JPH1136802A - タービンロータ - Google Patents

タービンロータ

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JPH1136802A
JPH1136802A JP20028997A JP20028997A JPH1136802A JP H1136802 A JPH1136802 A JP H1136802A JP 20028997 A JP20028997 A JP 20028997A JP 20028997 A JP20028997 A JP 20028997A JP H1136802 A JPH1136802 A JP H1136802A
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JP
Japan
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disk
turbine
seal
axial direction
turbine disk
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JP20028997A
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English (en)
Inventor
Shinji Iio
真司 飯尾
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高回転数化並びに高温化を図ることが可能な
タービンロータを提供する。 【解決手段】 タービンディスク2の後端に装着した後
部シール4によって、タービンディスク2にダブテール
7が嵌合された高圧タービン動翼3のディスク軸線方向
後方への変位を拘束し、タービンディスク2の前端にデ
ィスク周方向に沿うように配置した複数の分割リテーナ
36を、タービンディスク2に装着した前部シール35
の押圧部34によりタービンディスク2の前端へ押圧し
て、高圧タービン動翼3のディスク軸線方向前方への変
位を拘束し、また、高圧タービン動翼3のプラットホー
ム6とタービンディスク2の外周面との間の空隙をディ
スク軸線方向前方側から閉塞し、分割リテーナ36のそ
れぞれに対して周方向応力が作用しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタービンロータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図8から図17は、近年研究開発が行わ
れている航空用エンジンに適用される単段型の高圧ター
ビンロータの一例を示すもので、このタービンロータ
は、中空構造の高圧タービンシャフト1にボルト締結さ
れたタービンディスク2と、該タービンディスク2の外
縁部に周方向に等間隔に装着された複数の高圧タービン
動翼3と、タービンディスク2の後端に同軸に装着され
た後部シール4と、タービンディスク2の前端に同軸に
装着された前部シール5とを備えている(図8参照)。
【0003】高圧タービン動翼3は、タービンディスク
2の外周部近傍に位置するプラットホーム6と、該プラ
ットホーム6のディスク寄り部分からディスク径方向内
方へ延びるダブテール7と、前記プラットホーム6の反
ディスク寄り部分からディスク径方向外方へ延びる動翼
本体8とから構成されており、ダブテール7の端部に
は、ディスク周方向へ突出する嵌合凸部9が形成されて
いる(図9参照)。
【0004】タービンディスク2の外縁部には、高圧タ
ービン動翼3のダブテール7に合致した断面形状を有し
てディスク軸線方向へ延びるダブテール嵌合溝10が周
方向に等間隔に設けられており、該ダブテール嵌合溝1
0にダブテール7を嵌合させることによって、高圧ター
ビン動翼3のディスク径方向及びディスク周方向への変
位を拘束し、また、隣接する高圧タービン動翼3のプラ
ットホーム6を相互に密接した状態に保持している。
【0005】タービンディスク2の後端部には、ディス
ク外縁と内縁との中間部分からディスク軸線方向後方へ
張り出し且つディスク周方向に延びる嵌着座11と、該
嵌着座11のディスク軸線方向後縁部分からディスク径
方向外方へ向ってディスク周方向に等間隔に突出するリ
ング押え部12とが設けられており、所定のリング押え
部12には、ディスク径方向内方へ向って窪む回り止め
凹部19が形成されている(図11及び図12参照)。
【0006】タービンディスク2の前端部には、ディス
ク外縁と内縁との中間部分からディスク軸線方向前方へ
張り出し且つディスク周方向に延びる嵌着座13と、該
嵌着座13のディスク軸線方向前縁部分からディスク径
方向外方へ向ってディスク周方向に等間隔に突出するリ
ング押え部14とが設けられており、所定のリング押え
部14には、ディスク径方向内方へ向って窪む回り止め
凹部21が形成されている(図11及び図12参照)。
【0007】後部シール4の内縁部には、シール軸線方
向後方へ張り出し且つシール周方向に延びる嵌着座15
と、該嵌着座15のシール軸線方向前縁部からシール径
方向内方へ向ってシール周方向に等間隔に突出するリン
グ受け部16と、嵌着座15のシール軸線方向後縁部か
らシール径方向内方へ突出し且つ前記の回り止め凹部1
9に嵌合可能な回り止め凸部20とが設けられている
(図10参照)。
【0008】上記のリング受け部16の間隔及び突出寸
法は、タービンディスク2のリング押え部12の間隔及
び突出寸法と等しくなるように設定されている。
【0009】この後部シール4は、C形止め輪状の切り
欠きリング23を介してタービンディスク2の後端に装
着されている(図12から図17参照)。
【0010】後部シール4をタービンディスク2の後端
に装着する際には、タービンディスク2の嵌着座11に
切り欠きリング23を、該切り欠きリング23の後端面
がリング押え部12のディスク軸線方向前側に位置する
ように外嵌させ、切り欠きリング23の外径が縮小する
ように、該切り欠きリング23の両端部を相互に近接し
た状態に拘束しておく。
【0011】次いで、タービンディスク2のリング押え
部12の間にリング受け部16が位置するように、後部
シール4をタービンディスク2の後端に同軸に対峙させ
たうえ、シール軸線方向前方へ後部シール4を移動さ
せ、リング受け部16を切り欠きリング23よりもシー
ル軸線方向前方側に位置させる。
【0012】更に、回り止め凹部19に回り止め凸部2
0が嵌合し且つシール軸線方向に見て、リング押え部1
2とリング受け部16とが重なり合うように、後部シー
ル4をシール周方向へ回動させた後、切り欠きリング2
3の両端部の拘束を解除して、該切り欠きリング23の
外径を拡大させる。
【0013】これにより、切り欠きリング23がリング
押え部12とリング受け部16との間に介在するととも
に嵌着座15に内接し、後部シール4が切り欠きリング
23を介してタービンディスク2に拘束された状態にな
る。
【0014】後部シール4の外縁部には、シール周方向
に延びるリテーナ24が一体的に形成されている(図8
参照)。
【0015】このリテーナ24は、後部シール4をター
ビンディスク2の後端に装着した際に、ダブテール嵌合
溝10に嵌合した高圧タービン動翼3のダブテール7の
後端に当接して、高圧タービン動翼3のディスク軸線方
向後方への変位を拘束している。
【0016】前部シール5の内縁部には、シール軸線方
向前方へ張り出し且つシール周方向に延びる嵌着座17
と、該嵌着座17のシール軸線方向後縁部からシール径
方向内方へ向ってシール周方向に等間隔の突出するリン
グ受け部18と、嵌着座17のシール軸線方向前縁部か
らシール径方向内方へ突出し且つ前記の回り止め凹部2
1に嵌合可能な回り止め凸部22とが設けられている
(図10参照)。
【0017】上記のリング受け部16の間隔及び突出寸
法は、タービンディスク2のリング押え部14の間隔及
び突出寸法と等しくなるように設定されている。
【0018】この前部シール5は、C形止め輪状の切り
欠きリング25を介してタービンディスク2の前端に装
着されている(図12から図17参照)。
【0019】前部シール5をタービンディスク2の前端
に装着する際には、タービンディスク2の嵌着座13に
切り欠きリング25を、該切り欠きリング25の前端面
がリング押え部14のディスク軸線方向後側に位置する
ように外嵌させ、切り欠きリング25の外径が縮小する
ように、該切り欠きリング25の両端部を相互に近接し
た状態に拘束しておく。
【0020】次いで、タービンディスク2のリング押え
部14の間にリング受け部18が位置するように、前部
シール5をタービンディスク2の前端に同軸に対峙させ
たうえ、シール軸線方向後方へ前部シール5を移動さ
せ、リング受け部18を切り欠きリング25よりもシー
ル軸線方向後方側に位置させる。
【0021】更に、回り止め凹部21に回り止め凸部2
2が嵌合し且つシール軸線方向に見て、リング押え部1
4とリング受け部18とが重なり合うように、前部シー
ル5をシール周方向へ回動させた後、切り欠きリング2
5の両端部の拘束を解除して、該切り欠きリング25の
外径を拡大させる。
【0022】これにより、切り欠きリング25がリング
押え部14とリング受け部18との間に介在するととも
に嵌着座17に内接し、前部シール5が切り欠きリング
25を介してタービンディスク2に拘束された状態にな
る。
【0023】前部シール5の外縁部には、シール周方向
に延びるリテーナ26が一体的に形成されている(図8
参照)。
【0024】このリテーナ26は、前部シール5をター
ビンディスク2の前端に装着した際に、ダブテール嵌合
溝10に嵌合した高圧タービン動翼3のダブテール7の
前端に当接して、高圧タービン動翼3のディスク軸線方
向前方への変位を拘束している。
【0025】また、リテーナ26は、プラットホーム6
とタービンディスク2の外周面との間の空隙、並びにダ
ブテール7の端部とダブテール嵌合溝10の内底部との
間の空隙をディスク軸線方向前方側から閉塞して、高圧
タービン静翼32により整流される燃焼器31からの燃
焼ガスが、プラットホーム6とタービンディスク2の外
周面との間の空隙を通過することを抑止する。
【0026】これにより、燃焼ガスの圧力エネルギーが
無駄なく高圧タービンのタービンロータの回転力に変換
され、更に、高圧タービンのタービンロータを回転させ
た燃焼ガスは、低圧タービン静翼33により整流された
後、低圧タービンのタービンロータを回転させる。
【0027】なお、図8において、27,28はラビリ
ンスシール、29,30はワイヤシールを表している。
【0028】ラビリンスシール27は、後部シール4の
シール外縁と内縁との中間部分からシール軸線方向後方
へ張り出し且つシール周方向に延びるように形成されて
いる。
【0029】ラビリンスシール28は、前部シール5の
シール外縁と内縁との中間部分からシール軸線方向前方
へ張り出し且つシール周方向に延びるように形成されて
いる。
【0030】ワイヤシール29は、後部シール4のリテ
ーナ24のシール軸線方向前端に設けた周方向に延びる
溝に、タービンディスク2の後端に当接するように嵌入
されている。
【0031】ワイヤシール30は、前部シール5のリテ
ーナ26のシール軸線方向後端に設けた周方向に延びる
溝に、タービンディスク2の前端に当接するように嵌入
されている。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8から図
17に示す航空用エンジンにおいて、エンジン出力を増
強するために、燃焼器31から噴出される燃焼ガスの高
圧タービン入口における温度を、約1600℃程度まで
上昇させ、より大きな圧力エネルギーが高圧タービン動
翼3に付与されるようにしてエンジンの高回転数化並び
に高温化を図ろうとする場合、リテーナ26の材料強度
が燃焼ガスの温度の上昇により低下するとともに、遠心
力に起因してリテーナ26に作用する周方向応力が過大
になって、リテーナ26が健全な状態を保持できなくな
る。
【0033】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、高回転数化並びに高温化を図ることが可能なタービ
ンロータを提供することを目的としている。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載のタービンロータでは、外
縁部にディスク軸線方向へ延びるダブテール嵌合溝が周
方向に等間隔に設けられたタービンディスクと、該ター
ビンディスクの外周部に対峙するプラットホームからデ
ィスク径方向内方へ延びて前記のダブテール嵌合溝に嵌
合するダブテール及びプラットホームからディスク径方
向外方へ延びる動翼本体を有するタービン動翼と、ダブ
テールの後端に当接するリテーナを有し且つタービンデ
ィスクの後端に装着された環状の後部シールと、プラッ
トホームとタービンディスクの外周面との間に形成され
る空隙をディスク軸線方向前方側から閉塞し且つディス
ク周方向に連なるように配置された複数の分割リテーナ
と、該分割リテーナをダブテールの前端に対して押圧す
るようにタービンディスクの前端に装着された環状の前
部シールとを備えている。
【0035】また、本発明の請求項2に記載したタービ
ンロータでは、上述した本発明の請求項1に記載のター
ビンロータの構成に加えて、タービンディスクの前端
に、ディスク軸線方向前方へ突出する突出部を設け、分
割リテーナのそれぞれに、前記の突出部に嵌合する径方
向移動防止用凹陥部を形成している。
【0036】更に、本発明の請求項3に記載したタービ
ンロータでは、上述した本発明の請求項1あるいは請求
項2のいずれかに記載のタービンロータの構成に加え
て、分割リテーナのそれぞれに、タービンディスクのダ
ブテール嵌合溝のディスク軸線方向前端部に嵌合する周
方向移動防止用突起を設けている。
【0037】本発明の請求項1乃至請求項3に記載した
タービンロータのいずれにおいても、タービンディスク
の前端にディスク周方向に沿うように配置した複数の分
割リテーナを、タービンディスクに装着した前部シール
によりタービンディスクの前端へ押圧して、高圧タービ
ン動翼のディスク軸線方向前方への変位を拘束するとと
もに、プラットホームとタービンディスクの外周面との
間の空隙をディスク軸線方向前方側から閉塞し、分割リ
テーナのそれぞれに対して周方向応力が作用しないよう
にする。
【0038】また、本発明の請求項2に記載したタービ
ンロータにおいては、タービンディスクの前端の突出部
に、分割リテーナの径方向移動防止用凹陥部が嵌合し、
当該分割リテーナの径方向への移動を防止する。
【0039】更に、本発明の請求項3に記載したタービ
ンロータにおいては、タービンディスクのダブテール嵌
合溝の前端部に、分割リテーナの周方向移動防止用突起
が嵌合し、当該分割リテーナの周方向への移動を防止す
る。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0041】図1から図7は本発明のタービンロータの
実施の形態の一例を示すもので、このタービンロータ
は、高圧タービンシャフト1に同軸にボルト締結された
タービンディスク2と、該タービンディスク2の外縁部
に周方向に等間隔に装着された複数の高圧タービン動翼
3と、タービンディスク2の後端に同軸に装着された後
部シール4と、タービンディスク2の前端に同軸に装着
された前部シール35と、タービンディスク2の前端に
ディスク周方向に連なるよう配置された複数の分割リテ
ーナ36とを備えている。
【0042】タービンディスク2、高圧タービン動翼
3、後部シール4の基本的な構造及び部材相互の取付状
態は、図8から図17に示すものと同様であり、図中、
図8から図17と同一の符号を付した部分は同一物を表
している。
【0043】タービンディスク2の前端径方向外縁近傍
部分には、ディスク軸線方向前方へ向って突出する突出
部40が一体的に形成されている。
【0044】前部シール35は、鍛造用ニッケル系合金
によって形成されている。
【0045】前部シール35の内縁部には、先に述べた
前部シール5(図8、図10から図17参照)と同形状
の嵌着座17、リング受け部18、回り止め凸部(図1
に置いては図示されていない)が設けられており、前部
シール35は、前部シール5と同様な手順で切り欠きリ
ング25を介してタービンディスク2の前端に装着され
ている。
【0046】前部シール35の外縁部には、シール周方
向に延び且つタービンディスク2の前端及びダブテール
嵌合溝10に嵌合された高圧タービン動翼3のダブテー
ル7の前端に対峙する押圧部34が設けられており、該
押圧部34は、ダブテール7の端部とダブテール嵌合溝
10の内底部との間の空隙をディスク軸線方向前方側か
ら閉塞している(図1及び図2参照)。
【0047】また、前部シール35には、シール外縁と
内縁との中間部分からシール軸線方向前方へ張り出し且
つシール周方向に延びるラビリンスシール28が形成さ
れている(図3及び図4参照)。
【0048】更に、前部シール35の縦断面形状及び重
心位置は、該前部シール35がタービンディスク2とと
もに高回転数で回転した際に、シール軸線方向後端側へ
向って押圧部34が傾き得るように設定されている。
【0049】分割リテーナ36は、鋳造用ニッケル系合
金によって形成されている。
【0050】分割リテーナ36は、シール軸線方向前方
から見ると、環状体を周方向に複数に分割した緩湾曲帯
形状を呈し、シール周方向から見ると、シール径方向内
縁部分及び外縁部分の双方に対してシール径方向中間部
分が、先に述べたタービンディスク2の突出部40に応
じてシール軸線方向前方へ突出した屈曲形状を呈し(図
5から図7参照)、当該シール径方向中間部分が、突出
部40に嵌合可能な凹陥部37になっている。
【0051】この分割リテーナ36は、前記の凹陥部3
7にタービンディスク2の突出部40が嵌合し、また、
後端シール径方向内方寄り縁部にタービンディスク2の
ディスク軸線方向前端が面接触するとともに、後端シー
ル径方向外方寄り縁部に高圧タービン動翼3のダブテー
ル7の前端が面接触するように、タービンディスク2の
ディスク軸線方向前端と前部シール35の押圧部34と
の間に介在し且つ前部シール35の押圧部34によりタ
ービンディスク2の前端へ押圧されて、高圧タービン動
翼3のディスク軸線方向前方への変位を拘束している
(図1参照)。
【0052】更に、分割リテーナ36は、プラットホー
ム6とタービンディスク2の外周面との間の空隙をディ
スク軸線方向前方側から閉塞し、この分割リテーナ36
と先に述べた前部シール35とによって、高圧タービン
静翼32により整流される燃焼器31からの燃焼ガス
が、プラットホーム6とタービンディスク2の外周面と
の間の空隙を通過することを抑止している。
【0053】また、分割リテーナ36は、凹陥部37が
タービンディスク2の突出部40に嵌合することによ
り、シール径方向への移動を拘束されている(図2、図
3、図5及び図6参照)。
【0054】分割リテーナ36の後端には、タービンデ
ィスク2の所定のダブテール嵌合溝10にディスク径方
向両側から係合する突起38が形成されており、この突
起38が、分割リテーナ36のシール周方向への移動を
拘束している(図5及び図7参照)。
【0055】更に、分割リテーナ36の後端には、シー
ル軸線方向に延びるシール溝39が設けられ、該シール
溝39には、ワイヤシール30がタービンディスク2の
前端に当接するように嵌入されている。
【0056】上述したように、図1から図7に示すター
ビンロータにおいては、タービンディスク2の前端にデ
ィスク周方向に沿うように配置した複数の分割リテーナ
36によって、高圧タービン動翼3のディスク軸線方向
前方への変位を拘束し、また、プラットホーム6とター
ビンディスク2の外周面との間の空隙をディスク軸線方
向前方側から閉塞するので、燃焼器31から噴出される
燃焼ガスの高圧タービン入口における温度を上昇させ、
エンジンの高回転数化を図っても、遠心力に起因した過
大な周方向応力が分割リテーナ36に作用することがな
く、該分割リテーナ36を健全な状態に保持できる。
【0057】更に、分割リテーナ36の部材形状が、図
8に示す従来のリテーナ26を一体的に有する前部シー
ル5に比べて小さいので、分割リテーナ36を鋳造用ニ
ッケル系合金によって容易に形成することができる。
【0058】なお、本発明のタービンロータは上述した
実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加え得ること
は勿論である。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のタービンロ
ータでは、下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0060】(1)本発明の請求項1乃至請求項3に記
載したタービンロータのいずれにおいても、タービンデ
ィスクの前端にディスク周方向に沿うように配置した複
数の分割リテーナを、タービンディスクに装着した前部
シールによりタービンディスクの前端へ押圧して、高圧
タービン動翼のディスク軸線方向前方への変位を拘束す
るとともに、プラットホームとタービンディスクの外周
面との間の空隙をディスク軸線方向前方側から閉塞する
ので、遠心力に起因した過大な周方向応力が分割リテー
ナのそれぞれに対して作用せず、燃焼ガスの高圧タービ
ン入口における温度を上昇させてエンジンの高回転数化
を図ることが可能になる。
【0061】(2)本発明の請求項2に記載したタービ
ンロータにおいては、タービンディスクの前端に設けた
突出部に、分割リテーナに形成した径方向移動防止用凹
陥部が嵌合するので、分割リテーナの径方向への移動を
防止することができる。
【0062】(3)本発明の請求項3に記載したタービ
ンロータにおいては、タービンディスクのダブテール嵌
合溝の前端部に、分割リテーナに設けた周方向移動防止
用突起が嵌合するので、分割リテーナの周方向への移動
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタービンロータの実施の形態の一例を
適用した航空用エンジンを示す縦断面図である。
【図2】図1における分割リテーナと高圧タービン動翼
との位置関係を示す部分図である。
【図3】図2のIII−III矢視図である。
【図4】図2のIV−IV矢視図である。
【図5】図1における分割リテーナ単体のディスク径方
向断面図である。
【図6】図5のVI−VI矢視図である。
【図7】図5のVII−VII矢視図である。
【図8】従来のタービンロータの一例を適用した航空用
エンジンを示す縦断面図である。
【図9】図8におけるタービンディスクと高圧タービン
動翼との嵌合状態を示す部分図である。
【図10】図8における前部シール及び後部シールの締
結部分の形状を示す部分図である。
【図11】図8におけるタービンディスクの締結部分の
形状を示す部分図である。
【図12】図8における前部シール及び後部シールとタ
ービンディスクとの締結状態を示す部分図である。
【図13】図12のXIII−XIII矢視図である。
【図14】図12のXIV−XIV矢視図である。
【図15】図12のXV−XV矢視図である。
【図16】図12のXVI−XVI矢視図である。
【図17】図12のXVII−XVII矢視図である。
【符号の説明】 2 タービンディスク 3 高圧タービン動翼(タービン動翼) 4 後部シール 6 プラットホーム 7 ダブテール 8 動翼本体 10 ダブテール嵌合溝 35 前部シール 36 分割リテーナ 37 凹陥部(径方向移動防止用凹陥部) 38 突起(周方向移動防止用突起) 40 突出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外縁部にディスク軸線方向へ延びるダブ
    テール嵌合溝が周方向に等間隔に設けられたタービンデ
    ィスクと、該タービンディスクの外周部に対峙するプラ
    ットホームからディスク径方向内方へ延びて前記のダブ
    テール嵌合溝に嵌合するダブテール及びプラットホーム
    からディスク径方向外方へ延びる動翼本体を有するター
    ビン動翼と、ダブテールの後端に当接するリテーナを有
    し且つタービンディスクの後端に装着された環状の後部
    シールと、プラットホームとタービンディスクの外周面
    との間に形成される空隙をディスク軸線方向前方側から
    閉塞し且つディスク周方向に連なるように配置された複
    数の分割リテーナと、該分割リテーナをダブテールの前
    端に対して押圧するようにタービンディスクの前端に装
    着された環状の前部シールとを備えてなることを特徴と
    するタービンロータ。
  2. 【請求項2】 タービンディスクの前端に、ディスク軸
    線方向前方へ突出する突出部を設け、分割リテーナのそ
    れぞれに、前記の突出部に嵌合する径方向移動防止用凹
    陥部を形成した請求項1に記載のタービンロータ。
  3. 【請求項3】 分割リテーナのそれぞれに、タービンデ
    ィスクのダブテール嵌合溝のディスク軸線方向前端部に
    嵌合する周方向移動防止用突起を設けた請求項1あるい
    は請求項2のいずれかに記載のタービンロータ。
JP20028997A 1997-07-25 1997-07-25 タービンロータ Pending JPH1136802A (ja)

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