JPH11345077A - データの選択入力装置 - Google Patents

データの選択入力装置

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JPH11345077A
JPH11345077A JP15045498A JP15045498A JPH11345077A JP H11345077 A JPH11345077 A JP H11345077A JP 15045498 A JP15045498 A JP 15045498A JP 15045498 A JP15045498 A JP 15045498A JP H11345077 A JPH11345077 A JP H11345077A
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data
inclination
selection
input device
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JP15045498A
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Inventor
Yoko Oike
陽子 大池
Motoaki Yamanashi
素明 山梨
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ変換により出力された候補を選択する
際、装置を持ちかえたりすることなく、装置を把持して
いる手のみで操作でき、かつ、ボタンを押す操作が少な
い手持ちのデータの選択入力装置を提供すること。 【解決手段】 ペン型入力装置10には、表示部15が
設けられ、選択候補が表示され、本体ケーシング11を
傾けることにより、傾き検出部16に備えられた感圧セ
ンサ16a及び16cのいずれか一方に移動体16bが
当接して、これを押圧することによりケーシング11の
傾きを検知する。この検知した傾きにより制御部14が
表示部15に表示されたカーソル(図示せず)を移動さ
せる。カーソル19により支持された選択候補を確定ボ
タン18を押下して、確定して入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示部を有した、
手持ちの選択入力装置に関するものである。詳しくは、
本体部の傾きを検出することにより、簡易な操作でデー
タを選択し、入力できる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピューターなどで、かな漢字
変換等をして文字を入力する際の候補選択や、携帯式の
電話機の電話番号の選択など複数の選択候補から入力す
べきデータを選択するときは、CRTまたは液晶ディス
プレイ等の画面に表示される候補を、キーボード上の左
右カーソルキーやスペースキー等、または、画面上のマ
ウスポインター等を用いたり、装置のカーソルキーやス
クロールボタンなどを用いて選択していた。また感圧セ
ンサのついたタブレットのようなものを用いて、備え付
けのペンで候補をタッチすることにより、候補選択をす
ることも可能であった。
【0003】ここで、近年の装置の小型化において、手
持ち式のデータの選択入力装置が提案されている。例え
ば、本願出願人が、特願平9-146210号(未公
開)の出願書類において提案した、ペン先型の装置の移
動した軌跡を画像として取り込んで、文字認識する制御
部と、複数の文字を表示する表示装置と、操作のための
ボタンやスイッチ等が、ペン自体に組み込まれているペ
ン型の入力装置のようなものである。このペン型の入力
装置は、使用者が普通のペンを持つように装置を手で握
って文字を書くように動作すれば、ペン先の軌跡をコン
ピュータがジャイロスコープや加速度検出部などにより
検出し、その情報から、手書きの文字を認識する。この
場合、手書きの文字認識であるため、認識率が100%
ではなく、いくつかの文字の候補が、表示部に複数表示
される。このペンに組み込まれた表示部に表示された複
数の選択候補を、ペン型入力装置に設けられたボタンや
スイッチにより選択して、入力していた。従って、この
ペン型入力装置のような手持ち式のデータ選択入力装置
であれば、キーボードなどを連結しての入力や操作なし
に、このデータ選択入力装置だけで文字入力ができると
いう利点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ペン型の文字の入力装置をはじめとする手持ちのデータ
の選択入力装置では、極めて小さい装置でありながら、
複数の入力候補の中から入力すべき候補を選択して入力
するという複雑な操作が要求される。このような複雑な
操作のため多くの操作ボタンやキーを備えていた。さら
に、このように極めて小さな装置では、これらの多くの
操作ボタンやキーについて複雑な操作をする際には、選
択入力装置を持った手をいったん持ちかえたり、握るの
に使用している指以外の指で、いくつものボタンやスイ
ッチを操作しなければならず、操作が煩わしく操作性が
低くなるという問題があった。
【0005】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、装置を持ちかえたりすることなく、
装置を把持している利き手のみで操作でき、かつ、ボタ
ンを押す操作や、ボタン自体を減らし、データ入力が容
易な手持ちのデータの選択入力装置を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明のデータの選択入力装置では、
本体部と、文字や画像等からなる複数の選択候補データ
を並べて表示する表示手段と、前記表示手段により表示
された選択候補データの中から任意のものをカーソルに
より指示する指示手段と、前記指示手段により指示され
たデータを入力する入力手段と、本体部の傾斜を感知す
る傾斜感知手段とを備え、前記指示手段は、本体部の傾
きにより、前記傾斜感知手段が感知した情報に応じて、
前記カーソルを移動させて、異なる選択候補データを指
示をするカーソル移動手段を備えたことを特徴とする。
【0007】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、傾斜感知手段により本体部の傾斜を感知して、本体
部の傾き方向によりカーソルが指示する選択候補を変更
できるため、別途操作キー等を操作しなくてもカーソル
の移動方向を本体を傾けるだけで変えることができる。
そのため操作性の高いデータの選択入力装置とすること
ができる。
【0008】請求項2に係る発明のデータの選択入力装
置では、本体部と、文字や画像等からなる1又は複数の
選択候補データを表示する表示手段と、前記表示手段に
より表示された選択候補データを選択して指示する指示
手段と、前記指示手段により指示されたデータを入力す
る入力手段と、本体部の傾斜を感知する傾斜感知手段と
を備え、前記表示手段は、本体部の傾きにより、前記傾
斜感知手段が感知した情報に応じて、選択候補データを
表示する画面をスクロールさせて順次新たな選択候補デ
ータを表示させるスクロール手段を備えたことを特徴と
する。
【0009】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、傾斜感知手段により本体部の傾斜を感知して、本体
部の傾き方向により画面がスクロールする方向を変更で
き、別途操作キー等を操作しなくても本体を傾けるだけ
で画面のスクロール方向を変えて表示したい選択候補を
簡単に見ることができる。そのため、選択候補が見やす
い操作性の高いデータの選択入力装置とすることができ
る。
【0010】請求項3に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1又は請求項2に記載のデータの選択入
力装置の構成に加え、前記傾斜感知手段は、前記表示部
の表示方向に沿って対向配置された2つの感圧センサ
と、当該2つの感圧センサ間を移動可能に配置された移
動体とを備え、本体の傾斜に応じて前記移動体が移動し
て、前記いずれかの感圧センサを押圧することにより本
体部がいずれの方向に傾いているかが検出されるように
構成されたことを特徴とする。
【0011】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、簡単な構造の傾斜感知手段で、傾斜が感知され、装
置を小型化、簡易化することができ、装置の操作性を高
くすることができる。
【0012】請求項4に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のデー
タ選択入力装置の構成に加え、前記本体部を振ることに
より生じた加速度を検出するための加速度感知手段を更
に備え、前記加速度感知手段の加速度検出に応じてカー
ソルまたはデータ表示が、前記傾斜感知手段により検出
された本体部の傾斜方向に移動するように構成されたこ
とを特徴とする。
【0013】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、本体部を振るだけでカーソル移動又は画面スクロー
ルができ、装置を持った手を放したり持ち変えて別途操
作キー等を操作すること無く、傾斜した方にカーソル移
動や画面スクロールを簡単にでき、操作性の高い装置と
することができる。
【0014】請求項5に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項4に記載のデータの選択入
力装置の構成に加え、前記傾斜感知手段は、前記表示部
の表示方向に沿って延びる傾斜凹面を有し、その傾斜凹
面には前記表示方向に沿うように感圧センサが複数配置
され、移動体が当該傾斜凹面上を移動可能に配置され、
本体の傾斜に応じて前記移動体が移動し、前記感圧セン
サにより前記移動体の位置が感知されることにより、本
体の傾斜角が検出されるように構成され、前記検出され
た傾斜角に応じてカーソル移動またはデータ表示画面の
スクロールの速度を変化させる速度調整手段を備えてい
ることを特徴とする。
【0015】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、感圧センサを備えた傾斜凹面と移動体により本体部
が傾いた方向だけでなく、その傾きの大きさも感知でき
るため、角度に応じてカーソル移動や画面スクロールの
速度を変えることができる。そのため、更にデータを迅
速かつ確実に選択し入力しやすい操作性の高いデータの
選択入力装置とすることができる。
【0016】請求項6に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された
データの選択入力装置の構成に加え、前記表示手段は、
複数の行及び複数の列により前記選択候補データを表示
し、前記カーソル又は前記選択候補データの表示の移動
が行方向及び列方向に移動可能であり、前記傾斜感知手
段は、行方向及び列方向の傾斜が感知可能に構成されて
いることを特徴とする。
【0017】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、複数の行、列からなるデータを表示することがで
き、表示量が多く見やすく選択しやすく、さらに傾けた
方向にカーソル移動、画面スクロールが簡単に出来るた
め、更にデータの選択入力がしやすい操作性の高いデー
タの選択入力装置とすることができる。
【0018】請求項7に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のデー
タの選択入力装置の構成に加え、加速度検出部と、ジャ
イロスコープと、これらを制御する制御部とを備えた画
像若しくは文字を認識する認識部を備え、前記本体部
は、ペン型の形状を有し、前記データは、前記認識部で
認識したデータから予測される入力データの選択候補で
あることを特徴とする。
【0019】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、選択入力装置がペン型からなる小型の手書き文字の
認識装置の一部を成しており、選択入力の操作が多いこ
れらのデータの編集処理を極めて効率的に行うものであ
る。
【0020】請求項8に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項7に記載のデータの選択入力装置の構成
に加え、前記加速度検出部は、本体部に所定値以上の加
速度を加えた時のみ加速度信号を発生し、前記カーソル
移動手段または前記スクロール手段は、その加速度信号
に応答して前記カーソルを移動させ、又は選択候補の表
示をスクロールさせることを特徴とする。
【0021】この構成に係るデータの選択入力装置で
は、請求項7に記載のデータの選択入力装置に備えられ
た文字認識に用いる加速度検出部を兼ねて用いることに
より、構造を簡素化することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を一の実施の形態に
より、図面を参照して説明する。
【0023】図1は、本発明を具体化したペン型入力装
置10の概略構成図である。図1において、本発明のペ
ン型入力装置10の外形は、ケーシング11によりペン
形状をなしており、そのケーシング11の先端には、先
端部11a(以下ペン先11aという。)を有し、ケー
シング11の内部には、加速度検出部12、圧電振動ジ
ャイロ13、制御部14及び傾き検出部16が固定され
ている。また、ケーシング11の表面には、表示部15
と、変換ボタン17、確定ボタン18が設けられてい
る。
【0024】加速度検出部12は、ペン先11aの移動
方向を示す移動方向データの加速度を検出するものであ
り、X方向の加速度を検出するX方向加速度センサ12
a、Y方向の加速度を検出するY方向加速度センサ12
b及びZ方向の加速度を検出するZ方向加速度センサ1
2cとから構成されている。
【0025】尚、加速度検出部12から検出された加速
度は、積分することによりペン先11aの移動方向の速
度として検出され、更に積分すればペン先11aの移動
量を示す移動量データとして検出されることもここで述
べるまでもない。
【0026】また、圧電振動ジャイロ13は、ケーシン
グ11のZ軸回りの回転の角加速度、すなわち、ペン先
の回転の角加速度を検出するものであり、加速度検出部
12より検出されたX方向、Y方向、Z方向の加速度を
ペン先の回転を考慮して補正するものである。
【0027】そして、制御部14は、加速度検出部12
及び圧電振動ジャイロ13、傾き検出部16、変換ボタ
ン17、確定ボタン18、表示部15等と電気的につな
がっており、CPUや、各処理のためのプログラムを格
納したROMや、作業領域等の記憶領域を有するRAM
等から構成されて、バスを介して接続されている。
【0028】尚、制御部14の処理については、後述す
る。
【0029】また、表示部15は、ペン型入力装置10
の軸方向に長く設置され、制御部14により認識された
画像(第1のデータ)や、変換文字(第2のデータ)候
補など複数文字を横一列に表示する液晶パネルからなる
表示面にカーソル19が表示されるように構成される。
【0030】図2は、ペン型入力装置10の使用の状態
を示す図である。図2に示すように、ペン型入力装置1
0の表示部15には、選択候補である複数の漢字がケー
シング11の軸方向に横一列に表示されており、カーソ
ル19により現在選択されているデータが反転表示され
るようになっている。
【0031】なお、以降の実施の形態においては、説明
の都合上、文字認識を例にして実施の形態とするため、
第1のデータが画像で、第2のデータが変換文字として
扱うが、本発明は、文字認識に限定されるものではない
ので、第1のデータが仮名で、第2のデータが漢字であ
るなど、データの内容は、後述のデータ変換辞書14c
の内容により、変更が可能である。
【0032】傾き検出部16は、円筒状の本体を有し、
表示部15の傾きを検出するため、表示部15と同じ向
き、つまり本実施の形態においてはペン型入力装置10
の軸方向に長く設置され、感圧センサ16aおよび16
c、ボール状の移動体16bを備える。感圧センサ16
aと16cは、円筒形の傾き検出部16中の2つの相対
する底面部に配置される。すなわち本実施の形態におい
ては表示部15の両端の方向に相対して設置されている
ことになる。
【0033】ボール状の移動体16bは、円筒形の傾き
検出部16の中の、感圧センサ16aと16cの間に移
動自由に置かれ、ペン型入力装置10の軸方向を、鉛直
に対して垂直に把持した位置から左右に傾けることによ
り、移動体16bは、傾いた方向へ転がり、感圧センサ
16に接触すると、感圧センサ16aまたは16cが感
知する構造となっている。
【0034】なお移動体16bはボール状としたが、ボ
ール状でなくとも、ペン型入力装置10の傾きにより、
2つの感圧センサ16aおよび16cの間を移動可能な
形であればよい。但し、その構成によっては、金属製な
どある程度重量がある素材でにしたり、また、傾き検出
部16の側壁との間に一定の隙間を設けたり、或いは両
端の感圧センサ16a及び16cに空気穴を設けたり、
傾き検出部16の側壁は摩擦係数を低くくすること等、
移動体が本体の傾きに応じて円滑に移動するように構成
されていなければならない。
【0035】また、移動可能に配置された移動体16b
は、本実施形態の図に示すように転がりにより移動する
ものはもちろん、摺動して移動するものや、さらに移動
体が揺動可能に支持されて、揺動することにより移動す
るものであってもよい。なお揺動して移動する場合で
は、移動体を支持する傾き検出部16の筒状部分のよう
な側壁部分は不要である。
【0036】この傾き検出部16は、制御部14を通し
て、さらに表示部15と電気的に接続されている。表示
部15に変換する選択候補が表示される時、選択カーソ
ル19(反転、点滅など)は最初、図2のAに示すよう
に左端の初期位置に表示されるが、傾き検出部16の感
知した方向、例えば図2のBに示すように、図上右側が
下がっている場合は、感圧センサ16aの方向に移動体
16bが移動して、ケーシング11が右下がりになって
いると傾き検出部16が傾きの方向を検出するため、カ
ーソル19は右方向に一字分移動するよう制御される。
【0037】更に、このままペン型入力装置10のケー
シング11の軸方向を右下がりに保持すれば、一定間隔
の時間を経過すると、選択カーソルは更に感圧センサ1
6aの方向即ち更に一字分右方向に移動する。この次候
補へ移動する時間は、適宜選択できるが、あまり長時間
であれば、変換の効率が低くなり、あまり短ければ選択
のための判断時間が確保できないので、本実施形態では
約1秒に設定している。そのため、一秒間は、同じ候補
を選択カーソルで指示して確定を待つが、約1秒経過し
たら次候補を選択カーソルで指示して同様に確定を待
つ。このようにして、選択候補を次々カーソルで指示し
て確定を待つ。このようにして、カーソル19が、表示
部15の右端に達した場合、更にケーシング11を右下
がりの状態で保持したとすれば、更に未表示の選択候補
がある場合には、カーソル19はそのまま、表示部15
に表示し切れなかった選択候補が、画面が左方向にスク
ロールし、左端の文字は画面外に移動して表示されなく
なると共に、新たな選択候補となる文字が画面の右端に
一字現れて、カーソル19がこの新たに現れた選択候補
である文字を指示する。このようにして、未表示の選択
候補がすべて表示されるまで、表示部15の画面がスク
ロールされ、カーソル19は、新たな選択候補である文
字を次々指示することになる。
【0038】また、図2のCに示すように、ケーシング
11が、左下がりになれば、カーソル19も同様に左方
向へ移動し、左端にまで移動したら、次に画面が右方向
にスクロールされ、これまで表示されていた選択候補が
再度画面に現れて選択が可能になる。
【0039】なお、この方法では、ペン型入力装置の姿
勢を保持するだけで選択候補が次々指示されるため操作
量は少ないという利点があるが、選択候補の数が多い場
合は待ち時間が長くなり効率が悪い。そのような場合、
本実施の形態では、ケーシング11を略鉛直方向に振る
と、加速度検出部12が加速度を検知して、カーソル1
9が次候補を指示するように構成されている。この場
合、鉛直方向に限らず、いずれの方向でもよいが、加速
度Gがかかるようにケーシング11を振れば、振ると同
時にペン型入力装置を握った手で軽く机上を叩くように
すれば、所定の加速度の閾値を越えるとともに、振りす
ぎて移動体16bが躍るようなことがなく、誤動作を招
かない。この方法であれば、次の選択候補を見たり選択
したい場合にすぐさまに次候補を指示させることができ
る。
【0040】次に、カーソル19が表示部15の右端又
は左端にある場合には、前述のように未表示の選択候補
を表示するために画面をスクロールさせる必要がある。
このような場合も、そのまま1秒経過するのを待つか、
ケーシング11を、軽く振って画面をスクロールさせる
ことができる。
【0041】このようにして、本実施の形態の制御部1
4は、表示部15に次々選択候補を表示させ、指示させ
て所望の文字が表示されたところで確定ボタン18を操
作して入力させるように構成される。
【0042】この説明からも分かるように、傾き検出部
16は、従来の次候補・前候補キーの役割をするもので
ある。
【0043】なお、変換ボタン17は、使用者が、手書
き文字等の入力したデータ(第1のデータ)を、制御部
14中のデータ変換辞書14cを参照して、文字等(第
2のデータ)の候補に変換させる指示をするために押す
変換ボタンである。従って、このボタンを押して、上述
の本体を振った時のように次候補を選択することも可能
である。
【0044】次に、図3を参照して、制御部14におけ
る処理について説明する。図3は、本実施の形態の制御
部の信号処理を示すブロック図である。
【0045】まず、使用者がペン入力装置10のペン先
11aを、空中で或いは適当な平面に向かってふつうの
ペンで文字を書くがごとく移動させると、加速度検出部
12のX方向加速度センサ12a、Y方向加速度センサ
12b及びZ方向加速度センサ12cにより、ペン先1
1aの移動の加速度を検出し、圧電振動ジャイロ13
が、ペン先の回転の角加速度を検出する。
【0046】この加速度と角加速度は、制御部14の画
像データ認識部14aにて2次元の画像データに変換さ
れる。まず、積分されるなどして、ペン先11aの移動
量に比例する値、および移動方向、またペン先11aの
移動角度(ねじれ)が導き出される。前記移動量と移動
方向は、前記移動角度により補正され、ペン先11aが
移動した位置を3次元の座標データとして算出し、さら
に2次元に射影した画像データに変換する。
【0047】なお、この画像データ認識の処理に関し
て、詳しくは本出願人が先に出願した特願平9−146
210号の特許明細書に詳細に示されている。
【0048】次に、その2次元の画像データは、文字認
識部14bにて、データ変換辞書(本実施の形態におい
ては、画像データから文字への変換辞書)14cを参照
し、その画像データを文字認識する。文字認識について
は周知のパターマッチングの技術を利用して行われる。
【0049】その文字認識された結果、候補として挙げ
られた文字は、候補選択部14dへと処理が移行し、使
用者の選択指示に従って、候補選択をする。この使用者
の選択指示方法が、本発明の特徴でもある傾き検出部1
6を使用したものである。
【0050】選択された候補は、確定処理部14eに
て、確定処理を行い、記憶部14fに記憶される。
【0051】次に、このように構成されたペン型入力装
置10の動作を図4のフローチャートを参照して説明す
る。
【0052】まず、使用者が、ペン型入力装置10を用
いて、ケーシング11の先端部のペン先11aを移動さ
せ、文字を筆記する(ステップ1、以下、ステップをS
と記す。)。たとえば「未」と手書きする。
【0053】すると、加速度検出部12により、ペン先
11aの移動の加速度を検出し、圧電振動ジャイロ13
が、ペン先の回転の角加速度を検出する。
【0054】この加速度と角加速度は、制御部14の画
像データ認識部14aにて、2次元の画像データに変換
され、すなわちペン先11aが移動した軌跡が、平面上
の画像として認識される(S2)。
【0055】次に、使用者から、画像を文字に変換する
文字認識の指示があると、その2次元の画像データは、
文字認識部14bにて、データ変換辞書(本実施の形態
においては、画像データから文字への変換辞書)14c
を参照し、その画像データを文字認識し、候補を抽出す
る(S3)。
【0056】その文字認識された結果、候補として挙げ
られた文字は、候補選択部14dにて、表示部15に表
示される(S4)。たとえば図2のAに示すように
「木」「未」「天」「末」の順に候補が表示される。
【0057】この時、カーソル19が、初期位置である
1番目に表示されている文字に設定される(S5)。例
えば、その状態は図2のAに示すように1番目の候補
「木」に設定される。
【0058】次に使用者(本実施の形態では、右手でペ
ンを持つ状態とする)が、図2のBのように、ペン型入
力装置10を右に傾ければ、感圧センサ16cは感知せ
ず(S6・NO)、感圧センサ16aが感知し(S11
・YES)、選択カーソル19は右へ移動する場所があ
るため(S12.YES)、右に移動する(S13)。
なお、この場合に選択カーソル19が右端にあり、それ
以上右に移動できない場合は(S12・NO)、さらに
表示部15に表示されていない選択候補がある場合は
(S14・YES)、画面の方が左に移動してスクロー
ルされる。別の言い方をすれば、表示部15の左端の一
文字が消え、その代わり表示部15の右端に表示部に表
示しきれなかった選択候補が一文字画面表示され、ここ
をカーソル19が指示する。さらに、もう既に、選択候
補は表示し終わっていた場合は(S14・NO)、画面
上には変化がない。
【0059】また、図2のCのように、左へ傾ければ、
感圧センサ16cが感知し(S6・YES)、選択カー
ソル19は、移動する場所があれば(S7・YES)選
択カーソル19は左へ移動する(S8)。また、カーソ
ル19が左に移動するスペースがなく(S7・NO)、
選択候補であって、左スクロール(S15)によって、
選択候補が画面外に表示されなくなっている場合は、つ
まり未表示候補がある場合は(S9・YES)、画面が
スクロールして(S10)、一番左側に表れた選択候補
をカソール19が指示する。まったく、スクロールした
ことがない場合は、未表示候補は表示された選択候補
は、この画面より左側にはないことから(S9・N
O)、このままの状態を維持する。
【0060】そして、カーソルが右に移動(S13)、
カーソルが左に移動(S8)、画面が左にスクロール
(S15)、又は画面が右にスクロール(S10)した
後、さらにカーソル19の移動も画面スクロールもでき
なかった場合(S14・NO、S9・NO)には、変換
ボタン17を押し、或いはケーシング11を振って次候
補の選択をさせようとすれば(S16・YES)、再度
上述のように、感圧センサ16a、16cの感知(S
6,S11)の判断から始めるフローを繰り返すが、移
動体16bが移動して感圧センサ感知(S6、S11)
が変わらない限り同じフローを示すことになる。
【0061】次候補の選択を指示しない場合は、所定時
間、ここでは現在選択されている選択候補が選択されて
からの時間が1秒間経過したかが判断され(S17)、
1秒経過していない場合は(S17・NO)、現在選択
されている選択候補で確定するとして確定ボタン18を
押さなければ(S18・NO)、次候補指示(S16・
YES)か、確定ボタン18を押すまで(S18・YE
S)入力待機となる。1秒経過するまでは、S16・N
O、S17・NO、S18・NOの間で待機のループが
形成される。
【0062】また、1秒経過すれば(S17・YE
S)、次候補に選択が移ることになる。なお、既知の構
成であるため詳述しないが、経過時間の判断は、候補選
択がなされると、図示しないカウンタメモリtのタイム
カウンタがリセットされ(t=0)、ゼロからカウント
し、S17でこのカウンタメモリの数字と比較され、t
>1のときに経過時間が経過したと判断されるものであ
る。ここで確定ボタン18が押されれば、その時に選択
していた選択候補が入力されるデータとして確定され入
力される(S19)。
【0063】このように、ペン型入力装置10の傾きに
よって、選択カーソル19で選択する選択候補を変更し
て(S6〜S15)、次に、使用者の確定ボタン18の
押下で確定指示があると(S17・YES)、確定部1
4eにて、選択カーソル19がある位置の候補が確定さ
れ(S19)、記憶部14fに記憶される。
【0064】なお、本実施の形態では、以下のような変
形実施が可能である。
【0065】前述の次候補を指示させるには、本実施の
形態で示したような方法の他、他の方法として、さらに
強く机上を叩くようにして移動体16bを感圧センサ1
6a/16cから瞬間的に浮かせて、この感圧センサ1
6a/16cからの信号を利用するような方法も可能で
ある。この方法については詳しくは説明しないが、加速
度検出部12を有さないようなデータの選択入力装置に
おいて利用することができる。
【0066】更に、装置のペン先に相当する部分及び他
端部に感圧センサーなどを設け、これを利用するような
態様も考えられる。
【0067】又、本実施の形態の傾き検出部16は、円
筒形の形状をなすものであったが、これを中央部の断面
積を大きくしたたる型のような中央部付近に円周外方向
に突出した部分を設け、移動体16bを球体にしたもの
が考えられる。他にも、中央部に円周外方向にV字型等
の溝を突出させたようなものも考えられる。
【0068】図5では、このたる型の傾き検出部161
を示す。このような形状の傾き検出部16であると、水
平方向に近い姿勢でケーシング11の姿勢を保持すれ
ば、多少水平から外れた角度、この場合であると水平か
らプラスマイナス15°程度でケーシング11を保持し
たとしても、移動体16bは、両底面の感圧センサ16
a/cとの接触を離れ中央部に保持される。そのため、
16a、16cのいずれの感圧センサも押圧しないた
め、図4のフローチャートのS6とS11の間の待ちル
ープ(S6・NO、S11・NO)を形成でき、無用な
カーソルの移動や、スクロールをさせないで、1の選択
をした状態を維持することができる。
【0069】また、図1に示す本実施の形態の傾き検出
部や図5に示す今説明したたる型の傾き検出部16以外
にも、ラグビーボール状の形状の傾き検出部16も考え
られる。
【0070】以下、このラグビーボール状の傾き検出部
16を用いたデータの選択入力について説明する。図6
はこのラグビーボール状の傾き検出部16を用いたペン
型入力装置10である。傾き検出部16は、楕円の長軸
を中心に回転させて形成される細長回転楕円体であり、
全体が所謂ラグビーボール状の形状である。この回転楕
円体の回転軸方向が表示部15の長手方向と平行に配置
されている。内部は中空で、感圧センサ16a/cが中
央部の一部を除き、内部全面に貼着されており、回転楕
円体の回転軸に対し垂直な面で、これらが分割されて、
夫々の感圧センサ16a1、16a2,16a3/16
c1,16c2,16c3となっている。従って、各感
圧センサは、円周方向に帯状に形成されていることにな
る。
【0071】このため、傾き検知部16の内面は、表示
部15の表示方向に沿って延びる傾斜凹面を形成するこ
とになり、その傾斜凹面には表示部15の表示方向に沿
うように感圧センサ16a1、16a2,16a3/1
6c1,16c2,16c3が配置されている。
【0072】図7は、このラグビーボール状の傾き検出
部16を表わした図である。この図の左側がペン型入力
装置10のペン先に当たる部分方向とする。即ち、図7
に示すように感圧センサ16a/cは、前述の実施の形
態のように両端部に配置されるものでなく、前記傾き検
出部16の内部全体に配置されている。そして、感圧セ
ンサ16a/16cは図に示すように、中央部の感圧セ
ンサのない部分を挟んで夫々16a1、16a2,16
a3/16c1,16c2,16c3のベルト状の環状
に形成された3つの部分からなる。内部には、金属製の
球体からなる移動体16bが移動自由に配設されてい
る。
【0073】ここで、ペン型入力装置10を図2のBの
ように傾けると、図7に示す傾き検出部16は同様に右
下がりになるように傾き、内部に配置された移動体16
bは、水平状態では中央部16b1の位置にあるが、図
7で右の方へ移動し、16b2の位置まで移動し、更に
傾けると16b3の位置まで移動する。このように移動
することにより、移動体16bが、感圧センサ16a3
から、16a2、16a1上を移動して行く。そうする
と、移動体16bの自重により、感圧センサの検出位置
が変わって行く。この感圧センサ16aの検出位置によ
り、ケーシング11の傾きが検出される。
【0074】具体的には、感圧センサのない中央部と1
6a3との境界においての回転楕円体の回転軸と平行な
直線との成す角θ3は、本例ではおよそ5度である。つ
まり、図7で言えば、傾き検出部16の傾きがおよそ5
度以内であれば、移動体16bは、中央部に止まってお
り、感圧センサ16a3上には移動しないことになる。
更に、傾き検出器16を傾けていくと移動体16bは1
6b2の位置まで移動する。この場合は、移動体16b
は、感圧センサ16a3と16a2の間に移動する。こ
の場合のθ2角度はおよそ15度である。同様に、θ1
の角度は、およそ30度である。
【0075】即ち、傾き検出器16の傾斜角が0度から
約5度の間では、移動体16bは感圧センサのない中央
部にあり、傾斜角が約5度から約15度では、感圧セン
サ16a3上に、約15度から約30度では感圧センサ
16a2上に、約30度以上では、感圧センサ16a1
上に移動体が移動し、感圧センサは、その情報を検知す
る。
【0076】そして、ケーシング11の角度により異な
った情報が得られるため、この情報に基づいて、表示部
15でのカーソル19の移動速度及び画面スクロールの
速度を制御部14により可変的に制御するものである。
【0077】次に、図8は、上記表示の速度を制御する
フローチャートであり、本フローチャートを説明する。
まず、全体の制御は図4に示すフローチャートと同様で
あるが、本制御の手順は図4のS17における所定時間
の経過による制御の代わりに実行される。
【0078】まず、移動体16bの位置が、16a1又
は16c1の位置にあるか判断される(S171)。も
し移動体16bがこの位置にあれば(S171・YE
S)、感圧センサにより前述のように検出されるからで
ある。この位置は傾き検出部16のペン先に相当する側
と反対の端部、即ち図2のBに示すように右下がりで、
その角度は約30度以上と最も大きい角度で、傾けられ
ている。即ち、この場合はユーザが速く選択を変えるこ
とを望んでいると解される。そのため、次の表示に移る
時間を他の時間に比較して0.6秒と最短にしてある。
もちろんこの待機時間は適宜変更できるものであり、ユ
ーザのレベルに合わせて自由に変えられるようにしても
よい。
【0079】ここで、現在の選択候補が選択されてから
0.6秒経過したかどうか判断され(S172)、0.
6秒経過する前に(S172・NO)、確定の指示があ
った場合(S173・YES)を除き、0.6秒経過す
ればS6に移行して、次の選択候補を選択する手順が繰
り返される(S6〜S15)。
【0080】もし、移動体16bが16a1又は16c
1の位置にない場合は(S171・NO)、16a2又
は16c2の位置にあるかどうか判断され(S17
4)、もし、ここに移動体16bがあれば(S174・
YES)、傾斜角度はおよそ15度から30度の間にあ
るため、S172における待機時間よりやや長い0.8
秒の待機時間となるようにしている(S175)。ここ
で、現在の選択候補が選択されてから0.8秒経過した
かどうか判断され(S175)、0.8秒経過する前に
(S175・NO)、確定の指示があった場合(S17
6・YES)を除き、0.8秒経過すればS6に移行し
て、次の選択候補を選択する手順が繰り返される(S6
〜S15)。
【0081】もし、移動体16bが16a2又は16c
2の位置にない場合は(S171・NO)、16a3又
は16c3の位置にあるかどうか判断され(S17
7)、もし、ここに移動体16bがあれば(S177・
YES)、傾斜角度はおよそ5度以下から15度の間に
あるため、S175における待機時間より更に長い最大
1秒の待機時間となるようにしている(S178)。こ
こで、現在の選択候補が選択されてから1秒経過したか
どうか判断され(S178)、1秒経過する前に(S1
78・NO)、確定の指示があった場合(S179・Y
ES)を除き、1秒経過すればS6に移行して、次の選
択候補を選択する手順が繰り返される(S6〜S1
5)。
【0082】もし、移動体16bが16a3又は16c
3の位置にない場合は(S171・NO)16a1/1
6c1又は16a1/16c1の位置にあるか再び判断
され、いずれかの位置で移動体を検出する待ちのループ
になって待機する(S171・NO,S174・NO,
S177・NO)。
【0083】それぞれ、現在選択中の選択候補に対して
確定ボタン18を押すか、上述の本体を振る等の確定さ
せる手段により、確定の指示がされ(S173・YE
S、S176・YES、S179・YES)、選択中の
文字等が、確定入力される(S19)。この構成の選択
入力装置によれば、傾け方だけで、カーソルが選択を移
動する速度が変えられるため、表示部の文字等が他のキ
ーやボタンを使用せずに片手で極めて容易に入力できる
候補の選択が、効率よく且つ確実にできる。
【0084】以上、一の発明の実施の形態及び変形例を
もって本発明を説明したが、本発明は、特許請求の範囲
に記載された範囲を逸脱しない限り、本実施の形態には
限定されるものではない。
【0085】例えば、本実施の形態のように文字認識の
候補選択の他にも、かな漢字変換や、機械翻訳などの変
換候補の選択の際にも利用できる。
【0086】さらに、本実施の形態においては、装置の
形状を、操作性の上からペン型、または棒状としたが、
平面状や箱形などの他の形でも実現は可能である。
【0087】また、例えば携帯電話に見られるように、
縦長形状に、横長の表示画面がついているものがある
が、この場合は、装置自体の傾きではなく、表示画面の
傾きを検出する向きに、傾き検出部を設ける必要があ
る。
【0088】本発明のペン型入力装置によれば、その装
置を握って文字を手書きし、その手書き文字から、文字
認識によって得られた文字候補の中から所望の文字を選
択する際、装置を右または左に傾けるだけで、選択カー
ソル19が移動するので、ペン型入力装置の握り方を変
えることなく、装置を持っている利き手のみで操作で
き、入力するのに非常に効率がよい。
【0089】ここで表示部15についても、以下のよう
な変形実施ができる。まず、本実施の形態では、文字列
が一行の場合を例にして説明したが、本発明の表示部は
複数行且つ複数列の表示をし、これを選択するように構
成することもできる。
【0090】この場合は、鉛直方向をZ軸として、これ
に垂直で相互に直交するX軸とY軸を考えると、X軸方
向の傾きと、Y軸方向の傾きを検知する傾き検知手段を
複数有することで、画面上の上下左右に、カーソルを移
動したり、また、画面をスクロールさせることができ
る。更に、傾き検出部16の形状を、球状にして、X方
向の傾きとY方向の傾きとを同時に検出するような構成
にしてもよい。
【0091】なお、本発明の選択入力装置は、本実施の
形態のペン型入力装置に限定されることなく、種々の形
状をもって実施できることは言うまでもなく、例えば、
手帳のように使用できる複数行を表示する手持ちのコン
ピュータや、画面上でカーソルを移動して行うゲーム機
や、携帯式の電話の電話番号の選択など、手持ちの装置
を傾けることにより、選択的に入力をするものであれ
ば、あらゆる用途にも適用できるものである。
【0092】なお、本発明でいうカーソル19とは、画
面の一部を選択的に指示できるものであればよく、下線
を表示するものだけでなく、白黒反転、点滅、枠、矢印
や指の図形等による指示も含まれる。要は、画面上のポ
イントができればよい。
【0093】従って、カーソルを、人や飛行機などの図
形として、これを装置を傾けることで移動させ、ゲーム
を進行するようなものも考えられる。
【0094】本実施の形態においては、傾き検出部16
は、装置の軸方向に長く設置され、2つの相対して置か
れた感圧センサの間を、移動体16bが移動する構造の
傾き検出部或いは変形例で示したラグビーボール状の内
部に感圧センサを有する構造のものを例に挙げたが、も
ちろんこれらに限定されるものではなく、振り子を用い
たポテンショメータやトルクバランス式、さらに静電容
量式の水準器など装置の傾きを検出できるもので有れば
よい。更に、ジャイロスコープ13や加速度検出部12
を有するものであれば、これらに傾きを検出させるよう
な構成でもよい。もちろん感圧センサに限らず、機械的
なメカニズムによるもの、電気的な接触や抵抗、磁界の
変化、静電容量の変化などさまざまな手段がとられ得
る。
【0095】さらに、ラグビーボール状の傾き検出部1
6中央部付近にCCDカメラを埋め込み、ボールの位置
をとらえて、カメラからの角度をチェックする。その角
度が、ペン頭方向に広がれば広がるほど、カーソル等の
移動を右へ速くする。同様にペン先方向に広がれば広が
るほどカーソル等の移動を左へ速くするようなものも考
えられる。
【0096】また、一番ペン頭に近いところにCCDカ
メラを設置すれば、ラグビーボール状の形状にもよる
が、例えば0度から58度又は122度から180度で
は、カーソル等を右へ移動し、62度から90度又は9
0度から118度では、カーソルを左へ移動し、0度又
は180度に近ければ近いほど、右に速く移動し、90
度に近いほど左に速くするような構成も採ることができ
る。
【0097】以上、本発明を一の実施の形態で説明した
が、上記説明した変形例以外でも変形して実施でき、本
実施の形態に何ら限定されることなく、特許請求の範囲
の記載を逸脱しない限り、種々変形して実施できること
は言うまでもない。
【0098】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、請求項1
に係る発明のデータの選択入力装置では、傾斜感知手段
により本体部の傾斜を感知して、本体部の傾き方向によ
りカーソルが指示する選択候補を変更できるため、別途
操作キー等を操作しなくてもカーソルの移動方向を本体
を傾けるだけで変えることができる。そのため操作性の
高いデータの選択入力装置とすることができる。
【0099】請求項2に係る発明のデータの選択入力装
置では、傾斜感知手段により本体部の傾斜を感知して、
本体部の傾き方向により画面がスクロールする方向を変
更でき、別途操作キー等を操作しなくても本体を傾ける
だけで画面のスクロール方向を変えて表示したい選択候
補を簡単に見ることができる。そのため、選択候補が見
やすい操作性の高いデータの選択入力装置とすることが
できる。
【0100】請求項3に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1又は請求項2に記載のデータの選択入
力装置の効果に加え、傾斜感知手段が、簡単な構造で傾
斜が感知され、装置を小型化、簡易化することができ、
装置の操作性を高くすることができる。
【0101】請求項4に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のデー
タ選択入力装置の効果に加え、本体部を振るだけでカー
ソル移動又は画面スクロールができ、装置を持った手を
放したり持ち変えて別途操作キー等を操作すること無
く、傾斜した方にカーソル移動や画面スクロールを簡単
にでき、装置の操作性を高めることができる。
【0102】請求項5に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のデー
タの選択入力装置の効果に加え、感圧センサを備えた傾
斜凹面と移動体により本体部が傾いた方向だけでなく、
その傾きの大きさも感知できるため、角度に応じてカー
ソル移動や画面スクロールの速度を変えることができ
る。そのため、カーソルを早く移動させたり、スクロー
ルの速度を上げたりして候補選択が素早くできる一方
で、必要な場合はゆっくり移動、或いは停止させて確実
な選択と入力が可能になっているため、更に操作性の高
いデータの選択入力装置とすることができる。
【0103】請求項6に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された
データの選択入力装置の効果に加え、前複数の行、列か
らなるデータを表示することができ、表示量が多く見や
すく選択しやすく、さらに傾けた方向にカーソル移動、
画面スクロールが簡単に出来るため、更にデータの選択
入力がしやすい操作性の高いデータの選択入力装置とす
ることができる。
【0104】請求項7に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のデー
タの選択入力装置の効果に加え、加選択入力装置がペン
型からなる小型の文字の手書き入力装置の一部を成して
おり、選択入力の操作が多いこれらのデータの編集処理
を極めて効率的に行うものである。
【0105】請求項8に係る発明のデータの選択入力装
置では、請求項7に記載のデータの選択入力装置の効果
に加え、請求項7に記載のデータの選択入力装置に備え
られた文字認識に用いる加速度検出部を兼ねて用いるこ
とにより、構造を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のペン型入力装置の概略構成図で
ある。
【図2】本実施の形態の操作イメージ図である。
【図3】ペン型入力装置の制御部の信号処理を示すブロ
ック図である。
【図4】ペン型入力装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図5】本実施の形態のペン型入力装置の傾き検出部1
6の変形例を示す概略構成図である。
【図6】本実施の形態のペン型入力装置の傾き検出部1
6の更に別の変形例を示す概略構成図である。
【図7】ペン型入力装置の制御部の信号処理を示すブロ
ック図である。
【図8】図7で示すペン型入力装置の変形例の経過時間
による制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ペン型入力装置 11 ケーシング 11a 先端部 12 加速度検出部 14 制御部 14d 候補選択部 14e 確定処理部 14f 記憶部 15 表示部 16 感圧センサ 17 変換ボタン 18 確定ボタン 19 カーソル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体部と、 文字や画像等からなる複数の選択候補データを並べて表
    示する表示手段と、 前記表示手段により表示された選択候補データの中から
    任意のものをカーソルにより指示する指示手段と、 前記指示手段により指示されたデータを入力する入力手
    段と、 本体部の傾斜を感知する傾斜感知手段とを備え、 前記指示手段は、本体部の傾きにより、前記傾斜感知手
    段が感知した情報に応じて、前記カーソルを移動させ
    て、異なる選択候補データを指示をするカーソル移動手
    段を備えたことを特徴とするデータの選択入力装置。
  2. 【請求項2】 本体部と、 文字や画像等からなる1又は複数の選択候補データを表
    示する表示手段と、 前記表示手段により表示された選択候補データを選択し
    て指示する指示手段と、 前記指示手段により指示されたデータを入力する入力手
    段と、 本体部の傾斜を感知する傾斜感知手段とを備え、 前記表示手段は、本体部の傾きにより、前記傾斜感知手
    段が感知した情報に応じて、選択候補データを表示する
    画面をスクロールさせて順次新たな選択候補データを表
    示させるスクロール手段を備えたことを特徴とするデー
    タの選択入力装置。
  3. 【請求項3】 前記傾斜感知手段は、 前記表示部の表示方向に沿って対向配置された2つの感
    圧センサと、 当該2つの感圧センサ間を移動可能に配置された移動体
    とを備え、本体の傾斜に応じて前記移動体が移動して、
    前記いずれかの感圧センサを押圧することにより本体部
    がいずれの方向に傾いているかが検出されるように構成
    されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    データの選択入力装置。
  4. 【請求項4】 前記本体部を振ることにより生じた加速
    度を検出するための加速度感知手段を更に備え、 前記加速度感知手段の加速度検出に応じてカーソルまた
    はデータ表示が、前記傾斜感知手段により検出された本
    体部の傾斜方向に移動するように構成されたことを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のデータ
    選択入力装置。
  5. 【請求項5】 前記傾斜感知手段は、 前記表示部の表示方向に沿って延びる傾斜凹面を有し、 その傾斜凹面には前記表示方向に沿うように感圧センサ
    が複数配置され、 移動体が当該傾斜凹面上を移動可能に配置され、 本体の傾斜に応じて前記移動体が移動し、前記感圧セン
    サにより前記移動体の位置が感知されることにより、本
    体の傾斜角が検出されるように構成され、 前記検出された傾斜角に応じてカーソル移動またはデー
    タ表示画面のスクロールの速度を変化させる速度調整手
    段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のいずれかに記載のデータの選択入力装置。
  6. 【請求項6】 前記表示手段は、複数の行及び複数の列
    により前記選択候補データを表示し、 前記カーソル又は前記選択候補データの表示の移動が行
    方向及び列方向に移動可能であり、 前記傾斜感知手段は、行方向及び列方向の傾斜が感知可
    能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項5のいずれかに記載されたデータの選択入力装置。
  7. 【請求項7】 加速度検出部と、ジャイロスコープと、
    これらを制御する制御部とを備えた画像若しくは文字を
    認識する認識部を備え、 前記本体部は、ペン型の形状を有し、 前記データは、前記認識部で認識したデータから予測さ
    れる入力データの選択候補であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項6のいずれかに記載のデータの選択入力
    装置。
  8. 【請求項8】 前記加速度検出部は、本体部に所定値以
    上の加速度を加えた時のみ加速度信号を発生し、 前記カーソル移動手段または前記スクロール手段は、そ
    の加速度信号に応答して前記カーソルを移動させ、又は
    選択候補の表示をスクロールさせることを特徴とする請
    求項7に記載のデータの選択入力装置。
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