JPH1143382A - 建築材及び建築材料用組成物 - Google Patents

建築材及び建築材料用組成物

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JPH1143382A
JPH1143382A JP9201213A JP20121397A JPH1143382A JP H1143382 A JPH1143382 A JP H1143382A JP 9201213 A JP9201213 A JP 9201213A JP 20121397 A JP20121397 A JP 20121397A JP H1143382 A JPH1143382 A JP H1143382A
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powder
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cellular concrete
lightweight cellular
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JP9201213A
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Shigeo Shiibashi
重夫 椎橋
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • C04B38/08Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding porous substances
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    • C04B18/021Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates agglomerated by a mineral binder, e.g. cement
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゾノライト結晶を主体とする成形体は、80
0℃〜900℃の範囲で急激に熱分解がおこり、バイン
ダー用樹脂の難燃化効果は不十分であった。本発明の目
的は、100℃〜700℃の範囲で燃焼熱の低下をもた
らし樹脂の難燃化効果が発揮できる建築材及び建築材料
用組成物を提供することにある。 【解決手段】 軽量気泡コンクリート粉体に樹脂をバイ
ンダーとして配合し成形することを特徴とする建築材で
あり、(A)軽量気泡コンクリート粉体と(B)樹脂と
から形成され、重量割合が(A)/(B)=55/45
〜95/5であることを特徴とする建築材料用組成物で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂に特
定の無機充填材を配合した建築材及び建築材料用組成物
に関するものであり、これら建築材及び建築材料用組成
物からなる成形品は、機械的特性、防火性、防水性に優
れ、外壁材、外壁下地材、壁クロス材等の建築分野の材
料として用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂に難燃性を付与する無機充填
材として、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、ゾノトライト、珪酸アルミニウム、タルク
等の無機充填材や水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム等の結晶水を有する無機水和物が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の無機充填材の中
でも、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのよう
な結晶水を有するものが燃焼熱の低下をもたらし樹脂の
難燃化にある程度の効果を発揮している。しかし、水酸
化アルミニウムでは200℃〜300℃、水酸化マグネ
シウムでは300℃〜400℃の範囲で急激に脱水分解
が生じ、水分による発泡が起こり樹脂組成物の自己保持
性が失われるため、難燃性能向上には十分でない。ま
た、炭酸カルシウム、ゾノトライトは、熱分解温度が高
温であるため、熱可塑性樹脂組成物の燃焼性改良効果は
小さい。すなわち、炭酸カルシウムでは600〜900
℃、ゾノトライトは800〜900℃の範囲で急激に熱
分解が起こる。このように、熱分解温度が800〜90
0℃であり、樹脂の熱分解温度とかけ離れているため、
難燃効果は充分でない。
【0004】本発明の目的は、200℃〜400℃の範
囲では水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのよう
に燃焼熱の低下をもたらし樹脂の難燃化に効果を発揮
し、600〜900℃の範囲でもなお燃焼熱の低下をも
たらし樹脂の難燃化に効果を発揮することができる建築
材及び建築材料用組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決するため、鋭意検討した結果、特定の珪酸カルシウ
ム水和物を用いることにより上記課題を解決し得ること
を見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、軽量
気泡コンクリート粉体に樹脂をバインダーとして配合し
成形することを特徴とする建築材であり、また(A)軽
量気泡コンクリート粉体と(B)樹脂とから形成され、
重量割合が(A)/(B)=55/45〜95/5であ
ることを特徴とする建築材料用組成物である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹
脂でもその他の樹脂でも良く、塩化ビニル樹脂、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、
ポリエステル、ポリカーボネート、ABS樹脂等の熱可
塑性樹脂、及びフェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、でんぷ
ん等の天然高分子を併用することもできる。これらの樹
脂は一つの樹脂の単独使用でも2種類以上の混合使用で
もよい。
【0007】なお、樹脂として塩化ビニルを採用した場
合、塩化ビニルは、軽量気泡コンクリート粉体と溶融混
練後、軽量気泡コンクリート粉体を介して間接的に架橋
結合を生ずる性質があり、軽量気泡コンクリート粉体と
溶融混練した塩化ビニルを溶解するアセトン等の溶剤に
膨潤するが、ほとんど溶解することはない。更に、塩化
ビニル樹脂に軽量気泡コンクリート粉体を配合した成形
体の場合には、ALC粉体の分解熱や含有する結合水の
脱離蒸発の潜熱により、燃焼時の発熱量を下げる効果が
あり、その結果、発煙量を抑え、樹脂の燃焼時には亀裂
クラックが発生せず、形状変形を起こさないように働
き、同時に、塩化水素ガスと反応により、発生量を低減
する。
【0008】本発明で使用する軽量気泡コンクリート粉
体は、建築パネルとして提供された軽量気泡コンクリー
トパネル(例えばALCパネルと呼ばれているパネル)
の残材を砕いて粉末にしたものでも、最初からこの軽量
気泡コンクリートの組成に合わせて製造して得られる粉
体でもよい。これら軽量気泡コンクリート粉体は、Si
O2 、CaO、H2 Oから構成され、結晶水を少なくと
も4重量%以上含有するものであり、トバモライト結晶
(5SiO2 ・6CaO・5H2 O)を含んだ粉体であ
る。
【0009】これら軽量気泡コンクリート粉体の製造方
法は、例えばセメント等の石灰質原料、珪石等の珪酸質
原料、石膏、アルミニウム粉末等の気泡剤、水等を加え
て混合したモルタルスラリーを硬化させ、オートクレー
ブ養生した後、粉砕或いは切削等により製造したもので
ある。このように軽量気泡コンクリート粉体の製造に用
いられるモルタルスラリー中のCaO/SiO2 モル比
は0.4〜0.9が好ましく、特に、0.5〜0.7が
好ましい。CaO/SiO2 モル比が0.9以上になる
とオートクレーブ中の水熱反応によるトバモライトの生
成が不充分になり、0.4以下になるとセメントの含有
量が少なくなりモルタルの凝結が遅延する。また、モル
タルスラリーの固形分重量100重量部に対する水の重
量比は、50〜90重量部が好ましく、特に、60〜8
0重量部が好ましい。
【0010】これらの軽量気泡コンクリート粉体は熱分
解温度の範囲が120℃〜700℃と広く、樹脂に対す
る難燃効果に優れている。この樹脂の難燃性発現として
は、軽量気泡コンクリート粉体が加熱されると120℃
から700℃の温度範囲で徐々に熱分解が進行し、その
際、熱分解が終了するまで温度上昇が停滞し、同時に結
合水の脱離蒸発の潜熱により燃焼時の発熱量を下げ、樹
脂成形体が炭化して燃焼が抑制されるものと推定され
る。なお、軽量気泡コンクリート粉体の使用に際して、
混練時に凝集を起こすときは、樹脂中での分散を良くす
るために、カップリング剤等で表面を処理し樹脂との親
和性を改良すればよい。
【0011】また、軽量気泡コンクリート粉体と樹脂と
の配合量は、樹脂の特性によって、一概に律することが
できないが、(A)軽量気泡コンクリート粉体と(B)
樹脂とのより好ましい使用割合は、重量割合が(A)/
(B)=55/45〜95/5である。樹脂の量が45
重量%を越えると、軽量気泡コンクリート粉体よりも樹
脂の量が多くなり、顕著な難燃性は発現し難くなり、一
方、軽量気泡コンクリート粉体が95重量%を越える
と、難燃性は増大するが、製造する際の溶融流動性は著
しく低下するので、製造し難くなる。また、更により好
ましい使用割合の範囲は、重量割合で65/35〜85
/15であり。この範囲では、樹脂の種類を問わず燃焼
性も顕著に改善され、溶融流動性も安定したものとな
る。
【0012】更に、樹脂組成物中の分散性及び濡れ性を
改良し、溶融流動性、機械的特性を向上させるために
は、粒子径を小さくして表面積を大きくすることが更に
好ましい。この好ましい粒子径の範囲としては0.1μ
m〜1.0mmがあげられ、特に好ましい範囲は、1μ
m〜200μmである。粒子径が1.0mmを越え粒子
が大きくなると当然のことながら樹脂中の分散性が悪く
なり、0.1μmよりも細かくなると凝集を起こしやす
く、ふるい等による分級に時間が掛かるようになる。し
かしながら樹脂で結合させれば所期の燃焼性の改良を図
ることができる。
【0013】なお、これらの粒子径はふるいの目の粗さ
で測定したものであり、ふるいで分級することにより所
望の粒子のものを選択して使用することができる。ま
た、軽量気泡コンクリート粉体を分級する方法として
は、ふるい、サイクロン、エアーセパレーター等が挙げ
られる。例えば、ふるい分けによる分級では、JIS
Z 8801に準ずる。)に示された正方形網目のふる
いを使用し、ふるい振とう器に所定の網目開きのふるい
を数個設置し、軽量気泡コンクリート粉体を所定の粒度
範囲に分割するものである。
【0014】また、本発明で使用する軽量気泡コンクリ
ート粉体はアルカリ性(pH9.5〜10.5)を示す
ので樹脂によっては溶融混練時に分解を起こす場合があ
るが、このような場合には軽量気泡コンクリート粉体が
炭酸ガスで一部処理されることにより、溶融流動性を改
善した軽量気泡コンクリート粉体として使用することが
より好ましい。この場合、炭酸化度を5%〜30%にす
ることが好ましく、特に、炭酸化度を8%〜20%にす
ることが好ましい。その際、炭酸化度が5%以下では、
溶融流動性が低くなり、30%以上になると難燃性能が
低下する。
【0015】軽量気泡コンクリート粉体の炭酸化処理方
法としては、例えば、ボールミル粉砕時に炭酸ガスを導
入し、一部分を炭酸化処理する方法等が挙げられる。軽
量気泡コンクリート粉体を炭酸化する際のガス濃度は、
0.1〜100%の範囲で、相対湿度は50から100
%の範囲が好ましく、その際、炭酸ガス濃度及び相対湿
度は高いほど速やかに炭酸化が進行し、炭酸ガス濃度及
び相対湿度が低いと炭酸化に時間がかかる。また、軽量
気泡コンクリート粉体中の含水率は、炭酸化が効率的に
進む1〜50%が好ましく、特に、3〜30%が好まし
い。含水率が低いとトバモライト結晶が炭酸化し難く、
含水率が高いと炭酸ガスが水溶液に溶解するのに時間が
かかるため、炭酸化に時間がかかる。
【0016】このように炭酸ガスで軽量気泡コンクリー
ト粉体が一部処理されることにより、樹脂の溶融時にお
ける流動性を改善すると、樹脂との親和性を一層向上さ
せ、樹脂との混練時に凝固を起こしに難くなり、且つ、
エステル結合を持つ樹脂とは溶融混練時に分解し難くな
るのでより好ましい実施形態である。以下、軽量気泡コ
ンクリート粉体と樹脂との混合方法について説明する。
【0017】樹脂に軽量気泡コンクリート粉体を加える
方法としては、(1)熱可塑性樹脂の場合には、ブレン
ド中の発泡を防ぐために、予め混練温度付近で乾燥した
軽量気泡コンクリート粉体を用い、熱可塑性樹脂の軟化
溶融温度で混練混合して製造する方法が挙げられ、
(2)熱硬化性樹脂の場合には、原料に混合した後、硬
化剤及び硬化促進剤を添加して、再度混合均一体とした
後、常温又は加温下で硬化成形する方法が挙げられる。
【0018】熱可塑性樹脂組成物を製造する混練機とし
ては、例えば、1軸混練押出機、2軸混練押出機、バン
バリーミキサー、高速ミキサーロール、ミキシングロー
ル、ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、2軸連続
ミキサーを挙げることができ、これらの中でも、押出機
が好ましく、2軸押出機が特に好ましい。熱可塑性樹脂
と軽量気泡コンクリート粉体の溶融混練の際の添加、混
合順序については、任意に選択することができ、例え
ば、押出機のホッパーには、熱可塑性樹脂を供給し、軽
量気泡コンクリート粉体は押出機の途中から供給しても
良い。この場合、添加量を増加させるには、添加量を数
回に分けて添加することにより、ブレンド調整が容易に
なる。
【0019】熱可塑性樹脂の溶融混練温度としては、
(1)例えば、ポリエチレン樹脂のように、熱可塑性樹
脂が結晶性樹脂の場合には、樹脂の融点より10℃〜6
0℃高い温度、特に樹脂の融点より10℃〜40℃高い
温度であることが好ましい。また、(2)例えば、塩化
ビニル樹脂のように、熱可塑性樹脂が非晶性樹脂の場合
は、樹脂のガラス転移点より80℃〜160℃高い温
度、特に樹脂のガラス転移点より80℃〜140℃高い
温度であることが好ましい。溶融混練温度が結晶性樹脂
の融点+10℃もしくは非晶性樹脂のガラス転移点+8
0℃よりも低いと、混練機内において、樹脂の溶融粘度
が高くなりすぎるとともに、樹脂の融点またはガラス転
移点以下の温度となる部分が生じ、製造中に樹脂が固化
するなどして、混練不良を起こし易い。また、溶融混練
温度が結晶性樹脂の融点+60℃もしくは非晶性樹脂の
ガラス転移点+160℃より高いと、樹脂の熱分解や熱
劣化が起こり、着色や物性の低下をもたらすので好まし
くない。この際使用する軽量気泡コンクリート粉体は、
ブレンド中の発泡を防ぐため、溶融混練温度付近で乾燥
することが好ましい。
【0020】本発明の樹脂組成物は、射出成形、押出成
形、圧縮成形、などの種々の成形法により目的とする成
形体を得ることができる。その際、樹脂組成物に配合す
る各種添加剤としては、酸化防止剤、光安定剤、可塑
剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、離型剤等が挙げられ、難
燃効果が阻害されない限り用いることができる。
【0021】また、成形体の補強のためには、ガラス繊
維、チョップドストランド、カーボンファイバー、アラ
ミド繊維、ポリビニルアルコール等を必要に応じて用い
ることができる。補強用繊維は、成形体の機械的強度及
び弾性率を向上させ、切断加工時の割れ、欠けの防止作
用があり、加工性、耐熱性の面から、使用量は、軽量気
泡コンクリート100重量部に対して1〜35重量部、
特に、3〜15重量部の範囲が好ましい。以上に詳細に
説明した本発明の建築材及び本組成物からなる成形品
は、機械的特性、防火性、防水性に優れ、外壁材、外壁
下地材、壁クロス材等の建築分野の材料として用いられ
るのである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示し、本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。なお、実施例で示した試験方法は以
下の条件で行った。 (1)曲げ強度試験 樹脂組成物成形体(50mm×50mm×3mm(厚
さ))を成形後、40℃、48時間乾燥後、23℃、相
対湿度50%で24時間調整した。曲げ強度測定は、T
CM5000(東洋精機社製)を使用し、2等分点1線
載荷により曲げ破壊時の強度(Kg/cm2 )を求め
た。ただし、曲げスパンは30mmとした。なお、サン
プル幅は50±0.5mm、サンプル厚さは3±0.0
5mmである。
【0023】(2)吸水率測定試験 樹脂組成物成形体(50mm×50mm×3mm(厚
さ))を40℃で48時間乾燥後、23℃、24時間放
置したものを使用し、下式により吸水率(%)を求め
た。また、吸水量は、水中に成形体を24時間浸漬した
後、測定した。 {(W1 −W0 )/W0 }×100 但し、W1 =放置後の重量、 W0 =乾燥後の重量 (3)炭酸化度測定試験 密閉容器中で、所定量の軽量気泡コンクリート粉体(含
トバモライト結晶)と塩酸水溶液(35%塩酸2重量部
+水3重量部)10ミリリットルとを混合し、その際発
生する炭酸ガス量を測定し、軽量気泡コンクリート粉体
中のCaO成分がCaCO3成分に変化した割合({C
aCO3/CaO}×100)を炭酸化度(%)とし
た。
【0024】(4)軽量気泡コンクリート粉体の粒径測
定試験 ふるい目の開き寸法の異なる標準ふるい(JIS Z
8801)を5個積み重ね、その最上段のふるいに軽量
気泡コンクリート粉体を入れ、Ro−Tapシエーカー
で一定時間ふるい分ける。その後、各ふるいの網上に残
留した粒子を、レーザ回折式粒度分布測定装置 HEL
OS & RODOS(日本電子社製)を用いて粒径を
求める。
【0025】
【実施例1】炭酸ガスで置換した密閉容器中で軽量気泡
コンクリート粉体を1時間放置し、この粉体を5種類の
換算メッシュ145〜280のふるい(JIS Z 8
801)により分級して粒径を53μm〜105μmに
調整し、180℃で5時間乾燥したものを使用した。そ
のときにフェノールフタレイン指示薬を粉体表面に滴下
すると水溶液は透明で、炭素化されていることがわか
る。炭酸化度は14%であり、X線測定の結果、トバモ
ライト結晶が確認された。
【0026】上記の軽量気泡コンクリート粉体70重量
部に対して、塩化ビニル樹脂(ゼオン化成社製)30重
量部を配合し、ラボプラストミル(東洋精機製)にて2
00℃で15分間混練し、その際、溶融状態の混練物の
トルクは、3.5〜3.8Kg・mであった。次に、1
60℃に設定した熱プレスにて、厚み3.0mmのシー
トを成形した。成形体の曲げ強度は284Kg/cm
2 、吸水率は0.17%、比重1.63g/cm3 であ
った。また、50mm×50mm×3mm(厚さ)の板
から3cm離したバーナーで5分間加熱したところ燃焼
時の発煙量は低減し、貫通クラックは無く、形状は若干
変形し、表面は炭化していた。
【0027】
【実施例2】炭酸ガスで置換した密閉容器中で軽量気泡
コンクリート粉体を1時間放置し、この粉体を5種類の
換算メッシュ60〜145のふるい(JIS Z 88
01)により分級して粒径を105μm〜250μmに
調整し、200℃で5時間乾燥したものを使用した。そ
のときにフェノールフタレイン指示薬を粉体表面に滴下
すると水溶液は透明であった。炭酸化度は14%であ
り、X線測定の結果、トバモライト結晶が確認された。
【0028】上記の軽量気泡コンクリート粉体80重量
部に対して、塩化ビニル樹脂(ゼオン化成社製)20重
量部を配合し、ラボプラストミル(東洋精機製)にて2
00℃で15分間混練し、その際溶融状態の混練物のト
ルクは、3.0〜3.4Kg・mであった。次に、16
0℃に設定した熱プレスにて、厚み3.0mmのシート
を成形した。成形体の曲げ強度は250Kg/cm2
吸水率は0.6%、比重1.66g/cm3 であった。
また、50mm×50mm×3mm(厚さ)の板から3
cm離したバーナーで5分間加熱したところ燃焼時の発
煙量は低減し、貫通クラックは無く、形状は若干変形
し、表面は炭化していた。
【0029】
【実施例3】炭酸ガスで置換した密閉容器中で軽量気泡
コンクリート粉体を1時間放置し、この粉体を5種類の
換算メッシュ16〜60のふるい(JIS Z 880
1)により分級して粒径を250μm〜1mmに調整
し、200℃で5時間乾燥したものを使用した。そのと
きにフェノールフタレイン指示薬を粉体表面に滴下する
と水溶液は透明であった。炭酸化度は14%であり、X
線測定の結果、トバモライト結晶が確認された。
【0030】上記の軽量気泡コンクリート粉体70重量
部に対して、塩化ビニル樹脂(ゼオン化成社製)30重
量部を配合し、ラボプラストミル(東洋精機製)にて2
00℃で15分間混練し、その際、溶融状態の混練物の
トルクは、3.0〜3.4Kg・mであった。次に、1
60℃に設定した熱プレスにて、厚さ3.0mmのシー
トを成形した。成形体の曲げ強度は200Kg/cm
2 、吸水率は0.94%、比重1.57g/cm3 であ
った。また、50mm×50mm×3mm(厚さ)の板
から3cm離したバーナーで5分間加熱したところ燃焼
時の発煙量は低減し、貫通クラックは無く、形状は若干
変形し、表面は炭化していた。
【0031】
【実施例4】軽量気泡コンクリート粉体を5種類の換算
メッシュ145〜280のふるい(JIS Z 880
1)により分級して粒径を53μm〜105μmに調整
し、180℃で5時間乾燥したものを使用した。そのと
きにフェノールフタレイン指示薬を粉体表面に滴下する
と水溶液はピンク色で、炭素化されていないことがわか
る。X線測定の結果、トバモライト結晶が確認された。
上記の軽量気泡コンクリート粉体70重量部に対して、
塩化ビニル樹脂(ゼオン化成社製)30重量部を配合
し、ラボプラストミル(東洋精機製)にて200℃で1
5分間混練し、その際、溶融状態の混練物のトルクは、
4.0〜4.5Kg・mであった。次に、160℃に設
定した熱プレスにて、厚さ3.0mmのシートを成形し
た。
【0032】成形体の曲げ強度は273Kg/cm2
吸水率は0.58%、比重1.57g/cm3 であっ
た。また、50mm×50mm×3mm厚の板から3c
m離したバーナーで5分間加熱したところ燃焼時の発煙
量は低減し、貫通クラックは無く、形状は若干変形し、
表面は炭化していた。実施例1に示したような、一部分
炭酸化した軽量気泡コンクリート粉体に比べると、混練
時のトルクが若干高くなるが、比較例1のゾノトライト
結晶と比較すると大幅に改善された。
【0033】
【比較例1】珪酸カルシウム水和物(ゾノトライト結
晶)は、200℃で5時間乾燥したものを使用した。そ
のときにフェノールフタレイン指示薬を粉体表面に滴下
すると水溶液はピンク色に着色し、アルカリ性(pH1
0以上)を示した。上記の珪酸カルシウム水和物(ゾノ
トライト結晶)70重量部に対して、塩化ビニル樹脂
(ゼオン化成製)30重量部を配合し、ラボプラストミ
ル(東洋精機製)にて200℃で15分間混練したとこ
ろ、珪酸カルシウム水和物と塩化ビニル樹脂は分離した
ままであり、混合することはできなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の建築材及び建築材料用組成物
は、200℃〜400℃の範囲では水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウムのように燃焼熱の低下をもたら
し樹脂の難燃化に効果を発揮し、600〜900℃の範
囲でもなお燃焼熱の低下をもたらし樹脂の難燃化に効果
を発揮することができる。このように、本発明の建築材
及び建築材料用組成物は熱分解温度の範囲が120℃〜
700℃と広く、樹脂に対する難燃効果に優れている。
この難燃性発現としては、軽量気泡コンクリート粉体が
加熱されると120℃から700℃の温度範囲で徐々に
熱分解が進行し、その際、熱分解が終了するまで温度上
昇が停滞し、同時に結合水の脱離蒸発の潜熱により燃焼
時の発熱量を下げ、樹脂成形体が炭化して燃焼が抑制さ
れるものと推定される。
【0035】また粒度が調製された軽量気泡コンクリー
ト粉体(含トバモライト結晶)と樹脂とからなる建築材
料用組成物の場合は、溶融流動性が良好で、且つ、高強
度、難燃性、防水性のバランスのとれた複合材料にな
る。また、炭酸ガスで一部処理された軽量気泡コンクリ
ート粉体を使用した場合は、軽量気泡コンクリート粉体
はアルカリ性(pH9.5〜10.5)を示すので、樹
脂によっては溶融混練時に分解を起こす場合があるが、
このような溶融流動性の問題が改善できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽量気泡コンクリート粉体に樹脂をバイ
    ンダーとして配合し成形することを特徴とする建築材。
  2. 【請求項2】(A)軽量気泡コンクリート粉体と(B)
    樹脂とから形成され、重量割合が(A)/(B)=55
    /45〜95/5であることを特徴とする建築材料用組
    成物。
  3. 【請求項3】 軽量気泡コンクリート粉体が粒子の大き
    さとして粒径0.1μm〜1.0mmの範囲であること
    を特徴とする請求項2記載の建築材料用組成物。
  4. 【請求項4】 軽量気泡コンクリート粉体が一部炭酸ガ
    スで処理されることを特徴とする請求項2又は請求項3
    記載の建築材料用組成物。
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