JPH11342602A - インクジェット記録装置およびその駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびその駆動方法

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JPH11342602A
JPH11342602A JP14967598A JP14967598A JPH11342602A JP H11342602 A JPH11342602 A JP H11342602A JP 14967598 A JP14967598 A JP 14967598A JP 14967598 A JP14967598 A JP 14967598A JP H11342602 A JPH11342602 A JP H11342602A
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JP
Japan
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piezoelectric element
ink
pulse
signal
charge
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Application number
JP14967598A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Sakata
正俊 阪田
Keiji Kunimi
敬二 国見
Takashi Sekino
崇 関野
Kazuo Shimizu
一夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子を含むインク噴射系の各々の液速の
バラツキを補正して複数の噴射ノズルからの液速を同じ
にすることで被記録媒体へのインク滴の着地精度を向上
させ、同時に噴射ノズルに対するトリミングを可能にす
ることでインク噴射ノズル製作時の歩留まりを向上させ
る。 【解決手段】 圧電素子を駆動させるための駆動信号を
発生する信号発生回路と、該信号発生回路に接続され、
前記駆動信号の発生により前記圧電素子毎に予め定めら
れた電荷量を充電させる複数の充電制御回路手段と、前
記駆動信号に同期して駆動電圧を発生する信号パルス駆
動回路手段と、該信号パルス駆動回路手段と前記複数の
充電制御回路手段との間に個別に接続された複数のダイ
オードとを設け、夫々の圧電素子はその一方が前記ダイ
オードと前記充電制御回路手段との間に接続され、他方
がグランドに接続されるように配されるよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電式インクジェッ
ト記録装置にかかり、更に詳しくは、圧電素子を含むイ
ンク噴射系のバラツキによる飛翔インクの液滴速度のバ
ラツキを補正し液滴速度を一定に保つことによりインク
滴の被インクジェット記録物への着地精度を改善するイ
ンクジェット技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電素子を用いてインクを噴射す
る装置はインクジェットプリンタ等に利用されている
が、図9にその一例となるインクジェットヘッドを示
す。
【0003】インク室3にはダイヤフラム5を介して圧
電素子1としてピエゾ素子が設けられ、更に圧電素子1
のダイヤフラム5との反対側の端面はバックプレート2
により固定されている。また、インク室3のダイヤフラ
ム5の対向面にはインク滴を噴射するためのノズル4が
設けられている。更に、インク室3は、図示しないイン
クタンクから供給されたインクを一時的に溜めておくマ
ニフォルド7に、インク流路6を介して連通されてい
る。なお、マニフォルド7に隣接して設けられているヒ
ータ11はインクを加熱・溶融するためのものである。
【0004】ここで、圧電素子1は図11のごとく積層
形を用いると、ダイヤフラム5の収縮、伸長量を大きく
取ることができるので、エネルギ効率のよい駆動をする
ことができる。
【0005】かかる構成よりなるインクジェットヘッド
において、圧電素子1に駆動回路10から図6に示すパ
ルス電圧20が印加されると、ノズル図示しない被イン
クジェット記録物へ向ってインク滴8が噴射され、被イ
ンクジェット記録物上に印刷がなされる。
【0006】すなわち、パルス電圧20の立上りにより
圧電素子1が変形して、ダイヤフラムは図10の5aの
ようにたわむ。これに伴い、インク室3の容積が増加
し、インク流路6、マニホールド7を経由してインクが
供給される。その後、パルス電圧20の立下がりにより
圧電素子1が伸長して、インク室3の容積が減少し、ノ
ズル4からインク滴8が噴射される。
【0007】ここで、前記パルス電圧20は、例えば図
2に示す回路により生成される。なお、図2の駆動回路
は図9のパルス駆動回路10に相当する。
【0008】図2において、圧電素子駆動回路17は2
回路のみ図示しているが、実際は圧電素子1の数に1対
1で対応するよう複数設けられている。
【0009】インク滴を噴射する場合は、前記圧電素子
駆動回路17に信号発生回路13からのパルス信号19
が与えられて電圧V1の直流電圧18をオン、オフすること
により、パルス幅Twのパルス電圧20が圧電素子1に
印加され、これによってダイヤフラム5を変形させてい
る。これに対し、インク滴を噴射させない場合には、パ
ルス信号19を発生させないように制御する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のインクジェ
ットヘッドにおいて、複数のノズルに対応する圧電素子
の電気・機械変換特性にはそれぞれバラツキがある。ま
た、圧電素子とダイヤフラムとの結合度や機械的位置関
係にもバラツキがある。そのために、複数ノズルから噴
射されるインクの液滴速度においてもバラツキが発生
し、場合によっては前述の複数のバラツキが重畳されて
複合的なバラツキが発生する場合もある。よって、この
ようなバラツキを有するインクジェットヘッドを定速度
で摺動させ、その過程でインク滴を噴射する場合、被イ
ンクジェット記録物へのインク滴の着地精度に誤差が生
じ、インクジェット記録の画質を悪くすることが問題と
なっていた。また、インク噴射ノズル製作時の噴射液速
に対するバラツキをある範囲に収める際の歩留まりが悪
いことも問題であった。
【0011】複数ノズルから噴射されるインク滴の速度
を各々に制御するには、複数の圧電素子各々への印加電
圧を制御する必要がある。
【0012】複数の圧電素子への充電電流と放電電流を
制御する方法としては、例えば特開平4-310747号公報、
特開平9-39231号公報に開示されている。前者は充電電
流値と放電電流値を複数ノズルに共通に変える構成であ
り、後者は充電抵抗と放電抵抗を有する圧電素子回路に
インク噴射毎に一定電圧の細かい充電パルスを繰返し与
えて、駆動波形を噴射毎に形成し、駆動波形はROMに
記憶されたパターンによって複数ノズルに共通に与える
構成である。
【0013】前者、後者共に複数ノズルに共通の電圧と
パルス幅の駆動波形をデジタル的に構成する方法が記載
されているが、複数ノズル各々の駆動波形を制御するも
のではない。
【0014】従って、本発明の課題は、インクジェット
ヘッド、すなわち圧電素子を含むインク噴射系におい
て、複数ノズル個々の駆動波形を制御して、各々の液速
のバラツキを補正し、複数の噴射ノズルからの液速を同
じにすることで被記録媒体へのインク滴の着地精度を向
上させることにある。同時に、マルチノズル・インクジ
ェット記録装置のインク噴射ノズルに対するトリミング
を可能にして、インク噴射ノズル製作時の歩留まりを向
上させることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、圧電素子を用いてインク室の容
積を変化させることにより、該インク室内のインクをノ
ズルから噴射させるマルチノズルタイプのインクジェッ
ト記録装置において、前記圧電素子を駆動させるための
駆動信号を発生する信号発生回路と、該信号発生回路に
接続され、前記駆動信号の発生により前記圧電素子毎に
予め定められた電荷量を充電させる複数の充電制御回路
手段と、前記駆動信号に同期して駆動電圧を発生する信
号パルス駆動回路手段と、該信号パルス駆動回路手段と
前記複数の充電制御回路手段との間に個別に接続された
複数のダイオードとを設け、前記夫々の圧電素子はその
一方が前記ダイオードのアノード端と前記充電制御回路
手段との間に接続され、他方がグランドに接続されるよ
うに配されるように構成した。
【0016】または、圧電素子を用いてインク室の容積
を変化させることにより、該インク室内のインクをノズ
ルから噴射させるマルチノズルタイプのインクジェット
記録装置において、前記圧電素子を駆動させるための駆
動信号を発生する信号発生回路と、該信号発生回路と圧
電素子の一方の接続端の間に接続され、前記駆動信号の
発生により前記圧電素子毎に予め定められた電荷量を充
電させる複数の充電制御回路手段と、前記圧電素子の他
方の接続端に並列に接続され、前記駆動信号に同期して
駆動電圧を発生する信号パルス駆動回路手段と、その一
方となるカソー端が夫々の圧電素子と前記複数の充電制
御回路手段との間に接続され、他方となるアノード端が
グランドに接続されるように配されたダイオードを設け
た構成とした。
【0017】前述の構成において、前記信号パルス駆動
回路手段のパルスは直線的に立ち上がると共に、該パル
スの立上り時定数は該圧電素子が構成する振動系の固有
振動数の逆数の整数倍の0.8〜1.2倍と設定されるとよ
い。
【0018】あるいは、前記圧電素子の充電電荷量はパ
ルス電圧とパルス幅に依存するように設定するとよい。
【0019】また、上記構成のインクジェット記録装置
において、インクを噴射させるノズルに対応する圧電素
子に対しては、前記信号パルス駆動回路手段のパルスの
立上り時にインク室の容積を膨張させてインクを吸入す
ると共に、前記パルスの立上り開始に同期して前記充電
制御回路手段は充電を開始し、前記充電制御回路手段に
おいて前記圧電素子に予め与えられている所定の充電電
荷量を充電すると共に、インクを噴射させないノズルに
対応する圧電素子に対しては、充電制御回路手段は圧電
素子への電荷の充電を行なわないよう制御することによ
り、インク噴射のバラツキを抑制できるようになる。
【0020】なお、前記インクを熱溶融インクとし、前
記インク室近傍に加熱用のヒータを設けて摂氏80度か
ら摂氏140度の範囲の温度で加熱して使用しても同様
の効果を得ることができる。
【0021】前述のように、インク吸入時の立上がり時
定数をインク記録装置の固有振動数の逆数の整数倍の
0.8〜1.2倍としてインク吸入時の圧電素子の高調
波振動の発生を抑えること、更に各圧電素子への印加電
圧を可変して各圧電素子のばらつきをトリミングするこ
とにより複数ノズルからの各々のインク滴速度を精密に
制御できるようになる。
【0022】本発明の構成のように、圧電素子への印加
電圧を複数ノズル各々に個別制御して各インク滴の液速
を一定にし、圧電素子を含むインク噴射系の液速に与え
るバラツキを解消することで、被インクジェット記録物
へのインク滴の着地精度を向上させることが可能とな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】上記の構成によるインクジェット
記録装置においては、圧電素子を含むインク噴射系の液
速に与えるバラツキを解消して、被インクジェット記録
物へのインク滴の着地精度を向上させることを可能にす
る。
【0024】以下、本発明の一例を説明する。以下の例
において、前記図2の従来構成と共通する部分について
は同一の符号を付して、説明を省略する。
【0025】本発明において、図9のパルス駆動回路1
0は図1に示す回路構成となっており、図3に示す波形
により各圧電素子1への印加電圧が制御される。また、
図において充電制御駆動回路14は2回路のみ図示して
いるが、実際は圧電素子1の数に1対1で対応するよう
複数設けられている。
【0026】図1において、図示しない制御部からの印
刷指令に対応して、信号発生回路13から充電制御駆動
回路14へ向けて充電パルス信号16が生成される。該
充電パルス信号16には各圧電素子の駆動特性に合わ
せ、各素子毎に予め定められたパルス幅が与えられてお
り、このパルス幅に応じて、各圧電素子への充電電圧が
図5に示すように直線的に制御される。なお、ここでは
電圧V1を最大値としている。電圧V1に対応する前記
充電パルス信号16のパルス幅はT1であり、インク吸
入時の立上り時定数はT1が最大となる。
【0027】ここで、圧電素子が構成する振動系に対し
て圧電素子に加えるパルス電圧の立上り時定数を、該振
動系の固有振動数の逆数の整数倍の0.8〜1.2倍と
規定すると、圧電素子の高調波振動を抑制することがで
きる。このように高調波振動を抑えることで、インク吸
入時のインク流体の乱流を抑え、インク滴の噴射を安定
させ、後述する圧電素子毎のばらつき補正を最も有効な
ものとすることができる。
【0028】本例においては、該充電パルス信号16の
最大パルス幅T1を例えば振動系の固有振動数が100
Khzとした場合、(1/100Khz)×1=10マイク
ロ秒の0.8〜1.2倍、すなわち8〜12マイクロ秒
に対してT1=12マイクロ秒と設定する。また、最小
パルス幅はT2=8マイクロ秒とする。このパルス幅に
相当する図5の電圧、すなわちV2からV1までを圧電
素子へのパルス電圧として、圧電素子毎に電圧を設定す
る。あるいは整数倍を2としてT1=24マイクロ秒、
T2=16マイクロ秒としても良い。
【0029】一方、信号発生回路13に接続されている
信号パルス駆動手段12は所定時間毎に図3に示す波形
を生成するものであって、図12の12aが信号発生回
路13から信号パルス駆動手段12へパルス幅Tw、所
定時間T毎に出力される。12aに同期して、充電パル
ス信号16が充電回路手段14に出力される。
【0030】一方、信号パルス駆動手段12として、図
13に回路構成の一例を示す。
【0031】図13の入力として図12に示す12aが
入力されると、12aがハイレベルの時は切替回路12
bを経て、プラス電流源12cが増幅器と積分コンデン
サで構成された積分器12eを充電し、積分器12eの
出力電圧を直線的に上昇させる。積分器12eの出力電
圧は増幅器12fで昇圧されて、信号パルス駆動手段12
の出力15となる。切替回路12bは帰還ライン12g
により出力15が所定の電圧V1になると12cプラス電
流源を止める。
【0032】信号12aがローレベルの時は切替回路1
2bを経て、マイナス電流源12dが積分器12eを放
電して出力15を直線的に下降させる。切替回路12bは
帰還ライン12gにより出力15が0Vになるとマイナ
ス電流源12dを止める。
【0033】よって、印刷指令が図示しない制御部から
出されると、前記充電パルス信号16の立上りに同期し
て、信号パルス駆動回路手段12から図3に示すような
台形形状のパルス駆動電圧15が生成される。
【0034】いま、図5に示すように、当該圧電素子を
駆動するための充電パルス信号16のパルス幅がT2と
規定された場合の充電電圧をV2とする。また、最大電
圧V1を得るためのパルス幅はT1である。この場合に
おいて、充電パルス信号16がハイレベルの間はトラン
ジスタQ1が導通状態となって、パルス駆動回路手12の
出力15の電圧値が1圧電素子に充電される。充電パルス
信号16がT2でハイレベルからローレベルになると、
T2時点での出力15の電圧値V2までが1圧電素子に
充電される。T2以後は充電パルス信号16がローレベ
ルとなりトランジスタQ1が非導通状態となって出力1
5の電圧値V2以上の電圧は1圧電素子には充電されな
い。
【0035】よって、図4に示される電圧V2のみが充
電制御駆動回路14内のトランジスタQ1を通して圧電
素子1に充電され、この充電に伴い圧電素子1が収縮し
てダイヤフラム5が変形し、インクがインク室3に吸引
される。そして、図3の台形形状のパルス駆動電圧15
の立下り波形に同期して圧電素子1に充電された電圧V
2に相当する電荷がダイオード9を通して放電される
と、ノズル4からインク滴8が噴射される。なお、上記
説明にはトランジスタのオン時電圧降下およびダイオー
ドの順方向電圧降下分は含まれていない。
【0036】本例では、図3に示すような台形形状のパ
ルス駆動電圧15としたが、図14に示す三角波形状の
パルス駆動電圧であっても同様である。本発明の構成に
おいて必要なことは、パルスの駆動波形がインク記録装
置の固有振動数の逆数の整数倍の0.8〜1.2倍で直
線的に立ち上がることであり、これによりインク吸入時
インク流の乱流を抑えてインク滴の噴射を安定させるこ
とが可能となる。その上で直線的な立上り部分のパルス
電圧と制御パルス幅により圧電素子各々への印加電圧を
可変して、飛翔インクの液滴速度のバラツキを補正し、
液滴速度を一定に保つことにある。
【0037】図7は従来の制御方法である複数の圧電素
子への充電電圧が同じ電圧とした時の各圧電素子に対応
するノズルから噴射される液滴速度を示しており、液速
のバラツキはAである。これに対し、図8は複数の圧電
素子への充電電圧を本発明により各圧電素子毎に制御し
た時の液滴速度を示しており、液速のバラツキはBとな
って、図7のAに対して改善することができる。充電パ
ルス信号16のパルス幅は事前に圧電素子を含むインク
噴射系の液速を測定するか、またはモデル印字パターン
に対する着地位置のバラツキとして測定して各圧電素子
の電圧トリミング値としてROM(記載せず)などに記
憶させておき、信号発生回路13にて容易にパルス幅を
制御することができる。
【0038】記録信号に応じて、インク滴を噴射させな
い圧電素子に対しては充電パルス信号16を発生させな
いようにして圧電素子への充電を行なわず、インク吸入
動作を行わないようにしてインク滴が噴射されないよう
に制御する。
【0039】上述のように、圧電素子を含むインク噴射
系の各々の液速のバラツキを補正して同じ液速とするこ
とによって被インクジェット記録物へのインク滴の着地
精度を向上させることができる。
【0040】なお、台形形状のパルス駆動電圧15につ
いては、立下り電圧はサイン波や放物線状に立下っても
良く、全体としての台形形状のパルスは必要としない。
【0041】本例では図9、図10のヒータ11を用い
ずに常温で液体のインク滴を噴射するインク記録装置の
例について説明しているが、ヒータ11を用いて摂氏8
0度から摂氏140度の範囲の温度で温められたインク
室を含むインク経路において、熱溶融形インクを常温で
の固体から液体に変えてインク滴を噴射する熱溶融イン
ク記録装置においても、前記と同様の手段により、圧電
素子を含むインク噴射系の各々の液速のバラツキを補正
して同じ液速することによって被インクジェット記録物
へのインク滴の着地精度を向上させることができる。
【0042】図15は本発明のパルス駆動回路10の他
の例を示すものである。
【0043】本例では、充電制御回路手段14と圧電素
子1との間に個々に介在する複数のダイオードとを設け
たことに特徴がある。かかる構成によれば、充電パルス
信号16がハイレベルの間は充電制御駆動回路14内の
トランジスタQ1が導通状態となって圧電素子1は充電
され、充電パルス信号16がT2でハイレベルからロー
レベルになると、トランジスタQ1が非導通状態となっ
て圧電素子1への充電は止まる。その後、図3の出力15
の電圧が最大電圧V1まで上昇しても圧電素子1への充
電は行われない。出力15の電圧が立下り波形に同期して
圧電素子1に充電された電圧V2に相当する電荷がダイ
オード9を通して放電されると、ノズル4からインク滴
8が噴射される。
【0044】このような回路構成であっても、インク噴
射系の各々の液速のバラツキを補正することが可能であ
り、インクジェット記録物へのインク滴の着地精度を向
上させることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録装置を用い
ることにより圧電素子を含むインク噴射系の各々の液速
のバラツキを補正して複数の噴射ノズルからの液速を同
じにすること、すなわち被インクジェット記録物への高
精度記録が可能となる。マルチノズル・インクジェット
記録装置のインク噴射ノズルに対するトリミングが各圧
電素子への噴射時の個々のパルス幅制御により可能とな
ることでインク噴射ノズル製作時の歩留まり向上にも効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のパルス駆動回路の一例を示す制御回
路図
【図2】 従来のパルス駆動回路の一例を示す制御回路
【図3】 本発明の回路構成で用いる圧電素子制御用の
波形図
【図4】 本発明の回路構成で用いる圧電素子に印加さ
れる電圧波形図
【図5】 本発明の回路構成で用いる圧電素子に印加さ
れる電圧制御図
【図6】 従来の回路構成で用いる圧電素子制御用の波
形図
【図7】 従来のインクジェット記録装置におけるノズ
ル毎の液速を示すグラフ
【図8】 本発明のインクジェット記録装置におけるノ
ズル毎の液速を示すグラフ
【図9】 インクジェット記録装置の定常状態を示す概
略構成断面図
【図10】 インクジェット記録装置の駆動状態を示す
概略構成断面図
【図11】 積層形圧電素子の構造図
【図12】 本発明のパルス駆動回路と充電パルス信号
とのタイミング図
【図13】 本発明の信号パルス駆動回路手段の一例と
なる構成図
【図14】 本発明の回路構成で用いる圧電素子制御用
の他の例となる波形図
【図15】 本発明のパルス駆動回路の他の例を示す制
御回路図
【符号の説明】
1・・・圧電素子、5・・・ダイヤフラム、10・・・
パルス駆動回路、12・・・信号パルス駆動回路手段、
14・・・充電制御回路手段、15・・・台形形状のパ
ルス駆動電圧、16・・・充電パルス信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 一夫 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電素子を用いてインク室の容積を変化さ
    せることにより、該インク室内のインクをノズルから噴
    射させるマルチノズルタイプのインクジェット記録装置
    において、 前記圧電素子を駆動させるための駆動信号を発生する信
    号発生回路と、該信号発生回路に接続され、前記駆動信
    号の発生により前記圧電素子毎に予め定められた電荷量
    を充電させる複数の充電制御回路手段と、前記駆動信号
    に同期して駆動電圧を発生する信号パルス駆動回路手段
    と、該信号パルス駆動回路手段と前記複数の充電制御回
    路手段との間に個別に接続された複数のダイオードとを
    設け、夫々の圧電素子はその一方が前記ダイオードのア
    ノード端と前記充電制御回路手段との間に接続され、他
    方がグランドに接続されるように配されたことを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】圧電素子を用いてインク室の容積を変化さ
    せることにより、該インク室内のインクをノズルから噴
    射させるマルチノズルタイプのインクジェット記録装置
    において、 前記圧電素子を駆動させるための駆動信号を発生する信
    号発生回路と、該信号発生回路と圧電素子の一方の接続
    端の間に接続され、前記駆動信号の発生により前記圧電
    素子毎に予め定められた電荷量を充電させる複数の充電
    制御回路手段と、前記圧電素子の他方の接続端に並列に
    接続され、前記駆動信号に同期して駆動電圧を発生する
    信号パルス駆動回路手段と、その一方となるカソード端
    が夫々の圧電素子と前記複数の充電制御回路手段との間
    に接続され、他方となるアノード端がグランドに接続さ
    れるように配された複数のダイオードとを設けたことを
    特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のインクジェット記
    録装置において、 前記信号パルス駆動回路手段のパルスは直線的に立ち上
    がると共に、該パルスの立上り時定数は該圧電素子が構
    成する振動系の固有振動数の逆数の整数倍の0.8〜
    1.2倍と設定されていることを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3記載記載のインクジェッ
    ト記録装置において、 前記圧電素子の充電電荷量は該信号パルス駆動回路手段
    のパルス電圧と該充電制御回路手段に与えるパルス幅に
    依存することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4記載のインクジェット記
    録装置において、 前記インクを熱溶融インクとし、前記インク室近傍に加
    熱用のヒータを設けて摂氏80度から摂氏140度の範
    囲の温度で加熱して使用することを特徴とする熱溶融イ
    ンクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5記載のインクジェット記
    録装置において、 インクを噴射させるノズルに対応する圧電素子に対して
    は、前記信号パルス駆動回路手段のパルスの立上り時に
    インク室の容積を膨張させてインクを吸入すると共に、
    前記パルスの立上り開始に同期して前記充電制御回路手
    段は充電を開始し、前記充電制御回路手段において前記
    圧電素子に予め与えられている所定の充電電荷量を充電
    すると共に、インクを噴射させないノズルに対応する圧
    電素子に対しては、充電制御回路手段は圧電素子への電
    荷の充電を行なわないよう制御することを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置の駆動方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004505820A (ja) * 2000-08-11 2004-02-26 スペクトラ インコーポレイテッド インクジェットプリント方法
JP2016055645A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 ザール テクノロジー リミテッド 作動素子を駆動するために開始電圧を設定する方法

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