JPH1144597A - ダイヤフラム式圧力センサ - Google Patents

ダイヤフラム式圧力センサ

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JPH1144597A
JPH1144597A JP20048097A JP20048097A JPH1144597A JP H1144597 A JPH1144597 A JP H1144597A JP 20048097 A JP20048097 A JP 20048097A JP 20048097 A JP20048097 A JP 20048097A JP H1144597 A JPH1144597 A JP H1144597A
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diaphragm
pressure
pressure sensor
casing
retainer plate
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JP20048097A
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Yuji Kimura
裕次 木村
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力室の圧力変動に対して感度よく反応し線
形の圧力検出を正確に行うように改善された、耐久性に
優れたダイヤフラム式圧力センサを提供する。 【解決手段】 ダイヤフラム7に感知物21が取り付け
られ、ケーシング5に感知物21に感応して感知物21
との離間距離に応じた電気信号を発生する検知素子23
が取り付けられ、圧力室13,15に導入される圧力に
よるダイヤフラム7の変位に応じた感知物21と検知素
子23との離間距離の変化を検知素子23によって検出
し、検知素子23が出力する電気信号によって圧力を検
出するダイヤフラム式圧力センサにおいて、ダイヤフラ
ム7を、ケーシング5の内径よりも大きい外径の樹脂薄
膜製のフラム本体9と、このフラム本体9の中央部に取
り付けられた金属製リテーナ板11とにより形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイヤフラム式
圧力センサに関し、特にホール素子等の磁気検知素子を
使用して微小な圧力変化を検出するダイヤフラム式圧力
センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、空気調和装置には、塵埃除去用
フィルタの目詰まりが放置されて空調効率が長期間低下
することがないように、圧力センサにより検出されるフ
ィルタの通過空気の送風圧の変化を監視して、送風圧が
ある程度低下したらフィルタが目詰まりを起こしている
と報知するようにしている。
【0003】このようなフィルタの目詰まりを検出する
のに用いる圧力センサとしては、フィルタの目詰まりに
よる送風圧の低下幅が元々僅かであることから、微少な
圧力変化でも出力が変化するような、分解能の高いダイ
ヤフラム式の微少圧力センサが用いられる。
【0004】従来のダイヤフラム式の圧力センサとして
は、例えば、特開平7−92047号公報に開示された
微小圧力差検出装置があり、この微小圧力差検出装置に
おいては、ダイヤフラムを薄肉の金属材(本公報中の記
載によれば、厚み20μsのステンレスSUS304)
により形成し、圧力変化に応動した金属板の変位を可能
とするために、ダイヤフラムの外周寄り部分に断面半円
状を呈する環状の弱体部を形成し、或は、断面略S字状
を呈する環状の弱体部を形成して、この弱体部の変形に
より内側のダイヤフラム部分が、圧力変化に応動して、
もとの状態に対して平行な姿勢を保ったまま変位する構
成としている。
【0005】また、従来のダイヤフラム式の圧力センサ
としては、上述した微小圧力差検出装置の他にも、例え
ばダイヤフラムをゴム製としたものもある。
【0006】ところで、この種の微少圧力センサにおい
ては、フィルタの通過空気の圧力変化に対するダイヤフ
ラムの変位(リフト)量をできるだけ大きくして、フィ
ルタの通過空気の圧力変化がほんの僅かであっても、こ
れを見逃さずに検出できるようにしたいという要求があ
る。
【0007】従って、例えば上述した微小圧力差検出装
置の場合には、ダイヤフラムのうち弱体部よりも中央側
の部分が広ければ広いほど、フィルタを通過した空気の
圧力を受ける受圧部分の面積が大きくなって、圧力変化
に対する反応性、つまり、感度が高くなるので、フィル
タの通過空気の圧力変化に対するダイヤフラムの変位量
を大きくすることができる。
【0008】ダイヤフラムの弱体部よりも中央側の部分
を広くするには、ダイヤフラムを大きくすればよいので
あるが、圧力センサを配設する場所にスペースの余裕が
ないことが多く、圧力センサを現状よりも大きくするわ
けにはいかないので、ダイヤフラムを大きくすることは
実際には困難である。
【0009】そこで、弱体部をできるだけダイヤフラム
の外縁寄りに配置して、弱体部よりも中央側の部分がダ
イヤフラムの全体に対して占める面積の割合を大きくす
れば、ダイヤフラム自体は大きくせずに、弱体部よりも
中央側の部分の面積を大きくすることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、弱体部をダイ
ヤフラムの外縁寄りに配置するとなると、ダイヤフラム
の周方向における弱体部の寸法が長くなり、この寸法が
長くなった分だけ、フィルタの通過空気の圧力変化に対
するダイヤフラムの変位量の直線性が損なわれる度合い
が増してしまう。
【0011】その原因は、弱体部の形状が、特開平7−
92047号公報のような断面半円状であっても、或
は、断面略S字状であっても、ダイヤフラムの両面方向
において非対称形状であるため、ダイヤフラムの変位す
る方向によって弱体部の変形の仕方が変わってしまうこ
とにある。
【0012】つまり、ダイヤフラムの変位する方向によ
って弱体部の変形の仕方が変わると、ダイヤフラムにか
かる圧力の増減量が同じであっても、それに応動したダ
イヤフラムの各面側への変位量が同じにならず、所謂、
ヒステリシス的な非直線特性を呈してしまうのである
が、それでも、ダイヤフラムの外径寸法に対するダイヤ
フラムの周方向における弱体部の寸法の比率がある程度
小さければ、非直線特性となる度合いも少なくなり、無
視できる程度に収まる。
【0013】ところが、弱体部があまりダイヤフラムの
外縁寄りに配置されて、ダイヤフラムの外径寸法に対す
るダイヤフラムの周方向における弱体部の寸法の比率が
ある程度大きくなってしまうと、上述した原因による、
フィルタの通過空気の圧力変化に対してダイヤフラムの
変位量が非直線特性となる度合いが大きくなって、無視
できなくなってしまう。
【0014】以上のことから、従来のダイヤフラム式の
圧力センサでは、ダイヤフラム全体を大きくしたり、ダ
イヤフラムの弱体部よりも中央側の部分を大きくして、
フィルタの通過空気の圧力変化に対する感度を上げるこ
とができないという不具合があった。
【0015】尚、この不具合に対する対策として、弱体
部の厚みを極限まで薄くして、ダイヤフラムの変位する
方向による弱体部の変形の仕方の相違を極小化すること
が考えられるが、そのように構成すると、ダイヤフラム
が変位する度に弱体部に力が加わって変形し消耗するこ
とから、圧力センサの耐久性が極端に低下してしまい、
好適な対策とは言い難い。
【0016】また、上述した不具合とは別に、ゴム製の
ダイヤフラムについては、可撓性に富み圧力変化に応動
した変位が容易である点で優れているものの、ゴムは可
撓性部材であると同時に弾性部材でもあるため、ダイヤ
フラムにかかる圧力の変化が大きいと、ダイヤフラム自
身がゴムの弾性により伸長して、圧力変化を直線的特性
で電気信号化できなくなるという問題がある。
【0017】この発明は、上述の如き問題点に着目して
なされたものであり、圧力室の圧力変動に対して感度よ
く反応し線形の圧力検出を正確に行うように改善され
た、耐久性に優れたダイヤフラム式圧力センサを提供す
ることを、第1の目的としている。
【0018】また、上述したフィルタの目詰まりを検出
するのに圧力センサを用いるとすると、コンプレッサの
始動や停止の際に発生する振動が圧力センサに達するこ
ともあり得るが、そのような状況で使用する圧力センサ
では、ダイヤフラムが始動時等にコンプレッサから伝わ
る振動で変位して、送風圧に何ら変動がないのにも関わ
らず、圧力センサから送風圧の変化を知らせる電気信号
が出力されてしまい、フィルタの目詰まりの誤検出のも
とになってしまう。
【0019】そこで、この発明は、振動が加わった際に
ダイヤフラムが圧力室の圧力変動とは無関係に移動する
ことを回避できるように改善されたダイヤフラム式圧力
センサを提供することを、第2の目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の第1の目的を達成
するために、請求項1に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサは、ケーシング内に取り付けられたダイヤ
フラムの両側に圧力室が画定され、前記ダイヤフラムに
感知物が取り付けられ、前記感知物に感応して当該感知
物との離間距離に応じた電気信号を発生する検知素子が
前記ケーシングに取り付けられ、前記圧力室に導入され
る圧力による前記ダイヤフラムの変位に応じた前記感知
物と前記検知素子との離間距離の変化を前記検知素子に
よって検出し、当該検知素子が出力する電気信号によっ
て圧力を検出するダイヤフラム式圧力センサにおいて、
前記ダイヤフラムが、前記ケーシングの内径よりも大き
い外径の樹脂薄膜と、該樹脂薄膜の中央部に取り付けら
れた金属製リテーナ板とにより形成されているものであ
る。
【0021】また、上述の第2の目的を達成するため
に、請求項2に記載の発明によるダイヤフラム式圧力セ
ンサは、前記金属製リテーナ板は前記樹脂薄膜の両面に
各々取り付けられており、前記ダイヤフラムの両側の圧
力室には圧縮ばねが各々設けられていて、各圧縮ばねは
前記樹脂薄膜の各面の前記金属製リテーナ板と前記ケー
シングとの間に各々設けられており、前記両圧力室に各
々設けられた前記圧縮ばねのバランスによって、前記ダ
イヤフラムの初期位置が決まっているものである。
【0022】請求項3に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサは、前記両圧力室に各々設けられる各圧縮
ばねのばね定数が、前記両圧力室に各々導入される圧力
の差に応じて前記ダイヤフラムの前記金属製リテーナ板
部分が移動すべき寸法の確保を可能とする値に設定され
ているものである。
【0023】請求項4に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサは、前記両圧力室の圧縮ばねの少なくとも
一方がアジャスタにより初期設定荷重が変更可能である
ものである。
【0024】請求項5に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサは、前記感知物がマグネットであり、前記
検知素子が磁気検知素子であるものである。
【0025】請求項6に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサは、前記ダイヤフラムの両側の圧力室に圧
力が各々導入され、前記両圧力室に導入される圧力差が
前記検知素子の出力する電気信号によって検出されるも
のである。
【0026】請求項1に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、ダイヤフラムを形成する樹脂薄
膜自身に可撓性があることから、ダイヤフラムに弱体部
を設けなくても、僅かな圧力変化に応答したダイヤフラ
ムの変位が可能となり、樹脂薄膜自身の引張強度により
ダイヤフラムの耐久性が増す。
【0027】しかも、金属製リテーナ板が取り付けられ
た部分の外側に位置する樹脂薄膜の可撓性により、圧力
変化に応答してダイヤフラムが変位するので、金属製リ
テーナ板が取り付けられた樹脂薄膜部分がダイヤフラム
の全体に対して示す面積の割合を、圧力変化に対するダ
イヤフラムの変位量の直線性を損なわずに大きくし、圧
力センサ自体の大きさを大きくすることなく、圧力変化
に応動して平行に変位する、金属製リテーナ板が取り付
けられた樹脂薄膜部分を大きくして、圧力変化に対する
感度を高くすることが可能となる。
【0028】請求項2に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、前記ダイヤフラムの両側の圧力
室に各々設けられた圧縮ばねによってダイヤフラムが支
えられ、両圧力室の圧縮ばねのバランスによってダイヤ
フラムの初期位置が決まることから、外部からの振動に
よるダイヤフラムの変位が阻止される。
【0029】請求項3に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、両圧力室の圧縮ばねのばね定数
を、両圧力室に各々導入される圧力の差に応じてダイヤ
フラムの金属製リテーナ板部分が移動すべき寸法の確保
を可能とする値まで大きくでき、これにより、外部から
の振動によるダイヤフラムの変位を阻止しつつ、金属製
リテーナ板の面積を大きくすることで、圧力変化に応動
したダイヤフラムの変位量を大きく稼ぎ、圧力変化に対
する感度を高めて、微小な圧力変動を確実に検出するこ
とが可能となる。
【0030】請求項4に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、両圧力室の圧縮ばねの少なくと
も一方がアジャスタにより初期設定荷重を変更され、ダ
イヤフラムの初期位置、換言すれば、感知物と検知素子
との初期離間距離を可変設定(調整)できる。
【0031】これにより、検知素子からの出力信号レベ
ルと比較する基準信号レベルを調整するためのコスト高
となる構成を電気回路側に設ることなく、検知素子によ
る検出値を低コストで調整することが可能となる。
【0032】請求項5に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、感知物がマグネットであり、検
知素子が磁気検知素子であることにより、感知物と検知
素子との離間距離の変化が、磁気的に、非接触で、定量
的に検出できる。
【0033】請求項6に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、ダイヤフラムの両側の圧力室に
圧力が各々導入され、両圧力室に導入される圧力差によ
ってダイヤフラムが変位することにより、両圧力室に導
入される圧力差が、検知素子が出力する電気信号によっ
て検出される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0035】図1はこの発明によるダイヤフラム式圧力
センサの一つの実施の形態を示している。ダイヤフラム
式圧力センサは、本体ケース1と、本体ケース1にかし
め結合されたカバー3による密封構造のケーシング5を
有し、ケーシング5内にダイヤフラム7が張られてい
る。
【0036】ダイヤフラム7は、ポリエステルフィルム
等、適度の可撓性と弾性とを有する樹脂薄膜製のフラム
本体9(樹脂薄膜に相当)と、フラム本体9の中央部に
両面から貼り付けられた金属製リテーナ板11,11に
より構成され、フラム本体9は、ケーシング5のダイヤ
フラム7が取り付けられる部分の内径よりも大きい外径
で形成され、フラム本体9の外周縁部が本体ケース1と
カバー3とのかしめ結合部に共締めされることにより、
ケーシング5内に取り付けられ、両側に第一圧力室13
と第二圧力室15とを画定している。
【0037】本体ケース1とカバー3には各々圧力導入
ポート17,19が設けられており、圧力導入ポート1
7,19の各々より第一圧力室13と第二圧力室15に
圧力が各々導入される。
【0038】一方の金属製リテーナ板11の上面には感
知物として扁平な四角柱状のマグネット21が固定され
ており、本体ケース1内にはマウント部材23によって
磁気検知素子の一つであるホール素子25がマグネット
21と対向して固定されている。ホール素子25はマグ
ネット21に磁気的に感応してマグネット21との離間
距離に応じた電気信号を発生する。換言すれば、ホール
素子25は、マグネット21との離間距離の変化を、磁
気的に、非接触で、定量的に検出する。
【0039】なお、本体ケース1にはホール素子25の
電気接続用のコネクタ27が設けられている。
【0040】ダイヤフラム7の両側にある第一圧力室1
3と第二圧力室15には圧縮コイルばね29,31が各
々設けられている。
【0041】圧縮コイルばね29,31は、巻径(コイ
ル径)が大きく弱いばねであってよく、第一圧力室13
の圧縮コイルばね29は本体ケース1と金属製リテーナ
板11との間に所定の予荷重を与えられた状態で取り付
けられ、第二圧力室15の圧縮コイルばね31はカバー
3に取り付けられたアジャストねじ33とねじ係合した
アジャストリテーナ35との間に取り付けられている。
【0042】アジャストリテーナ35は、アジャストね
じ33を回されることにより、図にて上下に移動し、圧
縮コイルばね31の初期設定荷重を可変設定する。
【0043】アジャストねじ33は圧縮コイルばね31
の初期設定荷重の調整後にシール剤によりカバー3に気
密固定される。なお、アジャストリテーナ35とカバー
3との間には、アジャストリテーナ35のがた付き防止
のための圧縮コイルばね37が取り付けられている。
【0044】なお、この状態で、金属製リテーナ板11
の外側に位置して露出している環状のフラム本体9部分
は、緊張状態ではなく多少の撓みを持った状態となり、
この撓みの量に応じた寸法だけ、ダイヤフラム7の変位
が可能となる。
【0045】上述の構成によれば、ダイヤフラム7の外
周部は樹脂薄膜製のフラム本体9のみにより構成されて
所要の可撓性が確保され、ダイヤフラム7の中央部が、
フラム本体9の両面に金属製リテーナ板11,11を取
り付けて構成されて剛性を有するようになり、この金属
製リテーナ板11,11に圧縮コイルばね29,31の
ばね力が作用し、両圧縮コイルばね29,31のばね力
によってダイヤフラム7が両側より支えられ、両圧縮コ
イルばね29,31のバランスによってダイヤフラム7
の初期位置が決まる。
【0046】これにより、振動が加わってもダイヤフラ
ム7が第一圧力室13や第二圧力室15の圧力変動とは
無関係に無闇に移動することが回避され、圧力変動の誤
検出が防止される。
【0047】また、圧縮コイルばね31の初期設定荷重
が、アジャストねじ33とアジャストリテーナ35によ
るアジャスタによって可変設定されることにより、ダイ
ヤフラム7の初期位置、換言すれば、マグネット21と
ホール素子25との初期離間距離を調整できる。これに
より、ホール素子からの出力信号レベルと比較する基準
信号レベルを調整するためのコスト高となる構成を電気
回路側に設ることなく、ホール素子25による圧力検出
値を低コストで調整可能とすることができる。
【0048】ダイヤフラム7は、第一圧力室13に導入
される圧力と第二圧力室15に導入される圧力との圧力
差によって図にて上下方向に移動する。この移動によっ
てマグネット21とホール素子25との離間距離が変化
し、ホール素子25がマグネット21との離間距離に応
じた電気信号を出力することにより、第一圧力室13に
導入される圧力と第二圧力室15に導入される圧力との
圧力差が、ホール素子25が出力する電気信号によって
定量的に検出されるようになる。
【0049】ダイヤフラム7は圧縮コイルばね29,3
1のばね力によって両側より支えられているから、第一
圧力室13の圧力と第二圧力室15の圧力との差による
ダイヤフラム7の移動が傾きを生じることなく安定した
平行移動で行われ、マグネット21とホール素子25と
の平行関係が変動することがない。
【0050】しかも、ダイヤフラム7の変位を可能とす
る、金属製リテーナ板11の外側に位置して多少の撓み
を持った状態となっている環状のフラム本体9部分は、
適度の可撓性を有する樹脂薄膜のみによって構成されて
いることから、ダイヤフラム7にかかる圧力が同じ量だ
け増減した場合に、反対方向にダイヤフラム7が同じ量
で変位することとなる。
【0051】これにより、ホール素子25の出力特性が
圧力変動に対して直線的なものになり、後段における圧
力判定回路における判定精度が低下したり、非線形の複
雑な圧力変換演算を要することがなくなり、線形の圧力
検出が正確に行われるようになる。
【0052】このダイヤフラム7の傾き防止は、圧縮コ
イルばね29,31のコイル径が大きく、圧縮コイルば
ね29,31によるダイヤフラム7の支え位置が可及的
に外周側であることが好ましい。
【0053】この圧縮コイルばね29,31のばね定数
が大きいことと、金属製リテーナ板11,11の面積を
大きくすることとにより、外部からの振動によるダイヤ
フラム7の変位を阻止しつつ、圧力変化に応動したダイ
ヤフラム7の変位量を大きく稼ぎ、圧力変化に対する感
度を高めて、微小な圧力変動を確実に検出することがで
きる。
【0054】なお、上述の実施の形態では、ダイヤフラ
ム7の変位をマグネット21とホール素子25とにより
磁気的に検出したが、この検出は、換言すれば、感知物
と検知素子との組み合わせは、マグネット21とホール
素子25とに限られることはなく、静電容量を検出する
もの等であってもよい。
【0055】また、上述の実施の形態では、空気調和装
置における塵埃除去用フィルタの目詰まりを検出する際
に用いる圧力センサを例に取って説明したが、本発明
は、例えば、希釈燃焼型のボイラにおいて、空気供給用
のブロアによる供給空気量の制御を行う際に、ブロアに
より供給される空気量とボイラから排出される空気量と
の差圧を検出するのに用いる圧力センサなど、微少な圧
力の変動を検出する際に用いる種々の圧力センサに適用
可能であることは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、請求項
1に記載の発明によるダイヤフラム式圧力センサによれ
ば、ケーシング内に取り付けられたダイヤフラムの両側
に圧力室が画定され、前記ダイヤフラムに感知物が取り
付けられ、前記感知物に感応して当該感知物との離間距
離に応じた電気信号を発生する検知素子が前記ケーシン
グに取り付けられ、前記圧力室に導入される圧力による
前記ダイヤフラムの変位に応じた前記感知物と前記検知
素子との離間距離の変化を前記検知素子によって検出
し、当該検知素子が出力する電気信号によって圧力を検
出するダイヤフラム式圧力センサにおいて、前記ダイヤ
フラムが、前記ケーシングの内径よりも大きい外径の樹
脂薄膜と、該樹脂薄膜の中央部に取り付けられた金属製
リテーナ板とにより形成されているものとした。
【0057】このため、ダイヤフラムを形成する樹脂薄
膜自身に可撓性があることから、ダイヤフラムに弱体部
を設けなくても、僅かな圧力変化に応答したダイヤフラ
ムの変位が可能となり、樹脂薄膜自身の引張強度により
ダイヤフラムの耐久性を向上させることができる。
【0058】しかも、金属製リテーナ板が取り付けられ
た部分の外側に位置する樹脂薄膜の可撓性により、圧力
変化に応答してダイヤフラムが変位するので、金属製リ
テーナ板が取り付けられた樹脂薄膜部分がダイヤフラム
の全体に対して示す面積の割合を、圧力変化に対するダ
イヤフラムの変位量の直線性を損なわずに大きくし、圧
力センサ自体の大きさを大きくすることなく、圧力変化
に応動して平行に変位する、金属製リテーナ板が取り付
けられた樹脂薄膜部分を大きくして、圧力変化に対する
感度を高くすることが可能となる。
【0059】また、検知素子との出力特性が圧力変動に
対して直線的なものになることから、後段における圧力
判定回路における判定精度が低下したり、非線形の複雑
な圧力変換演算を要することがなくなり、線形の圧力検
出が正確に行われるようになる。
【0060】請求項2に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、前記金属製リテーナ板は前記樹
脂薄膜の両面に各々取り付けられており、前記ダイヤフ
ラムの両側の圧力室には圧縮ばねが各々設けられてい
て、各圧縮ばねは前記樹脂薄膜の各面の前記金属製リテ
ーナ板と前記ケーシングとの間に各々設けられており、
前記両圧力室に各々設けられた前記圧縮ばねのバランス
によって、前記ダイヤフラムの初期位置が決まっている
ものとした。
【0061】このため、ダイヤフラムの両側の圧力室の
各々設けられた圧縮ばねによってダイヤフラムが支えら
れ、両圧力室の圧縮ばねのバランスによってダイヤフラ
ムの初期位置が決まり、振動が加わってもダイヤフラム
が圧力室の圧力変動とは無関係に無闇に移動することが
回避され、圧力変動の誤検出が防止される。
【0062】請求項3に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、前記両圧力室に各々設けられる
各圧縮ばねのばね定数が、前記両圧力室に各々導入され
る圧力の差に応じて前記ダイヤフラムの前記金属製リテ
ーナ板部分が移動すべき寸法の確保を可能とする値に設
定されているものとした。
【0063】このため、両圧力室の圧縮ばねのばね定数
を、両圧力室に各々導入される圧力の差に応じてダイヤ
フラムの金属製リテーナ板部分が移動すべき寸法の確保
を可能とする値まで大きくでき、これにより、外部から
の振動によるダイヤフラムの変位を阻止しつつ、金属製
リテーナ板の面積を大きくすることで、圧力変化に応動
したダイヤフラムの変位量を大きく稼ぎ、圧力変化に対
する感度を高めて、微小な圧力変動を確実に検出するこ
とができる。
【0064】請求項4に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、前記両圧力室の圧縮ばねの少な
くとも一方がアジャスタにより初期設定荷重が変更可能
であるものとした。
【0065】このため、両圧力室の圧縮ばねの少なくと
も一方がアジャスタにより初期設定荷重を変更され、ダ
イヤフラムの初期位置、換言すれば、感知物と検知素子
との初期離間距離を可変設定でき、検知素子からの出力
信号レベルと比較する基準信号レベルを調整するための
コスト高となる構成を電気回路側に設ることなく、検知
素子による圧力検出値を適正値や所要値に調整すること
ができる。
【0066】請求項5に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、前記感知物がマグネットであ
り、前記検知素子が磁気検知素子であるものとした。
【0067】このため、感知物と検知素子との離間距離
の変化を、磁気的に、非接触で、定量的に検出すること
ができる。
【0068】請求項6に記載の発明によるダイヤフラム
式圧力センサによれば、前記ダイヤフラムの両側の圧力
室に圧力が各々導入され、前記両圧力室に導入される圧
力差が前記検知素子の出力する電気信号によって検出さ
れるものとした。
【0069】これにより、両圧力室に導入される圧力差
によってダイヤフラムが変位し、両圧力室に導入される
圧力差が、検知素子が出力する電気信号によって検出さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるダイヤフラム式圧力センサの一
つの実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 3 カバー 5 ケーシング 7 ダイヤフラム 9 フラム本体(樹脂薄膜) 11 金属製リテーナ板 13 第一圧力室 15 第二圧力室 17,19 圧力導入ポート 21 マグネット 23 マウント部材 25 ホール素子 27 コネクタ 29,31 圧縮コイルばね 33 アジャストねじ 35 アジャストリテーナ 37 圧縮コイルばね

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内に取り付けられたダイヤフ
    ラムの両側に圧力室が画定され、前記ダイヤフラムに感
    知物が取り付けられ、前記感知物に感応して当該感知物
    との離間距離に応じた電気信号を発生する検知素子が前
    記ケーシングに取り付けられ、前記圧力室に導入される
    圧力による前記ダイヤフラムの変位に応じた前記感知物
    と前記検知素子との離間距離の変化を前記検知素子によ
    って検出し、当該検知素子が出力する電気信号によって
    圧力を検出するダイヤフラム式圧力センサにおいて、 前記ダイヤフラムは、前記ケーシングの内径よりも大き
    い外径の樹脂薄膜と、該樹脂薄膜の中央部に取り付けら
    れた金属製リテーナ板とにより形成されていることを特
    徴とするダイヤフラム式圧力センサ。
  2. 【請求項2】 前記金属製リテーナ板は前記樹脂薄膜の
    両面に各々取り付けられており、前記ダイヤフラムの両
    側の圧力室には圧縮ばねが各々設けられていて、各圧縮
    ばねは前記樹脂薄膜の各面の前記金属製リテーナ板と前
    記ケーシングとの間に各々設けられており、前記両圧力
    室に各々設けられた前記圧縮ばねのバランスによって、
    前記ダイヤフラムの初期位置が決まっていることを特徴
    とする請求項1に記載のダイヤフラム式圧力センサ。
  3. 【請求項3】 前記両圧力室に各々設けられる各圧縮ば
    ねのばね定数は、前記両圧力室に各々導入される圧力の
    差に応じて前記ダイヤフラムの前記金属製リテーナ板部
    分が移動すべき寸法の確保を可能とする値に設定されて
    いる請求項2記載のダイヤフラム式圧力センサ。
  4. 【請求項4】 前記両圧力室の圧縮ばねの少なくとも一
    方はアジャスタにより初期設定荷重が変更可能であるこ
    とを特徴とする請求項2又は3に記載のダイヤフラム式
    圧力センサ。
  5. 【請求項5】 前記感知物はマグネットであり、前記検
    知素子は磁気検知素子であることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4に記載のダイヤフラム式圧力センサ。
  6. 【請求項6】 前記ダイヤフラムの両側の圧力室に圧力
    が各々導入され、前記両圧力室に導入される圧力差が前
    記検知素子の出力する電気信号によって検出されること
    を特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のダイ
    ヤフラム式圧力センサ。
JP20048097A 1997-07-25 1997-07-25 ダイヤフラム式圧力センサ Withdrawn JPH1144597A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7219552B2 (en) 2003-03-31 2007-05-22 Tdk Corporation Scalable high sensitivity magnetostrictive pressure sensor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7219552B2 (en) 2003-03-31 2007-05-22 Tdk Corporation Scalable high sensitivity magnetostrictive pressure sensor

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