JPH1144200A - 道路トンネル総合監視制御装置 - Google Patents

道路トンネル総合監視制御装置

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JPH1144200A
JPH1144200A JP19975597A JP19975597A JPH1144200A JP H1144200 A JPH1144200 A JP H1144200A JP 19975597 A JP19975597 A JP 19975597A JP 19975597 A JP19975597 A JP 19975597A JP H1144200 A JPH1144200 A JP H1144200A
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tunnel
road
monitoring
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ventilation
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JP19975597A
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Kyo Mitsuyoshi
京 三吉
Douou Kanayama
道王 金山
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種多様なトンネル管理のためのガイダンス
を監視者及び利用者に提供する防災監視装置とトンネル
の汚染状況に基づいて換気装置を制御する換気制御装置
を統合した低コストの道路トンネル総合監視制御装置を
構築すること。 【解決手段】 道路に沿ってトンネル内に施設された案
内レール上を移動する移動式テレビカメラからの画像情
報に基づいて土木構造物としてのトンネルの管理、トン
ネル空間の管理、道路の状態と使用状態の管理の全て又
はいくつかを行う防災監視装置と、トンネル汚染情報に
基づいて換気装置の運転を制御する換気制御装置とで道
路トンネル総合監視制御装置を構成し、前記移動式テレ
ビカメラからの画像情報を解析して前記汚染情報を入手
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は防災監視装置及び換
気制御装置とからなる道路トンネル総合監視制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】道路トンネルは地中、山中、海底に設置
された管状の道路である。これらの道路を管理する方法
は多くの場合次の3要素から構成される。即ち、土木構
造物としてのトンネル自体の管理、トンネル構造物によ
り作られている空間の管理、及び道路の状態と使用状態
の管理である。
【0003】土木構造物としてのトンネルの管理は、主
として崩落、内壁のクラック、はげ落ち、道路の陥没、
ガス発生、わき水による溢水等の早期発見と修復であ
る。空間の管理は、照明の明るさ、見通し距離、空気や
壁面あるいは道路面の汚染による視界不良、通風換気、
火災、危険なガスの充満等の早期発見と修復対策実施で
ある。道路の状態と使用状態の管理は、道路の状態につ
いては、路面の舗装状態、走行分離のため道路上に書か
れた線がきちんと視認できるか、汚染状況、歩道の安全
状態、火災報知器、連絡電話、照明器具等の日常監視と
その結果実施される保守保全作業等である。また、使用
状態の維持管理は、交通標識、表示板、信号機、スピー
ドの出しすぎ、故障、事故、火災、走行車線区分、救
急、渋滞等の監視と解決等である。
【0004】上記のように、道路トンネルは土木構造物
であり、地盤によっては崩落、出水等の危険性がある。
そのため特に危険な地域では巡回員による巡回・目視点
検・自動感知装置の設置等を行っている。しかし、土木
構造物の異常を見いだすには日常点検の積み重ね、即ち
長期間の経験が必要であるが、道路トンネル内は3K職
場でなり手が少なく、高齢者が巡回を頻繁に行うために
は体力が不足であるし、中年者の雇用は困難且つ人件費
の負担が大きい。専用の自動検知装置を十分に設置する
のは経済的負担が大きいという問題があった。
【0005】そこで近年、トンネル用監視テレビカメラ
を用いた道路トンネルの防災監視装置ないしシステムが
開発されてきた。例えば特開平6−323099に開示
された移動式テレビカメラを備えたトンネル換気設備
は、トンネル中央上部に通行方向に沿ってレールを敷設
し、このレール上を移動できる移動式テレビカメラを常
時坑口付近に置いておき、必要なときに遠隔操作で移動
できるようにして、トンネル全域を監視し排煙運転のた
めの適切な判断を下すことができるようにしたもので、
テレビカメラを本来の撮影装置として機能させると共に
煙霧透過率計として機能させることにより、トンネル内
で火災又は事故が発生し、容易に人間が近づけない場合
にトンネル内の状況が把握できる様になる他、近づける
場合でもより迅速に状況を把握し、より適切でより早く
排煙運転を行うための手助けになるという効果を奏する
ものである。しかしながら、この従来装置はトンネル内
監視テレビカメラをトンネル換気設備の排煙運転のため
に用いるだけであって、上記した道路トンネルの管理に
求められる多種多様な機能のほんの一部の機能を発揮し
ているにすぎないし、後述する換気装置即ちジェットフ
ァン運転台数制御を行うものではない。特開平4−12
4399に開示されたトンネル内クラック診断システム
は、複数のテレビカメラを台車に搭載し、この台車をト
ンネル内を走行させてトンネル内面の形状を撮影し、こ
の撮影画像を1本のフイルムに合成し、合成したフイル
ムの画像の相違からクラックの存在を判断し、その本数
を計測することによりトンネル内のクラックを診断する
ものであり、計算機による判断を行うことにより判断者
の個人差を排除して、客観的判断を行うことができるも
のである。更に、特開平4−222175に開示された
トンネル坑壁画像の記録解析装置は、テレビカメラを台
車に乗せてトンネル内を走行させて内部を撮影し、撮影
画像よりトンネル内壁のクラック等を診断するもので、
作業員の個人差や見落とし等による問題点を取り除き、
客観的な判断ができるようにしたものである。しかしな
がら、これら2つの従来装置は、トンネル用監視テレビ
カメラをトンネル内クラック診断に用いているだけであ
って、上記した道路トンネルの管理に求められている多
種多様な機能のほんの一部の機能を発揮しているにすぎ
ない。従って、特開平6−323099に開示された移
動式テレビカメラを備えたトンネル換気設備、特開平4
−124399に開示されたトンネル内クラック診断シ
ステム、特開平4−222175に開示されたトンネル
坑壁画像の記録解析装置のいづれも特定目的の防災監視
装置であって道路トンネルを総合的に監視する防災監視
装置にはなり得ないものである。
【0006】道路トンネルの管理にとって防災監視とと
もに重要なものは換気である。自動車の排気ガスによる
一酸化炭素や煤煙などの汚染濃度を許容値以内に保持す
るために換気が行われている。換気には送風機などが用
いられているが、その動力量が大きいので、省電力を考
慮した換気制御が必要である。また、送風機の台数制御
を行う場合には、機器の寿命及び保守の為に、起動停止
の頻度を出来るだけ少なくすることが望ましい。道路ト
ンネルの換気方式の一つに縦流式と呼ばれる交通の流れ
と平行に換気風を流す方式がある。最近の国内では主流
の方式である。
【0007】図1は道路トンネルの縦流式換気システム
を表したものである。図1において、1が道路トンネ
ル、2−1,2−2は走行車輌である。トンネル内には
複数のジェットファン3−1,・・・3−nが設置さ
れ、換気風は11の方向に流れる。10は巡回員であ
る。図1に於いて、トンネル内には汚染濃度を計測する
煙霧透過率計4−1,4−2,一酸化炭素濃度計5−
1,5−2が設置されている。煙霧透過率計4−1,4
−2は、車両の排出する煤煙により低下する視界を計測
する装置である。煙霧透過率計4−1,4−2,一酸化
炭素濃度計5−1,5−2の出力は入出力装置12を介
して演算制御装置14に入力され、換気制御演算結果に
よりジェットファンの運転制御を行い、トンネル内の換
気風の強さを変化させて、汚染濃度を許容値以下に保つ
ように制御する。
【0008】図2は、縦流式道路トンネル内に於ける汚
染物質の一つである煤煙濃度の定常状態を示したもので
ある。図2の上部は道路トンネルを表しており、下部は
道路全長に対応して煤煙濃度を示すグラフである。道路
トンネルの入り口即ちA坑口付近の煤煙濃度を図の中で
センサと表示されている煙霧透過率計で測定し、センサ
をトンネルの出口B坑口方向へ移動させつつ計測した結
果をグラフ表示したものである。矢印は換気風11の流
れる方向である。煤煙濃度は換気風に押されて、風下の
トンネル出口へ流れるため、出口が一番濃度が高くな
る。グラフの縦軸は煤煙濃度を示す軸で、矢印方向が濃
度が高くなる方向である。横軸は距離で単位はmであ
る。
【0009】トンネル内の汚染物質の濃度は、(1)式
で示す移流方程式で近似できる。
【0010】
【数1】 ここで、xは位置[m]、tは時間[s]、C(x、
t)は汚染物質濃度[−]、Vrは換気風速[m/
s]、Arはトンネル断面積[m2 ]、qは汚染物質発
生量[m3/(m・s)]である。従って、交通量が一
定でトンネル内の換気風速が一定の場合には、図2に示
すように、汚染物質濃度は位置に応じて線形に右上がり
の特性となる。故に、通常はもっとも汚染物質の濃度が
高くなる点であるB坑口に近いセンサの示す値を中心に
換気制御を実施している。縦流式では汚染濃度がトンネ
ル長手方向に積分されていくので、制御が難しい。特
に、道路トンネルの線形、勾配、交通量などに依存して
換気風速が時々刻々変化するために汚染の固まりが出来
る。またこの汚染の固まりが積分され、汚染の許容値を
維持できないぐらいの値となり、それがトンネル内を換
気風に押されて移動し、B坑口の汚染検知センサを通過
してはじめて検出され、換気制御がハンチング気味にな
る等の問題があった。
【0011】上記のような換気制御の他に例えば、特開
平2−261200、特開平4−198598特開平7
−286499等に開示されたような汚染濃度検出手段
の出力信号と交通量検出器手段の出力信号に基づいて換
気制御を行うものがある。ところで、これらの検出手段
であるセンサは高価であり、折角の素晴らしい換気制御
システムを多くのトンネルに設置する事ができないとい
う問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来は相互に独立して設置されていた防災
監視装置と換気制御装置を機能的に統合し、土木構造物
としてのトンネルの管理、トンネル空間の管理、道路の
状態と使用状態の管理の3種類の管理の全て又はいくつ
かを選択的に行うとともに、道路の汚染情報に基づいて
トンネルの換気装置の起動停止や運転台数を制御するよ
うにした道路トンネル総合監視制御装置を提供すること
である
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、道路に沿ってトンネル内に施設された案内レール上
を移動する移動式テレビカメラからの画像情報に基づい
て土木構造物としてのトンネルの管理、トンネル空間の
管理、道路の状態と使用状態の管理の全て又はいくつか
を行う防災監視装置と、トンネル汚染情報に基づいて換
気装置の起動停止や運転台数を制御する換気制御装置と
で道路トンネル総合監視制御装置を構成し、前記移動式
テレビカメラからの画像情報を解析してトンネル汚染情
報を得るようにした。
【0014】また、前記移動式テレビカメラに集音マイ
クを備え、テレビカメラからの画像情報と集音マイクか
らの音情報に基づいて土木構造物としてのトンネルの管
理、トンネル空間の管理、道路の状態と使用状態の管理
の全て又はいくつかを行うようにした。また、前記道路
に沿ってトンネル内に敷設された案内レール上を移動す
る移動式テレビカメラを2式設置し、トンネル内の全周
面撮影を可能にした。
【0015】また、前記移動式カメラの撮影方向を、監
視制御室から遠隔操作で制御するようにした。また、前
記移動式テレビカメラからの画像情報を解析して得られ
た車両速度に基づいて速度超過車への警告を行う機能を
防災監視装置に備えさせた。
【0016】
【作用】本発明は上記の構成を採用することにより、移
動式テレビカメラがトンネル全体を十分に監視でき、こ
の移動式テレビカメラからの画像情報を監視制御室で分
析判断し、土木構造物としてのトンネルの管理に関する
ガイダンス、トンネル空間の管理に関するガイダンス、
道路の状態と使用状態の管理に関するガイダンスをトン
ネル監視者或いはトンネル利用者に適切に与えることが
出来るようになった。また、移動式テレビカメラからの
画像情報に加えて、集音マイクからの音情報を利用する
ことで、道路トンネルの防災管理機能が強化された。
【0017】更に移動式テレビカメラからの画像情報を
解析して交通量情報を入手し、この交通量情報と汚染濃
度センサからの汚染濃度情報とに基づいて、トンネルの
換気装置の起動停止或いは運転台数の適切な制御を行う
ことができるようになった。また、移動式テレビカメラ
からの画像情報を解析して交通量情報の他に、汚染濃度
情報ないし汚染情報を入手し、これらに基づいてトンネ
ル換気装置の運転制御を行えるようになった。
【0018】
【発明の実施の形態】図3は本発明の実施例を示すもの
である。本発明は、従来それぞれ単独に使用されいたテ
レビ画像を用いた道路トンネル監視装置の持つ画像情報
を以下述べる方法で加工し数値化し換気制御系の設定値
に修正値として入力し制御精度を向上させようとするも
のである。図3において、1が縦流式道路トンネルで、
トンネルの内部には図示されていないが図1で述べた煙
霧透過率計4−1,4−2,一酸化炭素濃度計5−1,
5−2,ジェットファン3−1,・・・3−n等が設置
されている。その他に、トンネル内の状況を撮影するた
めのテレビカメラ21、21’とテレビカメラ21、2
1’をトンネルの両壁面に水平に沿って移動させるため
の案内レール20、20’とテレビカメラ移動制御手段
31、31’これらはケーブル29,29’でテレビカ
メラ制御手段30,30’に接続される。
【0019】テレビカメラ制御手段30’は図示されて
いない。スイッチ301,301’はカメラ切換スイッ
チで、片方或いは両方を接続することができる。これら
2式のテレビカメラ或いは各手段は類似の動作を行うの
で、一方の説明だけを行う。他のテレビカメラ或いは機
器、手段類の説明は省略する。テレビカメラ21は、テ
レビカメラ制御手段30とケーブル29で接続されてお
り、テレビカメラ21はテレビカメラ制御手段30の中
のテレビカメラ移動制御手段31による移動と位置決め
の制御が行われ、撮影方向制御手段32により撮影アン
グルが制御され、画像情報送信手段33により撮影され
た動画像或いは静止画像が監視制御室40に有線もしく
は無線で伝送される。
【0020】本発明の場合、片方のテレビカメラは他方
のテレビカメラを視野に入れることができるので、カメ
ラ背面の異常を他方から監視することができる。図10
に本発明の方式によるカメラの視野範囲を示す。画像情
報送信手段33は画像を送信するだけでなく、監視制御
室40とテレビカメラ制御手段30の間で行われる制御
指令も含み、双方向通信機能は複数のテレビカメラシス
テム相互で互いに混信しないように構成されているもの
とする。監視制御室40に伝送された画像情報は画像情
報受信手段41で受信され、画像再生手段42により記
憶され、随時再生することが出来る。画像情報受信手段
も前記制御指令を含み互いに混信しないように構成され
た双方向通信機能を有するものとする。
【0021】監視制御室40には画像情報受信手段4
1,画像再生手段42、音情報受信手段52、音情報再
生手段53、異常判定手段37,異常データ分析手段3
8、必要措置ガイダンス手段39がある。これらの手段
は2本のレールに対応し2式が用意されている。通常は
両方を使用しているが、一方が故障した場合、他方はそ
のバックアップ手段になる。監視制御室40は、これら
の情報処理機能のほかに、道路トンネル付帯設備の電
源、照明、各種センサ及び消火設備等の機器故障、トン
ネル内部の車両故障、事故、路面状態、換気制御状態、
火災やトンネル内部の亀裂或いは破壊、漏水等の監視や
制御をしている。監視員による常時24時間体制、もし
くは定期的な巡回による監視や地方自治体との連絡、落
下物の除去、交通整理、人命救助等を行う為のものであ
る。
【0022】図4は換気制御計算処理フローを示したも
のである。煙霧透過率計4−1、4−2の計測値101
は換気制御処理Aを行う部分に入力される。一酸化炭素
濃度計5−1,5−2の計測値102は、換気制御処理
Bを行う部分に入力される。それぞれは個別にジェット
ファン運転台数増減値A、ジェットファン運転台数増減
値Bを出力する。換気制御処理Aは記憶装置103に記
憶されている換気制御ルールAに従いジェットファン運
転台数増減値Aを算出する。ルールの一例を示すと以下
のようになる。即ち、1.換気風出側の煙霧透過率計計
測値101がしきい値を下回った場合はジェットファ
ン運転台数増減値Aを+2台とする。2.全ての煙霧透
過率計計測値101がしきい値を5分間上回った場合
はジェットファン運転台数増減値Aをー1台とする、・
・・。換気処理B2についても同様なルールで処理を行
う。
【0023】次に最大値算出処理105は、煙霧透過率
計4,一酸化炭素濃度計5の、各計測値に基づき算出さ
れたジェットファン運転台数増減値Aとジェットファン
運転台数増減値Bとを入力し比較し最大値を選択し、ジ
ェットファン運転台数増減値Cとする。ここまでは従来
方式とほぼ同じである。このままでは遠方で発生した汚
染の固まりの対策がとれない。本発明によるジェットフ
ァン運転台数増減修正処理106では、ジェットファン
運転台数増減値Cと監視制御室40における画像再生手
段42により把握できるトンネル内の汚染状況の増加減
少や広がりの大小を、現実の映像情報から各手段、並び
に機器装置が判断した結果であるジェットファン運転台
数増減値修正量を監視員が読みとり手動でジェットファ
ン制御装置に入力し、最終的なジェットファン運転台数
増減値Dを決定し制御部に出力される。
【0024】運転支援として手動入力しているが監視員
の代わりにニューロファジー等の機能を利用し直接オン
ラインで修正量を入力してもよい。
【0025】テレビカメラ制御手段30はテレビカメラ
のトンネル内の移動と撮影アングルを制御し、得られた
画像情報を監視制御室40に伝送する。テレビカメラ移
動制御手段31は、図5に示すタイミングと移動速度で
撮影を行う。図5の上部の図はトンネル内部撮影タイミ
ングを示す図で、横軸は時間を表している。下向き矢印
の箇所は停止位置で、矢印と矢印の間はテレビカメラの
撮影時間及び移動時間である。撮影と示されているとこ
ろは、カメラが静止して目標を撮影していることを示
す。同図の下部の図は縦軸がカメラの積算移動距離でこ
の例ではトンネル全長が300mである。横軸は時間経
過を示している。
【0026】即ち、テレビカメラ移動手段を走行開始時
に指定の場所に停止させ情景を撮影し、次の地点に向け
移動し、1分目のところで停止し数秒間撮影し、次の地
点に向かう事を繰り返す。このようなポイント・ツー・
ポイント撮影パターンのほかに、終始トンネル内を移動
しながら撮影するパターンや移動中に通過した定地点通
過毎に撮影するパターンもある。テレビカメラ21はテ
レビカメラ移動手段22により案内レール20に沿って
移動と停止を行う。撮影方向制御手段32はテレビカメ
ラの視野方向を変化させる機能を有し、移動方向正面或
いは移動方向背面の中央に設定し撮影する。画像情報送
信手段33は、有線もしくは無線で、カメラが撮影した
画像情報を監視制御室40に伝送する。監視制御室40
に設置されている画像情報受信手段41により、現場か
ら伝送された画像情報を受信し、画像再生手段42付属
のCRTモニタ上に映像表示する。
【0027】画像情報送信手段33は、テレビカメラ制
御手段30の制御信号を含んでいるものとする。テレビ
カメラ制御手段30はトンネル内の壁面の撮影を行う。
図6はトンネル内壁面の撮影のタイミングを示すもので
ある。横軸は時間の経過を表している。毎日同時刻に同
じ場所を撮影する。トンネル内壁面の撮影においては、
トンネル断面周囲の映像が必要である。より詳細な画像
が必要なので、約10m刻みで両側2台のカメラを同期
して移動させ、且一つ一つの撮影地点で各カメラの仰角
を変えて二台のカメラの合成視野が死角無く、全周囲断
面が含まれるように撮影する。図10に各カメラの視野
範囲を示す。
【0028】図7に示す車両台数検出手段34は例え
ば、上り線下り線の各撮影ポイントでそれぞれのカメラ
21,21’が10秒間撮影した画像を用いて、車両の
ヘッドライトのペアの動きから画像処理技術を用いて通
過台数及び通過速度を算出する方法、或いは路上に設け
た計測領域輝度変移等から通過する台数及び通過速度を
求める。通過台数やその速度が大きい場合は排気量も増
加し汚染量も比例して増加する。煤煙が増加すれば通過
台数が少ない場合よりも画面は暗くなり、見通しも悪く
なる。このような画面の明るさや見通し距離にしきい値
をもうけ、数値化することができる。
【0029】この数値とジェットファン運転台数の関係
から作成された図8に示す交通量対所要ジェットファン
運転台数表を用いて、必要最小ジェットファン運転台数
を算出しジェットファン台数を必要最小ジェットファン
運転台数よりも少なくならないように換気制御を行う。
図8に交通量対所要ジェットファン運転台数表の一例を
示す。図7に於いて、テレビカメラ制御手段30の車両
台数速度検出手段34で得られた車両速度を速度超過判
定手段35に入力し、トンネル内の走行制限速度から作
成されたしきい値と比較し、しきい値を越えているとき
は速度超過状態であると判定する。
【0030】速度超過車両があった場合は、速度超過警
告手段36に信号を送り警告を行う。速度超過車両の運
転者に速度超過を知らせるため、ラジオ放送等を行う。
【0031】図3に於いて、監視制御室40に存在する
異常判定手段37は、煤煙による視界低下の状態を画像
の明るさで数値化するためのしきい値を持ち、撮影され
た画像のそれと比較し、しきい値を越える様な暗い画像
については異常と判定する。また、トンネル内壁の画像
では、たとえば正常状態の画像と比較する法等でひび割
れ、流砂、出水が認められる場合には異常と判定する。
異常の判定は、判定処理に長時間を要することから、ト
ンネル内部をテレビカメラが移動しながら撮影した後で
処理する方法、即ち画像再生手段42の録画内容を使用
し異常判定を行い、異常が生じている場合は異常現場
に、テレビカメラが自動的に移動するようにテレビカメ
ラ移動制御手段に指令を与え、移動開始し、所定の位置
で再度停止し最新の映像を撮影するとともに各手段で判
断し必要処理ガイダンス手段39により適切な方法で警
報を発する。
【0032】汚染の固まり等を検出するための異常判定
手段37により異常と判定された画像について、視界低
下の場合は低下の度合いをレベル1,レベル2等で定量
化し図8に示すような表を作成し、一方、トンネル内壁
の異常に対しては同様の危険度合いを設定し定量化す
る。この定量化された異常の内容と度合いを必要措置ガ
イダンス手段39に入力し、トンネル進入禁止表示及び
指示、ジェットファン最大運転指示、警察、施設を管理
している公共事業機関に対する危険状態発生或いは予知
の通報を行うべき、もしくは行うことが推奨される措置
をガイダンスとして出力する。
【0033】図9に於いて、図3に示す画像情報受信手
段41により受信された画像情報は異常判定手段37に
入力され、その判定結果は更に必要措置ガイダンス手段
39に入力される。監視制御室40に設置されている画
像再生手段42に含まれている表示装置画面上に必要処
置のガイダンスを表示する。テレビカメラ制御手段30
より出力される画像情報を、各手段を経由して異常判定
手段37に入力し、その判定結果に応じて必要措置ガイ
ダンス手段39は情報をラジオ放送を通じて自動車運転
者に伝達する。
【0034】すでに説明したように必要措置ガイダンス
手段39は各種の処理機能を持っている。本実施例で
は、トンネル内のテレビカメラに高感度マイクを併設
し、テレビカメラ制御手段30内に音情報送信手段5
1、監視制御室40に音情報受信手段52、音情報再生
手段53が含まれている。高感度マイクにより得られた
音情報は音情報送信手段51により監視制御室40に伝
送され監視制御室40に設置されている音情報受信手段
52を介して音情報再生手段53により再生される。現
場で交通事故、車両故障、火災が発生した場合、現場の
音を直接監視室で聞くことができるので、有人監視の場
合は対策がとりやすい。また、再生された音声信号をフ
ーリエ変換し、パワースペクトラムを求めそのパターン
から送風機の故障や、道路トンネル内の異常を察知する
ことができる。
【0035】尚、監視制御室40には前記各種手段が設
置されているが、これらは1式設置し、各レールに対応
し切り替えて使用してもよく、或いは2式準備し各レー
ル毎、即ち道路トンネルの両側を同時に監視できるよう
にしてもよい。中央分離帯が存在するトンネルの場合は
上り下り車線をそれぞれのカメラが監視することができ
ので、フェンスや積み上げてある水タンク、砂袋等によ
る死角の発生を最小限にできる利点がある。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
よって、従来は相互に独立して設置されていた防災監視
装置と換気制御装置を機能的に統合した道路トンネル総
合監視制御装置を提供された。そして、本発明において
は、道路に沿ってトンネル内に施設された案内レール上
を移動する移動式テレビカメラからの画像情報及び集音
マイクの音情報に基づいて監視制御室に於いて防災監視
を行うものであるから、土木構造物としてのトンネルの
管理、トンネル空間の管理、道路の状態と使用状態の管
理の多種多様な管理の全て又はいくつかを選択的に行う
ことが出来る。この場合、防災監視装置は移動式テレビ
カメラからの画像情報を、そのまま又はコンピュータ処
理して得たガイダンスを監視者及び道路利用者に与える
ので、個人差や見落としが防止された。
【0037】しかも、前記移動式テレビカメラの画像情
報をコンピュータで解析して得た交通量情報と、同じく
前記画像情報の解析から得られた汚染濃度情報に基づい
て換気装置の運転を制御するものであるから、従来の換
気制御装置に採用されていた専用の高価な交通量センサ
や汚染濃度センサを不要とすることが出来た。要する
に、移動式テレビカメラを防災監視装置の画像情報セン
サと換気制御装置の汚染センサとして共用するものであ
るから、本発明によれば防災監視装置と換気制御装置を
機能的に統合した道路トンネル総合監視制御装置のシス
テム構築のコストを低減することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】道路トンネル換気システムの概略図である。
【図2】トンネル内の汚染物質の濃度を示す図である。
【図3】換気制御のアルゴリズムを示す図である。
【図4】換気制御のアルゴリズムを示す図である。
【図5】トンネル内部の撮影タイミングを示す図であ
る。
【図6】トンネル内壁の撮影タイミングを示す図であ
る。
【図7】走行車両の速度超過処理を示す図である。
【図8】交通量対所要ジェットファン運転台数表であ
る。
【図9】速度超過車両に警告を伝達する手段を示す図で
ある。
【図10】トンネル両サイドのカメラの視野を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 道路トンネル 2−1 走行車輌 2−2 走行車輌 3−1 ジェットファン 3−2 ジェットファン 4−1 煙霧透過率計 4−2 煙霧透過率計 5−1 一酸化炭素濃度計 5−2 一酸化炭素濃度計 10 巡回員 11 換気風の方向 12 入出力装置 14 演算制御装置 20 案内レール 20’案内レール 21 テレビカメラ 21’ テレビカメラ 29 ケーブル 29’ ケーブル 30 テレビカメラ制御手段 30’ テレビカメラ制御手段 31 テレビカメラ移動制御手段 31’ テレビカメラ移動制御手段 32 撮影方向制御手段 33 画像情報送信手段 34 車輌台数速度検出手段 35 速度超過判定手段 36 速度超過警報手段 37 異常判定手段 38 異常データ分析手段 39 必要措置ガイダンス手段 40 監視制御室 41 画像情報受信手段 42 画像再生手段 51 音情報送信手段 52 音情報受信手段 53 音情報再生手段 101 煙霧透過率計計測値 102 一酸化炭素濃度計計測値 103 記憶装置 105 最大値算出処理 106 運転台数増減修正処理 301 スイッチ 301’ スイッチ 301 カメラ切換スイッチ 301’ カメラ切換スイッチ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路に沿ってトンネル内に施設された案
    内レール上を移動する移動式テレビカメラからの画像情
    報に基づいて土木構造物としてのトンネルの管理、トン
    ネル空間の管理、道路の状態と使用状態の管理の全て又
    はいくつかを行う防災監視装置と、トンネル汚染情報に
    基づいて換気装置の運転を制御する換気制御装置とから
    なり、前記移動式テレビカメラからの画像情報を解析し
    て前記トンネル汚染情報を得るようにしたことを特徴と
    する道路トンネル総合監視制御装置。
  2. 【請求項2】 道路に沿ってトンネル内に施設された案
    内レール上を移動する移動式テレビカメラに集音マイク
    を備え、テレビカメラからの画像情報と集音マイクから
    の音情報に基づいて土木構造物としてのトンネルの管
    理、トンネル空間の管理、道路の状態と使用状態の管理
    の全て又はいくつかを行う防災監視装置と、トンネル汚
    染情報に基づいて換気装置の運転を制御する換気制御装
    置とからなり、前記移動式テレビカメラからの画像情報
    を解析して前記トンネル汚染情報を得るようにしたこと
    を特徴とする道路トンネル総合監視制御装置。
  3. 【請求項3】 前記トンネル汚染情報が交通量情報であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の道路トンネル
    総合監視制御装置。
  4. 【請求項4】 前記トンネル汚染情報が交通量情報と汚
    染濃度情報であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の道路トンネル総合監視制御装置。
  5. 【請求項5】 前記道路に沿ってトンネル内に敷設され
    た案内レール上を移動する移動式テレビカメラを2式設
    置し、トンネル内の全周面撮影を可能にしたことを特徴
    とする請求項1又は2記載の道路トンネル総合監視制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記移動式カメラの撮影方向を、監視制
    御室から遠隔操作で制御したことを特徴とする請求項1
    又は2記載の道路トンネル総合監視制御装置。
  7. 【請求項7】 前記移動式テレビカメラからの画像情報
    を解析して得られた車両速度に基づいて速度超過車への
    警告を行う機能を防災監視装置に備えたことを特徴とす
    る請求項1又は2記載の道路トンネル総合監視制御装
    置。
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