JPH11352445A - 可変焦点眼鏡 - Google Patents

可変焦点眼鏡

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JPH11352445A
JPH11352445A JP36604398A JP36604398A JPH11352445A JP H11352445 A JPH11352445 A JP H11352445A JP 36604398 A JP36604398 A JP 36604398A JP 36604398 A JP36604398 A JP 36604398A JP H11352445 A JPH11352445 A JP H11352445A
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JP
Japan
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lens
liquid crystal
variable
variable focus
focus
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Application number
JP36604398A
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English (en)
Inventor
Kimihiko Nishioka
公彦 西岡
Fumiyoshi Imamura
文美 今村
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠点用と近点用の境界が生ずることがな
く、また一方がぼけて見えることがないようにする。 【解決手段】 可変焦点レンズを用いたもので、境界
が生ずることなく、また焦点距離を変えることにより遠
点、近点等各距離の物体がその都度鮮明に見得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学特性可変光学
素子並びに光学特性可変光学素子を用いた可変焦点眼鏡
および光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光学装置を、眼鏡を一例として述
べる。
【0003】従来の眼鏡のうち、老人でも使用できるよ
うにした遠近両用眼鏡は、図11に示すような構成であ
る。即ち、図11に示すように眼鏡42は、近点にピン
トが合うレンズ41aと遠点にピントが合うレンズ41
bとを複合させた段付きレンズ41を用いたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この眼鏡42は、二つ
のレンズ41aと41bとの間の境界41cが実際に使
用する際に邪魔になり、また画面の半分は常にピントが
合わない状態でぼけて見える等の多くの欠点があった。
【0005】本発明は光学特性可変光学素子例えば可変
焦点レンズ並びに、この光学特性可変光学素子を備えた
可変焦点眼鏡等の光学装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の可変焦点眼鏡お
よび光学装置は、光学特性可変光学素子を備えたことを
特徴とするもので、例えば眼鏡レンズの一部に光学特性
可変光学素子の一つである可変焦点レンズを設けたこと
を特徴とする可変焦点眼鏡である。例えばこの可変焦点
眼鏡によれば、従来例のように境界が存在することなく
観察位置に応じて焦点距離を変化させ得るもので、各観
察位置を明瞭に見得るものである。
【0007】また、本発明は、光学特性可変光学素子を
用いた光学装置の作成方法に関するものであって、光学
特性可変光学素子とこの光学素子の特性を変化させるた
めの駆動ユニットとを別体にて作り、これを組合わせて
作成することを特徴とするものである。例えば、可変焦
点眼鏡において、可変焦点レンズとこのレンズの焦点距
離を変化させるための駆動ユニットとを別体にて作成
し、それらを任意のフレームと組合わせて作成すること
を特徴とする可変焦点眼鏡の作成方法である。また、本
発明の光学装置は、観察位置、測定位置等を検知して光
学装置に備えられた光学特性可変光学素子の特性を変化
させるようにしたもので、例えば、本発明の可変焦点眼
鏡においては、視線を検知して可変焦点レンズの光学特
性である屈折力を変化させるようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の可変焦点レンズ
の原理的構成を示す図である。この図に示す可変焦点レ
ンズ11は、第1面、第2面であるレンズ面8a,8b
を有する第1レンズ12aと、第3面、第4面であるレ
ンズ面9a,9bを有する第2のレンズ12bと、これ
らレンズ間に透明電極13a,13bを介して設けた高
分子分散液晶層14とにて構成され、この可変焦点レン
ズへ入射する光を第1,第2のレンズ12a,12bに
より収束させるものである。この可変焦点レンズに設け
た透明電極13a,13bは、スイッチ15を介して交
流電源16に接続され、高分子分散液晶層14に交流電
界を選択的に印加するようになっている。なお、高分子
分散液晶層14は、それぞれ液晶分子17を含む球状、
多面体等の任意の形状の多数の微小な高分子セル18を
有する構成で、その体積は、高分子セル18を構成する
高分子および液晶分子17がそれぞれ占める体積の和に
一致させてある。尚高分子液晶層14のかわりに高分子
安定化液晶を用いてもよい。
【0009】ここで、高分子セル18の大きさは、例え
ばその形状が球状であるとすると、その平均の直径D
を、使用する光の波長をλとするとき、例えば、下記式
(1)に示す範囲内の値にしたものである。 2nm≦D≦λ/5 (1)
【0010】すなわち、液晶分子17の大きさ(平均の
直径)は、2nm程度以上であるので、平均の直径Dの
下限値は、2nm以上になる。また、Dの値は、可変焦
点レンズ11の光軸方向における高分子分散液晶層14
の厚さtにも依存するが、λに比べてDの値が大きい
と、高分子の屈折率と液晶分子17の屈折率との差によ
り、高分子セル18の境界面で光が散乱して高分子分散
液晶層14が不透明になるため、式(1)の下限値は、
後に述べる理由により、λ/5以下であることが望まし
い。可変焦点レンズが用いられる光学製品によっては高
い精度が要求されない場合もあり、その場合はDはλ以
下であればよい。なお、高分子分散液晶層14の透明度
は、厚さtが厚いほど悪くなる。
【0011】また、高分子分散液晶の代りに図3に示す
ような高分子安定化液晶414を用いる場合には、液晶
の平均直径Dは、高分子415により隔てられた液晶集
団同士の平均的間隔をとるものとする。
【0012】また、図1等における液晶分子17として
は、例えば、一軸性のネマティック液晶分子が用いられ
ている。この液晶分子17の屈折率楕円体は、図5に示
すような形状で、下記式(2)が成立つ。 nox=noy=no (2) ただし、no は常光線の屈折率、noxおよびnoyは、常
光線を含む内面での互いに直交する方向の屈折率であ
る。
【0013】ここで、図1に示す可変焦点レンズにおい
て、スイッチ15がオフ、すなわち高分子分散液晶層1
4に電界が印加されない状態では、液晶分子17が様々
な方向を向いているため、入射光に対する高分子分散液
晶層14の屈折率は高く、屈折力の強いレンズになる。
これに対し、図2に示すように、スイッチ15をオンに
し高分子分散液晶層14に交流電界が印加されると、液
晶分子17は、屈折率楕円体の長軸方向が可変焦点レン
ズ11の光軸と平行になるように配向するので、屈折率
が低くなり、屈折力の弱いレンズになる。
【0014】なお、高分子分散液晶層14に印加する電
圧は、例えば、図4に示すように、可変抵抗器19によ
り段階的あるいは連続的に変化させることもできる。こ
のようにすれば、印加電圧が高くなるにつれて、液晶分
子17は、その楕円長軸が徐々に可変焦点レンズ11の
光軸と平行になるように配向するので、屈折力を段階的
あるいは連続的に変えることができる。
【0015】ここで、可変焦点レンズが図1に示す状
態、すなわち高分子分散液晶層14に電界を印加しない
状態のとき図5(A)に示すように屈折率楕円体の長軸
方向の屈折率をnz とすると、液晶分子17の平均屈折
率nLC′はほぼ下記の式(3)にて与えられる。 (nox+noy+nz )/3=nLC′ (3)
【0016】また、上記式(2)が成り立つときの平均
屈折率nLCは、nz を異常光線の屈折率ne とすると、
下記式(4)にて与えられる。 (2no +ne )/3=nLC (4)
【0017】このとき、高分子セル18を構成する高分
子の屈折率をnP とし、高分子分散液晶層14の体積に
占める液晶分子17の体積の割合をffとすると、マッ
クスウェル・ガーネットの法則により、高分子分散液晶
層14の屈折率は、下記式(5)にて与えられる。 nA =ff・nLC′+(1−ff)nP (5)
【0018】したがって、図4に示すように、レンズ1
2aおよびレンズ12bの内側の面、すなわち高分子分
散液晶層14側の面の曲率半径を、それぞれR1 および
2 とすると、可変焦点レンズ11の焦点距離f1 は次
の式(6)にて与えられる。 1/f1 =(nA −1)(1/R1 −1/R2 ) (6)
【0019】なお、R1 およびR2 は曲率中心が像点側
にあるときを正とする。また、レンズ12aおよびレン
ズ12bの内側の面による屈折は除いている。つまり、
高分子分散液晶層14のみによるレンズの焦点距離は式
(6)にて与えられる。
【0020】また、図2に示す状態つまり高分子分散液
晶層14に電界を印加した状態における高分子分散液晶
層14の屈折率nB は下記式(7)にて与えられる。 nB =ff・no ′+(1−ff)nP (7)
【0021】ここでno ′は常光線の屈折率で下記式
(8)にて表わされる。 no ′=(noz+noy)/2 (8)
【0022】したがって、この状態での高分子分散液晶
層14のみによるレンズの焦点距離fは次の式(9)に
て与えられる。 1/f2 =(nB −1)(1/R1 −1/R2 ) (9)
【0023】なお、高分子分散液晶層14に、図4にお
けるよりも低い電圧を印加する場合の焦点距離は、
(6)式で与えられる焦点距離f1 と、(9)式で与え
られる焦点距離f2 との間の値になる。
【0024】上記式(6)および式(9)から、高分子
分散液晶層14による焦点距離の変化率は、下記式(1
0)にて与えられる。 |(f2 −f1 )/f2 |=|(nB −nA )/(nB −1)| (10)
【0025】したがって、この変化率を大きくするに
は、|nB −nA |を大きくすればよい。この(nB
A )は、下記式で表わされる。 nB −nA =ff(no ′−nLC′) (11)
【0026】したがって、|no ′−nLC|を大きくす
れば、変化率を大きくすることができる。実用的には、
B が、1.3〜2程度であるから、 0.01≦|no ′−nLC′|≦10 (12) とすれば、ff=0.5のとき、高分子分散液晶層14
による焦点距離を、0.5%以上変えることができるの
で、効果的な可変焦点レンズを得ることができる。な
お、|no ′−nLC′|は、液晶物質の制限から、10
を越えることはできない。
【0027】次に、上記(1)式の上限値の根拠につい
て説明する。
【0028】「Solar Energy Msterials and Solar Cel
ls」31巻,Wilson and Eck,1993,Eleevier Sci
ence Publishers B.V.発行の第197〜214頁、「Tr
ansmission variation using scattering /transparen
t switching films 」には、高分子分散液晶の大きさを
変化させたときの透過率τの変化が示されている。そし
て、上記文献の第206頁、第6図には、高分子分散液
晶の半径をrとし、t=300μm、ff=0.5、n
P =1.45、nLC=1.585、λ=500nmとす
るとき、透過率τは、理論値で、r=5nm(D=λ/
50、D・t=λ・6μm(ただし、Dおよびλの単位
はnm、以下も同じ))のときτ≒90%となり、r=
25nm(D=λ/10)のときτ≒50%になること
が示されている。
【0029】ここで、例えば、t=150μmの場合を
推定すると透過率τがtの指数関数で変化すると仮定し
て、t=150μmの場合の透過率τを推定してみる
と、r=25nm(D=λ/10、D・t=λ・15μ
m)のときτ≒71%となる。また、t=75μmの場
合は、同様に、r=25nm(D=λ/10、D・t=
λ・7.5μm)のときτ≒80%となる。
【0030】これらの結果から、D・tが下記式(1
3)にて示す範囲内であれば、τは70%〜80%以上
となり、レンズとして十分実用になる。したがって、例
えば、t=75μmの場合は、D≦λ/5で、十分な透
過率が得られることになる。 D・t≦λ・15μm (13)
【0031】また、高分子分散液晶層14の透過率は、
P の値がnLC′の値に近いほど良くなる。一方、n
o ′とnP とが異なる値になると、高分子分散液晶層1
4の透過率は悪くなる。図1の状態と図2の状態とで、
平均して高分子分散液晶層14の透過率が良くなるの
は、下記式(14)を満足するときである。 nP =(no ′+nLC′)/2 (14)
【0032】ここで、可変焦点レンズ11は、レンズと
して使用するものであるから、図1の状態でも、図2の
状態でも透過率はほぼ同じであってかつ高い方が良い。
そのためには、高分子セル18を構成する高分子の材料
および液晶分子17の材料に制限があるが、実用的に
は、屈折率nP の値が下記式(15)を満足すればよ
い。 no ′≦nP ≦nLC′ (15)
【0033】上記式(14)を満足すれば、上記式(1
3)は、さらに緩和され、D・tの値は下記式(16)
に示す範囲であればよい。 D・t≦λ・60μm (16)
【0034】なぜなら、フルネルの反射則によれば、反
射率は屈折率差の2乗に比例するので、高分子セル18
を構成する高分子と液晶分子17との境界での光の反
射、すなわち高分子分散液晶層14の透過率の減少は、
およそ上記の高分子と液晶分子17との屈折率の差の2
乗に比例するからである。
【0035】以上は、no ′≒1.45、nLC′≒1.
585の場合であったが、より一般的に定式化すると、
D・tは下記式(17)の範囲内であればよい。 D・t≦λ・15μm・( 1.585− 1.45 )2 /(nu −nP2 (17) ただし、(nu −nP2 は、(nLC′−nP )と(n
o ′−nP2 のうち、大きい方である。
【0036】また、可変焦点レンズ11の焦点距離変化
を大きくするには、ffの値が大きい方が良いが、ff
=1では、高分子の体積がゼロとなり、高分子セル18
を形成できなくなるので、ffの値は下記式(18)の
範囲である。 0.1≦ff≦0.999 (18)
【0037】一方、ffは小さいほどτは向上するの
で、上記式(17)は、好ましくは、D・tの値は下記
式(19)の範囲が好ましい。 4×10-6[μm]2 ≦D・t≦λ・45μm・(1.585−1.45)2/(nu −nP2 (19)
【0038】なお、tの下限値は、図1から明らかなよ
うに、t=Dで、Dは上述のように2nm以上であるの
で、D・tの下限値は、(2×10-3μm)2 、すなわ
ち4×10-6 [μm]2 となる。
【0039】以上は可変焦点レンズによる光の散乱、透
過率がかなり良い値を要求した場合であった。しかし、
低コストの光学系、撮像装置、照明系、信号処理系など
においては、それほど透過率散乱を良くしなくてもよい
場合もあり、式(19)はさらに下記式(19−5)に
示すように緩和される。 4×10-6[μm]2 ≦D・t≦λ・450μm・(1.585−1.45)2/(nu −nP2 (19−5)
【0040】なお、物質の光学特性を屈折率で表す近似
が成り立つのは、「岩波科学ライブラリー8 小惑星が
やってくる」向井正著、1994、岩波書店発行の第5
8頁に記載されているように、Dが10nm〜5nmよ
り大きい場合である。また、Dが500λを越えると、
光の散乱は幾何学的となり、高分子セル18を構成する
高分子と液晶分子17との界面での光の散乱がフレネル
の反射式に従って増大するので、Dは実用的には、下記
式(20)の範囲内である。 7nm≦D≦500λ (20)
【0041】図1または図3に示す構成において、上記
のnox,noy,no ,nz ,ne,nP ,ff,D,
t,λ,R1 ,R2 ,nLC’,nA ,nB ,f1 ,f2
および可変焦点レンズ11の直径φは、具体的には、そ
れぞれ以下の値である。
【0042】nox=noy=no =1.5 nz =ne =1.75 np =1.54 ff=0.5 D=50nm t=125μm λ=500nm R1 =25mm R2 =∞ nLC′=nLC=1.5833 nA =1.5617 nB =1.52 f1 =44.5mm f2 =48.04mm φ=5mm
【0043】この場合、上記式(19)の右辺は、下記
のようになる。 λ・45μm・(1.585 −1.45)2/(nu −nP2 =500nm・45μm・(0.135)2/(0.0433)2 ≒218712nm・μm
【0044】また、D・tは、下記のようになり式(1
9)を満足する。 D・t=50nm・125μm =6250nm・μm
【0045】また、上記の具体例において、R1 =R2
=∞、とすることもできる。この場合は、高分子分散液
晶層14の光路長が、電圧のオン・オフで変わることに
なるので、可変焦点レンズ11をレンズ系の光束が平行
でない部分に配置して、ピント調整を行うのに用いた
り、レンズ系全体の焦点距離等を変えるのに用いること
ができる。
【0046】高分子分散液晶あるいは高分子分散液晶を
作るために液晶分子17として用いる事ができる液晶物
質の例としては、ネマチック液晶のほかに、スメクチッ
ク液晶、カイラルコレステリック液晶、コレステリック
液晶、スメクチック液晶、スメクチックC*液晶、強誘
電性液晶、反強誘電体液晶、トラン系液晶、ジフルオロ
スチルベン系低粘性化合物、バナナ型液晶等があり、こ
れらの液晶を用いて本発明の光学特性可変光学素子を実
現する事ができる。
【0047】図6は、図4に示す可変焦点レンズ11を
用いた撮像装置の一つであるデジタルカメラ用の撮像光
学系の構成を示すものである。この撮像光学系において
は、物体(図示せず)の像を、絞り21、可変焦点レン
ズ11およびレンズ22を介して、例えばCCDよりな
る固体撮像素子23上に結像させる。なお図6において
は、液晶分子の図示を省略してある。
【0048】このような撮像光学系によれば、可変抵抗
器19により可変焦点レンズ11の高分子分散液晶層1
4に印加する交流電圧を調整して、可変焦点レンズ11
の焦点距離を変えることにより、可変焦点レンズ11お
よびレンズ22を光軸方向に移動させることなしに、例
えば、無限遠から600mmまでの物体距離に対して、
連続的に合焦させることが可能である。
【0049】図7は、本発明の可変焦点レンズを用いた
電子内視鏡用の対物光学系の構成を示すものである。こ
の対物光学系は、物体(図示せず)の像を、前方レンズ
25、絞り26、可変焦点レンズ27および後方レンズ
28により、例えばCCDよりなる固体撮像素子29上
に結像させる。ここで、可変焦点レンズ27は、高分子
分散液晶層14を挟む一方のレンズ12aの内面の曲率
半径R1を無限大(平面)にし、他方のレンズ12bの
内面をフレネルレンズ状にしたこと以外は、図5と同様
の構成で、その高分子分散液晶層14に交流電源16か
ら可変抵抗器19およびスイッチ15を経て交流電圧が
印加されるようにしている。なお、図7は、液晶分子の
図示を省略してある。
【0050】このような対物光学系においても、物体距
離に応じて可変焦点レンズ27の高分子分散液晶層14
に印加する交流電圧を調整することにより可変焦点レン
ズ27の焦点距離を変化させ、可変焦点レンズ27およ
び後方レンズ28を光軸方向に移動させることなしに、
ピント調整を行うことが可能である。
【0051】図8は本発明の光学特性可変光学素子の一
つであり、撮像装置、可変焦点眼鏡等の光学装置に用い
られる可変焦点回折光学素子の一例を示すものである。
【0052】この図に示す可変焦点回折光学素子31
は、平行な平面の第1面32aおよび第2面32bを有
する第1の透明基板32と、光の波長オーダーの溝の深
さを有する断面鋸歯波状のリング状回折格子を形成した
第3面33aおよび平坦な第4面33bを有する第2の
透明基板33とを有し、入射光を第1,第2の透明基板
32,33を経て出射させるものである。第1,第2の
透明基板32,33間には、図1で説明したと同様、透
明電極13a,13bを介して高分子分散液晶層14を
設け、透明電極13a,13bをスイッチ15を経て交
流電源16に接続して、高分子分散液晶層14に交流電
界を印加し得るようになっている。
【0053】このような構成の可変焦点回折光学素子3
1に入射する光線は、第3面33aの格子ピッチをpと
し、mを整数とすると、次の式(21)に示す角θだけ
偏向されて出射する。 p sinθ=mλ (21)
【0054】また、溝の深さをh、透明基板33の屈折
率をn33とし、kを整数とすると、下記式(22)、
(23)を満足すれば、波長λで回折効率が100%と
なり、フレアの発生を防止することができる。 h(nA −n33)=mλ (22) h(nB −n33)=kλ (23)
【0055】ここで、上記(22)および(23)式の
両辺の差を求めると、下記式(24)が得られる。 h(nA −nB )=(m−k)λ (24)
【0056】したがって、たとえば、λ=500nm、
A =1.55、nB =1.5とすると、次のようにな
る。 0.05h=(m−k)・500nm
【0057】ここでm=1、k=0とすると、hの値は
下記のようになる。 h=10000nm=10μm
【0058】この場合、透明基板33の屈折率n33は、
上記式(22)から、n33=1.5であればよい。ま
た、可変焦点回折光学素子31の周辺部における格子ピ
ッチpを10μmとすると、θ≒2.87°となり、F
ナンバーが10のレンズを得ることができる。
【0059】このような、可変焦点回折光学素子31
は、高分子分散液晶層14への印加電圧のオン・オフで
光路長が変わるので、例えば、レンズ系の光束が平行で
ない部分に配置して、ピント調整を行うのに用いたり、
レンズ系全体の焦点距離等を変えるのに用いることがで
きる。
【0060】なお、この実施の形態において、実用上
は、上記式(22)、(23)、(24)の代りに夫々
下記の式(25)、(26)、(27)を満足すればよ
い。 0.7mλ≦h(nA −n33)≦1.4mλ (25) 0.7kλ≦h(nB −n33)≦1.4kλ (26) 0.7(m−k)λ≦h(nA −nB )≦1.4(m−k)λ (27)
【0061】図9、図10は、眼鏡レンズとして可変焦
点レンズ11を用いた可変焦点眼鏡を示す。
【0062】これら図に示す可変焦点眼鏡35は、スチ
ッチ15を例えば手動でオン・オフすることにより、ス
イッチ15をオフにしたとき、スイッチ15をオンにし
たときとで夫々図9および図10に示すように、高分子
分散液晶層14の液晶分子17の配列を変えることがで
きるので、眼鏡レンズ全体の視度を変えることができ
る。したがって、図11に示す従来の二重焦点レンズ4
1を用いる眼鏡42のように、視線方向で視度が変わる
眼鏡に比べて、違和感がなくなる。
【0063】また、図12に示す可変焦点眼鏡は、図9
に示す可変焦点眼鏡35において例えばフレーム35a
に物体45までの距離を測定する測距センサー46を設
けてあり、この測距センサーの出力にもとづいてスイッ
チ15のオン・オフを制御して眼鏡レンズの視度を自動
的に調整し得るようにした。
【0064】このように物体距離に応じて自動的に視度
調整を行うことができるので、特に視度調整力の衰えた
老人にとって便利な眼鏡が得られる。
【0065】なお、図12に示す可変焦点眼鏡35は、
眼鏡レンズ全体を可変焦点レンズ11にしたが、眼鏡レ
ンズの一部分例えば図13に示すように中心よりやや下
側あるいは下側で鼻よりに可変焦点レンズ11を設ける
ようにしてもよい。
【0066】また、図13に示すように、眼鏡レンズの
一部分に設けられた可変焦点レンズ11の部分を凸レン
ズの形状にした方が、この可変焦点レンズ11の部分と
それ以外の部分との段差を小さくできるので、眼鏡を通
して見る際に段差があまり邪魔にならず好ましい。尚1
3図において(A)は斜視図、(B)は断面図である。
【0067】さらに、上記の可変焦点眼鏡35におい
て、交流電源16は、電池を電源とする発振回路又はイ
ンバータ回路をもって構成することができる。この場
合、電池としては、マンガン電池、リチウム電池40
9、太陽電池410、充電式電池411の一種又は複数
種を1つ以上フレーム35aに一体的に、すなわち内蔵
したり、別体に設けてコードで接続したり、レンズ表面
に設けたりあるいは内蔵電池と外部電池とを有するよう
にすることもできる。
【0068】また、可変焦点眼鏡を構成する場合には、
上述の高分子分散液晶を用いる可変焦点レンズに代え
て、第2の実施の形態であるツイストネマティック液晶
を用いる可変焦点レンズを用いることもできる。図14
および図15は、この場合の可変焦点眼鏡50の構成を
示すものであり、可変焦点レンズ51は、レンズ52お
よび53と、これらレンズの内面上にそれぞれ透明電極
13a,13bを介して設けた配向膜39a,39b
と、これら配向膜間に設けたツイストネマティック液晶
層54とを有して構成し、その透明電極13a,13b
を可変抵抗器19を経て交流電源16に接続して、ツイ
ストネマティック液晶層54に交流電界を印加するよう
にしてある。
【0069】このような構成の可変眼鏡レンズにおい
て、ツイストネマティック液晶層54に印加する電圧を
高くすると、液晶分子55は、図15に示すようにホメ
オトロピック配向となり、図14に示す印加電圧が低い
ツイストネマティック状態の場合に比べて、ツイストネ
マティック液晶層54の屈折率は小さくなり、焦点距離
が長くなる。ここで可変抵抗器19を調整すれば連続的
に焦点距離を変化させ得る。
【0070】ここで、図14に示すツイストネマティッ
ク状態における液晶分子55の螺旋ピッチPは、光の波
長λの数十倍以下に小さくする必要があるので、例え
ば、ピッチPは、下記式(28)を満足することが好ま
しい。 2nm≦P≦60λ (28)
【0071】なお、この条件の下限値は、液晶分子の大
きさで決まり、上限値は、入射光が自然光の場合に、図
14の状態でツイストネマティック液晶層54が等方媒
質として振る舞うために必要な値であり、この上限値の
条件を満足しないと、可変焦点レンズ51は偏光方向に
よって焦点距離の異なるレンズになり、そのため二重像
が形成されてぼけた像しか得られなくなる。
【0072】次に液晶層54が光学的に入射光に対して
等方媒質として振る舞うための条件について説明する。
【0073】今仮りにネマティック液晶54の振れのピ
ッチP(図14に示すP)が光の波長λに比べて非常に
小さいと、この可変焦点レンズは、入射光の偏光の状態
によらず屈折率n′の媒質として作用する。つまり下記
式(5−1)の通りである。 P<<λ (5−1)
【0074】このように、ピッチPが光の波長λに比べ
て非常に小さいと、この可変焦点レンズは入射光の偏光
によらず、下記(5−2)にて与えられる屈折率n’を
もつ媒質として作用する。 n’=(n+n)/2 (5−2)
【0075】ここで、nは液晶分子長軸方向の偏光に
対する屈折率、nは晶分子短軸方向の偏光に対する屈
折率である。図5(B)にネマティック液晶54の入射
側の液晶分子に対応する屈折率楕円体を示す。ここで、
x軸及びz軸は、液晶分子の短軸方向、y軸は液晶分子
の長軸方向になっている。なおn>noとする。
【0076】次に、ジョーンズのベクトルと行列によっ
て、なぜ、この実施の形態のネマッテク液晶が実行的に
屈折率n’の等方的な媒質としてふるまうのかを説明す
る。
【0077】コロナ社発行の吉野勝美、尾崎雅則共著
「液晶とディスプレイ応用の基礎」の85頁〜92頁に
示される、式3−10、式3−110および式3−12
6によれば、絶対的な位相の変化exp(−iα)を含
めた時、図14に示した厚さdのネマテック液晶に対す
るジョーンズの行列Wは下記の式(5−3)にて与え
られる。
【0078】ただし、Φ、Γ、α、X、R(−Φ)は夫
々下記の式(5−4)、(5−5)、(5−6)、(5
−7)、(5−8)の通りである。 Φ=2πd/P (5−4)
【0079】ここで、常光を液晶分子の短軸方向の偏光
と定義し、異常光を液晶分子の長軸方向の偏光、又は、
長軸を光軸に垂直な平面へ投影した時の方向の偏光と定
義すると、Γはネマテック液晶による常光と異常光の位
相差を表わす。
【0080】なお、Φはネマテック液晶54の液晶分子
の、捩れ角をラジアンで表わしたものである。又式(5
−3)、式(5−8)の座標系は、図5(B)に示す
x,y,z軸のように取るものとする。つまり、x軸は
紙面の表から裏側へ向かっており、y軸はカイラルネマ
テック液晶の入射面での液晶分子長軸の方向である。式
(5−1)の条件のもとで、式(5−3)のWがどの
ようになるかを調べてみる。
【0081】式(5−1)は次の式(5−9)のように
変形できる。 0<P/λ<<1 (5−9)
【0082】そこでp/λ→0の時、式(5−3)のW
の極限値WLを求める。
【0083】Γ/Φは(5−10)にて与えられる。 Γ/Φ=(n−n)(P/λ) (5−10)
【0084】したがって、P/λ<<1のときΓ/Φは
式(5−11)に示すようになる。 |Γ/Φ|<<1 (5−11)
【0085】したがってP/λ→0のとき|Γ/Φ|→
0となる。
【0086】式(5−11)の条件のもとでは、式(5
−7)のXは、下記式(5−12)、(5−13)、
(5−14)のようになる。 と近似でき、P/λ→0のとき、それぞれ、 X→Φ (5−16) cosX→cosΦ (5−17) となるので、P/λ→0のとき、WtLは(5−20)
のようになる。
【0087】これは屈折率n’=(n+n)/2、
厚さdの、光軸に沿って等方な媒質のジョーンズ行列に
ほかならない。
【0088】したがって、P/λ<<1であるので、図
12の可変焦点レンズ21は、屈折率n’のレンズとし
て作用しぼけのない結像が実現できる。
【0089】尚、図16のように液晶が中間の配列の場
合においても、nの値を、nとnのある中間の値
である異常光の屈折率n’で置きかえることで、上記
の式(5−3)〜(5−20)を満足するようにするこ
とが可能である。
【0090】尚、電圧の印加のしかたとしては、連続可
変に限らず、いくつかの離散的な電圧値の中から印加電
圧を選択するようにしても、可変焦点レンズが実現でき
る。
【0091】ここで、図14のような構成の可変焦点レ
ンズの実際的な例について、詳細に説明する。
【0092】式(5−20)にはP/λ→0の極限の場
合が示されているが、実際の液晶レンズ、可変焦点レン
ズでは液晶分子配列の乱れ等のためかならずしも極限値
があてはまらない場合もあるので、式(5−3)の近似
式を導いてみる。P/λ<1でなくても良く、P/λ≧
1の場合も含まれる。
【0093】式(5−3)をP/λの1次までを考えて
近似すると、次のようになる。つまり、式(5−12)
〜式(5−14)で、P/λの1次まで、即ち式(5−
10)より、Γ/Φの1次までを残し、Γ/Φの2次以
上を省略すると式(5−21)のようになる。
【0094】これら式(5−20)、(5−21)、
(5−22)より下記式(5−23)が得られる。
【0095】したがって、WtNの値が、等方媒質のジ
ョーンズ行列とほぼ等しいとみなせるためには、|i・
Γ/2Φ|が0に近ければよい。この時WtNは下記式
(5−24)に近づく。
【0096】この式(5−24)は、液晶が入射光の偏
光方向Γ/4・Γ/Φだけ回転するが、等方媒質である
とみなせることを意味している。
【0097】したがって、下記の式(5−25)を満足
する、つまりおよそ式(5−26)を満足すれば、ぼけ
ない可変焦点レンズが得られる。 |i・(Γ/2Φ)|≒0 (5−25) |Γ/2Φ|<<1 (5−26)
【0098】式(5−10)より、Γ/2Φは下記式
(5−27)にて表わされる。 Γ/2Φ=(1/2)(n−n)(P/λ) (5−27)
【0099】実際のレンズ付撮像装置、例えば電子カメ
ラ、VTRカメラ、電子内視鏡等の、比較的低コストの
製品等のレンズに本発明の可変焦点レンズを用いる場
合、固体撮像素子の画素数が少なく、高解像を要求しな
い場合もあるので、式(5−26)は条件をゆるめるこ
とができ、下記条件(5−28)を満足すればよい。 |Γ/2Φ|<1 (5−28)
【0100】画素数の多い電子撮像装置のレンズ、フィ
ルムカメラ、顕微鏡等の高画質の製品等のレンズでは高
解像が要求されるので、下記条件(5−29)を満足す
ることが望ましい。 |Γ/2Φ|<π/6 (5−29)
【0101】光ディスクのレンズ等結像に用いないレン
ズあるいは画素数の少ない電子撮像装置等の場合、条件
はさらにゆるめられ、下記条件(5−30)を満足すれ
ばよい。 |Γ/2Φ|<π (5−30)
【0102】尚、本実施の形態に共通して言えることで
あるが、液晶が螺旋状の配列の時、液晶分子の長軸方向
が光軸に対して垂直でない時、つまり斜めの時は、式
(5−1)、式(5−26)〜式(5−30)のn
上記のn’で置きかえればよい。
【0103】次に設計例を述べる。この設計例は眼鏡用
にもその他の光学系にも利用できる。
【0104】ネマテック液晶の厚さdは、薄いとレンズ
のパワーが弱く役に立たないし、厚いと光が散乱しフレ
アの原因となるので、厚さdは下記条件(5−31)を
満足することが望ましい。 2μ<d<300μ (5−31)
【0105】又、光の波長λは可視光を考えると、下記
条件(5−32)の範囲である。 0.35μ<λ<0.7μ (5−32)
【0106】又、n−nの値は液晶の物性で決ま
り、下記(5−33)の範囲の物質が多い。 0.01<|n−n|<1.0 (5−33)
【0107】また、光学素子に用いる液晶としては、特
に|n−n|の値が下記式(5−33−2)の範囲
内のものが化学的に安定なこと、及び光学的効果を有す
ること等からさらに有用である。 0.1<|n−n|<0.7 (5−33−2)
【0108】次に設計例として第1〜第4の設計例を示
す。 (第1の設計例) d=15μ λ=0.5μ n−n=0.2 P=0.05μ φ=20mm(可変焦点レンズの有効径) とすれば、Γ/2Φ=1/2・0.2×0.05/0.
5=0.01となり、式(5−26)、式(5−2
8)、式(5−29)、式(5−30)を満たす。
【0109】(第2の設計例) d=30μ λ=0.6μ n−n=0.25 P=1.1μ φ=50mm とすれば、Γ/2Φ=1/2・1.1×0.25/0.
6=0.2292となり、式(5−28)、式(5−2
9)、式(5−30)を満たす。
【0110】(第3の設計例) d=50μ λ=0.55μ n−n=0.2 P=5μ φ=10mm とすれば、Γ/2Φ=1/2・0.1×5.0/0.5
5=0.909となり、式(5−28)、式(5−3
0)を満たす。
【0111】(第4の設計例) d=200μ λ=0.95μ n−n=0.2 P=4μ φ=2000μ とすれば、Γ/2Φ=1/2・0.2×4/0.95=
0.42となり、式(5−26)、式(5−28)、式
(5−29)、式(5−30)を満たす。
【0112】第4の設計例は近赤外光用の可変焦点レン
ズ等の例である。
【0113】以上の各設計例では、ネマティック液晶を
例にとって説明したが、ネマティック液晶の螺旋のピッ
チを小さくするためには、カイラル剤を液晶に例えば1
%以上、できれば5%以上混ぜると良い。
【0114】カイラル剤としては、コレステリック液晶
又は合成品の光学活性化合物等が用いられる。次の化学
式(1)、化学式(2)にネマチック液晶の例を、化学
式(3)、化学式(4)はカイラル剤の例である。
【0115】以上の説明において、可変焦点レンズに用
いる液晶54としては、ネマティック液晶を用いて説明
したが、本実施の形態はこれに限らず、螺旋状の配列の
液晶に適用できるものであり、可変焦点レンズの第3の
変形例として、図17に示すようなスメクティック液晶
を用いて構成することができる。この図17は、スメク
ティックC相の液晶分子配列を示したもので、これを用
いた可変焦点レンズの構造を図18に示す。
【0116】これに液晶電圧を印加すると、一対の電極
3に挟まれた各層の液晶分子は、座標系のz軸方向にほ
ぼ平行に配列し、スメクティック液晶300の屈折率
は、図18の状態のn′から屈折率n に低下し、可
変焦点レンズの焦点距離が変化する。
【0117】この図17及び18に示した第2の螺旋配
向の液晶レンズの例についても、式(5−1)〜(5−
30)はあてはまり、特に式(5−26)、式(5−2
7)、式(5−28)、式(5−29)、式(5−3
0)を満たせばボケの少ない可変焦点レンズが得られ
る。又、図18の構成においても、スメクティック液晶
300に加わる電圧は連続的に変えることができ、それ
に伴って焦点距離も連続的に変わる。
【0118】ここで、スメクティック液晶300を用い
た可変焦点レンズの設計例を示すと、次の通りである。 d=25μ λ=0.55μ n −n =0.3 P=1.0μ φ=35mm とすると、Γ/2Φ=1/2・0.3×1.0/0.5
5=0.2725となり、式(5−26)、式(5−2
8)、式(5−29)、式(5−30)を満たす。
【0119】なお、化学式(5)に、スメクティック液
晶300の分子構造の1例である「4−(n−ヘキシル
オキシ)フェニルオキシ−4′−(2−メテルブチル)
ビフェニル−4′−カルボキシレート」を示した。な
お、ピッチPはおよそ0.2μである。
【0120】また、可変焦点レンズの第4の変形例とし
て、図19に示すように、コレステリック液晶301を
用いた可変焦点レンズを構成することができる。
【0121】コレステリック液晶301は、液晶分子の
配向方向が各層でレンズ表面に平行で方位角が周期P
で、z軸方向に螺旋を描いて変わる。この状態で式(5
−1)〜式(5−30)があてはまる。電圧が加わる
と、液晶分子の配向が螺旋で無くなり、凸レンズとして
の作用が生ずる。又、この変形例では基板の内面形状を
凸レンズ状とし、コレステリック液晶301の形状によ
るレンズ効果も兼ね備えた可変焦点レンズである。基板
5の内面の形状はフレネルレンズ状にしてもよい。
【0122】なお、コレステリック液晶301には選択
反射の性質があり、波長λs=P・n′近傍の右又は左
の円偏光を全反射する。図20は、自然偏光に対するコ
レステリック液晶の反射率の実測値の例を示している。
【0123】従って、波長λsは、この可変焦点レンズ
で用いる光の波長範囲外にあることが望ましい。つま
り、P・n′が、この可変焦点レンズを利用する光の波
長域外にあることが、さらに透過率の良い、着色のない
液晶レンズを得るために必要である。可視光であれば、
P・n′の値は下記式 P・n′<0.4μ 又は P・n′>0.7μ (5−34) であることが必要である。
【0124】ここで多少の着色をゆるしてもよい、低価
格のカメラレンズに用いる場合などでは式(5−34)
の代りに下記式(5−34−2)を満足すればよい。 P・n′<0.5μ 又は P・n′>0.6μ (5−34−2)
【0125】なお、上述の第3の変形例である図17に
示したスメティックC相の液晶でも選択反射は生じる場
合があり、上記の理由で式(5−34)、式(5−34
−2)は図17に示した例にも適用される。
【0126】コレステリック液晶301を用いた可変焦
点レンズの設計例として、 d=15μ n−n =0.4 λ=0.45μ P=6μ n′=1.7 φ=3mm とすると、Γ/2Φ=1/2・0.4×6/0.45=
2.67となり、式(5−30)を満たし、P・n′=
10.2μであるから、式(5−34)、(5−34−
2)も満たしている。
【0127】化学式(6)はコレステリック液晶301
の1例で、安息香酸コレステロールの化学式である。
【0128】又、可変焦点レンズの第5の変形例とし
て、コレステリック液晶12の代りにティスコチック液
晶を用いてもよい。
【0129】この実施の形態並びに各変形例及び後の他
の実施の形態で述べる螺旋状の配向の液晶を用いた光学
素子、たとえば可変焦点レンズに共通して言えることで
あるが、螺旋のピッチPが、用いる光の波長λに比べて
小さいか、或いは波長の20倍程度以下であることが、
ボケのより少ない可変焦点レンズを得るためにより望ま
しい。例えば可視光の場合、0.4μ<λ<0.7μで
使用する光学装置では次の式(5−35)を満足するこ
とが望ましい。 0.001μ<P<14μ (5−35)
【0130】さらに充分ボケを減らすためには、次の条
件(5−36)を満足することが望ましい。 0.001μ<P≦5μ (5−36)
【0131】ここでPの下限は液晶分子自体の大きさか
ら決まる。
【0132】以上の例で液晶のピッチPは波長λに比べ
て同じオーダーか小さい程よいが、実際には波長の10
〜50でもよい場合もある。今、これを式(5−10)
と式(5−30)を用いて考える。
【0133】即ち、 |Γ/2Φ|<π |1/2(n −n )P/λ|<π ここでλ=0.5μ、n −n =0.2とすると
式(5−37)が得られる。 P<10πλ=31.4λ (5−37)
【0134】式(5−28)、式(5−29)、式(5
−30)等は、液晶の分子配列が規則正しい場合である
が、実際には部分的にランダムな配列が生じている。こ
の場合は、液晶レンズ全体として式(5−37)は更に
緩めることが可能であり、Pの値が式(5−38)の範
囲内でもよい。 P<60λ (5−38)
【0135】やや高い精度を必要とする光学系では、次
の式(5−39)の範囲内が好ましい。 P<20λ (5−39)
【0136】また、液晶の場所ごとにPの値が異なる場
合は、Pの値としてそれらの平均値をとることにする。
【0137】一方、光学系の性能を上げる為にはPは小
さい方がよいのであるが、一般に液晶はPの値が小さく
なると液晶の粘性が増し、電圧の変化に対する屈折率変
化の応答速度が遅くなる。この点も考慮すと、Pの値は
実験結果より、およそλより大きい方が良く、式(5−
28)、式(5−29)、式(5−30)、式(5−3
8)、式(5−39)等も考慮して、式(5−4)また
は式(5−41)を満たすことが望ましい。 λ≦P (5−41) λ≦P かつ |Γ/2Φ|<π (5−42)
【0138】オートフォーカステレビカメラの光学系な
どではさらに早い応答速度が要求されるので式(5−4
3)又は式(5−44)を満足することが望ましい。 2λ≦P (5−43) 2λ≦P かつ |Γ/2Φ|<π (5−44)
【0139】逆にそれほど早い応答が要求されない光学
系、例えば眼鏡、視度調整装置などでは、次の式(5−
45)又は式(5−46)を満足すればよい。 2/3λ≦P (5−45) 2/3λ≦P かつ |Γ/2Φ|<π (5−46)
【0140】なお厚さ9ミクロン、P=1.1ミクロン
のカイラルネマチック液晶の場合、交流電圧の変化に対
する応答時間は1秒以下から30秒程度であった。
【0141】以上第2実施例以後について述べた内容は
螺旋状の配向を持つ液晶、強誘電体等にも当てはまる。
従って式(5−1)から式(5−46)までは、螺旋状
の配向を持つ液晶、強誘電体等にも適用できる。
【0142】そのような螺旋状の配向を実現できる物質
の例としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コ
レステリック液晶、スメクチックC*液晶、強誘電性液
晶、反強誘電体液晶、トラン系液晶、ジフルオロスチル
ベン系低粘性化合物、アジン系液晶、バナナ型液晶、そ
れら液晶を用いた高分子安定化液晶、高分子分散液晶等
があり、これらの液晶を用いて本発明の光学特性可変光
学素子を実現する事ができる。
【0143】次に示す化学式7はジフルオロスチルベン
系低粘性化合物の1例である。
【0144】次に可変焦点レンズを用いた眼鏡の例をさ
らに述べる。
【0145】通常、眼鏡は、利用者の希望に合わせて眼
鏡のフレーム35aの形状,デザインが選択される。
【0146】したがって例えば図21に示す眼鏡に用い
る可変焦点眼鏡レンズの電源16、スイッチ15、コー
ド150等よりなる部品を別の部品にし、これら部品と
可変焦点眼鏡レンズとを電気的に接続した上で眼鏡フレ
ーム35aに固定した方が、任意の枠を選ぶことができ
便利である。
【0147】図21は、前記の可変焦点眼鏡の一例を示
すもので、151は液晶を用いた可変焦点眼鏡レンズ、
152は駆動のためのユニットで、両者はコード150
で電気的に接続されている。これら液晶を用いた可変焦
点眼鏡レンズ151と駆動ユニット152を別々に作り
結合してもよい。
【0148】図22は、図21に示す液晶を用いた可変
焦点眼鏡レンズ151と駆動ユニット152を眼鏡のフ
レーム154に取付けた状態を示すものでコード150
をバンド、熱収縮リング、粘着テープ等の固定具153
を用いて固定してある。そしてフレーム154として
は、利用者の好みに合わせて用いればよい。又駆動ユニ
ット152は、衣服のポケット等に収納すればよい。又
は、図23に示すようにヘッドホンと同様に頭の上にま
た図24のように耳の後方、後頭部、肩の背中の側に下
げるようにしてもよい。
【0149】又、図25に示すように、駆動ユニット1
52を帽子153に取り付けてもよい。このとき、図2
6に示すように帽子160と眼鏡35とを分離できるよ
うに駆動ユニット152と眼鏡のフレーム35aから伸
ばしたコード150とをコネクター150aにてつなぐ
ようにするとよい。また、帽子160には、駆動用電源
を取り付けてもよく、この場合には電源として例えば太
陽電池などを用いることもできる。この場合も、図26
に示したように、コード150にコネクター150aを
設け、帽子160と眼鏡35とを分離できるようにする
ことが望ましい。
【0150】ここで、可変焦点レンズの屈折力の切り換
えを、視線検知により行うようにすることができる。図
27は、視線検知により可変焦点眼鏡レンズ151の屈
折力を変える可変焦点眼鏡の一例を示すものである。こ
の図において、眼鏡35のフレーム35aに視線検知装
置165を取り付けたものであり、眼鏡の装着者がこの
視線検知装置165の方向を見ると、その度に駆動ユニ
ット152がオン、オフし、可変焦点眼鏡レンズの屈折
率が変化し、屈折力も変わる。この視線検知装置165
は可変焦点眼鏡レンズ151自体に取り付けてもよい。
【0151】この図に示す眼鏡を用いれば、手などを使
うことなく視線検知装置165に視線を向けるだけで可
変焦点眼鏡レンズ151の屈折力を変えることができる
ため、両手を使う作業を行っているときでも可変焦点眼
鏡レンズの焦点距離を変えることができ、ピント合わせ
を行うことができる。
【0152】また、この眼鏡において、視線検知装置1
65により視線を検知して視線が上方を向いている時に
は遠方にピントが合うようにし、視線が下方を向いてい
る時には近点にピントが合うようにして、可変焦点眼鏡
レンズの焦点距離を変えるうにしてもよい。このような
視線検知装置は、図38,39に示す表示装置,PDA
等に設けて、各種スイッチのON,OFF,視度調整等
に用いてもいい。
【0153】また、本発明の可変焦点眼鏡において、眼
鏡レンズ、フレーム、駆動装置、コードのいずれか一つ
または二つ以上に焦点距離を変化させるための手段例え
ばスイッチを二つ以上設けてもよい。これによりどのス
イッチを操作してもピントを変えることができ便利であ
る。ここで、スイッチとは焦点距離を変化させるための
可変抵抗のようなものも含む。また、以上の構成は、本
発明のいずれの構成の可変焦点眼鏡のすべてに適用可能
である。
【0154】また、耳かけ154の内部又は表面にコー
ドを配設できるようにし、眼鏡のフレームの耳かけ部の
みを交換してコード150を配置してもよい。例えば、
図24に示すように耳かけ154の内部に穴をあけてコ
ードを渡すか、耳かけ154の表面に、プリント配線で
コードを設ける等の手段が考えられる。又155は、例
えば発振回路、インバーター回路等の交流を発生させる
回路である。
【0155】図28は、レンズの外面のいずれかの部分
にスイッチ156を設けた例で、これによって駆動ユニ
ット152にスイッチを設けた例に比べて駆動ユニット
152には触れることなくレンズの外面に触れるのみで
焦点距離を変化させ得る。又スイッチ156をタッチス
イッチにすれば切り換え時の力量が小で軽いタッチで操
作出来るため便利である。
【0156】図29は、レンズの周辺部に電源以外の可
変焦点レンズを駆動するための電子回路をレンズ外周部
分に薄膜トランジスター製造技術等を用いて設けた例で
ある。これにより駆動ユニットは簡単な構成になり軽量
になるため便利である。
【0157】図30は、色々なフレームに組合わせ可能
なレンズで大きめの可変焦点レンズ158を形成し、そ
のうちの破線158aにて示すようにフレームに合わせ
て切り出すようにした例である。この例では、可変焦点
レンズ部分は実践で示す部分159で部材158の内部
に設ける。
【0158】このような手段にて可変焦点レンズを形成
すれば様々なフレームに合わせた158aのような形状
に作成し得る。
【0159】上述のすべての可変焦点眼鏡において、電
池の消耗あるいはコードの断線などにより電源が切れた
場合、駆動ユニット152が故障した時には、遠点にピ
ントが合うようにしておけば、例えば自動車運転時に電
源が切れても安全である。また利用者が主として遠方を
みる時間が長い場合も、電池の消費電力を抑えることが
できる。
【0160】そのため、図18に示すように、液晶の部
分に凹レンズの作用を持たせるようにすれば電源がオフ
の時には電源がオンの時に比べてより強い凹レンズの作
用を持つため遠方にピントが合うようになる。
【0161】このような可変焦点レンズは眼鏡以外、た
とえばデジタルカメラのフォーカス用にも便利である。
【0162】逆に利用者が主として近くの物体を見るこ
とが多い場合等では、電源がオフかあるいは電圧が低い
状態にして可変焦点眼鏡レンズを近点にピントが合うよ
うにすれば電池等の電源の消費を防ぐことができ有利で
ある。
【0163】一方眼鏡利用者によっては、遠方でコント
ラストの高い像を見る場合が多く、近点を見ている時間
が少ない場合があり、このような利用者は可変焦点眼鏡
レンズへの電源をオンにし電圧の高い状態にして遠方の
物体にピントが合うようにするのが望ましい。このよう
に電圧を高くすれば液晶分子の配向にゆらぎが少なく、
コントラストの高い像を得ることができる。
【0164】これとは逆に、近点をコントラストの良い
像にて見る時間の多い眼鏡利用者に対しては、電圧がオ
ンあるいは電圧が高い状態で近点にピントが合うように
しておくのがよい。
【0165】つまり電圧がオンあるいは電圧が高い状態
が利用者がコントラストの良い像を多く見たい状態であ
ればよい。
【0166】以上のような特徴をもつ可変焦点レンズは
眼鏡以外の光学系にも適用できる。
【0167】眼鏡の利用者は、近視の人、遠視の人、乱
視の人等様々であり、利用者に合わせて可変焦点眼鏡を
作る必要がある。そのため、可変焦点眼鏡レンズを構成
する2枚の基板のうち、1枚の基板を共通とし、他の1
枚の基板を利用者に応じて凸レンズ、凹レンズあるいは
乱視用シリンドリカルレンズ等のいずれかを選択して可
変焦点眼鏡レンズを作るようにすれば、一つの部品を共
通部品として使用できるため、製造コストを下げること
ができ有利である。
【0168】液晶のアッベ数は光学ガラスよりも小さ
く、液晶レンズは、強い色収差が発生する。この色収差
を補正するためには、液晶レンズが凸レンズの作用を持
つときは凹レンズの作用を持つ基板(光学部材)と組合
わせ、逆に液晶レンズが凹レンズの作用を持つときは、
凸レンズの作用を持つ基板(光学部材)と組合わせるの
がよい。
【0169】図31は、このような可変焦点眼鏡レンズ
の例で、高分子分散液晶の凸の作用を有するフレネルレ
ンズ160に凹レンズの作用を有する基板161を組合
わせた例である。
【0170】又、可変焦点眼鏡レンズが回折光学素子を
用いたレンズである場合、上記眼鏡レンズとは逆の色収
差が発生するため、凸の作用を有する回折光学素子の可
変焦点レンズに対しては凸の作用を持つ基板を組合わ
せ、凹の作用を有する回折光学素子の可変焦点レンズに
対しては凹の作用を持つ基板を組合わせるのがよい。
【0171】図31に示す可変焦点眼鏡レンズにおいて
は、抵抗162によりスイッチ15がオンのときにバイ
アスがかかるようにしてあるが、これは可変抵抗器19
により電圧を変えてレンズの焦点距離を変化させたとき
の応答速度をあげるためである。
【0172】この液晶レンズは、液晶の破壊を防ぐため
に基板にはナトリウムを含まない材料を用いることが好
ましい。
【0173】以上述べた可変焦点眼鏡レンズは、駆動ユ
ニットへ接続するために2本のコードが必要となる。こ
れら2本のコードは図32に示すように、眼鏡の一方の
レンズの側からひとまとめにして駆動ユニット152と
接続することが望ましい。つまり実用上は1本のコード
が眼鏡35に接続されるだけなので図31のように構成
すれば眼鏡35の着脱時にコードがひっかかることなく
便利である。このように一つにまとめたコード150
は、図32のように耳掛け部154から出すようにして
もよく、又一方のレンズの近くから外に出すようにして
もよい。
【0174】眼鏡35から外部に出るコードを2系統で
はなく1系統にすることは実用上重要である。この1系
統のコードは利用者の利き手の側とは反対側から出すの
が使用者の邪魔にならず好ましい。
【0175】図33に示す本発明の可変焦点眼鏡は、コ
ード150を眼鏡35のつりひも167と一体化して、
駆動ユニット152に接続されるようにしたものであ
る。
【0176】この可変焦点眼鏡35は使用しない時に
は、眼鏡35を顔からはずし、つりひも167を利用し
て首に下げるようにでき便利である。
【0177】また、コード150をつりひも167と一
部分または全部を一体化することにより、コード150
とつりひも167とがからむことなく便利である。
【0178】また上記眼鏡において、図34に示すよう
に、眼鏡35の一部に電線のコネクター168、169
を設け、コネクター168と169を接続したときには
可変焦点眼鏡として動作し、コネクター168と169
を外したときに通常の眼鏡として使い得るようにしても
よい。邪魔なときにコード150をはずしたときには、
遠方にピントが合うように眼鏡35を構成すれば大体の
使用目的に適合できる。
【0179】図35は、本発明を適用した眼鏡の他の例
で、補聴器306を備えた可変焦点眼鏡である。
【0180】この可変焦点眼鏡は、電源を可変焦点レン
ズ151と共用できるので便利である。この場合、補聴
器306は、眼鏡35の耳かけ154に内蔵してもよ
い。
【0181】また、図36に示す眼鏡のように別体の補
聴器307を電線にて眼鏡35に接続してもよい。
【0182】なお、眼鏡35を可変焦点眼鏡でない普通
の眼鏡とし、これに補聴器を備えてもよい。
【0183】図37は、本発明の他の例で、PDA(P
otable Data Assistant又はPo
rable Degital Assistannt)
308を備えた可変焦点眼鏡309の例である。このP
AD308は、ポータブルパソコンと考えてもよい。ま
た耳かけ154にはスピーカー310が備えられてお
り、音声にて情報を聴くことができる。また、PDA3
08にはディスプレー311、キーボード312、トラ
ックボール313等があり、内部にはCPU、RAM、
ハードディスク等のコンピューターが内蔵されており、
また携帯電話も含まれている。尚図中314はアンテナ
である。更にPDA308には可変焦点レンズ共用の電
源、可変焦点レンズ駆動用の回路等も含まれている。こ
のような構成にすることにより、いつでも情報を発信、
受信できるので便利である。
【0184】図38は、可変焦点眼鏡の他の例で、情報
を表示する機能を持つ可変焦点レンズで、小型ディスプ
レイ315を可変焦点レンズ151に取付けた構成のも
のである。
【0185】この可変焦点眼鏡に設けた小型ディスプレ
イ315の電源は、可変焦点レンズの電源と共用であ
り、小型ディスプレイ315の駆動回路は可変焦点眼鏡
316あるいはPDA308の内部に設けられている。
これにより、衣服からPDA308をとりだしてディス
プレイ311を見なくとも画像情報を小型ディスプレイ
315より得ることができ便利である。
【0186】図36、図37に示す可変焦点眼鏡は、と
もに駆動ユニット152又はPAD308と可変焦点眼
鏡とを切り離し可能にしておけば使用上便利である。ま
た、PDA、可変焦点眼鏡ともに補聴器の機能を備えて
おけば老人にとって更に便利なものとなる。
【0187】図39に示す可変焦点眼鏡320は、可変
焦点レンズと表示素子の機能を合わせもった光学特性可
変光学素子319を用いた表示機能を持つものである。
図において、分割電極321−1、321−2、・・
・、321−N(Nは電極の数で電極の終りの数)に
は、交流電源16、スイッチ15−1、15−2、・・
・、15−N、可変抵抗19−1、19−2、・・・、
19−Nによって任意の電圧を夫々加えることができ
る。
【0188】この図に示す可変焦点眼鏡320の動作に
ついて次に述べる。
【0189】まず、すべてのスイッチ15−1、15−
2、・・・、15−Nをオフにすれば液晶54は図14
に示すように螺旋配向になり、可変焦点レンズ319
は、屈折力の強いレンズとして作用する。逆にスイッチ
15−1、15−2、・・・、15−Nのすべてをオン
にし、可変抵抗19−1、19−2、・・・、19−N
のすべてを等しい値にしておけば、図17に示すように
液晶54はホメオトロピック配向になり、屈折力の弱い
レンズになる。
【0190】一方、図39に示すように分割電極毎に異
なる電圧を加えると、液晶の配向は、場所により異なる
屈折率の液晶となり、そのため可変焦点レンズ319
は、ホログラムとして機能し、スイッチ15−1、15
−2、・・・、15−Nおよび可変抵抗19−1、19
−2、・・・、19−Nを適当に動作調整することによ
り、PDA308あるいはコンピューター32からの情
報を表示することができる。
【0191】この時、分割電極相互の間隔Sが、下記式
(300)を満足するようにすることが望ましい。 λ/20<S<100λ (300)
【0192】間隔Sが式(300)の下限のλ/20を
下まわると加工が困難になり、また上限の100λを超
えるとホログラムの画像品位が低下する。
【0193】また、間隔Sが式(301)を満足すれ
ば、やや画像が低下するものの実用上は問題がない。 λ<S<200λ (301)
【0194】図40は、図39に示す可変焦点眼鏡にお
ける眼鏡レンズ上の分割電極321を示すもので、電極
をマトリックス状にリソグラフィープロセスにて形成し
たものである。これら分割電極321には電線323が
接続されており、PDA、コンピューター等で駆動回路
を経て画像、文字等が表示されるようになっている。こ
の場合、分割電極321は、眼鏡レンズ全面でなく、一
部分に設けてもよい。例えば、図40に示すように、レ
ンズ38の下半分のみに設けてもよい。また図41のよ
うな格子状でなく放射状の電極にしてもよい。
【0195】図31に示す可変焦点レンズ160はフレ
ネルレンズになっているが、そのために段差305が存
在する。この段差305は観察等に邪魔になるが、一般
の光学装置では、主光線、また眼鏡やカメラのファイン
ダー等の観察光学系の場合は視線方向とこの段差305
とがほぼ平行になるようにすれば邪魔になりにくいため
好ましい。この原理は、可変偏角プリズム等のフレネル
状の断面形状を持つ他の光学特性可変光学素子にも適用
できる。
【0196】次に、可変焦点眼鏡等に用いられる光学特
性可変光学素子の一つである可変焦点レンズの液晶材料
と駆動法とについて述べる。
【0197】可変焦点眼鏡等の携帯性の高い光学装置の
場合、消費電力は小さい方がよい。そのため、ヒステリ
シス特性のある液晶を用いて可変焦点レンズを形成し、
駆動する電源の消耗を小さくすることが考えられる。
【0198】図42は、その一例を示すもので、ヒステ
リシス特性のあるカイラルネマチック液晶401を用い
た可変焦点レンズ402を示してある。この可変焦点レ
ンズ402において、スイッチ415をオンにして電圧
Vを0から徐々に上げていって電圧がVSU(上限閾値)
になったところでカイラルネマチック液晶401は、ほ
ぼホメオトロピック配向になり屈折率は図43に示すよ
うに(n+n)/2(Aの点)から曲線aに沿って
O 近くまで下がる。ここで、更に電圧を上げると、屈
折率はno (Bの点)まで下る。ここで電圧をゆっくり
下げていき電圧がVSUを通りこしてVSD(下限閾値)ま
で下がっても屈折率は曲線bのようにほぼno のまま
で、電圧を更に下げると屈折率は(ne +no )/2
(Aの点)に戻る。したがって図44に示すように可変
焦点レンズ402の媒質401の屈折率を低くしたいと
きには、電圧VをVP まで一度上げた後、次に下記式
(60)を満足VN まで下げれば常時電圧VP を保つ場
合に比べて電源を節約できる。 VSD<VN <VSU (60)
【0199】液晶401の屈折率を上げる場合には、電
圧Vを0にすればよい。
【0200】上記の可変焦点レンズ等にて用いるヒステ
リシス特性を持つ液晶の例としては、前記のカイラルネ
マチック液晶のほか、カイラルコレステリック液晶、ネ
マチック液晶を用いた高分子分散液晶、高分子安定化液
晶、コレステリック液晶を用いた高分子分散液晶、高分
子安定化液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、スメク
チックC液晶等があり、いずれも可変焦点レンズ402
に用いることができる。
【0201】また、可変焦点レンズ以外に、光学特性可
変光学素子、可変偏角プリズム(図45、図46)、可
変焦点ミラー(図47)等にも用いることができる。
【0202】また、図45、図46に示す可変偏角プリ
ズムには、ヒステリシスのない液晶を用いることもでき
る。
【0203】また、本発明の光学特性可変光学素子全般
に、液晶の代りに屈折率可変物質、たとえば電気光学効
果、磁気光学効果、熱光学効果を有する物質並びに強誘
電体等を用いてもよい。
【0204】前記の電気光学効果を有する物質の例とし
ては、チタン酸バリウム(Bai3 )、磁気光学効
果を有する物質の例としては、鉛ガラス、水晶、また熱
光学効果を有する物質の例としては水がある。強誘電体
の例としてはチタン酸バリウム、ロッシエル塩等があ
る。
【0205】図45(A)は、本発明の光学特性可変光
学素子の一つである可変偏角プリズムの構成を示すもの
である。この図に示す可変偏角プリズム61は、第1,
第2の面62a,62bを有する入射側の第1の透明基
板(第1の光学部材)62と、第3,第4の面63a,
63bを有する出射側の平行平板状の第2の透明基板
(第2の光学部材)63とを有している。これら透明基
板のうち入射側の透明基板62の内面(第2の面)62
bは、フレネル状に形成され、この透明基板62と出射
側の透明基板63との間に、透明電極13a,13bを
介して高分子分散液晶層14を設けてある。透明電極1
3a,13bは、可変抵抗器19を経て交流電源16に
接続され、これにより高分子分散液晶層14に交流電界
を印加して、可変偏角プリズム61を透過する光の偏角
を制御するようにしている。なお、図45に示す偏角プ
リズム61は、透明基板62の内面62bをフレネル状
に形成したが、例えば、図45(B)に示すように、透
明基板62および63の内面を相対的に傾斜させた傾斜
面を有する通常のプリズム状に形成することもできる
し、あるいは図8に示すような回折格子状に形成しても
よい。このように回折格子状に形成する場合は、同様に
上記の式(21)〜式(27)を満足することが好まし
い。
【0206】このような構成の可変偏角プリズム61
は、例えば、TVカメラ、デジタルカメラ、フィルムカ
メラ、双眼鏡等のブレ防止用として有効に用いることが
できる。この場合、可変偏角プリズム61の屈折方向
(偏向方向)は、上下方向とするのが望ましいが、さら
に性能を向上させるためには、例えば、図46に示すよ
うに2個の可変偏角プリズム61を偏向方向を異ならせ
て、上下および左右の直交する方向で屈折角を変えるよ
うに配置するのが望ましい。なお、図45および図46
においては、液晶分子の図示を省略してある。
【0207】図48は、本発明の可変焦点レンズの光学
特性可変光学素子を用いた光学装置としてのデジタルカ
メラの例である。この図に示された本発明のデジタルカ
メラは、撮影レンズ中に設けられた可変焦点レンズ51
により撮影レンズのピント合わせや、ズーミングを行な
うことができる。
【0208】図47は、本発明の可変焦点レンズとして
の可変焦点ミラーを示すものである。この可変焦点ミラ
ー65は、第1,第2の面66a,66bを有する第1
の透明基板66と、第3,第4の面67a,67bを有
する第2の透明基板67とを有している。第1の透明基
板66は、平板状またはレンズ状に形成され、その内面
(第2の面)66bには透明電極13aを設けられ、第
2の透明基板67は、内面(第3の面)67aを凹面状
に形成したもので、この凹面上には反射膜68を施さ
れ、さらにこの反射膜68上に透明電極13bを設けら
れている。透明電極13a,13b間には、図1にて説
明したのと同様に、高分子分散液晶層14が設け、これ
ら透明電極13a,13bにスイッチ15および可変抵
抗器19を経て交流電源16が接続され、高分子分散液
晶層14に交流電界を印加するようにしている。なお、
図47では、液晶分子の記載を省略してある。
【0209】図47に示すような構成の本発明の可変焦
点レンズは、透明基板66側から入射する光線を、反射
膜68により高分子分散液晶層14を折り返す光路と
し、これにより高分子分散液晶層14の作用を2回もた
せることができると共に、高分子分散液晶層14への印
加電圧を変えることにより、反射光の焦点位置を変える
ことができる。この場合、可変焦点ミラー65に入射し
た光線は、高分子分散液晶層14を2回透過するので、
高分子分散液晶層14の厚さの2倍をtとすれば、上記
の各式を同様に用いることができる。なお、透明基板6
6または67の内面を、図8に示したように回折格子状
にして、高分子分散液晶層14の厚さを薄くすることも
できる。このようにすれば、散乱光をより少なくできる
利点がある。なお、透明電極13bを設けずに、反射膜
68に電極の機能を持たせてもよい。
【0210】なお、以上の説明では、液晶の劣化を防止
するため、電源として交流電源16を用いて、液晶に交
流電界を印加するようにしたが、直流電源を用いて液晶
に直流電界を印加するようにすることもできる。また、
液晶分子の方向を変える方法としては、電圧を変化させ
ること以外に、液晶にかける電場の周波数、液晶に掛け
る磁場の強さ・周波数、あるいは液晶の温度等を変化さ
せることによってもよい。また、図43、図44にて述
べたヒステリス特性を生かした電場のかけかたでもよ
い。
【0211】以上述べたように、本発明は特許請求の範
囲に記載するもののほか下記の各項に記載するものも発
明の目的に寄与し得る。
【0212】(1)一部に設けられた可変焦点レンズを
有するレンズで、前記可変焦点レンズが凸レンズである
眼鏡レンズ。
【0213】(2)前記の(1)の項に示す眼鏡レンズ
を用いた可変焦点眼鏡。
【0214】(3)可変焦点眼鏡レンズと、眼鏡レンズ
を駆動する電源とを有し、電源を眼鏡フレームあるいは
眼鏡レンズの表面又は内部に設けたことを特徴とする可
変焦点眼鏡。
【0215】(4)可変焦点眼鏡レンズと、眼鏡フレー
ムとを別体にして形成し、任意のフレームとレンズとを
組合わせて作成するようにしたことを特徴とする可変焦
点眼鏡の作成方法。
【0216】(5)可変焦点眼鏡レンズと駆動ユニット
とを別体にて作り、任意の可変焦点眼鏡レンズと駆動ユ
ニットとを組合わせて作成することを特徴とした可変焦
点眼鏡を作成する方法。
【0217】(6)特許請求の範囲の請求項2又は前記
の(4)の項又は(5)の項に記載する方法により作成
された可変焦点眼鏡。
【0218】(7)可変焦点レンズと駆動ユニットとを
有し、駆動ユニットを頭上に配置したことを特徴とする
可変焦点眼鏡。
【0219】(8)可変焦点レンズと駆動ユニットとを
有し、駆動ユニットを後頭部から肩のあたりに配置した
ことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0220】(9)眼鏡レンズと駆動ユニットを接続す
るコードを耳かけ部に配置したことを特徴とする可変焦
点眼鏡。
【0221】(10)眼鏡レンズに、焦点可変のための
スイッチを設けたことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0222】(11)焦点距離を変化させるための手段
を2か所以上設けたことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0223】(12)可変焦点レンズ駆動のための駆動
装置またはその一部を可変焦点レンズの内部あるいは表
面に設けたことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0224】(13)可変焦点レンズ駆動のための電子
回路を可変焦点レンズの内部あるいは表面に設けたこと
を特徴とする可変焦点眼鏡。
【0225】(14)可変焦点レンズと、レンズを駆動
する電源とを有し、電源が切れた状態あるいは断線時に
おいて遠方にピントが合うようにレンズを構成したこと
を特徴とする可変焦点眼鏡、又はレンズ、又はミラー。
【0226】(15)液晶を有する可変焦点レンズと、
液晶を駆動する電源とを有し、電源がオフあるいは電圧
が低い状態の時に利用者の良く用いるピント位置にピン
トが合うようにしたことを特徴とする可変焦点眼鏡、又
はレンズ、又はミラー。
【0227】(16)液晶を有する可変焦点レンズと、
レンズを駆動する電源とを有し、電源がオンあるいは電
圧が高い状態で利用者がよく観察する位置にピントが合
うようにしたことを特徴とする可変焦点眼鏡、又はレン
ズ、又はミラー。
【0228】(17)前記の(15)又は(16)の項
に記載する眼鏡で、利用者が良く用いるピント位置が遠
方の位置であることを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0229】(18)前記の(15)又は(16)の項
に記載する眼鏡で、利用者が良く用いるピント位置が近
い位置であることを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0230】(19)2枚の基板の間に液晶を設けた可
変焦点レンズを用いた眼鏡で、1枚の基板を共通部品と
した可変焦点眼鏡の製造法。
【0231】(20)前記の(19)の項に記載する製
造法にて作られた可変焦点眼鏡。
【0232】(21)2枚の基板の間に液晶を設けた液
晶レンズで、基板のうちの少なくとも1枚を液晶にて発
生する色収差と逆の色収差を発生させて色収差を補正す
るようにした可変焦点レンズ。
【0233】(22)2枚の基板の間に液晶を設けた凸
の作用を有する液晶レンズで、基板のうちの1枚を凹レ
ンズとした可変焦点レンズ。
【0234】(23)前記の(20)、(21)又は
(22)の項に記載する可変焦点レンズを用いた可変焦
点眼鏡。
【0235】(24)2枚の基板の間に液晶を設けた凹
の作用をする液晶レンズで、基板のうちの1枚を凸レン
ズとした可変焦点レンズ。
【0236】(25)可変焦点眼鏡レンズと、可変焦点
眼鏡駆動ユニットとを備え、前記レンズと駆動ユニット
とを接続するコードを前記レンズから1系統にして出す
ことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0237】(26)前記の(24)の項に記載する眼
鏡で、コードを眼鏡利用者の利手側とは反対側から出す
ことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0238】(27)可変焦点レンズと駆動ユニットを
結ぶコードを眼鏡の釣り紐と少なくとも一部を一体化し
たことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0239】(28)可変焦点レンズと駆動ユニットを
接続するコードをコネクターにより眼鏡側と駆動ユニッ
ト側とを着脱可能にしたことを特徴とする可変焦点眼
鏡。
【0240】(29)前記の(28)の項に記載する眼
鏡でコードをはずしたときに遠方に視度が合うようにし
たことを特徴とする可変焦点眼鏡。
【0241】(30)前記の(25)の項に記載する眼
鏡で、眼鏡の右眼側からコードを出すようにしたことを
特徴とする可変焦点眼鏡。
【0242】(31)前記の(25)の項に記載する眼
鏡で、眼鏡の左眼側からコードを出すようにしたことを
特徴とする可変焦点眼鏡。。
【0243】(32)可変焦点眼鏡において駆動ユニッ
トを帽子に配置した可変焦点眼鏡。
【0244】(33)可変焦点眼鏡において駆動用の電
源を帽子に配置した可変焦点眼鏡。
【0245】(34)可変焦点レンズを有し、視線を検
知してレンズの屈折力を変えることを特徴とする可変焦
点眼鏡。 (34−1) 視線検知機能を備えた可変焦点眼鏡。 (34−2) 視線検知機能を備えたPDA又は表示装
置。
【0246】(35)補聴器を備えた眼鏡。
【0247】(36)補聴器を備えた可変焦点眼鏡。
【0248】(37)可変焦点レンズを用いた眼鏡で、
補聴器を備え、レンズと補聴器の電源を共有することを
特徴とする可変焦点眼鏡。
【0249】(38)PDAの機能を備えた可変焦点レ
ンズを有する可変焦点眼鏡。
【0250】(39)可変焦点眼鏡の機能を有するPD
A。
【0251】(40)補聴器の機能を持つPDA。
【0252】(41)補聴器と可変焦点眼鏡との機能を
備えたPDA。
【0253】(42)PDAと可変焦点レンズとが電源
を共用するようにした可変焦点眼鏡またはPDA。
【0254】(43)PDAと接続可能な可変焦点眼
鏡。
【0255】(44)可変焦点レンズに表示機能を設け
た可変焦点眼鏡。
【0256】(45)液晶を有する表示機能を設けた可
変焦点眼鏡。
【0257】(46)液晶を有するホログラム機能を有
する表示素子を備えた眼鏡。
【0258】(47)液晶を有する表示機能を備えた眼
鏡。
【0259】(48)可変焦点レンズと表示素子の機能
を備えた光学特性可変光学系。
【0260】(49)可変焦点レンズとホログラムの機
能を備えた光学特性可変光学素子。
【0261】(50)レンズとホログラムの機能を備え
た光学特性可変光学素子。
【0262】(51)前記の(48)又は(49)の項
に記載する光学素子で、液晶を用いた光学特性可変光学
素子。
【0263】(52)液晶を用いたホログラム機能を備
えた光学特性可変光学素子。
【0264】(53)前記の(48)、(49)、(5
1)又は(52)の項に記載する光学特性可変光学素子
を備えた可変焦点眼鏡。
【0265】(54)前記の(48)、(49)、(5
1)又は(52)の項に記載する光学特性可変光学素子
を備えたPDA。
【0266】(55)前記の(48)、(49)、(5
1)又は(52)の項に記載する光学特性可変光学素子
を備えた眼鏡。
【0267】(56)フレネルレンズの段差が主光線又
は視線方向とほぼ平行であるフレネル状断面をもつ光学
素子。
【0268】(57)フレネルレンズの段差が主光線又
は視線方向とほぼ平行であるフレネル状断面形状を有す
る光学特性可変光学素子。
【0269】(58)前記の(57)の項に記載する光
学特性可変光学素子が可変焦点レンズであり、この可変
焦点レンズを用いた可変焦点眼鏡。
【0270】(59)ヒステリシス特性を有する物質を
用いた光学特性可変光学素子。
【0271】(60)ヒステリシス特性を有する液晶を
用いた光学特性可変光学素子。
【0272】(61)ヒステリシス特性を有する液晶を
用いた可変焦点レンズ。
【0273】(62)屈折率がヒステリシス特性を有す
る物質を用いた光学特性可変光学素子。
【0274】(63)前記の(59)、(60)、(6
1)又は(62)の項に記載する光学特性可変光学素子
又は可変焦点レンズを用いた可変焦点眼鏡。
【0275】(64)液晶を有する光学素子で、液晶の
屈折率を変化させるとき一時的に大きな電圧を加えるよ
うにしたことを特徴とする光学特性可変光学素子。
【0276】(65)前記の(64)の項に記載する可
変焦点レンズを用いた可変焦点眼鏡。
【0277】(66)光学特性可変光学素子を用いたぶ
れ防止装置。
【0278】(67)液晶可変偏角プリズムを用いたぶ
れ防止装置。
【0279】(68)前記の(67)の項に記載するぶ
れ防止装置を備えた光学装置。
【0280】(69)下記の式(1)、(12)、(1
7)、(18)、(19)、(19−5)又は(20)
のいずれかを満足する高分子分散液晶あるいは高分子安
定化液晶を用いる光学特性可変光学素子。 2nm≦D≦λ/5 (1) 0.01≦|nO ′−nLC′|≦10 (12) D・t≦λ・15μm・(1.585 −1.45)2 /(nU −nP2 (17) 0.1≦ff≦0.999 (18) 4×10-6[μm]2 ≦D・t≦ λ・45μm・(1.585 −1.45)2 /(nU −nP2 (19) 4×10-6[μm]2 ≦D・t≦ λ・450μm・(1.585 −1.45)2 /(nU −nP2 (19−5) 7nm≦D≦500λ (20)
【0281】(70)下記の式(5−26)、(5−2
8)、(5−29)、(5−30)、(5−31)、
(5−34)、(5−34−2)、(5−37)、(5
−38)、(5−39)、(5−41)、(5−4
2)、(5−43)、(5−44)、(5−45)、
(5−46)のいずれかを満足する螺旋構造を有する液
晶を用いた光学特性可変光学素子。 |Γ/2φ|≪1 (5−26) |Γ/2φ|<1 (5−28) |Γ/2φ|<π/6 (5−29) |Γ/2φ|<π (5−30) 2μ<d<300μ (5−31) P・n′<0.4μ又はP・n′>0.7μ (5−34) P・n′<0.5μ又はP・n′>0.6μ (5−34−2) P<10πλ=31.4λ (5−37) P<60λ (5−38) P<20λ (5−39) λ≦P (5−41) λ≦Pかつ|Γ/2φ|<π (5−42) 2λ≦P (5−43) 2λ≦Pかつ|Γ/2φ|<π (5−44) 2/3λ≦P (5−45) 2/3λ≦Pかつ|Γ/2φ|<π (5−46)
【0282】(71)液晶を用いた光学特性可変光学素
子。
【0283】(72)液晶を用いた回折光学素子を含む
光学特性可変光学素子。
【0284】(73)液晶を用いた光学特性可変回折光
学素子。
【0285】(74)高分子安定化液晶を用いた光学特
性可変光学素子。
【0286】(75)屈折率可変物質を用いた光学特性
可変光学素子。
【0287】(76)光学特性可変光学素子を用いた撮
像装置。
【0288】(77)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(21)、(22)、(2
4)、(48)、(49)、(50)、(51)、(5
2)、(56)、(57)、(59)、(60)、(6
1)、(62)、(63)、(64)、(69)、(7
0)、(71)、(72)、(73)、(74)又は
(75)に記載する光学特性可変光学素子を用いた撮像
装置。
【0289】(78)光学特性可変光学素子を用いた観
察装置。
【0290】(79)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(21)、(22)、(2
4)、(48)、(49)、(50)、(51)、(5
2)、(56)、(57)、(59)、(60)、(6
1)、(62)、(63)、(64)、(69)、(7
0)、(71)、(72)、(73)、(74)又は
(75)に記載する光学特性可変光学素子を用いた観察
装置。
【0291】(80)光学特性可変光学素子を用いた光
学装置。
【0292】(81)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(21)、(22)、(2
4)、(48)、(49)、(50)、(51)、(5
2)、(56)、(57)、(59)、(60)、(6
1)、(62)、(63)、(64)、(69)、(7
0)、(71)、(72)、(73)、(74)又は
(75)に記載する光学特性可変光学素子を用いた光学
装置。
【0293】(82)光学特性可変光学素子を備えた眼
鏡。
【0294】(83)液晶を用いた眼鏡。
【0295】(84)液晶を用いた可変焦点眼鏡。
【0296】(85)光学特性可変光学素子を備えた表
示装置。
【0297】(86)液晶を用いた表示装置。
【0298】(87)光学特性可変光学素子を備えたP
DA。
【0299】(88)液晶を用いたPDA。
【0300】(89)特許請求の範囲の請求項3あるい
は前記の(1)、(21)、(22)、(24)、(4
8)、(49)、(50)、(51)、(52)、(5
6)、(57)、(59)、(60)、(61)、(6
2)、(63)、(64)、(69)、(70)、(7
1)、(72)、(73)、(74)又は(75)に記
載する光学特性可変光学素子を用いた眼鏡。
【0301】(90)特許請求の範囲の請求項3あるい
は前記の(1)、(21)、(22)、(24)、(4
8)、(49)、(50)、(51)、(52)、(5
6)、(57)、(59)、(60)、(61)、(6
2)、(63)、(64)、(69)、(70)、(7
1)、(72)、(73)、(74)又は(75)に記
載する光学特性可変光学素子を用いた可変焦点眼鏡。
【0302】(91)特許請求の範囲の請求項3あるい
は前記の(1)、(21)、(22)、(24)、(4
8)、(49)、(50)、(51)、(52)、(5
6)、(57)、(59)、(60)、(61)、(6
2)、(63)、(64)、(69)、(70)、(7
1)、(72)、(73)、(74)又は(75)に記
載する光学特性可変光学素子を用いた表示装置。
【0303】(92)特許請求の範囲の請求項3あるい
は前記の(1)、(21)、(22)、(24)、(4
8)、(49)、(50)、(51)、(52)、(5
6)、(57)、(59)、(60)、(61)、(6
2)、(63)、(64)、(69)、(70)、(7
1)、(72)、(73)、(74)又は(75)に記
載する光学特性可変光学素子を用いたPDA。
【0304】
【発明の効果】本発明の光学特性可変光学素子、例えば
可変焦点レンズは、光学特性(レンズの焦点距離)を変
化させ得るもので、眼鏡レンズに用いた場合遠点、近点
への観察を切り換えにより夫々観察が可能でありしかも
段差が生ずることがない。したがってこれを用いた可変
焦点眼鏡は極めて便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変焦点レンズの原理を示す図
【図2】図1のレンズでスイッチをオンにした状態を示
す図
【図3】高分子安定化液晶を用いた本発明の可変焦点レ
ンズを示す図
【図4】図1のレンズで可変抵抗を用いた可変焦点レン
ズの構成を示す図
【図5】屈折率楕円体を示す図
【図6】本発明の撮像装置の構成を示す図
【図7】本発明の電子内視鏡用対物光学系の構成を示す
【図8】本発明の可変焦点回折光学素子の構成を示す図
【図9】本発明の可変焦点眼鏡の構成でスイッチがオフ
の状態を示す図
【図10】図8においてスイッチをオンにした状態を示
す図
【図11】従来の二重焦点レンズを示す図
【図12】測距センサーを設けた本発明の可変焦点眼鏡
を示す図
【図13】レンズの一部を可変焦点レンズにした本発明
の可変焦点眼鏡を示す図
【図14】ツイストネマティック液晶を用いた可変焦点
眼鏡を示す図
【図15】図13に示す眼鏡で印加電圧を高くしたとき
の状態を示す図
【図16】ツイストネマテック液晶を用いた可変焦点レ
ンズで中間配向の状態を示す図
【図17】スメチック液晶を示す図
【図18】スメチック液晶を用いた本発明の可変焦点レ
ンズを示す図
【図19】コレステリック液晶を用いた可変焦点レンズ
の構成を示す図
【図20】コレステリック液晶の反射率の実測値であ
る。
【図21】駆動ユニットを別に設けた本発明の可変焦点
レンズを示す図
【図22】眼鏡フレームに駆動ユニットを取り付けた状
態の本発明の可変焦点眼鏡を示す図
【図23】頭上に駆動ユニットを設けた本発明の可変焦
点眼鏡を示す図
【図24】後頭部下方等に駆動ユニットを設けた本発明
の可変焦点眼鏡を示す図
【図25】駆動ユニットを帽子に取り付けた本発明の可
変焦点眼鏡
【図26】図25において駆動ユニットと可変焦点レン
ズとを接続するコードをコネクターにて着脱可能にした
本発明の可変焦点眼鏡
【図27】視線検知手段を有する本発明の可変焦点眼鏡
【図28】レンズ外面にスイッチを設けた本発明の可変
焦点眼鏡レンズを示す図
【図29】電子回路をレンズ外周部分に設けた本発明の
可変焦点眼鏡レンズを示す図
【図30】本発明の他の眼鏡レンズを示す図
【図31】凸の作用のフレネルレンズと凹のレンズとを
組合わせ本発明の可変焦点眼鏡を示す図
【図32】駆動ユニットに接続するコードを耳かけ部に
設けた本発明の可変焦点眼鏡
【図33】駆動ユニットに接続するコードをつりひもと
一体化した本発明の可変焦点眼鏡
【図34】駆動ユニットに接続するコードをコネクタに
より着脱可能にした本発明の可変焦点眼鏡
【図35】補聴器を備えた本発明の可変焦点眼鏡
【図36】別体の補聴器を備えた本発明の可変焦点眼鏡
【図37】PDAを備えた本発明の可変焦点眼鏡
【図38】レンズ面に小型ディスプレイを設けた本発明
の可変焦点眼鏡
【図39】分割電極を設けた本発明の可変焦点眼鏡
【図40】レンズ面にマトリックス状分割電極を設けた
本発明の可変焦点眼鏡
【図41】レンズ面に放射状分割電極を設けた本発明の
可変焦点眼鏡
【図42】ヒステリシス特性をもつ液晶を用いた本発明
の可変焦点レンズ
【図43】ヒステリシス特性をもつ液晶の電圧の変化に
対する屈折率の変化を示すグラフ
【図44】ヒステリシス特性をもつ液晶の時間に対する
電圧の変化を示すグラフ
【図45】本発明の可変偏角プリズムの構成を示す図
【図46】本発明の他の可変偏角プリズムの構成を示す
【図47】本発明の可変焦点ミラーの構成を示す図
【図48】本発明の光学装置の1例としてのデジタルカ
メラの構成を示す図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼鏡レンズの一部に可変焦点レンズを設け
    たことを特徴とする可変焦点眼鏡。
  2. 【請求項2】可変焦点レンズと前記可変焦点レンズを駆
    動する駆動ユニットとを備えた可変焦点眼鏡において、
    前記可変焦点レンズと、前記駆動ユニットとを眼鏡フレ
    ームとは別体にて作り、任意のフレームと組合わせて作
    成することを特徴とする可変焦点眼鏡の作成方法。
  3. 【請求項3】視線を検知してレンズの屈折力を変えるよ
    うにした光学装置。
JP36604398A 1998-06-09 1998-12-09 可変焦点眼鏡 Pending JPH11352445A (ja)

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US09/092,651 1998-06-09
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