JPH1134828A - 車両挙動制御装置 - Google Patents

車両挙動制御装置

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Publication number
JPH1134828A
JPH1134828A JP19126197A JP19126197A JPH1134828A JP H1134828 A JPH1134828 A JP H1134828A JP 19126197 A JP19126197 A JP 19126197A JP 19126197 A JP19126197 A JP 19126197A JP H1134828 A JPH1134828 A JP H1134828A
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JP
Japan
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pressure
vehicle
behavior control
wheel
vehicle behavior
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Application number
JP19126197A
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English (en)
Inventor
Michiki Araki
道樹 荒木
Shinji Matsumoto
真次 松本
Hajime Kosaka
元 小坂
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキオイル量が増大しても実際の制動圧が
実質的に増大しない不感帯領域が存在するので、そのま
までは挙動制御の開始時にはそれに必要十分な制動圧を
応答良く発生させることができない。 【解決手段】舵角を検出する舵角センサ57と、、車輪
速を検出する車輪速センサ51〜54と、車両に生ずる
前後及び横方向の加速度を検出する加速度センサ55
と、車両に生ずるヨーレートを検出するヨーレートセン
サ56と、を備え、各センサの出力値及び並びに車両モ
デルから算出される車両挙動制御目標値に対する偏差に
応じて、各車輪の制動圧を制御することによりアンチス
ピンモーメントを発生させるとともに、制動圧が減圧さ
れて零気圧に到達した時点からの経過時間をカウント
し、そのカウントに応じて、アンチスピンモーメントを
発生させる制御の開始時に制動圧を急増圧させるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両挙動制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から種々の車両挙動制御装置が提案
されているが、旋回等の操舵中における目標走行ライン
からのずれを低減する車両挙動制御のうち、特に各車輪
の制動力を制御することにより車両挙動を行うようにな
っている車両挙動制御装置として、舵角検出手段と、車
輪速検出手段と、ヨーレート検出手段と、操舵量及びタ
イヤのグリップ限界を検出する手段と、操舵量及びタイ
ヤのグリップ限界に対応する目標ヨーレートを設定する
目標ヨーレート設定手段と、各輪毎に設けられたホイー
ルシリンダを含む制動手段と、を有し、オーバステアも
しくはアンダーステアといったタイヤのグリップの限界
を超えた旋回状態に入った場合には、実ヨーレートが目
標ヨーレートに近づくよう、各輪の制動力制御によるモ
ーメントを発生させるよう構成された車両挙動制御装置
が従来より知られている。
【0003】かかる車両挙動制御装置によれば、車両を
常にタイヤのグリップ域にて走行させることが可能とな
ると共に、実ヨーレートが目標ヨーレートを超えること
を防止し、これにより車両が目標走行ラインからずれる
好ましからざる旋回挙動を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の車両挙動制御装置では、車速がタイヤのグ
リップ限界車速を越えると自動的に制動力が与えられる
ようになっているが、各車輪に設けられたブレーキ機構
の、例えばブレーキロータやパッドとの間やパッドとキ
ャリパとの間には非制動時には所定の間隙が存在し、そ
のために例えば図5に示すように各ブレーキ機構のブレ
ーキオイル量−実制動圧特性は非線形性を有し、ブレー
キオイル量が増大しても実際の制動圧が実質的に増大し
ない不感帯領域が存在するので、そのままでは挙動制御
の開始時にはそれに必要十分な制動圧を応答良く発生さ
せることができないという問題点があった。
【0005】また、かかる問題点を解決すべく車両挙動
制御のゲインを高く設定すると、挙動制御開始時に急増
圧を確実に実行できても、目標圧力に対するオーバーシ
ュートやその後のハンチング等の発生が避けられず、適
切な制御圧での制御が困難となる。
【0006】なお、このような問題点に対し、特開平8
−80824号公報に開示された技術では、車輪に作用
する横力を検出若しくは推定し、油圧制御手段による増
圧開始時に於ける横力が大きいほど、即ちブレーキオイ
ル−実制動圧特性の不感帯領域が大きいほど油圧制御手
段による増圧時間が長くなるよう増圧変更手段によって
増圧時間を変更して、挙動制御の開始時はブレーキオイ
ル量が不感帯を越えるようホイールシリンダ内の圧力が
増圧されることにより、ノックバックに起因して挙動制
御に応答性が低下することを防いでいる。
【0007】しかしながら、ブレーキロータとパッド間
及びパッドとキャリパ間に存在する隙間のために発生す
る不感帯は、タイヤに横力が発生していない場合でも存
在するものであり、前記公報に開示されたような方法だ
けでは、挙動制御の開始時に制動圧を応答良く発生させ
ることが難しい場合がある。
【0008】また、ブレーキロータとパッド間及びパッ
ドとキャリパ間に存在する隙間以外にも、マスタシリン
ダやアキュムレータといった液圧源からホイールシリン
ダの間には、ブレーキホースやブレーキキャリパを始め
として、配管、バルブのヒステリシスなど、液圧損失の
原因となる要素が他にも存在する。
【0009】本発明は、このような従来の技術が有する
未解決の課題に着目してなされたものであり、車両挙動
制御開始時に旋回挙動の制御に必要十分な制動圧を応答
良く発生させることが可能な車両挙動制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、図9に基本構成を示すように、請求項1に係る発明
は、舵角を検出する舵角検出手段と、車輪速を検出する
車輪速検出手段と、車両に生ずる前後及び横方向の加速
度を検出する加速度検出手段と、車両に生ずるヨーレー
トを検出するヨーレート検出手段と、を備え、前記舵角
検出手段,車輪速検出手段,加速度検出手段及びヨーレ
ート検出手段の各検出値並びに車両モデルから算出され
る車両挙動制御目標値に対する偏差に応じて、各車輪の
制動圧を制御することによりアンチスピンモーメントを
発生させるようになっている車両挙動制御装置におい
て、前記制動圧が減圧されて零気圧に到達した時点から
の経過時間をカウントする零気圧継続時間カウント手段
と、前記アンチスピンモーメントを発生させる制御の開
始時に前記零気圧継続時間に応じて前記制動圧を急増圧
する急増圧手段と、を備えたものである。
【0011】また、請求項2に係る発明は、上記請求項
1に係る発明である車両挙動制御装置において、前記零
気圧継統時間カウント手段が記憶している液圧源からホ
イールシリンダまでの液圧剛性の特性変化を変更する液
圧剛性特性変更手段を備えたものである。
【0012】そして、請求項3に係る発明は、上記請求
項1又は2に係る発明である車両挙動制御装置におい
て、走行路面の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手
段と、前記路面摩擦係数推定手段により推定された路面
摩擦係数に応じて前記急増圧手段の増圧時間を変更する
急増圧時間変更手段と、を備えた。
【0013】さらに、請求項4に係る発明は、上記請求
項1〜3に係る発明である車両挙動制御装置において、
車輪のスリップを監視し、車両挙動制御の要求がないに
もかかわらずスリップ率が既定値を越えた場合は前記急
増圧手段による制動圧の急増圧を禁止する急増圧禁止手
段を備えた。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、車両挙動制御装置に介
在する液圧の初期不感帯の継続時間に関連した値を推定
算出し、それに応じた値で初期急増圧を行うようになっ
ているから、挙動制御開始時に旋回挙動の制御に必要十
分な制動圧を応答良く発生させることができるという効
果がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態の
構成を示す図である。
【0016】先ず、本実施の形態の構成を説明すると、
図1中、の10、20は左右前輪、30、40は左右後
輪であり、各輪はホイールシリンダ11、21、31、
41を備える。1はブレーキペダル、2はブースタ、3
はリザーバで、4はマスタシリンダである。また、圧力
原としてマスタシリンダに並列してアキュムレータ7
0、アキュムレータ蓄圧用ポンプ72とモータ71が設
けられていて、切り換え弁60、61、62、63によ
って上流側の圧力を、マスタシリンダ4の吐出圧とアキ
ュムレータ70の蓄圧との間で切り換えられるようにな
っている。
【0017】マスタシリンダ4と各ホイールシリンダ1
1〜41との間には車両挙動制御用アンチスキッド装置
が備わっている。図1中、12、22、32、42は上
流側と下流側の差圧により駆動されるインレットバルブ
であり、絞りによる緩増圧を作るようになっている。ま
た、図1中、13、23、33、43はアウトレットバ
ルブ(電磁弁)である。
【0018】そして、ホイールシリンダ11〜41の減
圧動作によってリサーバ8、9に溜まったブレーキ液
は、モータ5によって駆動されるポンプ6、7によって
インレットバルブの上流側に戻されるようになってい
る。
【0019】さらに、車両挙動制御装置の上記バルブ
は、コントローラ50が出力する出力信号によって制御
されるようになっている。コントローラ50には、各車
輪10〜40の車輪速を検出する車輪速センサ51、5
2、53、54からの信号Vw1、Vw2、Vw3、V
w4、車両の前後方向及び横方向の加速度を検出する車
両加速度センサ55の加速度検出信号、ヨーレートを検
出するヨーレートセンサ56のヨーレート検出信号、舵
角を検出する舵角センサ57の舵角検出信号、マスタシ
リンダ4の圧力を検出するM/C圧センサ59の検出信
号、及び、ブレーキのオン・オフを検出するブレーキス
イッチ55の検出信号のそれぞれが入力されるようにな
っている。
【0020】次に、本実施の形態の動作を説明する。図
2乃至図4はコントローラ50によって実行される制御
プログラムの一例を示すフローチャートであり、各処理
は図示しないオペレーションシステムで一定時間毎の定
時割り込みによって逐次実行される。
【0021】これらのうち、図2に示す処理は、車両挙
動制御による目標液圧算出のための処理であり、先ず、
ステップs100において車輪速度センサ51〜54よ
り入力されるパルスを読み取るとともに、各車輪速の算
出が行われる。次いで、ステップs101に移行し、そ
の他走行状態を表す各種センサより供給される操舵角
θ、前後及び横方向の加速度Xg、Yg、ヨーレートψ
を取り込む。
【0022】次いで、ステップ次にステップs102に
て擬似車体速Viを算出する。本実施の形態では、各輪
の車輪速Vwにフィルタをかけ、より車体速度に近いV
wfi(i=1〜4)を各輪で算出し、制動時/非制動
時などの条件により、各Vwfiから最も大きいものを
選択するなどして最も車体速度に近いVwf(車体速中
間値と呼ぶ)を算出、さらにこのVwfをもとに擬似車
体速度Viを求める通常のABSで用いられる方法と、
前後Gセンサ入力値を積分することにより求められる値
に補正を加えて擬似車体速度Viを求める方法とを併用
してViを算出することにする。
【0023】そして、ステップs103に移行し、前記
横加速度Yg、擬似車体速度Vi、及びヨーレートψか
ら車両の横滑り加速度βddが次式により算出される。 βdd=Yg−V・ψ また、ステップs104では、前記車両の横滑り加速度
βddを積分することにより車両の横滑り速度βdが、
ステップs105では、車両の前後方向速度である擬似
車体速度Viと前記車両の横滑り速度βdとの比(βd
/Vi)に等しい車体のスリップ角βが演算される。
【0024】さらに、ステップs106では、前記操舵
角θと前記擬似車体速度Viから目標ヨーレートψ*
算出が行われる。目標ヨーレートψ* は、各車輪におい
て予定したコーナリングフォースが発揮され、ニュート
ラルステアが得られているとした場合に実現されるヨー
レートであり、操舵角θと擬似車体速度Viから定めら
れるマップを持つなどして算出してもよい。
【0025】そして、ステップs107に移行し、車両
の旋回状態に対応する状態量として、目標ヨーレートψ
* と実ヨーレートψとの偏差(又はその変化量)及び前
記スリップ角β(又はスリップ角速度βd)を算出す
る。次いで、ステップs108では、ステップs107
で算出した状態量をもとに車両挙動制御を行う。これら
の値の用い方は任意であり、例えば走行状態に応じて変
更される制御ゲインを付加して上記各値の線形和をと
り、その値を目標制御液圧P* に換算する。ステップs
108の処理を終えたら、図3の処理に移行する。
【0026】即ち、図3に示した処理は、制動圧制御を
行う液圧サーボルーチンの処理であって、そのステップ
s200において、先ず、制御目標液圧P* が零気圧で
あるか否かを判別する。P* =0の場合は、ステップs
201に、それ以外の場合はステップs202に進む。
【0027】ステップs201では、制御目標液圧P*
=0の継続時間をカウントするために、カウンタCwを
インクリメントする。本カウンタは零気圧からの昇圧時
に、本発明の主旨である応答性改善急増圧量を決定する
ための状態量で、後述の零気圧応答性改善ルーチンが実
行された後P* ≠0となった時点でクリアされる。ちな
みにP* =0の場合には、実際の制御圧が零気圧に達成
されるように減圧弁を常時開くなどの制御を行うことに
より、不用意な残圧が発生しないようにしている。
【0028】ステップs202では、車両挙動制御が介
入したかどうかを判断する。車両挙動制御が介入し目標
液圧も発生した場合は、以下のステップs203以降の
ルーチンを実行して液圧制御を行い、車両挙動制御の必
要が発生していない場合はSTARTに戻り、バルブ駆
動司令も行わずに次のループに移る。ステップs203
では目標液圧変動量△P* を算出する。この値は、ステ
ップs108で算出された目標制御液圧P* と1サイク
ル前の推定ホイールシリンダ液圧Ppresとの偏差で
あり、次式で算出される。
【0029】△P* =P* −Ppres 次に、ステップs204では、ステップs203で算出
した目標液圧変動量△P* が正値であるか、つまり増圧
要求の状態にあるかどうかを判断し、更にステップs2
05において、ステップs201で設定したカウンタC
wが設定値xを超える値となっているかどうかを判断す
る。この2つのステップs204及びステップs205
の判定結果が両方ともに「YES」となった場合は、次
の司令が零気圧からの昇圧で、かつ昇圧初期に不感対が
存在し、通常の液圧サーボのみでは要求液圧量だけの昇
圧が困難となる可能性が高いことを表しており、ステッ
プs206の零気圧応答性改善ルーチンに進み不感帯の
対策を行う。
【0030】図4は、図3のステップs206に対応す
る零気圧応答性改善ルーチンの具体的な処理内容を示し
ており、そのステップs300において、先ず、路面μ
(摩擦係数)の推定を行う。路面μ推定にはいくつかの
方法があるが、例えばABS制御作動中ならばその時の
制御液圧の平均値をとるなどしてその値をロック圧とし
てμ換算を行うことが可能であり、または前後加速度X
g、横加速度Ygのベクトル和(Xg2 +Yg2 1/2
からμを算出しても良い。
【0031】次いで、ステップs301に移行し、ステ
ップs100で算出した車輪速Vwと、ステップs10
2で算出した擬似車体速Viとから車輪スリップ率s
(=1−Vw/Vi)を算出する。次にステップs30
2において、上記ステップs301で求めた車輪スリッ
プ率sとしきい値sthとを比較することにより、本急増
圧設定により実際に不用意なスリップが発生していない
かを監視する。もし非制御中にもかかわらず、既にしき
い値sthを超える車輪スリップが発生しているのなら
ば、以下で使用するゲインKを前もって零としておくこ
とにより、応答性改善急増圧を禁止する(急増圧禁止手
段に対応)。スリップが発生していない場合はステップ
s304に進み、応答性改善急増圧時間の設定を行う。
【0032】ステップs304では、まず、前記ステッ
プs300で算出した路面μ推定値に応じた急増圧時間
を先天的に予想して設定する。路面μが低μと判断され
た場合は、以降設定を行う急増圧により実際に不用意な
圧力が発生して車輪速のスリップが発生してしまう可能
性が高いと予見される。また高μの場合は、車両挙動制
御を行うにおいて今後比較的大きな目標圧が発生し、液
圧の早急な立ち上がりも必要となると考えられるため、
このときは低μの時に比べて急増圧時間を長く取り、初
期増圧が大きくなる様に設定するのが望ましい。よって
路面μ推定値にゲインKを乗じて、更にステップs20
1でカウントアップしたカウンタCwに対して図4のス
テップs304に示した関係を持つようにを求め(Cw
−TLMの関係は実験データから特性マップを持つなどす
る)、次式により応答性改善用急増圧時間Trsp を設定
する。
【0033】Trsp =K・μ・TLM ステップs304で応答性改善用急増圧時間Trsp が設
定された場合は、以下ステップs207で実行される液
圧サーボで算出される開弁時間よりも、応答性改善用急
増圧時間Trsp を優先させて使用する。
【0034】また、ステップs304で求めた応答性改
善増圧設定を設定する代わりに、図3のステップs20
7における液圧サーボ内に持っている液圧剛性マップに
対して、零気圧付近の液圧剛性を低く設定することによ
り落とし込むことにより、同様の作用を実現することも
可能である(これが、液圧剛性特性変更手段に対応す
る。)。
【0035】以上で本ルーチンを抜け、ステップs20
7へ進み液圧サーボを通してソレノイドバルブ駆動パル
スの出力を行う。ステップs207以降で、液圧サーボ
によりソレノイドバルブ駆動時間を演算し目標圧達成を
行う。液圧サーボは、ステップs203において算出し
た現在のホイールシリンダ液圧と前記車両挙動制御によ
り求めた目標制御液圧P* との偏差である制御液圧変化
量△P* を達成するために必要なソレノイドバルブ駆動
パルス・デューティ比αIN、αOUT を演算するものであ
る。αIN、αOUT はパルス出力周期T(例えばT=50
msec)中のインレットバルブ、アウトレットバルブ
を開いている時間であり、例えばαIN=10msecな
どとして定義する。液圧サーボ内には図6のようなアク
チュエータ増減圧特性を持っており、これは例えば単純
にソレノイドバルブをフルオープン(DT=T)した時
の増圧及び減圧の液圧変化をマップ化したものである。
この増減圧特性マップに対し駆動するソレノイドバルブ
の上流圧(増圧弁の楊合はM/C圧orアキュムレータ
圧、減圧弁の場合は現在のW/C圧)と下流圧(増圧弁
の場合は現在のW/C圧、減圧弁の場合はリザーバ大気
開放のため零気圧)を入力として、ソレノイドバルブ駆
動パルス・デューティ比αIN、αOUT が算出される。ま
た上記プロセスを逆に辿ることによりソレノイドバルブ
駆動パルス・デューティ比αIN、αOUT で弁を駆動した
時の液圧変動量を算出することも可能である。
【0036】ステップs208では、実際にソレノイド
バルブを駆動した時間から、前記液圧サーボの算出プロ
セスから、パルス出力周期Tの間で達成される液圧変動
△Pを塊在のホイールシリンダ圧に相対的に加減してい
くことにより、Pw/c=Pw/c現在十△Pとして推
定ホイールシリンダ圧値を算出する。むろんこの値はホ
イールシリンダ圧センサにより検出した値を用いるとし
ても可である。本推定ホイールシリンダ圧は、前記ステ
ップs203で△P* を算出する際に用いられている現
在のホイールシリンダ圧Ppresであり、その他に
も、各制御値決定のための状態量として用いるものであ
る。また、ステップs304にてTrsp が設定され応答
性改善急増圧が実行されている間は、この増圧司令は不
感帯に対するものであるから、加算する△Pは零とす
る。そして最後にステップs207にて、ソレノイドバ
ルブ駆動信号出力手段にてバルブ駆動信号の出力を行
う。
【0037】ステップs100〜ステップs304は、
制御周期ごとに随時制御目標値を算出するルーチンであ
り、制御指令を出力後再びステップs100に戻って計
算を行う。
【0038】このようにして、本実施の形態にあって
は、スピン抑制の車両挙動制御の開始時に介在しうるハ
ード上の不感帯を回避するために、目標液圧=0の継続
時間から液圧の初期不感帯(図7参照)の継続時間に関
連した値を推定算出し、それに応じた値で初期急増圧を
行うことにより、またその増圧時間決定に路面μを依存
させ、かつ車輪スリップ率を監視することにより、制動
圧を実効性のある挙動制御を行うのに必要十分な値にま
で応答性よく増圧させることが可能となる。図8に、本
実施の形態の全体的な動作(ホイールシリンダ圧の変化
及びデューティー比の移り変わり)を示す。
【0039】ここで、本実施の形態にあっては、舵角セ
ンサ57が舵角検出手段に対応し、車輪速センサ51〜
54及びステップs100の処理が車輪速検出手段に対
応し、車両加速度センサ55が加速度検出手段に対応
し、ヨーレートセンサ56がヨーレート検出手段に対応
し、ステップs200,s201の処理が零気圧継続時
間カウント手段に対応し、ステップs304,s207
が急増圧手段に対応し、ステップs300の処理が路面
摩擦係数推定手段に対応し、ステップs304の処理に
路面μが含まれているためこれが急増圧時間変更手段に
対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】コントローラが実行する処理の概要を示すフロ
ーチャートである。
【図3】コントローラが実行する処理の概要を示すフロ
ーチャートである。
【図4】コントローラが実行する処理の概要を示すフロ
ーチャートである。
【図5】不感帯の発生理由を説明する図である。
【図6】ホイールシリンダ圧とブレーキ油液量との関係
を示すグラフである。
【図7】不感帯モデルを追加したことによるホイールシ
リンダ圧と流量との関係を示すグラフである。
【図8】実施の形態の全体的な動作を示すグラフであ
る。
【図9】本発明の基本構成を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 ブースタ 3 リザーバ 4 マスタシリンダ 5 モータ 6、7 ポンプ 8、9 リザーバ 10、20 左右前輪 30、40 左右後輪 11、21、31、41 ホイールシリンダ 12、22、32、42 インレットバルブ(メカ式) 13、23、33、43 アウトレットバルブ(電磁
弁) 50 コントローラ 51、52、53、54 車輪速センサ 55 車両加速度センサ 56 ヨーレートセンサ 57 舵角センサ 58 ブレーキSW 59 M/C圧センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵角を検出する舵角検出手段と、車輪速
    を検出する車輪速検出手段と、車両に生ずる前後及び横
    方向の加速度を検出する加速度検出手段と、車両に生ず
    るヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、を備
    え、 前記舵角検出手段,車輪速検出手段,加速度検出手段及
    びヨーレート検出手段の各検出値並びに車両モデルから
    算出される車両挙動制御目標値に対する偏差に応じて、
    各車輪の制動圧を制御することによりアンチスピンモー
    メントを発生させるようになっている車両挙動制御装置
    において、 前記制動圧が減圧されて零気圧に到達した時点からの経
    過時間をカウントする零気圧継続時間カウント手段と、
    前記アンチスピンモーメントを発生させる制御の開始時
    に前記零気圧継続時間に応じて前記制動圧を急増圧する
    急増圧手段と、を備えたことを特徴とする車両挙勤制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記零気圧継統時間カウント手段が記憶
    している液圧源からホイールシリンダまでの液圧剛性の
    特性変化を変更する液圧剛性特性変更手段を備えた請求
    項1記載の車両挙動制御装置。
  3. 【請求項3】 走行路面の摩擦係数を推定する路面摩擦
    係数推定手段と、前記路面摩擦係数推定手段により推定
    された路面摩擦係数に応じて前記急増圧手段の増圧時間
    を変更する急増圧時間変更手段と、を備えた請求項1又
    は請求項2記載の車両挙動制御装置。
  4. 【請求項4】 車輪のスリップを監視し、車両挙動制御
    の要求がないにもかかわらずスリップ率が既定値を越え
    た場合は前記急増圧手段による制動圧の急増圧を禁止す
    る急増圧禁止手段を備えた請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の車両挙動制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009067377A (ja) * 2007-08-21 2009-04-02 Denso Corp 車両判定装置
JP2010155477A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Toyota Motor Corp ブレーキ制御装置
US10866161B2 (en) 2016-06-22 2020-12-15 Denso Corporation Road surface condition estimation apparatus

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