JPH1135383A - 無機塗料の塗装方法 - Google Patents

無機塗料の塗装方法

Info

Publication number
JPH1135383A
JPH1135383A JP18812997A JP18812997A JPH1135383A JP H1135383 A JPH1135383 A JP H1135383A JP 18812997 A JP18812997 A JP 18812997A JP 18812997 A JP18812997 A JP 18812997A JP H1135383 A JPH1135383 A JP H1135383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
coating material
inorganic
coating
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18812997A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Saito
慎一 斎藤
Tomoya Tsurushita
知也 鶴下
Hiroshi Kanamori
博 金森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP18812997A priority Critical patent/JPH1135383A/ja
Publication of JPH1135383A publication Critical patent/JPH1135383A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機系バインダーをバインダーの主成分とし
た無機塗料を基材上に塗装する方法において、無機塗膜
のひび割れの発生を防止する。 【解決手段】 基材上にセメント系下地調整塗材を塗布
した後、該セメント系下地調整塗材の上に無機塗料を塗
装することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機系バインダー
をバインダーの主成分とした無機塗料を基材上に塗装す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】建築物
等の外装用塗料としては、汚れがつきにくく、メンテナ
ンスサイクルが長いことから、無機系バインダーを用い
た無機塗料が注目されている。このような無機塗料の無
機系バインダーとしては、例えば、アルカリケイ酸塩、
コロイダルシリカ、酸性金属リン酸塩、オルガノポリシ
ロキサン等が知られている。
【0003】このような無機塗料を、建築物の外壁等の
素地の上に塗装する場合、不揮発分の低いアクリルエマ
ルジョン等からなるシーラーを塗装した後に塗装した
り、あるいは直接素地の上に塗装したりしている。ま
た、塗り替えの場合には、旧塗膜の上に直接無機塗料が
塗装される場合もある。
【0004】しかしながら、建築物の外壁等は温度差等
により大きな割合で伸縮するため、表面に塗装した無機
塗膜にひび割れが生じ易いという問題があった。本発明
の目的は、このような従来の問題点を解消し、ひび割れ
の生じにくい無機塗料の塗装方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、無機系バイン
ダーをバインダーの主成分とした無機塗料を基材上に塗
装する方法であり、基材上にセメント系下地調整塗材を
塗布した後、該セメント系下地調整塗材の上に無機塗料
を塗装することを特徴としている。
【0006】本発明において用いるセメント系下地調整
塗材としては、例えば、JIS A6916に規定され
たセメント系下地調整塗材を用いることができる。この
下地調整塗材は、粉体と混和液、または粉体と再乳化形
粉末樹脂から構成される。
【0007】粉体としては、セメント、骨材、及び増粘
剤などの混和材料が用いられる。セメントは、JIS
R 5210(ポルトランドセメント)に規定されるセ
メント、または白色セメント(ポルトランドセメント
系)等が用いられる。また、骨材は、無機質系で耐久性
のあるものが用いられ、例えば、寒水石(寒水砂)、ケ
イ砂などが用いられる。一般には、網ふるい0.6mm
をほぼ通過する程度のものが用いられる。
【0008】増粘剤などの混和材料としては、製品の品
質の経時変化が少ないものが用いられる。混和液として
は、セメント混和用ポリマーディスパージョンを主成分
とし、これに少量の増粘剤、消泡剤などの添加剤を混合
したものが用いられる。セメント混和用ポリマーディス
パージョンとしては、JIS A 6203(セメント
混和用ポリマーディスパージョン)に示す曲げ強さ、圧
縮強さ、接着強さ、吸水率、透水量及び長さ変化率の規
定に適合するものが用いられ、アクリル系、酢酸ビニル
系、合成ゴム系、またはこれらの混合系が用いられる。
【0009】増粘剤や消泡剤などの添加剤としては、製
品の品質の経時変化が少ないものが用いられる。再乳化
形粉末樹脂としては、合成樹脂エマルションを噴霧乾燥
したもので、水を加えたとき、再乳化するアクリル系、
酢酸ビニル系などの合成樹脂が用いられる。再乳化形粉
末樹脂としては、JIS A 6203に示す曲げ強
さ、圧縮強さ、接着強さ、吸水率、透水量及び長さ変化
率の規定に適合するものが用いられる。上記粉体に対す
る混和液または再乳化形粉末樹脂の配合割合は、一般に
全固形分中で4.5重量%以上が好ましい。
【0010】本発明に用いられるセメント系下地調整塗
材は、上述のようなJIS A 6916に規定される
セメント系下地調整塗材が好ましく用いられるが、この
ようなセメント系下地調整塗材に限定されるものではな
く、その他のセメント系下地調整塗材を用いてもよい。
【0011】本発明において、セメント系下地調整塗材
の塗装厚みは、乾燥後の厚みで0.5mm以上が好まし
く、さらに好ましくは1〜5mmの範囲内である。乾燥
後の膜厚が薄すぎると、ひび割れ防止という本発明の効
果が十分に得られない場合があり、乾燥後の厚みが厚く
なりすぎると、厚みに比例した効果が得られず、多数回
塗り重ねる必要があるなど、作業工程上好ましくない場
合がある。
【0012】本発明において、セメント系下地調整塗材
は、上述のように、一般には、厚みを厚くして塗布する
ので、基材と異なる意匠を付与することができる。すな
わち、基材の表面が平滑である場合には、セメント系下
地調整塗材の表面に凹凸形状を付与して新たな意匠を付
与することができる。また、基材の表面に凹凸形状が付
与されている場合には、セメント系下地調整塗材の表面
を平滑にしたり、あるいは異なる凹凸形状を付与したり
して、新たな意匠を付与することができる。
【0013】本発明において、セメント系下地調整塗材
の塗装方法としては、一般的な塗装方法を採用すること
ができ、例えば、ローラーによる塗装やスプレーによる
吹き付け塗装を採用することができる。また乾燥は、常
温で乾燥することができるが、必要に応じて加熱ランプ
等を用いて加熱して乾燥することもできる。
【0014】本発明において、セメント系下地調整塗材
を1コートで所定の厚みに塗装することができない場合
には、2コートあるいはそれより多い複数回のコートで
所定の厚みとしてもよい。
【0015】本発明において用いる無機塗料は、無機系
バインダーをバインダーの主成分とした塗料である。無
機系バインダーとしては、水溶性ケイ酸塩、酸性金属リ
ン酸塩、金属アルコラート、アルキルシリケートなどが
挙げられる。
【0016】水溶性ケイ酸塩としては、Na2 O、K2
O、LiO2 、(R4 N)2 Oなどのアルカリケイ酸
塩、Naまたはアンモニウムなどで安定化した各種コロ
イダルシリカ、ソディウムメチルシリコネート及びソデ
ィウムフェニルシリコネートなどの有機金属シリコネー
トなどが挙げられる。
【0017】酸性金属リン酸塩としては、Al、Mg、
Ca、Fe、Znなどの重リン酸塩などが挙げられる。
金属アルコラートとしては、Al、Sn、Ti、Zrな
どの多価金属のアルコラートなどが挙げられる。アルキ
ルシリケートとしては、エチル、ブチル、フェニル、オ
クチル、ラウリルシリケートなどが挙げられる。
【0018】本発明において用いる無機塗料には、さら
に、必要に応じて、着色顔料や体質顔料などの無機顔料
が含まれていてもよい。本発明において用いる無機塗料
は、必要に応じてエマルションなどの有機成分を含有す
ることができるが、無機塗料としての性能を保つため
に、全固形分中の60重量%、好ましくは80重量%以
上が、無機バインダーや顔料などの無機質成分であるこ
とが好ましい。
【0019】本発明において無機塗料の塗布量は特に限
定されるものではないが、乾燥膜厚で10〜200μm
となるように塗装されることが好ましい。また、セメン
ト系下地調整塗材を塗布した後、24〜48時間程度経
過した後に、無機塗料を塗装することが好ましい。
【0020】本発明において無機塗料の塗装方法は、特
に限定されるものではなく、一般的な塗装方法を採用す
ることができ、例えば、ローラーによる塗装及びスプレ
ーによる吹き付け塗装等を採用することができる。
【0021】本発明の無機塗料の塗装方法は、建築物の
外壁等の塗り替えにも適用することができるものであ
る。本発明の塗装方法では、このような塗り替えの場
合、旧塗膜を除去した後セメント系下地調整塗材を塗布
し、次に無機塗料を塗装してもよいし、旧塗膜を除去せ
ずに、旧塗膜の上にセメント系下地調整塗材を塗布し、
その上に無機塗料を塗装してもよい。旧塗膜は、有機系
塗膜及び無機系塗膜のいずれであってもよいし、その種
類は限定されるものではないが、旧塗膜が意匠性などの
ために弾性を有するものである場合には、特に得られる
効果が大きい。
【0022】本発明によれば、セメント系調整塗材を塗
布した後、該セメント系下地調整塗材の上に無機塗料を
塗装している。本発明において基材上に塗布しているセ
メント系下地調整塗材は、温度差等によって伸縮する割
合が非常に小さく、下地としての位置的な移動がほとん
どないため、無機塗膜をその上に形成しても、無機塗膜
の緻密な造膜性が阻害されることがなく、ひび割れを生
じにくい。従って、本発明によれば、無機塗膜のひび割
れを防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う具体的な実施
例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定さ
れるものではない。
【0024】実施例 セメントモルタル板の上に、弾性を有する旧塗膜の代わ
りとして、DANユニ(日本ペイント社製の外装用水性
エマルション塗料)を、乾燥膜厚が約0.7mmとなる
ように塗装し、これを基材として用いた。この基材の上
に、セメント系下地調整塗材(商品名「ニッペセメント
フィラー」、日本ペイント社製)を、乾燥膜厚が約1〜
5mmとなるように塗布した。
【0025】セメント系下地調整塗材を塗布後24時間
常温で乾燥させた後、その上に無機塗料として、コロイ
ダルシリカを無機バインダーとした、無機質成分が全固
形分の80重量%である無機塗料を、乾燥膜厚が50〜
150μmとなるようにウールローラーを用いて所定温
度で塗装し、その温度で1週間乾燥を行った。
【0026】以上のようにして得られた塗膜サンプルに
ついて、ひび割れ防止効果を評価した。結果を表1に示
す。なお、評価は、乾燥後のもの、乾燥後に水中に1日
半没させたもの、及び乾燥後にJIS−A−6909
5.9に定められた温冷繰り返し試験を行ったもの、そ
れぞれについて、目視で評価を行った。
【0027】評価基準 ○:ワレが認められない △:ワレが若干認められる ×:ワレがはっきりと認められる
【0028】比較例 上記実施例で用いた、セメントモルタル板に弾性を有す
る旧塗膜の代わりとして、DANユニ(日本ペイント社
製の外装用水性エマルション塗料)を塗布した基材を用
い、この基材上に直接上記実施例で用いた無機塗料を上
記実施例と同様の条件で塗装し、得られた塗膜サンプル
について、上記実施例と同様にひび割れ防止効果を評価
した。結果を表2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】以上の実施例及び比較例の試験結果から明
らかなように、本発明に従い、基材上にセメント系下地
調整塗材を塗布した後に、その上に無機塗料を塗装した
実施例においては、無機塗膜におけるひび割れの発生を
有効に防止することができた。
【0032】上記実施例では、旧塗膜の上にセメント系
下地調整塗材を塗布し、その上に無機塗料を塗装してい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、旧塗膜
を有しない基材上に直接セメント系下地調整塗材を塗布
し、この上に無機塗料を塗装してもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明の塗装方法によれば、基材上にセ
メント系下地調整塗材を塗布した後、該セメント系下地
調整塗材の上の無機塗料を塗装することにより、無機塗
膜のひび割れの発生を有効に防止することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機系バインダーをバインダーの主成分
    とした無機塗料を基材上に塗装する方法において、 前記基材上にセメント系下地調整塗材を塗布した後、該
    セメント系下地調整塗材の上に前記無機塗料を塗装する
    ことを特徴とする無機塗料の塗装方法。
JP18812997A 1997-07-14 1997-07-14 無機塗料の塗装方法 Pending JPH1135383A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18812997A JPH1135383A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 無機塗料の塗装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18812997A JPH1135383A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 無機塗料の塗装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1135383A true JPH1135383A (ja) 1999-02-09

Family

ID=16218242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18812997A Pending JPH1135383A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 無機塗料の塗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1135383A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506307A (ja) * 1999-08-05 2003-02-18 サン−ゴバン・マテリオ・ドウ・コンストルクシオン 建築材料の処理方法
JP2017520500A (ja) * 2014-05-26 2017-07-27 株式会社ウリ産業開発Woori Industrial Co.,Ltd. コンクリート表面の着色組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506307A (ja) * 1999-08-05 2003-02-18 サン−ゴバン・マテリオ・ドウ・コンストルクシオン 建築材料の処理方法
JP2017520500A (ja) * 2014-05-26 2017-07-27 株式会社ウリ産業開発Woori Industrial Co.,Ltd. コンクリート表面の着色組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2532904B2 (ja) 優れた彩色適性を有する軽量の目地材
WO2020043644A1 (en) Dry powder composition, putty composition obtainable from such composition, and substrate coated with such putty composition
GB2067204A (en) Synthetic resin compositions to be added to cement an aqueous paint composition containing said compositions and a method for coating said paint composition
IL30745A (en) Cement compositions
KR100311286B1 (ko) 수경성 무기질 도료 조성물
WO2001002495A1 (en) Coating composition comprising redispersible polymer, and a method of coating using them
US4059553A (en) Coating composition comprising oxides and/or hydroxides of Mg++, Ca++, chromium, manganese, and Zn++ and quaternary ammonium silicates useful for building materials
KR100885627B1 (ko) 방오 처리제 및 이를 사용한 건축판
US3051590A (en) Process for coating brickwork, masonry, concrete and wood and compositions therefor
JPH1135383A (ja) 無機塗料の塗装方法
JPS6117864B2 (ja)
EP0970931A1 (en) Compositions useful for suppressing efflorescence on mineral substrates
JPH07102241A (ja) 無機質系多孔質基材用シーラー
KR100347803B1 (ko) 징크 방청하도용 실러 조성물 및 이를 이용한 도막 시스템
JPH0872195A (ja) 積層体
JPS58539B2 (ja) セメント−樹脂仕上材層の施工方法
JPH0985879A (ja) 建築用ボード
JP4928327B2 (ja) 外装材
JPS6111980B2 (ja)
JPH0450183A (ja) セメント成形体およびその製造方法
JPS6019939B2 (ja) 無機質塗料組成物
JPS60251162A (ja) モルタル組成物
JP2738547B2 (ja) コンクリートの劣化防止工法
JPH08244159A (ja) 積層体の製造方法
JPS6251223B2 (ja)