JPH11354969A - 放射ノイズ吸収材 - Google Patents

放射ノイズ吸収材

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JPH11354969A
JPH11354969A JP10161690A JP16169098A JPH11354969A JP H11354969 A JPH11354969 A JP H11354969A JP 10161690 A JP10161690 A JP 10161690A JP 16169098 A JP16169098 A JP 16169098A JP H11354969 A JPH11354969 A JP H11354969A
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JP
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fibers
silver
resin
noise
radiation noise
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JP10161690A
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English (en)
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Daizaburo Kawamura
大三郎 河村
Takanori Endo
貴則 遠藤
Yoshihiro Ohinata
義宏 大日向
Masami Miyake
政美 三宅
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】数MHz〜100GHzの広帯域のノイズ電磁
波を吸収遮蔽し、加工性に優れ、軽量で、実用的な放射
ノイズ吸収材の提供 【解決手段】本発明の電子機器用放射ノイズ吸収材は、
樹脂に銀で被覆された繊維または銀で被覆されると共に
該銀が硫化処理された繊維を含有することを特徴とする
もので、これらの電子機器用放射ノイズ吸収材は、筐
体、プリント基板、ケーブルの被覆等に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射ノイズ吸収材
に関し、更に詳しくは本発明は、広い周波数帯域にわた
って高いノイズ低減効果を有し、電子機器筐体、プリン
ト基板、ケーブル被覆等に用いられる放射ノイズ吸収材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の電子機器が、小型化、
高性能化するに従い、ノイズ対策がますます重要となる
なか、従来は、放射ノイズ対策として、電子機器の筐体
の金属化を図るか、または筐体を構成する部材の表面を
金属で被覆する、すなわち金属の溶射、塗装、蒸着、め
っき、金属箔の接着などによりメタライズして機器内部
より発生したノイズ電磁波を反射して外部に漏れないよ
うにする方法が採られている。しかし、これらの方法で
はノイズ電磁波自体はほとんど減衰せず、機器内部の放
射ノイズエネルギーは蓄積され、その電子機器自身に対
して干渉を招いたり、もしくは増幅された放射ノイズが
コネクタ、ケーブル等のシールドが不十分な部分から漏
出するという問題がある。
【0003】このような問題点に対して、放射ノイズを
反射して遮るだけでなく、放射ノイズを吸収し内部での
放射ノイズの蓄積を抑制することが望まれている。この
ため最近では、吸収型電磁シールド材としてフェライト
等の磁性粉を混入した樹脂やゴムシート等をノイズ源近
傍に設置することや、機器を覆うシールド材として用い
ることが試みられている(特開平2−98200号公
報、特公平7−83197号公報参照)。また銅や銀を
被覆した有機又は無機繊維を電磁波シールド材、静電気
防止材等に使用することが開示されている(特開平1−
207473号公報、特開平3−199441号公報、
特開平4−243940号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如きフェライト等の磁性粉を混入した樹脂やゴムシート
は、磁気損失を利用した電磁波吸収材であり、その物理
特性の問題から一般に対応周波数帯域が狭く、GHz
(ギガヘルツ・109 Hz)以上の帯域ではその効果が
低くなるという問題がある。また現在、電子機器の放射
ノイズの規制対象は、30MHz(メガ・106 )〜1
GHzであり、また放射ノイズにより誤動作を引き起こ
す可能性の高い無線機器は今後GHz以上の帯域で普及
していく傾向があり、このような背景からMHz帯〜G
Hz帯の広帯域にわたって放射ノイズが問題となるた
め、効果的なノイズ対策法が望まれている。このような
なかで銅や銀を被覆した有機又は無機繊維を用いる電磁
波シールド材、静電気防止材は、ノイズ電磁波を反射す
る効果しか有しないため、それだけではノイズ電磁波自
体の減衰はほとんどなく、電子機器自身に対して干渉を
招いたり、もしくはコネクタ、ケーブル等のシールドが
不十分もしくは、完全には施しにくい部分から漏出する
という問題がある。
【0005】そこで、本発明者等は、上記の問題点につ
いて種々検討したところ、銀被覆繊維または銀被覆繊維
を硫化処理することにより、広帯域のノイズ電磁波を吸
収し遮蔽効率がよく、加工性に優れ、軽量の放射ノイズ
吸収材が得られることを見出し、この知見に基づいて本
発明はなされたものである。したがって、本発明が解決
しようとする課題は、数MHz〜100GHzの広帯域
のノイズ電磁波を吸収遮蔽し、加工性に優れ、軽量で、
実用的な放射ノイズ吸収材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の各発明によってそれぞれ達成される。
【0007】(1)樹脂に銀で被覆された繊維または銀
で被覆されると共に該銀が硫化処理された繊維を含有す
ることを特徴とする電子機器用放射ノイズ吸収材。 (2)前記第1項に記載の電子機器用放射ノイズ吸収材
が筐体に用いられることを特徴とする電子機器筐体用放
射ノイズ吸収材。 (3)前記第1項に記載の電子機器用放射ノイズ吸収材
がプリント基板に用いられることを特徴とするプリント
基板用放射ノイズ吸収材。 (4)前記第1項に記載の電子機器用放射ノイズ吸収材
がケーブルの被覆に用いられることを特徴とするケーブ
ル被覆用放射ノイズ吸収材。
【0008】本発明の電子機器用放射ノイズ吸収材は、
銀で被覆された繊維または銀で被覆されると共に該銀が
硫化処理された繊維を含有するものであり、この放射ノ
イズ吸収材を用いて電子機器筐体、プリント基板、ケー
ブル被覆を形成することにより、数MHz〜100GH
zの広帯域のノイズ電磁波を吸収遮蔽し、またそれらの
加工性に優れ、軽量であって、実用的である。
【0009】本発明の放射ノイズ吸収材を用いることに
より、フェライト等の磁性材料を用いた吸収型シールド
材に比べ広い周波数帯域に亘って高いノイズ低減効果を
持つ。即ち本発明では、同様の効果を磁性材料で実現す
るには、それぞれの周波数帯域に設計された複数のノイ
ズ対策部品または材料を組み合わせて使用する必要があ
るが、本発明による放射ノイズ吸収材の場合は単一の部
品または材料で済むため、磁性材料に比べ省スペース
化、工程の簡略化、軽量化、低コスト化が図られる。
【0010】また本発明の放射ノイズ吸収材は、特にG
Hz帯での吸収効果が高いが、これはフェライトなどの
磁性損失材料では実現することができない。また本発明
では、混綿量を増やせば金属板と同等の遮蔽効果を持た
せることもできる。また銀被覆繊維、硫化銀被覆繊維は
柔らかく、筐体部材に混入する際、射出成形などを用い
ても金型を傷つけないが、従来の電磁波シールドとして
ステンレス繊維を筐体内に混入する方法があるが、これ
は金型の消耗を招く。
【0011】本発明の実施の形態では、銀の被覆量は、
例えば繊維材としてアクリル繊維を用いた場合は21重
量%以下であり、また少量の混入で効果があるため軽量
であると共に安価な吸収型電磁シールド材が得られる。
更に銀を使用しているため耐酸化性が強く、性能の経時
変化が少なく、耐久性に優れている。したがって、本発
明による放射ノイズ吸収材が、電子機器等の放射ノイズ
対策として実用的、現実的に好適であることが判る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明は、これらにのみ限定されるものではな
い。本発明の電子機器用放射ノイズ吸収材は、樹脂に銀
で被覆された繊維または銀で被覆されると共に該銀が硫
化処理された繊維を含有することを特徴とするもので、
ノイズ電磁波吸収遮蔽材料としては、銀で被覆された繊
維又は硫化処理された銀被覆繊維が用いられる。銀は導
電特性に優れ、プラスチックなどの高分子繊維に被覆し
た場合、良好なアンテナとなり電磁波を電流に変える。
電流となったノイズは、めっきにより結合した高分子の
抵抗および銀自身の抵抗により熱に変わり吸収される。
また銀の表面を適度に硫化処理することにより抵抗を高
め吸収効率を上げることもできる。
【0013】また繊維としては、有機繊維又は無機繊維
が用いられ、有機繊維としては、天然繊維又は合成繊維
が用いられる。天然繊維としては、綿、麻、絹、再生セ
ルロース等が挙げられ、合成繊維としては、ポリアミド
繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステ
ル繊維等が挙げられる。好ましくは合成繊維がよい。ま
た無機繊維としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、アル
ミナシリカ繊維等が挙げられる。無機繊維に銀を被覆す
る際には、予め無機繊維にアクリル系樹脂、エポキシ系
樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂等を被覆した
後、銀を適用するのが好ましい。
【0014】本発明に用いられる繊維の太さは、0.1
〜15d(デニール)が好ましく、0.1dより細い場
合には、表面積が増大し銀の被覆量が多くなり、重量が
増すばかりでなく経済的に好ましくない。また技術的に
も困難である。また繊維の太さが15dを越えると、銀
の被覆量は減少するが、繊維が硬くなり可撓性が失われ
るので好ましくない。本発明では、銀の被覆量は、繊維
の重量に対して5〜50重量%が好ましい。銀の被覆量
が、5重量%より少ないと繊維を十分に被覆することが
できないので、十分な導電性を得ることができない。ま
た銀の被覆量が、50重量%より多いと全体の重量が重
くなるばかりでなくノイズ電磁波の吸収率が増加しない
ので、経済的にも不利である。
【0015】更に本発明に用いられる繊維は、その長さ
は、任意であり、繊維の太さ及び用途に応じて適宜選択
されるが、通常の用途に使用する場合には3mm〜10
0mmが好ましい。本発明に用いられる銀被覆繊維にお
いて、銀の被覆は、従来公知の適宜の方法が採用できる
が、好ましくは無電解メッキ法、真空蒸着法等が挙げら
れる。量産する場合には、無電解メッキ法がより好まし
い。本発明では、銀被覆繊維に更に硫化処理したものが
より好ましく、この硫化処理は、硫化物、例えば硫化ナ
トリウム、硫化カリウム等を用いて銀被覆繊維を処理す
ることからなるもので、これにより銀は硫化銀になり、
銀被覆繊維よりノイズ電磁波吸収効率が向上する。
【0016】本発明において、銀被覆繊維又は硫化処理
された銀被覆繊維を混合する樹脂としては、その用途に
より種々異なり、上記繊維を適量混入した樹脂材料で
ノイズ源を覆うか、近傍に設置する。筐体材料内に適
量混入する。ケーブル被覆材料に適量混入する。プ
リント基板材に適量混入するなどである。更に具体的
に、電子機器筐体に使用する場合は、その樹脂として
は、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などが
挙げられる。その中でもAS樹脂(アクリルニトリル・
スチレン樹脂)、ABS樹脂(アクリルニトリル・ブタ
ジエン・スチレン樹脂)が好ましい。
【0017】またプリント基板に使用する場合には、そ
の樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリブタジエン
樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、フッ素樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂などが挙げられる。更にケーブル被覆用樹脂
としては塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ
素系樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。
【0018】本発明の電子機器用放射ノイズ吸収材にお
いて、銀被覆繊維又は硫化処理した銀被覆繊維と樹脂と
の混合割合は、その用途によっても異なるが、樹脂に対
して銀被覆繊維又は硫化処理した銀被覆繊維は2g/c
3 〜100g/cm3 であり、好ましくは2g/cm
3 〜50g/cm3 であり、更に好ましくは2g/cm
3 〜10g/cm3 である。銀被覆繊維又は硫化処理し
た銀被覆繊維の添加割合が、2g/cm3 未満では、ノ
イズ電磁波吸収効率が悪く、またこの割合が100g/
cm3 を越えても、これ以上ノイズ電磁波吸収効率を向
上させることはできないばかりでなく経済的にも不利と
なるので好ましいものではない。
【0019】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明は、これらの例によって限定される
ものではない。
【0020】〔実施例1〕太さ2d(デニール)、長さ
51mmのアクリル繊維に無電解めっき法により銀を被
覆し、銀被覆繊維(銀被覆量21重量%)を作製した。
この銀被覆繊維を用いて、(a)電子機器用ノイズ電磁
波吸収遮蔽材料、(b)プリント基板用ノイズ電磁波吸
収遮蔽材料及び(c)ケーブル被覆用ノイズ電磁波吸収
遮蔽材料の試料を製造した。
【0021】(a)電子機器用ノイズ電磁波吸収遮蔽材
料:銀被覆繊維を長さ3mmに切断し、ABS樹脂中に
0.01g/cm3 の割合で分散させて、射出成形用ペ
レットを作成し、射出成形機を用いて厚さ1mm、サイ
ズ10cm×10cmの板を作製した。
【0022】(b)プリント基板用ノイズ電磁波吸収遮
蔽材料:銀被覆繊維を0.005g/cm3 の割合でエ
ポキシ樹脂中に蜘蛛の巣状に広げて分散含浸させ、硬化
剤(例えば、エチレンジアミン等)と混ぜ合わせて金型
に入れ、厚さ1mm、サイズ20×20cmの板を作製
した。
【0023】(c)ケーブル被覆用ノイズ電磁波吸収遮
蔽材料:銀被覆繊維を0.01g/cm3 の割合でゾル
状塩化ビニル中に分散混入し、アルミ板に薄くのばして
80℃で乾燥し、厚さ1mmのシートを作製した。
【0024】〔ノイズ電磁波吸収試験法〕試験用プリン
ト基板回路を乾電池により動作させ、電波暗室を用いた
放射妨害電界強度試験3m法により、本発明によるノイ
ズ吸収材の性能を測定した。試験範囲は、30MHz〜
1GHzの水平偏波放射ノイズ電界強度の最大ピーク値
を測定した。ここで、電磁気シールドを施さない状態を
初期状態とする。
【0025】(a)電子機器用ノイズ電磁波吸収遮蔽材
料の試験:試験用プリント基板と乾電池を(a)のAB
S樹脂板を貼り合わせて作製した30×30×30cm
の箱に入れて、放射ノイズ低減効果を測定した。銀被覆
繊維を用いたABS樹脂板筐体の場合、30MHz〜1
00MHzの周波数範囲で平均2dBμV/m、100
MHz〜300MHzの周波数範囲で平均5dBμV/
m、300MHz〜1GHzの周波数範囲で平均5dB
μV/mの放射ノイズ低減が確認された。
【0026】(b)プリント基板用ノイズ電磁波吸収遮
蔽材料の試験:多層基板を想定し、試験用プリント基板
の裏面をPETフィルムで絶縁し、(b)で作製したエ
ポキシ樹脂板を貼り付け、放射ノイズ吸収効果を測定し
た。銀被覆繊維を用いたエポキシ板を貼り付けた場合、
30MHz〜100MHzの周波数範囲で平均2dBμ
V/m、100MHz〜300MHzの周波数範囲で平
均3.5dBμV/m、300MHz〜1GHzの周波
数範囲で平均5dBμV/mの放射ノイズ低減が確認さ
れた。
【0027】(c)ケーブル被覆用ノイズ電磁波吸収遮
蔽材料の試験:試験用プリント基板と乾電池をつなぐ長
さ8cmの導線に(c)で作製した塩ビシートを巻き付
け、放射ノイズ低減効果を測定した。銀被覆繊維を用い
た塩ビシートを巻き付けた場合、30MHz〜100M
Hzの周波数範囲で平均4dBμV/m、100MHz
〜300MHzの周波数範囲で平均5dBμV/m、3
00MHz〜1GHzの周波数範囲で平均6dBμV/
mの放射ノイズ低減が確認された。
【0028】〔実施例2〕実施例1に記載の銀被覆繊維
を0.16wt%濃度の硫化ナトリウム水溶液で60分
浸漬して硫化処理を施し硫化銀被覆繊維を作製した。実
施例1において、銀被覆繊維に変えてこの硫化銀被覆繊
維を用い、硫化銀被覆繊維の使用量を電子機器用ノイズ
電磁波吸収遮蔽材料では、0.02g/cm3 の割合で
用い、プリント基板用ノイズ電磁波吸収遮蔽材料では、
0.008g/cm3 の割合で用い、0.02g/cm
3 の割合で用いた以外は、実施例1と同様にして(d)
電子機器用ノイズ電磁波吸収遮蔽材料、(e)プリント
基板用ノイズ電磁波吸収遮蔽材料及び(f)ケーブル被
覆用ノイズ電磁波吸収遮蔽材料を製造した。このように
して得られた(d)、(e)及び(f)について、実施
例1に記載の試験方法と同様にして測定した。
【0029】(d)電子機器用ノイズ電磁波吸収遮蔽材
料では、硫化銀被覆繊維を用いたABS樹脂板筐体によ
り、30MHz〜100MHzの周波数範囲で平均2d
BμV/m、100MHz〜300MHzの周波数範囲
で平均4dBμV/m、300MHz〜1GHzの周波
数範囲で平均5dBμV/mの放射ノイズ低減が確認さ
れた。
【0030】(e)プリント基板用ノイズ電磁波吸収遮
蔽材料では、硫化銀被覆繊維を用いたエポキシ板を貼り
付けたことにより、30MHz〜100MHzの周波数
範囲で平均2dBμV/m、100MHz〜300MH
zの周波数範囲で平均4dBμV/m、300MHz〜
1GHzの周波数範囲で平均5dBμV/mの放射ノイ
ズ低減が確認された。
【0031】(f)ケーブル被覆用ノイズ電磁波吸収遮
蔽材料では、硫化銀被覆繊維を用いた塩ビシートを巻き
付けたことにより、30MHz〜100MHzの周波数
範囲で平均3dBμV/m、100MHz〜300MH
zの周波数範囲で平均5dBμV/m、300MHz〜
1GHzの周波数範囲で平均6dBμV/mの放射ノイ
ズ低減が確認された。
【0032】以上、実施例1及び2の測定結果をまとめ
て表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の放射ノイズ吸収材を用いること
により、フェライト等の磁性材料を用いた吸収型シール
ド材に比べ広い周波数帯域に亘って高いノイズ低減効果
を持つものが得られる。また本発明では、それぞれの周
波数帯域に設計された複数のノイズ対策部品または材料
を組み合わせて使用する必要がなく、単一の部品または
材料で済むため、磁性材料に比べ省スペース化、工程の
簡略化、軽量化、低コスト化を図れることができる。
【0035】また本発明では、特にGHz帯での吸収効
果が高いという優れた効果を奏するものである。また本
発明では、混綿量を増やせば金属板と同等の遮蔽効果を
持たせることもできると共に、銀被覆繊維、硫化銀被覆
繊維は柔らかく、筐体部材に混入する際、射出成形など
を用いても金型を傷つけない。更に本発明では、少量の
混入で効果があるため軽量で、安価な吸収型電磁シール
ド材を得ることができる。更に本発明では、銀を使用し
ているため耐酸化性が強く、性能の経時変化が少ないの
で、耐久性に優れている。したがって、本発明による放
射ノイズ吸収材が、電子機器等の放射ノイズ対策として
実用的、現実的に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 政美 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂に銀で被覆された繊維または銀で被覆
    されると共に該銀が硫化処理された繊維を含有すること
    を特徴とする電子機器用放射ノイズ吸収材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子機器用放射ノイズ吸
    収材が筐体に用いられることを特徴とする電子機器筐体
    用放射ノイズ吸収材。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電子機器用放射ノイズ吸
    収材がプリント基板に用いられることを特徴とするプリ
    ント基板用放射ノイズ吸収材。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の電子機器用放射ノイズ吸
    収材がケーブルの被覆に用いられることを特徴とするケ
    ーブル被覆用放射ノイズ吸収材。
JP10161690A 1998-06-10 1998-06-10 放射ノイズ吸収材 Pending JPH11354969A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7892632B2 (en) * 2004-09-30 2011-02-22 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Metallized fibers and method therefor
JPWO2016021618A1 (ja) * 2014-08-05 2017-06-01 株式会社江東彫刻 配線回路部品の作製方法、配線回路部品を作製するための金型、樹脂製配線回路部品

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