JPH1138078A - コロナ放電撮影システム - Google Patents

コロナ放電撮影システム

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Publication number
JPH1138078A
JPH1138078A JP20377297A JP20377297A JPH1138078A JP H1138078 A JPH1138078 A JP H1138078A JP 20377297 A JP20377297 A JP 20377297A JP 20377297 A JP20377297 A JP 20377297A JP H1138078 A JPH1138078 A JP H1138078A
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JP
Japan
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corona discharge
filter
photographing
unit
wavelength
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JP20377297A
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English (en)
Inventor
Masami Nishiko
雅美 西子
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NESUTO KK
Original Assignee
NESUTO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コロナ放電の発生箇所を正確かつ容易に検出
することができるコロナ放電撮影システムを提供するこ
とにある。 【解決手段】 コロナ放電撮影システム10は、コロナ
放電により生じるストリーマから放出される紫外光を撮
影する撮影部1と、撮影部1の出力を増幅して映像信号
を画像に変換する画像処理部2と、画像処理部2から出
力される映像信号を記録する記録部3と、この映像信号
に基づいて表示を行う表示部4とから構成される。撮影
部1は、撮像管11、フィルタ部13、レンズ17を備
えている。例えば、撮像管11はストリーマから放出さ
れる紫外光に対して受光感度を有する光導電体31を備
えたアバランシェ倍増動作型撮像管が用いられる。フィ
ルタ部13は、2種類のフィルタ21、22、フィルタ
切り替え機構15を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧電線等の周辺
に発生するコロナ放電を撮影するコロナ放電撮影システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】電力の送電設備において、高圧送電線の
素線切れや送電線を支持する碍子の絶縁劣化等に伴い発
生するコロナ放電は、送電線付近でのラジオ受信障害
や、コロナ損による電力損失の原因となる。特に、コロ
ナ放電が生じる状態を長時間放置すると絶縁破壊に至る
恐れがあるため、コロナ放電の発生箇所を早期に検出し
て、絶縁破壊に至る前に設備の保全を行う必要がある。
【0003】このコロナ放電の発生箇所を検出する方法
としては、コロナ放電時に生じる超音波をマイクで測
定して検出を行う、コロナ放電時に生じる電磁波をア
ンテナで受信して検出を行う、コロナ放電時に生じる
可視光を長時間露光して撮影することで検出を行う、等
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した
超音波を測定する方法を用いた場合には、超音波の大き
さと超音波の発生方向は測定できるが、その発生箇所を
特定することは容易ではなかった。例えば、送電線近辺
の上空をヘリコプタで飛行して超音波の測定を行う場合
には、ヘリコプタのエンジン等から発生する超音波も含
んで測定されてしまう。特に、最近のヘリコプタはジェ
ットエンジンでロータを駆動するものが多く、このジェ
ットエンジンは超音波を含む広いスペクトルの音波を発
生しているため、測定された超音波の中からコロナ放電
により生じた超音波だけを抽出し、コロナ放電の発生箇
所を特定することは容易ではなかった。
【0005】また、電磁波を受信する方法を用いた場
合も、超音波を測定する方法と同様に、電磁波の大き
さと電磁波の発生方向は測定できるが、その発生箇所を
特定することは容易ではなかった。例えば、コロナ放電
により発生する電磁波を測定することで、コロナ放電の
発生箇所が数十メートルの範囲にあることは検出可能で
あるが、正確な発生箇所を特定することは不可能であっ
た。また、超音波を測定する方法や電磁波を受信す
る方法では、測定して収録したデータを研究室等に持ち
帰り別途解析処理する必要があり、リアルタイムに検出
結果を知ることができなかった。
【0006】また、可視光を撮影する方法を用いた場
合には、コロナ放電により生じる光の波長に含まれるわ
ずかな可視成分を長時間露光することでしか撮影するこ
とができなかった。このため、撮影に時間を要するとい
った問題があった。特に、架空送電線を広範囲に渡り撮
影することは、困難であった。
【0007】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的はコロナ放電の発生箇所を正確
かつ容易に検出することができるコロナ放電撮影システ
ムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明のコロナ放電撮影システムは、コロナ放
電の発生に伴って放出される光の検出が可能な受光部を
有する撮影部を用いてコロナ放電の撮影を行い、撮影に
よって得られた映像を表示部の画面に表示している。本
出願人等の研究によると、コロナ放電の発生に伴って、
その発生箇所の周辺に放射状に延びた線状の発光体が出
現し、この発光体から紫外光が放出されることが確認さ
れている。したがって、本発明によれば、コロナ放電の
発生に伴って放出される紫外光を検出して上述した発光
体の映像を表示することにより、直接的に目視すること
ができないコロナ放電の観察が可能となり、しかもコロ
ナ放電に伴って放出される紫外光を直接観察して映像表
示を行うため長時間露光や複雑な解析処理が不要であっ
て、コロナ放電の発生箇所の検出やコロナ放電現象自体
の観察を正確かつ容易に行うことができる。
【0009】また、本発明のコロナ放電撮影システム
は、上述した構成に加えて映像記録部を備えており、撮
影によって得られた映像を逐次記録することができる。
特に、本発明によればコロナ放電現象をリアルタイム画
像(動画像)としてとらえることができるため、この映
像を既存の各種映像記録装置(例えばビデオデッキ等)
を用いて簡単に記録することができる。したがって、コ
ロナ放電を撮影した映像の記録および保存が容易とな
り、必要な解析を撮影とは異なる日時に行うことも可能
となる。
【0010】上述した受光部は、コロナ放電の発生に伴
って放出される光を検出するために、ほぼ400nm以
下の波長の光に対して受光感度を有することが望まし
い。また、このような特性を有する受光部を含む撮影部
として、例えばアバランシェ倍増動作型撮像管を用いる
ことができる。
【0011】また、上述した撮影部は、雨天あるいは曇
天時の太陽光を遮断するとともにコロナ放電により生じ
る光を透過する特性を有する第1のフィルタや、晴天時
の太陽光を遮断するとともにコロナ放電により生じる光
を透過する特性を有する第2のフィルタを備えており、
コロナ放電の観察に障害となる太陽光を遮断することが
できる。すなわち、撮影部内の受光部が地上に到達する
太陽光に対して受光感度を有している場合には、コロナ
放電の発生に伴って放出される紫外光とともに太陽光を
検出してしまい、コロナ放電のみを観察することができ
ないが、上述した第1のフィルタあるいは第2のフィル
タを用いることにより、地上に太陽光が到達する昼間で
あってもコロナ放電の観察を行うことができる。このよ
うな第1のフィルタとしてはほぼ250nmからほぼ4
00nmの間の波長の光を透過する特性を有することが
好ましく、第2のフィルタとしてはほぼ200nmから
290nmの間の光を透過する特性を有することが好ま
しい。
【0012】また、フィルタ切り替え部によって、上述
した第1および第2のフィルタを必要に応じて切り替え
て使用することが好ましい。例えば、撮影部に太陽光が
入射されない夜間には、いずれのフィルタも用いずにコ
ロナ放電の観察を行う。また、昼間であって雨天あるい
は曇天時には第1のフィルタを用いて、昼間であって晴
天時には第2のフィルタを用いてコロナ放電の観察を行
う。このように、使用するフィルタを適宜切り替えるこ
とにより、夜間および昼間の別を問わず、しかも天候を
考慮することなく、常時コロナ放電の観察を行うことが
できる。
【0013】特に、上述した本発明のコロナ放電撮影シ
ステムは、送電線近傍あるいは送電線を支持する碍子近
傍で発生するコロナ放電を観察する場合に適している。
一般に、送電線や碍子を含む送電設備は、地面から隔た
った位置であってしかも山奥等の不便な場所に設置され
ることも多く、その全長も長いため、複雑な処理を行う
ことなく簡単にコロナ放電を観察する手法が望まれてお
り、上述した本発明のコロナ放電撮影システムによって
送電線や碍子の近傍を撮影するだけでコロナ放電の観察
を行うことができれば便利である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を適用したコロナ放電撮影
システムは、コロナ放電を映像として観察したり記録し
たりすることができ、また、使用するフィルタを切り替
えることで撮影時の周囲の天候等に応じて最適な条件で
コロナ放電を撮影することができる点に特徴がある。
【0015】なお、コロナ放電に伴って、空気中に放射
状に延びる線状の放電が発生し、この線状の放電から紫
外光が放出されると考えられる。本明細書においては、
コロナ放電の発生に伴って紫外光を放出する放射状の発
光体を「ストリーマ」と称し、このストリーマから放出
される紫外光を検出することにより、コロナ放電の観察
を行うものとする。
【0016】以下、本発明を適用した一実施形態のコロ
ナ放電撮影システムについて、図面を参照しながら具体
的に説明する。
【0017】(1)コロナ放電撮影システムの構成 図1は、本発明を適用した一実施形態のコロナ放電撮影
システム10の構成を示す図である。同図に示すコロナ
放電撮影システム10は、コロナ放電によって生じるス
トリーマを撮影する撮影部1と、撮影部1の出力を増幅
して映像信号に変換する画像処理部2と、画像処理部2
から出力される映像信号を記録する記録部3と、この映
像信号に基づいて表示を行う表示部4とを含んで構成さ
れている。
【0018】撮影部1は、撮像管11、フィルタ部1
3、レンズ17を含んで構成されている。撮像管11
は、ストリーマから放出される紫外光を検出し、電気信
号に変換して出力する。フィルタ部13は、所定の透過
特性を有する2種類のフィルタとこれらのフィルタを切
り替える機構を有してる。ストリーマから放出される紫
外光は、レンズ17およびフィルタ部13を介して撮像
管11に入射される。
【0019】図2は、撮像管11の構造を示す図であ
る。撮像管11は、光導電体31、電子銃32、集束コ
イル33、偏向コイル34を含んで構成されている。光
導電体31は、入射される光の強弱に応じて抵抗の変化
が生じる特性を有する。電子銃32から放出された電子
ビームは、集束コイル33および偏向コイル34によっ
て光導電体31の表面を走査する。光導電体31の表面
に入射された光の強弱に応じた抵抗の変化が、電子ビー
ムの走査によって電気信号として取り出される。電子ビ
ームが光導電体31の全面を走査する周期が1フレーム
分の更新周期となる。例えば、電子ビームの走査は、1
/60秒周期で行なわれる。
【0020】上述した光導電体31は、ストリーマから
放出される紫外光に対して受光感度を有している。図3
は、ストリーマから放出される紫外光の波長分布と光導
電体31の受光感度を示す図である。同図の特性線aに
示すように、ストリーマから放出される紫外光には、ほ
ぼ400nm以下の波長が含まれている。また、図3の
特性線bに示すように、光導電体31は、ほぼ220n
mからほぼ650nmの波長に対して受光感度を有して
いる。
【0021】撮像管11には、このような受光感度をも
つ光導電体31を備えた、例えばアバランシェ倍増動作
型撮像管が用いられる。アバランシェ倍増動作型撮像管
は、非晶質半導体における電荷のアバランシェ倍増とい
う光導電性ターゲットの動作原理を利用したものであ
り、感度および解像度が高く、特に紫外光の波長に対し
て良好な受光感度を有する。
【0022】フィルタ部13は、図1に示すようにそれ
ぞれが異なる透過特性を有する2つのフィルタ21、2
2とフィルタ切り替え機構15とを備えている。一方の
フィルタ21は、地上に到達する曇天時あるいは雨天時
の太陽光(以下、「曇天時の太陽光」と称して説明を行
う)を遮断するとともにストリーマから放出される紫外
光を透過する特性を有している。また、他方のフィルタ
22は、地上に到達する晴天時の太陽光を遮断するとと
もにストリーマから放出される紫外光を透過する特性を
有している。
【0023】図4は、フィルタ21の透過特性を示す図
である。同図の特性線aはストリーマから放出される紫
外光の波長分布を、特性線cはフィルタ21の透過特性
を、特性線dは曇天時の太陽光の波長分布をそれぞれ示
している。
【0024】フィルタ21は、曇天時の太陽光に含まれ
るほぼ400nm以上の波長の光を遮断し、かつストリ
ーマから放出される紫外光に含まれるほぼ400nm以
下の波長の光を透過する特性を有している。例えば、フ
ィルタ21は、250nmから400nmの波長の光を
透過する特性を有している。
【0025】図5は、フィルタ22の透過特性を示す図
である。同図の特性線aはストリーマから放出される紫
外光の波長分布を、特性線cはフィルタ22の透過特性
を、特性線dは晴天時の太陽光の波長分布をそれぞれ示
している。
【0026】フィルタ22は、晴天時の太陽光に含まれ
るほぼ290nm以上の波長の光を遮断し、かつストリ
ーマから放出される紫外光に含まれるほぼ290nm以
下の波長の光を透過する特性を有している。例えば、フ
ィルタ22は、200nmから290nmの波長の光を
透過する特性を有している。
【0027】フィルタ切り替え機構15は、上述した2
種類のフィルタ21、22を、レンズ17と撮像管11
との間に挿入するためのものである。図6は、フィルタ
切り替え機構15による切り替え動作を説明するための
図である。同図に示すように、フィルタ切り替え機構1
5は、2種類のフィルタ21、22のそれぞれを連結部
材23によって支持しており、これらの連結部材23を
出し入れしてフィルタ21、22の位置を移動させるこ
とにより、フィルタ21、22のいずれか一方をレンズ
17と撮像管11の間に介在させることができる。
【0028】レンズ17は、紫外線領域に対して高い透
過率を有する材質によって形成されている。例えば、レ
ンズ17の材質には、石英や蛍石が用いられる。
【0029】このような構成を有する撮影部1によって
撮影された映像は、電気信号として画像処理部2に入力
される。画像処理部2は、この電気信号から生成した映
像信号を記録部3と表示部4に向けて出力する。記録部
3は、画像処理部2から出力される映像信号を記録す
る。表示部4は、画像処理部2から出力される映像信号
に基づいて画面表示を行う。
【0030】上述したコロナ放電撮影システム10にお
いて、光導電体31が受光部に、撮像管11が撮影部
に、画像処理部2と表示部4が表示部に、記録部3が映
像記録部に、フィルタ切り替え機構15がフィルタ切り
替え部に、フィルタ21が第1のフィルタに、フィルタ
22が第2のフィルタにそれぞれ対応する。
【0031】(2)撮影モード 上述したように、本実施形態のコロナ放電撮影システム
は、使用するフィルタ21、22の切り替えをフィルタ
切り替え機構15によって適宜行うことにより、夜間
撮影モード、曇天時撮影モード、晴天時撮影モード
のそれぞれにおけるコロナ放電の撮影が可能となる。
【0032】夜間撮影モードは、夜間等において、コ
ロナ放電により生じる紫外光のみが撮影部1に入射され
る場合、すなわちこの紫外光の他に太陽光が入射されな
い場合に選択される。この夜間撮影モードにおいて、フ
ィルタ切り替え機構15は、2つのフィルタ21、22
のいずれもレンズ17と撮像管11との間に挿入しない
状態を維持する。
【0033】図7は、ストリーマから放出される紫外光
の波長成分の中で夜間撮影モードにおいて撮影可能な成
分を示す図である。同図において、特性線aはストリー
マから放出される紫外光の波長成分を、特性線bは光導
電体31の受光感度を、斜線領域hはストリーマから放
出される紫外光の波長成分の中で夜間撮影モードにおい
て撮影可能な成分をそれぞれ示している。夜間等におい
ては、ストリーマから放出される紫外光の波長成分と同
じ成分を有する太陽光が入射されないため、ストリーマ
から放出される紫外光の波長成分の全てを撮像管11の
光導電体31に入射させることができ、最も高感度でス
トリーマを撮影することができる。
【0034】曇天時撮影モードは、例えば昼間でかつ
天候が曇天あるいは雨天であり、ストリーマから放出さ
れる紫外光以外に曇天時の太陽光が撮影部1に入射され
る場合に選択される。このモードの場合には、フィルタ
切り替え機構15は、レンズ17と撮像管11との間に
フィルタ21を挿入する。
【0035】図8は、ストリーマから放出される紫外光
の波長成分の中で曇天時撮影モードにおいて撮影可能な
成分を示す図である。同図において、特性線aはストリ
ーマから放出される紫外光の波長成分を、特性線bは光
導電体31の受光感度を、特性線cはフィルタ21の透
過特性を、斜線領域hはストリーマから放出される紫外
光の波長成分の中で曇天時撮影モードにおいて撮影可能
な成分をそれぞれ示している。図4の特性線dで示した
ように、曇天時の太陽光は、ほぼ400nm以上の波長
成分を有しており、この波長成分は図8の特性線bで示
される光導電体31の受光感度を有する波長成分と部分
的に重複してストリーマの撮影の障害となる。曇天時撮
影モードにおいては、フィルタ21を用いることによっ
て曇天時の太陽光を遮断するとともに、ストリーマから
放出される紫外光の波長成分の一部を撮像管11の光導
電体31に入射させることができ、太陽光が存在する昼
間であってもストリーマを撮影することができる。
【0036】晴天時撮影モードは、例えば昼間でかつ
天候が晴天であり、ストリーマから放出される紫外光以
外に晴天時の太陽光が撮影部1に入射される場合に選択
される。このモードの場合には、フィルタ切り替え機構
15は、レンズ17と撮像管11との間にフィルタ22
を挿入する。
【0037】図9は、ストリーマから放出される紫外光
の波長成分の中で晴天時撮影モードにおいて撮影可能な
成分を示す図である。同図において、特性線aはストリ
ーマから放出される紫外光の波長成分を、特性線bは光
導電体31の受光感度を、特性線cはフィルタ22の透
過特性を、斜線領域hはストリーマから放出される紫外
光の波長成分の中で晴天時撮影モードにおいて撮影可能
な成分をそれぞれ示している。図5の特性線dで示した
ように、晴天時の太陽光は、ほぼ290nm以上の波長
成分を有しており、この波長成分は図9の特性線bで示
される光導電体31の受光感度を有する波長成分と部分
的に重複してストリーマの撮影の障害となる。晴天時撮
影モードにおいては、フィルタ22を用いることによっ
て晴天時の太陽光を遮断するとともに、ストリーマから
放出される紫外光の波長成分の一部を撮像管11の光導
電体31に入射させることができ、太陽光が存在する昼
間であってもストリーマを撮影することができる。
【0038】上述したように、本実施形態のコロナ放電
撮影システム10は、コロナ放電の発生に伴って放出さ
れる紫外光を検出可能な光導電体31を備えた撮像管1
1を用いることにより、この紫外光を放出する発光体と
してのストリーマの撮影が可能となる。このため、目視
によって直接観察できないストリーマ、すなわちコロナ
放電そのものを映像表示して観察することができる。特
に、ストリーマから放出される紫外光を検出するだけで
コロナ放電の観察ができるため、複雑な解析処理等を行
う必要がなく、コロナ放電の発生箇所や発生状態を正確
に、しかも簡単に観察することができる。
【0039】また、本発明のコロナ放電撮影システム1
0は、上述した構成に加えて記録部3を備えており、撮
影によって得られた映像を逐次記録することができる。
特に、本発明によればコロナ放電現象をリアルタイム画
像(動画像)としてとらえることができるため、この映
像を既存の各種映像記録装置(例えばビデオデッキ等)
を用いて簡単に記録することができる。したがって、コ
ロナ放電を撮影した映像の記録および保存が容易となり
必要な解析を撮影とは異なる日時に行うことも可能とな
る。
【0040】また、上述した撮影部1は、雨天あるいは
曇天時の太陽光を遮断するとともにコロナ放電により生
じる光を透過する特性を有するフィルタ21と、晴天時
の太陽光を遮断するとともにコロナ放電により生じる光
を透過する特性を有するフィルタ22を備えており、コ
ロナ放電の観察に障害となる太陽光を遮断することがで
きる。すなわち、撮影部1内の光導電体31が地上に到
達する太陽光に対して受光感度を有している場合には、
コロナ放電の発生に伴って放出される紫外光とともに太
陽光を検出してしまい、コロナ放電のみを観察すること
ができないが、上述したフィルタ21あるいはフィルタ
22を用いることにより、地上に太陽光が到達する昼間
であってもコロナ放電の観察を行うことができる。
【0041】また、撮像管11は、フィルタ切り替え機
構15を有するフィルタ部13を備えており、2種類の
フィルタ21、22を必要に応じて切り替えて使用する
ことができる。撮影部1に太陽光が入射されない夜間に
は、いずれのフィルタも用いずにコロナ放電の観察を行
う。また、昼間であって雨天あるいは曇天時にはフィル
タ21を用いて、昼間であって晴天時にはフィルタ22
を用いてコロナ放電の観察を行う。このように、使用す
るフィルタを適宜切り替えることにより、夜間および昼
間の別を問わず、しかも天候を考慮することなく常時コ
ロナ放電の観察を行うことができる。
【0042】ところで、雨天あるいは曇天時に、晴天時
の太陽光を遮断するフィルタ22を介してコロナ放電を
撮影することもできるが、光導電体31に入射される光
の強度が低下してしまうため、専用のフィルタ21を介
してコロナ放電を撮影することが望ましい。このよう
に、天候および周囲の明るさ等に応じて、適宜、フィル
タを切り替えることができるフィルタ切り替え機構15
が有効になり、フィルタ切り替え機構15を備えること
によって最適な条件でコロナ放電を観察することができ
る。
【0043】次に、本実施形態のコロナ放電撮影システ
ム10によるコロナ放電の観察例として、高圧送電線に
素線切れが生じた場合と、送電線を支持する碍子に絶縁
劣化が生じた場合について説明する。
【0044】図10は、送電線に素線切れが生じた場合
に、その素線の近傍で発生したコロナ放電を撮影した図
である。同図に示すように、例えば送電線41に素線切
れが生じるとコロナ放電によりストリーマが発生する。
コロナ放電撮影システム10は、このストリーマを映像
にして表示することができる。
【0045】図11は、送電線を支持する碍子に絶縁劣
化が生じた場合に、その碍子の近傍で発生したコロナ放
電を撮影した図である。同図に示すように、例えば、鉄
塔51から送電線52を支持する碍子53に雨風等によ
って運ばれた塩分(図11の斜線で示す部分)が付着
し、この塩分が水分を含むと絶縁状態が悪くなるためた
め鉄塔51と送電線52との間に絶縁劣化が生じる。こ
のとき、その絶縁劣化が生じている部分でコロナ放電に
よってストリーマが発生する。コロナ放電撮影システム
10は、このストリーマの映像を表示することができ
る。
【0046】このように、コロナ放電撮影システム10
は、送電線近傍あるいは送電線を支持する碍子近傍で発
生するコロナ放電を観察する場合に適している。一般
に、送電線や碍子を含む送電設備は、地面から隔たった
位置であってしかも山奥等の不便な場所に設置されるこ
とも多く、その全長も長いため、複雑な処理を行うこと
なく簡単にコロナ放電を観察する手法が望まれており、
上述した本発明のコロナ放電撮影システム10を用いれ
ば送電線や碍子の近傍を撮影するだけでコロナ放電の観
察を行うことができる。また、コロナ放電を観測するこ
とでコロナ放電の発生箇所を早期に検出できるため、例
えば、鉄塔51と送電線52との間の絶縁劣化が進行し
て絶縁破壊に至る前に設備の保全等を行うことができ
る。
【0047】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。例えば、上述した実施形態では、撮像管
11にアバランシェ倍増動作型撮像管を用いたが、スト
リーマから放出される紫外光に対して受光感度を有する
他の撮像装置を用いてもよい。例えば、ストリーマから
放出される紫外光に対して受光感度を有するCCDイメ
ージセンサ等を用いてもよい。
【0048】また、上述した実施形態では、フィルタ部
13に透過特性が異なる2種類のフィルタ21、22と
を備えるようにしたが、これらのフィルタの透過特性、
フィルタの数はこれらに限定するものではなく、それぞ
れ適宜変更してもよい。
【0049】また、上述した実施形態では、フィルタ部
13をレンズ17と撮像管11との間に配置したが、フ
ィルタ部13は、ストリーマとレンズ17との間に配置
するようにしてもよい。
【0050】また、上述した実施形態ではフィルタ切り
替え機構15によってフィルタを切り替える機構を備え
たが、フィルタ切り替え機構15を備えずにフィルタを
適宜取り替えるようにしてもよい。例えば、2つのフィ
ルタ21、22のいずれか一方を固定できる場所を設け
ておき、適宜、フィルタを取り付けたり、取り外したり
するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、コロ
ナ放電の発生に伴って放出される光の検出が可能な受光
部を有する撮影部を用いてコロナ放電の撮影を行い、撮
影によって得られた映像を表示部の画面に表示してい
る。このため、直接的に目視することができないコロナ
放電の観察が可能となり、しかもコロナ放電に伴って放
出される紫外光を直接観察して映像表示を行うため長時
間露光や複雑な解析処理が不要であって、コロナ放電の
発生箇所の検出やコロナ放電現象自体の観察を正確かつ
容易に行うことができる。
【0052】また、上述した撮影部は、雨天あるいは曇
天時の太陽光を遮断するとともにコロナ放電により生じ
る光を透過する特性を有する第1のフィルタや、晴天時
の太陽光を遮断するとともにコロナ放電により生じる光
を透過する特性を有する第2のフィルタを備えており、
コロナ放電の観察に障害となる太陽光を遮断することが
できる。
【0053】また、フィルタ切り替え部によって、上述
した第1および第2のフィルタを必要に応じて切り替え
て使用することにより、夜間および昼間の別を問わず、
しかも天候を考慮することなく、常時コロナ放電の観察
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態のコロナ放電撮影
システムの構成を示す図である。
【図2】撮像管の構造を示す図である。
【図3】ストリーマから放出される紫外光の波長分布と
光導電体の受光感度を示す図である。
【図4】一方のフィルタの透過特性を示す図である。
【図5】他方のフィルタの透過特性を示す図である。
【図6】フィルタ切り替え機構による切り替え動作を説
明するための図である。
【図7】ストリーマから放出される紫外光の波長成分の
中で夜間撮影モードにおいて撮影可能な成分を示す図で
ある。
【図8】ストリーマから放出される紫外光の波長成分の
中で曇天時撮影モードにおいて撮影可能な成分を示す図
である。
【図9】ストリーマから放出される紫外光の波長成分の
中で晴天時撮影モードにおいて撮影可能な成分を示す図
である。
【図10】送電線に素線切れが生じた場合に、その素線
の近傍で発生したコロナ放電を撮影した図である。
【図11】送電線を支持する碍子に絶縁劣化が生じた場
合に、その碍子の近傍で発生したコロナ放電を撮影した
図である。
【符号の説明】
1 撮影部 2 画像処理部 3 記録部 4 表示部 10 コロナ放電撮影システム 11 撮像管 13 フィルタ部 15 フィルタ切り替え機構 17 レンズ 21、22 フィルタ 31 光導電体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コロナ放電により生じる光に対して感度
    を有する受光部を含む撮影部と、 前記撮影部によって撮影された映像を表示する表示部
    と、 を備えることを特徴とするコロナ放電撮影システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において前記撮影部によって撮
    影された映像を記録する映像記録部をさらに備えている
    ことを特徴とするコロナ放電撮影システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記受光部は、ほぼ400nm以下の波長の光に対し受
    光感度を有することを特徴とするコロナ放電撮影システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記撮影部は、アバランシェ倍増動作型撮像管であるこ
    とを特徴とするコロナ放電撮影システム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記撮影部は、雨天あるいは曇天時の太陽光を遮断する
    とともに、コロナ放電により生じる光を透過する特性を
    有する第1のフィルタをさらに備えており、前記第1の
    フィルタを介して前記受光部によってコロナ放電により
    生じる光を受光することを特徴とするコロナ放電撮影シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記撮影部は、晴天時の太陽光を遮断するとともに、コ
    ロナ放電により生じる光を透過する特性を有する第2の
    フィルタをさらに備えており、前記第2のフィルタを介
    して前記受光部によってコロナ放電により生じる光を受
    光することを特徴とするコロナ放電撮影システム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記撮影部は、雨天あるいは曇天時の太陽光を遮断する
    とともにコロナ放電により生じる光を透過する特性を有
    する第1のフィルタ、および晴天時の太陽光を遮断する
    とともにコロナ放電により生じる光を透過する特性を有
    する第2のフィルタの少なくとも一方と、 前記第1および第2のフィルタの使用状態を切り替える
    フィルタ切り替え部と、 をさらに備えることを特徴とするコロナ放電撮影システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項5または7において、 前記第1のフィルタは、ほぼ250nmからほぼ400
    nmの間の波長の光を透過する特性を有することを特徴
    とするコロナ放電撮影システム。
  9. 【請求項9】 請求項6または7において、 前記第2のフィルタは、ほぼ200nmからほぼ290
    nmの間の波長の光を透過する特性を有することを特徴
    とするコロナ放電撮影システム。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、 送電線近傍にて発生したコロナ放電により生じる光を撮
    影することを特徴とするコロナ放電撮影システム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかにおいて、 送電線を支持する碍子近傍にて発生したコロナ放電によ
    り生じる光を撮影することを特徴とするコロナ放電撮影
    システム。
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