JPH1139208A - 共有メモリシステム - Google Patents

共有メモリシステム

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JPH1139208A
JPH1139208A JP29378897A JP29378897A JPH1139208A JP H1139208 A JPH1139208 A JP H1139208A JP 29378897 A JP29378897 A JP 29378897A JP 29378897 A JP29378897 A JP 29378897A JP H1139208 A JPH1139208 A JP H1139208A
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Japan
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shared memory
computer
memory area
shared
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JP29378897A
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English (en)
Inventor
Takanori Hayashi
孝則 林
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各プロセスが共有メモリのオブジェクトをア
ドレス固定で参照する構造とし、読み出しにはロック無
しとすることで同期・排他制御を得るのみでは、共有オ
ブジェクトの書替えにはトランザクションの作成を必要
とする。 【解決手段】 複数のコンピュータ21〜23間でオブ
ジェクトを共有する場合、各コンピュータ上に共有オブ
ジェクトのコピーを保持する共有メモリ領域24、25
を用意し、マネージャプロセスが一定のタイミングでデ
ータをページ単位にコンピュータ間で転送する。このデ
ータ転送の方向を揃え、書き込み競合によるデータの矛
盾をなくすため、共有メモリ領域に書き込めるのは共有
メモリ領域の所有コンピュータ上のプロセスのみとす
る。二重系コンピュータシステムの場合、それぞれの共
有メモリ領域間で情報更新又は必要時コピーして同期を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オブジェクト指向
システムのオブジェクトのような複雑な参照関係を持つ
データを共有するための共有メモリシステムに係り、特
に同期・排他制御した共有オブジェクトの参照・変更処
理に関する。
【0002】
【従来の技術】
(A)共有メモリシステム(オブジェクト)について。
【0003】オブジェクト指向システムでは、複雑な参
照関係をもつオブジェクト構造を協調して働く複数のプ
ロセスから同時に参照・更新できることが求められる。
【0004】現在、このような共有オブジェクトは市販
のオブジェクト指向データベース管理システム(0bj
ect 0riented Data Base Ma
nagement System,OODBMS)を使
って実現されている。
【0005】この方式において、オブジェクトの参照関
係は、特別な参照構造(レファレンス)を作って参照関
係をアプリケーションプロセスのアドレス空間から独立
させ、参照にはポインタを計算する。
【0006】他には、OSの仮想記憶機構を利用してポ
インタ計算をぺ一ジごとに一括して行うようにしている
ものもある現状のシステムでは、参照へのアクセスご
と、あるいはべ一ジのロードごとにポインタ計算が必要
で参照関係を利用するためのオーバーへッドが大きい。
頻繁に参無関係を追うシステムや性能を要求されるリア
ルタイムシステムではこのオーバーヘッドは無視できな
い。
【0007】また、ページごとにポインタ計算をする方
法では、実メモリ上に存在するページの内容はプロセス
ごとにポインタ値が異なるものになるため、実メモリ上
のページ実体をプロセス間で共有するこどができず、実
メモリの利用効率が悪い。
【0008】これらの事情から、複数のアプリケーショ
ンプロセスから共有メモリのデータを参照するにおい
て、共有メモリをマッピングするアドレスを固定とし、
各アプリケーションプロセスによるデータの参照をポイ
ンタ値で行う共有オブジェクトシステムがある。
【0009】このシステムでは、図14に示すように、
プロセス1及びプロセス2がディスクで示す共有メモリ
3のオブジェクトデータを共有するのに、固定アドレス
で参照する。こうすることで、オブジェクトはすべての
プロセスから同じアドレスに見え、参照関係を単なるポ
インタで構築することができる。これにより、 (1)参照関係を作るのに特別なデータ構造(レファレ
ンス)を使う必要がなくなる。
【0010】(2)アクセスのためにポインタ計算をす
る必要がなくなる。
【0011】(3)実メモリ上のべ一ジをプロセス間で
共有でき、実メモリの利用効率が良くなる。
【0012】(B)同期・排他制御機構について。
【0013】共有オブジェクトを参照・書替えするの
に、複数のプロセスが共有メモリに安全にアクセスでき
るための同期・排他制御機構が必要となる。
【0014】この機構は、市販のOODBMSではトラ
ンザクションという処理単位によって実現している。ト
ランザクションではデータベースの読み書きに対してオ
ブジェクトをロックし(通常、同一ペ一ジ内の他のオブ
ジェクトも同時にロックされる)、トランザクションが
終了するまで他のトランザクションが該当のオブジェク
トにアクセスできないようにする。
【0015】この同期・排他制御機構について、トラン
ザクションがオブジェクトをロックすると他のトランザ
クションからは該等オブジェクトにアクセスできなくな
り、ロックが解除されるまで待たなければならない。
【0016】そこで、図15に示すように、共有メモリ
10のデータをブロック単位で読み書き可能にするマネ
ージャプロセス11を設け、アプリケーションプロセス
12は共有メモリ10に対してブロック単位の読み出し
専用とし、アプリケーションプロセスによる共有メモリ
のデータ更新は、1ブロックの更新用メモリに共有メモ
リの該等ブロックをコピーしておき、更新用メモリに対
してデータの更新を行い、マネージャプロセスが更新用
メモリをブロック毎に対応する共有メモリ10のブロッ
クにコピーするものがある。
【0017】これにより、他プロセスでの書き込み時に
もロックが掛からないようにでき、読み出しは何時でも
できる。そして、共有メモリ更新時も事前に各トランザ
クションで前状態のコピーを作らせているのでトランザ
クションではダーティリード(矛盾のあるデータ読み出
し)の問題も回避される。さらに、更新時以外は共有メ
モリのコピーがなく、ポインタ計算なども必要ないので
効率が良くなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の各プロセスが共
有メモリのオブジェクトをアドレス固定で参照する構造
とし、読み出しにはロック無しとすることで同期・排他
制御を得るにおいて、共有オブジェクトを書替える際に
は簡単なものでも必ずトランザクションを構成しなけれ
ばならず、プログラム作成の負担が大きい。
【0019】また、トランザクション毎に更新用メモリ
領域から本来のオブジェクトのメモリ領域へブロック
(もしくはページ)単位のコピーが必要となる。
【0020】これは、監視制御システムでの共有オブジ
ェクト利用のほとんどで書込みプロセスを1つにしてい
ることを考えると、無駄が大きい。
【0021】本発明の目的は、トランザクションを構成
することなく、共有オブジェクトの参照・変更ができる
共有メモリシステムを提供することにある。
【0022】本発明の他の目的は、二重系コンピュータ
システムにおける共有オブジェクトの同期を容易にする
共有メモリシステムを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、監視制御シス
テムなど、オブジェクトを共有してもほとんどの場合に
は書き込みプロセスを1つにしていることに着目し、共
有メモリシステムにトランザクション機能を持たず共有
オブジェクト更新の同期管理をアプリケーションプロセ
スに任せることにより、共有メモリシステムを簡潔に
し、また、書き込みプロセスが1つの場合には同期処理
も不要なことが多いので同期処理を省略できて効率も上
がるようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
【0024】(第1の発明)単一コンピュータ内の複数
のプロセスが共有メモリの共有オブジェクトを参照・変
更する共有メモリシステムにおいて、前記コンピュータ
のオペレーティングシステムが持つ共有メモリ機能を用
い、共有オブジェクトを保持する共有メモリ領域を各プ
ロセスで同一のアドレスになるようにマッピングするこ
とを特徴とする。
【0025】(第2の発明)複数のコンピュータ間で複
数のプロセスが共有メモリの共有オブジェクトを参照・
変更する共有メモリシステムにおいて、各コンピュータ
上に共有オブジェクトのコピーを保持する共有メモリ領
域を用意し、前記共有メモリ領域に書き込めるのは該共
有メモリ領域を所有するコンピュータ上のプロセスのみ
としかつ他のプロセスが参照しているときにデータのパ
ージ及び転送のタイミングにアクセス例外を使用し、他
のコンピュータ上のプロセスからの参照にはマネージャ
プロセスが一定のタイミングでデータをページ単位にコ
ンピュータ間で転送することを特徴とする。
【0026】また、本発明は、監視制御システムなど、
共有メモリの共有オブジェクトを書替え可能な実行プロ
セスを持つ実行コンピュータと、このコンピュータのダ
ウン時に切り替えられて実行する待機コンピュータを持
つ二重系コンピュータシステムにおけるデータ同期を、
実行コンピュータで共有メモリを書替えたときに更新情
報を待機コンピュータに与えること、又はコンピュータ
の共有メモリ領域間で必要時にコピーを取ることにより
データ同期を得るようにしたもので、以下の構成を特徴
とする。
【0027】(第3の発明)プロセスを実行するコンピ
ュータと、このコンピュータのダウン時にプロセスを実
行する待機コンピュータを有する二重系コンピュータシ
ステムの各コンピュータに読み書きできる共有メモリ領
域を設けて共有オブジェクトを同期させる共有メモリシ
ステムにおいて、前記実行コンピュータのプロセスが共
有メモリ領域にデータ書込みを行ったときの更新情報を
前記待機コンピュータのプロセスに通知し、待機コンピ
ュータの共有メモリ領域のデータを更新することを特徴
とする。
【0028】(第4の発明)プロセスを実行するコンピ
ュータと、このコンピュータのダウン時にプロセスを実
行する待機コンピュータを有する二重系コンピュータシ
ステムの各コンピュータに読み書きできる共有メモリ領
域を設けて共有オブジェクトを同期させる共有メモリシ
ステムにおいて、前記待機コンピュータは前記実行コン
ピュータの共有メモリ領域のデータを必要時にコピーで
きるコピー用共有メモリ領域を持ち、このコピー用共有
メモリ領域から読み出したデータで読み書きできる共有
メモリ領域のデータを更新することを特徴とする。
【0029】(第5の発明)プロセスを実行するコンピ
ュータと、このコンピュータのダウン時にプロセスを実
行する待機コンピュータを有する二重系コンピュータシ
ステムの各コンピュータに読み書きできる共有メモリ領
域を設けて共有オブジェクトを同期させる共有メモリシ
ステムにおいて、前記待機コンピュータは前記実行コン
ピュータの共有メモリ領域のデータを必要時に共有メモ
リ領域にコピーできる接続をしておき、この共有メモリ
領域を前記実行コンピュータがダウンしたときに読み書
き可能な状態に変換することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)単一コンピュータシステムの場合。
【0031】単一コンピュータ内でのみオブジェクトを
共有する場合は、OS(オペレーティングシステム)の
共有メモリ機能を用い、共有オブジェクトを保持する共
有メモリ領域を各プロセスで同一のアドレスになるよう
にマツピングする。
【0032】この方法では、物理メモリをプロセス間で
共有しているため、あるプロセスでの共有オブジェクト
ヘの書き込みが他のプロセスに瞬時に反映されるので、
プロセス間のデータ同期のために特別な処理は必要な
い。また、複数のプロセスから書き込む場合や、部分的
な更新状態を他のプロセスから読みたくない場合は、ア
プリケーションで同期処理を行う。
【0033】これにより、トランザクションを構成する
事なく、複数のプロセスによる共有オブジェクトの参照
・変更が可能となり、プロセスのプログラムが簡単にな
る。また、共有オブジェクトのアクセスがオーバヘッド
なく通常のメモリアクセスと同等にできる。
【0034】(第2の実施形態)ネットワークコンピュ
ータシステムの場合。
【0035】ネツトワークでつながれた複数のコンピュ
ータ間でオブジェクトを共有する場合、各コンピュータ
上に共有オブジェクトのコピーを保持する共有メモリ領
域を用意した上で、マネージャプロセスが一定のタイミ
ング(後述)でデータをページ単位にコンピュータ間で
転送することで各コンピュータの共有メモリ領域間の同
一性を保持する。
【0036】このデータ転送の方向を揃え、書き込み競
合によるデータの矛盾をなくすため、共有メモリ領域に
書き込めるのは1つのコンピュータ(共有メモリ領域の
所有コンピュータと呼ぶ)上のプロセスのみとする。も
ちろん、システムで複数の共有メモリ領域を扱う場合
は、それぞれの共有メモリ領域は異なる所有コンピュー
タを持てる。
【0037】例えば、図1に示すように、コンピュータ
21〜23間でオブジェクトを共有するのに、コンピュ
ータ21が所有する共有メモリ領域24にはコンピュー
タ21上のプロセスのみが書込みを可能とし、コンピュ
ータ22が所有する共有メモリ領域25にはコンピュー
タ22上のプロセスのみが書込み可能とする。共有メモ
リ領域24、25に対するオブジェクトの読み出しはコ
ンピュータ21、22、23の全てで可能である。
【0038】本実施形態における具体的なオブジェクト
の転送のタイミングと処理は次のようになる。
【0039】(1)図2に示すように、プロセスの動作
するコンピュータ26が所有する共有メモリ領域28を
ローカル領域、他のコンピュータ27が所有する共有メ
モリ領域29をリモート領域と呼ぶことにする。
【0040】ローカル領域、リモート領域とも共有メモ
リ領域は使用するプロセスのある各コンピュータ上のO
Sの共有メモリ機能を使って用意され、使用する各プロ
セスがマップするが、プロセスごとの初期アクセス権
は、ローカル領域は読み込みのみ、リモート領域は無し
に設定しておく。
【0041】(2)図3に書込み要求フローを示すよう
に、プロセスがローカル領域のページに初めて書き込む
ときは、アクセス例外が発生するので、例外処理からマ
ネージャプロセスに書き込み権を要求する。マネージャ
プロセスは該当ページが他のコンピュータから参照され
ていないかチェックし、参照されていればそのコンピュ
ータにパージ(無効化)要求を発行する。
【0042】パージを要求された他のコンピュータでは
該当ページを参照している各プロセスのそのページヘの
アクセス権を無しにする。その後、要求元プロセスの該
当ページに書き込みアクセス権を与えて書き込みを再実
行させる。
【0043】(3)図4に読み出し要求フローを示すよ
うに、プロセスがリモート領域のページを初めて参照す
るときは、アクセス例外が発生するので、例外処理から
マネージャプロセスに読み出し権を要求する。マネージ
ャプロセスは該当ページが同一コンピュータ上の他のプ
ロセスで既に参照されているか調べて、まだ参照されて
いない場合は共有メモリ領域の所有コンピュータにペー
ジの転送を要求する。転送要求を受けたコンピュータで
は該当ページに書き込みアクセス権を持つ全てのプロセ
スのそのページヘのアクセス権を読み出しのみにした上
で、該当ページのデータを要求元コンピュータに転送す
る。
【0044】要求元のマネージャプロセスではその後、
要求元プロセスの該当ページに読み出しアクセス権を与
えて読み出しを再実行させる。
【0045】以上までの処理において、図5の(a)〜
(c)は、プロセス及びコンピュータにおける共有メモ
リ領域の各ページの状態の遷移関係を示す。図示におい
て、矢印の遷移が起きるとは同時にブロック内の状態に
矢印の遷移が起きる。
【0046】前記の(2)と(3)の処理は、所有コン
ピュータと所有しないコンピュータの間で相互に相手方
の共有メモリ領域の該等ページの状態を元に戻すので、
これらは必要に応じて繰り返し実行される。(2)の処
理ではパージ情報だけが送られて実際のページのデータ
は(3)の処理タイミングでのみ転送される。
【0047】以上のとおり、本実施形態では、トランザ
クションを構成することなく共有オブジェクトの参照・
変更が可能になるのに加えて、共有オブジェクトのデー
タの転送が参照側コンピュータのプロセスでページを必
要とするときに初めて起きるため、転送効率が良くな
る。
【0048】(第3の実施形態)二重系コンピュータシ
ステムの場合。
【0049】監視制御システムなどでは、二重系コンピ
ュータシステムに構成され、共有メモリに対して複数の
コンピュータ上のプロセスからの書替え、あるいは書替
え可能なコンピュータの切り替えができることが必要と
なる。
【0050】しかし、前記の第2の実施形態では特定の
共有オブジェクトに書き込めるプロセスは特定のコンピ
ュータ上のプロセスに限定されるため、他のコンピュー
タ上のプロセスからのデータの変更ができない。
【0051】図6は、共有メモリ領域を使用する二重系
システムの構成例を示す。通常時は、共有メモリ31を
読み/書きして実際の業務を行うコンピュータ32と、
共有メモリ31を参照することでコンピュータ32を監
視しながら待機しておきコンピュータ32のダウン時に
はその業務を引き継ぐコンピュータ33と、必要に応じ
て共有メモリ31を参照するその他のコンピュータ34
とからなる。このシステムでは共有メモリ31には切り
替えによりコンピュータ32又は33から書き込みが行
われる。
【0052】実際には、図7に示すように、共有メモリ
31の領域の実態(あるいはコピー)を各コンピュータ
32〜34上に用意している。そして、コンピュータ3
2上の共有メモリ領域31Aとコンピュータ33上の共
有メモリ領域31Bの間では常にデータの同期が取れて
いる必要がある。
【0053】すなわち、コンピュータ32がダウンする
と、共有メモリ領域31Aにアクセスできないため、コ
ンピュータ33上の共有メモリ領域31Bに最新のデー
タが保存されている必要がある。
【0054】一方、コンピュータ34上の共有メモリ領
域31Cは必要時に共有メモリ領域31A又は31Bか
らデータをコピーすれば良いため、部分的なコピーのみ
を持ったキャッシュとして機能すれば良い。
【0055】本実施形態では、以上のことを利用し、二
重系システムでの共有メモリ領域の同期方式を以下のよ
うにする。
【0056】(3−1)アプリケーションによる同期方
式。
【0057】図7において、コンピュータ32上の共有
メモリ領域31Aとコンピュータ33上の共有メモリ領
域31Bとはシステム的に独立している。そこで、図8
に示すように、コンピュータ32上の実行プロセスは共
有メモリ領域31Aへの書込みを記録し、一定の単位デ
ータ毎に更新情報をコンピュータ33上の待機プロセス
に通知し、待機プロセスから共有メモリ領域31Bに3
1Aと同じ内容を書込む用にする。
【0058】これにより、共有メモリ領域31Aと31
Bのデータは、アプリケーションで管理された範囲で同
期を得ることができる。
【0059】なお、コンピュータ34上の共有メモリ領
域31Cは、通常時はコンピュータ33上の共有メモリ
領域31Bに第2の実施形態と同様の方式で接続し、要
求時コピーによって最新データを参照できる。
【0060】また、コンピュータ33がダウンした場
合、図9に示すように、共有メモリ領域31Cは、デー
タを一旦破棄し、新たにコンピュータ32上の共有メモ
リ領域31Aからコピーする。これにより、コンピュー
タ32又は33のいずれかが動作していれば、その切り
替えを意識する事なく同期した共有メモリ領域31Cを
参照することができる。
【0061】また、コンピュータ32がダウンした場
合、図10に示すように、コンピュータ33上の待機プ
ロセスが実行プロセスとなって作業を続ける。この場合
は、コンピュータ34には影響しない。
【0062】(3−2)読み出しによる同期方式。
【0063】図11に示すように、コンピュータ33上
の共有メモリ領域31B’は、第2の実施形態の方式で
コンピュータ32上の共有メモリ領域31Aに接続して
おく。コンピュータ33上の待機プロセスは、共有メモ
リ領域31B’から定期的にデータを読み出し、一定の
単位毎に共有メモリ領域31B上のデータを更新する。
【0064】この方式では、コンピュータ32上の実行
プロセスでは共有メモリの同期を管理する(同期を意識
する)必要がなく、待機プロセス側で更新単位を把握す
ることで共有メモリ領域31Bを同期させる。コンピュ
ータ32のダウン時の処理は前記のアプリケーションに
よる同期方式と同じになる。
【0065】(3−3)要求コピーによる同期方式。
【0066】図12に示すように、コンピュータ33上
の共有メモリ領域31Bとコンピュータ34上の共有メ
モリ領域31Cは、第2の実施形態と同様の方式で、共
にコンピュータ32上の共有メモリ領域31Aに接続し
ておき、要求時にコピーにより最新データを参照できる
ようにする。
【0067】コンピュータ33上の待機プロセスは、共
有メモリ領域31Bのデータを周期的に参照することに
よって、共有メモリ領域31Bを常に最新のデータに近
い状態に保持する。
【0068】そして、コンピュータ32がダウンした場
合、図13に示すように、コンピュータ33上の共有メ
モリ領域31Bはデータをそのままにして共有メモリ領
域31Aから切り離し、読み書き可能な状態にする。そ
の上で、待機プロセスが作業を引き継いで続ける。コン
ピュータ34上の共有メモリ領域31Cは、データを一
旦破棄し、新たに共有メモリ領域31Bに接続する。
【0069】この同期方式では、共有メモリ領域31A
と31Bとが完全に同期しないため、共有メモリ上のデ
ータに更新ログなど障害時の復帰情報を含ませておく。
【0070】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、オブジ
ェクトを共有し書き込みプロセスを1つとする共有メモ
リシステムでは共有メモリシステムにトランザクション
機能を持たず共有オブジェクト更新の同期管理をアプリ
ケーションプロセスに任せるようにしたため、共有メモ
リシステムを簡潔にし、トランザクションによる同期処
理も不要にした参照・変更ができる。
【0071】また、本発明によれば、二重系コンピュー
タシステムにおけるデータ同期を、実行コンピュータで
共有メモリを書替えたときに更新情報を待機コンピュー
タに与えること、又はコンピュータの共有メモリ領域間
で必要時にコピーを取ることによりデータ同期を得るよ
うにしたため、実行コンピュータのダウン時にも同期を
得た共有メモリシステムとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す共有メモリ領域と所有
コンピュータの関係図。
【図2】実施形態における共有メモリ領域とアクセス権
の説明図。
【図3】実施形態における書込み要求のフロー。
【図4】実施形態における読み出し要求のフロー。
【図5】実施形態における共有メモリ領域の各ページの
状態の遷移関係図。
【図6】共有メモリ領域を使用する二重系システムの構
成例。
【図7】二重系の共有メモリ領域。
【図8】本発明の実施形態を示すアプリケーションによ
る同期方式。
【図9】実施形態におけるコンピュータ33のダウン時
の参照切り替え。
【図10】実施形態におけるコンピュータ32のダウン
時の参照切り替え。
【図11】本発明の実施形態を示す読み出しによる同期
方式。
【図12】本発明の実施形態を示す要求コピーによる同
期方式。
【図13】実施形態におけるコンピュータ32のダウン
時の切り替え。
【図14】従来の固定アドレス構造。
【図15】従来のシステム構成。
【符号の説明】
21、22、23、26、27…コンピュータ 24、25…共有メモリ 28…ローカル領域 29…リモート領域 31…共有メモリ 31A、31B、31C…共有メモリ領域 32、33、34…コンピュータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一コンピュータ内の複数のプロセスが
    共有メモリの共有オブジェクトを参照・変更する共有メ
    モリシステムにおいて、 前記コンピュータのオペレーティングシステムが持つ共
    有メモリ機能を用い、共有オブジェクトを保持する共有
    メモリ領域を各プロセスで同一のアドレスになるように
    マッピングすることを特徴とする共有メモリシステム。
  2. 【請求項2】 複数のコンピュータ間で複数のプロセス
    が共有メモリの共有オブジェクトを参照・変更する共有
    メモリシステムにおいて、 各コンピュータ上に共有オブジェクトのコピーを保持す
    る共有メモリ領域を用意し、前記共有メモリ領域に書き
    込めるのは該共有メモリ領域を所有するコンピュータ上
    のプロセスのみとしかつ他のプロセスが参照していると
    きにデータのパージ及び転送のタイミングにアクセス例
    外を使用し、他のコンピュータ上のプロセスからの参照
    にはマネージャプロセスが一定のタイミングでデータを
    ページ単位にコンピュータ間で転送することを特徴とす
    る共有メモリシステム。
  3. 【請求項3】 プロセスを実行するコンピュータと、こ
    のコンピュータのダウン時にプロセスを実行する待機コ
    ンピュータを有する二重系コンピュータシステムの各コ
    ンピュータに読み書きできる共有メモリ領域を設けて共
    有オブジェクトを同期させる共有メモリシステムにおい
    て、 前記実行コンピュータのプロセスが共有メモリ領域にデ
    ータ書込みを行ったときの更新情報を前記待機コンピュ
    ータのプロセスに通知し、待機コンピュータの共有メモ
    リ領域のデータを更新することを特徴とする共有メモリ
    システム。
  4. 【請求項4】 プロセスを実行するコンピュータと、こ
    のコンピュータのダウン時にプロセスを実行する待機コ
    ンピュータを有する二重系コンピュータシステムの各コ
    ンピュータに読み書きできる共有メモリ領域を設けて共
    有オブジェクトを同期させる共有メモリシステムにおい
    て、 前記待機コンピュータは前記実行コンピュータの共有メ
    モリ領域のデータを必要時にコピーできるコピー用共有
    メモリ領域を持ち、このコピー用共有メモリ領域から読
    み出したデータで読み書きできる共有メモリ領域のデー
    タを更新することを特徴とする共有メモリシステム。
  5. 【請求項5】 プロセスを実行するコンピュータと、こ
    のコンピュータのダウン時にプロセスを実行する待機コ
    ンピュータを有する二重系コンピュータシステムの各コ
    ンピュータに読み書きできる共有メモリ領域を設けて共
    有オブジェクトを同期させる共有メモリシステムにおい
    て、 前記待機コンピュータは前記実行コンピュータの共有メ
    モリ領域のデータを必要時に共有メモリ領域にコピーで
    きる接続をしておき、この共有メモリ領域を前記実行コ
    ンピュータがダウンしたときに読み書き可能な状態に変
    換することを特徴とする共有メモリシステム。
JP29378897A 1997-05-22 1997-10-27 共有メモリシステム Pending JPH1139208A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7246135B2 (en) * 2001-01-08 2007-07-17 Intel Corporation Sharing classes between programs

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