JPH11342308A - 造水ユニット - Google Patents

造水ユニット

Info

Publication number
JPH11342308A
JPH11342308A JP10281289A JP28128998A JPH11342308A JP H11342308 A JPH11342308 A JP H11342308A JP 10281289 A JP10281289 A JP 10281289A JP 28128998 A JP28128998 A JP 28128998A JP H11342308 A JPH11342308 A JP H11342308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
membrane
fresh water
water
unit according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10281289A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Imai
和雄 今井
Takuro Shiyama
卓朗 獅山
Masao Toyoda
征男 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP10281289A priority Critical patent/JPH11342308A/ja
Publication of JPH11342308A publication Critical patent/JPH11342308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型、軽量で、取扱に便利な安価な造水ユニッ
トを提供する。 【解決手段】原水を濾過するフィルターエレメントと、
フィルターエレメントによる処理水を膜分離により処理
する分離膜ユニットとを単一容器内に装填した造水ユニ
ット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原水をフィルター
ユニットで濾過し、しかる後に逆浸透膜等の分離膜を使
用した分離膜ユニットにより分離を行う造水ユニットに
関する。
【0002】
【従来の技術】半透膜等の分離膜を用いた逆浸透法によ
る液体分離が、海水淡水化、超純水製造、溶液の濃縮
等、様々な分野で実用化されている。逆浸透膜法で用い
られる分離膜モジュールは、スパイラル型、中空糸膜型
が主であるが、対象となる原水を直接逆浸透膜モジュー
ルに供給すると、分離膜モジュール内部で微粒子、懸濁
物質、細菌、藻類等により目詰まりが生じやすく、また
膜面においてファウリングが生じ、膜の分離性能を大き
く低下させる原因となる。そこで、逆浸透膜分離ユニッ
トにより液体分離を行う場合、前処理工程として限外濾
過膜(UF)、精密濾過膜(MF)、カートリッジフィ
ルター(CF)、各種濾過材等により微粒子、懸濁物等
の除去を行う。また、一般的に逆浸透膜は、残留塩素に
よって膜性能が低下するものが多く、原水中の除塩素を
目的とした前処理ユニットを必要とする。
【0003】このような造水ユニットにおいては、通
常、前処理ユニットと逆浸透膜モジュールユニットが別
ユニットとして構成されるので、全体容積、重量ともに
大きなものとなる。
【0004】しかし、特に移動式で低圧運転をする造水
ユニット、例えば、地震、風水害、火災時などの非常時
に使用される非常用造水機等にあっては、比較的小型の
ものが要求される。移動式の造水ユニットとしては、特
開平6−91262号公報に記載されているものなどが
知られている。この装置は災害地域内で、水の供給や電
力供給が遮断された時に、河川、湖沼、池、プール、防
火用水槽などの水源地にまで移動し、原水中の懸濁物
質、塩分などの混合または溶解成分を除去して飲料水
や、風呂水、洗濯水などの生活用水を造水しようとする
ものである。しかしながらこの装置は、全体容積、重量
ともに大きいので、小型化の要求には十分に応えていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、特に
移動式の小型で低圧運転をする造水ユニットとして好適
な装置を提供することにある。例えば非常用造水機とし
て使用する場合にあっては、地震、風水害、火災時など
に備えて、市町村等の自治体や、大規模な病院、企業体
が準備している防災用貯水槽、防災用貯水池、プール等
に予め配備しておき、地震、風水害、火災時などの非常
時に、消火活動を終えた、若しくは消火活動をしないエ
ンジン消火ポンプ等から、即座に、被災地の水源から質
の高い大量の飲料水(精製水)と生活用水(風呂水や洗
濯水)を迅速かつ簡便に、しかも安価に造水できるとと
もに、メンテナンスが容易で、保管スペースも小さくて
済む造水ユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の造水ユニットは、原水を濾過するフィルタ
ーユニットと、フィルターユニットによる処理水を膜分
離により処理する分離膜ユニットとを単一容器内に装填
してなることを特徴とするものからなる。
【0007】ここで、 単一容器の少なくとも一部を、
フィルターユニットの汚れを点検するための透明材料で
構成していることが好ましい。
【0008】フィルターユニットとしては、カートリッ
ジ式フィルターエレメントを内蔵しているユニットを使
用できる。カートリッジ式フィルターエレメントとして
は、例えば活性炭を含むものを使用できる。
【0009】上記分離膜ユニットとしては、分離膜モジ
ュールとして、例えばコンパクトな構成が可能なスパイ
ラル型モジュールを備えているものが好ましい。また、
分離膜としては、例えば、原水圧力500kPa、温度
25℃、原水中のNaCl濃度500mg/lの条件での
透水量が少なくとも0.5m3/m2・日、NaCl排除
率が少なくとも98%の逆浸透膜を使用できる。このよ
うな逆浸透膜は、特に、非常時造水用の分離膜として好
適なものである。
【0010】逆浸透膜は、例えば、ポリエーテル系複合
膜、芳香族ポリアミド系複合膜、脂肪族ポリアミド系複
合膜、酢酸セルロース系非対称膜等から構成できる。
【0011】上記フィルターユニットには、逃がし弁を
配設されていることが好ましい。また、フィルターユニ
ットの入り口と、分離膜ユニットの出口には、それぞ
れ、逆流防止機構が内装されていることが好ましい。さ
らに、分離膜ユニットの出口に定流量機構が内装されて
いることが好ましい。
【0012】このように構成された造水ユニットの用途
は、特に限定されないが、非常時造水用に特に好適であ
る。
【0013】本発明に係る造水方法は、上記のような造
水ユニットを用いて所望の液体を造水する方法からな
る。
【0014】このような本発明に係る造水ユニットにお
いては、フィルターユニットと分離膜ユニットとを単一
容器内に装填しているので、別ユニットとして構成され
たそれらを使用時に連結する必要のあった従来の造水機
に比べ、取り扱いが非常に簡便になり、非常時等であっ
ても、即座に造水の準備ができる。
【0015】また、一つのユニット内にコンパクトに納
められるから、小型でかつ軽量なユニットに構成でき、
取扱いのみならず、移動もきわめて容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について、望まし
い実施の形態と共に詳細に説明する。
【0017】本発明における造水ユニット、特に逆浸透
膜を用いた造水ユニットは、非常時の飲料水や生活用水
の造水の他、海水淡水化、純水製造、食品の濃縮等、多
分野にわたり応用することができる。また、用途に応じ
て、各種フィルター、精密濾過装置、イオン交換体、脱
気膜装置、薬品添加装置、殺菌処理装置等を併用するこ
とにより、多様な目的に合致した液を製造することが可
能である。
【0018】液体分離膜としての逆浸透膜を用いたモジ
ュールには、用途に応じて脱塩率、造水量の性能にいろ
いろなものがある。一般的に浸透圧の低い原水を処理す
る場合には、脱塩性能が低く高造水量である低圧型を用
い、浸透圧の高い場合には高脱塩性能を有する高圧型を
用いるのが適当である。
【0019】本発明の造水ユニットに装填するフィルタ
ーユニットには、交換等の容易性の面からカートリッジ
式フィルターエレメントを用いることが好ましい。カー
トリッジ式フィルターエレメントの素材としては、特に
限定はしないが、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリ
スルホン、フエノール等の樹脂や、アセチルセルロー
ス、グラスファイバー、レーヨン、コットン、ステンレ
ス等を用いることが可能である。形状としては、中空
糸、プリーツ、ワインド型や、焼結金属等があり、濾過
精度は1ミクロン以下のものから数十ミクロンのものま
で、寸法は外径が2インチ、長さは10,20,30イ
ンチのものが、一般の規格寸法として市販されているの
で、使用条件に合わせて選択することが可能である。ま
た、椰子殻炭等の粒状活性炭、または活性炭繊維を充填
した活性炭カートリッジ等を用いることもできる。粒状
活性炭を用いる場合には、活性炭粒度が異なったものが
市販されているので、用途に合ったものを選択すること
が可能である。
【0020】本発明における分離膜ユニットに用いる分
離膜モジュールとしての逆浸透膜モジュールには、平膜
型、中空糸膜型、スパイラル型等、特にその形式は限定
しないが、膜の充填率を上げることができ、強度的にも
耐圧性の高いものが好ましい。特に好ましいのは、スパ
イラル型モジュールまたは中空糸膜モジュールである。
スパイラル型モジュールは、封筒状の膜をネット状流路
材と共に多孔質の中心管または集水孔を有する中心管の
周りに巻囲した基本構造を有しており、膜分離モジュー
ルとして、広く知られているものである。また、中空糸
膜モジュールは、形式は特に限定しないが、供給水、透
過水が偏流を起こしにくく、スケール生成に起因する目
詰まりなどが生じにくい構造のものが望ましい。
【0021】スパイラル型モジュールに用いる逆浸透膜
としては、非対称膜、複合膜が一般的であり、中でも特
に複合膜を使用するのが一般的である。複合膜は、膜構
造自身は平膜形状であり、且つ多孔質支持体層と、その
上に設けた高分子均質層または緻密層からなる。
【0022】また、上記支持体層の強度を更に上げるた
めに、支持体層の下に、ポリエステル織物または不織布
などの補強層を有していることが好ましい。多孔質支持
体層の好ましい高分子としては、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリオレフイン、ポリアクリレート、ポリ4フッ
化エチレン、ポリスルホン、ポリカーボネートなどが例
示されるが、特に好ましくは、ポリスルホン、またはポ
リプロピレンである。多孔質支持体層の上に形成される
高分子均質層または緻密層の具体例としては、ポリエー
テル系、芳香族ポリアミド系、脂肪族ポリアミド系、ポ
リエチレンイミン系、ポリ酸化エチレンなどの複合膜が
挙げられ、この中でも薄膜化することにより透水性能を
向上させた場合でも、脱塩阻止性能に優れ、更に、耐薬
品性も高い芳香族架橋ポリアミド系の複合膜を用いるこ
とが好ましい。また、非対称膜の場合、酢酸セルロース
系の膜が分離性能、耐久性、耐薬品性に優れるため実用
性が高い。
【0023】膜性能としては、原水圧力500kPa、
温度25℃、原水中の塩分濃度(NaCl濃度)500
mg/lの条件で、透水量が少なくとも0.5m3/m2
日、塩排除率が少なくとも98%の性能を有するものが
好ましく、より好ましくは透水量0.6m3/m2・日、
塩排除率98.5%以上の性能を有するものが好まし
く、更に好ましくは透水量0.75m3/m2・日、塩排
除率99%以上のものである。
【0024】図1は、本発明の一実施態様に係る造水ユ
ニットの具体的な構造を示しており、逆浸透膜を用いた
造水ユニットを示している。この造水ユニットにおいて
は、原水を濾過するフィルターユニット10と、そのフ
ィルターユニット10で濾過された処理水を膜分離する
分離膜ユニットとしての逆浸透膜モジュール20が容器
2内に装填されている。原水ライン1より取り入れられ
た原水は、容器2にOリングを介して嵌合した端板3に
配設した原水入口4から導入される。その原水入口4に
は逆流防止手段機構として、例えば、ポリプロピレン製
ボールをスプリングで軽く押しつける形式の逆止コーン
(図示略)を装着することが好ましい。逆止コーンは配
管口径に合わせたものが安価に市販されている。
【0025】また、逆浸透膜を用いたスパイラル型の逆
浸透膜モジュール20を収容した容器2の出口側には、
上記入口側の端板3と同様にOリングを介して嵌合した
端板5が設けられている。端板5には透過水出口6と濃
縮水出口7が形成されており、これら透過水出口6およ
び濃縮水出口7にも、上記同様の逆止コーンを装着する
ことが好ましく、それによって、造水ユニット内の液体
が漏れ出すのを防止できる。
【0026】造水ユニットの容器2内に装填されるフィ
ルターユニット10は、カートリッジ式のフィルターエ
レメント8を1ないし数本有している。フィルターエレ
メント8は、カートリッジ取付け盤9にステーボルトで
固定されている。その取付け盤9の外周には、逆浸透膜
モジュール20と同様のシールリングに装着することに
よって、容器2の内面との間で原水を封止する。原水は
フィルターエレメント8を確実に通過し、原水中の微粒
子、懸濁物、細菌、藻類等が濾過・除去される。
【0027】またフィルターエレメント8を活性炭を含
むものとすることによって、微粒子、懸濁物、細菌、藻
類等を濾過・除去に加えて、原水中の有機物、塩素、
色、臭気、溶解ガスも吸着除去できる。また端板3に
は、取付け口11を設け、ここに逃し弁(図示略)を配
設することで、原水の異常高圧に対処できる。逃し弁と
しては市販のものを使用できる。
【0028】フィルターエレメント8を通過した濾過水
は、カートリッジ取付け盤9から分離膜ユニットに供給
されて膜分離され、透過水は端板5に設けた透過水出口
6から、濃縮水はその端板5に設けた濃縮水出口7から
流出する。透過水出口6及び、濃縮水出口7には、定流
量機構として、塩化ビニール製の定流量コーン(図示
略)を装着することが好ましい。コーンはそれぞれに予
め決められた流量を越えると、圧力損失、即ち流動抵抗
によって、コーンが弾性変形することで、流路が急に狭
まり、ますます抵抗が上がることで通過流量を抑制する
もので、前述の逆止コーンメーカーから市販されてい
る。
【0029】また、運転を継続するに従って、カートリ
ッジ式フィルターエレメント8の表面には、阻止された
物質がスケールとなって堆積して分離膜モジュールの性
能が低下するので、フィルターエレメント8の交換をす
る必要がある。たとえば、圧力差が 1〜1.5kgf/
cm2 程度に達した時に交換するなど、エレメント前後
の圧力差によって交換時期を判断する場合が多い。そし
て、そのためにエレメントの前後に圧力計または差圧計
を取り付ける。
【0030】また、フィルターエレメントの目詰まりの
進行は、処理水質や水量、水圧によって変わるので、容
器2に透明な部材を用い、目視によってフィルターエレ
メントの交換時期を知ることも好ましい。しかし、耐圧
強度の観点から、グラスファイバーに樹脂を含浸させ芯
金に巻付けるフィラメントワインデング法によって形成
されるFRP容器を使用する場合が多く、容器2が透明
でない場合もあるので、そのときには、図2に示すよう
に、容器の少なくとも一部にフィルターエレメント8の
汚れ具合を点検する汚れ確認窓12など透明部を設ける
ことが好ましい。好ましくは、内部に多くの光を取り込
みフィルターエレメント8の汚れを確認しやすくするた
めに複数個の汚れ確認窓12を設ける。
【0031】汚れ確認窓12には、ガラス、アクリル、
ポリカーボネート樹脂などを用いることができる。ま
た、汚れ確認窓12は加工面や強度面から円形であるこ
とが好ましく、さらには、内部を拡大して見ることので
きる凸状に加工されたものが好ましい。そして、たとえ
ば、外周部の径に段差をもたせて2段にし、それに対応
するように2段の内径を有する容器2の孔に、容器2内
部から嵌入し、容器2にの内の圧力によって容器2に押
しつけられるようにすることも好ましく、汚れ確認窓1
2の外周部にニトリルゴム製の成形パッキン13などを
設け、容器2と汚れ確認窓12の間隙シール性を高める
ことも好ましい。径や厚みは使用部材の強度や耐圧性か
ら適宜設計される。たとえば、500〜700kPaほ
どの運転圧力下で用いる場合は、大径を20〜30m
m、小径を大径より8〜10mm程度小さくし、また、
厚みを10mm程度にする。
【0032】なお、カートリッジ式フィルターエレメン
ト8による濾過は、供給水の全量濾過が一般的である
が、一部の供給水を排出するいわゆるクロスフロー濾過
を行っても全く問題ない。また、必要に応じて、流量調
節機構、圧力調節機構を取りつけることも可能である。
上記のような構成、性能を有するフィルターユニット1
0と、逆浸透膜モジュール20とを同一の容器2の内部
に装填することによって、本発明に係わる造水ユニット
が構成される。このようにフィルターユニット10と分
離膜ユニットを単一の容器2の内部に収容することに
り、造水ユニット全体として小型化、軽量化が可能にな
る。また、部品点数が削減され、製造コストの低減も可
能になる。更に、軽量の造水ユニットは運搬や設置も、
極めて容易であるから、非常時の造水等にも迅速、かつ
簡便に対応できる。
【0033】
【実施例】図1に示す造水ユニットを用いて造水を行っ
た。
【0034】本造水ユニットは、各部材に次のものを採
用して構成した。すなわち、原水供給は外部ポンプで原
水を汲み上げ、加圧する必要がある。具体的には消防用
可搬式のエンジンポンプを用いた。ポンプは1段タービ
ンポンプで、340CCの空冷式4サイクルガソリンエ
ンジンを使用した、出力15PS、重量65Kg、ポン
プ最大能力は、900kPa,400l/分である。逃
がし弁の設定圧は700kPaにした。フィルターエレ
メント8には、糸巻きタイプ (ポリプロピレン樹脂製、
濾過精度10μm。10インチ長さ)のものを2本用い
た。逆浸透膜モジュール20には、分離膜が架橋アラミ
ド系複合膜からなる外径が4インチのスパイラルモジュ
ールを1本配置した。フィルターエレメント8および逆
浸透膜モジュール20等を収容する造水ユニットの容器
2は、ガラスファィバーに不飽和ポリエステル樹脂を含
浸し、これを芯金に巻きつけ積層するフィラメントワイ
ンディング法で製作した内径102mm、長さ1400
mmのFRP製筒を使用した。左右の端板3,5は塩化
ビニール製のものを使用した。以上の部材を一体に構成
したものを造水ユニットとした。この造水ユニットに上
記消防エンジンポンプから原水を加圧供給したところ、
透過水(飲料水)出口6からは、8m3 /日の飲料水
と、濃縮水出口7からほぼ同量の雑用水を同時に製造す
ることができた。
【0035】また、流量調節機構、圧力調節機構とし
て、透過水出口6及び濃縮水出口7に塩化ビニール製の
定流量コーンを装着することにより、流量・圧力調節す
る必要がなくなり、取扱が非常に簡便化できた上に、安
価・小型化できた。また運転停止後に、原水、透過水、
濃縮水のホースを取り外しても逆止コーンの作用で、分
離ユニットから漏れ出すことはなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、フィルターユニットと
分離膜モジュールとを使用する造水ユニットにおいて、
原水を濾過するフィルターユニットと濾過した液体を分
離する分離膜ユニットとを単一容器内に装填したので、
取扱が非常に簡便になり、かつ、小型で軽量な造水ユニ
ットを安価に製造できる。
【0037】ここで、容器の少なくとも一部に確認窓な
どの透明部材を用いる場合は、フィルタエレメントの汚
れ具合を目視で確認することができ、その結果、適切な
時期にフィルタエレメントの交換を行うことができる。
【0038】また、非常用造水機として使用する場合
は、飲料水や洗濯水などの生活用水が確保できない地
震、火災や風水害時に備えて、市町村等の自治体や、大
規模な病院・企業体が準備している防災用貯水槽、防災
用貯水池、プール等に予め配備しておくことで、消火活
動を終えた、若しくは消火活動をしないエンジン消火ポ
ンプ等から、即座に、被災地の水源から質の高い大量の
飲料水(精製水)と生活用水(風呂水や洗濯水)を迅速
に造水することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す造水ユニットの概略
縦断面図である。
【図2】図1に示す造水ユニットの一部概略縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1:原水ライン 2:容器 3:端板 4:原水入口 5:端板 6:透過水出口 7:濃縮水出口 8:カートリッジ式フィルターエレメント 9:カートリッジ取付け盤 10:フイルターユニット 11:取付け口 12:汚れ確認窓 13:成形パッキン 20:逆浸透膜モジュール(分離膜ユニット)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/28 C02F 1/28 G D 1/44 1/44 H

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原水を濾過するフィルターユニットと、フ
    ィルターユニットによる処理水を膜分離により処理する
    分離膜ユニットとを単一容器内に装填してなることを特
    徴とする造水ユニット。
  2. 【請求項2】単一容器の少なくとも一部を、フィルター
    ユニットの汚れを点検するための透明材料で構成してい
    る、請求項1に記載の造水ユニット。
  3. 【請求項3】フィルターユニットがカートリッジ式フィ
    ルターエレメントを有する、請求項1または2に記載の
    造水ユニット。
  4. 【請求項4】カートリッジ式フィルターエレメントが活
    性炭を含んでいる、請求項3記載の造水ユニット。
  5. 【請求項5】分離膜ユニットがスパイラル型モジュール
    を備えている、請求項1〜4のいずれかに記載の造水ユ
    ニット。
  6. 【請求項6】分離膜ユニットの分離膜が、原水圧力50
    0kPa、温度25℃、原水中のNaCl濃度500m
    g/lの条件下における透水量が少なくとも0.5m3
    2・日、NaCl排除率が少なくとも98%の逆浸透
    膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の造水ユニッ
    ト。
  7. 【請求項7】逆浸透膜が、ポリエーテル系複合膜、芳香
    族ポリアミド系複合膜、脂肪族ポリアミド系複合膜、酢
    酸セルロース系非対称膜のいずれかである請求項6に記
    載の造水ユニット。
  8. 【請求項8】フィルターユニットに逃し弁が配設されて
    いる、請求項1〜7のいずれかに記載の造水ユニット。
  9. 【請求項9】フィルターユニットの入口と分離膜ユニッ
    トの出口とにそれぞれ逆流防止機構が内装されている、
    請求項1〜8のいずれかに記載の造水ユニット。
  10. 【請求項10】分離膜ユニットの出口に定流量機構が内
    装されている、請求項1〜9のいずれかに記載の造水ユ
    ニット。
  11. 【請求項11】非常用である、請求項1〜10のいずれ
    かに記載の造水ユニット。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載の造水
    ユニットを用いることを特徴とする造水方法。
JP10281289A 1998-03-30 1998-10-02 造水ユニット Pending JPH11342308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10281289A JPH11342308A (ja) 1998-03-30 1998-10-02 造水ユニット

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-102003 1998-03-30
JP10200398 1998-03-30
JP10281289A JPH11342308A (ja) 1998-03-30 1998-10-02 造水ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11342308A true JPH11342308A (ja) 1999-12-14

Family

ID=26442754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10281289A Pending JPH11342308A (ja) 1998-03-30 1998-10-02 造水ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11342308A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008514404A (ja) * 2004-09-24 2008-05-08 インターナショナル エンバイロンメンタル テクノロジーズ,エル.エル.シー. 炭素片前置フィルタを用いた浄水システム
WO2014050402A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 株式会社日立製作所 淡水化システム
WO2020153007A1 (ja) * 2019-01-22 2020-07-30 日東電工株式会社 分離膜モジュール及びそれを用いた液体処理システム
JP2023068688A (ja) * 2021-11-04 2023-05-18 株式会社クボタ 浄水装置セットの使用方法および第1の浄水装置の運転方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008514404A (ja) * 2004-09-24 2008-05-08 インターナショナル エンバイロンメンタル テクノロジーズ,エル.エル.シー. 炭素片前置フィルタを用いた浄水システム
WO2014050402A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 株式会社日立製作所 淡水化システム
CN104661965A (zh) * 2012-09-28 2015-05-27 株式会社日立制作所 淡水化系统
JPWO2014050402A1 (ja) * 2012-09-28 2016-08-22 株式会社日立製作所 淡水化システム
WO2020153007A1 (ja) * 2019-01-22 2020-07-30 日東電工株式会社 分離膜モジュール及びそれを用いた液体処理システム
JP2020116503A (ja) * 2019-01-22 2020-08-06 日東電工株式会社 分離膜モジュール及びそれを用いた液体処理システム
CN113316476A (zh) * 2019-01-22 2021-08-27 日东电工株式会社 分离膜组件和使用该分离膜组件的液体处理系统
JP2023068688A (ja) * 2021-11-04 2023-05-18 株式会社クボタ 浄水装置セットの使用方法および第1の浄水装置の運転方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7513996B2 (en) Residential reverse osmosis system
JP4951860B2 (ja) 選択透過性膜モジュールの製造方法および選択透過性膜モジュール
KR20070011407A (ko) 선박용 밸러스트수의 제조 방법, 선박용 밸러스트수 제조장치 및 그의 용도
JP2000271460A (ja) スパイラル型膜モジュールを用いた処理システムおよび処理方法
US20110168381A1 (en) Osmotic Water Transfer System and Related Processes
WO2013111826A1 (ja) 造水方法および造水装置
CN107531526A (zh) 包含螺旋卷绕生物反应器和超滤膜模块的过滤总成
JP5555297B2 (ja) 携行型浄水キット
US20180001263A1 (en) Submerged hyperfiltration system
JPH11342308A (ja) 造水ユニット
WO2016181942A1 (ja) 車載型造水装置
CN111867700A (zh) 净水器用一体型复合过滤器模块
KR100899009B1 (ko) 금속막을 이용한 가압형 막여과 시스템
JPH09299947A (ja) 逆浸透膜スパイラルエレメントおよびそれを用いた処理システム
JP2003010649A (ja) 逆浸透膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置
JP3317753B2 (ja) 膜分離装置及び膜モジュール
JPH10252700A (ja) 流体エゼクタおよびそれを用いてなる非常用造水機
JPH11216469A (ja) 造水ユニット
WO2021152162A1 (en) Membrane arrangement and corresponding assembly method
CN213060302U (zh) 一种水处理用反渗透膜结构
JPH10156344A (ja) 浄水器、造水機およびその洗浄方法
CN214192790U (zh) 一种船舶用海水过滤器
US20240009628A1 (en) Method for washing hollow fiber membrane module
CN210595500U (zh) 一种水处理系统
JPH10151445A (ja) 造水機とその洗浄方法