JPH1142732A - 熱接着性生分解繊維複合体 - Google Patents

熱接着性生分解繊維複合体

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JPH1142732A
JPH1142732A JP9233233A JP23323397A JPH1142732A JP H1142732 A JPH1142732 A JP H1142732A JP 9233233 A JP9233233 A JP 9233233A JP 23323397 A JP23323397 A JP 23323397A JP H1142732 A JPH1142732 A JP H1142732A
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JP
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biodegradable
weight
adhesive
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resin
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JP9233233A
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English (en)
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Hitoshi Hayashibara
仁 林原
Kazunori Hayashibara
和徳 林原
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TOYO PURASUTO KK
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TOYO PURASUTO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セルロース繊維等の生分解性繊維からなる不織
布や織布に、生分解性を維持したまま、熱接着性と型保
持性を付与する。 【解決手段】セルロース繊維等の生分解性繊維からなる
不織布や織布の片面又は両面に、溶剤に溶かした生分解
性ポリカプロラクトン樹脂を塗布し、又は、ポリエチレ
ン樹脂もしくはポリプロピレン樹脂、乾燥澱粉、脂肪
酸、その鉄塩等からなる生分解樹脂を溶融塗布して熱接
着層を設け、熱接着性生分解繊維複合体を製造する。ま
た、それを積層したり、更に、凹凸のあるシートに加工
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性のあるセ
ルロース繊維等の生分解性繊維で製造された不織布や織
布の改良に関するものである。一般に、天然の木綿や麻
や楮や木材パルプ等のセルロース繊維、及び、羊毛や絹
等の蛋白質繊維は、湿った土壌中等では微生物の作用を
受けて有害な物を残すことなく分解される。また、これ
らの繊維で製造された織布や不織布は、優れた引張強度
を有し、非常に柔らかく、衣服にしても畳むことができ
るが、型保持性に乏しく、また、それを使用して衣服等
を製造する際にも縫製等の特別な作業を必要としてい
た。本発明は、このような天然繊維を使用して製造され
た不織布や織布の特色を活かし、かつ、その型保持性を
高め、各種物品を容易に製造することができる熱接着性
生分解繊維複合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】古代から天然繊維で製造された織布は広
く使用されており、また、近年、紡績工程や編織工程等
を経由することなく繊維から直接製造された不織布も世
に出ている。一方、合成高分子の出現により、各種の合
成繊維やそれを使用して製造された糸や繊維製品が出回
り、また、各種の合成樹脂を使用した多種多様な製品が
出回るようになった。これらの合成繊維製品は強度が高
く耐久性があるため、釣り糸等がそのまま投棄されると
鳥等に害を与え、また、合成樹脂製品も、使用後ゴミと
して廃棄されると、焼却すれば、炉を損傷し、処理地等
に投棄すれば、嵩高のままそのまま残って長期に周辺の
環境を破壊するという問題がある。特に、短期間で投棄
されるPETボトルのような包装容器や発泡ポリスチレ
ン等の包装材料については、その量も多いので大きな社
会的な問題になってきている。
【0003】このような状況から、廃棄すると土壌の微
生物によって環境を汚染することなく分解される生分解
樹脂の開発も進められた。最初に開発されたのは、生分
解性のある澱粉と生分解性のないプラスチックとを混合
した生崩壊性樹脂であり、次に開発されたのは、澱粉と
生分解性が認められたポリビニールアルコールとを混合
した生分解性樹脂である。また、従来から、手術用の糸
として生体内で分解されるポリグリコール酸やポリ乳酸
等の糸が使用されており、最近になって、ポリカプロラ
クトンにも生分解性があることが認められた。また、溶
融したポリエチレン樹脂に乾燥した澱粉と脂肪酸と鉄の
脂肪酸塩等の加水分解触媒とを加えると生分解性を生じ
ることが認められた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】不織布は、紡績工程や
編織工程等を経由することなく繊維から直接製造される
ので製造コストが低く、最近では、約30g/mの薄
手の木綿の不織布まで製造されるようになり省資源にも
なっている。しかしながら、織布のように縫製すること
が困難であり、適切な接着剤がないことから、多くの用
途を期待されながら、製品化されていなかった。また、
織布も不織布も、型保持性に乏しいことから、成形品を
製造することが困難であった。本発明が解決しようとす
る課題は、不織布の加工を容易にし、不織布及び織布に
型保持性を与え、多様な不織布製品及び織布製品を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の課
題を解決するため、セルロース繊維等の生分解性繊維か
らなる不織布又は織布の片面又は両面に熱接着性生分解
樹脂からなる熱接着層が設けられていることを特徴とす
る熱接着性生分解繊維複合体(以下「第1発明」とい
う)、第1発明における熱接着性生分解樹脂が、主とし
てポリカプロラクトンからなる熱接着性生分解樹脂であ
ることを特徴とする熱接着性生分解繊維複合体(以下
「第2発明」という)、第1発明における熱接着性生分
解樹脂が、溶融したポリエチレン樹脂又はポリプロピレ
ン樹脂100重量部に、乾燥した澱粉20〜60重量
部、脂肪又は長鎖脂肪酸1〜15重量部、及び、鉄の長
鎖脂肪酸塩1〜8重量部を加え、更に必要に応じて、酸
化促進剤や助触媒等を加えてよく混練して生分解樹脂組
成物を製造し、その生分解樹脂組成物10〜30重量部
を、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂70〜9
0重量部に加えて溶融混練して製造された熱接着牲生分
解樹脂であることを特徴とする熱接着性生分解繊維複合
体(以下「第3発明」という)、第1発明ないし第3発
明に係わる熱接着性生分解繊維複合体が2以上積層され
ていることを特徴とする生分解繊維複合体(以下「第4
発明」という)、第2発明に係わる熱接着性生分解繊維
複合体を、ポリカプロラクトン10重量部をトルエン4
5重量部とメチルエチルケトン45重量部からなる混合
溶媒に溶解し、得られたポリカプロラクトン溶液をセル
ロース繊維等の生分解性繊維からなる不織布又は織布の
片面又は両面に塗布することを特徴とする製造方法(以
下「第5発明」という)、ならびに、第1発明ないし第
4発明に係わる生分解繊維複合体を凹凸部を有するシー
ト状に加熱成形したことを特徴とする緩衝シート(以下
「第6発明」という)を提供する。
【0006】第1発明に係わる熱接着性生分解繊維複合
体は、セルロース繊維等の生分解性繊維からなる不織布
又は織布の片面又は両面に熱接着性生分解樹脂からなる
熱接着層が設けられていることを特徴としている。この
発明における生分解性のある繊維には、天然の木綿や麻
や楮や木材パルプ等のセルロース繊維の他に、絹や羊毛
等の蛋白質繊維や、ビスコースレーヨン、アセテート繊
維、ポリビニールアルコール繊維等の人造繊維があげら
れるが、この中で、生産量や価格的にみて最も広く使用
されるのは木材パルプや木綿等のセルロース繊維であろ
う。この発明における不織布には、これまでに木材パル
プやビスコースレーヨンや木綿等のセルロース繊維を使
用したものが製造されている。また、織布については、
古代から多種多様な繊維が使用されているが、現状では
最も広く使用されるのは綿布であろう。なお、古から繊
維製品には編物があるが、これは伸縮性を得ることを目
的としているので、この発明を実施することはできる
が、伸縮性が失われるので、この発明を実施する必要性
は少ないものと考えられる。これらの不織布又は織布に
熱接着性生分解樹脂からなる熱接着層が設けるには、通
常、熱接着性生分解樹脂を溶媒に溶解して塗布するか、
熱接着性生分解樹脂を熱溶融して塗布する。塗布するに
は、溶媒に溶解したものは噴霧してもよい。また、より
効率よく塗布するには、不織布や織布をローラーの間を
通しながら、溶媒に溶解した樹脂や加熱溶融した樹脂
を、ローラーで塗布するのが好ましい。
【0007】第2発明に係わる熱接着性生分解繊維複合
体は、第1発明における熱接着性生分解樹脂が、主とし
てポリカプロラクトンからなることを特徴としている。
ポリカプロラクトン以外にこの熱接着性生分解樹脂に含
まれるものには、顔料や微量のカップリング剤等があげ
られる。このカプロラクトンは、生分解性があり、約8
0℃の融点を有し、加熱圧接すると接着性を示す。ポリ
カプロラクトンは、溶融しても粘性が高くそのままでは
不織布等に塗布することが困難であるので、溶媒に溶し
て、噴霧塗布するか、ローラーで塗布するのが好まし
い。
【0008】第3発明に係わる熱接着性生分解繊維複合
体は、第1発明における熱接着性生分解樹脂として、溶
融したポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂100
重量部に、乾燥した澱粉20〜60重量部、脂肪又は長
鎖脂肪酸1〜15重量部、及び、鉄の長鎖脂肪酸塩1〜
8重量部を加え、更に必要に応じて、酸化促進剤や助触
媒等を加えてよく混練して生分解樹脂組成物を製造し、
その生分解樹脂組成物10〜30重量部を、ポリエチレ
ン樹脂又はポリプロピレン樹脂70〜90重量部に加え
て溶融混練して製造された熱接着性生分解樹脂を使用し
ていることを特徴としている。このようにして得られた
樹脂は、生分解性があり、約100℃の融点を有し、加
熱圧接すると接着性を示す。また、加熱融解するとかな
り粘性を下げることができるので、溶媒に溶解すること
なく、そのまま加熱溶融した樹脂を加熱ローラーで塗布
することができる。
【0009】第4発明に係わる生分解繊維複合体は、第
1発明ないし第3発明に係わる熱接着性生分解繊維複合
体が2以上積層されていることを特徴としており、最上
層及び最下層のいずれにも接着層があるもの、最上層又
は最下層のいずれかに接着層があるもの、並びに、最上
層及び最下層のいずれにも接着層がないものを含む。こ
の場合、各層に使用されている生分解性繊維が同種のも
のでもよいし、また、各層に使用されている生分解性繊
維が異なるものや、一方の層が不織布で他方の層が織布
であってもよい。各層に同種のものを使用する場合は、
その繊維の特色や風合いを保持しながら、型保持性や強
度を高めるのに適している。このような場合には熱接着
層を中層にして上層と下層に同種の繊維を使用した3層
になっているものや、上から繊維層、接着層、繊維層、
接着層の順序で4層になっているものが多い。各層に異
なるものを使用する場合の例としては、熱接着層を中層
にして上層が綿布で下層が木材パルプ繊維の不織布
(紙)からなる3層以上の複合体や、中層が木材パルプ
繊維の不織布で上層と下層が綿布からなる5層以上の複
合体があてげられる。このような複合体を効率よく製造
するには、不織布等にローラーで熱接着性生分解樹脂を
塗布した後、次のローラーで綿布等を圧接し接着させる
ことが好ましい。
【0010】第2発明に係わる熱接着性生分解繊維複合
体の第5発明に係わる製造方法は、ポリカプロラクトン
10重量部をトルエン45重量部とメチルエチルケトン
45重量部からなる混合溶媒に溶解し、得られたポリカ
プロラクトン溶液をセルロース繊維等の生分解性繊維か
らなる不織布又は織布の片面又は両面に塗布することを
特徴としている。このポリカプロラクトンは、溶融して
も粘性が高くそのままでは不織布等に塗布することが困
難であり、また、溶媒に溶して塗布するにしても、適当
な溶媒が知られていなかった。本発明者らは、鋭意研究
の結果、トルエンとメチルエチルケトンの等量混合物に
溶解することを見出し、第2発明に係わる熱接着性生分
解繊維複合体の製造に初めて成功したものである。な
お、接着性を高めるため、ポリカプロラクトンに対して
約0.05重量%程度のシランカップリング剤を使用す
ることが好ましい。このポリカプロラクトン溶液を塗布
するには、噴霧してもよいが、不織布や織布をローラー
の間を通しながら、ローラーで塗布するのが好ましい。
【0011】第6発明に係わる緩衝シートは、第1発明
ないし第4発明に係わる生分解繊維複合体を、凹凸部を
有するシート状に加熱成形したことを特徴としている。
この凹凸部の形状には、連続して半球状の凸部が設けら
れているもの、連続して六角柱状の凸部が設けられてい
ももの、連続した波型のもの等、種々のものがあげられ
る。これらの凹凸部を設けるには、上下から加熱した金
属板で挟んで成型してもよい。また、より効率的に製造
するには、2本の加熱成型ローラーを通して成型するの
が好ましい。これらの緩衝シートの中、半球状の凸部の
あるものは半球の部分がクッションとなり、六角柱状の
凸部があるものは六角柱状の部分が支持部となり、連続
した波型のものは、容易に捲くことができるので、蛍光
灯等の緩衝材として使用することができる。
【0012】第1発明ないし第4発明に係わる生分解繊
維複合体は、最上層及び最下層のいずれか一方又はその
両方に接着層のあるものは、ポリエチレンフィルムのよ
うに熱接着性を有するので、袋状のものや衣類等も簡単
に製造することができるだけでなく、加熱成型すること
ができるので、前述の緩衝シートだけでなく、半球状製
品や管状の製品も製造することができる。その用途に
は、使い捨ての製品としては、医師等の手術衣、患者の
手術衣や下着、包帯類、原子力発電所の作業衣、作業用
手袋、旅館等の枕カバー、スキー・スケート・ボウリン
グ等の貸靴の中敷や靴下、レンタカーのハンドルカバ
ー、見学者用ヘルメットの中あて帽子等があげらる。ま
た、特に成型性を重視した製品としては、洋服の肩パッ
ト、洋服の芯地、ブラジャーパット等があげられ、ま
た、特に繊維の吸湿性を重視した製品としては、ワイパ
ー、キッチンタオル、エプロン、果物や鮮魚の包装材
料、生理用品、水耕植物の培養マット等をあげることが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
1.ポリカプロラクトン溶液の製造 〔実施例1〕ポリカプロラクトン10重量部とシランカ
ップリング剤0.005重量部とを、トルエン45重量
部とメチルエチルケトン45重量部からなる混合溶媒に
溶解してポリカプロラクトン溶液(以下「樹脂1溶液」
という)を製造した。更に樹脂1に黒色顔料を混練して
熱接着性生分解樹脂(以下「樹脂1B溶液」という)を
製造した。
【0014】2.第3発明に係わる熱接着性生分解樹脂
の製造 〔実施例2〕溶融したポリエチレン樹脂100重量部
に、乾燥した澱粉50重量部、ステアリン酸12重量
部、鉄の水酸化ステアリン酸塩6重量部を加え、更に微
量の銅のステアリン酸塩と微量のベンゾフェノンを加え
てよく混練して生分解樹脂組成物を製造した。更に、溶
融したポリプロピレン樹脂80重量部に、この生分解樹
脂組成物20重量部を混練して熱接着性生分解樹脂(以
下「樹脂2」という)を製造した。また、溶融したポリ
エチレン樹脂80重量部に、前述の生分解樹脂組成物2
0重量部を混練して熱接着性生分解樹脂(以下「樹脂
3」という)を製造した。
【0015】3.第2発明に係わる熱接着性生分解繊維
複合体の製造 〔実施例3〕グラビア印刷機を利用して、コットン不織
布3kg当たり樹脂1溶液が7kgの比率になるように
両面を1回コーテングして熱接着性生分解繊維複合体
(以下「複合体1」という)製造した。また、コットン
不織布3kg当たり樹脂1溶液が14kgの比率になる
ように両面を2回コーテングして熱接着性生分解繊維複
合体(以下「複合体2」という)製造した。更に、コッ
トン不織布3kg当たり樹脂1B溶液が14kgの比率
になるように両面を2回コーテングして熱接着性生分解
繊維複合体(以下「複合体3」という)製造した。
【0016】4.第3発明に係わる熱接着性生分解繊維
複合体の製造 〔実施例4〕グラビア印刷機を利用して、コットン不織
布3kg当たり樹脂2が3kgになるように加熱ローラ
ーを使用して片面1回コーテングして熱接着性生分解繊
維複合体(以下「複合体4」という)製造した。また、
コットン不織布3kg当たり樹脂2が6kgになるよう
に加熱ローラーを使用して両面1回コーテングして熱接
着性生分解繊維複合体(以下「複合体5」という)製造
した。更に、グラビア印刷機を利用して、コットン不織
布3kg当たり樹脂3が3kgになるように加熱ローラ
ーを使用して片面1回コーテングして熱接着性生分解繊
維複合体(以下「複合体6」という)製造した。また、
コットン不織布3kg当たり樹脂3が6kgになるよう
に加熱ローラーを使用して両面1回コーテングして熱接
着性生分解繊維複合体(以下「複合体7」という)製造
した。
【0017】4.第4発明に係わる熱接着性生分解繊維
複合体の製造 〔実施例5〕グラビア印刷機を利用して、コットン不織
布3kg当たり樹脂1溶液が7kgの比率になるように
両面を1回コーテングした後、加熱ローラーで両面とも
コーテングされていないコットン不織布を接着させて熱
接着性生分解繊維複合体(以下「複合体8」という)を
製造した。
【0018】5.第6発明に係わる緩衝シートの製造 〔実施例6〕グラビア印刷機を利用して、コットン不織
布3kg当たり樹脂1溶液が14kgの比率になるよう
に両面を1回コーテングした後、加熱成型ローラーを使
用して、間隔5mm、高さ5mm、直径10mmの吸盤
形の突起を有する緩衝シート(以下「複合体9」とい
う)製造した。また、コットン不織布3kg当たり樹脂
1溶液が7kgの比率になるように両面を1回コーテン
グした後、加熱成型ローラーを使用して、間隔5mm、
高さ5mm、直径5mmの山形突起を有する緩衝シート
(以下「複合体10」という)製造した。
【0019】6.各複合体の評価 実施例3ないし実施例6で得られた複合体1ないし複合
体10の特性は表1のとおりである。商品化可能分野は
表2のように推定される。なお、これらの複合体は、い
ずれも袋状に接着することが可能であり、半球状に加熱
成型することが可能であった。また、表1において、主
接着剤の欄で、Cはポリカプロラクトン、Pはポリプロ
ピレン、Eはポリエチレンを示し、特性の欄において、
◎は特に優れているもの、○は優れているもの、△はや
や不十分なものを示す。なお、裁断性は、○は布鋏でな
いと切れないもの、◎は一般の刃物で切れるものを示
す。また、熱接着性は、△は接着強度のやや低いもの、
○は接着強度の高いもの、◎は接着強度が特に高いもの
を示す。接着温度は、ポリカプロラクトンが最も低く、
ポリエチレン、ポリプロピレンの順で高くなり、接着温
度が高くなるほど、接着強度が高くなる傾向にあった。
また、風合は、主として肌ざわりの良さをもって評価
し、緩衝性は、弾性応力ではなく、クッション性もって
評価した。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明に係わる熱接着性生分解繊維複合
体は、前述のような構成と特性を有しており、セルロー
ス繊維等の生分解繊維からなる不織布や織布に、生分解
性を保持したまま、熱接着性や型保持性を与えることが
できるので、緩衝材から肌着に到るまで実に多種多様な
繊維製品を、極めて容易に製造し市場に供給することが
可能になり、自然環境の保護しつつ、社会の産業活動を
円滑するとともに、国民生活の向上に多大な貢献をもた
らすものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 167/04 C09J 167/04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維等の生分解性繊維からな
    る不織布又は織布の片面又は両面に熱接着性生分解樹脂
    からなる熱接着層が設けられていることを特徴とする熱
    接着性生分解繊維複合体
  2. 【請求項2】 熱接着性生分解樹脂が、主としてポリカ
    プロラクトンからなる熱接着性生分解樹脂であることを
    特徴とする請求項1記載の熱接着性生分解繊維複合体
  3. 【請求項3】 熱接着性生分解樹脂が、溶融したポリエ
    チレン樹脂又はポリプロピレン樹脂100重量部に、乾
    燥した澱粉20〜60重量部、脂肪又は長鎖脂肪酸1〜
    15重量部、及び、鉄の長鎖脂肪酸塩1〜8重量部を加
    え、更に必要に応じて、酸化促進剤や助触媒等を加えて
    よく混練して生分解樹脂組成物を製造し、その生分解樹
    脂組成物10〜30重量部を、ポリエチレン樹脂又はポ
    リプロピレン樹脂70〜90重量部に加えて溶融混練し
    て製造された熱接着性生分解樹脂であることを特徴とす
    る請求項1記載の熱接着性生分解繊維複合体
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の熱接着性
    生分解繊維複合体が2以上積層されていることを特徴と
    する生分解繊維複合体
  5. 【請求項5】 ポリカプロラクトン10重量部をトルエ
    ン45重量部とメチルエチルケトン45重量部からなる
    混合溶媒に溶解し、得られたポリカプロラクトン溶液を
    セルロース繊維等の生分解性繊維からなる不織布又は織
    布の片面又は両面に塗布することを特徴とする請求項2
    記載の熱接着性生分解繊維複合体の製造方法
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4記載の生分解繊
    維複合体を凹凸部を有するシート状に加熱成型したこと
    を特徴とする緩衝シート
JP9233233A 1997-07-25 1997-07-25 熱接着性生分解繊維複合体 Pending JPH1142732A (ja)

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