JPH11350173A - 防食材及びその施工方法 - Google Patents

防食材及びその施工方法

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JPH11350173A
JPH11350173A JP15453298A JP15453298A JPH11350173A JP H11350173 A JPH11350173 A JP H11350173A JP 15453298 A JP15453298 A JP 15453298A JP 15453298 A JP15453298 A JP 15453298A JP H11350173 A JPH11350173 A JP H11350173A
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JP
Japan
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anticorrosion material
woven fabric
anticorrosion
exposed surface
steel pipe
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Withdrawn
Application number
JP15453298A
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English (en)
Inventor
Masayuki Fujii
真之 藤井
Takeshi Kemurizaki
岳 煙崎
Kingo Manabe
欣吾 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayakawa Rubber Co Ltd
Original Assignee
Hayakawa Rubber Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11350173A publication Critical patent/JPH11350173A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L58/00Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation
    • F16L58/02Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation by means of internal or external coatings
    • F16L58/04Coatings characterised by the materials used

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防食性と作業性に優れた防食材を得る。 【解決手段】 鋳鉄管又は鋼管2の露出面2aに巻き付
けられ、露出面2aを防食する防食材1を提供する。防
食材1は架橋粘弾性体1a,1bと伸縮性の織布1cと
からなり、織布1cが架橋粘弾性体1a,1b内に埋設
されており、防食材1が伸張された場合、織布1cの形
状復元力によって、防食材1が収縮し、防食材1が露出
面2aに密着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳鉄管又は鋼管の
溶接連結部等を腐食から守る防食材に関する。
【0002】
【従来の技術】地中に使用される鋳鉄管や鋼管等の外周
には、腐食を防止する防食被覆層が設けられている。し
かし、配管工事等において、溶接や補修等の作業は不可
避であり、かかる作業によって、防食被覆層は除去され
る。このようにして形成された管の溶接連結部や補修部
は、管の表面が露出し、直接腐食に曝されることとなる
ため、作業後に事後的に防食処理が行われる。
【0003】従来から、かかる防食処理では、表層被覆
材が用いられている。管の溶接連結部や補修部は、この
表層被覆材に引張り応力を与えながら、この表層被覆材
を巻き着けることで、防食加工する。かかる溶接部への
表層被覆材の付設や、管の損傷部の補修を目的とした被
覆材の付設は、具体的には、次のようにして行われてい
る。
【0004】第1に、接着剤層が設けられたポリオレフ
ィンシート等の被覆材を鋼管の溶接部分や損傷部に付設
する方法がある。この方法では、ポリオレフィン同士が
加熱接着される。ポリオレフィンは、接着部分を融解状
態にしなければ接着性が発現しないからである。
【0005】ところが、ポリオレフィンは、融解状態に
まで加熱すると熱劣化を起こし、防食性等の物性に悪影
響を与えることがある。このため、通常は、比較的低温
でポリオレフィンとの接着性が発現する熱融解性の接着
剤が用いられている。
【0006】例えば、鋼管の溶接部分を被覆する場合に
は、ポリオレフィン等のシート状体の片面に熱融解性の
接着剤層を積層融着してなる帯状被覆材を、溶接部分の
露出面を覆うように鋼管の周囲に巻き回して、この帯状
被覆材の長さ方向の端部を重ね合わせ、加熱接着しチュ
ーブ状体とする。次いで、このチューブ状の被覆材のポ
リオレフィン面を、直接、ガスバーナーの炎あるいは熱
風等の加熱手段によって加熱して、熱収縮させながら接
着剤層を軟化させると共に、加圧して、帯状被覆材を溶
接部分とその外周部の防食被覆層に加熱圧着する。
【0007】かかる被覆方法は、ガスバーナー等や熱風
を発生させる熱源さえあれば、他の道具をほとんど必要
とせず、作業も極めて容易である。このため、パイプラ
インの建設現場あるいは鋼管杭の打設現場等でも、かか
る被覆方法が広く採用されている。
【0008】第2に、ブチルゴムからなる粘着層を設け
たエチレン・プロピレンゴムシートを、溶接部分とその
周囲の防食被覆層上に直接押し付けながら巻き付ける方
法がある。この方法では、ブチルゴム材が、少ない応力
で鋼管の露出面の凹凸になじみ、鋼管の露出面を外部か
ら完全に遮断することができる。
【0009】かかる方法は、使用する副資材として、有
機溶剤や、火焔類等を必要せずに施工できるため、閉所
における作業又は、分岐個所への取り付けが容易であ
る。このため、かかる方法は、ポリオレフィンを使用す
る方法に次いで実施されている方法である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】第1の方法では、被覆
材であるポリオレフィンシートの表面を直接加熱し、裏
面にある熱融解性接着剤層を接着可能な軟化状態にする
ことが必要なため、この加熱によりポリオレフィンシー
トの表面が熱劣化し易い。
【0011】また、第2の方法は、特殊な工具を使用し
ない替わりに、管にシートを巻き付けるものであるが、
一度巻き付けると、貼り直そうとしても、粘着層である
ブチル材が凝集破壊してしまい、やり直しができない。
かかる方法では、作業者の不手際によってしわが発生し
たり、砂やほこりが粘着層に付着して異物となって、防
食性が劣ることがあり、巻き付け時に慎重な処理が必要
となり、作業性が悪くなる。
【0012】本発明は、防食性と作業性に優れた防食材
を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳鉄管又は鋼
管の露出面に巻き付けられ、前記露出面を防食する防食
材であって、前記防食材が架橋粘弾性体と伸縮性の織布
とからなり、前記織布が前記架橋粘弾性体内に埋設され
ており、前記防食材が伸張された場合、前記織布の形状
復元力によって、前記防食材が収縮し得る、防食材に係
るものである。
【0014】本発明者は、架橋粘弾性体を主体とする防
食材に、伸縮性の芯材を含ませ、この芯材の形状復元力
によって、防食材の伸びを戻すことで、伸展させた防食
材を管に密着させることができることを突き止め、本発
明に至った。
【0015】本発明の防食材は、主剤と硬化剤とを反応
させて形成した架橋粘弾性体を主体としている。この架
橋粘弾性体は、ブチルゴムの粘着層を有するシートと同
様にして、特に他の副資材を使用することなく施工する
ことができる。かかる架橋粘弾性体は、防食被覆したい
個所に巻き付けると、微小な隙間がなくなり、防食材同
士が、疑似的に一体化する。
【0016】このように、本発明の防食材は架橋粘弾性
体としての粘着性を有している。しかし、この粘着性
は、架橋粘弾性体由来のもので、架橋粘弾性体の凝集力
よりも劣るため、万一、防食材を貼り損じても、再剥離
が可能で、防食材を貼り直すことができる。
【0017】また、本発明の防食材では、更に、伸縮性
の芯材として、織布がこの架橋粘弾性体内に埋設されて
いる。防食材を管に巻き付ける時、防食材は伸ばされる
が、その際、この伸縮性の織布は、架橋粘弾性体の弾性
的な伸びに追従して伸ばされる。この伸ばされた状態の
織布は、防食材が管に巻き付けられた後には、その形状
復元力によって収縮し、防食材の伸びを収縮させるはた
らきをする。
【0018】このようにして縮まる防食材は、管の周り
から中心に向けて、管を絞り込むように変形する。かか
る防食材は、管の露出面との密着性が向上し、管の露出
面を効果的に防食する。なお、かかる防食材を、管の外
周に2周以上巻き付ける場合には、防食材の自背面との
密着性も向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明をより詳
細に説明する。図1は、本発明の一例の防食材の施工例
を部分的に示す横断面図である。このシート状の防食材
1は、鋼管2の露出面2aに巻き付けられ、露出面2a
を防食する。防食材1は架橋粘弾性体1a,1bと伸縮
性の織布1cとからなり、織布1cは架橋粘弾性体1
a,1bの間に挟まれている。防食材1は、一端1dが
鋼管2に固定され、鋼管2の周方向に伸ばされ、鋼管2
を2周巻いて、他端1eが防食材1に固定され、鋼管2
の露出面2aに巻き付けられている。このようにして施
工された本発明の防食材1は、織布1cが縮んで、防食
材1が露出面2a及び重ねられた防食材1の背面に密着
する。
【0020】図1に示す防食材1の外周には、更に保護
シート3とポリプロピレンバンド4とが巻かれている。
また、防食材1の一端1dが1周してきた防食材1と重
なる部分には、隙間を防止するために、シール材5が充
填されている。
【0021】図1に示すような本発明の一例の防食材1
は、層状の架橋粘弾性体1a,1bの間に伸縮性の織布
1cが埋設されている。この織布1cは、鋼管2の露出
面2aに巻き付けられる際に、鋼管2の周方向に伸び
る。伸びた状態で巻き付けられた防食材1は、その中の
織布1cが縮み、鋼管2を絞り込むようにして、防食材
1が露出面2aに密着する。このようにして、本発明で
は、架橋粘弾性体内に埋設された織布が、防食材の復元
力を増強し、かかる防食材を鋳鉄管や鋼管等の露出面と
密着させる。
【0022】本発明では、伸縮性の織布は、架橋粘弾性
体の伸びの戻りが強まるように、架橋粘弾性体内に埋設
されていればよく、図1に示すように、必ずしも架橋粘
弾性体間に挟まれている必要はない。したがって、架橋
粘弾性体の表面かその近傍に埋設されていてもよい。な
お、防食材を均一に伸ばして管に巻き付けるには、防食
材の巻き戻しが均一に起こるように、織布が架橋粘弾性
体の中心かその付近に埋設されるのが好ましい。
【0023】本発明にかかる架橋粘弾性体は、種々の主
剤及び硬化剤を用いて製造することができる。中でも、
分子末端に水酸基を有する常温で液状の反応型ポリマー
と、分子末端にイソシアネート基を有する硬化剤とを含
有している材料を用いるのが好ましい。また、この場
合、架橋粘弾性体は、常温で液状の反応型ポリマー10
0重量部と、反応型ポリマーの水酸基のモル数に対する
硬化剤のイソシアネート基のモル数の比、即ちNCO/
OHが0.5〜1.5である量の硬化剤と、反応型ポリ
マー100重量部に対し50〜1000重量部の瀝青物
とを反応させて得るのが好ましい。このようにして得ら
れた架橋粘弾性体は、定モジュラスで高い復元性を有し
ており、曲げ加工が一層容易である。
【0024】常温で液状の反応型ポリマーと硬化剤との
NCO/OHのモル比が0.5未満であると、硬化反応
が十分でなく、未反応基が多く残存したままとなり、経
時安定性等に問題が生じる。逆に、NCO/OHのモル
比が1.5よりも大きいと、架橋粘弾性体が硬くなり過
ぎ、可塑剤での硬度調整も十分に行なえない。
【0025】本発明では、防食材の制振性能を各温度域
で調整するために、又は低コスト化のために、瀝青物を
添加することができる。瀝青物には、ストレートアスフ
ァルト、ブロンアスファルト、タール等があり、所望の
物性値を得るには、可塑剤や粘着付与樹脂で予め改質し
たものを用いることができる。これらの瀝青物は、単独
で用いた場合には感温性が明確に現れ、コスト面では有
利であるが、広い温度域で一定の制振性が得られない。
【0026】かかる欠点を防止するためには、液状ゴム
を始めとするゴム状物を瀝青物と併用して用いるのが好
ましい。ゴム状物と瀝青物とを併用した架橋粘弾性体
は、年間を通して所定の制振性能を発揮できる。添加量
の目安としては、100重量部の液状ポリマーに対して
50〜1000重量部の瀝青物が適量である。
【0027】常温で液状の反応型ポリマーには、例え
ば、液状ポリブタジエン、液状クロロプレン、液状スチ
レンブチジエン共重合体、液状アクリロニトリルブタジ
エン共重合体、ポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオール、アニリン誘導体ポリオール、シリコーン、
ポリサルファイド、変性シリコーン等が含まれる。これ
らのポリマーは、常温で硬化反応を起こさせて、架橋粘
弾性体を得ることができる。
【0028】本発明で用いることができる架橋粘弾性体
は、常温で液状の反応型ポリマーを常温で反応させた後
の硬化物が、80℃に加温されても形状を保持し、20
℃での硬度が、日本ゴム協会規格SRIS−0101に
示すC型硬度計で50以下であるという条件を満足する
ものである。この条件を満足し得る架橋粘弾性体は、表
1に例示する液状ゴムと硬化剤との組合せから得ること
ができる。
【0029】
【表1】
【0030】表1に示す組合せのうち、常温における硬
化速度のコントロールの容易さ、コスト、人手の容易さ
等を含めて考慮すると、特に水酸基を末端に有し主鎖に
クロロプレン、ブタジエン、水素添加ブタジエン、スチ
レンブタジエン、ニトリルブタジエン、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール、アクリルウレタン
ポリオール、アニリン誘導体ポリオール等を単独又は併
用して用いるのが望ましい。中でも難燃度を考慮する
と、クロロプレン骨格を有し、分子両末端に水酸基又は
ザンセート基を有するものが好適である。
【0031】硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤
が好適であり、1分子当り2個以上のイソシアネート基
を有することが必要である。具体例には、イルイレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、末端イソシアネート基を有するプレポリマー
等を挙げることができ、これ等を単独で又は併用して用
いることができる。
【0032】イソシアネート系硬化剤を可塑剤と混合し
て用いることもできるが、可塑剤が脱水処理されている
ことと、イソシアネート化合物と反応しないこととが必
要である。常温硬化反応を行なうための必須成分のみ、
又は触媒との組合せで、本発明で満足して用いられる架
橋粘弾性体を得ることができる。また、本発明では、コ
スト面、作業面、物性向上面で、更に各種の添加剤を加
えることにより、幅広い安定した架橋粘弾性体を得るこ
ともできる。
【0033】粘弾性体又は架橋粘弾性体の硬さの調整、
液状ポリマー組成物の粘度の調整及び硬化反応後の硬さ
の調整に、可塑剤を用いることができる。可塑剤には、
ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、芳香族系オイ
ル、ひまし油、綿実油、やし油、トール油、フタル酸誘
導体、イソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、マレイ
ン酸誘導体、液状ゴムの官能基を含まないもの等を挙げ
ることができ、これらを単独か又は併用して用いること
ができる。
【0034】難燃性を要する場合には、ハロゲン化合物
系可塑剤やリン化合物系可塑剤を、単独か又は併用して
用いることができる。
【0035】粘着付与樹脂には、天然樹脂、ロジン、変
性ロジン、ロジン及び変性ロジンの誘導体、ポリテルペ
ン系樹脂、テルペン変性体、脂肪族系炭化水素樹脂、芳
香族系石油樹脂、シクロペンタジエン系樹脂、フェノー
ル樹脂、アルキルフェノール−アセチレン樹脂、キシレ
ン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ビニルトルエン−α
メチルスチレン共重合体等を単独か又は併用して用いる
ことができる。
【0036】充填剤には、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ケイ藻土、シリカ、クレー、硫酸バリウム、タ
ルク等を単独か又は併用して用いることができる。
【0037】本発明で用いる織布は、管の周方向に対し
て、50〜500%、好ましくは、250〜400%の
最大伸び率を有するのが望ましい。最大伸び率が50%
に満たない場合には、防食材の伸びが十分でなくなり、
防食材を管の外周に沿って貼り付けることが難しくな
る。また、最大伸び率が500%を超える場合には、管
に巻き付けようとした時、平行に張力を与えることが難
しく、管に対して平行に貼り難い。
【0038】また、かかる織布の伸びは、1秒以内に9
0%以上収縮するのが好ましい。90%未満の復元率で
は、防食材の形状復元性が十分でなくなり、防食材が安
定した防食性を発揮できない。施工作業の効率化の観点
から、かかる織布には、1秒以内に所定の収縮が起こる
のが好ましい。
【0039】更に、かかる織布は、管の軸方向に対して
5%以内、好ましくは3%以内の最大伸び率を有するの
が望ましい。最大伸び率が5%を超えると、防食材の伸
びの自由度は増すが、防食材が四方に拡がり、防食材を
巻き付ける際の作業性が悪くなる。
【0040】かかる織布は、天然繊維、半合成繊維、合
成繊維等を問わず、種々の繊維から形成されるものでよ
い。かかる繊維の番手の大きさは特に選ばない。
【0041】防食材の厚みは3mm以下がよく、3mm
を超えると、特に曲管部において、防食材を巻き付け難
くなる。また、織布を防食材の中へ埋設させるために
は、織布の表裏に少なくとも0.5mm以上の厚さの架
橋粘弾性体の層を設けるのが望ましい。
【0042】この際、織布は、厚みが0.5〜2.0m
mに納まるように仕上がっており、空隙率が50%以上
であるのが好ましい。
【0043】織布の厚みが2.0mmを超えると、織布
の表裏に0.5mm以上の厚みの架橋粘弾性体の層を設
けた場合、防食材の厚みが3mmを超え、防食材を巻き
付け難くなる。また、厚みが0.5mm未満になると、
織布が十分な形状復元力を発揮し難くなる。織布の厚み
は、1.0〜2.0mmがより一層好ましい。
【0044】また、織布の空隙率が50%に満たない
と、粘性が高い架橋粘弾性体の液状体を織布の中に浸透
させ難くなる。
【0045】
【実施例】図面を参照して、本発明を実施例に基づいて
説明する。実施例 本実施例の防食材の施工例を、図1に示す。本実施例の
防食材は、次に示す配合物から形成した架橋粘弾性体の
間に、織布〔商品名:ニュースタイW(最大伸び率30
0%、ニュース産業株式会社製)〕が挟み込まれたもの
である。
【0046】
【表2】
【0047】本実施例の防食材の製造方法を説明する。
図2は、本実施例の防食材を製造する装置の横断面図で
ある。本実施例の防食材は、図2に示す装置6の連続し
た一連の工程を通すことで製造した。
【0048】まず、2液混合機で混合した前述の配合物
7を、送り出しローラー8から供給され、コンベア9上
をA方向に流れるポリプロピレン製の離型フィルム10
の離型面10aに吹き付けた。次に、この配合物7を、
ドクターナイフ11で均一な厚さに整え、配合物の層を
形成させた。この層上には、送り出しローラー12から
供給される織布13を重ねた。更に、織布13上に前述
の配合物7を塗布し、ドクターナイフ14で均一な厚さ
の配合物の層を形成させた。更に、この層上にポリプロ
ピレン製の離型フィルム15を重ねた。最終的に、防食
材の厚みを重さローラー16で調節して、3.0mm
(厚)×450mm(幅)のシート状の防食材を製造
し、巻き取り機17で巻き取った。
【0049】このようにして製造した防食材を用い、以
下の手順に従って、図1及び図3に示すように、補修に
よって露出した鋼管の表面を被覆した。図3は、本実施
例の施工例を部分的に示す管軸方向の断面図である。
【0050】鋼面2aの溶接部18に生じた有害な突起
を、サンダーとグラインダー等により平滑に仕上げた。
次いで、鋼面2aの埃や泥をきれいな綿布等で取り除
き、水分を乾いた綿布等で拭き取り、十分に乾燥させ
た。付着した油分は、溶剤を含ませた綿布等を用いて除
去し、瀝青質塗覆装のホワイトウォッシュを完全に除去
した。
【0051】本実施例の防食材1を、鋼管2の頂部より
巻きはじめ、防食材1を強く引っ張った状態で巻き付け
た。鋼管2と防食材1との間に空気が入らないように、
防食材1の中心部から端へ向かって空気を追い出すよう
に手で圧着した。
【0052】防食材1が管頂にきたとき、防食材1の管
軸方向の重なり部に、サンタックマスチックシーラー5
〔ブチルゴム系、3.0mm(厚)×30mm(幅)、
早川ゴム(株)製、商品名〕を貼り付け、充分圧着し、
ラップ部の隙間をなくした。防食材1は2周巻きとし
た。
【0053】防食材1を巻き付けた後、ハンドローラー
で圧着した。特に、工場塗覆装19とのラップ部20、
および段差部21は、入念に圧着した。また、保護シー
ト3〔ブチルゴム系、2.0mm(厚)×450mm
(幅)〕を管底部から巻きはじめ、管周に沿って巻き、
保護シート3をその上からポリプロピレンバンド4で固
定した。
【0054】このようにして施工した本実施例の防食材
は、鋼管に巻き付けた状態でも、凝集破壊を起こさせる
ことなく、再剥離することができた。また、本実施例の
防食材は、引き伸ばして圧着した後に、織布の形状復元
性により、伸びが戻り、鋼管の露出面に密着した。
【0055】比較例 芯材としての織布を含ませずに、ブタジエンゴム材のみ
を配合した配合物から作製した以外は、実施例と同様に
して、表層被覆材を製造した。この表層被覆材を、実施
例と同様の手順で、鋼管に巻き付けた。
【0056】比較例の表層被覆材は、鋼管に貼り付けよ
うとしても、被覆材自体に剛性がないため、幅の広いシ
ートを貼ろうとすると、接着面内に空気のたまる部分が
生じた。また、このようにして引っ張って貼り付けたシ
ートは、伸縮性の織布が含まれていないので、シートが
収縮しようとせず、管に対する締め付け力がはたらかな
かった。
【0057】
【発明の効果】本発明の防食材は、伸縮性の織布の形状
復元力によって、管に巻かれた防食材の伸びが戻り、管
の周りから中心に向けて、管を絞り込むように防食材が
変形する。かかる本発明の防食材は、管の露出面と防食
材との密着性を向上させ、管の露出面を効果的に防食す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の防食材の施工例を部分的に示す
横断面図である。
【図2】本発明にかかる一例の防食材を製造する装置の
横断面図である。
【図3】本発明の一例の防食材の施工例を部分的に示す
管軸方向の断面図である。
【符号の説明】
1 防食材 1a,1b 架橋粘弾性体 1c 織布 1d 防食材の一端 1e 防食材の他端 2 鋼管 2a 鋼管の露出面 3 保護シート 4 ポリプロピレンバンド 5 シール材 6 防食材製造装置 7 配合物 8,12 送り出しローラー 9 コンベア 10,15 離型フィルム 10a 離型面 11,14 ドクターナイフ 13 織布 16 重さローラー 17 巻き取り機 18 溶接部 19 工場塗覆装 20 ラップ部 21 段差部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳鉄管又は鋼管の露出面に巻き付けら
    れ、前記露出面を防食する防食材であって、 前記防食材が架橋粘弾性体と伸縮性の織布とからなり、
    前記織布が前記架橋粘弾性体内に埋設されており、前記
    防食材が伸張された場合、前記織布の形状復元力によっ
    て、前記防食材が収縮し得ることを特徴とする、防食
    材。
  2. 【請求項2】 前記架橋粘弾性体が常温で液状の反応型
    ポリマーからなる主剤と硬化剤とを反応させて形成され
    ており、前記架橋粘弾性体が、瀝青物、可塑剤、粘着付
    与樹脂及び充填剤よりなる群から選択した少なくとも1
    種の添加物を含有していることを特徴とする、請求項1
    記載の防食材。
  3. 【請求項3】 前記反応型ポリマーが分子末端に水酸基
    を有しており、前記硬化剤が分子末端にイソシアネート
    基を有しており、100重量部の前記反応型ポリマー
    と、前記反応型ポリマーの前記水酸基に対する前記硬化
    剤のイソシアネート基のモル比が0.5〜1.5となる
    量の前記硬化剤と、50〜1000重量部の前記瀝青物
    とを含有していることを特徴とする、請求項2記載の防
    食材。
  4. 【請求項4】 前記織布が50〜500%の最大伸び率
    を有しており、前記織布が前記鋳鉄管又は鋼管の周方向
    に前記最大伸び率以下で伸張された場合、前記織布の伸
    びが、1秒以内に90%以上収縮し得ることを特徴とす
    る、請求項1〜3のいずれか一項記載の防食材。
  5. 【請求項5】 鋳鉄管又は鋼管の露出面に防食材を巻き
    付けて、前記露出面を防食するにあたり、 前記防食材が架橋粘弾性体と伸縮性の織布とからなり、
    前記織布が前記架橋粘弾性体内に埋設されており、前記
    防食材の一端を前記鋳鉄管又は鋼管に固定し、前記防食
    材の他端を引っ張り、前記防食材を前記鋳鉄管又は鋼管
    の周方向に伸ばし、前記防食材を前記露出面に巻き付
    け、前記防食材の前記他端を前記鋳鉄管又は鋼管に固定
    し、前記織布を縮ませ、前記防食材を前記露出面に密着
    させることを特徴とする、防食材の施工方法。
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