JPH1145623A - 耐火電線及びその製造法 - Google Patents

耐火電線及びその製造法

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JPH1145623A
JPH1145623A JP9200052A JP20005297A JPH1145623A JP H1145623 A JPH1145623 A JP H1145623A JP 9200052 A JP9200052 A JP 9200052A JP 20005297 A JP20005297 A JP 20005297A JP H1145623 A JPH1145623 A JP H1145623A
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JP
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fire
mica
layer
resistant
tape
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JP9200052A
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English (en)
Inventor
Hideo Kasahara
英男 笠原
Tamio Kawai
民生 川井
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撚線導体を用いても単線導体を用いたと同様
に、優れた耐電圧特性を保持し、且つ十分な可撓性を有
する耐火電線を提供する。 【解決手段】 本発明の耐火電線は、線状導体上に、粉
末マイカ、特に粒度50〜2500μmのマイカを充填
したシリコーンゴムからなる耐火ゴム層とフレーク状マ
イカを補強基材上に接着したテープを該耐火ゴム層上に
巻き付けてなるマイカテープ層とからなる耐火層と、合
成樹脂からなる絶縁層とを順次設け、必要に応じて更に
シースを設けてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災等によって高
熱や火炎等に曝されてもなお長時間の使用に堪え得る、
合成樹脂絶縁層を有する耐火電線に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に劇場やデパート等の多数の人が集
まる場所においては、火災等の非常事態が発生した際
に、場内にいる人を安全に非常口に誘導する必要があ
る。このような場合、非常口案内灯そのものが破壊され
なくても、送電用の電線が高熱や火炎等に曝された場合
には、電線が短時間で短絡を起こして送電が停止する事
態が起こる恐れがある。しかし、非常口案内灯は一定の
時間点灯していることが要求されるので、非常口案内灯
に給電するための電線としては、高熱や火炎等に曝され
た場合でも絶縁が破壊されず、電力の供給が可能である
ことが必要である。
【0003】このような目的で用いられる耐火電線に
は、図2に示すような構造を有するものがある。すなわ
ち、耐火電線1は、導体2の外周に耐火層3が形成され
ており、その外周をポリエチレンからなる絶縁層4で被
覆し、更にその外周にシース5を被覆して形成されてい
る。この耐火電線1の耐火層3は、図3の(A)に示す
ような、ガラス繊維布などの無機質材料からなる基材層
31にマイカ層32を貼り合わせて形成された集成マイ
カシートからなる、厚さ0.01〜0.2mm程度の耐火
テープ3′や、同じく図3の(B)に示すような、その
上に更に補強層33を貼り合わせた、厚さ0.02〜
0.3mm程度の耐火テープ3″などを巻き付けて構成さ
れたものである。
【0004】かかる耐火電線は、消防庁告示第7号によ
って定められた耐火認定基準である、840℃以上の高
温での絶縁特性や耐電圧特性を満足するために、上記の
ような耐火テープ2〜3枚を1/2〜1/4重ねて巻き
付けるか、又は縦添えで巻き付けて製造されていたた
め、耐火層の厚さが450〜600μmとなり、耐火層
の上にシースを被覆すると電線が太くなって、可撓性が
悪いばかりでなく軽量化ができず、取扱性が悪いという
難点があった。
【0005】そこで近年は、セラミックス粒子とシリコ
ーン系樹脂とを含む塗料溶液の中に、導体を浸漬し走行
させるディッピング法を用いて、導体上にセラミックス
被膜の耐火層を形成させる方法(例えば特公昭63−3
7922号)などが提案されている。しかしこの方法で
は、一般的な耐熱絶縁性や耐電圧特性をもたせることは
できるが、消防庁告示第7号によって定められた耐火認
定基準(30分間で840℃まで加熱した直後の絶縁抵
抗値が0.4MΩ以上で、絶縁耐圧が1500V、1分
耐圧)を満足することができなかった。
【0006】また、かかるディッピング法によって得ら
れる耐火電線の表面平滑性を改良すると共に可撓性を持
たせ、更に上記の消防庁告示の耐火認定基準に適合する
電線として、メチルフェニルシリコーン系樹脂と希釈剤
とシランカップリング剤と3μm以下の粒径のタルクと
からなる混合液中に導体をディッピングして耐火層を形
成し、該耐火層の上にポリエチレン等の絶縁体を被覆
し、更にシースを被覆して構成したものが提案されてい
る(特開平7−105733号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
改良された耐火電線は、通常の用途に適する単線導体を
用いた場合には特に性能上の問題はないが、施工性が要
求される用途向けに可撓性の高い撚線導体を用いようと
すると、耐火層の厚さが不均一になるほかその表面の平
滑性も失われるため、電線の耐電圧特性が低下して、耐
火認定基準を満たすことができなくなるという問題があ
った。
【0008】本発明は、かかる従来技術の問題を解決す
るためになされたもので、撚線導体を用いても単線導体
を用いたと同様に、優れた耐電圧特性を保持し、且つ十
分な可撓性を有する耐火電線を提供することを目的とし
たものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
線状導体上に、粉末マイカを充填したシリコーンゴムか
らなる耐火ゴム層とフレーク状マイカを補強基材上に接
着したテープを該耐火ゴム層上に巻き付けてなるマイカ
テープ層とからなる耐火層と、合成樹脂からなる絶縁層
とを順次設け、必要に応じて更にシースを設けた耐火電
線によって、達成することができる。
【0010】更に、かかる本発明の耐火電線は、シリコ
ーンゴム100重量部に対して粉末マイカ5〜250重
量部と所望量の加硫剤とを配合してなる組成物を線状導
体上に被覆して加硫させたのち、フレーク状マイカを補
強基材上に接着したテープを巻き付けて耐火層を形成
し、更にその上に絶縁性合成樹脂組成物を被覆して絶縁
層を形成することにより製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の耐火電線は、本質的に図
1に示すように従来の耐火電線と同様な構造を有してい
るが、その耐火層3は耐火ゴム層3aとマイカテープ層
3bとからなっている。そして、耐火ゴム層3aは粉末
マイカを充填した特定の組成のシリコーンゴム組成物で
形成され、マイカテープ層3bは補強基材上にフレーク
状マイカを層状に接着したテープを、前記の耐火ゴム層
3aの上に少なくも1回巻き付けて形成されている点
が、従来の耐火電線と異なっている。しかし耐火層3の
上に絶縁層4を被覆し、また絶縁層4の上にシース5を
被覆する点については、従来の耐火電線と同様である。
【0012】本発明の耐火電線において、耐火ゴム層に
用いられるシリコーンゴムは、好ましくはHTVと呼ば
れる熱加硫型のシリコーンゴムが用い得るが、線状導体
上に所望の厚さで被覆できるものであれば、これに限ら
れるものではない。かかるシリコーンゴムとしては、例
えばジメチル系、メチルビニル系、メチルフェニルビニ
ル系、メチルフルオロアルキル系などの重合体を挙げる
ことができる。
【0013】前記のシリコーンゴムに配合される加硫剤
としては、例えばジクミルパーオキシド、ジベンゾイル
パーオキシド、ジ−2,4、ジクロロベンゾイルパーオ
キシド、過安息香酸−t−ブチル等の有機過酸化物など
が挙げられるが、かかる加硫剤は、それぞれ使用するシ
リコーン重合体の種類と所望の加硫条件に応じて適宜選
択することができ、その配合量も同様に適宜決定するこ
とができるが、通常はシリコーン重合体に対して0.1
〜3重量%の範囲であってよい。
【0014】本発明の耐火電線の耐火ゴム層において、
シリコーンゴムに充填して用いられる耐火性付与材料で
ある粉末マイカは、粒度(平均粒径)としては50μm
以上のものが好ましく使用できるが、最大粒径は均一分
散の点から 2.5mmを越えないものであることが望ま
しい。かかる粉末マイカの配合量は、シリコーン重合体
100重量部当たり5〜250重量部であることが望ま
しい。粉末マイカの配合量が5重量部より少いときは耐
火性の改良効果が明瞭でなく、また250重量部より多
いときは耐電圧特性が損なわれるから、何れも好ましく
ない。
【0015】上記のような粉末マイカを充填したシリコ
ーンゴムには、更に耐火性を高めるために難燃剤を配合
することができる。かかる難燃剤としては特に限定され
ないが、燃焼時にハロゲン化合物を発生しないものが好
ましく、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム等の金属水酸化物の粉末、ホウ酸亜鉛等のホウ酸化合
物などが特に好ましく用いられる。かかる難燃剤の配合
量は、シリコーン重合体100重量部当たり0.1〜1
0重量部程度であることが好ましい。
【0016】更に本発明に用いられるシリコーンゴムに
は、充填剤の配合の増加に伴う押出加工性の低下を避け
るために、シリコーンオイルなどを添加することができ
る。かかる加工助剤としてのシリコーンオイルの配合量
は特に限定されないが、通常使用される範囲として、シ
リコーン重合体100重量部当たり1〜20重量部程度
であることが好ましい。
【0017】上記のようなシリコーンゴム組成物は、単
線又は撚線からなる線状導体上に押出被覆されたのち、
加硫装置に導かれて加硫され、耐火ゴム層となるが、本
発明においてはかかる耐火ゴム層の上に、更にマイカテ
ープ層が積層して形成されることにより、初めて優れた
性能を有する耐火層が得られる。
【0018】本発明の耐火電線に用いられるマイカテー
プ層は、マイカを耐火材料としたシートからなる耐火テ
ープを巻き付けることにより形成されるが、かかるテー
プは、例えばレーヨンやアセテート等の人造繊維、例え
ばポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン
繊維等の合成繊維、例えばガラス繊維等の無機繊維など
で形成された織布又は不織布、或いは例えばポリエチレ
ン、ポリエステル等のフィルムなどの補強基材上に、例
えば径が0.2mm以下のフレーク状マイカを層状に接着
したテープである。かかるテープとしては、厚さが0.
01〜0.2mm程度であって良好な可撓性を有し、0.
1kg/cm 以上の引張強さを有しているものが好ましく用
いられる。かかるテープは、上記の耐火ゴム層の上に、
重ね巻き或いは縦添え等の方法により少なくも1回以上
巻き付けることにより、マイカテープ層を形成すること
が好ましい。
【0019】本発明の耐火電線における絶縁層は、上記
の耐火層の上に絶縁性の合成樹脂組成物を被覆すること
によって形成されるが、かかる合成樹脂組成物として
は、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフ
ィン系樹脂組成物が好ましく用いられる。このような絶
縁層は、例えば押出被覆等の従来技術を利用することに
よって形成され、更に必要に応じてその上に保護用のシ
ースなどを押出被覆することにより、本発明の耐火電線
が得られる。
【0020】
【実施例】シリコーンゴム(SR)としてのメチルビニ
ルシリコーン系ゴム(東芝シリコーン社、TSE250
2U)100重量部に対して、加硫剤としてジクミルパ
ーオキシド2.3重量部と、シリコーン油(SO)とし
てジメチル系シリコーンオイル(東芝シリコーン社、T
SF−451、粘度:1000 cSt)と、表1に示した
各種の充填用の耐火性付与材料と、難燃剤としてのホウ
酸亜鉛(ZB)とを、表2の配合に従って配合し且つ混
練して、それぞれ耐火層用シリコーンゴム組成物を用意
した。
【0021】
【表1】 M−1:日本マイカ、キララ、粒度40μm、粒径5〜45μm M−2:日本マイカ、キララ、粒度51μm、粒径10〜60μm M−3:日本マイカ、キララ、粒度800μm、粒径150〜1130μm M−4:日本マイカ、キララ、粒度2000μm、粒径450〜2300μm M−5:日本マイカ、キララ、粒度3000μm、粒径550〜3200μm T−1:フジタルク、MLS100、粒度1.9μm、粒径0.6〜8μm T−2:フジタルク、MLS300、粒度1.2μm、粒径0.5〜5μm SIL:日本アエロジル、R972、粒度16nm
【0022】
【表2】
【0023】一方、断面積2mm2 の撚線銅導体(径1.
8mm)に対して、押出装置により上記の各シリコーンゴ
ム組成物をそれぞれ押出温度60℃で被覆し、更に20
0℃の管状加硫装置を通過させて径2.6mmの線心を
得、このときの押出加工性を評価した。次にこれらの線
心に厚さ0.1mmのマイカテープを厚さが約0.2mmと
なるように1/2重ね巻きし、これにポリエチレン絶縁
層を押出被覆して径4.5mmの絶縁電線とした。そのの
ち、更にポリエチレンシースを押出被覆して、それぞれ
外径が12.5mmの耐火電線を得た。
【0024】こうして得たそれぞれの耐火電線からシー
ス及び絶縁被覆を除去した線心の試料について、外観検
査及び可撓性試験を行った。また耐火電線から切り出し
た試料について、常温での絶縁特性及び常温での耐電圧
特性、並びに高温での絶縁特性及び高温での耐電圧特
性、更に露出での耐燃焼性の試験を行い、これらの試験
結果を纏めて、表2に併せて示した。なお、これらの試
験方法及び判定基準は、以下のとおりである。
【0025】(1) 耐燃焼性 JIS−K7201の酸素指数法による高分子材料の燃
焼試験方法に従って、前記した耐火層用シリコーンゴム
組成物それぞれを用いて長さ10cmの試験片を製造し、
これらの試験片について燃焼試験を実施して、酸素指数
が40.0以上であるものを◎、30.0以上40.0
未満のものを○、30.0未満のものを×とした。
【0026】(2) 押出加工性 シリコーンゴム組成物の押出被覆に際して、押出成形機
の運転条件の設定が容易であって連続して押出成形でき
るものを○、そのうち成形品の表面が滑らかであるもの
を◎とし、運転条件の設定範囲が狭くて連続運転が容易
でないか、又は連続運転が困難なものを×とした。 (3) 外観検査 線心試料の耐火層の表面を目視で調べ、凹凸がなく、均
一であるものを○、そうでないものを×とした。 (4) 可撓性 線心試料を径10mmのマンドレルに巻き付け、ひび割れ
が生じないものを○、そうでないものを×とした。
【0027】(5) 露出配線用ケーブル試験 (5a)常温絶縁性 加熱炉に出入できる台車に垂直に取り付けた、縦300
mm、横300mm、厚さ10mmのパーライト板に対して、
長さ1.3mの耐火電線試料をその中央部の20cmを隔
てた2箇所の位置で、それぞれ径1.6mmの軟銅線を用
いて水平に取り付けて固定した。そして、その取り付け
位置の中央に約13mmの間隔を置いて、長さ40cmの径
1.6mmの軟銅線2本の束の両端を巻き付け、その軟銅
線の中央部に長さ1.3mの耐火電線の重量の2倍に相
当する荷重をかけた。そして、線心導体と固定線との間
に500Vの直流電圧を印加して常温での絶縁抵抗値を
測定し、50MΩ以上の抵抗値を有するものを○、そう
でないものを×とした。
【0028】(5b)常温耐電圧性 前記の常温絶縁性測定に続いて、線心導体と固定線との
間に1500Vの商用交流電圧を印加し、1分間で絶縁
破壊が起こらないものを○、そうでないものを×とし
た。
【0029】(5c)高温絶縁性 前記の常温耐電圧性測定を行ったのち、耐火電線の試料
を取り付けた台車を加熱炉内に導入し、加熱炉を30分
間で840℃まで昇温させた。この状態で導体と固定線
との間に500Vの直流電圧を印加して絶縁抵抗値を測
定し、0.4MΩ以上の抵抗値を有するものを○、そう
でないものを×とした。
【0030】(5d)高温耐電圧性 前記の高温絶縁性測定に続いて、導体と固定線との間に
1500Vの商用交流電圧を印加し、1分間で絶縁破壊
が起こらないものを○、そうでないものを×とした。
【0031】(6) 電線管配線用ケーブル試験 (6a)常温絶縁性 露出配線用ケーブル試験と同様に台車に取り付けたパー
ライト板に対して、外径19.1mm、長さ40cmの薄肉
電線管を、2重に巻き付けた径1.6mmの軟銅線によっ
て水平に取り付けて固定した。そして、長さ1.3mの
耐火ケーブル試料を上記の電線管内に通し、電線管の端
部にロックウールを詰めて耐火ケーブル試料を固定し
た。その後、露出配線用ケーブル試験と同様の試験条件
で測定を行い、50MΩ以上の抵抗値を有するものを
○、そうでないものを×とした。
【0032】(6b)常温耐電圧性 前記の常温絶縁性測定に続いて、上記の露出配線用ケー
ブル試験と同様の試験条件で測定を行い、1分間で絶縁
破壊が起こらないものを○、そうでないものを×とし
た。
【0033】(6c)高温絶縁性 前記の常温耐電圧性測定を行ったのち、上記の露出配線
用ケーブル試験と同様の加熱試験条件で測定を行い、
0.4MΩ以上の抵抗値を有するものを○、そうでない
ものを×とした。
【0034】(6d)高温耐電圧性 前記の高温絶縁性測定に続いて、上記の露出配線用ケー
ブル試験と同様の試験条件で測定を行い、1分間で絶縁
破壊が起こらないものを○、そうでないものを×とし
た。
【0035】表2に示した試験結果を見ると、粉末マイ
カ、特に粒度が50〜2000μmの粉末マイカを、シ
リコーンゴム100重量部当たり5〜250重量部とな
るよう添加配合してなる耐火ゴム層と、マイカテープを
巻き付けたマイカテープ層とからなる耐火層を有する耐
火電線は、従来から耐火材料として用いられていたよう
な、通常の無機質充填剤を配合したシリコーンゴム組成
物からなるゴム層と、マイカテープ層とからなる耐火層
を有する耐火電線、又はマイカテープの巻き付けを省略
した耐火電線と比較して、特に高温耐電圧性が改良され
ていることがわかる。
【0036】また、シリコーン油を20重量部まで配合
したシリコーンゴム組成物を用いることにより、耐火被
覆層の押出加工性が特に良好となり、また難燃剤として
ホウ酸亜鉛を配合することにより、更に改善した耐燃焼
性を示すことが分かる。
【0037】
【発明の効果】本発明の耐火電線は、粉末マイカを配合
したシリコーンゴム組成物からなる耐火ゴム層とマイカ
テープ層とを組み合わせて耐火層を構成したもので、撚
線導体を用いた芯線であっても、消防庁告示第7号の耐
火認定基準に適合する高度な絶縁特性と、優れた高温耐
電圧特性とを併せ備えているうえ、生産効率が大幅に改
善される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐火電線の構造を示す断面図であ
る。
【図2】従来技術に係る耐火電線の構造を示す断面図で
ある。
【図3】耐火電線の耐火層の全部又は一部であるマイカ
テープ層を構成する耐火テープの構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 耐火電線 2 導体 3 耐火層 3a 耐火ゴム層 3b マイカテープ層 3′ 耐火テープ 3″ 耐火テープ 31 基材層 32 マイカ層 33 補強層 4 絶縁層 5 シース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状導体上に、粉末マイカを充填したシ
    リコーンゴムからなる耐火ゴム層とフレーク状マイカを
    補強基材上に接着したテープを該耐火ゴム層上に巻き付
    けてなるマイカテープ層とからなる耐火層と、合成樹脂
    からなる絶縁層とを、順次設けたことを特徴とする耐火
    電線。
  2. 【請求項2】 粉末マイカの粒度が50〜2000μm
    である、請求項1に記載の耐火電線。
  3. 【請求項3】 合成樹脂からなる絶縁層上にシース層を
    設けてなる、請求項1に記載の耐火電線。
  4. 【請求項4】 シリコーンゴム100重量部に対して粒
    度が50〜2000μmである粉末マイカ5〜250重
    量部と所望量の加硫剤とを配合してなる組成物を線状導
    体上に被覆して加硫させたのち、フレーク状マイカを補
    強基材上に接着したテープを巻き付けて耐火層を形成
    し、更にその上に絶縁性合成樹脂組成物を被覆して絶縁
    層を形成することを特徴とする耐火電線の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007200716A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Fuji Densen Kk 耐火電線・ケーブル
CN105427923A (zh) * 2015-12-14 2016-03-23 广州启光智造技术服务股份有限公司 一种登机桥电缆

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