1と、フライホイール側のMOS−
FETQ2が交互にオン/オフ動作を繰り返し、出力用
コンデンサCに直流電圧を発生させている。
【0120】例えば、トランス1の2次巻線N2、3次
巻線N3、4次巻線N4にそれぞれ図示極性の電圧V
2、V3、V4が発生した時、前記電圧V3でMOS−
FETQ1がオンになり、前記電圧V4でMOS−FE
TQ3がオンになり、MOS−FETQ2がオフにな
る。このため、N2→Q1→L→C→N2の経路で電流
が流れコンデンサCを充電する。
【0121】次に、前記巻線N2、N3、N4に図示極
性と逆の電圧が発生すると、MOS−FETQ1がオ
フ、MOS−FETQ3がオフとなる。このためMOS
−FETQ2はチョークコイルLの逆起電力によりオン
になり、L→C→Q2の経路でフライホイール電流が流
れる(例1の回路の動作と同じ)。
【0122】前記のようにしてスイッチングトランジス
タ2がPWM制御によりオン/オフ動作を繰り返してい
る間中、整流側のMOS−FETQ1と、フライホイー
ル側のMOS−FETQ2が交互にオン/オフ動作を繰
り返し、出力用コンデンサCに直流電圧を発生させてい
る。そして、出力用コンデンサCに発生した直流電圧
は、出力端子T1、T2に接続した負荷に供給される。
【0123】このような正常運転をしている時、信号切
断時や停電が発生し、スイッチングトランジスタ2が動
作を停止したとする。このような状態ではトランス1の
各巻線N2、N3、N4に電圧が誘起しなくなる。この
時、コンデンサC2の電荷は、C2→R6→トランジス
タ7のベース→エミッタ→C2の経路で放電し、やがて
トランジスタ7はオフになる。
【0124】この時、チョークコイルLに発生した逆起
電圧によりコイル5に発生した電圧で、コイル5→d1
→R7→d4→R5→Q3のゲートG−ソースS間容量
→コイル5の経路で電流が流れ、MOS−FETQ3の
ゲートGの電圧が所定値まで上昇した時点でMOS−F
ETQ3はオンになる。このようにしてMOS−FET
Q3がオンになると、MOS−FETQ2のゲート電圧
−ソースS間を短絡し、該MOS−FETQ2をオフに
する。
【0125】このようにして、トランス1の巻線電圧が
なくなると、MOS−FETQ3をオンにして、フライ
ホイール側のMOS−FETQ2をオフにし、フライホ
イール電流が流れるのを停止させることができる。
【0126】前記のようにすれば、信号切断時や停電時
にフライホイール側のMOS−FETQ2が確実にオフ
となり、該フライホイール側のMOS−FETQ2の電
流オーバー、素子破損等が防止できる。また、冗長運転
で1台を停止した時において、他の正常運転している回
路からフライホイール側MOS−FETQ2に電流が回
り込み、負荷電流が不足する事態も回避できる。
【0127】§6:例4の回路の説明・・・図8参照 図8は例4の回路図である。以下、図8に基づいて例4
の回路を説明する。例4は、過電流垂下特性を持つ回路
(DC−DCコンバータ)に対応できる例である。過電
流垂下特性は、横軸を出力電流IO 、縦軸を出力電圧V
O とした場合、出力電流IO の過電流時に特性が垂下す
るものである。この特性を持つ回路では、出力電流IO
が小さい時は定電圧制御を行い、過電流時には定電流制
御を行うため、過電流時には出力電圧VO が大幅に低下
する。
【0128】このため、フライホイール側のMOS−F
ETQ2は、スイッチのオン可能電圧(スレシュホール
ド電圧)以下になり、MOS−FETQ2はオフとな
る。この時、チョークコイルLの電磁エネルギーがあれ
ば、MOS−FETQ2の寄生ダイオードD2がオン
し、L→C→D2→Lの経路でフライホイール電流が流
れる。この状態が継続するとフライホイール側MOS−
FETQ2が熱で破損することがある。
【0129】例4の回路はこのような事態を回避するた
めの回路であり、前記例1の回路に、出力電圧及び出力
電流検出手段を設け、出力電圧が基準電圧より低い時、
電源をパワーオフさせるものである。例4の回路は、前
記例1の回路に設けられた制御回路3の代わりとして、
トランス10、コンデンサC3、トランジスタ15〜1
8、PWM制御回路12、コンパレータ13、抵抗R1
3〜R18からなる回路を設け、この回路でスイッチン
グトランジスタ2を駆動制御するように構成する。
【0130】前記コンパレータ13は、出力電圧VO
抵抗R13、R14で分圧し、前記分圧した電圧を基準
電圧Vref と比較し、比較結果の信号をトランジスタ1
5のベースに出力するものである。そしてコンパレータ
13は、出力電圧VO が基準電圧Vref より高い時ロー
レベルLの信号を出力し、出力電圧VO が基準電圧V
ref より低くなるとハイレベルHの信号を出力する。
【0131】PWM制御回路12は、出力電圧VO を入
力すると共に、出力端子T2側に設けた抵抗R11を介
して出力電流IO を入力(出力電流IO に比例した電圧
を入力)し、予め設定された過電流垂下特性を持つよう
に、スイッチングトランジスタ2のPWM制御を行うも
のである。なお、このPWM制御回路12からはトラン
ジスタ15〜18を介してトランス10に電源電圧VCC
が供給されると共に、トランジスタ16に対してPWM
駆動パルスを出力する。
【0132】前記例4の回路は次のように動作する。通
常運用時には、出力電圧VO は一定に制御されており、
コンパレータ13の出力はローレベルLとなっている。
従って、トランジスタ15はオフとなっている。このた
め、トランジスタ16はPWM制御回路12から出力さ
れるPWM駆動パルスによりオン/オフ駆動され、それ
に伴いトランジスタ17、18がオン/オフ動作を繰り
返す。
【0133】そして、トランジスタ17、18のオン/
オフ動作により抵抗R18、コンデンサC3を介してト
ランス10の1次巻線に励磁電流が流れ、その2次巻線
に電圧を誘起する。その結果、トランス10の2次巻線
に誘起した電圧により、スイッチングトランジスタ2が
オン/オフ制御される。このようにしてスイッチングト
ランジスタ2がオン/オフ駆動されると、トランス1の
2次巻線N2、3次巻線N3に電圧が発生し、前記例1
の回路と同じように整流側MOS−FETQ1とフライ
ホイール側MOS−FETQ2が交互にオン/オフを繰
り返してコンデンサCに直流電圧を発生させる。
【0134】この場合、PWM制御回路12により前記
過電流垂下特性となるようにPWM制御が行われる。従
って、出力電流IO が大きくなり過電流が流れると、P
WM制御回路12は定電流制御に切り換える。そのた
め、出力電圧VO が急激に低下し、コンパレータ13の
出力がローレベルLからハイレベルHに変化し、トラン
ジスタ15をオンにする。
【0135】このようにしてトランジスタ15がオンに
なると、トランジスタ16もオンとなり、トランジスタ
18のベース電位を低下させ(0Vに落とす)、該トラ
ンジスタ18をオフにし、更にトランジスタ17もオフ
にする。これによりトランス10にはPWM制御回路1
2からの電源電圧VCCが供給されなくなり(パワーオ
フ)、スイッチングトランジスタ2へのPWM駆動パル
スの供給も停止する。すなわち、この回路の電源をパワ
ーオフ状態にする。
【0136】このようにしてパワーオフとなった場合、
フライホイール側のMOS−FETQ2は前記の出力電
圧の低下によりオン状態を維持できなくなってオフ状態
となっており、寄生ダイオードD2に流れる電流もパワ
ーオフとなることで短時間で消失する。このためフライ
ホイール電流が流れ続けることはなく、フライホイール
側のMOS−FETQ2が過熱し、その熱で破損するこ
とも防止できる。
【0137】§7:例5の回路の説明・・・図9参照 図9は例5の回路図である。以下、図9に基づいて例5
の回路を説明する。前記例1の回路では、信号切断時や
停電時にフライホイール側のMOS−FETQ2がオフ
できず、該MOS−FETQ2の電流オーバー、素子破
損等が発生することがある。また、冗長運転で1台を停
止した時において、他の正常運転している回路からフラ
イホイール側のMOS−FETQ2に電流が回り込み、
負荷電流が不足する。例5の回路は前記のような点を改
善した回路であり、以下、詳細に説明する。
【0138】例5の回路は、例1の回路に、フライホイ
ール側のMOS−FETQ2に流れる電流が或る値以上
となったことを検出するための電流検出手段と、前記電
流検出手段の検出した電流の値が基準値以上の時にフラ
イホイール側のMOS−FETQ2をオフにするスイッ
チ回路を追加したものである。
【0139】前記電流検出手段は、フライホイール側の
MOS−FETQ2に対して直列に接続したカレントト
ランス(CT)20と、抵抗R20、R21と、ダイオ
ードd5と、コンパレータ6で構成する。また、前記ス
イッチ回路はトランジスタ7(第4のスイッチ)と、抵
抗R6(ベース抵抗)、R7(コレクタ抵抗)と、ダイ
オードd2で構成する。なお、他の構成は例1の回路と
同じである。
【0140】前記カレントトランス20はフライホイー
ル側のMOS−FETQ2に流れるフライホイール電流
を検出し、その検出電流を抵抗R20、R21、ダイオ
ードd5の回路で整流して電圧(前記検出電流に比例し
た値)に変換し、コンパレータ6へ出力する。コンパレ
ータ6ではカレントトランス20から出力された電圧を
基準電圧Vref と比較し、比較結果の信号をトランジス
タ7へ出力し、該トランジスタ7を駆動制御する。
【0141】フライホイール側のMOS−FETQ2に
流れる電流が或る値以下であればカレントトランス20
からコンパレータ6へ出力される電圧(前記検出電流に
比例した値)が基準電圧Vref より低いため、コンパレ
ータ6からトランジスタ7へローレベルLの信号が出力
され該トランジスタ7はオフとなる。
【0142】しかし、フライホイール側のMOS−FE
TQ2に流れる電流が或る値より高くなれば、カレント
トランス20からコンパレータ6へ出力される電圧(前
記検出電流に比例した値)が基準電圧Vref より高くな
るため、コンパレータ6からトランジスタ7へハイレベ
ルHの信号が出力され該トランジスタ7はオンとなる。
このため、オンとなったトランジスタ7によりフライホ
イール側のMOS−FETQ2のゲートG−ソースS間
を短絡して、フライホイール側MOS−FETQ2を強
制的にオフにする。
【0143】例5の回路の動作は次の通りである。PW
M制御部4によるPWM制御でスイッチングトランジス
タ2がオン/オフ動作を繰り返している間は、トランス
1の各巻線に図示極性の電圧V1、V2、V3及びその
逆極性の電圧が発生する。そして、前記例1の回路と同
様に整流側のMOS−FETQ1と、フライホイール側
のMOS−FETQ2が交互にオン/オフ動作を繰り返
し、出力用コンデンサCに直流電圧を発生させる。
【0144】例えば、トランス1の2次巻線N2、3次
巻線N3にそれぞれ図示極性の電圧V2、V3が発生し
た時、前記電圧V3でMOS−FETQ1、Q3がオン
になり、フライホイール側のMOS−FETQ2がオフ
になる。なお、この時トランジスタ7はオフである。こ
のため、N2→Q1→L→C→N2の経路で電流が流れ
コンデンサCを充電する。
【0145】次に、前記巻線N2、N3に図示極性と逆
の電圧が発生すると、MOS−FETQ1がオフ、MO
S−FETQ3がオフとなる。このためMOS−FET
Q2はチョークコイルLの逆起電圧によりオンになり、
L→C→Q2の経路でフライホイール電流が流れる(例
1の回路の動作と同じ)。
【0146】前記のようにしてスイッチングトランジス
タ2がPWM制御によりオン/オフ動作を繰り返してい
る間中、整流側MOS−FETQ1、Q3と、フライホ
イール側のMOS−FETQ2が交互にオン/オフ動作
を繰り返し、出力用コンデンサCに直流電圧を発生させ
ている。そして、出力用コンデンサCに発生した直流電
圧は、出力端子T1、T2に接続した負荷に供給され
る。
【0147】このような正常運転をしている時、フライ
ホイール側のMOS−FETQ2に或る値を超える大き
な電流が流れると、この電流をコンパレータ6が検出
し、その出力をハイレベルHにしてトランジスタ7をオ
ンにする。このため、オンになったトランジスタ7によ
りフライホイール側のMOS−FETQ2のゲートG−
ソースS間を短絡し、該MOS−FETQ2を強制的に
オフにする。
【0148】このようにすれば、信号切断時や停電時に
フライホイール側のMOS−FETQ2が確実にオフと
なり、該MOS−FETQ2の電流オーバー、素子破損
等が防止できる。また、冗長運転で1台を停止した時に
おいて、他の正常運転している回路からフライホイール
側のMOS−FETQ2に電流が回り込み、負荷電流が
不足する事態も回避することができる。
【0149】§8:例6の回路の説明・・・図10参照 図10は例6の回路図である。以下、図10に基づいて
例6の回路を説明する。前記例1の回路では、停電時等
において、フライホイール側のMOS−FETQ2がオ
フできず、該MOS−FETQ2の電流オーバー、素子
破損等が発生することがある。また、冗長運転で1台を
停止した時において、他の正常運転している回路からフ
ライホイール側のMOS−FETQ2を介して電流が回
り込み、負荷電流が不足する。例6の回路は前記のよう
な点を改善した回路であり、以下、詳細に説明する。
【0150】例6の回路は、例1の回路に、入力電圧が
或る値以下となったことを検出するための入力電圧検出
手段と、前記入力電圧検出手段が検出した信号によりフ
ライホイール側のMOS−FETQ2をオフにするスイ
ッチ回路を追加したものである。
【0151】前記入力電圧検出手段は、入力電圧V
i (トランス1の入力電圧)を基準値V ref と比較する
コンパレータ23と、抵抗R23、R24、R25で構
成する。また、前記スイッチ回路は、フォトダイオード
24及びフォトトランジスタ28からなるフォトカプラ
22と、抵抗R26で構成する。なお、他の構成は例1
の回路と同じである。
【0152】前記コンパレータ23は、トランス1の入
力電圧Vi を基準値Vref と比較し、前記入力電圧Vi
が前記基準値Vref 以上の時(Vi ≧Vref )はコンパ
レータ23の出力はローレベルLとなりフォトカプラ2
2を構成するフォトトランジスタ28(第5のスイッ
チ)はオフとなる。また、入力電圧Vi が基準値Vref
より低下した時(Vi <Vref )はコンパレータ23の
出力がハイレベルLとなりフォトカプラ22を構成する
フォトトランジスタ28はオンとなる。
【0153】すなわち、前記スイッチ回路では入力電圧
i が基準値Vref 以上で正常な時はフォトトランジス
タ28がオフとなり、入力電圧Vi が基準値Vref より
低下するとフォトトランジスタ28がオンになり、フラ
イホイール側のMOS−FETQ2のゲートG−ソース
S間を短絡し該フライホイール側MOS−FETQ2を
強制的にオフにする。
【0154】例6の回路の動作は次の通りである。PW
M制御部4によるPWM制御でスイッチングトランジス
タ2がオン/オフ動作を繰り返している間は、トランス
1の各巻線に図示極性の電圧V1、V2、V3及びその
逆極性の電圧が発生する。そして、前記例1の回路と同
様に整流側のMOS−FETQ1と、フライホイール側
のMOS−FETQ2が交互にオン/オフ動作を繰り返
し、出力用コンデンサCに直流電圧を発生させる。
【0155】例えば、トランス1の2次巻線N2、3次
巻線N3にそれぞれ図示極性の電圧V2、V3が発生し
た時、前記電圧V3でMOS−FETQ1、Q3がオン
になり、フライホイール側のMOS−FETQ2がオフ
になる。なお、この時フォトトランジスタ28はオフで
ある。このため、N2→Q1→L→C→N2の経路で電
流が流れ出力用コンデンサCを充電する。
【0156】次に、前記巻線N2、N3に図示極性と逆
の電圧が発生すると、MOS−FETQ1がオフ、MO
S−FETQ3がオフとなる。このためMOS−FET
Q2はチョークコイルLの逆起電圧によりオンになり、
L→C→Q2の経路でフライホイール電流が流れる(例
1の回路の動作と同じ)。
【0157】前記のようにしてスイッチングトランジス
タ2がPWM制御によりオン/オフ動作を繰り返してい
る間中、MOS−FETQ1、Q3と、MOS−FET
Q2が交互にオン/オフ動作を繰り返し、出力用コンデ
ンサCに直流電圧を発生させている。そして、出力用コ
ンデンサCに発生した直流電圧は、出力端子T1、T2
に接続した負荷に供給されている。
【0158】このような正常運転をしている時、入力電
圧が或る値より低下すると、コンパレータ23の出力が
ハイレベルHとなりフォトダイオード24に電流が流れ
てフォトトランジスタ28がオンとなる。このため、オ
ンになったフォトトランジスタ28により、フライホイ
ール側のMOS−FETQ2のゲートG−ソースS間を
短絡し、該フライホイール側MOS−FETQ2を強制
的にオフにする。
【0159】このようにすれば、停電時等にフライホイ
ール側のMOS−FETQ2が確実にオフとなり、該M
OS−FETQ2の電流オーバー、素子破損等が防止で
きる。また、冗長運転で1台を停止した時において、他
の正常運転している回路からフライホイール側のMOS
−FETQ2に電流が回り込み、負荷電流が不足する事
態も回避できる。
【0160】§9:例7の回路の説明・・・図11参照 図11は例7の回路図である。以下、図11に基づいて
例7の回路を説明する。前記例1の回路では、信号切断
時、停電時等にフライホイール側のMOS−FETQ2
がオフできず、該MOS−FETQ2の電流オーバー、
素子破損等が発生することがある。また、冗長運転で1
台を運転停止した時において、他の正常運転している回
路からオン状態になっているフライホイール側のMOS
−FETQ2に電流が回り込み、負荷電流が不足するこ
とがある。例7の回路は前記のような点を改善した回路
であり、以下、詳細に説明する。
【0161】例7の回路は、フライホイール側のMOS
−FETQ2に流れる電流で電圧を発生させる電圧発生
手段と、前記電圧発生手段により駆動され、フライホイ
ール側MOS−FETQ2のゲートG−ソースS間を短
絡するためのMOS−FETQ3(第6のスイッチ)を
設けた構成を特徴としている。この回路では、フライホ
イール側のMOS−FETQ2にフライホイール電流が
流れる過渡時に、前記MOS−FETQ2に流れる電流
が基準値を超えたら、MOS−FETQ3をオンにし
て、MOS−FETQ2のゲートG−ソースS間を短絡
し、該MOS−FETQ2を強制的にオフにするもので
ある。
【0162】この場合、前記電圧発生手段として、可飽
和リアクトル、又はコイル(コア入りコイル、または空
芯コイル)を用いるが、この例では可飽和リアクトル2
5を用いるものとして説明する。なお、他の構成は例1
の回路と同じである。
【0163】例7の回路の動作は次の通りである。トラ
ンス1の2次巻線N2、3次巻線N3にそれぞれ図示極
性の電圧V2(e点側が+、f点側が−)、V3(g点
側が+、h点側が−)が発生すると、MOS−FETQ
1のゲートGにはハイレベルの電圧V3が印加し、該M
OS−FETQ1がオンになる。この時、MOS−FE
TQ2はオフである。
【0164】このため、トランス1の2次巻線N2に発
生した電圧V2により、N2→L→C→Q1→N2の経
路で電流が流れ、出力用コンデンサCを充電する。この
時流れる電流によりチョークコイルLには図示極性の電
圧VL1(k点側が+、j点側が−)が発生し、コイル
5には図示極性の電圧(m点側が+、n点側が−のチョ
ークコイル電圧)が誘起する。しかし、前記チョークコ
イル電圧はMOS−FETQ2のゲートG側が−極性な
ので、MOS−FETQ2はオフのままである。
【0165】その後、2次巻線N2に発生する電圧、及
び3次巻線N3に発生する電圧が逆極性の電圧−V2、
−V3に変化すると、MOS−FETQ1のゲートGに
はローレベルの電圧が印加し、MOS−FETQ1はオ
フになる。そのため、チョークコイルLには前記電圧V
2が供給されなくなり、逆起電圧−VL1(j点側が
+、k点側が−)が発生する。その結果、コイル5には
前記と逆極性の電圧(n点側が+、m点側が−)が発生
し、ダイオードd1、抵抗R2を介してMOS−FET
Q2のゲートGにハイレベルの電圧を印加するので、M
OS−FETQ2がオンになる。
【0166】前記のようにしてMOS−FETQ1がオ
フになり、MOS−FETQ2がオンになると、チョー
クコイルLに蓄積された電磁エネルギーにより、L→C
→Q2→Lの経路でフライホイール電流が流れ、出力用
コンデンサCを充電する。
【0167】その後、再び、トランス1の2次巻線N
2、及び3次巻線N3にV2、V3が発生すると、MO
S−FETQ2は双方向性の素子であるから、オンにな
っているMOS−FETQ2を介して2次巻線N2から
電流が流れる。
【0168】すなわち、前記電流V2により最初はN2
→Q2(オン状態)→D1→N2の経路で電流が流れ
る。その後、電圧V3によりMOS−FETQ1が完全
にオンになれば(Q1のオンは少し遅れる)、N2→Q
2→Q1→N2の経路で電流が流れる。この時2次巻線
N2側から流れる電流により可飽和リアクトル25に基
準値を超える電圧が発生する。そして前記発生した電圧
でMOS−FETQ3をオンに駆動してMOS−FET
Q2のゲートG−ソースS間を短絡し、MOS−FET
Q2を強制的にオフにする。
【0169】従って、MOS−FETQ1がオンになり
MOS−FETQ2がオフになり、以降、MOS−FE
TQ1とMOS−FETQ2が交互にオン/オフを繰り
返す。そして、前記例1の回路と同様に整流側MOS−
FETQ1と、フライホイール側MOS−FETQ2が
交互にオン/オフ動作を繰り返すことで、出力用コンデ
ンサCに直流電圧を発生させ、出力を安定化させる。こ
のようにして、簡単な回路構成(従来例1の回路に比べ
て)で、整流側のMOS−FETQ1とフライホイール
側のMOS−FETQ2を交互に、かつ確実にオン/オ
フ駆動可能な同期整流回路が実現できる。
【0170】また、前記のようにして正常運転をしてい
る時、信号停止、停電等が発生すると、トランス1の各
巻線に発生していた電圧は消失し、チョークコイルLに
蓄えられていた電磁エネルギーによりオン状態のMOS
−FETQ2を介してフライホイール電流が流れる。こ
の過渡状態において、例えば、冗長運転している他の回
路が正常であれば、他の回路から前記オンになっている
MOS−FETQ2に電流が回り込む。
【0171】この場合、図5に示した回路において、信
号停止、停電等が発生した回路が前記回路1であり、他
の正常な回路が回路2であったとすると、回路2の出力
端子→回路1のチョークコイルL→回路1のMOS−F
ETQ2→回路1の可飽和リアクトル25の経路で大き
な過渡電流(通常のフライホイール電流と逆向きの電
流)が流れることがある。また、1台で運転している場
合に出力用コンデンサCが大きければ、前記と同じよう
に、チョークコイルL→MOS−FETQ2→可飽和リ
アクトル25の経路で大きな過渡電流(通常のフライホ
イール電流と逆向きの電流)が流れることがある。
【0172】このように可飽和コイル25に大きな過渡
電流が流れると、前記可飽和リアクトル25に基準値を
超える電圧(MOS−FETQ3のゲートG側が+)が
発生し、この電圧でMOS−FETQ3をオンにする。
このため、オン状態のMOS−FETQ3によりMOS
−FETQ2のゲートG−ソースS間を短絡し、該MO
S−FETQ32を強制的にオフにする。
【0173】このようにすれば、信号切断時、停電時等
において、フライホイール側のMOS−FETQ2がオ
フできず、該MOS−FETQ2の電流オーバー、素子
破損等が発生する、という事態を回避できる。また、冗
長運転で1台を停止した時において、他の正常運転して
いる回路からオンのままとなっているフライホイール側
のMOS−FETQ2に電流が回り込み、負荷電流が不
足する、という事態を回避することができる。なお、前
記可飽和リアクトル25の代わりにコイルを使用しても
同様に動作する。
【0174】§10:例8の回路の説明・・・図12参
照 図12は例8の回路図である。以下、図12に基づいて
例8の回路を説明する。前記例1の回路では、信号切断
時、停電時等において、フライホイール側のMOS−F
ETQ2がオフできず、該MOS−FETQ2の電流オ
ーバー、素子破損等が発生することがある。また、冗長
運転で1台を運転停止した時において、他の正常運転し
ている回路からオン状態になっているフライホイール側
のMOS−FETQ2に電流が回り込み、負荷電流が不
足することがある。例8の回路は前記のような点を改善
した回路であり、以下、詳細に説明する。
【0175】例8の回路は、フライホイール側のMOS
−FETQ2に流れる電流で電圧を発生させる電圧発生
手段と、前記電圧発生手段により駆動され、フライホイ
ール側MOS−FETQ2のゲートG−ソースS間を短
絡するためのMOS−FETQ3(第6のスイッチ)を
設けた構成を特徴としている。この回路では、フライホ
イール側のMOS−FETQ2にフライホイール電流が
流れる過渡時に、前記MOS−FETQ2に流れる電流
が基準値以上となったら、MOS−FETQ3をオンに
して、MOS−FETQ2のゲートG−ソースS間を短
絡し、該MOS−FETQ2を強制的にオフにするもの
である。この場合、前記電圧発生手段として、抵抗26
を用いる。なお、他の構成は例1の回路と同じである。
【0176】例8の回路の動作は次の通りである。トラ
ンス1の2次巻線N2、3次巻線N3にそれぞれ図示極
性の電圧V2(e点側が+、f点側が−)、V3(g点
側が+、h点側が−)が発生すると、MOS−FETQ
1のゲートGにはハイレベルの電圧V3が印加し、該M
OS−FETQ1がオンになる。この時、MOS−FE
TQ2はオフである。
【0177】このため、トランス1の2次巻線N2に発
生した電圧V2により、N2→L→C→Q1→N2の経
路で電流が流れ、出力用コンデンサCを充電する。この
時流れる電流によりチョークコイルLには図示極性の電
圧VL1(k点側が+、j点側が−)が発生し、コイル
5には図示極性の電圧(m点側が+、n点側が−のチョ
ークコイル電圧)が誘起する。しかし、前記チョークコ
イル電圧はMOS−FETQ2のゲートG側が−極性な
ので、MOS−FETQ2はオフのままである。
【0178】その後、2次巻線N2に発生する電圧、及
び3次巻線N3に発生する電圧が逆極性の電圧−V2、
−V3に変化すると、MOS−FETQ1のゲートGに
はローレベルの電圧が印加し、MOS−FETQ1はオ
フになる。そのため、チョークコイルLには前記電圧V
2が供給されなくなり、逆起電圧−VL1が発生する。
その結果、コイル5には前記と逆極性の電圧(n点側が
+、m点側が−)が発生し、ダイオードd1、抵抗R2
を介してMOS−FETQ2のゲートGにハイレベルの
電圧を印加するので、MOS−FETQ2がオンにな
る。
【0179】前記のようにしてMOS−FETQ1がオ
フになり、MOS−FETQ2がオンになると、チョー
クコイルLに蓄積された電磁エネルギーにより、L→C
→Q2→Lの経路でフライホイール電流が流れ、出力用
コンデンサCを充電する。
【0180】その後、再び、トランス1の2次巻線N
2、及び3次巻線N3にV2、V3が発生すると、MO
S−FETQ2は双方向性の素子であるから、オンにな
っているMOS−FETQ2を介して2次巻線N2から
電流が流れる。
【0181】すなわち、最初は電圧V2によりN2→Q
2→D1→N2の経路で電流が流れる。その後、電圧V
3によりMOS−FETQ1が完全にオンになれば、N
2→Q2→Q1→N2の経路で電流が流れる。この時2
次巻線N2側から流れる電流により抵抗26に基準値を
超える電圧が発生する。そして前記発生した電圧でMO
S−FETQ3をオンに駆動してMOS−FETQ2の
ゲートG−ソースS間を短絡することで、MOS−FE
TQ2を強制的にオフにする。
【0182】従って、MOS−FETQ1がオンになり
MOS−FETQ2がオフになり、以降、MOS−FE
TQ1とMOS−FETQ2が交互にオン/オフを繰り
返す。そして、前記例1の回路と同様に整流側MOS−
FETQ1と、フライホイール側MOS−FETQ2が
交互にオン/オフ動作を繰り返すことで、出力用コンデ
ンサCに直流電圧を発生させ、出力を安定化させる。こ
のようにして、簡単な回路構成(従来例1の回路に比べ
て)で、整流側のMOS−FETQ1とフライホイール
側のMOS−FETQ2を交互に、かつ確実にオン/オ
フ駆動可能な同期整流回路が実現できる。
【0183】また、前記のようにして正常運転をしてい
る時、信号停止、停電等が発生すると、トランス1の各
巻線に発生していた電圧は消失し、チョークコイルLに
蓄えられていた電磁エネルギーによりオン状態のMOS
−FETQ2を介してフライホイール電流が流れる。こ
の過渡状態において、例えば、冗長運転している他の回
路が正常であれば、他の回路から前記オンになっている
MOS−FETQ2に電流が回り込む。
【0184】この場合、図5に示した回路において、信
号停止、停電等が発生した回路が前記回路1であり、他
の正常な回路が回路2であったとすると、回路2の出力
端子→回路1のチョークコイルL→回路1のMOS−F
ETQ2→回路1の抵抗26の経路で大きな過渡電流
(通常のフライホイール電流と逆向きの電流)が流れる
ことがある。また、1台で運転している場合に出力用コ
ンデンサCが大きければ、前記と同じように、チョーク
コイルL→MOS−FETQ2→抵抗26の経路で大き
な過渡電流(通常のフライホイール電流と逆向きの電
流)が流れることがある。
【0185】このように抵抗26に大きな過渡電流が流
れると、前記抵抗26に基準値を超える電圧(MOS−
FETQ3のゲートG側が+)が発生し、この電圧でM
OS−FETQ3をオンにする。このため、オン状態の
MOS−FETQ3によりMOS−FETQ2のゲート
G−ソースS間を短絡し、該MOS−FETQ2を強制
的にオフにする。
【0186】このようにすれば、信号切断時、停電時等
において、フライホイール側のMOS−FETQ2がオ
フできず、該MOS−FETQ2の電流オーバー、素子
破損等が発生する、という事態を回避できる。また、冗
長運転で1台を停止した時において、他の正常運転して
いる回路からオンのままとなっているフライホイール側
のMOS−FETQ2に電流が回り込み、負荷電流が不
足する、という事態を回避することができる。なお、前
記可飽和リアクトル25の代わりにコイルを使用しても
同様に動作する。
【0187】§11:その他の説明 (1) :前記MOS−FETQ1、Q2、Q3は他の同様
な能動素子でも実施可能である。
【0188】(2) :冗長運転を行う場合、前記回路を任
意の数だけ並列接続することが可能である。
【0189】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :整流側の第1の能動素子とフライホイール側の第
2の能動素子を交互に、かつ確実にオン/オフ駆動でき
る。従って、出力の安定した同期整流回路が実現でき
る。
【0190】(2) :駆動信号の切断時や停電時にフライ
ホイール側の第2の能動素子が確実にオフにできるか
ら、フライホイール側の第2の能動素子に電流が流れ続
けることがなくなる。その結果、第1、第2の能動素子
の電流オーバーによる異常過熱や前記異常過熱による素
子破損等が防止できる。
【0191】(3) :複数の回路を並列接続した冗長運転
で1台を停止した時に、他の正常運転している回路から
オン状態となっているフライホイール側の能動素子に電
流が回り込み、負荷電流が不足する、という事態も回避
できる。
【0192】前記効果の外、各請求項に対応して次のよ
うな効果がある。 (4) :請求項1では、トランスの巻線電圧により第1の
能動素子と同期してオン/オフ駆動される第1のスイッ
チを第2の能動素子に接続し、第1の能動素子及び第1
のスイッチがオンに駆動された場合、オンになった第1
のスイッチで第2の能動素子を強制的にオフにし、第1
の能動素子及び第1のスイッチがオフに駆動された場
合、第2の能動素子を前記チョークコイルの電圧でオン
に駆動するようにしている。
【0193】従って、簡単な回路構成(従来例1の回路
に比べて)で、整流側の第1の能動素子とフライホイー
ル側の第2の能動素子を交互に、かつ確実にオン/オフ
駆動可能な同期整流回路が実現できる。
【0194】また、前記のように第1の能動素子及び第
1のスイッチがオンに駆動された場合、オンになった第
1のスイッチで第2の能動素子を強制的にオフにすると
共に、第1の能動素子及び第1のスイッチがオフの場
合、第2の能動素子をチョークコイルの逆起電圧でオン
に駆動することができるので、整流側の第1の能動素子
とフライホイール側の第2の能動素子を交互に、かつ確
実にオン/オフ駆動し、出力用コンデンサの出力電圧を
安定化させることができる。
【0195】そのため、前記従来例2のように、フライ
ホイール側の第2の能動素子が一旦オンになり、チョー
クコイルに逆起電圧が発生している間中、第2の能動素
子がオンになったままとなって、前記第1、第2の能動
素子に過大な電流が流れ続け、遂には電流オーバーで素
子破損する、というような事態は回避できる。
【0196】(5) :請求項2では、第1の能動素子と第
2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、リモ
ート信号検出手段が動作停止を指示する旨のリモート信
号を検出すると、第2のスイッチをオンに駆動し、オン
になった第2のスイッチで第2の能動素子を強制的にオ
フにする。このようにすれば、信号切断(駆動信号の切
断)時、或いは停電時に、トランス1の1次巻線を駆動
するスイッチング素子の動作が停止した場合、リモート
信号によりフライホイール側の第2の能動素子を確実に
オフにすることができる。
【0197】ところで、停電時や駆動信号の停止時には
トランスの巻線電圧が消失する。このような場合、第1
のスイッチがオンできず、第2の能動素子がオンのまま
となり、チョークコイルの電磁エネルギーによりフライ
ホイール電流が流れ続ける事態となる。このため、第2
の能動素子にはフライホイール電流が長時間流れ続けて
過熱し、ついには素子破損(電流オーバー破損)を引き
起こすこともある。
【0198】また、前記回路を複数台並列接続して冗長
運転していた場合には、1台の回路のトランス巻線を駆
動するスイッチング素子が動作を停止すると第2の能動
素子がオンのままとなり、他の回路の出力から電流が回
り込み、負荷電流不足となることがある。しかし、本発
明では信号切断時、或いは停電時に、トランス1の1次
巻線を駆動するスイッチング素子の動作が停止した場
合、リモート信号によりフライホイール側の第2の能動
素子を確実にオフにすることができる。その結果、前記
のような事態は回避することができる。
【0199】すなわち、信号切断時、或いは停電時等に
おいて、整流側の第2の能動素子が一旦オンになり、チ
ョークコイルに逆起電圧が発生している間中、第2の能
動素子がオンのままとなって、第2の能動素子に過大な
フライホイール電流が流れ続け、遂には電流オーバーで
素子破損する、というような事態は回避できる。また、
前記回路の冗長運転で1台を停止した時において、他の
正常運転している回路から第2の能動素子に電流が回り
込み、負荷電流が不足する、という事態も回避できる。
【0200】(6) 請求項3では、第1の能動素子と第2
の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、巻線電
圧検出手段が巻線電圧の消失状態を検出すると、第3の
スイッチをオフにしてチョークコイルの電圧が第1のス
イッチに印加するように回路を切り換え、チョークコイ
ルの電圧で第1のスイッチをオンに駆動し、オンになっ
た第1のスイッチで第2の能動素子を強制的にオフにす
る。
【0201】このようにすれば、信号切断(駆動信号の
切断)時、非常停止時、或いは停電時に、トランス1の
1次巻線を駆動するスイッチング素子の動作が停止し、
トランス1の巻線電圧が消失した場合、第2の能動素子
を強制的にオフにできる。
【0202】従って、信号切断時、非常停止時、停電時
等において、整流側の第2の能動素子が一旦オンにな
り、チョークコイルに逆起電圧が発生している間中、第
2の能動素子がオンとなったままとなって、前記第2の
能動素子に過大なフライホイール電流が流れ続け、遂に
は電流オーバーで素子破損する、というような事態は発
生しない。また、冗長運転で1台を停止した時におい
て、他の正常運転している回路から第2の能動素子に電
流が回り込み、負荷電流が不足する、という事態も回避
することができる。
【0203】(7) :請求項4では、同期整流回路が過電
流垂下特性を持つように制御されている場合、出力電圧
検出手段により出力電圧が基準電圧より低下したことを
検出すると、前記電源制御手段が電源をパワーオフして
スイッチング素子の動作を停止させる。
【0204】ところで、過電流垂下特性を持つ回路で
は、出力電流が小さい時は定電圧制御を行い、出力電流
が過電流時には定電流制御を行うため、前記過電流時に
は出力電圧が大幅に低下する。このため、フライホイー
ル側の第2の能動素子は、スイッチのオン可能電圧以下
になりオフとなる。
【0205】このようにしてパワーオフとなった場合、
フライホイール側の能動素子は前記の出力電圧の低下に
よりオン状態を維持できなくなってオフ状態となる。こ
の場合、前記第2の能動素子がMOS−FETであれ
ば、その寄生ダイオードに流れる電流もパワーオフとな
るため、フライホイール電流が流れ続けることがない。
そのため、電流オーバーで発熱し、素子破損等が発生す
ることも防止できる。
【0206】(8) :請求項5では、第1の能動素子と第
2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、電流
検出手段が基準値を超える電流を検出すると、第4のス
イッチをオンに駆動し、前記オンになった第4のスイッ
チにより第2の能動素子を強制的にオフにする。
【0207】このようにすれば、信号切断時、非常停止
時、停電時等において、整流側の第2の能動素子が一旦
オンになり、チョークコイルに逆起電圧が発生している
間中、第2の能動素子がオンとなったままとなって、前
記第2の能動素子に過大な電流が流れ続け、遂には電流
オーバーで素子破損する、というような事態は発生しな
い。また、冗長運転で1台を停止した時において、他の
正常運転している回路から第2の能動素子に電流が回り
込み、負荷電流が不足する、という事態も回避すること
ができる。
【0208】(9) :請求項6では、第1の能動素子と第
2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、入力
電圧検出手段によりトランスの入力電圧が基準値より低
下したことを検出すると、入力電圧検出手段の検出信号
で第5のスイッチをオンに駆動し、オンになった第5の
スイッチで第2の能動素子を強制的にオフにする。
【0209】このようにすれば、非常時に入力電圧の供
給を停止した場合、或いは停電時等において入力電圧が
基準値より低下した場合、整流側の第2の能動素子が一
旦オンになり、チョークコイルに逆起電圧が発生してい
る間中、第2の能動素子がオンとなったままとなって、
前記第2の能動素子に過大な電流が流れ続け、遂には電
流オーバーで素子破損する、というような事態は発生し
ない。
【0210】また、冗長運転で1台を停止した時におい
て、他の正常運転している回路から第2の能動素子に電
流が回り込み、負荷電流が不足する、という事態も回避
することができる。
【0211】(10):請求項7では、第1の能動素子と第
2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、信号
停止、停電等が発生し、トランスの1次巻線を駆動する
スイッチング素子の動作が停止した場合、第2の能動素
子に基準値を超える過渡的な大電流(例えば、冗長運転
時に他の正常な回路からの回り込む電流)が流れると、
電圧発生手段に基準値を超える大きな電圧が発生する。
そして前記発生した電圧で第6のスイッチをオンに駆動
して第2の能動素子を強制的にオフにする。
【0212】このようにすれば、停電が発生したような
場合、整流側の第2の能動素子が一旦オンになり、チョ
ークコイルに逆起電圧が発生している間中、第2の能動
素子がオンとなったままとなって、前記第2の能動素子
に過大な電流が流れ続け、遂には電流オーバーで素子破
損する、というような事態は発生しない。また、冗長運
転で1台を停止した時において、他の正常運転している
回路から第2の能動素子に電流が回り込み、負荷電流が
不足する、という事態も回避することができる。
【0213】(11):請求項8では、第1の能動素子と第
2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、信号
停止、停電等が発生し、トランスの1次巻線を駆動する
スイッチング素子の動作が停止した場合、第2の能動素
子に基準値を超える過渡的な大電流(例えば、冗長運転
時に他の正常な回路からの回り込む電流)が流れると、
電圧発生手段を構成する可飽和リアクトルに基準値を超
える大きな電圧が発生する。そして前記発生した電圧で
第6のスイッチをオンに駆動して第2の能動素子を強制
的にオフにする。
【0214】このようにすれば、停電が発生したような
場合、前記従来例のように、整流側の第2の能動素子が
一旦オンになり、チョークコイルに逆起電圧が発生して
いる間中、第2の能動素子がオンとなったままとなっ
て、前記第2の能動素子に過大なフライホイール電流が
流れ続け、遂には電流オーバーで素子破損する、という
ような事態は発生しない。また、冗長運転で1台を停止
した時において、他の正常運転している回路から第2の
能動素子に電流が回り込み、負荷電流が不足する、とい
う事態も回避することができる。
【0215】(12):請求項9では、第1の能動素子と第
2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、信号
停止、停電等が発生し、トランスの1次巻線を駆動する
スイッチング素子の動作が停止した場合、第2の能動素
子に基準値を超える過渡的な大電流(例えば、冗長運転
時に他の正常な回路からの回り込む電流)が流れると、
電圧発生手段を構成するコイルに基準値を超える大きな
電圧が発生する。そして前記発生した電圧で第6のスイ
ッチをオンに駆動して第2の能動素子を強制的にオフに
する。
【0216】このようにすれば、停電が発生したような
場合、前記従来例のように、整流側の第2の能動素子が
一旦オンになり、チョークコイルに逆起電圧が発生して
いる間中、第2の能動素子がオンとなったままとなっ
て、前記第2の能動素子に過大なフライホイール電流が
流れ続け、遂には電流オーバーで素子破損する、という
ような事態は発生しない。また、冗長運転で1台を停止
した時において、他の正常運転している回路から第2の
能動素子に電流が回り込み、負荷電流が不足する、とい
う事態も回避することができる。
【0217】(13):請求項10では、第1の能動素子と
第2の能動素子が交互にオン/オフ動作している時、信
号停止、停電等が発生し、トランスの1次巻線を駆動す
るスイッチング素子の動作が停止した場合、第2の能動
素子に基準値を超える過渡的な大電流(例えば、冗長運
転時に他の正常な回路から回り込む電流)が流れると、
電圧発生手段を構成する抵抗に基準値を超える大きな電
圧が発生する。そして前記発生した電圧で第6のスイッ
チをオンに駆動して第2の能動素子を強制的にオフにす
る。
【0218】このようにすれば、停電が発生したような
場合、前記従来例のように、整流側の第2の能動素子が
一旦オンになり、チョークコイルに逆起電圧が発生して
いる間中、第2の能動素子がオンとなったままとなっ
て、前記第2の能動素子に過大なフライホイール電流が
流れ続け、遂には電流オーバーで素子破損する、という
ような事態は発生しない。また、冗長運転で1台を停止
した時において、他の正常運転している回路から第2の
能動素子に電流が回り込み、負荷電流が不足する、とい
う事態も回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態における例1の回路図である。
【図3】実施の形態における例1の回路動作説明図であ
る。
【図4】実施の形態における例1の回路のタイミングチ
ャートである。
【図5】実施の形態における例1の回路を冗長運転した
場合の説明図である。
【図6】実施の形態における例2の回路図である。
【図7】実施の形態における例3の回路図である。
【図8】実施の形態における例4の回路図である。
【図9】実施の形態における例5の回路図である。
【図10】実施の形態における例6の回路図である。
【図11】実施の形態における例7の回路図である。
【図12】実施の形態における例8の回路図である。
【図13】従来例1の回路図である。
【図14】従来例2の回路図である。
【符号の説明】
1 トランス 2 スイッチングトランジスタ 3 制御回路 4 PWM制御部 5 コイル 6、23 コンパレータ 7、15、16、17、18 トランジスタ 9 負荷 10 トランス 12 PWM制御回路 20 カレントトランス 22 フォトカプラ 25 可飽和コイル 26 抵抗 28 フォトトランジスタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の巻線を有するトランスと、前記トラ
    ンスの1次巻線を駆動するスイッチング素子と、前記ト
    ランスの2次巻線に接続された整流側の第1の能動素子
    及びフライホイール側の第2の能動素子と、前記第1、
    第2の能動素子により駆動されるチョークコイル及び出
    力用コンデンサを備え、前記第1の能動素子を前記トラ
    ンスの巻線電圧で駆動し、前記第2の能動素子を前記チ
    ョークコイルの電圧で駆動する同期整流回路において、 前記トランスの巻線電圧により第1の能動素子と同期し
    てオン/オフ駆動される第1のスイッチを前記第2の能
    動素子に接続し、前記第1の能動素子及び第1のスイッ
    チがオンに駆動された場合、オンになった第1のスイッ
    チで前記第2の能動素子を強制的にオフにし、前記第1
    の能動素子及び第1のスイッチがオフに駆動された場
    合、前記第2の能動素子を前記チョークコイルの電圧で
    オンに駆動することを特徴とした同期整流回路。
  2. 【請求項2】リモート信号を検出するリモート信号検出
    手段を設けると共に、前記リモート信号検出手段の検出
    信号によりオン/オフ駆動される第2のスイッチを前記
    第2の能動素子に接続し、 前記リモート信号検出手段が動作停止を指示する旨のリ
    モート信号を検出した場合、前記第2のスイッチをオン
    に駆動し、オンになった第2のスイッチで前記第2の能
    動素子を強制的にオフにすることを特徴とした請求項1
    記載の同期整流回路。
  3. 【請求項3】前記トランスの巻線電圧を検出する巻線電
    圧検出手段を設けると共に、前記巻線電圧検出手段の検
    出電圧でオン/オフ駆動される第3のスイッチを前記第
    1のスイッチ及び第2の能動素子に接続し、 前記巻線電圧検出手段が巻線電圧の消失状態を検出した
    場合、前記第3のスイッチをオフにして前記チョークコ
    イルの電圧が第1のスイッチに印加するように回路を切
    り換え、前記チョークコイルの電圧で第1のスイッチを
    オンに駆動し、オンになった第1のスイッチで前記第2
    の能動素子を強制的にオフにすることを特徴とした請求
    項1記載の同期整流回路。
  4. 【請求項4】前記同期整流回路が過電流垂下特性を持つ
    場合、該回路に、出力電圧を検出する出力電圧検出手段
    と、前記出力電圧検出手段の検出信号により電源のパワ
    ーオン/オフ制御を行う電源制御手段を設け、 前記出力電圧検出手段により出力電圧が基準電圧より低
    下したことを検出した場合、前記電源制御手段により電
    源をパワーオフして前記スイッチング素子の動作を停止
    させることを特徴とした請求項1記載の同期整流回路。
  5. 【請求項5】前記第2の能動素子に流れるフライホイー
    ル電流を検出する電流検出手段を設けると共に、前記電
    流検出手段の検出信号でオン/オフ駆動される第4のス
    イッチを前記第2の能動素子に接続し、 前記電流検出手段が基準値を超える電流を検出した場
    合、前記第4のスイッチをオンに駆動して前記第2の能
    動素子を強制的にオフにすることを特徴とした請求項1
    記載の同期整流回路。
  6. 【請求項6】前記トランスの入力電圧を検出する入力電
    圧検出手段を設けると共に、前記入力電圧検出手段の検
    出信号でオン/オフ駆動される第5のスイッチを前記第
    2の能動素子に接続し、 前記入力電圧検出手段によりトランスの入力電圧が基準
    値より低下したことを検出した場合、前記第5のスイッ
    チをオンに駆動して前記第2の能動素子を強制的にオフ
    にすることを特徴とした請求項1記載の同期整流回路。
  7. 【請求項7】複数の巻線を有するトランスと、前記トラ
    ンスの1次巻線を駆動するスイッチング素子と、前記ト
    ランスの2次巻線に接続された整流側の第1の能動素子
    及びフライホイール側の第2の能動素子と、前記第1、
    第2の能動素子により駆動されるチョークコイル及び出
    力用コンデンサを備え、前記第1の能動素子を前記トラ
    ンスの巻線電圧で駆動し、前記第2の能動素子を前記チ
    ョークコイルの電圧で駆動する同期整流回路において、 前記第2の能動素子に流れる電流により電圧を発生させ
    る電圧発生手段を前記第2の能動素子に接続すると共
    に、前記電圧発生手段に発生した電圧でオン/オフ駆動
    される第6のスイッチを前記第2の能動素子に接続し、 前記電圧発生手段に基準値を超える電圧が発生した場
    合、その発生電圧で前記第6のスイッチをオンに駆動し
    て前記第2の能動素子を強制的にオフにすることを特徴
    とした同期整流回路。
  8. 【請求項8】前記電圧発生手段が可飽和リアクトルであ
    ることを特徴とした請求項7記載の同期整流回路。
  9. 【請求項9】前記電圧発生手段がコイルであることを特
    徴とした請求項7記載の同期整流回路。
  10. 【請求項10】前記電圧発生手段が抵抗であることを特
    徴とした請求項7記載の同期整流回路。
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