JPH1143888A - 通紙装置 - Google Patents

通紙装置

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JPH1143888A
JPH1143888A JP19998597A JP19998597A JPH1143888A JP H1143888 A JPH1143888 A JP H1143888A JP 19998597 A JP19998597 A JP 19998597A JP 19998597 A JP19998597 A JP 19998597A JP H1143888 A JPH1143888 A JP H1143888A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抄紙機又は塗工機に用いられる通紙装置に関
し、高速抄速時にもテール端部を確実に切断でき且つテ
ールのクレーピングを防止できるようにする。 【解決手段】 上流側装置の最終ロール1の出側に配設
され、通紙される紙シート15のテール15Aを最終ロ
ール1から剥ぎ落とす紙剥ぎドクタ2と、剥ぎ落とされ
たテール15Aを吸引し保持しながら走行させることに
よりテール15Aに張力を付与する固定式のサクション
ベルト5と、サクションベルト5により張力を付与され
たテール15Aの表面に刃先が向くように配設されたテ
ール切断用ナイフ6と、張力を付与されたテール15A
をナイフ6及び通紙方向へ向けて押圧して切断及び通紙
を行なうように移動可能に設けられたテール押圧部材3
とをそなえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機又は塗工機
を構成する装置間に配設された通紙装置に関し、特に、
通紙時の紙のテールピックアップ機能を改善した、通紙
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、抄紙機又は塗工機を構成する
各装置間には、通紙装置がそなえられ、例えば抄紙機又
は塗工機のドライエンド部には、通紙時の紙のテールピ
ックアップ機能を有する通紙装置がそなえられている。
例えば、図5〜図7は実開平4−100296号に開示
された通紙装置を示すものであり、図5に示すように、
ドライエンド部のラストドライヤ21の表面下流部に
は、紙剥ぎドクタ25が配設されており、この紙剥ぎド
クタ25の下方には、テールピックアップ用サクション
ベルト29が配設されている。さらに、テールピックア
ップ用サクションベルト29の下流側には、サクション
ベルト23,24が配設されている。
【0003】そして、テールピックアップ用サクション
ベルト29は、上端側ローラ29Aを固定部に枢支され
ており、下端部にはエアシリンダ28が連結されてい
る。エアシリンダ28は基端を固定部に枢支されてお
り、このエアシリンダ28の伸縮に応じて、テールピッ
クアップ用サクションベルト29が、上端側ローラ29
Aを中心にスイングするようになっている。
【0004】また、テールピックアップ用サクションベ
ルト29の下方には、テール切断用ナイフ27が配設さ
れている。このナイフ27は、テールピックアップ用サ
クションベルト29のサクションベルト23に向かうス
イング方向に対してそのベルトのピックアップ面(図5
中、左側の面)29Bと対向するように刃先を向けられ
ている。
【0005】このような構成により、抄紙過程の紙シー
トの始端部(テール)22は、ラストドライヤ21の表
面に付着しながら紙剥ぎドクタ25まで送給されると、
紙剥ぎドクタ5によってラストドライヤ21の表面から
剥ぎ取られ、図5,図6に符号32Aを付すように、ラ
ストドライヤ21から垂れ下がる。テール22の先端
が、テールピックアップ用サクションベルト29のピッ
クアップ面29Bの下方まで垂れ下がったところで、エ
アシリンダ28を伸長させてテールピックアップ用サク
ションベルト29をテール22側(サクションベルト2
3側)へスイングさせる。
【0006】これにより、テール22は、サクションベ
ルト29のピックアップ面29Bに保持されながらサク
ションベルト23側へ駆動され、途中でナイフ27に押
し当てられてその余分な先端22Aを切断された上で、
図7に示すように、サクションベルト23の上面(搬送
面)23Aに案内され、サクションベルト23,24と
順次吸着されながら搬送されて、ペーパロール26Bに
送られる。
【0007】このペーパロール26Bには、ロープシー
ブ30Aで案内されて走行するロープ31Aと、ロープ
シーブ30Bで案内されて走行するロープ31Bとが巻
回されており、サクションベルト23,24を経てペー
パロール26Bに送られたテール22は、これらのロー
プ31A,31Bに挟持されながら、次工程(次の装
置)側へと送られていく。
【0008】この後の連続通紙時には、ドライエンド部
で処理された紙は、図5中の破線で示すような通紙ルー
ト32、即ち、ラストドライヤ21の上面側からラスト
ドライヤ21のすぐ下流側(図5中、左側)に配設され
たペーパロール26Aの下面側,ペーパロールの上面側
を経るように構成された通紙ルート32を経て、矢印3
2Bで示すように次工程へと進んでいく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な従来の通紙装置(図5〜図7参照)では、テール22
の落下は重力又はピット内のシャワ水による呼び込みの
ため、テール22の張力不足を招きフラフラして安定し
ていない上、テールピックアップ用サクションベルト2
9の慣性が大きいためテール22のナイフ27への押し
当てを速やかに行なえない。このため、テール22のナ
イフ27への食い込みが不完全となり、切断遅れを生じ
るという不具合がある。
【0010】また、テール22が切断されずに、図8
(A)に示すように、ループ状になったままサクション
ベルト23へ送り込まれて、次工程で詰まりを生じるな
どの虞もある。特に、抄速(抄紙速度又は通紙速度)が
高まって1000m/min前後に近づくと、例えば図
8(B)に示すように、紙(テール)22の自然落下や
ピット40内のシャワ水41を呼び水とした呼び込みで
は、紙剥ぎドクタ25によりラストドライヤ21からド
クタリングされたテール22はふらつき緩みながらしか
落下しない。
【0011】また、このドクタリング時に、テール22
はドクタ25の刃先に動きを規制されクレーピングを生
じて、流れ方向に縮まった凹凸の多い紙となっている。
このような状態では、いくらテール22にナイフ27を
食い込ませて切断しようとしても、後続の紙が次々と送
られて来るため、テール22はナイフ27の手前でルー
プ状とって堆積して切断できない状態となる。この傾向
は、抄速が高速であればあるほど大きくなる。
【0012】このような状況下で強制的にテール22を
切断するには、ループ状となったテール22にエアを吹
きつけてループを吹き飛ばし、通紙経路の下流側に配置
した2〜3本のロープによってループを挟み込むか、サ
クションコンベア(サクションベルト)の吸引力によっ
て強制的にループを引き出してナイフ27に食い込んだ
テール22を切断してから次の工程へと送り出すかしか
なく、何れの場合も、先端は少なくとも二枚折れの状態
(ループの折れたクレープ状態)でサクションベルト2
3,24へ搬送されていくため、次工程の小隙間や複雑
な経路で詰まりを生じる虞があった。
【0013】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、抄紙速度を高速にしてもテール端部の切断を確実
に行ない且つテールのクレーピングを確実に防止しなが
ら、テールを次工程へ適確に送給することができるよう
にした、通紙装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の通紙装置は、抄紙機又は塗工機を構成する装
置間に配設された通紙装置において、上流側装置の最終
ロールの出側に配設され、通紙される紙シートのテール
を該最終ロールから剥ぎ落とす紙剥ぎドクタと、該紙剥
ぎドクタにより剥ぎ落とされた該テールを吸引し保持し
ながら走行させることにより該テールに張力を付与する
固定式のサクションベルトと、該最終ロールと該サクシ
ョンベルトとの間に、該サクションベルトにより張力を
付与された該テールの表面に刃先が向くように配設され
たテール切断用ナイフと、該サクションベルトにより張
力を付与された該テールを、該テール切断用ナイフ及び
通紙方向へ向けて押圧して切断及び通紙を行なうように
移動可能に設けられたテール押圧部材とをそなえている
ことを特徴としている。
【0015】請求項2記載の本発明の通紙装置は、請求
項1記載の構成において、該サクションベルトにより該
テールに張力が付与された状態での該紙シートの該最終
ロールからの離れ点が、該紙剥ぎドクタによる剥ぎとり
位置よりも通常シート走行位置側に近づくように、該サ
クションベルトが配置されていることを特徴としてい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明すると、図1〜図4は本発明の一実
施形態としての通紙装置を示すもので、図1はその全体
構成を示す模式図、図2はその要部(エアノズル)の動
作を示す模式図、図3はその動作を示す模式図であり、
図4はそのエアノズルの変形例の構成及び動作を示す模
式図である。
【0017】本実施形態にかかる通紙装置は、抄紙機又
は塗工機にそなえられ、図1に示すように、ドライエン
ド部(上流側装置)の最終ロールであるラストドライヤ
1から、ホットメタルロール8及び弾性ロール9からな
る第1カレンダ装置(下流側装置)10A,第2カレン
ダ装置10B,リールドラム12へ向けて、紙シート1
5の始端部(テール)15Aを通紙させるために設けら
れている。
【0018】なお、テール15Aは通紙処理が容易にな
るように紙シート15を例えば幅100mm程度に縮小
され形成されている。また、第1カレンダ装置10A及
び第2カレンダ装置10Bでは、ホットメタルロール8
又は弾性ロール9がこれに圧接しうる弾性ロール9又は
ホットメタルロール8に対して離接方向に可動となって
いる。また、リールドラム12に圧接するスプール14
は、法線方向に可動になっている。
【0019】そして、本通紙装置は、図1に示すよう
に、ドライエンド部の最終ロールであるラストドライヤ
1の出側に配設された紙剥ぎドクタ2と、テール15A
を所要方向へ向けて押圧するテール押圧部材としてのエ
アフロータノズル3と、テール15Aを案内するガイド
板4と、テール15Aに張力を付与する固定式のサクシ
ョンベルト5と、テール15Aを破断するためのテール
切断用ナイフ6とをそなえている。
【0020】このうち、紙剥ぎドクタ2は、ラストドラ
イヤ1の出側、即ち、ラストドライヤ1表面の通常シー
ト走行位置(抄紙過程の紙シート15の通常の通紙ルー
ト)11よりもやや下方に配設されており、ラストドラ
イヤ1の表面に付着しながら紙剥ぎドクタ2まで送給さ
れたシート15が、この紙剥ぎドクタ2によってラスト
ドライヤ1の表面から剥ぎ取られるようになっている。
【0021】サクションベルト5は、ラストドライヤ1
の下方に、紙剥ぎドクタ2から適当に距離を開けて配設
されている。このサクションベルト5は、その搬送方向
が、ラストドライヤ(最終ローラ)1における紙シート
15の離れ点Pにおける法線方向に向かうように設置さ
れている。なお、この紙シート15の離れ点Pが、紙剥
ぎドクタ2によるテール15Aの剥ぎとり位置Qよりも
通常シート走行位置11側に近づくように、サクション
ベルト5位置が設定されている。
【0022】このサクションベルト5は、回動するベル
ト5A及びサクション機構5Bからなり、紙剥ぎドクタ
2により剥ぎ落とされたテール15Aをそのベルト面に
吸引し保持しながらベルト5Aの回転によりテール15
Aを所要方向(図1中の下方)に走行させるが、このベ
ルトの移動速度(即ち、搬送速度)は、ライン速度(テ
ール15Aの供給速度)よりも5〜10%程速い速度に
設定されている。
【0023】したがって、このサクションベルト5がテ
ール15Aを吸引・保持しながら搬送すると、例えば図
8(B)に示すように紙剥ぎドクタ2による抵抗でふら
つき緩みながら落下したテール15Aに対して張力が与
えら、テール15Aのふらつきや緩みが解消されて、ク
レープ(二枚折れ)を生じることなく、テール15Aが
送られるようになっている。
【0024】ガイド板4は、紙剥ぎドクタ2の刃先側部
分に支持されており、紙剥ぎドクタ2による抵抗でふら
つき緩みながら落下するテール15Aが、サクションベ
ルト5のベルト面に沿うよに円滑に落下するように案内
するものである。テール押圧部材としてのエアフロータ
ノズル3は、図1,図2に示すように、回転中心18回
りに回転可能に支持されたフロータノズル16と、この
フロータノズル16の先端側に結合されたエアノズル1
7と、これらのフロータノズル16及びエアノズル17
を中心18回りにスイングさせるアクチュエータ19と
をそなえている。
【0025】フロータノズル16は、サクションベルト
5側へ落下したテール15Aに対抗する前面部16A
と、この前面部16Aに沿ってサクションベルト5方向
(図1,図2中の下方)へエアを噴射するノズル部16
Bとがそなえられ、ノズル部16Bから噴射したエアに
より前面部16Aの表面を減圧して、テール15Aを前
面部16Aに引きつけるようになっている。
【0026】アクチュエータ19は、エアアリンダ機構
又は油圧シリンダ機構が用いられており、シリンダ本体
19Aの基端を固定部に枢支され、シリンダ本体19A
内に進退しうるように設けられた図示しないピストンの
ピストンロッド19Bの先端をフロータノズル16のボ
ディに結合されており、シリンダを伸長させることでフ
ロータノズル16及びエアノズル17をナイフ6及びテ
ール15Aの次工程への通紙方向へ向けてスイングさせ
て、テール15Aをナイフ6及び次工程への通紙方向へ
向けて押圧するようになっている。
【0027】エアノズル17は、フロータノズル16と
一体に結合され、テール15Aがナイフ6及び次工程へ
の通紙方向へ向かうようにエアを噴射するノズル部17
Aをそなえている。このノズル部17Aは、テール15
Aの面に対して直角よりもややテール15A進行方向に
向けて傾斜した方向にエアを噴射するように形成されて
おり、これにより、テール15Aは張力状態を保ちつつ
ナイフ6及び次工程へ円滑に案内されるようになってい
る。
【0028】テール切断用ナイフ6は、図示しないアク
チュエータ(例えばシリンダ機構)により、図1に実線
で示す状態から鎖線で示す使用状態へセットすることが
でき、この使用状態では、ナイフ6の刃先が、アクチュ
エータ19で中心18回りに回転駆動されるエアノズル
17(特に、ノズル部17A)の移動軌跡上に接近し、
且つ、フロータノズル16及びエアノズル17により押
圧されて駆動されるテール15Aの表面に対して略直角
に対向するように設定されている。
【0029】また、テール切断用ナイフ6の下流側に
は、それぞれホットメタルロール8及び弾性ロール9か
らなる第1カレンダ装置10A,第2カレンダ装置10
Bがそなえられ、さらに下流側には、互いに対向したリ
ール12,スプール14が配設されている。そして、テ
ール切断用ナイフ6と第1カレンダ装置10Aとの間に
は、テール15Aを案内するエアシュート板7群が、案
内面を連続させるようにして配列されている。
【0030】また、テール切断用ナイフ6の上方のラス
トドライヤ1と第1カレンダ装置10Aとの間,第1カ
レンダ装置10Aと第2カレンダ装置との間,第2カレ
ンダ装置とリール12との間には、テール15A及びテ
ール処理後のシート15の通紙を案内するペーパロール
が配設されており、カレンダ装置10A,10Bとペー
パロール20とリール12,スプール14との各相互間
にも、テール15A及びシート15を案内するエアシュ
ート板7群が、それぞれ案内面を連続させるようにして
配列されている。
【0031】なお、図1において、符号13はドライエ
ンド部に用いられるドライヤキャンパスである。本発明
の一実施形態としての通紙装置は、上述のように構成さ
れているので、以下のようにテール15Aの通紙処理が
行なわれる。まず、テール15Aがドライエンド部の最
終ロールであるラストドライヤ1の出側に達すると、ラ
ストドライヤ1の表面に付着したこのテール15Aは、
紙剥ぎドクタ2によってラストドライヤ1の表面から剥
ぎ取られる。この後、ラストドライヤ1の回転によりテ
ール15Aは落下するが、この際、テール15Aはガイ
ド板4に案内されるため、下方のサクションベルト5の
ベルト面近傍に円滑に落下していく。
【0032】また、エアフロータノズル3は、図2に実
線で示すように、フロータノズル16の前面部16Aの
面が所要方向(離れ点Pにおける法線方向、図1中の下
方)に沿った状態とされ、フロータノズル16のノズル
部16Bからエアを噴射することで、前面部16Aの表
面を減圧してテール15Aを前面部16Aに引きつけな
がら、テール15Aが下方のサクションベルト5のベル
ト面近傍に円滑に落下していくように案内させることも
できる。
【0033】こうして、紙剥ぎドクタ2により剥ぎ落と
され、ガイド板4及び/又はフロータノズル16で案内
されて落下したテール15Aがサクションベルト5に達
すると、サクションベルト5では、テール15Aをその
ベルト面に吸引し保持しながらベルト5Aの回転により
テール15Aを所要方向(離れ点Pにおける法線方向、
図1中の下方)に搬送する。
【0034】このサクションベルト5のベルトの移動速
度(即ち、搬送速度)は、ライン速度(テール15Aの
供給速度)よりも5〜10%程速い速度に設定されてい
るので、サクションベルト5がテール15Aを吸引・保
持しながら搬送すると、例えば図1中に符号aを付すよ
うに、紙剥ぎドクタ2による抵抗でふらつき緩みながら
落下したテール15Aに対して張力が与えられるように
なり、符号bを付すように、テール15Aのふらつきや
緩み状態が解消され、テール15Aがクレープを生じ得
ない張力付与状態とされる。
【0035】なお、この張力は、サクションベルト5の
吸引力とベルト面による摩擦力とで決まり、テール15
Aとサクションベルト5のベルト面との間で適宜滑りを
生じながら、テール15Aは適当な張力状態となる。こ
うして、テール15Aが張力付与状態となったら、アク
チュエータ19を作動させて、フロータノズル16及び
エアノズル17をナイフ6及びテール15Aの次工程
(カレンダ装置10A)側への通紙方向へ向かうように
中心18回りにスイングさせる。この時、フロータノズ
ル16のノズル部16Bからエアが噴射され前面部16
Aの表面が減圧されるため、テール15Aが前面部16
Aに引きつけられるようになる。
【0036】したがって、テール15Aは、フロータノ
ズル16の前面部16Aに安定状態で保持されながら、
テール押圧部材を構成するフロータノズル16及びエア
ノズル17のスイングに応じて押圧されて、張力状態を
保ちつつナイフ6及び次工程へ案内される。この時、エ
アノズル17のノズル部17Aから噴射されるエアによ
って、テール15Aのナイフ6及び次工程側への移動が
更に加勢される。
【0037】このようにして、フロータノズル16及び
エアノズル17のスイング過程で、テール15Aはテー
ル切断用ナイフ6に食い込みながら、図3(A)に示す
ように、その余分な先端部分を切断される。この切断時
には、サクションベルト5によってテール15Aに張力
が付与されているため、テール15Aへのテール切断用
ナイフ6の食い込みが確実に行なわれる。
【0038】また、フロータノズル16及びエアノズル
17は、エア供給の容器であって特に重量の大きくなる
機構を備えないため、軽量に構成できる。このため、フ
ロータノズル16及びエアノズル17の中心18回りの
スイングを敏速に行なうことができ、したがって、テー
ル切断用ナイフ6へ向けてテール15Aを高速で食い込
ませることができ、この点からも、テール15Aへのテ
ール切断用ナイフ6の食い込みが確実に行なわれるよう
になる。
【0039】本実施形態では、エアノズル17のノズル
部17Aから噴射されるエアによっても、テール15A
のテール切断用ナイフ6に向かう速度がさらに高められ
て、この点からも、テール15Aへのテール切断用ナイ
フ6の食い込みが確実に行なわれるようになる。この結
果、テール15Aは、テール切断用ナイフ6により確実
に切断されて、その後、図2の鎖線及び図3(B)に示
すように、テール15Aは、クレープ状になることな
く、中心18回りにスイングするフロータノズル16及
びエアノズル17からの各エアに案内されて、第1カレ
ンダ装置10Aに向かうエアシュート板7上へ送給され
る。
【0040】なお、切断されたテール15Aの余分な先
端部分は、サクションベルト5のより下方へ排除され
る。この後、テール15Aは、エアシュート板7群に案
内されながら、第1カレンダ装置10A,ペーパロール
20,20,第2カレンダ装置10B,ペーパロール2
0を経て、リール12とスプール14との間に送給され
る。
【0041】上述のように、フロータノズル16及びエ
アノズル17の中心18回りのスイングを敏速に行なう
ことができ、このスイングにエアノズル17からのエア
の吹き付け力が加わるため、切断後のテール15Aのエ
アシュート板7側への送給を高速で行なうことができ
る。したがって、切断後は、第1カレンダ装置10A,
第2カレンダ装置10B,リール12とスプール14と
の間へと、一気に送り込むことができる。
【0042】なお、第1カレンダ装置10A,第2カレ
ンダ装置10B,リール12の通紙過程では、テール1
5Aは、各エアシュート板7に沿ってエアフロートされ
ながら通過し、リール12と押付位置(図1の実線で示
す位置)のスプール14とのニップ力によって、符号1
1で示す通常のシート走行位置まで、ドロー調整され、
その後、ウェット部ジェットカッタを駆動側に走らせな
がら、テール15Aの幅を、シート15の全幅まで拡げ
る。
【0043】このように、本通紙装置では、サクション
ベルト5によるテール15Aの引張によってテール15
Aに適当な張力を与えることで、テール15Aに生じや
すいクレープを防止することができ、さらに、引張状態
のテール15Aに、フロータノズル16及びエアノズル
17を敏速にスイングさせて、テール15Aを高速でテ
ール切断用ナイフ6に食い込ませることで、テール15
Aの切断を確実にしかも良好な切断状態で行なうことが
できる。また、切断時にエアノズル17からのエアの吹
き出し力も加えることで、より確実にしかも良好に切断
を行なうことができる。
【0044】この結果、テール15Aはクレープ状態に
なることなく次工程に送られ、次工程の小隙間や複雑な
経路でテール15Aが詰まってしまうような虞も解消さ
れることになる。また、抄速(ライン速度)を高速にし
た場合でも、これに合わせてサクションベルト5の搬送
速度を高速化すれば、テール15Aに確実に適当な張力
を与えることができ、テール15Aに生じやすいクレー
ピングを防止することができ、しかも、フロータノズル
16及びエアノズル17の敏速なスイングにより、テー
ル15Aの切断を確実にしかも良好に行なうことができ
る。
【0045】特に、フロータノズル16からのエアによ
り、前面部16Aの表面が減圧されて、テール15Aが
前面部16Aに引きつけられるため、フロータノズル1
6及びエアノズル17にテール15Aが安定して保持さ
れ、ライン速度が高速な場合にもテール15Aの確実な
切断を容易にする。また、フロータノズル16及びエア
ノズル17のスイングによるテール15Aの押圧は、テ
ール15Aの切断を行なうだけでなく、その後のテール
15Aの次工程への通紙を連続的に案内することにな
り、通紙性能を向上させることができる。このとき、フ
ロータノズル16から吹き出されるテール安定用エアや
エアノズル17から吹き出されるテール駆動用エアは、
切断後のテール15Aの端部に折れを生じさせることな
く、テール15Aを円滑に且つ速やかに次工程に誘導す
る効果があり、通紙性能の向上に寄与している。
【0046】さらに、本通紙装置では、紙シート15の
離れ点Pが、紙剥ぎドクタ2によるテール15Aの剥ぎ
とり位置Qよりも通常シート走行位置11側に近づくよ
うに、サクションベルト5位置が設定されているので、
テール15Aが通常シート走行位置11側に速やかに移
動できるようになり、この点でも、通紙性能を向上させ
ることができる利点がある。
【0047】なお、フロータノズル16によるテール1
5Aの安定保持は、ライン速度が比較的低速な場合や紙
力の強い場合には特に必要はなく、このような場合に
は、テール押圧部材3を、図4に示すように、フロータ
ノズル16を省いてエアノズル17のみを所要方向へ移
動(をスイング)させるような構成にしても、上述のよ
うな効果を得ることができる。
【0048】また、テール押圧部材3は、このようなフ
ロータノズル16及びエアノズル17(図2)やエアノ
ズル17のみ(図4)が、ナイフ6や通紙方向へ向けて
移動させることができればよく、エアノズル駆動機構
は、図2,図4に示すようなスイング式のほか、図2,
図4における左右方向へ平行移動させるようなものでも
よい。
【0049】なお、本実施形態では、切断後のテール1
5Aの搬送にエアシュート板7を用いているが、この代
わりにサクションコンベア群の配列や、エアシュート板
との複合配列、またロープで挟んで送る方法等も考えら
れる。サクションコンベア5群の配列の場合は、複数個
のサクションコンベア5を、図1に示す複数のエアシュ
ート板7のように直列に配列して、テール搬送をガイド
する。
【0050】また、エアシュート板との複合配列の場合
は、サクションコンベアとエアシュート板7とを複数個
組み合わせて、図1に示す複数のエアシュート板7のよ
うに直列に配列して、テール搬送をガイドする。さら
に、ロープで挟んで送る方法では、従来技術(実開平4
−100296号)に図示されたキャリアロープ31
(図5参照)のように、テールの両面にそれぞれ接合す
るロープによりテールを挟みつけて、これらのロープを
移動させながらテールを所要のライン上へ搬送する。
【0051】さらに、本通紙装置は、ドライヤ1〜リー
ル12間に限らず設置することができ、抄紙機内に、例
えばオンコータやオンブレーカが配列されている場合に
は、これらの前に本通紙装置を配置して、オンコータや
オンブレーカの前で一旦テールを落として、このテール
を本通紙装置によりピックアップして、全幅に抜くよう
にすることも有効である。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の通紙装置によれば、紙剥ぎドクタにより剥ぎ落と
されたテールを固定式サクションベルトで吸引し保持し
ながら走行させこのテールに張力を付与した上で、テー
ル押圧部材によりこのテールをナイフ及び通紙方向へ向
けて押圧して切断及び通紙を行なう。この時、テールに
は抄紙速度に係わらず張力が付与されるため、抄紙速度
に係わらずテールのふらつきや緩みが解消され、テール
はクレーピングを生じることなく処理されていく。こう
した張力付与状態のテールをテール切断用ナイフへ向け
て押圧すると、ナイフがテールに確実に食い込んでテー
ルを確実に且つ良好に切断する。したがって、抄紙速度
が高速であっても、テールはクレーピングを生じること
なく且つ確実に先端を切断処理されて、クレーピングを
生じることなく次工程へと通紙されていき、次工程の小
隙間や複雑な経路でテールが詰まってしまうような虞も
解消され、テールを正しい状態で次工程へ確実に送給で
きる利点がある。
【0053】請求項2記載の本発明の通紙装置によれ
ば、紙シートの最終ロールからの離れ点が、紙剥ぎドク
タによる剥ぎとり位置よりも通常シート走行位置側に近
づくように、サクションベルトが配置されているため、
テールが通常シート走行位置側に速やかに移動できるよ
うになり、この点からも、通紙性能を向上させることが
できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての通紙装置の全体構
成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態としての通紙装置の要部
(エアノズル)の動作を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態としての通紙装置の要部の
動作を示す模式図であり、(A)はテールの切断前、
(B)はテールの切断後を示す。
【図4】図2に示すエアノズルの変形例の構成及び動作
を示す模式図である。
【図5】従来の通紙装置の構成を示す模式図である。
【図6】従来の通紙装置の動作を説明する模式図であ
る。
【図7】従来の通紙装置の動作を説明する模式図であ
る。
【図8】従来の通紙装置の課題を説明する模式図であ
り、(A)はテールのループ状態を示し、(B)はテー
ルの落下状態を示している。
【符号の説明】
1 上流側装置の最終ロールとしてのラストドライヤ 2 紙剥ぎドクタ 3 テール押圧部材としてのエアフロータノズル 4 ガイド板 5 サクションベルト 5A ベルト 5B サクション機構 6 テール切断用ナイフ 7 エアシュート板 8 ホットメタルロール 9 弾性ロール 10A 第1カレンダ装置(下流側装置) 10B 第2カレンダ装置 11 通常シート走行位置(抄紙過程の紙シート15の
通常の通紙ルート) 12 リールドラム 13 ドライヤキャンパス 14 スプール 15 紙シート 15A テール 16 フロータノズル 16A フロータノズル16の前面部 16B フロータノズル16のノズル部 17 エアノズル 17A エアノズル17のノズル部 18 回転中心 19 アクチュエータ(エアノズル駆動機構) 19A シリンダ本体 19B ピストンロッド 20 ペーパロール P ラストドライヤ(最終ローラ)1における紙シート
の離れ点 Q 紙剥ぎドクタ2によるテール15Aの剥ぎとり位置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙機又は塗工機を構成する装置間に配
    設された通紙装置において、 上流側装置の最終ロールの出側に配設され、通紙される
    紙シートのテールを該最終ロールから剥ぎ落とす紙剥ぎ
    ドクタと、 該紙剥ぎドクタにより剥ぎ落とされた該テールを吸引し
    保持しながら走行させることにより該テールに張力を付
    与する固定式のサクションベルトと、 該最終ロールと該サクションベルトとの間に、該サクシ
    ョンベルトにより張力を付与された該テールの表面に刃
    先が向くように配設されたテール切断用ナイフと、 該サクションベルトにより張力を付与された該テール
    を、該テール切断用ナイフ及び通紙方向へ向けて押圧し
    て切断及び通紙を行なうように移動可能に設けられたテ
    ール押圧部材とをそなえていることを特徴とする、通紙
    装置。
  2. 【請求項2】 該サクションベルトにより該テールに張
    力が付与された状態での該紙シートの該最終ロールから
    の離れ点が、該紙剥ぎドクタによる剥ぎとり位置よりも
    通常シート走行位置側に近づくように、該サクションベ
    ルトが配置されていることを特徴とする、請求項1記載
    の通紙装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010229600A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Nippon Paper Industries Co Ltd 抄紙機のフラッタリング防止装置
CN109250441A (zh) * 2018-11-19 2019-01-22 佛山市宝索机械制造有限公司 卷材尾端定向输送装置

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