JPH11351556A - 燃焼炉の燃焼監視装置 - Google Patents

燃焼炉の燃焼監視装置

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JPH11351556A
JPH11351556A JP15898098A JP15898098A JPH11351556A JP H11351556 A JPH11351556 A JP H11351556A JP 15898098 A JP15898098 A JP 15898098A JP 15898098 A JP15898098 A JP 15898098A JP H11351556 A JPH11351556 A JP H11351556A
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light
furnace
combustion
detection sensor
heat
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Application number
JP15898098A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Arasawa
友浩 荒澤
Hiroyasu Enomoto
博康 榎本
Yasumasa Takahashi
恭正 高橋
Tetsuo Ouchi
哲夫 大内
Katsumi Konaka
克己 小中
Susumu Ikeshoji
進 池庄司
Hitoshi Fujimura
等 藤村
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉内からの過大な光量または熱量の影響を小
さくし、耐熱ガラスの表面汚れを防止してフォトセンサ
の検知性能を高め、安定化する。 【解決手段】 焼却炉内84からの入射光Lを透過させ
る耐熱ガラス35と入射光Lを検知するフォトセンサ5
とを備え、耐熱ガラス35の炉内側にパージ空気aを流
通させる焼却炉の燃焼監視装置1において、フォトセン
サ5の炉内側に、フォトセンサ5の受光面よりも小さい
通過孔39を有し入射光Lの光量または熱量を制限する
スリット板38を設ける。フォトセンサ5は、入射光L
の光軸が水平または水平より下向きになるように配置さ
れ、耐熱ガラス35に対して開閉可能に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼炉の燃焼監視
装置に係り、特に都市ごみ、RDF、下水汚泥、産業廃
棄物など、種々の可燃性物および不燃性物を含む燃焼物
を燃焼させる焼却炉の燃焼監視装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来技術に係る焼却炉の燃焼
監視装置の例を示す概略断面図である。従来の多くの燃
焼炉、たとえばごみ焼却炉に用いられる燃焼監視装置2
は、炉内(または「燃焼室」ともいう)84の開口部に
取り付けられる筒体56の取付座55に対して耐熱ガラ
ス35(光透過体)を介してフォトセンサまたは受光素
子(光検知センサ)5を設けたものである。この際、耐
熱ガラス35の炉内側に多量のパージ空気a(流速約1
0m/s)を流し、炉内84からの燃焼ガス中の未燃カ
ーボンなどによる耐熱ガラス35の汚れを防止するよう
にしている。さらに、上記フォトセンサ5に光ファイバ
を設け、熱影響の少ない位置まで光を導き、センサ回路
に接続するものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術に係
る焼却炉の燃焼監視装置2においては、ごみ焼却炉内か
らフォトセンサ5に入射する入射光Lの光量または熱量
が非常に大きいので、フォトセンサ5の増幅器のゲイン
を小さくして利用することになり、ゲインを小さくする
場合にはフォトセンサ5の信号ノイズが大きくなる特性
をもつので、燃焼監視装置2の信号処理が複雑になる。
さらに、炉内からの入射光Lの直接入射によるフォトセ
ンサ5の損傷、特に赤外光による熱的損傷があり、セン
サとしての取付角度などに制限がある。
【0004】一方、炉内からの入射光Lを制限するため
の光学フィルタを用いる装置もあるが、光学フィルタは
高価で経年変化により特性が変化するので、光検知セン
サとしての安定した出力が得られない。さらに、ごみ焼
却炉においては、ごみの大きさ、形状、材質、水分の違
いなどにより連続して安定にごみを供給できず、一時的
供給停止や一時的過剰供給、いわゆるドサ落ちとなり、
炉内84の圧力(ドラフト)が急変(−150〜100
mmAg程度)することにより、耐熱ガラス35に未燃
カーボン(またはスス)が付着、堆積したり、パージ空
気a自体が同ガラスに接触しながら流れることによる汚
れなどにより炉内からの入射光量が減衰し、フォトセン
サ5の性能を阻害する。
【0005】光ファイバなどを用いて炉内からの光を光
検知センサまで導入する装置は、センサ構造が複雑にな
るのでコスト高であり、メンテナンスも困難という問題
があり、この従来技術でもセンサの受光面の汚れを防止
することは困難である。
【0006】なお、上記従来技術に関連する公報として
は、たとえば、特開昭59−38520号、特開平2−
203107号などがある。
【0007】本発明の第1の課題は、炉内から入射する
過大な光量または熱量の影響を小さくして光検知センサ
の検知性能を高めることである。
【0008】本発明の第2の課題は、光透過体の表面汚
れを防止して光検知センサの検知性能を安定化すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、燃焼炉の炉壁に設けられ炉内からの入射光を
透過させる光透過体と、該光透過体の炉外側に設けられ
前記入射光を検知する光検知センサとを備え、前記光透
過体の炉内側にシール用流体を流通させて該光透過体の
炉内側面を燃焼ガスからシールする燃焼炉の燃焼監視装
置において、前記光検知センサの炉内側に、前記炉内か
らの入射光の光量または熱量を制限する光・熱制限体を
設けてなることである。
【0010】光検知センサの炉内側に、炉内からの入射
光の光量または熱量を制限する光・熱制限体を設けるこ
とにより、非常に強い炉内からの入射光の光量または熱
量を制限するので、光検知センサの増幅器のゲインを最
適な大きさにして検知し、光検知センサの性能を高める
ことができる。また、炉内からの入射光の直接入射によ
る光検知センサの損傷、特に赤外光による熱的損傷など
を防止し、取付角度などの制限も受けにくくなる。従っ
て、光検知センサの検知性能を高め、炉内の燃焼状態を
確実に監視することができる。
【0011】さらに、光・熱制限体が光検知センサの受
光面よりも小さい通過孔を有することにより、単純な構
造で炉内からの入射光の光量または熱量を制限すること
ができる。光検知センサの入射光の光軸が水平または水
平より下向きになるように配置されることにより、炉内
の未燃物が光検知センサの受光面に付着する度合いが小
さくなる。そして、光検知センサは、前記光透過体に対
して開閉可能に設けられることにより、光検知センサや
光透過体などの点検、修理が容易となる。
【0012】また、本発明は、燃焼炉の炉壁に設けられ
炉内からの入射光を透過させる光透過体と、該光透過体
の炉外側に設けられ前記入射光を検知する光検知センサ
とを備え、前記光透過体の炉内側にシール用流体を流通
させて該光透過体の炉内側面を燃焼ガスからシールする
燃焼炉の燃焼監視装置において、前記光透過体の炉内側
に設けられ前記入射光を通過させる通過孔を有する第1
の光通過体と、該第1の光通過体から炉内側に一定の距
離だけ離れる位置に設けられ前記入射光を通過させる通
過孔を有する第2の光通過体とを配置し、前記第1の光
通過体の通過孔の光軸と前記第2の光通過体の通過孔の
光軸とを一致させるとともに、前記第1の光通過体と前
記第2の光通過体との間に前記シール用流体を供給して
なることである。
【0013】第1の光通過体と第2の光通過体とを一定
の距離だけ離れる位置に配置し、かつ第1の光通過体の
通過孔の光軸と第2の光通過体の通過孔の光軸とを一致
させることにより、炉内からの入射光は、二つの光通過
体を通過して光検知センサに入射し検知される。この
際、第1の光通過体と第2の光通過体との間にシール用
流体を供給することにより、炉内の未燃カーボンを含む
燃焼ガスが光透過体に達することを防止し、同時にシー
ル用流体が光透過体の表面を流れることを防止する。
【0014】さらに、第2の光通過体の通過孔は、前記
炉内側方向に拡大しているので、シール用流体は、第2
の光通過体の通過孔から炉内に流入し、炉内の未燃分を
含む燃焼ガスの炉外側への侵入と、未燃分が第2の光通
過体の通過孔に付着、成長して入射光を妨げることを防
止する。また、光透過体側は気密に形成されているの
で、シール用流体が光透過体に達することを防止する。
従って、光検知センサの検知性能を安定化させ、炉内の
燃焼状態を確実に監視することができる。
【0015】また、第1の光通過体の通過孔と第2の光
通過体の通過孔は、各々対応して複数設けられ、炉内の
複数の方向からの入射光を通過させてなることにより、
一つの光検知センサに複数の入射光の光量または熱量を
入射させる場合には、合わせた燃焼状態を監視すること
ができる。また、炉内の複数の方向からの入射光を複数
の光検知センサに別々に入射させる場合には、炉内の複
数個所の燃焼状態を監視することができる。そして、光
検知センサが光透過体の汚れによる光検知センサ出力の
経時的低下を補正する自己補正回路を有してなることに
より、光透過体の長期間にわたる汚れにより、光検知セ
ンサ出力の経時的な低下を補正し、光検知センサの検知
性能を安定化する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る燃焼炉の燃焼
監視装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。尚、図1〜10において、同一又は同等部分には同
一符号を付けて示す。
【0017】図1は、本発明に係る燃焼炉の燃焼監視装
置の第1実施形態を示す断面図である。第1実施形態の
焼却炉の燃焼監視装置1は、燃焼炉としての焼却炉81
における燃焼状態、たとえば燃焼火炎、ガスの発光・吸
光状態を計測、監視するもので、廃棄物、たとえば都市
ごみ、RDF、下水汚泥、産業廃棄物のごとく、様々な
可燃性物および不燃物を含有し、投入される廃棄物の単
位重量当りまたは単位体積当たりの発熱量が一定でない
被燃焼物や比較的発熱量が一定の被燃焼物などを含む廃
棄物を燃焼するもので、光検知センサとしてのフォトセ
ンサ(「セル」ともいう)5を設けるセンサ本体部4
と、シール用流体としてのパージ空気aを供給する中間
シール部34と、センサ本体部4を中間シール部34を
介して炉壁に取り付ける炉壁取付部54とを有する。
【0018】センサ本体部4は、フォトセンサ5と、フ
ォトセンサ5を固定するフォトセンサ固定治具11と、
フォトセンサ固定治具11の炉内側に設けられる光学フ
ィルタ15、16と、上記フォトセンサ5、フォトセン
サ固定治具11および光学フィルタ15、16を中心軸
に沿って収納するセンサ本体22とを含む。フォトセン
サ5は回路基板20に接続され、回路基板20はセンサ
本体22に固定される。センサ本体22の他端側は、カ
バー23で覆われ、内部に端子台30が設けられる。セ
ンサ本体22の一端側は、本体側ヒンジ片24が設けら
れ、中間シール部の取付座44に設けられる中間シール
側ヒンジ片45に回動可能に軸支される。さらに、セン
サ本体22の一端側には、ブラケット26と、このブラ
ケット26に回動自在に軸支されるセンサ開口ねじ27
が設けられ、蝶ねじ28によって中間シール部の取付座
44に対して開閉可能に設けられる。なお、光学フィル
タ15、16は、炉内光の特定波長のみを検知する場合
に取り付けられる。
【0019】中間シール部34は、中間筒体49と、こ
の他端側に固定される取付座44と、中間筒体49の一
端側に固定される取付座51とを有し、中間筒体49の
側壁にはパージ空気a用のノズル53が設けられる。さ
らに、取付座44には炉内(または燃焼室)84からの
入射光Lを透過させる光透過体としての耐熱ガラス35
を嵌入させたスリット板38がOリング47を介して締
結される。光・熱制限体としてのスリット板38は、炉
内84からの入射光Lの光量または熱量を制限する通過
孔39が形成され、通過孔39の断面積は、フォトセン
サの受光面6(下記図2に表示)の断面積よりも小さく
し、3mmから0.5mmとする。
【0020】炉壁取付部54は、中間シール部34を炉
壁に取り付けるもので、中間シール部34の取付座51
は、炉壁取付部54の筒体56の他端側に固定される取
付座55に耐熱パッキン57を介して固定される。な
お、取付座44には係止部46が設けられる。なお、こ
こで通過孔39は、単に小孔の意味で用い、円形、長方
形を問わない。
【0021】図2は、図1のフォトセンサ周りの拡大断
面図である。フォトセンサ5周りは、フォトセンサ固定
治具11と光学フィルタ15、16の間に突起18を設
け分離する。光学フィルタ15、16は、Oリング17
によりセンサ本体に固定される。この構造により、光学
フィルタ15、16が無い状態で使用されることも可能
である。
【0022】図3は、図1の I−I 線断面図である。ス
リット板38の通過孔39は、一つでも良いが、この場
合、複眼にして、たとえば四つ設ける。フォトセンサ5
を一つに対し複数の通過孔39を設ける場合と、複数の
通過孔39の各々にフォトセンサ5を各々設けることも
できる。
【0023】以上の構造を有する第1実施形態の焼却炉
の燃焼監視装置1は、次のように作用する。すなわち、
図1において、フォトセンサ5の炉内側に、炉内84か
らの入射光Lの光量または熱量を制限するスリット板3
8を設けることにより、非常に強い炉内84からの入射
光Lの光量または熱量を制限するので、フォトセンサ5
の増幅器のゲインを最適な大きさにしてノイズ影響の少
ない特性範囲にて利用することが可能となり、また、汚
れの影響もほとんど受けないので、単純な回路構成にて
フォトセンサ5の性能を高め、安定した出力を得ること
が可能となる。また、炉内84からの入射光Lの直接入
射によるフォトセンサ5の損傷、特に赤外光による熱的
損傷などを防止し、取付角度などの制限も受けにくくな
る。従って、フォトセンサ5の検知性能を高め、炉内8
4の燃焼状態を確実に監視することができる。
【0024】さらに、スリット板38がフォトセンサの
受光面6(図2)よりも小さい通過孔39を有すること
により、単純な構造で炉内84からの入射光Lの光量ま
たは熱量を制限することができる。
【0025】さらに、図3に示すように、通過孔39を
複数設けて複眼とすることにより、様々な特性を同時に
観測することが可能となる。たとえば、ガスの水蒸気吸
光、火炎のラジカル発光、赤外発光、可視光の同時計測
などが可能になる。また、一つのフォトセンサの出力を
基準として利用し、他のフォトセンサの校正を自動化す
る回路構成をとることも可能となる。従来技術の場合で
は、取付角度や、場所、汚れの影響度の違いから、基準
出力を設けることは困難であった。本燃焼監視センサで
は、この基準センサ出力による自動校正機能が実現でき
る。
【0026】さらに、第1実施形態の燃焼監視装置1
は、スリット板38と耐熱ガラス35の間に空間62を
設けることにより、次のように、フォトセンサ5の汚れ
と温度変化による悪影響を防止することが可能であり、
燃焼監視装置の性能向上が図れる。
【0027】(1) 空気ノズル53からのパージ空気aは
スリット板38の炉内側の空間を流れ、スリット板38
内側空間には通過孔39が小さいことによる抵抗によ
り、ほとんどパージ空気aの流れはなく、未燃カーボン
などを耐熱ガラス35の表面に持ち込まない。
【0028】(2) 炉内からの熱輻射をスリット板38が
受け、フォトセンサ5には通過孔39からのわずかな輻
射が入射するのみであるため、フォトセンサ5が高温に
ならない。また、スリット板38はパージ空気aの対流
伝熱により冷却される。
【0029】(3) 耐熱ガラス35〜スリット板38間の
空間62が断熱層となり、耐熱ガラス35が高温になる
のを防ぐことにより、フォトセンサ5側も高温になら
ず、熱劣化が少ない環境とすることができる。従って、
フォトセンサ5の温度ドリフトによる性能劣化も少な
い。
【0030】(4) 一方、接触伝熱面の点でも、炉壁取付
部54と中間シール部34との接続面に耐熱パッキン5
7を入れることにより、熱がセンサ本体22側に伝わり
にくく、フォトセンサ5に対する温度上昇の影響を少な
くできる。
【0031】(5) 万一、パージ空気aの供給が停止した
場合でも、前述と同じ理由ですすなどの監視阻害物質が
通過孔39に侵入しない。また、パージ空気aによるス
リット板38の冷却はなされないが、スリット板38は
Oリング47と耐熱ガラス35により断熱されており、
フォトセンサ5にその温度が及ばない。
【0032】また、フォトセンサ5は、耐熱ガラス35
に対して開閉可能に設けられることにより、燃焼処理す
べき燃焼物に応じて、フォトセンサ5、耐熱ガラス35
あるいはスリット板38の点検、修理、交換や試運転の
調整など日常のメンテナンスが容易となる。センサの受
光面を運転中でも安全に確認できるように、フォトセン
サ5とその回路のある部分を完全に分離した構造とする
ことにより、センサ受光面、炉内の状況などの確認が一
層確実に行える。
【0033】図4は、図1における焼却炉の燃焼監視装
置の取り付け状態を示す断面図である。流動床式焼却炉
81における炉内84の燃焼状態の全体を監視するた
め、フォトセンサを内蔵するセンサ本体22は、炉内8
4からの入射光の光軸8が水平または水平より下向きに
なるように配置され、重力の影響を受け、炉内からの未
燃カーボンなどの監視阻害物質が開口部入口に付着・堆
積する度合いが小さくなる。これは、入射光Lの影響が
大きくても、スリット板38によりその影響を制限する
ことが可能なためである。なお、ストーカ式の場合でも
同じように、炉内84に対して俯瞰する角度での取り付
けが可能となる。なお、符号86は散気管、87は流動
媒体である。
【0034】図5は、本発明の燃焼炉の燃焼監視装置の
好ましい取り付け角度範囲を示す説明図である。燃焼監
視装置の場合、監視する対象が燃焼火炎、ガス発光・吸
光であるので、取付角度として、垂直方向上向きを0度
とした場合、90度から180度までの間(範囲R1
が監視対象の全体像を捉えるための好ましい角度範囲で
ある。好ましくない取付角度(範囲R2)の場合は、炉
壁取付部54に、炉内焼却物から発生するすすなどの監
視阻害物質が堆積しやすく正常な監視は困難である。
【0035】第1実施形態の焼却炉の燃焼監視装置1
は、燃焼火炎、ガスの発光・吸光状態を計測、監視用と
して、簡単な構造で優れた受光特性を活かし、メンテナ
ンスフリーな装置として実現が可能となる。また。燃焼
監視装置1による出力信号は、特に空気量不足によって
一酸化炭素や黒煙(未燃分カーボン)などの未燃分の発
生を極力抑え、また、ダイオキシンの発生を極力抑える
ための制御系への先行信号としても利用できる。
【0036】図6は、本発明に係る燃焼炉の燃焼監視装
置の第2実施形態を示す断面図である。第2実施形態の
焼却炉の燃焼監視装置1は、スリット板41を図1の光
学フィルタ15の位置に挿入する構造となっている。ス
リット板41とフォトセンサ(受光素子)5が近く、耐
熱ガラス35の温度上昇を防ぐための空間をとれない場
合で耐熱ガラス35が熱を持つことになる。このため、
パージ空気aを耐熱ガラス35に向けて送風する。さら
に、耐熱ガラス35とフォトセンサ5を固定するセンサ
本体22の一端面との間に空間63を設けることで、フ
ォトセンサ5の温度上昇を抑制する。取付座耐44とセ
ンサ本体22の一端面との間に耐熱パッキン58を設
け、熱伝導が極力少なくする。スリット板41を、この
図の位置に配置することにより、スリット板41自体を
調整のために焼却炉運転中であっても容易に交換するこ
とが可能となる。
【0037】図7は、図6のフォトセンサ周りの拡大断
面図である。スリット板41によりフォトセンサ5への
入射光を制御している。このスリット板の通過孔42の
径についても、第1実施形態の通過孔39の径と同様に
フォトセンサ5の受光面積よりも小さくする。これは、
フォトセンサ5の受光面積よりも大きい通過孔42の場
合には、入射光が直接受光素子前面にあたることにな
り、通過孔42の効果が無くなるためである。光学フィ
ルタ16は、フォトセンサ5の監視波長により適宜設け
る。この第2実施形態のフォトセンサ5は、一つ設けて
いるが、第1実施形態の場合と同様に、複数を設けるこ
とも可能である。図6、7において、その他の部分の構
造と作用については、第1実施形態の場合と同様である
ので、その説明を省略する。
【0038】図8は、本発明に係る燃焼炉の燃焼監視装
置の第3実施形態を示す概略断面図である。第3実施形
態の焼却炉の燃焼監視装置1は、燃焼炉としての焼却炉
81の炉壁82に設けられ炉内84からの入射光Lを透
過させる光透過体としての耐熱ガラス35と、この耐熱
ガラス35の炉外側に設けられ入射光Lを検知する光検
知センサとしてのフォトセンサ(またはセル)とを備
え、耐熱ガラス35の炉内側にシール用流体としてのパ
ージ空気aを流通させて耐熱ガラス35の炉内側面を燃
焼ガスからシールする。
【0039】さらに、焼却炉の燃焼監視装置1は、耐熱
ガラス35の炉内側に設けられ入射光Lを通過させる通
過孔60を有する第1の光通過体としての第1シールプ
レート59と、この第1シールプレート59から炉内側
に一定の距離Dだけ離れる位置に設けられ入射光Lを通
過させる通過孔65を有する第2の光通過体としての第
2シールプレート64とを配置し、第1シールプレート
の通過孔60の光軸と第2シールプレートの通過孔65
の光軸とを一致させるとともに、第1シールプレート5
9と第2シールプレート64との間にパージ空気aを供
給してなる。
【0040】さらに、第2シールプレートの通過孔65
は、第1シールプレートの通過孔60より大きく形成さ
れる。また、第1シールプレートの通過孔60と第2シ
ールプレートの通過孔65は、各々対応して複数設けら
れ、炉内84の複数の方向からの入射光Lを通過させて
なる。
【0041】次に、第3実施形態の焼却炉の燃焼監視装
置1について、さらに詳しく説明する。
【0042】ごみなどの焼却炉の炉壁82の開口部に筒
体56が取り付けられ、筒体56の先端に取付座55が
固定される。筒体56の側面には、パージ空気a用の空
気ノズル53が設けられる。取付座55に耐熱ガラス3
5を介してセンサ本体22が取り付けられる。炉内84
の燃焼光(炉内光)は、第2シールプレートの通過孔6
5と第1シールプレートの通過孔60とを通過し、耐熱
ガラス35を透過してフォトセンサ5に入射する。この
図には記載していないが、フォトセンサ5の出力は増幅
器などを通し電気信号として燃焼状態または火炎状態を
制御装置、警報装置などに伝達される。
【0043】ところで、図11に示した従来技術におけ
る燃焼監視装置2においては、炉内84からの炉内光量
または熱量は非常に大きく、増幅器のゲインを調整して
いるが、第3実施形態の燃焼監視装置1においては、フ
ォトセンサ5への光量または熱量を絞る意味で第1、第
2シールプレート59、64を設けている。第1シール
プレート59の光軸と第2シールプレート64の光軸を
合わせることにより多視野の光量を集計した状態で監視
する。
【0044】さらに、第2シールプレートの通過孔65
の断面積は、第1シールプレートの通過孔60の断面積
の1.2〜2.0倍とし、かつ通過孔65の縦断面形状
を、図9に示すように、炉内側方向に拡大、この場合末
広がりに形成する。図8に示すように、パージ空気aを
空気ノズル53から注入し、第2シールプレートの通過
孔65から吹き出す空気流速を大きくしているので、炉
内のドラフト変動に対するススなどの逆流を防止し、ガ
ラスの汚れを防ぐことが可能である。
【0045】また、耐熱ガラス35が取り付けられてい
る部分は、空気の漏れのない気密構造にすることによ
り、耐熱ガラス35面へのパージ空気aの流れはほとん
どないことからパージ空気aによる耐熱ガラス35の汚
れも少なくすることができる。
【0046】第1、第2シールプレート59、64の通
過孔とフォトセンサの位置を直線状態に配置、すなわち
光軸を一致させ、かつ、4〜6組の別々の光軸を設ける
ようにすることにより炉内の各所の平均的燃焼状態を監
視可能であり、第2シールプレート59、64により炉
内からの未燃カーボン(スス)などの進入と巻き込みお
よび通過孔端部への未燃カーボンの付着を防いで、耐熱
ガラス35の汚れを防ぐことができ、安定した燃焼監視
が可能となる。
【0047】なお、図8は、一つのセル(フォトセン
サ)を用いる多孔式を示しているが一セル一孔式で数セ
ル設けることもできる。
【0048】第3実施形態の焼却炉の燃焼監視装置1
は、炉内のドラフト変化のあるごみ焼却炉においても安
定した火炎監視が可能となり、ひいては一時的燃料過剰
供給、停止に対しても、リアルタイムに燃焼状態を監視
でき、その出力により、燃焼窒気の供給や制御が可能と
なり、結果として窒気過剰や不足を抑えることができる
ので排ガス中のNOxやCOの発生を抑制する。図8、
9におけるその他の部分の構造と作用は、先に説明した
第1、第2実施形態の場合と同じであるので、その説明
を省略する。
【0049】図10は、本発明に係る燃焼炉の燃焼監視
装置の第4実施形態を示す概略断面図である。耐熱ガラ
ス35の表面は、パージ空気aと接触しており、かつパ
ージ空気a中の僅かな塵埃によりガラス面の汚れが徐々
に進行し、経時的に光量が減衰する。このため、第4実
施形態の焼却炉の燃焼監視装置1は、この経時的減衰を
補正するため、自己補正回路69を有するものである。
自己補正回路69は、焼却炉停止時(夜間など)に定電
圧電源70の電源を用いて基準光源72から光ファイバ
73により耐熱ガラス35を照射し、フォトセンサ5に
入光させ、フォトセンサ5の出力の経時的低下を増幅器
75により自動的に補正し、汚れの付着する前の出力と
同じレベルにすることにより、耐熱ガラス35の経時的
な汚れを補正するものである。第4実施形態の焼却炉の
燃焼監視装置1によれば長期安定した火炎監視ができ、
安定した燃焼制御、しいては、安定した炉の運用、燃焼
排ガスの制御、調整が可能となる。図10におけるその
他の部分の構造と作用は、図8の第3実施形態の場合と
同じであるので、その説明を省略する。
【0050】
【発明の効果】本発明の燃焼炉の燃焼監視装置によれ
ば、炉内から入射する過大な光量および熱量の影響を小
さくして光検知センサの検知性能を高めることができ
る。
【0051】また、光透過体の表面汚れを防止して光検
知センサの検知性能を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼炉の燃焼監視装置の第1実施
形態を示す断面図である。
【図2】図1のフォトセンサ周りの拡大断面図である。
【図3】図1の I−I 線断面図である。
【図4】図1における焼却炉の燃焼監視装置の取り付け
状態を示す断面図である。
【図5】本発明の燃焼炉の燃焼監視装置の好ましい取り
付け角度範囲を示す説明図である。
【図6】本発明に係る燃焼炉の燃焼監視装置の第2実施
形態を示す断面図である。
【図7】図6のフォトセンサ周りの拡大断面図である。
【図8】本発明に係る燃焼炉の燃焼監視装置の第3実施
形態を示す概略断面図である。
【図9】図8の II 部の拡大断面図である。
【図10】本発明に係る燃焼炉の燃焼監視装置の第4実
施形態を示す概略断面図である。
【図11】従来技術に係る燃焼炉の燃焼監視装置の例を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 焼却炉の燃焼監視装置(燃焼炉の燃焼監視装置) 5 フォトセンサ(光検知センサ) 6 受光面 8 光軸 35 耐熱ガラス(光透過体) 38 スリット板(光・熱制限体) 39 通過孔 41 スリット板(光・熱制限体) 42 通過孔 59 第1シールプレート(第1の光通過体) 60 通過孔 61 光軸 64 第2シールプレート(第2の光通過体) 65 通過孔 66 光軸 69 自己補正回路 81 焼却炉(燃焼炉) 82 炉壁 84 炉内または燃焼室 D 一定の距離 a パージ空気(シール用流体) L 入射光
フロントページの続き (72)発明者 高橋 恭正 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目2番10号 バブコック日立株式会社横浜エンジニア リングセンタ内 (72)発明者 大内 哲夫 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目2番10号 バブコック日立株式会社横浜エンジニア リングセンタ内 (72)発明者 小中 克己 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目2番10号 バブコック日立株式会社横浜エンジニア リングセンタ内 (72)発明者 池庄司 進 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 藤村 等 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼炉の炉壁に設けられ炉内からの入射
    光を透過させる光透過体と、該光透過体の炉外側に設け
    られ前記入射光を検知する光検知センサとを備え、前記
    光透過体の炉内側にシール用流体を流通させて該光透過
    体の炉内側面を燃焼ガスからシールする燃焼炉の燃焼監
    視装置において、前記光検知センサの炉内側に、前記炉
    内からの入射光の光量または熱量を制限する光・熱制限
    体を設けてなる燃焼炉の燃焼監視装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記光・熱制限体
    は、前記光検知センサの受光面よりも小さい通過孔を有
    してなる燃焼炉の燃焼監視装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記光検知
    センサは、前記入射光の光軸が水平または水平より下向
    きになるように配置されてなる燃焼炉の燃焼監視装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記光検知センサは、前記光透過体に対して開閉可能に
    設けられてなる燃焼炉の燃焼監視装置。
  5. 【請求項5】 燃焼炉の炉壁に設けられ炉内からの入射
    光を透過させる光透過体と、該光透過体の炉外側に設け
    られ前記入射光を検知する光検知センサとを備え、前記
    光透過体の炉内側にシール用流体を流通させて該光透過
    体の炉内側面を燃焼ガスからシールする燃焼炉の燃焼監
    視装置において、前記光透過体の炉内側に設けられ前記
    入射光を通過させる通過孔を有する第1の光通過体と、
    該第1の光通過体から炉内側に一定の距離だけ離れる位
    置に設けられ前記入射光を通過させる通過孔を有する第
    2の光通過体とを配置し、前記第1の光通過体の通過孔
    の光軸と前記第2の光通過体の通過孔の光軸とを一致さ
    せるとともに、前記第1の光通過体と前記第2の光通過
    体との間に前記シール用流体を供給してなる燃焼炉の燃
    焼監視装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記第2の光通過体
    の通過孔は、前記炉内側方向に拡大してなる燃焼炉の燃
    焼監視装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、前記第1の
    光通過体の通過孔と前記第2の光通過体の通過孔は、各
    々対応して複数設けられ、前記炉内の複数の方向からの
    入射光を通過させてなる燃焼炉の燃焼監視装置。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれかにおいて、
    前記光検知センサは、前記光透過体の汚れによる該光検
    知センサ出力の経時的低下を補正する自己補正回路を有
    してなる燃焼炉の燃焼監視装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016505154A (ja) * 2013-02-04 2016-02-18 韓国水力原子力株式会社Koreahydro & Nuclear Power Co., Ltd. ガラス溶融炉の温度測定装置
JP2017198378A (ja) * 2016-04-26 2017-11-02 三浦工業株式会社 ボイラ

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US10107688B2 (en) 2013-02-04 2018-10-23 Korea Hydro & Nuclear Power Co., Ltd. Apparatus for measuring temperature of glass melting furnace
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