JPH1134285A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JPH1134285A
JPH1134285A JP19000097A JP19000097A JPH1134285A JP H1134285 A JPH1134285 A JP H1134285A JP 19000097 A JP19000097 A JP 19000097A JP 19000097 A JP19000097 A JP 19000097A JP H1134285 A JPH1134285 A JP H1134285A
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gravure
optical disk
gravure plate
ink
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JP19000097A
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English (en)
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Yutaka Onoe
裕 尾上
Michihiko Sakamoto
道彦 坂本
Masanobu Yamamoto
眞伸 山本
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Sony Corp
Sony Manufacturing Systems Corp
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Sony Corp
Sony Precision Technology Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクのような硬い物体に対して直接に
グラビア印刷を行うことのできる印刷装置を提供する。 【解決手段】 樹脂製の版シートを用いたグラビア版胴
1a〜1dと、グラビア版胴1a〜1dにインキを供給
する手段11a〜11dと、被印刷物5をゴムシート4
上に保持するテーブル3と、テーブル3とグラビア版胴
1a〜1dとを、テーブル3に保持された被印刷物5を
グラビア版胴11a〜11dに接触させつつ相対的に直
線移動させる手段2とを備え、この接触時にテーブル3
とグラビア版胴1a〜1dとの間で被印刷物5に圧力が
加わることにより被印刷物5にインキが転写されるとと
もに、被印刷物5に加わる圧力のむらが樹脂製の版シー
ト及びゴムシート4の弾性により解消されて良好な印刷
が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア方式の印
刷装置に関し、特に、例えば光ディスク等の硬い物体に
対して直接に印刷を行えるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオCDやCD−ROM等として
販売されるCD(Compact Disk)には、タイトルを表示
する目的や商品としての意匠性をもたせる目的から、信
号記録面以外の面に文字や図形等を印刷することが一般
的に行われている。こうしたCDをはじめとする光ディ
スクへの印刷方式としては、従来から次のような方式が
採用されている。
【0003】(1)シルクスクリーン印刷 この方式では、図12に例示するように、スクリーン
(紗)21(規則的な織り型をしたメッシュ状の織物で
あり、古くは絹が用いられたが現在はナイロンやポリエ
ステルが用いられている)を枠22で張り、スクリーン
21上の非画線部の箇所の網目を潰したものを刷版とす
る。そして、この刷版の上にインキikを乗せるととも
に刷版の下側に被印刷物23(ここでは光ディスク)を
配置し、スクィージ24の摺動によりインキikをスク
リーン21の画線部の箇所の網目から押し出して被印刷
物23に転写する。
【0004】尚、非画線部の箇所の網目を潰すために
は、例えば、スクリーン21上に感光材25を塗布し、
予め写真製版により作成したポジ原稿をマスクとしてス
クリーン21を露光した後、現像を行うことにより、ポ
ジ原稿でマスクされた箇所(画線部)上の感光材25を
溶解させる。すると、図13に例示するように、非画線
部の箇所の網目のみが感光材25で潰された状態にな
る。
【0005】(2)オフセット平版印刷 この方式では、図14に例示するように、版胴31にイ
ンキローラ32,水ローラ33でそれぞれインキ,水を
供給し、この版胴31からいったんブランケット胴(ゴ
ム製の転写ローラ)34にインキを転写し、ブランケッ
ト胴34と圧胴35との間に被印刷物36(ここでは光
ディスク)を通過させ、圧胴35の圧力により被印刷物
34にインキを転写する。
【0006】版胴31には、図15に例示するように平
版(画線部を親油性とし非画線部を親水性とした平坦な
刷版)37を用いており、その非画線部37a上ではイ
ンキikがはじかれて水wtが付着するのに対し画線部
37b上では水wtがはじかれてインキikの盛り上が
りができるので、ブランケット胴32は水に濡れずにイ
ンキikのみが転写される。
【0007】(3)インキジェットプリンタによる印刷 この方式では、細かいノズルからインキ粒子を噴射し、
このインキ粒子を飛行方向を制御しつつ被印刷物(ここ
では光ディスク)に衝突させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの方式のうち、
(1)のシルクスクリーン印刷では、被印刷物上のイン
キ層が厚くなるので、耐候性や耐薬品性に優れるととも
に視覚的にも鮮やかな印刷が行われる。また、装置とし
ての構造も比較的簡単である。そのため、現在印刷され
る光ディスクの8割強に対してこの方式が採用されてい
る。
【0009】しかし、この方式には、繊維の目の細かさ
に限界があることから、スクリーン線数(単位長当たり
に表現できる線や点の数)が例えば1インチ当たり80
〜100程度となるので、細かい直線での表現や網点で
の表現等の高精細な表現が困難であり、画像の再現性の
点で劣るという不都合があった。また、原図のデザイン
から製版に至るまでに写真製版等の多くの専門的かつ複
雑な工程が存在しているので、印刷の専門的知識を必要
とするとともに時間がかかるという不都合があった。ま
た、写真製版にはコストがかかるという不都合もあっ
た。
【0010】次に、(2)のオフセット平版印刷では、
例えば1インチ当たり150〜175程度の数の線や点
を表現できるので、画像の再現性の点ではシルクスクリ
ーン印刷よりもやや優れており、現在印刷される光ディ
スクの2割弱に対してこの方式が採用されている。
【0011】しかし、この方式では、刷版につけたイン
キが直接ではなくブランケット胴を介して間接的に光デ
ィスクに転写されるので、光ディスク上の所定の位置に
正確にインキが転写されないことがある。そこで、印刷
を開始する前に、位置出しを行う(即ち各色のインキを
それぞれ正確に光ディスク上の所定の位置に転写させ
る)ため、あるいは色の再現性を改善するために、何回
も試し刷りをしながら装置の各部の位置関係等を微調整
するという煩雑な作業を行わなければならない不都合が
あった。また、印刷の途中で、インキの転写位置がずれ
てくることや、色の濃淡が変化してくることがあるの
で、印刷中にも常に転写位置のずれや色の濃淡を管理し
て、問題があった場合には印刷を中断するという作業を
行わなければならない不都合があった。
【0012】次に、(3)のインキジェットプリンタに
よる印刷は、コンピュータに接続したプリンタから直接
印刷できるので刷版の作成が不要であるという利点があ
るものの、耐候性や耐薬品性がほとんどないという重大
な不都合があるので、光ディスクに対してはほとんど採
用されていない。
【0013】このように、従来光ディスクに採用されて
いる印刷方式はそれぞれに不都合を抱えているので、こ
れらの不都合を解消して、専門的な知識や煩雑な作業を
必要とすることなく高精細な表現を可能とする低コスト
な印刷方式が待望されているところである。
【0014】こうしたニーズに応えうる印刷方式とし
て、グラビア印刷は有力な候補である。グラビア印刷
は、凹版印刷のうち写真製版を行った凹版での印刷であ
り、次のような様々な利点を有している。
【0015】(a)シルクスクリーン印刷やオフセット
平版印刷では得られないような高精細な表現が可能であ
る。 (b)印刷の専門的知識を必要とすることなく、印刷装
置に刷版をセットするだけで簡単に印刷を行うことがで
きる。
【0016】(c)被印刷物上のインキ層が薄くかつ均
一になるので、光ディスクに印刷した場合、光ディスク
の回転時のダイナミックバランスがよくなる。その結
果、信号の読み出し時に、読み出し精度を低下させるこ
となく光ディスクを従来よりも高速回転させることがで
きるようになる。
【0017】ところで、グラビア印刷用の印刷装置は、
被印刷物の形状によって枚葉紙用のものと長巻物用のも
のとに大別されるが、被印刷物の給排機構を除いた印刷
機構の部分の構成は共通している。
【0018】図16は従来のグラビア印刷装置の印刷機
構の基本的構成を示しており、グラビア版胴41と圧胴
42との間に、圧胴42に巻き付けるようにして被印刷
物43を通す。グラビア版胴41はインキパン44中の
インキikに浸かっており、グラビア版胴41の刷版の
表面のうち凹部以外の部分(非画線部)に付着したイン
キをドクターブレード45でかき取り、圧胴42の圧力
により被印刷物43にインキを転写する。
【0019】しかし、こうした構成の印刷装置は、圧胴
42に巻き付けることのできるような柔らかい物体(主
に紙やセロファン等)への印刷にしか用いることができ
ず、光ディスクのような硬い物体への印刷に用いること
は不可能である。
【0020】また、硬い物体にグラビア印刷を行うもの
としてオフセットグラビア印刷装置も存在しているが、
この印刷装置ではグラビア刷版からブランケット胴を介
して間接的に被印刷物にインキを転写するので、前述の
(2)のオフセット平版印刷を行う場合と全く同様な不
都合が存在する。
【0021】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、例えば光ディスクのような硬い物体に対して直接に
グラビア印刷を行うことのできる印刷装置を提供しよう
とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明に係る印刷装置
は、グラビア版胴と、このグラビア版胴にインキを供給
する手段と、被印刷物を保持するテーブルと、このテー
ブルとこのグラビア版胴とを、テーブルに保持された被
印刷物をグラビア版胴に接触させつつ相対的に直線移動
させる手段とを備えたことを特徴としている。
【0023】この印刷装置によれば、被印刷物を従来の
ように圧胴に巻き付ける代わりにテーブルに保持するよ
うにしており、このテーブルとグラビア版胴とを相対的
に直線移動させて被印刷物をグラビア版胴に接触させる
ことにより、グラビア版胴から直接に被印刷物にインキ
を転写するようになっている。このようにテーブルに保
持することは光ディスクのような硬い物体であっても容
易に可能なので、硬い物体に対しても直接にグラビア印
刷を行うことができるようになる。
【0024】ここで、インキが転写されるためにはグラ
ビア版胴との接触時にテーブルとグラビア版胴との間で
被印刷物に圧力が加わることが必要なので、直線移動す
るテーブルとグラビア版胴との間隔は、被印刷物がグラ
ビア版胴にすれすれに接触する(被印刷物が圧力を受け
ない)長さよりも若干短くなるように、被印刷物の厚さ
に応じて適宜設定すればよい。
【0025】尚、一例としてグラビア版胴には樹脂製の
刷版を用いることが好適である。そうすることにより、
刷版の製作をレーザ製版によって行うことができるの
で、原図のデザインから製版に至る工程を、レーザ製版
装置に接続したコンピュータをマニュアルに従って操作
することのみによって行うことが可能になる。従って、
これらの工程を印刷の専門的知識を必要とすることなく
短時間に容易に行えるとともに、写真製版を行う必要が
なくなるので刷版を低コスト化することができる。ま
た、樹脂製の刷版は例えば金属製の刷版等よりは弾性が
大きいので、グラビア版胴との接触時に被印刷物に加わ
る圧力のむらがこの弾性により幾分なりとも解消されて
良好な印刷が行われるようになる。
【0026】また、テーブルのうち被印刷物の保持面に
高弾性の物質を用いたりすることが好適である。そうす
ることにより、グラビア版胴との接触時に被印刷物に加
わる圧力のむらがこの物質の弾性により十分に解消され
るので、一層良好な印刷が行われるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施例を詳細に説明する。図1は、本発明に係る印刷
装置の構成の一例を示す。4個のグラビア版胴1a〜1
dが鉛直方向(図の上下方向)に沿って一列に配置され
ており、それらの回転軸はそれぞれ水平面内の一方向
(図面に垂直な方向)に向いている。グラビア版胴1
a,1b,1c,1dには、それぞれカラー原稿のうち
のシアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの色に対応し
たデザインの画線部が形成されている。
【0028】グラビア版胴1a〜1dの側方には、直線
状のガイドレール2が鉛直方向に沿って設置されてい
る。ガイドレール2には、平板状のテーブル3が、板面
をグラビア版胴1a〜1dに対向させるようにしてスラ
イド可能に取り付けられている。このようにテーブルを
取り付ける方法としては、例えば図2にも示すようにガ
イドレール2を抱え込むような形状の脚部3aをテーブ
ル3に固着させる等、適宜の方法を用いることができる
(ガイドレール2の断面形状は同図のような楕円形に限
らず例えば矩形や円形等であってもよい)。テーブル3
は、図示しない駆動機構(例えばアクチュエータ等)に
よりガイドレール2に沿って鉛直方向に直線移動する。
【0029】テーブル3自体は硬い材質(例えば熱硬化
性樹脂等)から成っているが、テーブル3のうちグラビ
ア版胴1a〜1dに対向する板面には、一例として、硬
度80度のウレタンゴム製のゴムシート4が貼り付けら
れている。(但し、別の例として、80度以外の硬度の
ウレタンゴム製のゴムシートや、ウレタンゴム以外の合
成ゴム製のゴムシートや、天然ゴム製のゴムシートや、
ゴム以外の高弾性の物質を用いたシートを貼り付けるよ
うにしてもよい。)
【0030】ゴムシート4の表面には、図3に示すよう
に、被印刷物である単板の(2枚貼り合わせ方式でな
い)光ディスク5(例えばオーディオCD等)の直径r
1に略等しい内径r2とこの光ディスク5の厚さsより
も浅い(例えばs/2程度の)深さdとを有する凹部4
aが形成されている。この凹部4aに光ディスク5をは
め込むことにより、光ディスク5がテーブル3に着脱可
能に保持される。(但し、別の周知の方法により光ディ
スク5をテーブル3のゴムシート4上に保持するように
してもよい。)
【0031】ガイドレール2上を直線移動するテーブル
3上のゴムシート4とグラビア版胴1a〜1dとの水平
方向上の間隔は、テーブル3に保持された光ディスク5
がグラビア版胴1a〜1dにすれすれに接触する長さ
(例えば凹部4aの深さd=s/2のときにはs/2)
よりも若干短くなるように設定されている。具体的に
は、この間隔をこうした長さに設定するように、グラビ
ア版胴1a〜1d・ガイドレール2間の水平方向上の距
離とテーブル3及びゴムシート4の厚さとの関係が決定
されている。これにより、グラビア版胴1a〜1dに接
触したときに光ディスク5に圧力が加わるようになって
いる。ガイドレール2の厚さ等の寸法や材質は、少なく
ともこの接触時の圧力に耐え得るように決定されてい
る。
【0032】各グラビア版胴1a〜1dは、一例とし
て、図4に示すように、刷版として薄い(例えば厚さ約
200μmの)版シート6を用いており、この版シート
6を円筒状の金属製のシリンダ7の円周面に巻き付け、
シリンダ7の円周面の4箇所に穿ったネジ孔8に、版シ
ート6にあけた孔を介してネジ9(頭の形が皿状のも
の)を締め付けるとともに、金属製のキャップ10a,
10bをシリンダ7の左右端に挿入して成っている。キ
ャップ10a,10bは、シリンダ7と軸心を一致させ
た軸部10a1,10b1をそれぞれ有しており、版胴
回転用のモータ(図示せず)がこの軸部10a1,10
b1に連結されている。このモータの駆動により、グラ
ビア版胴1a〜1dは図1の矢印方向に回転する。
【0033】版シート6の材質は、比較的融点の分布範
囲が狭く、硬化時には硬さがあり、融解時には低温で飛
散または昇華する熱可塑性樹脂であり、具体的には、ポ
リエチレン樹脂,アクリル樹脂またはポリプロピレン樹
脂に、光の吸収性をよくするためにカーボンを20%程
度含有させたものである。
【0034】版シート6への凹部の形成(即ち刷版の製
作)は、レーザ製版によって行うことができる。これに
より、原図のデザインから製版に至る工程を、印刷の専
門的知識を必要とすることなく短時間に容易に行えると
ともに、写真製版を行う必要がなくなるので刷版を低コ
スト化することができる。
【0035】尚、レーザ製版装置としては、一例とし
て、特許出願公開番号平2−139238号公報に開示
されている装置を用いることが好適である。このレーザ
製版装置は、版シートを図4に示したのと全く同様にし
て金属製のシリンダにセットし、この版シートの表面に
レーザビームを照射することにより樹脂を飛散または昇
華させて凹部を形成し、レーザの変調またはレーザ照射
時間の変化による凹部の面積の変化で階調(画像の濃
淡)を表現するようにしたものである。この装置を用い
ることにより、製版装置と印刷装置とで版シートをセッ
トする仕組みが共通化されるので、版シートを所定位置
にセットする作業を一層容易に行えるようになる。
【0036】尚、版シートの燃焼性を高めてレーザ照射
時の凹部形成の所要時間を短縮するために、版シートの
材質として、特許出願公開番号平5−8367号公報に
開示されているように、可燃性物質(例えばエチレン酢
酸ビニル共重合体等)及び酸化剤(例えば硝酸アンモニ
ウム等)を用いたり、自己内に含まれる酸化剤により燃
焼可能な自己燃焼性物質(例えばニトロセルロース等)
を用いたり、あるいはこうした可燃性物質及び酸化剤と
自己燃焼性物質との両方を用いたりしてもよい。
【0037】図1に戻り、各グラビア版胴1a〜1d用
にインキユニット11a〜11dがそれぞれ設けられて
いる。図5に示すように、インキユニット11a〜11
dはそれぞれインキパン12a〜12d,インキローラ
13a〜13d及びドクターブレード14a〜14dか
ら成っており、インキパン12a,12b,12c,1
2dにはそれぞれシアン,マゼンタ,イエロー,ブラッ
クのインキが入っている。
【0038】グラビア版胴1a〜1dが回転すると、そ
れに伴ってインキパン12a〜12d中のインキikが
インキローラ13a〜13dですくい上げられてグラビ
ア版胴1a〜1dに供給され、グラビア版胴1a〜1d
の凹部(画線部)以外の部分(非画線部)のインキik
がドクターブレード14a〜14dでかき取られること
により、グラビア版胴1a〜1dの凹部のみにインキi
kが付着するようになる。
【0039】次に、この印刷装置における光ディスクへ
の印刷動作を説明する。テーブル3を図1のようにガイ
ドレール2の最下端に位置させた状態で、光ディスク5
を、保護膜面(非読み出し面)を外側に向けてゴムシー
ト4の凹部4aにはめ込むことによりテーブル3に保持
する。そして、グラビア版胴1a〜1dを回転させると
ともに、それに同期してテーブル3をガイドレール2に
沿って上方に移動させる。
【0040】すると、図6に示すように、最初に光ディ
スク5がグラビア版胴1aに接触してテーブル3とグラ
ビア版胴1aとの間で光ディスク5に圧力が加わるの
で、グラビア版胴1aから光ディスク5の保護膜面にシ
アンのインキが転写される。この際、グラビア版胴1a
に樹脂製の版シート6を用いるとともにテーブル3のう
ち光ディスク5の保持面にゴムシート4を用いているの
で、光ディスク5に加わる圧力のむらがこれらの版シー
ト6及びゴムシート4の弾性(特にゴムシート4のほう
の弾性)により解消されて良好な印刷が行われる。
【0041】続いて、光ディスク5がグラビア版胴1
b,1c,1dに順次接触して、保護膜面にマゼンタ,
イエロー,ブラックのインキが同様にして転写される。
これにより、硬い物体である光ディスク5にカラーグラ
ビア印刷が行われる。
【0042】こうして印刷が完了すると、光ディスク5
をテーブル3から外した後、テーブル3をガイドレール
2に沿って図1の位置にまで下方に移動させる。そし
て、新たな光ディスク5をテーブル3に保持して、同じ
動作を繰り返す。
【0043】次に、図7乃至図9は、図1の印刷装置の
変更例をそれぞれ示すものであり、図1と同じ部分には
同じ符号を付して重複説明を省略する。このうち、図7
の例では、グラビア版胴及びガイドレールの配置関係の
みが図1の例と異なっており、グラビア版胴1a〜1d
を水平方向(図の左右方向)に沿って一列に配置し(図
7及び次の図8では便宜上グラビア版胴1c,1dを省
略している)、グラビア版胴1a〜1dの上方にガイド
レール2を水平方向に沿って設置している。例えば横方
向にはスペースをとれないが縦向にはスペースをとれる
ような場所では図1のようにするとよく、逆に縦方向に
はスペースをとれないが横方向にはスペースをとれるよ
うな場所では図7のようにするとよい。
【0044】図8の例では、図7の例と同じくグラビア
版胴1a〜1dを水平方向(図の左右方向)に沿って一
列に配置しているが、ガイドレール2を、グラビア版胴
1a〜1dの下方に水平方向に沿って設置している。そ
して、グラビア版胴1a〜1dの回転によりその凹部の
みにインキを付着させた後、インキユニット11a〜1
1dを退避させ(例えば図のようにガイドレール2の下
方に移動させ)、その後テーブル3をガイドレール2に
沿って移動させるようにしている。従って、光ディスク
5は上向きに保持された状態で移動することになる。光
ディスクの製造工程では光ディスクをこのように上向き
に保持することが多いので、図8のようにすることに
は、印刷工程とその前後の工程との間で光ディスクの向
きを変えなくてよくなるという利点がある。
【0045】図9は、テーブルではなくグラビア版胴の
ほうを直線移動させる例として、グラビア版胴1aを直
線状の2本の平行なガイドレール15(図にはその1本
のみが表れている)にスライド可能に取り付け、光ディ
スク5を固定位置のテーブル3に保持した状態を示して
いる。このようにグラビア版胴を取り付ける方法として
は、例えば図10にも示すように、それぞれガイドレー
ル15を貫通させる孔16aと軸部10a1,10b1
(図4)を回転可能に支持する軸受部16bとを有する
取付用部材16を2個設ける等、適宜の方法を用いるこ
とができる。グラビア版胴1aは、図示しない駆動機構
によりガイドレール15に沿って直線移動する。
【0046】図9の例で光ディスク5に対して印刷を行
う際には、グラビア版胴1aを回転させてインキユニッ
ト11aによりインキを付着させた後、グラビア版胴1
aを引き続き回転させつつガイドレール15に沿って移
動させることにより、グラビア版胴1aを光ディスク5
に接触させる。
【0047】図9のようにすることには、光ディスクを
保持したテーブルのほうの送りの自由度を拡げることが
できるという利点がある。図11は、図9の変更例に適
した送り方式のテーブルの構成の一例を示す。このテー
ブル17はテーブル3よりも大きい円板状をしており、
その一方の板面に貼り付けたゴムシート18の表面に
は、図3の凹部4aと同じ形状及び大きさの4個の凹部
18aが同心円上に形成されている。テーブル17は、
図示しない駆動機構により円周方向に所望角度だけ回動
する。
【0048】このような構成のテーブル17のゴムシー
ト18に対向させて、図9のガイドレール15を放射状
に4組設置する。これら4組のガイドレール15には、
グラビア版胴1a〜1dを取り付ける。図示は省略する
が、各グラビア版胴1a〜1dの図11の位置に対応し
てそれぞれインキユニットを設ける。
【0049】そして印刷を行う際には、凹部18aがガ
イドレール15の真下に位置しないように(例えば凹部
18aが図11に18a’として示した位置にくるよう
に)テーブル17の回転位置を設定した状態で凹部18
aに光ディスク5をはめ込んだ後、光ディスク5がガイ
ドレール15の真下に位置するようにテーブル17の回
転位置を設定する(例えば凹部が18a’として示した
位置にある状態からテーブル17を45度回動させ
る)。この状態で、グラビア版胴1a〜1dを図11の
位置で回転させてインキを付着させた後、引き続き回転
させつつ、図示しない駆動機構により、ガイドレール1
5に沿って同図の矢印方向に移動させて、光ディスク5
に接触させる。グラビア版胴1a〜1dが前進端まで移
動した後、テーブル17を所定の向きに45度回動させ
ることにより、光ディスク5をガイドレール15の真下
から退避させた状態でグラビア版胴1a〜1dを逆方向
に移動させて、図11の位置に戻す。
【0050】続いて、テーブル17を再度同じ向きに4
5度(通算で90度)回動させることにより、各ガイド
レール15の真下に光ディスク5を位置させる。そし
て、再びグラビア版胴1a〜1dの回転と矢印方向への
移動とを行う。このようにして各グラビア版胴1a〜1
dを光ディスク5に4回接触させることにより、カラー
グラビア印刷が完了する。また、図11のグラビア版胴
1aと1dとの間の凹部18a’の位置に光ディスクの
設置及び除去手段を設けることにより、これら一連の作
業を流れ作業として自動化することが可能となる。
【0051】尚、以上の実施例ではグラビア版胴に樹脂
製の刷版を用いているが、化学的腐食または機械的彫刻
により製版した金属製の刷版をグラビア版胴に用いても
よい。しかし、前述のようなレーザ製版による製版工程
の容易化及び刷版の低コスト化という利点や、グラビア
版胴との接触時の光ディスクへの圧力むらの解消という
利点に鑑みれば、樹脂製の刷版を用いるほうが望まし
い。
【0052】また、以上の実施例ではテーブルのうち光
ディスクの保持面にゴムシートを貼り付けてこのゴムシ
ートに凹部を形成しているが、こうしたゴムシートを用
いずにテーブル面自体に凹部を形成してもよい。しか
し、前述のようなグラビア版胴との接触時の光ディスク
への圧力むらの解消という利点に鑑みれば、こうしたゴ
ムシート(あるいはその他の高弾性の物質から成るシー
ト)を用いることが望ましい。
【0053】また、以上の実施例ではシアン,マゼン
タ,イエロー,ブラックに対応したデザインの画線部を
形成した4個のグラビア版胴を設けているが、これに加
えて、この4色では再現できない特別な色のために任意
の数のグラビア版胴を設けたり、それぞれシアン,マゼ
ンタ,イエロー,ブラック以外の異なる色に対応した4
個あるいは4個以外の任意の数のグラビア版胴を設たり
してもよい。あるいは、1個のグラビア版胴のみを設け
て単色のグラビア印刷を行うようにしてもよい。
【0054】また、以上の実施例では単板の光ディスク
を印刷対象としているが、2枚貼り合わせ方式の光ディ
スクを印刷対象としてもよい。2枚貼り合わせ方式の光
ディスクとしては、DVD(Digital Video Disc)のよ
うに片面のみに記録を行うものと、レーザービジョンデ
ィスクのように両面に記録を行うものとが存在するが、
前者については非読み出し面にインキを転写すればよ
く、後者については貼り合わせ前に貼り合わせ面にイン
キを転写すればよい。あるいは、光ディスク以外の任意
の硬い物体(例えば光カード等)を印刷対象としてもよ
い。これらの場合、被印刷物の形状及び大きさに応じて
テーブルのゴムシートの凹部の寸法等を決定すべきこと
はもちろんである。
【0055】また、以上の実施例ではテーブルまたはグ
ラビア版胴をガイドレールに取り付けて直線移動させて
いるが、例えばテーブルをベルトコンベア状の搬送機構
に保持して直線移動させる等、適宜の方法によりテーブ
ルとグラビア版胴とを相対的に直線移動させるようにし
てよい。また、本発明は、以上の実施例に限らず、本発
明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとり
うることはもちろんである。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る印刷装置に
よれば、例えば光ディスクのような硬い物体に対して
も、直接にグラビア印刷を行うことができる。これによ
り、次のような様々な効果が得られる。
【0057】(1)光ディスクのような硬い物体に対し
て、シルクスクリーン印刷やオフセット平版印刷では得
られないような高精細な表現の印刷を行える。 (2)光ディスクのような硬い物体に対して、印刷の専
門的知識を必要とすることなく簡単に印刷を行える。
【0058】(3)被印刷物上のインキ層が薄くかつ均
一になるので、光ディスクに印刷した場合、光ディスク
の回転時のダイナミックバランスがよくなる。その結
果、信号の読み出し時に、読み出し精度を低下させるこ
となく光ディスクを従来よりも高速回転させることがで
きるようになる。
【0059】尚、例えばグラビア版胴に樹脂製の刷版を
用いた場合には、刷版の製作をレーザ製版によって行う
ことができるので、原図のデザインから製版に至る工程
を、印刷の専門的知識を必要とすることなく短時間に容
易に行えるとともに、写真製版を行う必要がなくなるの
で刷版を低コスト化することができるという効果が得ら
れる。また、樹脂製の刷版は例えば金属製の刷版等より
は弾性が大きいので、グラビア版胴との接触時に被印刷
物に加わる圧力のむらがこの弾性により幾分なりとも解
消されて良好な印刷を行うことができるという効果が得
られる。
【0060】また、テーブルのうち被印刷物の保持面に
高弾性の物質を用いた場合には、グラビア版胴との接触
時に被印刷物に加わる圧力のむらがこの物質の弾性によ
り十分に解消されるので、一層良好な印刷を行うことが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷装置の構成の一例を示す正面
図である。
【図2】ガイドレールへのテーブルの取り付け例を示す
一部断面図である。
【図3】図1のゴムシートの表面の一例を示す斜視図で
ある。
【図4】図1のグラビアグラビア版胴の構成の一例を示
す斜視図である。
【図5】図1のインキユニットの構成の一例を示す正面
図である。
【図6】図1の印刷装置の印刷動作を示す一部断面正面
図である。
【図7】図1の印刷装置の変更例を示す図である。
【図8】図1の印刷装置の変更例を示す図である。
【図9】図1の印刷装置の変更例を示す図である。
【図10】ガイドレールへのグラビア版胴の取り付け例
を示す一部断面図である。
【図11】図9の変更例に適したテーブルの構成の一例
を示す平面図である。
【図12】シルクスクリーン印刷方式の一例を示す正面
図である。
【図13】シルクスクリーン印刷方式の一例を示す斜視
図である。
【図14】オフセット平版印刷方式の一例を示す正面図
である。
【図15】オフセット平版印刷方式の一例を示す側面図
である。
【図16】従来のグラビア印刷装置の印刷機構の基本的
構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1a〜1d グラビア版胴、 2,15 ガイドレー
ル、 3,17 テーブル、 4,18 ゴムシート、
4a,18a 凹部、 5 光ディスク、 6版シー
ト、 7 シリンダ、 8 ネジ孔、 9 ネジ、 1
0a,10bキャップ、 10a1,10b1 軸部、
11a〜11d インキユニット、12a〜12d
インキパン、 13a〜13d インキローラ、 14
a〜14d ドクターブレード、 ik インキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41N 1/12 B41N 1/12 (72)発明者 坂本 道彦 東京都品川区西五反田3丁目9番17号 ソ ニー・プ レシジョン・テクノロジー株式 会社内 (72)発明者 山本 眞伸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラビア版胴と、 前記グラビア版胴にインキを供給する手段と、 被印刷物を保持するテーブルと前記テーブルと前記グラ
    ビア版胴とを、前記テーブルに保持された前記被印刷物
    を前記グラビア版胴に接触させつつ相対的に直線移動さ
    せる手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷装置において、前
    記グラビア版胴は樹脂製の刷版を用いたものであること
    を特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の印刷装置にお
    いて、前記テーブルのうち前記被印刷物の保持面に高弾
    性を有する物質が用いられていることを特徴とする印刷
    装置。
JP19000097A 1997-07-15 1997-07-15 印刷装置 Pending JPH1134285A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008080591A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Yamato Grand Kk 耐光性に優れたオフセット印刷物及びその製造法
JP2010228202A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Toppan Printing Co Ltd 凸版印刷装置及びパターン形成方法、電子デバイスの製造方法、有機el素子の製造方法
KR101115256B1 (ko) * 2008-07-08 2012-02-15 주식회사 엘지화학 미세패턴 인쇄방법

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