JPH11344303A - レーザ干渉測長器 - Google Patents

レーザ干渉測長器

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JPH11344303A
JPH11344303A JP10150380A JP15038098A JPH11344303A JP H11344303 A JPH11344303 A JP H11344303A JP 10150380 A JP10150380 A JP 10150380A JP 15038098 A JP15038098 A JP 15038098A JP H11344303 A JPH11344303 A JP H11344303A
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JP
Japan
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laser
light
polarization
laser beam
plate
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JP10150380A
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English (en)
Inventor
Akira Higuchi
朗 樋口
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高分解能でかつ再現性良く正確な測定が可能で
あるとともに、高価なコーナーキューブが不要なレーザ
干渉測長器を提供する。 【解決手段】レーザ光源2から出射される互いに直交す
る直線偏光で且つ異なる周波数f1 ,f2 を有する2つ
のレーザ光A,Bを複屈折板11で分離し、レーザ光A
は偏光ビームシフタ12と移動体5に設けられた反射鏡
17との間を1/4波長板15を介して2往復させたあ
と、再度複屈折板11に入射させるとともに、レーザ光
Bは1/2波長板13を通過させて偏光ビームシフタ1
2と参照鏡16との間を1/4波長板15を介して2往
復させたあと、1/2波長板14を通過させて再度複屈
折板11に入射させ、この複屈折板11でレーザ光Aと
レーザ光Bを合成したあと、受光部3で測定された光信
号を電気信号に変換して測定ビート信号を抽出し、基準
となる参照ビート信号とを演算部4で比較演算するよう
にしてレーザ干渉測長器を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2点間の相対距離
あるいは変位を高精度に測定するためのレーザ干渉測長
器に関するものであり、特に、微小な高精密移動が要求
されるX−Yテーブルなど移動体の相対距離あるいは変
位を測定するのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりレーザ干渉測長器は、非接触状
態での相対距離や変位の測定が可能であることから、露
光装置や描画装置等で使用されるX−Yテーブルなどの
移動体の位置測定などに多用されている。
【0003】この種のレーザ干渉測長器は、図3,4に
示すように、互いに直交する直線偏光で且つ異なる周波
数f1 ,f2 を有するレーザ光を出射するレーザ光源2
と、上記レーザ光に基づいて移動体5との相対距離を測
定する光学測定部20,30と、これら光学測定部2
0,30からの光信号を電気信号に変換して測定ビート
信号を抽出する受光部3と、上記測定ビート信号と基準
となる参照ビート信号とを比較演算する演算部4とから
構成したものがあった。なお、受光部3は受光素子6と
偏光板7とから構成されていた。
【0004】また、図3に示すレーザ干渉測長器の光学
測定部20は、レーザ光源2から出射される互いに直交
した直線偏光で且つ異なる周波数f1 ,f2 を有する2
つのレーザ光A,Bを分離及び合成する偏光ビームスプ
リッタ21と、ビームベンダ22と、コーナーキューブ
23と、移動体5の2点に設けられたレーザ光A,Bを
反射する反射鏡26,27と、これらの反射鏡26,2
7と上記偏光ビームスプリッタ21及びビームベンダ2
2との間の光路にそれぞれ設けられた2つの1/4波長
板24,25とから構成されていた。
【0005】そして、レーザ光源2から互いに直交する
直線偏光で且つ異なる周波数f1 ,f2 を有するレーザ
光を出射すると、上記偏光ビームスプリッタ21により
2つのレーザ光A,Bに分離される。この時、周波数が
1 で且つ紙面に平行な直線偏光(以下、P偏光とい
う)を有するものをレーザ光A、周波数がf2 で且つ紙
面に垂直な直線偏光(以下、S偏光という)を有するも
のをレーザ光Bとすると、上記レーザ光Aは偏光ビーム
スプリッタ21を通過して反射鏡26との間を往復移動
する。この時、移動体5が移動していれば周波数がf1
±Δf1 となる。また、レーザ光Aは反射鏡26との間
を1往復する間に1/4波長板24を2回通過して偏光
面が90°変化するためにS偏光に変換され、偏光ビー
ムスプリッタ21の偏光分離面21aで反射されてコー
ナーキューブ23へ進み、コーナーキューブ23、偏光
ビームスプリッタ21で反射されたあと、再度反射鏡2
6との間を往復移動する。この時、周波数はf1 ±2Δ
1 となり、また、1/4波長板24を2回通過してP
偏光に変換されるため、反射鏡26により反射されたレ
ーザ光Aは上記偏光ビームスプリッタ21を通過して受
光部3で受光される。他方、レーザ光Bは上記偏光ビー
ムスプリッタ21で反射されたあと、さらにビームベン
ダ22で反射され、反射鏡27との間を往復移動する。
この時、移動体5が移動していれば周波数がf2 ±Δf
2 となり、また、反射鏡27との間を1往復する間に1
/4波長板25を2回通過して偏光面が90°変化する
ためにP偏光に変換される。これにより反射鏡27に反
射されたレーザ光Bは偏光ビームスプリッタ21を通過
してコーナーキューブ23へ進み、コーナーキューブ2
3で反射されたあと、再び偏光ビームスプリッタ21を
通過し、ビームベンダ22で反射されて反射鏡27との
間を往復移動する。この時、周波数はf2 ±2Δf2
なり、また、1/4波長板25を2回通過してS偏光に
変換されるため、反射鏡27により反射されたレーザ光
Bは上記偏光ビームスプリッタ21の偏光分離面21a
で反射され受光部3で受光されるようになっていた(特
開平4−254701号公報参照)。
【0006】また、図4に示すレーザ干渉測長器の光学
測定部20は、レーザ光源2から出射される互いに直交
した直線偏光で且つ異なる周波数f1 ,f2 を有する2
つのレーザ光A,Bを分離及び合成する偏光ビームスプ
リッタ31と、3つのコーナーキューブ32,33,3
4と、移動体5に設けられたレーザ光Aを反射する反射
鏡38と、この反射鏡38と上記偏光ビームスプリッタ
31との間に設けられた参照鏡37と、これら参照鏡3
7や反射鏡38と上記偏光ビームスプリッタ31との間
に設けられた1/4波長板35と、前記コーナーキュー
ブ34と上記偏光ビームスプリッタ31との間に設けら
れた1/4波長板36とから構成されている。
【0007】そして、レーザ光源2から互いに直交する
直線偏光で且つ異なる周波数f1 ,f2 を有するレーザ
光を出射すると、上記偏光ビームスプリッタ31により
2つのレーザ光A,Bに分離される。この時、周波数が
1 で且つP偏光を有するものをレーザ光A、周波数が
2 で且つS偏光を有するものをレーザ光Bとすると、
上記レーザ光Aは上記偏光ビームスプリッタ31を通過
して反射鏡38との間を往復移動する。この時、移動体
5が移動していれば周波数がf1 ±Δf1 となり、ま
た、1/4波長板35を2回通過してS偏光に変換され
るため、帰還したレーザ光Aは偏光ビームスプリッタ3
1で反射されてコーナーキューブ33へ進み、コーナー
キューブ33、偏光ビームスプリッタ31の偏光分離面
31aで反射されたあと、再度反射鏡38との間を往復
移動する。この時、周波数はf1 ±2Δf1 となり、ま
た、1/4波長板35を2回通過してP偏光に変換され
るため、上記偏光ビームスプリッタ31を通過してコー
ナーキューブ34へ進み、コーナーキューブ34で反射
されて再度偏光ビームスプリッタ31へ進む。この時、
レーザ光Aはコーナーキューブ34との間を1往復する
間に1/4波長板36を2回通過して再度S偏光に変換
されるため、偏光ビームスプリッタ31の偏光分離面3
1aで反射されてコーナーキューブ32へ進み、コーナ
ーキューブ32で反射されたあと、再度偏光ビームスプ
リッタ31で反射されて受光部3で受光される。他方、
レーザ光Bは上記偏光ビームスプリッタ31の偏光分離
面31aで反射されたあと、コーナーキューブ32で反
射され、再度偏光ビームスプリッタ31の偏光分離面3
1aで反射されたあとコーナーキューブ34へ進み、コ
ーナーキューブ34で反射されて偏光ビームスプリッタ
31へ進む。この時、レーザ光Bはコーナーキューブ3
4との間を1往復する間に1/4波長板36を2回通過
してP偏光に変換されるため、偏光ビームスプリッタ3
1を通過して参照鏡35との間を1往復する。この時、
レーザ光Bは参照鏡35との間を1往復する間に1/4
波長板35を2回通過してS偏光に変換されるため、偏
光ビームスプリッタ31の偏光分離面31aで反射され
てコーナーキューブ33へ進み、コーナーキューブ33
で反射されたあと、さらに偏光ビームスプリッタ31の
偏光分離面31aで反射されて、再度参照鏡35との間
を1往復する。この時、レーザ光Bは参照鏡35との間
を1往復する間に1/4波長板35を2回通過してP偏
光に変換されるため、上記偏光ビームスプリッタ31を
通過して受光部3で受光されるようになっていた。
【0008】そして、これらの光学測定部1で測定され
たレーザ光A,Bは受光部3の偏光板7で合成されたあ
と受光素子6にて電気信号に変換されて測定ビート信号
として取り出され、この測定ビート信号と基準となる参
照ビート信号とを演算部4で比較演算することにより移
動体5の移動に伴う相対距離を測定するようになってい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示す光学測定部20を持つレーザ干渉測長器は、偏光ビ
ームスプリッタ21により分離された2つのレーザ光
A,Bの光路が異なり、コモンパス系の光学経路を構成
していないことから、移動体5との間の空間に空気の揺
らぎや温度変化があると、2つのレーザ光A,Bの光路
はそれぞれ異なった影響を受けることになり、この影響
の差が測定誤差を発生させるといった課題があった。
【0010】また、振動に対しても、2つのレーザ光
A,Bの光路が異なることから、それぞれの光路が影響
を受けて測定誤差となるというように、空気の揺らぎ、
温度変化、振動といった環境変化に対して不安定であ
り、信頼性の点で低いものであった。
【0011】その為、図3に示すレーザ干渉測長器を、
例えば大気中で用いられる露光装置用X−Yテーブルの
位置測定に用いると、空気の揺らぎ、温度変化、振動と
いった環境変化を受け、また、真空中で用いられる描画
装置用X−Yテーブルの位置測定に用いると、温度変
化、振動といった環境変化を受けるため、いずれにおい
てもXテーブルやYテーブルの正確な位置決めができな
かった。
【0012】一方、図4に示す光学測定部30を持つレ
ーザ干渉測長器は、偏光ビームスプリッタ31により分
離した2つのレーザ光A,Bの光路を同軸化した、いわ
ゆるコモンパス系の光学系経路を構成してあることか
ら、空気の揺らぎ、温度変化、振動といった環境変化を
受けても2つのレーザ光A,Bの光路はそれぞれ同じだ
け影響を受けるために相殺することができ、基本的には
正確な測定が可能であるものの、光学測定部30を構成
する偏光ビームスプリッタ31や1/4波長板35,3
6、あるいはコーナーキューブ32,33,34の製造
誤差によって偏波が混入しやすく、その結果、干渉信号
に非線形誤差が入り、測定誤差を悪化させてしまうとい
った課題があった。
【0013】しかも、偏光特性の良い偏光ビームスプリ
ッタ31や1/4波長板35,36、あるいはコーナー
キューブ32,33,34を精度良く製作することは難
しく、特に三角錐状をしたコーナーキューブ32,3
3,34の各面を高精度に加工することは非常に難しい
ため、図4に示すレーザ干渉測長器は非常に高価なもの
になってしまうといった課題があった。
【0014】
【発明の目的】本発明の目的は、上記課題を解消し、高
分解能でかつ再現性良く正確な測定が可能であるととも
に、高価なコーナーキューブが不用なレーザ干渉測長器
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、互いに直交する直線偏光で且つ異なる周波数
を有する2つのレーザ光を出射するレーザ光源と、上記
2つのレーザ光に基づいて移動体との相対距離を測定す
る光学測定部と、該光学測定部からの光信号を電気信号
に変換して測定ビート信号を抽出する受光部と、上記測
定ビート信号と基準となる参照ビート信号とを比較演算
する演算部とからなるレーザ干渉測長器において、前記
光学測定部は、レーザ光源から出射される2つのレーザ
光を分離及び合成する複屈折板と、2つの1/2波長板
と、互いに直角な2つの偏光分離面を有する偏光ビーム
シフタと、1/4波長板と、参照鏡と、移動体に設けら
れた反射鏡とからなり、前記複屈折板により分離される
2つのレーザ光の一方は、片方の1/2波長板によって
他方のレーザ光と偏光状態を揃えて前記偏光ビームシフ
タを通過させ、通過させた一方のレーザ光を前記参照鏡
との間で2往復させるとともに、通過させた他方のレー
ザ光を前記反射鏡との間で2往復させ、再度2つのレー
ザ光を上記偏光ビームシフタを通過させたあと、一方の
レーザ光をもう片方の1/2波長板により他方のレーザ
光と偏光状態を異ならしめたあと、前記複屈折板で合成
し、前記受光部により測定ビート信号として抽出するよ
うにしたことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、上記レーザ光源と上記光
学測定部の複屈折板との間にビームデバイダを配置し、
該ビームデバイダによってほぼ強度が等しい2つのレー
ザ光に分離するとともに、それぞれのレーザ光を上記複
屈折板へ入射させ、2つの光学測定部を構成してレーザ
干渉測長器を構成したものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は本発明に係るレーザ干渉測長器の概略
を示す正面図である。このレーザ干渉測長器は、互いに
直交する直線偏光で且つ異なる周波数f1 ,f2 を有す
る2つのレーザ光A,Bを出射するレーザ光源2と、上
記2つのレーザ光A,Bに基づいて移動体5との相対距
離を測定する光学測定部1と、この光学測定部1からの
光信号を電気信号に変換して測定ビート信号を抽出する
受光部3と、上記測定ビート信号と基準となる参照ビー
ト信号とを比較演算する演算部4とから構成されてい
る。なお、受光部3は受光素子6と偏光板7とから構成
されている。
【0018】また、上記光学測定部1は、レーザ光源2
から出射される2つのレーザ光A,Bを分離及び合成す
る複屈折板11と、2つの1/2波長板13,14と、
互いに直角な2つの偏光分離面12a,12bを有する
偏光ビームシフタ12と、1/4波長板15と、参照鏡
16と、移動体5に設けられた反射鏡17とからなり、
上記複屈折板11、偏光ビームシフタ12、1/4波長
板15、参照鏡16、及び反射鏡17は順次一直線上に
並設してある。
【0019】次に、この光学測定部1での光の進み具合
について説明する。なお、図1においてレーザ光A,B
の偏光状態がP偏光である時を△、S偏光である時を●
としてそれぞれ示してある。
【0020】まず、レーザ光源2から互いに直交する直
線偏光で且つ異なる周波数f1 ,f2 を有する2つのレ
ーザ光A,Bを複屈折板11へ向けて出射すると、複屈
折板11によって2つのレーザ光A,Bに分離される。
なお、分離直後におけるレーザ光Aの周波数をf1 、偏
光状態をP偏光とし、レーザ光Bの周波数をf2 、偏光
状態をS偏光とする。
【0021】上記複屈折板11により分離された2つの
レーザ光A,Bは、それぞれを偏光ビームシフタ12へ
入射させるのであるが、このうち、測定光路を構成する
レーザ光Aは偏光状態がP偏光であるため、偏光ビーム
シフタ12の偏光分離面12bを通過し、反射鏡17と
の間を往復移動する。この時、移動体5が移動していれ
ば、レーザ光Aの周波数はf1 ±Δf1 となり、また、
レーザ光Aは反射鏡17との間を1往復する間に1/4
波長板15を2回通過して偏光面が90°変化するた
め、S偏光に変換される。反射鏡17より帰還したレー
ザ光Aは、偏光ビームシフタ12の偏光分離面12b、
さらに偏光分離面12aで順次反射され、再度反射鏡1
7との間を往復移動する。この時、レーザ光Aの周波数
はf1 ±2Δf1 となり、また、反射鏡17との間を1
往復する間に1/4波長板15を2回通過して偏光面が
90°変化するため、P偏光に変換される。そして、反
射鏡17より帰還したレーザ光Aは、偏光ビームシフタ
12の偏光分離面12aをそのまま通過して複屈折板1
1へ入射する。
【0022】一方、参照光路を構成するレーザ光Bは、
複屈折板11により分離され、偏光ビームシフタ12へ
入射させるまえに片方の1/2波長板13を通過させる
ことにより偏光状態をP偏光に変換し、偏光ビームシフ
タ12の偏光分離面12aを通過させて参照鏡16との
間を往復移動させる。この時、レーザ光Bの周波数は参
照鏡16が固定されているためにf2 のままで、参照鏡
16との間を1往復する間に1/4波長板15を2回通
過して偏光面が90°変化するためにS偏光に変換され
る。参照鏡16より帰還したレーザ光Bは、偏光ビーム
シフタ12の偏光分離面12b、さらに偏光分離面12
aで順次反射され、再度参照鏡16との間を往復移動す
る。この時もレーザ光Bの周波数に変化はなく、参照鏡
16との間を1往復する間に1/4波長板15を2回通
過するためP偏光に変換される。そして、参照鏡16よ
り帰還したレーザ光Bは、偏光ビームシフタ12の偏光
分離面12aをそのまま通過して複屈折板11へ進むの
であるが、この時、レーザ光Bの偏光状態はレーザ光A
と同じP偏光であるため、もう片方の1/2波長板14
で偏光状態をS偏光に変換させて複屈折板11へ入射さ
せる。
【0023】かくして、複屈折板11へ入射したレーザ
光Aとレーザ光Bは合成され、受光部3の偏光板7を通
過させて受光素子6で受光することにより、ドップラー
シフトによって周波数変調された光信号を電気信号に変
換し、測定ビート信号として取り出し、この測定ビート
信号と基準となる参照ビート信号とを演算部4で比較演
算することにより移動体5の相対距離を測定する。
【0024】このように、本発明のレーザ干渉測長器
は、測定光路を構成するレーザAは反射鏡17との間を
2往復させるダブルパスの光学系であるため、移動体5
の移動量に対して4倍に増幅して検出することができる
ため、高分解能な測定が可能である。
【0025】また、上記複屈折板11、偏光ビームシフ
タ12、1/4波長板15、参照鏡16、及び反射鏡1
7は順次一直線上に並設し、レーザ光Aの測定光路とレ
ーザ光Bの参照光路とを同軸化してコモンパス系の光学
経路を構成してあることから、空気の揺らぎ、温度変
化、振動等の環境変化があっても正確な測定が可能であ
り、再現性良く測定することができる。特に、複屈折板
11から参照鏡16までの光学長(差動光路)を図4に
示す従来の光学測定部20と比較して短くできるため、
環境変化をより一層受け難い構造とすることができる。
【0026】しかも、図4に示す従来の光学測定部20
のように、コーナーキューブが不用であることから偏波
の混入が少なく、非線型誤差を低減することができる。
即ち、複屈折板11や1/2波長板13、あるいは1/
4波長板15に製造誤差があり、例えば、P偏光に微弱
なS成分が混入してもこのS成分は最終的に偏光ビーム
シフタ12の偏光分離面12bで除去することができる
ため、測定誤差となる成分が受光部3に取り込まれるこ
とを防ぐことができる。
【0027】次に、本発明に係るレーザ干渉測長器の応
用例を図2(a)(b)により説明する。
【0028】このレーザ干渉測長器は、基本的に図1と
同様の構造をしたものであるが、レーザ光源2と複屈折
板11との間にビームデバイダ8を配置し、このビーム
デバイダ8によって強度の等しい2つのレーザ光P,Q
に分離し、2つの光学測定部1,1’を構成してある。
なお、受光側には2つの受光部3,3’を設けてある。
【0029】このように、レーザ光源2と複屈折板11
との間にビームデバイダ8を設け、2つの光学測定部
1,1’を形成することにより、移動体5の2つの測定
点M,Nからの相対距離を測長し、これらの相対距離を
比較することで、移動体5のヨーイング誤差を求めるこ
とができる。
【0030】また、移動体5の2つの測定点M,Nから
の相対距離を平均することにより、測定点Mと測定点N
の中間位置を測定することもできる。
【0031】なお、ビームデバイダ8とは、ガラスから
なる平行平面板であり、入射側から第2面のうちレーザ
光が反射する部分に金属膜を蒸着してハーフミラー部8
aとし、前記ハーフミラー部8aで反射されたレーザ光
が第1面により反射する部分を鏡面8bとしたものであ
る。
【0032】なお、本実施形態では光ヘテロダイン測長
について説明したが、これに限られるものではなく、例
えば2光束干渉による干渉縞の強度変化を測定する、い
わゆるDC干渉を利用した測長器にも適用できる。
【0033】さらに、図2に示す本発明の応用例では、
1/2波長板13,14、1/4波長板15をそれぞれ
一つの光学素子により構成した例を示したが、2つの光
学測定部1,1’ごとに各々2個ずつ配置したものでも
良いことは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、互いに
直交する直線偏光で且つ異なる周波数を有する2つのレ
ーザ光を出射するレーザ光源と、上記2つのレーザ光に
基づいて移動体との相対距離を測定する光学測定部と、
該光学測定部からの光信号を電気信号に変換して測定ビ
ート信号を抽出する受光部と、上記測定ビート信号と基
準となる参照ビート信号とを比較演算する演算部とから
なるレーザ干渉測長器において、前記光学測定部は、レ
ーザ光源から出射される2つのレーザ光を分離及び合成
する複屈折板と、2つの1/2波長板と、互いに直角な
2つの偏光分離面を有する偏光ビームシフタと、1/4
波長板と、参照鏡と、移動体に設けられた反射鏡とから
なり、前記複屈折板により分離される2つのレーザ光の
一方は、片方の1/2波長板によって他方のレーザ光と
偏光状態を揃えて前記偏光ビームシフタを通過させ、通
過させた一方のレーザ光を前記参照鏡との間で2往復さ
せるとともに、通過させた他方のレーザ光を前記反射鏡
との間で2往復させ、再度2つのレーザ光を上記偏光ビ
ームシフタを通過させたあと、一方のレーザ光をもう片
方の1/2波長板により他方のレーザ光と偏光状態を異
ならしめたあと、前記複屈折板で合成し、前記受光部に
より測定ビート信号として抽出するようにしたことによ
って、空気の揺らぎ、温度変化、振動等の環境変化があ
っても正確な測定が可能であり、再現性良く測定するこ
とができる。
【0035】しかも、コーナーキューブが不用であるこ
とから、偏波の混入が少なく、非線型誤差を低減するこ
とができるとともに、安価に信頼性の高いレーザ干渉測
長器を製作することができる。
【0036】その為、このレーザ干渉測長器を例えば露
光装置用X−Yテーブルや描画装置用X−Yテーブルに
用いれば、長期間にわたって高精度の測定を再現性良く
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ干渉測長器を示す正面図であ
る。
【図2】本発明のレーザ干渉測長器を用いた応用例を示
す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図
である。
【図3】従来のレーザ干渉測長器の一例を示す正面図で
ある。
【図4】従来のレーザ干渉測長器の他の例を示す正面図
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに直交する直線偏光で且つ異なる周波
    数を有する2つのレーザ光を出射するレーザ光源と、上
    記2つのレーザ光に基づいて移動体との相対距離を測定
    する光学測定部と、該光学測定部からの光信号を電気信
    号に変換して測定ビート信号を抽出する受光部と、上記
    測定ビート信号と基準となる参照ビート信号とを比較演
    算する演算部とからなるレーザ干渉測長器において、上
    記光学測定部は、前記レーザ光源から出射される2つの
    レーザ光を分離及び合成する複屈折板と、2つの1/2
    波長板と、互いに直角な2つの偏光分離面を有する偏光
    ビームシフタと、1/4波長板と、参照鏡と、移動体に
    設けられた反射鏡とからなり、前記複屈折板により分離
    される2つのレーザ光の一方は、片方の1/2波長板に
    よって他方のレーザ光と偏光状態を揃えて前記偏光ビー
    ムシフタを通過させ、通過させた一方のレーザ光を前記
    参照鏡との間で2往復させるとともに、通過させた他方
    のレーザ光を前記反射鏡との間で2往復させ、再度2つ
    のレーザ光を上記偏光ビームシフタを通過させたあと、
    一方のレーザ光をもう片方の1/2波長板により他方の
    レーザ光と偏光状態を異ならしめたあと、前記複屈折板
    で合成し、前記受光部により測定ビート信号として抽出
    するように構成して移動体との相対距離を測定するよう
    にしたことを特徴とするレーザ干渉測長器。
  2. 【請求項2】上記レーザ光源と上記光学測定部の複屈折
    板との間にビームデバイダを配置し、該ビームデバイダ
    によってほぼ強度が等しい2つのレーザ光に分離すると
    ともに、それぞれのレーザ光を上記複屈折板へ入射さ
    せ、2つの光学測定部を構成した請求項1に記載のレー
    ザ干渉測長器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097924A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 形状測定装置および測定方法
JP2015004673A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツングDr. Johannes Heidenhain Gesellschaft Mitbeschrankter Haftung 干渉計
JP2015528575A (ja) * 2012-09-19 2015-09-28 ハルビン インスティテュート オブ テクノロジーHarbin Institute Of Technology 高速且つ高解像度のヘテロダイン干渉測定方法及びシステム

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