JPH11343963A - ラジアルピストンポンプ - Google Patents
ラジアルピストンポンプInfo
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Abstract
の変化で起こるすべり軸受内のカム軸の衝撃が防止され
るラジアルピストンポンプを提供する。 【解決手段】 カム軸の回転軸に対して半径方向に整列
されたシリンダと、シリンダ内でばね部材の力に抗して
半径方向可動に配設されたピストンとを有し、ピストン
がカムの回転運動により半径方向外側へ、ばね部材によ
り半径方向内側へ押圧され、ピストンがピストンの半径
方向内側位置で圧送媒体の入口室と連絡する少なくとも
1個の入口を有し、ピストンの半径方向外向き運動で圧
送媒体が吐出室に押し込まれ、カム軸がカムの両側に配
設されたすべり軸受に支承され、引張手段を介して駆動
されるラジアルピストンポンプであって、吐出区域(環
状路52)とすべり軸受(20、22)の少なくとも一
方との間に圧力連絡路(88)を設けてなる。
Description
半径方向に整列されたシリンダと、シリンダ内でばね部
材の力に抗して半径方向可動に配設されたピストンとを
有し、ピストンがカムの回転運動により半径方向外側
へ、ばね部材により半径方向内側へ押圧され、ピストン
がピストンの半径方向内側位置で圧送媒体の入口室と連
絡する少なくとも1個の入口を有し、ピストンの半径方
向外向き運動で圧送媒体が吐出領域に押し込まれ、カム
軸がカムの両側に配設したすべり軸受に支承され、引張
手段により駆動されるラジアルピストンポンプに関す
る。
ンポンプは知られている。シリンダ内のピストンの交互
の半径方向内向き又は外向き運動によって、周知のよう
に圧送媒体例えば油が送給される。このようなラジアル
ピストンポンプは例えば自動車で車高調整系統のために
使用される。この場合ラジアルピストンポンプの駆動は
自動車の内燃機関により駆動されるベルト伝動装置によ
って行われる。ラジアルピストンポンプのカム軸の回転
運動を発生するために、ベルトがラジアルピストンポン
プの駆動輪に作用する。この場合ラジアルピストンポン
プの配列に従ってベルト伝動装置により、半径方向方向
ベクトルを有するベルト力がカム軸に作用する。このベ
ルト力の方向ベクトルと絶対値はおおむね一定である。
ンポンプのピストンによって伝達される液圧力がカム軸
に負荷される。この液圧力も半径方向方向ベクトルを有
する。ラジアルピストンポンプのピストンの数に応じ
て、部分液圧力からなるラジアルピストンポンプの合成
液圧力が生じる。この場合この合成液圧力の大きさと方
向ベクトルは、ラジアルピストンポンプを規定通りに使
用するときに回転するカム軸の回転数に従って変化す
る。定常なベルト力に可変の液圧力が重なるから、これ
から合成される可変の半径方向力がカム軸に働く。カム
軸を支えるすべり軸受によってこの半径方向合力(以下
では支持力とも称する)を取除かなければならない。
きく、液圧が大きければ、これから生じる液圧力はベル
ト力より大きな値を取り、液圧力の作用方向に応じて、
カム軸に作用する合力の方向の変化を生じる。このため
カム軸は液圧力によって、ベルト力に抗してすべり軸受
に押し付けられる。この場合実際の合成液圧力はカム軸
の合成支持力の方向ベクトルを決定し、それとともにす
べり軸受内のカム軸の位置を定める。
化によって摩耗が増すだけでなく、騒音発生いわゆるノ
ッキングが生じる欠点がある。特にラジアルピストンポ
ンプが吸込みを絞られ、大幅に抑制されて操作されると
きは、ラジアルピストンポンプのどのピストンも圧送媒
体を送給しないため、液圧力の欠如によりカム軸の整列
がベルト力だけで行われる段階が現れる。この段階の開
始又は終了とともに合成支持力の方向ベクトルが突然変
化するから、すべり軸受内でカム軸の往復動が起こる。
方向ベクトルのいずれについても、連続的にではなく急
激に変化する。ラジアルピストンポンプのピストンが送
給を開始するか中止するかによって、液圧力とベルト力
との重なりから生じる合成支持力が急変する。
軸受を圧送媒体、例えば油で潤滑することは知られてい
る。特に吸込調節式ラジアルピストンポンプではたいて
いこの油が著しく泡立つので、圧送媒体の封入空気によ
ってすべり軸受内のカム軸に混合摩擦が生じる。この混
合摩擦はすべり軸受内のカム軸の上述の衝撃を緩衝する
には十分でない。
り、カム軸に作用する液圧力の変化で起こるすべり軸受
内のカム軸の衝撃が防止される上位概念に基づく種類の
ラジアルピストンポンプを提供することである。
題は、請求項1に挙げた特徴を有するラジアルピストン
ポンプによって解決される。ラジアルピストンポンプの
吐出領域と少なくとも一方のすべり軸受との間に圧力連
絡路があることによって、すべり軸受とカム軸の間の軸
受すきまに切れ目のない油膜を供給することが可能であ
り、それがカム軸の半径方向運動の緩衝をもたらすとい
う利点がある。これによってカム軸とすべり軸受の機械
的接触による騒音発生が回避されるから、ラジアルピス
トンポンプが全体として低騒音で動作し、特にカム軸に
作用する液圧力とベルト力の重なりによるノッキングを
抑制することができる。
ラジアルピストンポンプのケーシングに穿設した通路か
らなり、この通路の少なくとも1つの出口がすべり軸受
に接続するようになっている。これによってラジアルピ
ストンポンプの吐出領域からすべり軸受へと圧送媒体の
体積流れを形成し、それがすべり軸受の潤滑と緩衝を受
け持つことが可能になる。
区域に導くならば好都合である。これによってすべり軸
受の全軸受面によく配分することができるので、特に良
好な緩衝と潤滑が得られる。
絡路がカム軸に作用する引張手段の力、特にベルト張力
の方向ベクトルに対して±90°好ましくは±50°特
に±30°の区域に接続するようになっている。こうし
て特にカム軸がベルト張力により軸受胴に押し付けられ
るすべり軸受区域でまず圧力の上昇が起こるから、ベル
ト張力の方向にすべり軸受の特に良好な緩衝を生じさせ
ることができるという利点がある。
絡路がすべり軸受の周囲に好ましくは対称に配列された
複数個の開口に接続するようになっている。これによっ
てカム軸とすべり軸受の間の軸受すきまに均一な油膜を
形成することができるから、特に大きな液圧力にベルト
張力が逆向きに重なるラジアルピストンポンプでは、す
べての半径方向にすべり軸受の大きな緩衝が可能である
という利点がある。
求項に挙げたその他の特徴で明らかである。
詳述する。
0の断面図を示す。ラジアルピストンポンプ10は段付
き穴14を穿設したケーシング12を有する。段付き穴
14を形成するために、ケーシング12は以下で詳述し
ない複数個の部材からなることができる。これらの部材
は適当な手段で互いに耐圧結合されている。段付き穴1
4は、カム18を担持するカム軸16を収容するために
利用される。カム軸16を支えるためのすべり軸受20
又は22がカム18の両側に配設されている。該すべり
軸受は夫々ケーシング12の段付き穴14に挿入、例え
ば圧入した軸受胴24からなる。カム軸16はすべり軸
受20及び22の区域に大きな直径の部分26又は28
を有する。この部分の外径は軸受胴24の内径に整合す
る。これらの直径は前記部分26、28又は軸受胴24
の間に僅かな軸受すきま30が残るように互いに調整さ
れている。軸受すきま30は後で改めて説明するよう
に、すべり軸受20又は22のための潤滑剤を収容する
ために利用される。またカム軸16はカム軸16の耐圧
支承を受け持つパッキン32又は34(図2参照)に通
されている。
38に対して半径方向に整列されたシリンダ36がケー
シング12に穿設されている。異なるラジアルピストン
ポンプ10でシリンダ36の数は様々である。1個だけ
のシリンダ36又は複数個の場合によってはカム18の
周囲に均一に配列されたシリンダ36を設けることがで
きる。各シリンダ36の中には、ピストン40が通さ
れ、ばね部材42の力でカム18に押し付けられる。ば
ね部材42は、一方ではシリンダ36を閉じるストッパ
44に、他方ではピストン40の底部46に支えられ
る。ピストン40はカップ状に形成され、開口部がスト
ッパ44の方向に配設されている。ピストン40の壁部
には、少なくとも1個の入口48が設けられ、図示の例
ではピストン40の周囲に対称に4個の入口48が配列
されている。
2に配設された環状路52に通じている。穴50と環状
路52の間に弁54が配設され、その弁体がばね部材
(図示しない)の力に抗して穴50と環状路52の間の
連絡路を閉鎖する。環状路52はラジアルピストンポン
プ10の吐出側接続部56と連絡する。
8を形成する。入口室58は少なくとも1個の通路60
を介してラジアルピストンポンプ10の吸込側接続部5
7と連絡する。
段付き穴62と連絡する。段付き穴62の小さな直径の
部分64から分岐路66がすべり軸受20に通じてい
る。部分64には、絞り68又はオリフィス(図示しな
い)が配設されている。段付き穴62の段70はストレ
ーナ72を受ける。絞り68の直径は0.1ないし0.
5mm特に0.15ないし0.3mmであることが好ま
しい。ストレーナ72の目開きはしぼり68の直径より
やや細かく、0.1ないし0.4mmであることが好ま
しい。
を有する。貫通孔74は一方では分岐路66と連絡し、
他方では軸受胴24の同軸の環状溝76に接続する。環
状溝76はカム軸16の前記部分26の方向に開放され
ている。
担持し、これに駆動輪82が少なくとも1個の固定手段
84で固定される。駆動輪82はカップ形に形成され、
ラジアルピストンポンプ10のケーシング12を取り囲
む。駆動輪82はその自由端に図示しない駆動ベルトの
ための受け面86を有する。
て形成された軌道輪110に支えられる。軌道輪110
はカム18に支えられる。カム18と軌道輪110の間
にすべり軸受ブシュ112が配設され、軌道輪110に
圧入されている。カム軸16は貫通孔114を有する。
貫通孔114は一方ではカム18の周囲に接続し、他方
ではラジアルピストンポンプ10の中の吸込領域と連絡
する。該吸込領域は吸込側接続部57と連絡する。こう
して例えば回転軸38に対してある角で通る穴として穿
設された貫通孔114に、吸込側接続部57の圧力、例
えばタンク圧力に相当する圧力が働く。貫通孔114
は、カム18の軸方向長さで見て、その中央区域に接続
することが好ましい。
下記の機能を有する。
は知られているから、この明細書の範囲内ではこれに詳
しく触れないことにする。引張手段であるベルト(図示
しない)によって駆動輪32、それとともにカム軸16
が回転させられる。カム軸16の回転に従ってその上に
遊転不能に固設されたカム18が一緒に回転するから、
カム18と接触するピストン40が偏心率に応じて半径
方向に往復運動を行う。この場合ピストン40は、ばね
部材42によってカム18と常に接触させられるから、
交互の内向き及び外向きの半径方向運動が行われる。内
向き運動では入口48が入口室58と連通されるから、
ピストン40の内側室が送給される媒体例えば油で満た
される。ピストン40の続く半径方向外向き運動によっ
て、この圧送媒体は、シリンダ36とピストン40に取
り囲まれた室の容積の減少により、穴50に押し込まれ
る。こうして弁54が開放されるから、圧送媒体が環状
路52に移動し、ここから段付き穴62を経てラジアル
ピストンポンプ10の吐出側接続部56に到達する。複
数個のピストン50を配設した場合は、これらのピスト
ンがすべて上述の原理により媒体を環状路52へ圧送す
る。従って、環状路52は、ラジアルピストンポンプ1
0の吐出領域にある。
き穴62、その部分64及び分岐路66によってすべり
軸受20との圧力連絡路が構成される。この場合、部分
64に配設されたしぼり68は、ポンプの前記吐出領域
からすべり軸受20へ流れる圧送媒体の体積流れを制限
するために使用される。すべり軸受20は入口室58の
方向に密封されていないから、ラジアルピストンポンプ
10の前記吐出領域と前記吸込領域との間にすべり軸受
20を介して循環が生じる。この場合しぼり68の調整
に従って正確な体積流れを整定することができる。絞り
68に前置したストレーナ72によって、万一送られた
不純物がすべり軸受20に入り込むことが回避される。
不純物はストレーナ72で分離される。こうして絞り6
8の詰まりも回避される。
とによって、軸受すきま30に油膜(圧送媒体が油の場
合)が供給される。軸受すきま30への油膜の配分は環
状溝76によって行われる。環状溝76は好ましくは回
転軸38と同軸に配列されており、部分26の軸方向長
さの中央にある。この場合圧油が貫通孔74を経て環状
溝76に押し込まれ、環状溝76に配分される。環状す
きま30にある圧油はすべり軸受20の確実な潤滑をも
たらす。すべり軸受20が泡立ちの少ない油でよく潤滑
されるので、下記で改めて説明するベルト張力とカム軸
16に作用する液圧力との重なりによって起こるカム軸
16の衝撃運動が緩衝される。
油の流れが送り込まれる。別の実施例によれば、補助的
に又は場合によっては専らすべり軸受22に圧油を送給
することができる。そのためには、ラジアルピストンポ
ンプ10の吐出領域からすべり軸受22へ、適当に調整
された連絡路が設けられる。
て、カム18とすべり軸受ブシュ112の間の潤滑を改
善することができる。軌道輪110及びすべり軸受ブシ
ュ112とカム18との間の相対速度が比較的高いの
で、耐用期間の増加と騒音の抑制のためにこの区域の潤
滑が不可欠である。入口室58では送給される媒体
(油)が著しく泡立っているから、十分な潤滑を行うに
はこれだけでは不十分である。吸込まれた油流がすでに
入口室58の前で絞られるので、入口室58の油は著し
く泡立っている。このため入口室58では同時に負圧が
働く。そこで貫通孔114から初期圧力(タンク圧力)
を有する泡の少ない油がカム18とすべり軸受ブシュ1
12の間に到達させる。入口室58と貫通孔114の間
の圧力勾配に基づき、すべり軸受ブシュ112の潤滑の
ために不断の油流が供給される。
拡大詳細図を示し、特にラジアルピストンポンプ10の
吐出領域とすべり軸受20の間の圧力連絡路の配列が示
されている。図1と同じ部材は同じ参照符号を付し、改
めて説明しない。
の吐出領域(環状路52)と吸込領域(入口室58)の
間の圧力連絡を矢印88で明示した。この圧力連絡88
は段付き穴62、その部分64、分岐路66、貫通孔7
4、環状溝76、軸受すきま30を経て入口室58へと
行われる。
プ10のすべり軸受の他の実施例等を示し、カム軸16
の部分26及びすべり軸受20の半径方向断面図を夫々
示す。
る貫通孔74が示されている。貫通孔74は分岐路66
と連絡し、一方、分岐路66は前記段付き穴62の部分
64に接続する。環状溝76によって圧油がカム軸16
の部分26の全周に配分される。軸受すきま30の大き
さは軸受の遊びに関係し、ここに環状溝76によって配
分される。こうして部分26と軸受胴24との間にいわ
ば圧油の薄い膜が形成される。従ってすべり軸受20に
流体潤滑膜を形成するために十分な油があり、しかもこ
の油は泡があまり多くない。
に相当する矢印90が記載されている。このベルト張力
Fはカム軸16に作用し、駆動輪82へのベルト駆動装
置(図示しない)の作用に関係する方向ベクトルを有す
る。ベルト張力Fの方向ベクトルは、例えば自動車の場
合、ベルトを駆動する内燃機関に関するラジアルピスト
ンポンプ10の取付け場所に関係する。ベルト張力Fの
方向ベクトルと絶対値は理想的には一定である。図3に
示す実施例では、貫通孔74がベルト張力Fの作用方向
のほぼ反対側で環状溝76に接続する。別の実施例によ
れば貫通孔74がベルト張力Fの作用方向に関して任意
の位置で環状溝76に接続することができる。
け位置で、ラジアルピストンポンプ10の前記吐出領域
とすべり軸受20の間に圧力連絡路を適当に入れること
によって、貫通孔74はベルト張力Fの作用方向に対し
て所定の位置で軸受すきま30に接続させることができ
る。
貫通孔74が接続する優先区域91が示されている。該
区域91は方向ベクトル90との間に、カム軸16の回
転方向とその逆方向に角αを挟む。図4に示す実施例で
は回転方向を時計回りに考えた(矢印92)。角αは例
えば90°好ましくは50°、図示の実施例では特に3
0°である。図示の略図によれば角αの範囲内で、貫通
孔74がベルト張力Fの作用方向90に対して回転方向
に約10°の角βだけ食違いに配設されている。これに
よって圧油が、回転軸38から見て半径方向に、ほぼベ
ルト張力Fの作用方向にある区域に流入することとな
る。圧油はこの区域からすべり軸受20の全周にわたり
軸受すきま30に配分される。圧油の体積流れのための
断面積は貫通孔74の断面積から始まって、軸受すきま
30の形成に従って入口室58(図2参照)の側へ増加
するから、貫通孔74の接続部からの距離が増すにつれ
て僅かな圧力上昇が生じるであろう。ところがこの接続
部がベルト張力Fに関連して上記の区域にあるならば、
そこに最大の圧力上昇が起こるから、ベルト張力Fを補
償することができる。特にベルト張力Fに、ベルト張力
Fと同じ作用方向に働く液圧力が重なるならば、すべり
軸受20の中のカム軸16の遊びの十分な緩衝が得られ
る。カム軸16の回転数、ラジアルピストンポンプ10
の体積流れ及び回転方向92に同時にないしは逐次続く
ピストン40の数に応じて、液圧力の作用方向が絶対値
に関しても方向ベクトルに関しても回転するから、図3
及び図4には液圧力の作用方向を記載しない。該液圧力
はベルト張力Fと重ね合わされて合成支持力を生じ、こ
れによってカム軸16の部分26が軸受胴24に押し付
けられる。この合成支持力も種々の値の回転する方向ベ
クトルを有する。その値は液圧力の瞬時方向ベクトルと
ベルト張力Fの定常な方向ベクトルに関係する。図形で
見ると、回転軸38の周りに合成支持力が楕円形に経過
する。軸受すきま30に導入された圧油によって、合成
支持力の値と方向ベクトルに関係なく、すべり軸受20
の中のカム軸16の部分26の半径方向運動の抑制が得
られる。
しなかった。従って貫通孔74は直接に軸受すきま30
に潤滑ポケットとして接続する。別の実施例によれば貫
通孔74に対応する環状溝をカム軸16の部分26に配
設することができる。
関する貫通孔74の配列を示す。ここで圧力点Pmax
は、ベルト張力Fと前記液圧力の重なりに原因する最大
の合成支持力FL が現れる点に相当する。圧力点Pmax
はラジアルピストンポンプ10の取付け位置と理論的に
計算できる最大液圧力から決定される。この場合貫通孔
74は点98(半径方向上の点)の周辺に角γだけ回転
方向92及びその逆方向にある区域96に接続し、点9
8は圧力点Pmax から角δだけ回転方向92の逆方向に
ある。これによって圧油は、角δに関して±γの角範囲
で軸受すきま30に流入し、カム軸16の回転運動によ
り最大圧力点Pmax の区域に引き込まれることとなる。
こうして最大圧力点Pmax の区域で軸受すきま30に一
定の高い圧力が形成され、それがすべり軸受20の中の
カム軸16の運動を確実に緩衝する。角δは30°であ
ることが好ましく、角γは15°であることが好まし
い。
設した別の実施例を示す。 環状溝100に分岐路66
が接続する。環状溝100は軸受胴24の周りに同軸に
通っている。軸受胴24は環状溝100の区域に少なく
とも1個、図示の例では6個の貫通孔102…を有し、
これを通って圧油が軸受すきま30に到達する。貫通孔
102はこの場合軸受胴24の周囲に対称に配列されて
いる。別の実施例によれば最大圧力点Pmax の区域ない
しはベルト張力Fの作用方向の区域で間隔を小さくして
貫通孔102を配列することができる。
合せることが可能である。特に別の実施例によれば軸受
胴24が2個の部分軸受胴からなり、環状溝76を形成
するために部分軸受胴を僅かな軸方向相互間隔で配列し
た構成とすることができる。
明のラジアルピストンポンプは、すべり軸受とカム軸の
間の軸受すきまに切れ目のない油膜を供給することがで
き、それがカム軸の半径方向運動の緩衝をもたらすこと
ができるので、カム軸とすべり軸受の機械的接触による
騒音発生が回避され、ラジアルピストンポンプが全体と
して低騒音で動作し、特にカム軸に作用する液圧力とベ
ルト力の重なりによるノッキングを抑制することができ
る。
形態の断面図。
図。
他の実施例等の断面図。
他の実施例の断面図。
他の実施例の断面図。
他の実施例の断面図。
ム軸、18カム、24軸受胴、30軸受すきま、36シ
リンダ、38回転軸、40ピストン、42ばね部材、4
8入口、58入口室、52吐出区域(環状路)、57吸
込側接続部、62液体連絡路、64液体連絡路、66液
体連絡路、68絞り、72ストレーナ、74貫通孔、7
6環状溝、88圧力連絡路、92カム軸の回転方向、9
8半径方向上の点、100環状溝、102貫通孔、11
0軌道輪、112すべり軸受ブシュ、114貫通孔
Claims (24)
- 【請求項1】 カム軸の回転軸に対して半径方向に整列
されたシリンダと、該シリンダ内でばね部材の力に抗し
て半径方向可動に配設されたピストンとを有し、該ピス
トンが前記カムの回転運動により半径方向外側へ、前記
ばね部材により半径方向内側へ押圧され、前記ピストン
が該ピストンの半径方向内側位置で圧送媒体の入口室と
連絡する少なくとも1個の入口を有し、前記ピストンの
半径方向外向き運動で前記圧送媒体が吐出室に押し込ま
れ、前記カム軸が前記カムの両側に配設されたすべり軸
受に支承され、引張手段を介して駆動されるラジアルピ
ストンポンプにおいて、 吐出区域(52)とすべり軸受(20、22)の少なく
とも一方との間に圧力連絡路(88)が備えられている
ことを特徴とするラジアルピストンポンプ。 - 【請求項2】 前記圧力連絡路(88)が、ケーシング
(12)に穿設された液体連絡路(62、64、66)
からなり、該液体連絡路(62、64、66)が、少な
くとも1個の出口を経てすべり軸受(20)に接続して
いることを特徴とする請求項1に記載のラジアルピスト
ンポンプ。 - 【請求項3】 すべり軸受(20)の軸受胴(24)
が、液体連絡路(62、64、66)と連絡する少なく
とも1個の貫通孔(74)を有することを特徴とする請
求項1又は2に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項4】 貫通孔(74)が、前記すべり軸受(2
0)の軸受すきま(30)側に開放した軸受胴(24)
の同軸の環状溝(76)に接続していることを特徴とす
る請求項1ないし3のいずれか一項に記載のラジアルピ
ストンポンプ。 - 【請求項5】 液体連絡路(62、64、66)には、
絞り(68)又はオリフィスが配設されていることを特
徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のラジ
アルピストンポンプ。 - 【請求項6】 前記しぼり(68)の直径が、好ましく
は0.1mmないし0.5mm、特に0.15mmない
し0.3mmであることを特徴とする請求項5に記載の
ラジアルピストンポンプ。 - 【請求項7】 液体連絡路(62、64、66)には、
ストレーナ(72)が配設されていることを特徴とする
請求項1ないし6のいずれか一項に記載のラジアルピス
トンポンプ。 - 【請求項8】 前記ストレーナの目開きが、好ましくは
0.1mmないし0.4mmであることを特徴とする請
求項7に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項9】 液体連絡路(62、64、66)が、前
記カム軸(16)の前記回転軸(38)に対して前記す
べり軸受(20)の軸方向長さの中央に接続しているこ
とを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載
のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項10】 液体連絡路(62、64、66)が、
前記すべり軸受(20)の周方向の任意の位置に接続し
ていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一
項に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項11】 液体連絡路(62、64、66)が、
前記カム軸(16)の回転方向(92)及びその逆方向
に角(α)を挟む区域(91)に接続し、該区域(9
1)の角二等分線が前記カム軸(16)に作用する引張
手段の力(F)の方向ベクトル(90)と一致している
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に
記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項12】 前記角(α)が、90°、好ましくは
50°、特に30°であることを特徴とする請求項11
に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項13】 液体連絡路(62、64、66)が、
前記方向ベクトル(90)から回転方向(92)に角
(β)で接続していることを特徴とする請求項1ないし
12のいずれか一項に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項14】 前記角(β)が、5°ないし15°、
特に10°であることを特徴とする請求項13に記載の
ラジアルピストンポンプ。 - 【請求項15】 液体連絡路(62、64、66)が、
半径方向上の点(98)の周辺に回転方向及び逆方向に
角(γ)を挟む区域に接続し、前記半径方向上の点(9
8)が引張手段の力(F)と液圧力との重なりから生じ
る最大の支持力が現れる圧力点(Pmax )に対して回転
方向(92)の逆方向に角(δ)だけ手前にあることを
特徴とする請求項1ないし14のいずれか一項に記載の
ラジアルピストンポンプ。 - 【請求項16】 前記角(γ)が、15°であることを
特徴とする請求項15に記載のラジアルピストンポン
プ。 - 【請求項17】 前記角(δ)が、30°であることを
特徴とする請求項15に記載のラジアルピストンポン
プ。 - 【請求項18】 液体連絡路(62、64、66)が、
ケーシング(12)に穿設した環状溝(100)に接続
していることを特徴とする請求項1ないし17のいずれ
か一項に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項19】 前記軸受胴(24)が、前記環状溝
(100)と連絡する少なくとも1個の貫通孔(10
2)を有していることを特徴とする請求項18に記載の
ラジアルピストンポンプ。 - 【請求項20】 前記軸受胴(24)が、該軸受胴(2
4)の周囲に対称に配列された6個の前記貫通孔(10
2)を有することを特徴とする請求項19に記載のラジ
アルピストンポンプ。 - 【請求項21】 貫通孔(102)が、区域(90)な
いしは区域(96)で残余の周囲区域より小さな間隔を
有することを特徴とする請求項1ないし20のいずれか
一項に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項22】 環状溝(76)が、軸方向に互いに間
隔をおいて軸受胴(24)を構成する2個の部分軸受胴
によって形成されることを特徴とする請求項1ないし2
1のいずれか一項に記載のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項23】 前記カム軸(16)が、吸込側接続部
(57)と連絡し、かつ、前記カム(18)の外周に接
続する少なくとも1個の貫通孔(114)を有すること
を特徴とする請求項1ないし22のいずれか一項に記載
のラジアルピストンポンプ。 - 【請求項24】 ピストン(40)が、前記カム(1
8)のすべり軸受ブシュ(112)により案内される軌
道輪(110)に支えられていることを特徴とする請求
項1ないし23のいずれか一項に記載のラジアルピスト
ンポンプ。
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