JPH1134823A - 自動車逃走阻止装置 - Google Patents

自動車逃走阻止装置

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JPH1134823A
JPH1134823A JP19681697A JP19681697A JPH1134823A JP H1134823 A JPH1134823 A JP H1134823A JP 19681697 A JP19681697 A JP 19681697A JP 19681697 A JP19681697 A JP 19681697A JP H1134823 A JPH1134823 A JP H1134823A
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JP
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tire
pin
cylinder
piercing
piston
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JP19681697A
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English (en)
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Morio Kashio
守生 樫尾
Masamiki Kimura
昌幹 木村
Yoshinori Tanaka
義規 田中
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TANAKA FUNAGU KK
Original Assignee
TANAKA FUNAGU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として警察による検問から逃走しようとし
た自動車があった場合、その逃走を阻止することが可能
な自動車逃走阻止装置を提供すること。 【解決手段】 タイヤで踏まれたときに圧力油を吐出す
る圧力発生具9と、この圧力発生具9からの油圧で開口
させられるガスボンベ18と、穿孔ピン16をガスボン
ベ18からの高圧ガスの圧力で進出させてタイヤの側面
部分に圧入するピン支持部17とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として警察によ
る検問から自動車が逃走するのを阻止する目的で使用さ
れる、自動車逃走阻止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば犯罪の容疑者が自動車で逃亡した
可能性がある場合、警察は犯罪発生地点からの逃走経路
にあたると見なされる道路の要所で検問を行ない、容疑
者の逮捕を図る。また、警察は、例えば飲酒運転・無免
許運転などの取締り,盗難車の発見,治安維持などの目
的で検問を行なうこともある。しかし、昨今では、警察
官の制止を無視して検問から逃走した自動車があると、
それをパトカーで追跡しても捕まえられない場合が多
く、その検挙率の低下が深刻な問題となってきている。
【0003】ところで、検問は通常、道路の車線数を減
少させたり、高速道路の出入口で行なう場合は複数ある
料金徴収ゲートの一部を閉鎖したりした上で、路面をパ
イロンなどで区画して形成した検問スペースに通行車両
を誘導し、1台ずつ停止させて行なわれる。この場合、
交通量にもよるが、検問スペースは通常1〜2か所の少
数とされる。これは、検問スペースの上流側に交通渋滞
を生ぜしめ、この渋滞により全ての車両が減速せざるを
得ないようにすることで、高速走行しながらの検問突破
を不可能とするためである。
【0004】以上のようにして検問を行なっているの
で、逃走を目論む者も、検問スペース近傍に差しかかる
と一旦は検問に応じる振りをして、自動車を停止させた
り停止寸前まで減速したりし、その後、警察官が実際に
検問を開始すると自動車を急加速させて逃走する、とい
うようなケースが殆どである。
【0005】なお、検問から逃走した自動車があると、
近くに待機していたパトカーが直ちにそれを追跡するこ
とは言うまでもない。しかし、自動車の高性能化が著し
く、しかも道路事情も良くなっている昨今では、前記の
ようにパトカーが逃走車を捕まえられない場合が多く、
検挙率が低下しているのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題に鑑みてなされたものであって、主として警察によ
る検問から逃走しようとした自動車があった場合に、そ
の逃走を阻止することができる自動車逃走阻止装置の提
供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る自動車逃走阻止装置は、自動車のタイ
ヤが移動したことを検出する移動検出手段と、この移動
検出手段からの検出信号を受けて前記タイヤの側面部分
に穿孔する穿孔手段とを備えてなることを特徴とするも
のである。
【0008】また、前記構成において、穿孔手段は、先
端が尖った穿孔ピンと、この穿孔ピンを進出可能に支持
するピン支持部と、移動検出手段からの検出信号により
ピン支持部に支持された穿孔ピンを進出させタイヤの側
面部分に圧入させる駆動源とを備えて構成されているも
のである。
【0009】また、前記構成において、駆動源はガスボ
ンベに封入された高圧ガスであるものである。
【0010】さらに、前記構成において、移動検出手段
はタイヤで踏まれたときに圧力油を吐出する圧力発生具
であり、この圧力発生具からの油圧でガスボンベを開口
するように構成されているものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
自動車逃走阻止装置を図1〜図7に基づいて説明する。
図1に全体を符号1で示される自動車逃走阻止装置は、
丸パイプからなるフレーム2と、自動車のタイヤの移動
を検出する移動検出部3と、タイヤの側面部分に穿孔可
能な穿孔手段4と、この自動車逃走阻止装置1を持ち運
びするためのハンドル5と、を備えて構成されている。
【0012】移動検出部3は図2,図3,及び図4に示
すように、フレーム2の前端に固着された箱本体6と、
この箱本体6の後端側にヒンジ部7を介して開閉揺動自
在に枢支されて箱本体6の上方を覆う蓋体8と、これら
箱本体6及び蓋体8からなる平面視長方形の箱内に収容
された圧力発生具9(移動検出手段の一例)とを備えて
いる。圧力発生具9は図4に示すように、シリンダ10
と、このシリンダ10内に上下摺動自在に設けられたピ
ストン11とを有し、ピストン11の上方に連結して設
けられた受け板12の上面が蓋体8の下面を支持してい
る。
【0013】シリンダ10の下端部には導油ホース14
が接続され、ピストン11下方のシリンダ10内部と導
油ホース14内とは油(不図示)で満たされている。箱
本体6の両側にはそれぞれ踏み板15が垂直軸心回りに
揺動自在に取り付けられていて、自動車逃走阻止装置1
の保管もしくは運搬の際には両方の踏み板15を図3に
二点鎖線で示した位置に揺動させるとともに、使用時に
はいずれか一方の踏み板15を図3に実線で示した位置
に揺動させて自動車のタイヤに踏ませるようになってい
る。
【0014】穿孔手段4は図2,図3,及び図5に示す
ように、先端が尖った穿孔ピン16と、この穿孔ピン1
6を支持するピン支持部17と、ガスボンベ18を支持
するガスボンベ支持部19とから構成されている。
【0015】ピン支持部17は、主シリンダ21と、こ
の主シリンダ21に摺動自在に挿入された中空筒状のピ
ストン22と、このピストン22の主シリンダ21から
突出した先端部に摺動自在に外嵌された副シリンダ23
とからなり、主シリンダ21の後端部がフレーム2に取
り付けられている。より詳しく説明すると、フレーム2
の後端部に円柱状の取付部材24が立設され、この取付
部材24の上端近傍部から前方に突設された円柱状突起
25と、主シリンダ21の後端から後方に突設された円
柱状突起26とが、ウレタンゴム製の連結筒27の両端
開口から内部にそれぞれ挿入されて、相互に連結されて
いる。
【0016】取付部材24はフレーム2に対して垂直軸
心回りに回動可能になっており、外部から強い衝撃が加
わった場合などには、ピン支持部17は取付部材24を
軸として首を振るように揺動し、衝撃を緩和するように
なっている。また、円柱状突起25と円柱状突起26と
は相対回動可能であり、例えば主シリンダ21をその前
端側から見て反時計方向に90°回動させることで、主
シリンダ21と連結されているガスボンベ支持部19及
びガスボンベ18を図3に二点鎖線で示したように横向
きにできるよう構成されている。
【0017】副シリンダ23には、その前面壁部を貫通
するピン挿入孔28が形成され、このピン挿入孔28に
穿孔ピン16が挿入されている。また、ピストン22の
前面壁には、前記ピン挿入孔28に挿入されて穿孔ピン
16を前方へ押し出し可能な押圧杆29が突設されてい
る。なお、図5において、符号30,31,32は、そ
れぞれ、主シリンダ21,ピストン22,副シリンダ2
3の周壁を貫通して形成されたガス抜き孔である。これ
らガス抜き孔30,31,32の作用については後述す
る。
【0018】穿孔ピン16は、図6に示すように先端部
分が上方及び左右側方の三方から斜めに切り落とされた
ような形状をしており、その中心にピンを軸心方向に貫
通する空気抜き孔33が形成されるとともに、ピン後端
近傍の外周面には円周状の溝34が形成されている。な
お、穿孔ピン16の形状及び大きさは特に限定されない
が、例えばピンの直径は4〜8mm,長さは20〜30m
m,空気抜き孔29の直径は2〜4mm程度が好適であ
る。この穿孔ピン16は周囲にシリコングリス(不図
示)を塗布したのちピン挿入孔28に挿入されていて、
シリコングリスの粘性で穿孔ピン16がピン挿入孔28
から容易に脱落することが防止され、また、穿孔ピン1
6がタイヤに圧入される際にはシリコングリスの潤滑作
用でタイヤのゴムとの摩擦が減り、圧入がスムーズに行
なえるようになっている。
【0019】ガスボンベ支持部19は図5に示すよう
に、横向きのシリンダ36と、このシリンダ36内に前
後方向に摺動自在に設けられたピストン37とを有し、
シリンダ36とピン支持部17の主シリンダ21とが中
空円筒状の連結部材38で連結されている。ピストン3
7前方のシリンダ36内部空間と主シリンダ21後端部
の内部空間とは連結部材38内部の連通孔39を介して
連通している。シリンダ36前面壁には、ガスボンベ1
8口金部の雄ネジと螺合するネジ孔40が形成されると
ともに、シリンダ36後面壁には、一端側が圧力発生具
9に接続された導油ホース14の他端側が接続され、ピ
ストン37後方のシリンダ36内部空間は油(不図示)
で満たされている。また、シリンダ36内の前部にはピ
ストン37を後方に押し戻すように付勢するコイルバネ
41が設けられるとともに、ピストン37の前面壁に
は、コイルバネ41の付勢に抗してピストン37が前進
したときにガスボンベ18口金部先端の封止板42を突
き破ってガスボンベ18を開口させることのできる針状
の開口具43が突設されている。
【0020】なお、ガスボンベ18は例えば消火器など
に用いるために市販されているものであって、ボンベ内
に圧力60kg/cm2 程度の炭酸ガス(駆動源の一例:不
図示)が充填されたのち、その口金部の先端が前記封止
板42で密封されている。
【0021】さらに、フレーム2には図2及び図3に示
すように、フレーム2の安定を良くするために左右に張
り出した一対の安定板44が固設されるとともに、各安
定板44にはハンドル5を取り付けるためのネジ杆45
がそれぞれ立設されている。また、左右の安定板44に
は、自転車のスタンドと似た平面視略三角形状のスタン
ド46が揺動自在に枢支されている。
【0022】ハンドル5は図7に示すように、その一端
側に二股に分岐した略U字状の部分を有しており、この
略U字状の部分の先端にそれぞれ、前記ネジ杆45に外
嵌可能な筒状部材47が固設されている。そして、ネジ
杆45に筒状部材47を外嵌し、筒状部材47の上端開
口から突出したネジ杆45の先端部に円板状のナット4
8を螺合して締め付けることにより、ハンドル5がフレ
ーム2に所定角度で固定されるようになっている。ま
た、夜間の使用に便利なように、ハンドル5には懐中電
灯49を所定角度で着脱自在に支持できる懐中電灯ホル
ダ50が固設されている。さらに、図2に示すように、
圧力発生具9とガスボンベ支持部19とを接続している
前記導油ホース14には、その途中にレバー51により
操作可能な開閉弁52が介装されている。この開閉弁5
2は、取付金具53をハンドル5の中間部に固設された
ネジ杆54(図7参照)と係合させてナット55で締め
付けることにより、図1の状態にハンドル5に固定でき
るようになっている。
【0023】次いで、以上のように構成された自動車逃
走阻止装置1の使用状態を図8〜図10を参照しながら
説明する。なお、図中、符号80は自動車を、81はタ
イヤを、82はタイヤ81を支持しているホイールを、
それぞれ示している。
【0024】警察による検問において、検問スペースに
誘導した自動車80が停止すると、一人の警察官が運転
席側の窓から運転免許証の提示を求める等の検問を開始
するとともに、他の警察官が自動車逃走阻止装置1のハ
ンドル5を持ち、助手席側の左前輪のタイヤ81に対
し、一方の踏み板15の先端部がタイヤ81と地面との
隙間に前方から差し込まれる状態に自動車逃走阻止装置
1をセットする。
【0025】このようにセットされた自動車逃走阻止装
置1は、その自動車80に関する検問が無事終了した場
合には警察官が自動車80の発進を許可する前にセット
位置から取り除かれるが、万一その前に運転手が逃走を
図って自動車80を急発進させた場合には、以下のよう
に作動する。
【0026】すなわち、発進させられた自動車80左前
輪のタイヤ81が自動車逃走阻止装置1の移動検出部3
を乗り越える際に、自動車80の重量が蓋体8を介して
圧力発生具9の受け板12にかかり、この重量によりピ
ストン11が押し下げられてシリンダ10内の油が導油
ホース14内に吐出される。すると、シリンダ10から
突出されたのとほぼ等しい量の油が導油ホース14の他
端側からガスボンベ支持部19のシリンダ36内に流入
し、この油の圧力がコイルバネ41の付勢力に抗してピ
ストン37を前方へ移動させる。
【0027】ピストン37が前方へ移動すると、針状の
開口具43が封止板42を突き破ってガスボンベ18を
開口させるので、ガスボンベ18内の高圧の炭酸ガスが
吐出され、この炭酸ガスがシリンダ36の内部空間から
連通孔39を経てピン支持部17の主シリンダ21内に
噴出する。そして、この炭酸ガスの圧力によりピストン
22が前方に進出させられる。
【0028】この際、最初はピストン22と副シリンダ
23とが一体的に前進するので、先ず図9に示すように
副シリンダ23の前端面がタイヤ81の側面に当接し、
これにより副シリンダ23の前進が止まるとピストン2
2のみがさらに前進して、図10に示すようにピストン
22前端の押圧杆29が穿孔ピン16を押し出す。
【0029】以上のようなタイヤ81が移動検出部3を
踏んでから穿孔ピン16が押し出されるまでの動作は、
殆ど一瞬と言ってよい程度の短時間で行なわれるので、
穿孔ピン16はタイヤ81が移動検出部3に乗っている
うちに押し出されることになって、押し出された穿孔ピ
ン16は図10のような状態でタイヤ81の側面部分に
圧入される。
【0030】逃走を図った自動車80は、左前輪のタイ
ヤ81に穿孔ピン16が圧入されたまま加速して走り去
ろうとするが、タイヤ81内の空気が穿孔ピン16の空
気抜き孔33を通じて抜けてゆき、約15秒程度で完全
に空気が抜けたパンク状態となるので、次第に走行が困
難となり、ついには停車を余儀なくされる。したがっ
て、逃走した自動車を検問場所の近くで待機させていた
パトカーで直ちに追跡していれば、ほどなくパトカーは
当該自動車に追い付き、その運転手を確実に検挙できる
ことになる。
【0031】他方、作動後の自動車逃走阻止装置1は、
図10のようにピストン22のガス抜き孔31と副シリ
ンダ23のガス抜き孔32とが連通し、ガスボンベ18
内の余分な炭酸ガスが前記ガス抜き孔31及び32を経
て大気中に放出された結果、ピストン支持部17及びガ
スボンベ支持部19の内部圧力は大気圧まで低下してい
る。また、ガスボンベ支持部19のピストン37はコイ
ルバネ41の付勢力により後方に押し戻され、これに伴
い導油ホース14からシリンダ10内に戻された油によ
り圧力発生具9のピストン11も元の位置まで上昇して
いる。したがって、ピストン22及び副シリンダ23を
作動前の位置に移動させるとともに、ピン挿入孔38に
別の穿孔ピン16を挿入し、さらに、空になったガスボ
ンベ18をガスが入った別のガスボンベ18に交換する
ことにより、自動車逃走阻止装置1を安全かつ簡単に作
動前の状態に復帰させることができる。
【0032】なお、この実施形態の自動車逃走阻止装置
1は、前記した以外にも、以下のような種々の利点を有
している。すなわち、穿孔ピン16がタイヤの側面壁を
貫通してしまうと、タイヤ内の空気が急激に抜け、逃走
車の運転手が運転を誤ったりして事故を起こす危険があ
るが、この自動車逃走阻止装置1では穿孔ピン16に形
成された溝34がタイヤのゴムと噛み合って穿孔ピン1
6の貫通を防止するので、空気は空気抜き孔33のみか
ら約15秒程度かかって抜けることになり、運転手にタ
イヤの異常に気付く余裕が与えられるので、事故につな
がる危険性は極めて低い。
【0033】また、穿孔ピンをピストルの弾丸のように
飛ばしてタイヤに突き刺す方式であると、穿孔ピンがう
まくタイヤに刺さらなかった場合には思わぬ方向に飛ん
で危険であるが、この自動車逃走阻止装置1ではタイヤ
の側面に当接した副シリンダ23のピン挿入孔28によ
って穿孔ピン16を略水平姿勢にガイドしながら圧入す
るので、圧入が確実に行なえ、かつ穿孔ピン16が飛ぶ
虞もない。
【0034】また、副シリンダ23がタイヤの側面に当
接しピストン22と副シリンダ23とが相対移動しない
限り穿孔ピン16が押し出されないので、万一自動車逃
走阻止装置1が誤作動しても穿孔ピン16がピン挿入孔
28から勢いよく飛び出すような危険性はない。また、
副シリンダ23がタイヤの側面に当接しなかった場合
は、ピストン22がその移動ストロークの前端まで進出
して、ピストン22の後端が主シリンダ21のガス抜き
孔30よりも前に移動し、主シリンダ21内の炭酸ガス
がガス抜き孔30から大気中に逃がされるので、作動前
の状態への復帰作業が安全かつ容易に行なえる。
【0035】また、駆動源がガスボンベ18に封入され
た高圧ガスなので、穿孔ピン16を押し出す動作が速や
かであり、しかも、圧力発生具9からの油圧によってガ
スボンベ18を開口させているので、例えばリンク機構
によってガスボンベ18を開口させる場合に予想される
リンクの遊びなどに起因するタイムラグもなく、タイヤ
が移動検出部3上にあるうちに確実に穿孔ピン16を圧
入することができる。
【0036】また、逃走車のタイヤをパンクさせるため
に路面に鋲などを撒くと追跡するパトカーなど後続車も
パンクしてしまう危険があり、しかもタイヤの踏面部分
(所謂トレッド)には鋼製のベルトなどが入っているた
めに確実に穿孔できるとは限らない。これに対し、この
自動車逃走阻止装置1は比較的薄いタイヤの側面部分
(所謂サイドウォール)に穿孔するので、この理由から
も穿孔が確実であり、かつ、後続車への影響もない。
【0037】また、自動車逃走阻止装置が後方もしくは
側方に跳ね飛ばされると、周囲の警察官などにぶつかる
危険があるが、この自動車逃走阻止装置1ではタイヤが
先ず一方の踏み板15に乗り、この踏み板15を踏んで
押さえながら移動検出部3に乗り上げるので、移動検出
部3の安定がよく、自動車逃走阻止装置1が跳ね飛ばさ
れる危険は小さい。さらに、万一自動車逃走阻止装置1
が跳ね飛ばされた場合にも、ピン支持部17が揺動可能
であり、しかも連結筒27の部分でフレーム2から外れ
ることもできるので、これにより衝撃をある程度吸収で
きて、周囲の人間が怪我をする危険は小さい。
【0038】また、不使用時にはレバー51を操作し開
閉弁52を閉じて導油ホース14の一端側と他端側とを
遮断しておけば、誤って移動検出部3を足で踏んでも誤
作動する虞がなく、さらに、図11に示すようにスタン
ド46を用いて自動車逃走阻止装置1を地面Gに立てて
おけば、場所をとることもない。
【0039】また、自動車の運転手に気付かれないよう
にセットしたい場合には、図8に示したようにハンドル
5を外し、ガスボンベ支持部19を横向きにした自動車
逃走阻止装置1’を自動車80の床下に押し込んで左右
いずれかの後輪のタイヤ81にセットすることもでき
る。
【0040】さらに、前記では停止している自動車80
に対して自動車逃走阻止装置1を用いた場合を説明した
が、自動車が時速10km内外の低速で走行している場合
に、そのタイヤの予測される進行経路上に移動検出部3
が位置するように自動車逃走阻止装置1を置くことで、
走行中の自動車のタイヤに穿孔ピン16を圧入すること
も可能である。
【0041】なお、本発明に係る自動車逃走阻止装置が
以上の実施形態に限定されないのは言うまでもないこと
であり、例えば移動検出手段をタイヤで踏まれたときに
電気接点がONになるスイッチとし、このスイッチから
の電気信号に基づいて穿孔手段が穿孔ピンを進出させる
ような構成としてもよい。
【0042】また、駆動源として用いる高圧ガスは炭酸
ガス以外でもよく、さらに、穿孔ピンを瞬間的にかつ充
分な力で押し出すことができるのであれば、例えばバネ
やゴムなどの弾性を利用して蓄えたひずみエネルギー
や、磁気エネルギーなどを、駆動源に用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
車逃走阻止装置によれば、例えば警察による検問からの
逃走を図って自動車を進行させると、移動検出手段がタ
イヤの移動を検出し、この移動検出手段からの検出信号
を受けた穿孔手段が前記タイヤの側面部分に穿孔するの
で、自動車はタイヤがパンク状態となって停車を余儀な
くされ、逃走が阻止される。したがって、昨今低下が問
題となっている逃走車の検挙率を飛躍的に向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動車逃走阻止装置
の側面図である。
【図2】自動車逃走阻止装置の要部側面図である。
【図3】自動車逃走阻止装置の要部平面図である。
【図4】移動検出部の側断面図である。
【図5】穿孔手段の側断面図である。
【図6】穿孔ピンを拡大して示した図であって、(a)
は側面図、(b)は平面図である。
【図7】ハンドルの斜視図である。
【図8】自動車逃走阻止装置の使用状態を説明する平面
図である。
【図9】副シリンダがタイヤの側面に接した状態におけ
る自動車逃走阻止装置の一部を断面で示した要部側面図
である。
【図10】穿孔ピンがタイヤの側面部分に圧入された状
態における自動車逃走阻止装置の一部を断面で示した要
部側面図である。
【図11】スタンドを用いて立てた状態における自動車
逃走阻止装置の側面図である。
【符号の説明】
1 自動車逃走阻止装置 4 穿孔手段 9 圧力発生具(移動検出手段の一例) 16 穿孔ピン 17 ピン支持部 18 ガスボンベ 80 自動車 81 タイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 昌幹 和歌山県和歌山市手平4丁目5−24 (72)発明者 田中 義規 和歌山県和歌山市築港1丁目6番1 有限 会社田中船具内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車のタイヤが移動したことを検出す
    る移動検出手段と、この移動検出手段からの検出信号を
    受けて前記タイヤの側面部分に穿孔する穿孔手段とを備
    えてなることを特徴とする自動車逃走阻止装置。
  2. 【請求項2】 穿孔手段は、先端が尖った穿孔ピンと、
    この穿孔ピンを進出可能に支持するピン支持部と、移動
    検出手段からの検出信号によりピン支持部に支持された
    穿孔ピンを進出させタイヤの側面部分に圧入させる駆動
    源とを備えて構成されている請求項1に記載の自動車逃
    走阻止装置。
  3. 【請求項3】 駆動源はガスボンベに封入された高圧ガ
    スである請求項2に記載の自動車逃走阻止装置。
  4. 【請求項4】 移動検出手段はタイヤで踏まれたときに
    圧力油を吐出する圧力発生具であり、この圧力発生具か
    らの油圧でガスボンベを開口するように構成されている
    請求項3に記載の自動車逃走阻止装置。
JP19681697A 1997-07-23 1997-07-23 自動車逃走阻止装置 Pending JPH1134823A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105122030A (zh) * 2013-04-18 2015-12-02 普利司通股份有限公司 轮胎测量工具和轮胎测量方法

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CN105122030A (zh) * 2013-04-18 2015-12-02 普利司通股份有限公司 轮胎测量工具和轮胎测量方法

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