JPH1135487A - 錠剤用組成物及び打錠方法 - Google Patents

錠剤用組成物及び打錠方法

Info

Publication number
JPH1135487A
JPH1135487A JP21261097A JP21261097A JPH1135487A JP H1135487 A JPH1135487 A JP H1135487A JP 21261097 A JP21261097 A JP 21261097A JP 21261097 A JP21261097 A JP 21261097A JP H1135487 A JPH1135487 A JP H1135487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tableting
composition
tablet
weight
oily
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21261097A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Obayashi
美行 尾林
Norio Kizu
典生 木津
Shigeo Ogasawara
榮男 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP21261097A priority Critical patent/JPH1135487A/ja
Publication of JPH1135487A publication Critical patent/JPH1135487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 油脂性基剤に二酸化ケイ素類を配合して
なることを特徴とする錠剤用組成物。 【効果】 本発明によれば、油脂性基剤を配合したもの
を錠剤化する場合において、杵付着を防止するために賦
形剤を多量に使用する必要がないので、製剤が必要以上
に大型化することなく打錠機の杵に油脂性基剤が付着す
ることが可及的に防止され、長時間に亘って連続的に安
定して打錠を行うことができるものであり、特に上記油
脂性基剤に生理活性成分を内包させて徐放性錠剤などを
製錠する場合、より有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油脂性基剤を含有
する錠剤用組成物及び打錠方法に関し、更に詳述する
と、打錠時に発生する油脂性基剤の杵付着を防止した錠
剤用組成物及び打錠方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
生理活性成分を徐放化して錠剤とする場合、この生理活
性成分を油脂性基剤を用いて、例えば上記生理活性成分
を溶融した油脂性基剤中に分散して整粒をすることによ
って上記生理活性成分が油脂性基剤中に埋め込まれた顆
粒を得、これに結合剤、崩壊剤、崩壊助剤、賦形剤、滑
沢剤等を加えて圧縮成形することによって製造されてい
る。この場合、汎用されている打錠機においては回転盤
上の臼に錠剤原料が撹拌型の供給機により機械的に供給
され、上杵と下杵との間で圧縮成形されるが、この際、
油脂性基剤の融点が低い場合においてはこれが杵の先端
部に付着し、打錠障害の一つである杵付着(スティッキ
ング)の原因となることが知られている。このような杵
付着が生じた錠剤は、外観が好ましくないばかりか、コ
ーティングを行う場合にあっては被覆膜の均一性を損な
う等、製品としても重大な欠点につながることとなる。
【0003】そこで、このようなスティッキング対策と
して、例えば、滑沢剤を増量して杵先と錠剤用組成物と
の滑りを良くする方法、賦形剤を増量して錠剤用組成物
中の油脂性基剤の付着の確率を低減する方法、結合剤を
増量して杵先と錠剤用組成物との結合力よりも強固な結
合力を錠剤用組成物に与える方法等が採用されている。
【0004】しかしながら、滑沢剤の増量においては、
錠剤用組成物の結合力の低下による製錠不良や、本来疎
水性である滑沢剤が増量されることにより、崩壊時間が
遅延し、生理活性成分の吸収が遅れる等の問題があり、
また、賦形剤の増量においては、製剤の大きさを必要以
上に大きくすることにつながり、使用者の服用性を悪化
させてしまう不具合があり、結合剤の増量による方法に
おいては、生理活性成分の製剤からの溶出を著しく遅延
させることから生体内利用能を低下させる問題があるた
め、これらの対策によらないスティッキングの抜本的な
解決が望まれている。
【0005】本発明は、上記事情を改善したもので、油
脂性基剤を配合した錠剤を製造する場合において、ステ
ィッキングを可及的に防止して打錠することができ、特
に上記油脂性基剤に生理活性成分を内包させた徐放性錠
剤に好適な錠剤用組成物及び打錠方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行っ
た結果、油脂性基剤に二酸化ケイ素類を配合して打錠し
た場合、長時間連続的に打錠を続けても杵先端に錠剤用
組成物が付着するスティッキングが防止され、安定した
打錠が継続することを見出し、特に油脂性基剤に生理活
性成分を内包させた徐放性の錠剤を好適に製錠できるこ
とを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】従って、本発明は、油脂性基剤に二酸化ケ
イ素類を配合してなることを特徴とする錠剤用組成物、
及び油脂性基剤を含む錠剤を製造するに際し、上記油脂
性基剤を二酸化ケイ素類の存在下に打錠することを特徴
とする打錠方法を提供する。ここで、上記錠剤用組成物
において上記油脂性基剤が生理活性成分を内包したもの
であればより好適である。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の錠剤用組成物は、上述したように油脂性基
剤と二酸化ケイ素類とを含有してなるものである。ここ
で、本発明の油脂性基剤としては、錠剤に配合し得るも
のであれば、その種類が特に制限されるものではない
が、本発明の場合、融点が好ましくは90℃以下、より
好ましくは40〜90℃、更に好ましくは60〜85℃
の比較的低い融点を有する油脂性基剤を使用すると効果
的であり、このような油脂性基剤として、具体的には、
例えば炭素数が8〜22の飽和又は不飽和の高級脂肪酸
のグリセリンエステル類又はショ糖エステル類等が好適
であり、より具体的には、ステアリン酸モノグリセリド
(70.7〜72.5℃、融点、以下同様)、ステアリ
ン酸トリグリセリド(45.9〜66.5℃)、ステア
リン酸ショ糖エステル(42.7〜64.6℃)、流動
パラフィン(59.9〜98.2℃)等のパラフィン
類、カルナウバロウ(83.2℃),硬化ヒマシ油(8
6.3℃)等の硬化油類、ステアリン酸(66.8
℃)、ステアリルアルコール(56.1℃)、マクロゴ
ール6000(64.3℃)等を挙げることができ、こ
れらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用する
ことができるが、特に、常温で液体状の油脂性基剤は、
常温で固体状の油脂性基剤と組み合わせて用いると好適
であり、特に2種以上の油脂性基剤を混合して使用する
場合、混合基剤の融点が60〜85℃となるように適宜
選定して使用することが望ましい。
【0009】本発明の組成物において、上記油脂性基剤
の配合量は、特に制限されるものではなく、適宜調整す
ることができるが、通常は、錠剤用組成物全体に対して
10〜40重量%、好ましくは20〜40重量%、更に
好ましくは30〜40重量%である。
【0010】なお、本発明の油脂性基剤の配合目的、配
合態様は特に制限されるものではないが、上述したよう
に油脂性基剤が生理活性成分を内包して生理活性成分の
徐放化を図ったものであれば、特に効果的であり、この
ような生理活性成分としては、その種類が特に制限され
るものではなく、例えば解熱鎮痛薬の有効成分、かぜ薬
の有効成分、生薬及び漢方薬等を挙げることができ、具
体的には、解熱鎮痛薬及びかぜ薬の有効成分として、例
えばイブプロフェン,アセトアミノフェン,ラクチルフ
ェネチジン,アスピリン,アスピリンナトリウム,エテ
ンザミド,サザピリン,サリチルアミド,サリチル酸ナ
トリウム,アリルイソプロピルアセチル尿素,ブロムワ
レリル尿素,安息香酸ナトリウムカフェイン,カフェイ
ン,無水カフェイン,ビタミンB1及びその誘導体並び
にそれらの塩類,ビタミンB2及びその誘導体並びにそ
れらの塩類,ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの
塩類,ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩
類,アミノ酢酸,ケイ酸マグネシウム,合成ケイ酸アル
ミニウム,合成ヒドロタルサイト,酸化マグネシウム,
ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩,水酸化アル
ミニウムゲル,水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム
混合乾燥ゲル,水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウ
ムの共沈生成物,水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム
・炭酸マグネシウムの共沈生成物,水酸化マグネシウム
・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物,炭酸マグネ
シウム,メタケイ酸アルミン酸マグネシウム,塩酸イソ
チベンジル,塩酸ジフェニルピラリン,塩酸ジフェンヒ
ドラミン,塩酸ジフェテロール,塩酸トリプロリジン,
塩酸トリペレナミン,塩酸トレジルアミン,塩酸フェネ
タジン,塩酸メトジラジン,サリチル酸ジフェンヒドラ
ミン,ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン,酒石
酸アリメマジン,タンニン酸ジフェンヒドラミン,テオ
クル酸ジフェニルピラリン,ナパジシル酸メブヒドリ
ン,プロメタジンメチレン二サリチル酸塩,マレイン酸
カルビノキサミン,dl−マレイン酸クロルフェニラミ
ン,d−マレイン酸クロルフェニラミン,リン酸ジフェ
テロール,塩酸アロクラミド,塩酸クロペラスチン,ク
エン酸ペントキシベリン,クエン酸チペビジン,ジブナ
ートナトリウム,臭化水素酸デキストロメトルファン,
デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩,ヒベ
ンズ酸チペピジン,フェンジゾ酸クロペラスチン,リン
酸コデイン,リン酸ジヒドロコデイン,塩酸ノスカルピ
ン,ノスカルピン,dl−塩酸メチルエフェドリン,d
l−塩酸メチルエフェドリンサッカリン塩,グアヤコー
ルスルホン酸カリウム,グアイフェネシン等、生薬及び
漢方薬として、例えば地竜,カンゾウ,ケイヒ,シャク
ヤク,ボタンピ,カノコソウ,サンショウ,ショウキョ
ウ,チンピ,マオウ,ナンテンジツ,オウヒ,オンジ,
キキョウ,シャゼンシ,シャゼンソウ,石蒜,セネカ,
バイモ,ウイキョウ,オウバク,オウレン,ガジュツ,
カミツレ,ゲンチアナ,ゴオウ,獣胆,シャジン,ショ
ウキョウ,ソウジュツ,チョウジ,チンヒ,ビャクジュ
ツ,チクセツニンジン,ニンジン,葛根湯,桂枝湯,香
蘇散,紫胡桂枝湯,小紫胡湯,小青竜湯,麦門冬湯,半
夏厚朴湯,麻黄湯等を挙げることができ、これらは1種
単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ
るが、特に、イブプロフェン,アセトアミノフェン,エ
テンザミド,アリルイソプロピルアセチル尿素,ブロム
ワレリル尿素,安息香酸ナトリウムカフェイン,カフェ
イン,無水カフェイン,ビタミンB1,アミノ酢酸,ケ
イ酸マグネシウム,合成ケイ酸アルミニウム,合成ヒド
ロタルサイト,酸化マグネシウム,ジヒドロキシアルミ
ニウム・アミノ酢酸塩,水酸化アルミニウムゲル,水酸
化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル,水酸
化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物,水
酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウム
の共沈生成物,水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウム
カリウムの共沈生成物,炭酸マグネシウム,メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム,dl−マレイン酸クロルフェ
ニラミン,dl−塩酸メチルエフェドリンから選ばれる
1種又は2種以上の組み合わせにおいて効果が顕著であ
る。これらの生理活性成分の配合量は、特に制限される
ものではなく、製剤する錠剤の用途、上記油脂性基剤の
配合量等によって適宜調整することができるが、通常
は、錠剤用組成物全体に対して好ましくは0.1〜40
重量%、より好ましくは10〜40重量%である。ま
た、上記油脂性基剤との配合割合は、生理活性成分:油
脂性基剤(重量比)=0.1:9.9〜9:1、好まし
くは1:9〜8:2、より好ましくは2:8〜6:4と
すると好適である。また、このように生理活性成分を油
脂性基剤に組み合わせて配合する場合、上記生理活性成
分及び油脂性基剤を乾式法或いは湿式法等の常法に従い
予め造粒したものを使用すると好適であり、この場合、
生理活性成分と油脂性基剤とをそれぞれ別々に造粒して
もよいが、例えば上記生理活性成分の徐放化を目的とす
るのであれば、上記生理活性成分及び油脂性基剤を混合
したものを造粒すると好適であり、特に、上記油脂性基
剤を溶融し、これに上記生理活性成分を分散させた後、
造粒したり、或いは上記生理活性成分を油脂性基剤で被
覆したり、表面改質することによって、上記生理活性成
分が油脂性基剤に内包されたものを使用するとより好適
である。上記生理活性成分及び油脂性基剤を造粒する場
合、生理活性成分と油脂性基剤とを別々に造粒したもの
であっても、これらを混合して造粒したものであって
も、いずれも造粒物の平均粒子径は1〜1000μm、
特に100〜700μmに形成したものを使用すること
が好ましい。平均粒子径が大きすぎると顆粒が臼充填時
にばらつく場合があり、小さすぎると顆粒の流動性が悪
化し、臼に投入し難くなる場合がある。
【0011】次に、本発明の錠剤用組成物は、上記油脂
性基剤と共に、二酸化ケイ素類を配合するものである。
ここで、二酸化ケイ素類としては、二酸化ケイ素及び二
酸化ケイ素の含水物が使用され、本発明の場合、二酸化
ケイ素の含水物(含水二酸化ケイ素)を使用することが
望ましく、特に医薬品(内服薬)の賦形剤として許容さ
れたものが望ましく、その含水率が40重量%以下のも
のが好ましい。このような含水二酸化ケイ素として、具
体的には、例えばカープレックス(商品名、塩野義製薬
(株)製)、アドソリダー(フロイント産業(株)製)
を挙げることができる。この二酸化ケイ素の粒度は特に
制限されるものではなく、同時に配合する上記油脂性基
剤の種類などによって適宜選定することができるが、通
常、その比表面積が1〜1000m2 /g、好ましくは
100〜500m2 /g、より好ましくは200〜50
0m2 /gが好適である。比表面積が大きすぎると粒子
が嵩高くなって、打錠するのに不適当となる場合があ
り、小さすぎると上記油脂性基剤への接触面積が小さく
なるため、本発明の効果が十分に得られなくなる場合が
ある。上記比表面積を有する市販品としては、上記カー
プレックスの#80、#67、#1120、#100、
#80−D、XR、22S、FPSシリーズ、CSシリ
ーズ(品種)が挙げられ、これらの中でも特に#67、
FPS−2、FPS−3、FPS−101が好適であ
る。
【0012】上記二酸化ケイ素類の配合量は同時に配合
する上記油脂性基剤の配合量により適宜調整されるが、
通常、錠剤用組成物全体に対して0.01〜89.9重
量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10
〜25重量%配合することが推奨される。配合量が少な
すぎると杵付着防止効果が不十分であり、多すぎると製
剤が大きくなるので服用性が問題となる場合がある。ま
た、同様の理由により、上記油脂性基剤に対する配合割
合は、通常、二酸化ケイ素類:油脂性基剤(重量比)=
10:100〜500:100、好ましくは20:10
0〜300:100、より好ましくは30:100〜1
50:100、特に好ましくは40:100〜60:1
00とすると好適である。
【0013】本発明の錠剤用組成物には、本発明の効果
を妨げない限り、必要に応じセルロース及びその誘導
体,デンプン及びその誘導体等の崩壊剤、ヒドロキシプ
ロピルセルロース(置換度53.4〜77.5%),メ
チルセルロース,ゼラチン,ビニルピロリドン,部分α
化デンプン等の結合剤、ステアリン酸マグネシウム,グ
リセリン又はその誘導体等の滑沢剤、上記油脂性基剤以
外の天然高分子化合物,合成高分子化合物,脂肪酸又は
その誘導体,アルコール,多価アルコール又はこれらの
誘導体,界面活性剤(特にノニオン)等の賦形剤、その
他崩壊助剤、色素、矯味剤などを錠剤の目的や生理活性
成分の種類に応じた常用量で配合することができる。
【0014】本発明の錠剤用組成物は、公知の打錠機を
用い、通常の打錠条件で打錠することができ、直径5〜
11mm、厚さ(中央部)3〜8mmの錠剤を得ること
ができるが、この場合0.1〜3t程度の打錠圧で連続
的に打錠しても杵にスティッキングが生じることが可及
的に防止され、安定した打錠が行われる。錠剤は、円形
錠、変形錠等、特に形状は限定されない。ここで、本発
明の場合、上述したように上記油脂性基剤及び上記生理
活性成分を造粒したものを打錠すると効果的であり、特
に上記油脂性基剤及び上記生理活性成分を混合したもの
を造粒することが好ましく、この場合、上記油脂性基剤
を予め溶融し、これに上記生理活性成分を分散させた
後、造粒したものを打錠するとより効果的である。造粒
方法としては、特に制限されず公知の方法を採用するこ
とができ、例えば撹拌造粒法、流動層造粒法、押出造粒
法、ロール圧縮造粒法等が好適に採用される。
【0015】なお、打錠後は、必要に応じて糖衣錠とし
たり、フィルムコーティングを行うことができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、油脂性基剤を配合した
ものを錠剤化する場合において、杵付着を防止するため
に賦形剤を多量に使用する必要がないので、製剤が必要
以上に大型化することなく打錠機の杵に油脂性基剤が付
着することが可及的に防止され、長時間に亘って連続的
に安定して打錠を行うことができるものであり、特に上
記油脂性基剤に生理活性成分を内包させて徐放性錠剤な
どを製錠する場合、より有用である。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0018】[実施例1]生理活性成分としてアセトア
ミノフェン、油脂性基剤としてステアリン酸モノグリセ
リド、含水二酸化ケイ素としてカープレックス#67
(商品名、比表面積;429m2 /g、塩野義製薬
(株)製)を用い、下記組成の錠剤用組成物からなる直
径8mmの錠剤を下記方法で製造した。組 成 アセトアミノフェン 500重量部 ステアリン酸モノグリセリド 500重量部 含水二酸化ケイ素 100重量部 結晶セルロース 200重量部
【0019】アセトアミノフェン1000gを予め溶融
したステアリン酸モノグリセリド1000gに分散させ
た後、噴霧凝固造粒を行い、これを整粒して、平均粒子
径100μmの顆粒を得た。
【0020】次いで、得られた顆粒1000gに含水二
酸化ケイ素100g及び結晶セルロース200gを加
え、V型混合機((株)特寿工作所製)にて15分間混
合し、錠剤用組成物を得た。
【0021】得られた組成物を、単発式打錠機(KT2
型:岡田精工(株)製)にて直径8mm、杵先半径15
mmの杵を用い、打錠圧1.0tで打錠し、錠剤の製造
を行った。その結果、約2時間の打錠においても杵への
付着が見られず、スティッキングの傾向は認められなか
った。
【0022】[比較例1]実施例1において、含水二酸
化ケイ素100gの代わりに、メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウム100gを用いた以外は、実施例1と同様の
方法で下記組成の組成物を得、製錠を行った。打錠開始
後、約5分で打錠機の杵先端への付着が認められた。組 成 アセトアミノフェン 500重量部 ステアリン酸モノグリセリド 500重量部 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 100重量部 結晶セルロース 200重量部
【0023】[実施例2]生理活性成分としてアセトア
ミノフェン、油脂性基剤として硬化ヒマシ油、含水二酸
化ケイ素としてカープレックス#67(商品名、比表面
積;429m2 /g、塩野義製薬(株)製)を用い、下
記組成の錠剤用組成物からなる直径8mmの錠剤を下記
方法で製造した。組 成 アセトアミノフェン 500重量部 硬化ヒマシ油 500重量部 含水二酸化ケイ素 200重量部 結晶セルロース 100重量部
【0024】アセトアミノフェン1000gを予め溶融
した硬化ヒマシ油1000gに分散させた後、噴霧凝固
造粒を行い、これを整粒して、平均粒子径100μmの
顆粒を得た。
【0025】次いで、得られた顆粒1000gに含水二
酸化ケイ素200g及び結晶セルロース100gを加
え、V型混合機((株)特寿工作所製)にて15分間混
合し、錠剤用組成物を得た。
【0026】得られた組成物を、ロータリー式打錠機
(L−41型:(株)畑鉄工所製)にて直径8mm、杵
先半径15mmの杵を用い、打錠圧1.2tで打錠し、
錠剤の製造を行った。その結果、約2時間の打錠におい
ても杵への付着が見られず、スティッキングの傾向は認
められなかった。
【0027】[比較例2]実施例2において、含水二酸
化ケイ素200gの代わりに、メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウム200gを用いた以外は、実施例2と同様の
方法で下記組成の組成物を得、製錠を行った。打錠開始
後、約5分で打錠機の杵先端への付着が認められた。組 成 アセトアミノフェン 500重量部 硬化ヒマシ油 500重量部 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 200重量部 結晶セルロース 100重量部
【0028】[実施例3]生理活性成分としてエテンザ
ミド、油脂性基剤として硬化ヒマシ油、含水二酸化ケイ
素としてカープレックス#67(商品名、比表面積;4
29m2 /g、塩野義製薬(株)製)を用い、下記組成
の錠剤用組成物からなる直径7mmの錠剤を下記方法で
製造した。組 成 エテンザミド 750重量部 硬化ヒマシ油 750重量部 含水二酸化ケイ素 150重量部 乳糖 100重量部 結晶セルロース 400重量部 カルメロース 50重量部
【0029】エテンザミド1000gを予め溶融した硬
化ヒマシ油1000gに分散させた後、噴霧凝固造粒を
行い、これを整粒して、平均粒子径100μmの顆粒を
得た。
【0030】次いで、得られた顆粒1500gに含水二
酸化ケイ素150g、乳糖100g、結晶セルロース4
00g及びカルメロース50gを加え、V型混合機
((株)特寿工作所製)にて15分間混合し、錠剤用組
成物を得た。
【0031】得られた組成物を、ロータリー式打錠機
(クリーンプレス12HUK型:菊水製作所製)にて直
径7mm、杵先半径15mmの杵を用い、打錠圧0.8
tで打錠し、錠剤の製造を行った。その結果、約2時間
の打錠においても杵への付着が見られず、スティッキン
グの傾向は認められなかった。
【0032】[比較例3]実施例3において、含水二酸
化ケイ素150gの代わりに、カルボキシメチルセルロ
ース150gを用いた以外は、実施例3と同様の方法で
下記組成の組成物を得、製錠を行った。打錠開始後、約
10分で打錠機の杵先端への付着が認められた。組 成 エテンザミド 750重量部 硬化ヒマシ油 750重量部 カルボキシメチルセルロース 150重量部 乳糖 100重量部 結晶セルロース 400重量部 カルメロース 50重量部
【0033】[実施例4]生理活性成分としてアセトア
ミノフェン及びエテンザミド、油脂性基剤としてカルナ
ウバロウ及びステアリン酸モノグリセリド、含水二酸化
ケイ素としてカープレックス#67(商品名、比表面
積;429m2 /g、塩野義製薬(株)製)を用い、下
記組成の錠剤用組成物からなる直径7mmの錠剤を下記
方法で製造した。組 成 アセトアミノフェン 150重量部 エテンザミド 250重量部 カルナウバロウ(融点83.2℃) 150重量部 ステアリン酸モノグリセリド 250重量部 含水二酸化ケイ素 120重量部 マンニトール 50重量部 結晶セルロース 200重量部 カルメロース 30重量部
【0034】アセトアミノフェン300g及びエテンザ
ミド500gを予め溶融したカルナウバロウ300g及
びステアリン酸モノグリセリド500gの混合物に分散
させた後、噴霧凝固造粒を行い、これを整粒して、平均
粒子径100μmの顆粒を得た。
【0035】次いで、得られた顆粒800gに含水二酸
化ケイ素120g、マンニトール50g、結晶セルロー
ス200g及びカルメロース30gを加え、V型混合機
((株)特寿工作所製)にて15分間混合し、錠剤用組
成物を得た。
【0036】得られた組成物を、単発式打錠機(KT2
型:岡田精工(株)製)にて直径7mm、杵先半径15
mmの杵を用い、打錠圧0.8tで打錠し、錠剤の製造
を行った。その結果、約2時間の打錠においても杵への
付着が見られず、スティッキングの傾向は認められなか
った。
【0037】[比較例4]実施例4において、含水二酸
化ケイ素120gの代わりに、ケイ酸マグネシウム12
0gを用いた以外は、実施例4と同様の方法で下記組成
の組成物を得、製錠を行った。打錠開始後、約10分で
打錠機の杵先端への付着が認められた。組 成 アセトアミノフェン 150重量部 エテンザミド 250重量部 カルナウバロウ(融点83.2℃) 150重量部 ステアリン酸モノグリセリド 250重量部 ケイ酸マグネシウム 120重量部 マンニトール 50重量部 結晶セルロース 200重量部 カルメロース 30重量部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂性基剤に二酸化ケイ素類を配合して
    なることを特徴とする錠剤用組成物。
  2. 【請求項2】 上記油脂性基剤が生理活性成分を内包し
    たものである請求項1記載の錠剤用組成物。
  3. 【請求項3】 油脂性基剤を含む錠剤を製造するに際
    し、上記油脂性基剤を二酸化ケイ素類の存在下に打錠す
    ることを特徴とする打錠方法。
JP21261097A 1997-07-23 1997-07-23 錠剤用組成物及び打錠方法 Pending JPH1135487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21261097A JPH1135487A (ja) 1997-07-23 1997-07-23 錠剤用組成物及び打錠方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21261097A JPH1135487A (ja) 1997-07-23 1997-07-23 錠剤用組成物及び打錠方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1135487A true JPH1135487A (ja) 1999-02-09

Family

ID=16625542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21261097A Pending JPH1135487A (ja) 1997-07-23 1997-07-23 錠剤用組成物及び打錠方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1135487A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2002077105A1 (ja) * 2001-03-22 2004-07-15 富士化学工業株式会社 安定なアスタキサンチン含有粉体組成物及びその製造方法
WO2005073286A1 (ja) 2004-01-30 2005-08-11 Asahi Kasei Chemicals Corporation 多孔質セルロース凝集体及びその成型体組成物
WO2006115198A1 (ja) 2005-04-22 2006-11-02 Asahi Kasei Chemicals Corporation 多孔質セルロース凝集体及びその成型体組成物
US7514552B2 (en) 2003-05-30 2009-04-07 Asahi Kasei Chemicals Corporation Cellulose powder
CN102389401A (zh) * 2011-11-22 2012-03-28 陆荣政 一种右旋布洛芬颗粒及其制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2002077105A1 (ja) * 2001-03-22 2004-07-15 富士化学工業株式会社 安定なアスタキサンチン含有粉体組成物及びその製造方法
US7514552B2 (en) 2003-05-30 2009-04-07 Asahi Kasei Chemicals Corporation Cellulose powder
WO2005073286A1 (ja) 2004-01-30 2005-08-11 Asahi Kasei Chemicals Corporation 多孔質セルロース凝集体及びその成型体組成物
US8597686B2 (en) 2004-01-30 2013-12-03 Asahi Kasei Chemicals Corporation Porous cellulose aggregate and formed product composition comprising the same
WO2006115198A1 (ja) 2005-04-22 2006-11-02 Asahi Kasei Chemicals Corporation 多孔質セルロース凝集体及びその成型体組成物
CN102389401A (zh) * 2011-11-22 2012-03-28 陆荣政 一种右旋布洛芬颗粒及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100642976B1 (ko) 구강내 신속 붕괴성 정제 및 이의 제조방법
JP3560244B2 (ja) 長期間にわたって2段階で放出する形態を有する固体の薬剤投与形態およびその製造
US6106861A (en) Multiparticulate tablet disintegrating in less than 40 seconds in the mouth
KR890004688B1 (ko) 서방형 약제의 담체 조성물
EP1231911B1 (en) Directly compressible, ultra fine acetaminophen compositions and process for producing same
US5403593A (en) Melt granulated compositions for preparing sustained release dosage forms
US3279998A (en) Method of preparing sustained release tablets
EP0377658A1 (en) A FREE-FLOWING GRANULATE, CONTAINING IBUPROFEN AND A PRODUCTION PROCESS.
JP2009073847A6 (ja) イブプロフェンの剤型
JP2000507922A (ja) イブプロフェンの剤型
JPH05221854A (ja) 水溶性薬物を含有する制御的放出錠剤
KR20130141391A (ko) 저치환도 히드록시프로필셀룰로오스를 포함하는 복합 조립물의 제조 방법 및 속방성 제제
WO2002032403A1 (en) Medicinal compositions quickly disintegrating in the oral cavity and process for producing the same
JP2003525223A (ja) イブプロフェンを含有する活性成分製剤
JP5663238B2 (ja) 内服固形製剤及びその製造方法
JPH1135487A (ja) 錠剤用組成物及び打錠方法
KR20120127259A (ko) 정제 및 그 제조 방법
JP3170139B2 (ja) 発泡性錠剤
EP0478838B1 (de) Ibuprofen- und S-(+)-Ibuprofen Zubereitungen und Verfahren zu ihrer Herstellung
JPH1059842A (ja) 錠剤用組成物及び打錠方法
US5726201A (en) Gemfibrozil containing pharmaceutical compositions
JPH09169641A (ja) ロキソプロフェン製剤
JP2012046454A (ja) 内服用錠剤およびその製造方法
JP4063390B2 (ja) 錠剤の製造方法
JP4573542B2 (ja) ビタミンb1誘導体組成物