JPH11342687A - 切手収納帳 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マウントにセットされた切手の裏面が簡単に
視認でき、且つ切手を見栄え良く展示することができる
切手収納帳の提供。 【解決手段】 切手収納帳Ａは、収納する切手ｓの外形
より大きく、且つ所定の形状を有する窓２１を形成した
台紙２と、切手ｓの外形より大きく窓２１より小さい平
面形状を有し、上片１１または下片１２のいずれか一方
の先辺が窓２１の縁に貼着されて該窓２１内に配された
二つ折りの透明フィルム製マウント１とからなり、上片
１１と下片１２との間に切手ｓを挟み込んでマウント１
に収納することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、切手を収納して展
示、保存または携帯するための切手収納帳に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、切手を展示、保存または携帯
するものとして、図１１に示す如く、台紙２の表面に、
二つ折りの透明フィルムからなるマウント１を張り付け
た切手収納帳１００がある。このマウント１は、上片１
１の先端または下片１２の先端を糊代として台紙２の所
定位置に貼着されている。切手ｓは、このマウント１に
挟み込んで収納される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この切手収納帳１００
は、以下の課題を有する。 イ）切手ｓの裏面を視認するためにはマウント１を裏返
す必要があり、裏面の糊り付けの跡など切手の価値に重
要な部分の確認が面倒である。とくに、台紙２に多数の
マウント１を取り付けた場合に、多数の切手ｓの保存状
態を確認するのに手間がかかる。

【０００４】ロ）台紙２のマウント１に切手ｓを収納す
る場合に、切手ｓの色彩、模様などに応じて、背景の
色、模様を適宜に変化させて切手ｓを引き立たせること
ができない。 ハ）台紙２を透明の袋状フィルムで包囲して保護する場
合に、袋状フィルムを外さなければ切手ｓの裏面の視認
が不可能である。

【０００５】本発明の目的は、マウントにセットされた
切手の裏面が簡単に視認でき、且つ切手を見栄え良く展
示することができる切手収納帳の提供にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の切手収納帳は、
収納する切手の外形より大きく、且つ所定の形状を有す
る窓を形成した台紙と、前記切手の外形より大きく前記
窓より小さい平面形状を有し、上片または下片のいずれ
か一方の先辺が前記窓の縁に貼着されて該窓内に配され
た二つ折りの透明フィルム製マウントとからなり、前記
上片と前記下片との間に切手を挟み込んで前記マウント
に収納することを特徴とする。

【０００７】

【作用および発明の効果】本発明では、台紙を裏返す
と、二つ折りの透明フィルム製マウントに挟まれた全て
の切手の裏面を簡単に視認できる。このため、裏面の糊
り付けの跡など切手の価値に重要な部分の確認が容易で
ある。とくに、１枚の台紙に多数の切手がセットされて
いる場合に、全切手の保存状態を一挙に確認できる。ま
た、台紙を光にかざすことにより、切手の透かしの有
無、形状を正確に確認することが可能である。

【０００８】また、二つ折りの透明フィルム製マウント
に挟まれた切手は、台紙に設けた窓内に収容されてい
る。このため、切手収納帳を積み重ねたり、衝撃が加わ
っても、マウントおよび切手は台紙の厚さにより圧力が
加わることが防止され、切手およびマウントの損傷が阻
止される。さらに、窓の大きさを切手の大きさより十分
大きく形成することにより、窓と切手との間の隙間から
背景が見える。このため、台紙の裏面に模様や色を付け
た背景紙または背景フィルムを配して切手の展示効果を
増大できる。

【０００９】請求項３に記載の構成では、窓を塞ぐ様
に、前記台紙の裏面に背景紙または背景フィルムを配し
ている。この背景紙または背景フィルムの色、模様を切
手の色、模様に合わせて適宜入れ換えることにより、切
手を引き立たせたり、展示効果を向上させることができ
る。請求項４に記載の構成では、背景紙または背景フィ
ルムは差換え可能に配しているので、台紙の裏側に配置
する背景紙の、模様や色を選定すれば、切手の未収納時
や収納時において見栄えが良い。

【００１０】請求項５に記載の構成では、切手収納帳を
透明の袋状フィルムで包囲して、切手の汚損、紛失、盗
難を防止している。これにより、切手の展示効果を損な
うことなく、運搬、保存性も向上できる。請求項６に記
載の構成では、台紙を着脱自在に綴じるためのバインダ
ー穴を設け、多数枚の切手収納帳を一冊のバインダーに
綴じることが可能となる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の第１実施例を、図１ない
し図３に基づいて説明する。図２に示すように、切手収
納帳Ａは、透明フィルムを二つ折りにしてなるマウント
１と、このマウント１が貼着された厚紙製で矩形の台紙
２とからなる。切手収納帳Ａは、複数枚が重ねられてバ
インダー３に綴じられる。切手収納帳Ａには、裏面に背
景紙（座蒲団）４が配されている。切手収納帳Ａと背景
紙４とは袋状フィルム５によりカバーされている。

【００１２】マウント１は、上片１１および下片１２か
らなり、アクリル、塩化ビニル、セロファンなどの透明
なシートを長方形に切断し、ほぼ中間で折り曲げて熱処
理して形成される。本実施例では、下片１２は上片１１
より２ｍｍだけ長く形成されており、下片１２の先端部
は糊代１３となっている。なお、上片１１および下片１
２を別に形成し、熱により接着するか、接着剤により接
着してもよく、上片１１および下片１２の両側辺の、折
り返し辺の近傍を一部接着して袋性を高めてもよい。

【００１３】マウント１の寸法は、収容する切手ｓの寸
法より大きく設定されている。切手ｓの大きさは大小い
ろいろであるため、大きさの異なる各種のマウント１を
準備することが望ましい。また、記念切手など２枚以上
の切手ｓが１シートとなっている場合には、１シートの
切手ｓの寸法より大きい面のマウント１を使用する（図
１０参照）。

【００１４】台紙２は、長方形状の紙であり、本実施例
では、マウント１の上片１１が嵌まり込む大きさの長方
形状の窓２１が開けられている。この台紙２の図示左側
には、円形のバインダー穴２２が３個列設してある。窓
２１の上縁２３の裏面には、マウント１の下片１２の糊
代１３が貼着されている。なお、糊代１３を上片１１に
形成してもよく、糊代１３を上縁２３の表面に貼着して
もよい。

【００１５】バインダー３は、台紙２より幾分大きいプ
ラスチック製の表紙３１、３１の図示左側にバインダー
穴３２を３個列設してなる。各バインダー穴３２には、
台紙２を着脱自在に綴じるためのリング状金具３３が取
付けられている。背景紙４は、赤色など所望の色紙であ
り、台紙２の裏側に配置されている。なお、背景紙４
は、模様を付けた紙でも良い。

【００１６】袋状フィルム５は、透明のビニルまたはポ
リエチレン製の袋であり、開口となっている左側には、
リング状金具３３に綴じるための円形穴５１が３個列設
されている。この袋状フィルム５は、台紙２または背景
紙４を裏側に配置した台紙２を収納している。すなわ
ち、背景紙４は、袋状フィルム５の内側に配されてもよ
く、外側に配されてもよい。

【００１７】切手ｓは、切手収納帳Ａにつぎのように収
納される。 （１）指ｆでマウント１の上片１１をめくって、下片１
２と上片１１との間に切手ｓを挟み込む。 （２）台紙２の裏側に背景紙４を配置する。 （３）背景紙４を裏側に配置した台紙２を袋状フィルム
５内に収納する。 （４）円形穴５１と円形穴２２とが一致する様に、袋状
フィルム５と台紙２とを位置決めしてバインダー３のリ
ング状金具３３で表紙３１、３１間に綴じる。

【００１８】この切手収納帳Ａは、つぎの利点がある。 〔ア〕切手ｓは、マウント１の上片１１と下片１２との
間に挟まれて台紙２の窓２１内に収納されるので、マウ
ント１間に安定して保持される。マウント１が台紙２の
表面から突出しないので、収納時や移送時に、切手ｓが
移動し難い（位置ずれが防止できる）とともに、切手ｓ
が傷み難い。

【００１９】〔イ〕切手ｓの基本色や図柄に合う様に、
台紙２の裏側に配置する背景紙４の色を選定している
（本実施例では赤色）ので、切手ｓの収納時において見
栄えが良い。また、未収納エリアが一目で判る。 〔ウ〕背景紙４を裏側に配置した台紙２を透明の袋状フ
ィルム５で包囲しているので、視認性を殆ど低下させる
ことなく、切手ｓの汚損、紛失、盗難が防止できる。

【００２０】本発明の第２実施例を図４に基づいて説明
する。本実施例の切手収納帳Ｂは、背景紙４と袋状フィ
ルム５とを省略している点が切手収納帳Ａと異なり、上
記〔ア〕に準じた効果を奏する。

【００２１】本発明の第３実施例を図５および図６に基
づいて説明する。本実施例の切手収納帳Ｃは、背景紙４
を省略している点の他に、以下の点が切手収納帳Ａと異
なる。下側透明フィルム１４は、合成樹脂で形成され、
窓２１を塞ぐ様に台紙２の裏面に貼り付けられている。
窓２１から露出する縁部１４１を所望の色に着色してい
る。なお、縁部１４１に模様を付けても良い。上側透明
フィルム１５は、合成樹脂で形成されている。そして、
上側透明フィルム１５の基辺１５１が、窓２１の下辺２
１２の近傍の下側透明フィルム１４の上面に熱により接
着されている。

【００２２】本実施例の切手収納帳Ｃは、以下の利点を
奏する。 〔エ〕切手ｓは、上側透明フィルム１５と下側透明フィ
ルム１４との間に挟まれて台紙２の窓２１内に収納され
るので、透明フィルム１４、１５間に安定して保持され
る。透明フィルム１４、１５が台紙２の表面から突出し
ないので、収納時や展示時に、衝撃が加わっても切手ｓ
が移動し難い（位置ずれが防止できる）とともに、切手
ｓが傷み難い。

【００２３】〔オ〕窓２１から露出する縁部１４１を所
望の色に着色しているので、切手ｓを収納した際に切手
ｓが浮き上がって見え、切手ｓの収納時に見栄えが良
い。 〔カ〕台紙２を透明の袋状フィルム５で包囲しているの
で、視認性を著しく低下させることなく、切手ｓの汚
損、紛失、盗難が防止できる。

【００２４】本発明の第４実施例を、図５および図６を
参照して説明する。本実施例の切手収納帳Ｄは、背景紙
４を台紙２の裏側に配置している点が切手収納帳Ｃと異
なる。なお、背景紙４は、模様を付けた紙でも良い。本
実施例の切手収納帳Ｄは、上記の利点以外に、以下の利
点を有する。 〔キ〕切手ｓを収納していない未収納エリアに、背景紙
４の色が（本実施例では赤色）現れるので、切手ｓを収
納していない場所が一目で判る。

【００２５】本発明の第５実施例を図７および図８に基
づいて説明する。本実施例の切手収納帳Ｅは、背景紙４
を省略している点の他に、以下の点が切手収納帳Ａと異
なる。背景フィルム１６は、所望の色の合成樹脂で形成
され、窓２１を塞ぐ様に台紙２の裏面に貼り付けられて
いる。なお、背景フィルム１６は模様を付けたものでも
良い。透明フィルム１７は、窓２１と略同一形状であ
り、合成樹脂で形成されている。そして、透明フィルム
１７の基辺１７１が、窓２１の下辺２１２の近傍の背景
フィルム１６の上面に熱により接着されている。

【００２６】本実施例の切手収納帳Ｅは、上記〔カ〕の
利点以外に、以下の利点を有する。 〔ク〕切手ｓは、背景フィルム１６と透明フィルム１７
との間に挟まれて台紙２の窓２１内に収納されるので、
フィルム１６、１７間に安定して保持される。フィルム
１６、１７が台紙２の表面から突出しないので、収納時
や展示時に、切手ｓが移動し難い（位置ずれが防止でき
る）とともに、切手ｓが傷み難い。 〔ケ〕切手収納帳Ｅは、背景紙４を不要にでき、背景フ
ィルム１６の色を切手ｓに合う様に選定しているので、
切手ｓの未収納時や収納時において見栄えが良い。

【００２７】本発明の第６実施例を、図９に基づいて説
明する。本実施例の切手収納帳Ｆは、台紙６と、背景紙
４と、透明フィルム７と、袋状フィルム８とを有する。
台紙６は、長方形状の厚紙であり、長方形状の窓６１を
有する。

【００２８】背景紙４は、所望の色紙であり、窓６１を
塞ぐ様に台紙６の裏側に貼りつけられている。なお、背
景紙４は、模様を付けた紙でも良い。透明フィルム７
は、一方フィルム７１と他方フィルム７２とからなり、
合成樹脂で形成されている。一方フィルム７１は、窓６
１から露出する部分の背景紙４に裏面を貼着している。
他方フィルム７２は、窓６１の下辺６１１の近傍の一方
フィルム７１の上面に一辺７２１を貼着している。

【００２９】袋状フィルム８は、透明のビニル袋であ
り、背景紙４を裏側に貼着した台紙６を収納している。
なお、台紙６を入れたり出したりし易い様に、上面左側
８１を帯状にカットしている。切手ｓは、一方フィルム
７１と他方フィルム７２との間に挟み込んで収納され
る。切手収納帳Ｆはつぎの利点を有する。 〔コ〕切手ｓが、一方フィルム７１と他方フィルム７２
との間に挟まれて台紙６の窓６１内に収納されるので、
切手ｓが安定して保持される。 〔サ〕台紙６を透明の袋状フィルム８で包囲しているの
で、切手ｓの汚損、紛失、盗難が防止できる。

【００３０】本発明の第７実施例を、図１０に基づいて
説明する。本実施例の切手収納帳Ｇは、透明フィルム９
が、上片９１と下片９２からなり、透明の合成樹脂で形
成されている。各片は、長方形状を呈し、二つ折り部９
３で熱により接着されている。この二つ折り部９３を窓
６１の下辺６１１の近傍の背景紙４に貼着している。切
手収納帳Ｇは、上記と同様の利点を有する。

【００３１】本発明は、上記実施例以外に、次の実施態
様を含む。 ａ．窓の形状は、長方形以外に、三角形、正方形、台
形、多角形、円形等でも良い。 ｂ．（透明フィルム＋切手）の厚さ≦台紙の厚さが好ま
しい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る切手収納帳の要部斜
視図である。

【図２】本発明の第１実施例に係る切手収納帳の要部平
面図である。

【図３】本発明の第１実施例に係る切手収納帳の全体図
である。

【図４】本発明の第２実施例に係る切手収納帳の要部斜
視図である。

【図５】本発明の第３、第４実施例に係る切手収納帳の
要部斜視図である。

【図６】本発明の第３、第４実施例に係る切手収納帳の
全体図である。

【図７】本発明の第５実施例に係る切手収納帳の要部斜
視図である。

【図８】本発明の第５実施例に係る切手収納帳の全体図
である。

【図９】本発明の第６実施例に係る切手収納帳の説明図
である。

【図１０】本発明の第７実施例に係る切手収納帳の説明
図である。

【図１１】従来技術に係る切手収納帳の説明図である。

【符号の説明】

１ マウント ２、６ 台紙 ４ 背景紙（座蒲団） ５、８ 袋状フィルム ７、９ 透明フィルム １１、９１ 上片 １２、９２ 下片 １３ 糊代 １４ 下側透明フィルム（下片） １５ 上側透明フィルム（上片） １６ 背景フィルム ２１、６１ 窓 ２２ バインダー穴 ２３ 上縁 Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ、Ｇ 切手収納帳 ｓ 切手

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 収納する切手の外形より大きく、且つ所
   定の形状を有する窓を形成した台紙と、前記切手の外形
   より大きく前記窓より小さい平面形状を有し、上片また
   は下片のいずれか一方の先辺が前記窓の縁に貼着されて
   該窓内に配された二つ折りの透明フィルム製マウントと
   からなり、 前記上片と前記下片との間に切手を挟み込んで前記マウ
   ントに収納することを特徴とする切手収納帳。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の切手収納帳において、
   前記窓および前記マウントは矩形を有し、前記下片は前
   記上片より略糊代の寸法分だけ延長されており、該糊代
   の下面または上面が前記窓の上縁の上面または下面に貼
   着されたことを特徴とする切手収納帳。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２に記載の切手収
   納帳において、前記窓を塞ぐ様に、前記台紙の裏面に背
   景紙または背景フィルムを配したことを特徴とする切手
   収納帳。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の切手収納帳において、
   前記背景紙または前記背景フィルムは差換え可能に配さ
   れたことを特徴とする切手収納帳。
5. 【請求項５】 請求項１〜４のいずれかに記載の切手収
   納帳を透明の袋状フィルムで包囲したことを特徴とする
   切手収納帳。
6. 【請求項６】 請求項１〜５のいずれかに記載の切手収
   納帳において、前記台紙を着脱自在に綴じるためのバイ
   ンダー穴を設けたことを特徴とする切手収納帳。