JPH113476A - 保安タグ及びその製造方法 - Google Patents

保安タグ及びその製造方法

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JPH113476A
JPH113476A JP9053253A JP5325397A JPH113476A JP H113476 A JPH113476 A JP H113476A JP 9053253 A JP9053253 A JP 9053253A JP 5325397 A JP5325397 A JP 5325397A JP H113476 A JPH113476 A JP H113476A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の探知周波数範囲内の周波数の電磁エネ
ルギーを利用して、監視エリア内の保全タグの有無を探
知する手段を有する電子保安装置で使用する保安タグに
おいて、共振回路がウェブ形状である製造プロセスの早
い段階で共振回路を容易に試験しうる構造の提供。 【解決手段】 第1の主面と第2の、反対側の主面、周
囲外縁、また所定の探知周波数範囲内の周波数で共振し
うる共振回路を有し、この保安タグは1個のガード部材
を有し、一つの実施例では、不連続な導電部材が共振回
路から有効に電気的に絶縁され、基板の周囲外縁の1部
に伸び、共振回路の少なくとも1部を囲んでおり、この
ガード部材は共振回路を電気的に絶縁されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、物品を許可なく
持ち出すのを探知する電子保安装置に使用する保安タグ
(セキュリティ・タグ)とその製造に関し、特により能率
的に製造される共振タグに関する。
【0002】
【従来の技術】小売店、図書館その他の施設で物品や商
品を許可なく持ち出すのを探知して、これを防止する電
子式物品監視(EAS)保安装置はよく知られており、
広く使用されている。一般には、EAS保安装置は、保
護される物品や品目又はその包装に取付け、系合しある
いは固定したラベル又は保安タグを使用している。保安
タグは、使用している保安装置の個々のタイプ、物品の
タイプ、サイズに応じて、種々のサイズ、形状やタイプ
を取りうる。一般にはEAS装置は、(保護される物品
に取り付けた)保安タグが保安又は監視ゾーンを通過す
るか、保安チェックポイント又は監視ステーションの近
くを通る時、保安タグの有無を探知する。
【0003】先行技術の保安タグは、主として無線周波
数(RF)の電磁場の撹乱を感知する電子保安装置で作
動する。このような電子保安装置は、一般に、管理構内
から物品を持ち出すとき、通過しなければならない管理
エリア内に電磁場を生じる。各物品には共振回路を有し
た保安タグが取り付けられているので、管理エリア内に
共振回路があれば、これが装置の受信部分で感知され、
アラームを作動させ、人が物品を許可なく持ち出そうと
していることがわかる。共振回路は、許可を得た係員が
不活性化したり、同調を外したり、シールドしたり、構
内から持ち出すのを許可された(つまり、購入又はチェ
ック・アウトした)物品から取り外りたりでき、それに
より、こうした物品は、アラームを作動せずに、管理エ
リアを通過できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】製造プロセス中、RF
保安タグ共振回路は一般にウェブ形状に加工され、その
後、ウェブからダイカットされて、端部同志が結合され
た、個別保安タグの複数のストリップが形成される。図
6に、個別保安タグ生産中の複数の保安タグ102を有す
る典型的なウェブ100 の一部を示す。ウェブ100 の図示
部分には、4行の保安タグと4列の保安タグがある。し
かし、実際の生産ウェブ100 では、5列あるいはもっと
多くの保安タグがある。ウェブ100 の幅がおよそ20セン
チメートル(8インチ)であれば、仕上げた保安タグ102
はおよそ38.1ミリメートル×38.1ミリメートル(1.5
インチ×1.5 インチ)になる。ウェブ形状では、個別保
安タグ102 の共振回路は互に電気接続されている、それ
故製造プロセスのこの時点では探知周波数に共振しな
い。このため、製造プロセスの相当後で、保安タグ共振
回路がウェブ100 から実際にダイカットされ、ウェブ10
0 の他の保安タグ共振回路から分離される後までは、個
別保安タグ102の共振周波数のテストができない。
【0005】製造プロセスの早い段階で、できるなら保
安タグをウェブ100 からダイカットする時点の前に各保
安タグ102 の共振周波数を試験できることは有利であ
る。プロセスのこのように早い段階で個別保安タグ102
の共振周波数が測定できれば、製造プロセスの以後の各
段階での効率の向上のために直ぐフィードバックでき
る。例えば、プロセスの1つのステップは、保安タグ10
2 の誘電体基板各側に複数の導電路(導電トレース)を
ともに溶接するかまたは接続することである。このステ
ップを適切に実施すれば、この共振回路は固有な共振周
波数で、できるなら保安タグを使用する装置の探知周波
数又はその近くの周波数で、共振が生ずる。溶接実施
後、もし共振回路が共振しないならば、不良な溶接で多
数の保安タグを不良品にする前にその情報を利用して溶
接プロセスを調整できる。さらに、追加の時間と材料を
費やす前に、製造プロセスの終了時ではなく製造プロセ
スの早い時点で、所望周波数範囲外で共振する共振回路
は不良品とされるか、より容易には修正することができ
る。
【0006】現在の保安タグ製造プロセスにおいて、共
振回路の最終的周波数に影響を与える幾つかの要因があ
る。これらの要因の中には、保安タグのインダクターコ
イルのサイズを部分的に決める、ウェブ100 から保安タ
グ102 をダイカットする精度が挙げられる。探知装置の
アンテナが、動作環境で生じるおそれがある望ましくな
いノイズからRF共振回路を判別できるよう、この共振
回路の所定の探知周波数(例えば、8.2 MHz )にできる
だけ近い周波数でRF共振回路が共振するのが望まし
い。このように、製造プロセスの早い時点でできるな
ら、保安タグ共振回路がなおウェブ形状である間に各保
安タグ共振回路の共振周波数を測定できるなら、直ぐに
この情報をフィードバックでき、オンラインプロセス調
整で所定の範囲外で共振する共振回路の共振周波数を訂
正でき、このような早い時点でオンライン調整を実施し
ないときよりもはるかに共振周波数に近い周波数で、共
振回路が共振するように公差を厳密にできる。従って、
共振回路がなおウェブ形状である間に共振周波数を試験
できれば有利であろう。
【0007】この発明は、各保安タグの誘電体基板周囲
外縁の一部、できるならその全てに伸びて、共振回路を
囲む非導電部材か、不連続導電部材であるガード部材を
提供している。この方法では、保安タグがウェブ形状に
あるときに、各保安タグが相互に電気的に分離又は絶縁
されるので、製造プロセスの早い時点でできるならプロ
セス全体で、各保安タグの周波数とその他の特性を試験
し、保安タグを調整しうる。この保安タグをウェブから
ダイカットするとき、先行技術の場合のようにインダク
ターコイルの一部ではなく、ガード部材の一部をダイカ
ットしてもよい。これによって、ダイカットする保安タ
グの位置に関する公差を大きくしうるので、インダクタ
ーコイルのサイズの均一性が高くなり、共振周波数の安
定性が向上する。
【0008】
【課題を解決するための手段】簡単に言えば、この発明
は、所定の探知周波数範囲内にある周波数の電磁エネル
ギーを利用して監視エリア内で保安タグの有無を探知す
る手段、を有する電子保安装置用の保安タグを具備す
る。この保安タグは、第1基板の主面、反対側の第2基
板の主面、および周囲外縁がある誘電体基板を具えてい
る。第1導電パターンを有する少なくとも1個の共振回
路は誘電体基板の第1面に配置され、且つ第2導電パタ
ーンは誘電体基板の第2面に配置されている。共振回路
は、所定の探知周波数範囲内の周波数で共振できる。好
適な実施例では不連続導電部材であるところのガード部
材が誘電体基板周囲外縁の少なくとも一部に伸び、共振
回路の少なくとも一部を囲んでいる。この導電部材は共
振回路から有効に電気絶縁され、共振回路を電気絶縁し
ているので、共振回路がウェブ形状にあるとき保安タグ
製造中は共振回路を容易に試験できる。
【0009】より詳細に述べれば、この発明の保安タグ
は、所定の探知周波数範囲内の周波数の電磁エネルギー
を利用して監視エリア内の全保安タグの有無を探知する
手段を含む電子保安装置で使用するためのものであっ
て、第1基板の主面、反対側の第2基板の主面、また周
囲外縁を有する誘導体;前記誘電体基板の第1面に配置
された第1導電パターンと前記誘電体基板の第2面に配
置された第2導電パターンを具備する少なくとも1個の
共振回路であって所定の探知周波数範囲内の周波数で共
振しうるもの;前記誘電体基板の周囲外縁の少なくとも
1部に伸び、共振回路の少なくとも1部を囲む、電気的
に不連続な導電部材で、その共振回路がウェブ形状であ
るとき、保安タグの製造中共振回路を容易に試験しうる
よう、共振回路から有効に電気的に絶縁されたもの、を
具備している。
【0010】この発明の保安タグはまた、所定の探知周
波数範囲内の周波数の電磁エネルギーを利用して監視エ
リア内の保安タグの有無を探知する手段を含む電子保安
装置で使用するためのもので、第1の側、反対の第2の
側および周囲外縁を有する誘導体;前記誘電体基板の第
1の側に配置された第1導電パターンと誘電体基板の第
2の側に配置された第2導電パターンを具備する少なく
とも1個の共振回路で所定の探知周波数範囲内の周波数
で共振しうるもの;前記共振回路を電気的に絶縁し前記
共振回路がウェブ形状であるときに保安タグの製造中前
記共振回路を容易に試験しうるよう、前記誘電体基板の
周囲外縁の少なくとも1部に配置され前記共振回路の少
なくとも1部を囲むガード部材;を具備する。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の前述の概要、また以下
の好適な実施例の詳細な説明は、添付された図面と関連
付けて読むとき、一層よく理解できる。この発明を図示
するため、この明細書で好適な実施例を図面に示してい
る。しかし、この発明は開示された厳密な構成と手段に
限定されないことは了解されるべきである。ある術語は
以下で説明に便利なように使用しており、説明を制限す
るものではない。「頂部」、「底部」、「上方」、「下
方」の用語は、参照する図面での方向を示す。この術語
には、上記の用語、その派生語、同様な意味の用語を包
含する。
【0012】図面では、参照数字が複数の図全体で対応
する要素を表す。図1、図3及び図4には、この発明で
好適な実施例の保安タグ10を示す。後述する特定の例外
を除いて、保安タグ10は一般に、電子製品保安装置に関
する先行技術でよく知られているタイプである。また先
行技術でよく知られているように、保安タグ10は、保安
や監視が必要な物品目又はこのような物品の包装に固定
され又はその他の方法で支持されるようにされている。
保安タグ10は、小売店その他施設で物品やその包装に固
定したり、ここで好適なように、物品の製造業者や卸売
業者が、物品やその包装に固定するか、合体してもよ
い。
【0013】保安タグ10は、電子物品保安装置(図示さ
れていない)、特に無線周波数、つまり、RFタイプの
電子物品保安装置に関連して使われる。このような電子
物品保安装置は先行技術でよく知られているので、この
発明を理解するため、電子物品保安装置の構造と動作を
完全に説明することは不要で、このような電子物品保安
装置が、一般に小売店のような施設の入口や出口に近接
している監視エリアか、ゾーンを形成すると言うだけで
十分であろう。保安装置の機能は、活性保安タグを固定
してあるか、対応する包装に固定してある物品かどうか
を監視ゾーン内で探知することである。
【0014】図4に、保安タグ10の配線図を示す。この
実施例の場合では、保安タグ10には、後で詳細に説明す
るコンポーネントがある。これらコンポーネントは、所
定の探知共振周波数又はその近くの周波数の電磁エネル
ギーにさらされるとき共振する共振回路12を形成する。
保安タグ10を使用する典型的な電子物品保安装置は、監
視ゾーンに、又は監視ゾーンを貫通して、保安タグ10の
共振周波数又はその近くの周波数の電磁エネルギーを送
る手段、及び監視ゾーン内に活性保安タグ共振回路があ
れば起こる電磁場の撹乱を探知して、保安タグ10がある
こと、従って保護される物品があること、を確認する手
段を有する。共振回路12には、1個以上の容量エレメン
トと電気的に接続した1個以上の誘導エレメントがあっ
てもよい。好適な実施例では、共振回路12は、単一容量
エレメントや、容量Cと電気的に接続された単一誘導エ
レメントであるインダクターや、コイルLをシリーズル
ープとして組み合わせて形成されている。このような共
振回路は、参照によってこの明細書に組入れる米国特許
第5,276,431 に詳細に示され、説明されている。
【0015】インダクターLのサイズとコンデンサーC
の値は、共振回路12の所望の共振周波数とコンデンサー
プレートで低い誘導電圧を維持する必要とに基づいて決
定される。この好適な実施例では、保安タグ10は8.2 MH
z 又はその近くの周波数で共振するのが望ましいとされ
ている。この8.2 MHz は多数の製造業者の電子保安装置
で通常使用されている周波数の一つであり、EAS装置
の周波数を現地の条件と規則に従って変更できること
は、当該技術に熟達する者には明らかである。このよう
に、この特定な周波数がこの発明を限定するものと考え
るべきではない。
【0016】保安タグ10は単一誘導エレメントLと単一
コンデンサーエレメントCを有するが、その代わりに、
複数インダクターとコンデンサーエレメントも使用でき
る。例えば、複数エレメント共振回路は、参照によって
この明細書に合体される、「電子保安装置に使用する活
性化可能/ 不活性可能な保安タグ」と言う表題の米国特
許第5,103,210 で説明されている電子保安方法や監視方
法ではよく知られている。このような共振回路の構造
は、リモート電子デバイスを使用して変更できる。例え
ば、このような共振回路は、製造施設において変更して
もよいし、保安タグ10の用途に応じて、保安タグ10を取
り付けたり、埋め込んだ物品を人が購入したとき、チェ
ックアウトカウンターで変更できる。典型的な方法とし
ては、物品が電子保安装置の監視ゾーンを通るとき電子
保安装置が保安タグを探知しなくなるよう、販売点で保
安タグを不活性化し、共振回路が探知周波数範囲内で共
振しないようにする。
【0017】図1と図3は、図4に配線を示す保安タグ
10の好適な実施例の相対する両側つまり両基板の主面を
示す。その好適な実施例では、保安タグ10は、望ましく
はフレキシブルで、一般に四角で、平坦な絶縁体、つま
り誘電体基板を有している。この誘電体基板14は、絶縁
性があり、誘電体として使用できる限り、中実材料か、
複合材料のどちらででも構成しうる。できるなら、誘電
体基板14は、絶縁された誘電材、例えば、ポリエチレン
のようなポリマー材料から形成する方がよい。しかし、
代わりに誘電体基板14を形成するのに他の誘電材を使用
しうることは、当該技術に熟達した者には了解される。
【0018】誘電体基板14には、第1の側又は基板の主
面16(図1)、第2の側又は基板の主面18(図3)、ま
た周囲外縁20がある。図4に示す共振回路12の共振回路
エレメントとコンポーネントは、導電材料をパターン化
して、誘電体基板14の両基板の主面に形成される。第1
導電パターン22は誘電体基板14の第1の側又は面16に組
付けられている(図1)。この面は保安タグ10の頂部面
として任意に選んだものである。また第2導電パターン
24は、ときに背面又は底面と呼ばれる誘電体基板14の反
対側、つまり第2の側又は面18に組付けられている(図
3)。周知のタイプの導電材料を使用して、また先行技
術の電子監視方法でよく知られている方法で、第1第2
の導電パターン22, 24をそれぞれ、誘電体基板面16, 18
に形成しうる。導電材料は減法プロセス(つまり、エッ
チング)によってパターン化するのが望ましい。これに
よって、望ましい材料を保護した後、典型的にはプリン
ト・オン・エッチ抵抗インクを使用して保護した後、不
要の材料が除去される。好適な実施例では、導電材料は
アルミニウムである。しかし、共振回路やその動作の性
質を変えずに、アルミニウムの代わりに他の導電材料
(例えば、金、ニッケル、銅、りん青銅、ハンダ、高密
度黒鉛又は銀充填導電エポキシ)が使用できる。保安タ
グ10は、この明細書に参照によって合体される「平面共
振回路製作プロセス」と言う表題の米国特許第3,913,21
9 に説明されたプロセスで製造してもよい。しかし、保
安タグ10を製造するのに他の製造プロセスを使用できる
し、また共振回路板を製造する殆どいかなる方法やプロ
セスも使用できるだろう。
【0019】第1及び第2の導電パターン22, 24は、少
なくとも1個の共振回路を形成する。例えば、これらパ
ターンは、共振周波数が保安タグ10とともに使用する電
子物品監視装置の所定の探知周波数範囲内にある、共振
回路12を形成する。図4に関して前述したように、共振
回路12は、単一容量エレメントや容量Cと電気的に接続
された単一誘導エレメント、つまりインダクターやコイ
ルLを、シリーズループとして組み合わせて形成され
る。誘導エレメントLは、第1導電パターン22のコイル
部分によって形成される。コイル部分26は、誘電体基板
14の第1基板の主面16に導電材料のラセンコイルとして
形成されている。容量エレメントCは、第1導電パター
ン22の全体的に四角形の導電ランド部28によって形成さ
れる第1プレートと対応し並置された全体的に四角形の
第2導電パターン24のランド部30によって形成される第
2プレートとから成る。
【0020】当該技術に熟達する者に分かるように、第
1プレートと第2プレートは一般に重ね合わてあり、誘
電体基板14によって分けられている。コンデンサーエレ
メントCの第1プレートであるところの導電ランド部28
は、インダクターコイル26の一方の端に電気的に接続さ
れている。同様に、コンデンサーエレメントCの第2の
プレートである導電ランド部30は、第2の側18にあると
ころの、ランド延長部32に近接した誘電体基板14の位置
に伸びた溶接接続部(図示していない)によって、イン
ダクターコイル26の他の端に電気的に接続されている。
これによって、周知の方法で誘導エレメントLがコンデ
ンサーエレメントCに直列接続される。
【0021】簡単に上述したように、保安タグが所定の
探知周波数外で共振するように保安タグ10の共振周波数
を変更するか、又は共振回路12が全く共振しないように
共振回路12を変化して、保安タグ10を不活性化しうる。
方法によっては、保護される物品内の保安タグの位置を
確定し、物理的介入例えば保安タグを取り外すか、金属
被覆ステッカーのようなシールド又は離調デバイスでタ
ブをカバーしたりする必要がある。他の方法では、保安
タグを高エネルギーレベルにさらして、保安タグ内で短
絡を起こして、その共振特性を変化している。十分なエ
ネルギーにさらしたとき予測しうる状態に確実に変化す
るようにした弱領域を利用しても、短絡は生じうる。
【0022】また、この好適な実施例では、保安タグ10
は保安タグ10を不活性化する手段、例えば、コンデンサ
ーCのプレートを短絡する手段を使用している。電磁エ
ネルギーを加えてコンデンサーCを容易に短絡しうるよ
う、四角形導電範囲28、30の一方か、両方に1個以上の
くぼみ又は「ディンプル」34が設けられる。これまで説
明した保安タグ10とその他の実施例は、先行技術の電子
保安・監視装置で周知な保安タグの典型例で一般に使用
されている。このような保安タグを形成するとき、保安
タグを使用するように設計した電子物品保安装置に使用
する探知周波数と一般に同一かこれに近い所定の共振周
波数を形成される共振回路21が持つよう、コイル26の範
囲およびコンデンサープレート28, 30の範囲と重複部が
注意深く選ばれている。
【0023】図2には、先行技術の保安タグ50の一方の
側を示す。保安タグ10と同様に保安タグ50にも共振回路
がある。この共振回路には、コイル52の形のインダクタ
ーとコンデンサーが誘電体基板の相対する両側に位置し
ている。先行技術では、インダクターコイル52は、典型
的な方法として、誘電体基板の周囲外縁に伸びている。
しかし容易に理解されるように、インダクターコイル52
が保安タグ50の周囲外縁に伸びているので、保安タグ50
をウェブ100 からダイカットするとき正確なサイズのコ
イル52を有する保安タグ100 が得られるよう、保安タグ
100 の位置を非常に注意深く管理しなければならない。
ダイカットステップで保安タグ100 の調心が狂えば、保
安タグ100 が設計共振周波数から外れることもありう
る。
【0024】この発明は、誘電体基板14の周囲外縁20の
少なくとも1部に伸び、共振回路12の少なくとも1部を
囲んでいる電気的に不連続な導電部材つまりガードレー
ル36を提供する。ガードレール36は、同一の方法で、つ
まり、エッチングによって、またインダクターLと同一
の材料で製造しうる。ガードレール36を導電材料で製造
するのがここでは好適な方法であるが、誘電体基板14の
外縁20と共振回路12間に非導電バーリヤを形成して、ウ
ェブ形状のとき共振回路12を他の複数の共振回路から絶
縁するガートレール36を非導電材料(図5参照)で製造
できることは、当該技術に熟達する者に理解しうる。
【0025】米国ニュージャージー、ソロフェアーのチ
ェックポイント システムズ、 インコーポレーテッド
に与えられた米国特許第5,182,544 は、静電気放電(E
SD)保護装置を装備した特殊タイプの保安タグを示し
ている。この保安タグの両側には、もろい接続手段で共
振回路に電気的に接続されている全体として連続した
(つまり、保安タグ全体を囲んでいる)導電フレーム部
材がある。このフレーム部材は保安タグ共振回路のコン
デンサー各々の相対する両方のプレートをともに一時的
に接続しているので、全てのコンデンサープレートを同
一の電位に維持し、保安タグの製造、出荷及び貯蔵中静
電荷がコンデンサーにより放電しないようにしている。
保安タグを使用するとき、コンデンサープレート間の接
続が破壊される。もろい接続部が破壊された後でも、こ
のフレーム部材は、保安タグのインダクター側に位置し
たコンデンサープレートと電気的な接触状態を継続して
いる。
【0026】上記の米国特許第5,182,544 はコンデンサ
ーCのプレートをともに接続する、連続導電部材を保安
タグ周囲縁に取り付ける方法を教示する。この発明の保
安タグ10の導電部材36は上記米国特許と異なり、共振回
路12に電気的に接続されず、コンデンサーCのプレート
をともに電気的に接続すると言うことをしていない。そ
れとは異なり、導電部材36は、共振回路12を囲んでいる
ガードレールとして作用する。従って、保安タグ10を使
う前に、ビームや共振回路への接続部を破壊する必要が
ない。
【0027】誘電体基板の第1の側16にあるインダクタ
ーコイル26は、誘電体基板の第2の側18にあるコンデン
サープレート30よりも保安タグ10の縁20に近い。したが
ってこの好適な実施例では、導電部材36が主に、インダ
クター側、つまり、誘電体基板14の第1の側16に配置さ
れている。しかし、導電部材36a (図3参照)を誘電体
基板14の反対側18又は誘電体基板14の両側に配置しうる
ことは、当該技術に熟達した者には明らかである。導電
部材36が誘電体基板14の周囲縁20の一部だけに位置する
ように、1個以上のギャップか、不連続部38(又は38a)
が導電部材36(又は36a)内に設けてある。不連続部38の
サイズは違ってもよいが、エッチングプロセス後に導電
部材36(又は36a)内に明確な不連続部を生じるよう、不
連続部は大きくなければならない。
【0028】この好適な実施例では、導電部材に幅が約
0.508ミリメートル(0.02インチ)の1個の不連続部38
があるが、用途によってはこれより大きくしたり、小さ
くしうる。また、導電部材36がインダクターコイル26か
ら離れているので、導電部材36は共振回路12から電気絶
縁されている。この実施例では、少なくとも約0.508ミ
リメートル(0.02インチ)離すのが望ましいとされてい
る。しかし、導電部材36がインダクターコイル26から離
れているとしても、導電部材36とコイル26間に誘導結合
が生じうることは、当該技術に熟達した者にはわかるで
あろう。
【0029】図5は、配線図図4で示した保安タグ60
の、別の実施例を図5に示す。保安タグ10と同様、保安
タグ60は、好ましくはフレキシブルで、誘電体基板14と
同一の材料である一般に四角形の、平坦な絶縁体つまり
誘電体基板62を有する。誘電体基板62には、第1の側つ
まり基板の主面64、第2の側つまり基板の主面(図示し
ていない)、および周囲外縁20がある。保安タグ60の共
振回路エレメントとコンポーネントは、保安タグ10につ
いてのものと同一であり、導電材料がパターン化され、
誘電体基板62の両基板の主面に形成される。
【0030】第1導電パターン22は、誘電体基板62の第
1の側つまり面64に組付けられる。この面は保安タグ60
の頂部面として任意に選んだものである。また、図3に
示す導電パターン24と同一であるのが望ましい第2導電
パターン(図示していない)は、誘電体基板62の反対
側、つまり第2の側又は面に組付けられる。保安タグ60
は、全ての点で上記の保安タグ10と同一であるが、ただ
周囲外縁20を囲む導電部材38がない。その代わりに、保
安タグ60には、好ましくは誘電体基板62と同一の材料の
非導電ガード部材38b がある。このように、保安タグ60
の誘電体基板62には、誘電体基板62の外縁20と共振回路
12間に非導電バーリヤがある。
【0031】前述の通り、この発明の保安タグ10はウェ
ブ形状に加工してある。図7に、複数の保安タグ106 が
あるウェブ104 を示す。一般には、ウェブ104 には、4
行の保安タグと多数列の保安タグ(この図では4列であ
る)がある。保安タグ106 を相互にダイカットするか、
他の方法で物理的に分離する前に、ウェブ104 の個々の
共振回路を試験できるように、この発明では各保安タグ
106 を相互に電気絶縁してある。つまり、個々の共振回
路の導電路(図のハッチングした部分に導電性がある)
はウェブ104 内の他の複数の共振回路から電気絶縁して
ある。この発明では、個々の共振回路の外部トレース10
8 を囲む導電材料はエッチングして除去されている。個
々の絶縁共振回路を囲む導電材料110 のその他の部分
は、ウェブ104 の各共振回路で導電材料110 をエッチン
グするか不連続部112 を形成するかにより不連続にされ
る。
【0032】さらに、誘電体基板14の第1の側にある導
電路22は、誘電体基板14の反対側にある導電路24に電気
的に接続されている。共振回路がなおウェブ形状にして
おいて、共振回路を電気的に絶縁すれば、保安タグをダ
イカットする前に、個々の共振回路を試験でき、先行技
術の製造方法に比べて大きい利点が得られる。つまり、
共振回路形成プロセスの終了のときに、ダイカットする
サイズを前提として、不連続導電部材のガードレール36
(図1参照)がある保安タグ10を形成しうる。この発明
によって製造した保安タグ10は、延長ストリップの端を
相互に接続して形成するのが望ましい。第1の側16は、
典型的には、物品又は包装に保安タグ10を取り付けるの
に使用する接着剤で被覆され、保護剥離シート(図示し
ていない)を接着剤で取り付けてある。(物品に取り付
る直前に保安タグ10は剥離シートから剥離される。) 裏
紙( 図示していない) は保安タグ10の第2の側18に接着
剤で取り付けてある。以上の説明から、実施例が電子保
安装置に使用する保安タグを包含することがわかるであ
ろう。またこの技術分野に熟達した者は、発明思想から
逸脱することなく、この発明の上記の実施例に対する変
更ができることが理解されるであろう。従って、この発
明は、開示された個々の実施例に限定されるものでな
く、特許請求範囲の各項によって定義されるこの発明の
精神と範囲内での変更をも含むことを意図していること
が理解されるべきである。
【0033】
【発明の効果】この発明によると、製造プロセスの早い
段階でできるなら保安タグをウェブ100 からダイカット
する時点の前、各保安タグ102 の共振周波数を試験でき
るので有利である。プロセスのこのように早い段階で個
別保安タグ100 の共振周波数を測定できるので、製造プ
ロセスの以後の各段階で能率向上として直ぐフィードバ
ックできる。例えば、プロセスの1つのステップで、保
安タグ102 の誘電体基板各側に複数の導電路をともに溶
接するかまたは接続する。このステップを適切に実施す
れば、この共振回路は固有な共振周波数で、できるなら
保安タグを使用する装置の探知周波数又はその近くの周
波数で共振する。溶接実施後、共振回路が共振しないな
らば、その情報を利用して、不良な溶接で多数の保安タ
グを作ってしまう前に溶接プロセスを調整できる。さら
に、追加の時間と材料を費やす前に、製造プロセスの終
了時ではなく製造プロセスの早い時点で、所望周波数範
囲外で共振する共振回路を不良品とするか、あるいはも
っと容易には修正により対処できる。
【0034】このように、製造プロセスの早い時点で保
安タグ共振回路がなおウェブ形状である間に各保安タグ
共振回路の共振周波数を測定し、直ぐにこの情報をフィ
ードバックでき、オンラインプロセス調整で所定の範囲
外で共振する共振回路の共振周波数を訂正する。このよ
うにしてこのように早い時点でオンライン調整を実施し
ないときにくらべ、はるかに共振周波数に近い周波数で
共振回路が共振するように公差を厳密にできる。従っ
て、共振回路がなおウェブ形状である間に共振周波数を
試験できれば、有利である。
【0035】この発明は、各保安タグ誘電体基板周囲外
縁の一部、できるならその全てに伸びて、共振回路を囲
む非導電部材か、不連続導電部材であるガード部材を提
供する。したがって保安タグがウェブ形状にあるとき
に、各保安タグが相互に電気的に分離又は絶縁される。
それにより、製造プロセスの早い時点でできるならプロ
セス全体で、各保安タグの周波数とその他の特性を試験
し、保安タグを調整しうる。この保安タグをウェブから
ダイカットするときガード部材の一部をダイカットすれ
ば、ダイカットする保安タグの位置に関する公差を大き
くしうる。したがってインダクターコイルのサイズの均
一性が高くなり、共振周波数の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好適な実施例のプリント共振回路保
安タグの第1側の拡大平面図。
【図2】先行技術プリント共振回路保安タグの一方の側
の拡大平面図。
【図3】図1のプリント共振回路保安タグの第2側の拡
大平面図。
【図4】この発明の保安タグの好適な実施例で使用する
共振回路の配線図。
【図5】この発明の別の実施例のプリント共振回路保安
タグの第1側の拡大平面図。
【図6】プリント共振回路保安タグの先行技術ウェブ一
方の側の平面図。
【図7】この発明の好適な実施例のプリント共振回路保
安タグのウェブの一方の側の平面図。
【符号の説明】 10 保安タグ 12 共振回路 14 誘電体基板 16 基板の主面 18 基板の主面 20 周囲外縁 21 共振回路 22 第1導電パターン 24 第2導電パターン 26 コイル部分 28 導電ランド部 30 導電ランド部 32 ランド延長部 34 ディンプル 36 ガードレール 36a 導電部材 38 不連続部 38a 不連続部 38b 非導電ガード部材 50 保安タグ 52 インダクターコイル 60 保安タグ 62 誘電体基板 64 基板の主面 100 ウェブ 102 個別保安タグ 106 保安タグ 104 ウェブ 108 外部トレース 110 導電材料 112 不連続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルイス フランシスコ ソーラー ボーニ ン アメリカ合衆国 プエルト リコ 00653 グアニカ B−4, ウルバニザシオン プレイズ サンタ カレ 2 (72)発明者 ギヤリー トーマス マゾツキー アメリカ合衆国 ニユージヤージー州 08080 シーウエル, プルト ドライブ 5 (72)発明者 ロジヤー ジヤイ ピアス アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 19053 ラングホーン, ブリツジタウン パイク 31 (72)発明者 アンソニー フランク ピツコリー アメリカ合衆国 ニユージヤージー州 08106 オーダボン, ウエスト パイン ストリート 415 (72)発明者 マーク ジエイムス ランキン アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 19063 メデイア, イースト 6 スト リート 20

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の探知周波数範囲内の周波数の電磁
    エネルギーを利用して監視エリア内の保安タグの有無を
    探知する手段を含む電子的保安装置で使用するための保
    安タグであって、 第1基板の主面、その反対側の第2基板の主面、及び周
    囲外縁を有する誘導体;前記誘電体基板の第1面に配置
    された第1導電パターンと前記誘電体基板の第2面に配
    置された第2導電パターンを具備する少なくとも1個の
    共振回路であって所定の探知周波数範囲内の周波数で共
    振しうるもの;前記誘電体基板の周囲外縁の少なくとも
    1部に伸び、共振回路の少なくとも1部を囲む電気的に
    不連続な導電部材で、その共振回路がウェブ形状である
    とき保安タグの製造中共振回路を容易に試験しうるよ
    う、共振回路から実効的に電気絶縁されたもの、を具備
    している保安タグ。
  2. 【請求項2】 前記第1導電パターンが誘導性エレメン
    トを含み、また前記導電部材が誘電体基板の第1面に配
    置されていることを特徴とする、請求項1の保安タグ。
  3. 【請求項3】 前記導電部材が前記誘電体基板の第1面
    と第2面の両方に配置されていることを特徴とする、請
    求項2の保安タグ。
  4. 【請求項4】 前記導電部材が導電部材を不連続にする
    少なくとも1つのギャップを有し、その少なくとも1つ
    のギャップの幅が最小約0.508ミリメートル(0.02イン
    チ)であることを特徴とする、請求項1の保安タグ。
  5. 【請求項5】 前記共振回路が前記誘電体基板の各基板
    の主面にエッチングされたアルミニウムフォイルを有す
    ることを特徴とする、請求項1の保安タグ。
  6. 【請求項6】 前記導電部材がエッチングされたアルミ
    ニウムフォイルを含むことを特徴とする、請求項1の保
    安タグ。
  7. 【請求項7】 前記導電部材が電気絶縁に十分な所定の
    距離だけ共振回路から離れていることを特徴とする、請
    求項1の保安タグ。
  8. 【請求項8】 前記所定の距離が少なくとも約0.508ミ
    リメートル(0.02インチ)であることを特徴とする、請
    求項1の保安タグ。
  9. 【請求項9】 所定の探知周波数範囲内の周波数の電磁
    エネルギーを利用して監視エリア内の保安タグの有無を
    探知する手段を含む電子保安装置で使用するための保安
    タグであって、 第1の側、その反対の第2の側および周囲外縁を有する
    誘導体;前記誘電体基板の第1の側に配置された第1導
    電パターンと誘電体基板の第2の側に配置された第2導
    電パターンを具備する少なくとも1個の共振回路で所定
    の探知周波数範囲内の周波数で共振しうるもの;前記共
    振回路を電気的に絶縁し前記共振回路がウェブ形状であ
    るときに保安タグの製造中前記共振回路を容易に試験し
    うるよう、前記誘電体基板の周囲外縁の少なくとも1部
    に配置され前記共振回路の少なくとも1部を囲むガード
    部材;を具備する保安タグ。
  10. 【請求項10】 前記ガード部材が導電材料を含むこと
    を特徴とする、請求項9の保安タグ。
  11. 【請求項11】 前記ガード部材が不連続で前記共振回
    路から有効に電気絶縁されていることを特徴とする、請
    求項9の保安タグ。
  12. 【請求項12】 前記第1導電パターンが誘導エレメン
    トを含み、前記ガード部材が前記誘導エレメントを実質
    的に完全に囲んでいることを特徴とする、請求項9の保
    安タグ。
  13. 【請求項13】 前記ガード部材と前記誘電体基板が同
    一材料製であることを特徴とする、請求項12の保安タ
    グ。
  14. 【請求項14】 前記ガード部材が前記共振回路と同一
    の材料製であることを特徴とする、請求項12の保安タ
    グ。
  15. 【請求項15】 前記ガード部材が前記誘電体基板の第
    1の側に配置されていることを特徴とする、請求項9の
    保安タグ。
  16. 【請求項16】 前記ガード部材が前記誘電体基板の第
    1の側と第2の側の両側に配置されていることを特徴と
    する、請求項15の保安タグ。
  17. 【請求項17】 前記ガード部材が、ガード部材を電気
    的に不連続であるようにする、少なくとも1つのギャッ
    プを有することを特徴とする、請求項15の保安タグ。
  18. 【請求項18】 少なくとも1つのギャップの幅が最小
    約0.508ミリメートル(0.02インチ)であることを特徴
    とする、請求項17の保安タグ。
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