JPH11341093A - 直交変調信号復調方法及び装置 - Google Patents

直交変調信号復調方法及び装置

Info

Publication number
JPH11341093A
JPH11341093A JP10145634A JP14563498A JPH11341093A JP H11341093 A JPH11341093 A JP H11341093A JP 10145634 A JP10145634 A JP 10145634A JP 14563498 A JP14563498 A JP 14563498A JP H11341093 A JPH11341093 A JP H11341093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
amplitude value
sampling
maximum amplitude
quadrature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10145634A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3331966B2 (ja
Inventor
Mikio Fukushi
幹雄 福士
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP14563498A priority Critical patent/JP3331966B2/ja
Publication of JPH11341093A publication Critical patent/JPH11341093A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3331966B2 publication Critical patent/JP3331966B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同相成分信号と垂直成分信号とを最適なサン
プリングタイミングでA/D変換し、結果的に復調特性
の向上を図る。 【解決手段】 IF信号を直交変換したIch信号とQ
ch信号とを、主クロック信号MCLKのサンプリング
タイミングでA/D変換する。この変換したデジタルQ
ch信号の最大振幅値を検出し、さらに最大振幅値の前
後のサンプリング点の振幅値を検出する。この最大振幅
値の前後のサンプリング点の振幅値が等しくない場合
に、前後のサンプリング点が等しい振幅値に収束するよ
うに、主クロック信号MCLKによるデジタル変換時の
サンプリングタイミングを遅延変更して最適化する。主
クロック信号MCLKに対するIch信号及びQch信
号の遅延を補正してA/D変換時のサンプリングタイミ
ングを最適化した後のデジタル同相成分信号及び垂直成
分信号を位相演算し、この復調データを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタル移動電
話システムや簡易携帯電話システム(PHS)の携帯電
話機における直交変調信号復調方法及び装置に係り、よ
り詳しくは、PSK(Phase Shift Keying)/QAM(Qua
drature Amplitude Modulation)方式等の直交変調信号
を復調する際に、同相成分信号(Iチャネル(ch)信
号)及び垂直成分信号(Qチャネル(ch)信号)に対
するアナログ/デジタル(A/D)変換時のサンプリン
グタイミングを補正する直交変調信号復調方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタル移動電話システムや簡易
携帯電話システムにおける携帯電話機では、直交変調信
号(PSK、QAM)を復調しており、この直交変調信
号の復調処理では、無線受信部が出力する中間周波数
(IF)信号に対して、発振器からの搬送波と同一の周
波数の発振信号(sin波)及びπ/2移相した発振信
号(cos波)を乗算して直交変換(直交検波/直交復
調)を行っている。この復調で得られたベースバンド信
号であるIch信号及びQch信号を、A/D変換器
が、受信部で生成した主クロック信号によってサンプリ
ングし、そのアナログ/デジタル変換を行っている。
【0003】このA/D変換器でのアナログ/デジタル
変換では、連続振幅値のIch信号及びQch信号を、
サンプリングしてナイキスト間隔の標本化信号を生成
し、この後に量子化してデジタル信号を生成している。
このサンプリング周期は、少なくとも入力周波数の2倍
の周波数(2f0Hz)で行われる。このデジタル変換
したIch信号及びQch信号の位相を位相演算器で演
算して、その復調データを得ている。
【0004】このような直交変調信号の復調処理では、
受信部が出力するIF信号や主クロック信号の振幅値
(信号レベル)が低い場合がある。この場合は、IF信
号を増幅器で増幅した後に後段のベースバンド処理部
(乗算器、発振器、π/2移相器)に入力して直交変換
を行っている。また、主クロック信号も増幅器で増幅し
た後にA/D変換器に入力して、ベースバンド処理部が
直交変換したIch信号及びQch信号に対するサンプ
リングを行っている。
【0005】この場合、A/D変換器でのサンプリング
時にIch信号及びQch信号と主クロック信号に遅延
差が生じて、Ich信号及びQch信号の最大振幅値に
整合した最適タイミングでのサンプリングができない場
合がある。これは、A/D変換器への主クロック信号が
増幅器での増幅のみによって入力されるのに対して、A
/D変換器に同時に入力されるIch信号及びQch信
号は、IF信号をベースバンド処理部で直交変換した後
に入力されるため、この直交変換処理による遅延が生じ
てしまう。この場合、復調特性が悪化して復調データの
誤り率が高くなることがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
の技術では、入力直交変調信号(IF信号)を直交変換
したIch信号及びQch信号の最大振幅値に整合した
最適タイミングでのサンプリングによるA/D変換がで
きないため、後段での復調データの誤り率が高くなっ
て、復調特性が悪化する、という問題がある。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、入力直交変調信号を直交変換した同相成分信号
(Ich信号)及び垂直成分信号(Qch信号)の最大
振幅値に整合した最適なサンプリングタイミングでA/
D変換ができるようになり、結果的に復調データの誤り
率が小さくなって復調特性が向上する直交変調信号復調
方法及び装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、直交変調信号復調方法に係
り、入力直交変調信号を直交変換し、この直交変換した
同相成分信号と垂直成分信号とを入力クロック信号のサ
ンプリングタイミングでアナログ/デジタル変換し、こ
の変換したデジタル信号における最大振幅値を検出し、
この最大振幅値の前後サンプリング点の振幅値を検出
し、この前後のサンプリング点の振幅値が等しい振幅値
になるように入力クロック信号を遅延し、デジタル変換
におけるサンプリングタイミングを変更して、サンプリ
ングタイミングを最適化し、この最適化後のデジタル同
相成分信号及び垂直成分信号を位相演算して復調データ
を出力することを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の発明は、直交変調信
号復調装置に係り、入力直交変調信号を直交変換する直
交変換手段と、上記直交変換手段で直交変換した同相成
分信号と垂直成分信号とを入力クロック信号のサンプリ
ングタイミングでアナログ/デジタル変換するA/D変
換手段と、上記A/D変換手段が変換したデジタル信号
における最大振幅値を検出し、かつ、この最大振幅値の
前後サンプリング点の振幅値を検出するサンプリング最
適値検出手段と、上記サンプリング最適値検出手段で検
出した最大振幅値の前後のサンプリング点が等しい振幅
値になるように入力クロック信号を遅延し、デジタル変
換時のサンプリングタイミングを変更するための入力ク
ロック信号遅延手段と、上記A/D変換手段が出力する
同相成分信号及び垂直成分信号に対して位相演算を行っ
た復調データを出力する位相演算手段とを備えてなるこ
とを特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の直交変調信号復調装置に係り、上記直交変換した同
相成分信号の最大振幅値を検出し、かつ、この最大振幅
値の前後のサンプリング点が等しい振幅値になるよう
に、入力クロック信号を遅延してサンプリングタイミン
グを変更することを特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項2記
載の直交変調信号復調装置に係り、上記直交変換した垂
直成分信号の最大振幅値を検出し、かつ、この最大振幅
値の前後のサンプリング点が等しい振幅値になるよう
に、入力クロック信号を遅延してサンプリングタイミン
グを変更することを特徴としている。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項2記
載の直交変調信号復調装置に係り、上記直交変換した同
相成分信号と垂直成分信号とのそれぞれの最大振幅値及
び前後のサンプリング点の振幅値を検出してそれぞれ平
均化し、この平均化した最大振幅値の前後のサンプリン
グ点が等しい振幅値になるように、入力クロック信号を
遅延してサンプリングタイミングを変更することを特徴
としている。
【0013】また、請求項6記載の発明は、請求項2記
載の直交変調信号復調装置に係り、上記入力直交変調信
号が位相変調による通信を行う移動電話機における受信
部が出力する中周波数信号であり、かつ、入力クロック
信号が、上記受信部が受信信号から生成したクロック信
号であることを特徴としている。
【0014】また、請求項7記載の発明は、請求項2記
載の直交変調信号復調装置に係り、上記直交変換手段
に、搬送波と同一周波数の発振信号を出力する発振器
と、上記発振器からの発振信号をπ/2移相するπ/2
移相器と、入力直交変調信号を、上記発振器が出力する
発振信号及びπ/2移相器からのπ/2移相した発振信
号で直交変換する二つの乗算器とを備えてなることを特
徴としている。
【0015】また、請求項8記載の発明は、請求項2記
載の直交変調信号復調装置に係り、上記サンプリング最
適値検出手段に、上記A/D変換手段が入力クロック信
号で変換したデジタル信号の最大振幅値を検出し、か
つ、この最大振幅値の前後のサンプリング点の振幅値を
検出する検出処理部と、上記検出処理部が検出した最大
振幅値及び前後のサンプリング点の振幅値を検出するご
とに保持する保持部とを備えてなることを特徴としてい
る。
【0016】また、請求項9記載の発明は、請求項2記
載の直交変調信号復調装置に係り、上記入力クロック信
号遅延手段に、入力クロック信号を順次遅延する複数の
ディレイラインと、上記入力クロック信号を動作開始時
にそのまま出力し、かつ、サンプリング最適値検出手段
で検出した最大振幅値の前後のサンプリング点が等しい
振幅値になるように、デジタル変換におけるサンプリン
グタイミングを順次遅延するために上記複数のディレイ
ラインの出力信号を選択するスイッチ部とを備えてなる
ことを特徴としている。
【0017】また、請求項10記載の発明は、請求項2
記載の直交変調信号復調装置に係り、上記位相演算手段
が、A/D変換手段が出力する同相成分信号と垂直成分
信号との位相を演算して復調データを出力する復調演算
部を有してなることを特徴としている。
【0018】
【作用】A/D変換を行う際の主クロック信号は、増幅
器での増幅のみによって入力されるのに対して、A/D
変換時に同時に入力される同相成分信号及び垂直成分信
号は、入力直交変調信号をベースバンド処理部で直交変
換した後に入力されるため、この直交変換処理による遅
延が生じるが、この発明の構成では、この遅延差で生じ
るサンプリングタイミングのずれを補正している。この
サンプリングタイミングの最適化後にデジタル同相成分
信号及び垂直成分信号に対して位相演算を行った復調デ
ータを出力している。これによって、入力直交変調信号
を直交変換した同相成分信号及び垂直成分信号の最大振
幅値に整合した最適なサンプリングタイミングでA/D
変換ができるようになるので、結果的に復調データの誤
り率が小さくなって復調特性が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1は、この発明の直
交変調信号復調装置の実施形態の電気的構成を示す図、
具体的には、PHS携帯電話機等の受信系における直交
変調信号復調部の要部を示すブロック図、図2は、同直
交変調信号復調部を構成する無線処理部の電気的構成を
示すブロック図、図3は、同直交変調信号復調部を構成
する直交変換部の電気的構成を示すブロック図、図4
は、同直交変調信号復調部を構成する遅延回路の電気的
構成を示すブロック図、図5は、同直交変調信号復調部
を構成する位相演算部6の電気的構成を示すブロック
図、また、図6は、同直交変調信号復調部を構成するサ
ンプリング最適値検出回路7の電気的構成を示すブロッ
ク図である。なお、PHS携帯電話機には、無線送信処
理系、符号化/複合化部(コーデック)、移動通信ネッ
トワークとのTDMA接続等を制御する制御系、送受話
を行う音声入出力処理部等が設けられるが、これらの図
示及び説明を省略する。
【0020】この形態の直交変調信号復調部は、図1に
示すように、アンテナからの受信信号を高周波増幅、周
波数変換した中間周波数(IF)信号(入力直交変調信
号)及び受信信号から生成した主クロック信号MCLK
を出力する無線処理部1と、この無線処理部1が出力す
るIF信号及び主クロック信号MCLKをそれぞれ適切
な振幅値に増幅して出力する増幅器2a、2bと、IF
信号に対して直交変換してベースバンド信号のIch信
号及びQch信号を出力する直交変換部3と、無線処理
部1が出力する主クロック信号MCLKを遅延制御信号
SW/CNTで遅延して出力する遅延回路4(入力クロ
ック信号遅延手段)と、直交変換部3が出力するIch
信号及びQch信号を、遅延回路4が出力する遅延主ク
ロック信号D/MCLKのサンプリングタイミングでA
/D変換するA/D変換器5a、5bと、これらのA/
D変換器5a、5bが出力するデジタルIch信号及び
Qch信号に対する位相演算を行った復調データを出力
する位相演算部6と、遅延制御信号SW/CNTを遅延
回路4に出力するサンプリング最適値検出回路7とから
概略構成されている。
【0021】無線処理部1は、図2に示すように、アン
テナの送受信を共用化するための送受信共用器1a、高
周波(RF)受信信号を増幅する高周波増幅回路1b、
ダウンコンバージョしたIF信号を出力する周波数変換
部1cと、送受信周波数を設定するための送受信兼用シ
ンセサイザ回路1d、IF信号からクロック信号を生成
した主クロック信号MCLKを送出するクロック信号生
成部1e及び無線送信を行うための送信部1fとを備え
て構成されている。
【0022】また、上記直交変換部3は、図3に示すよ
うに、IF信号(入力直交変調信号)を分岐する分岐回
路3a、入力直交変調信号を搬送波周波数の発振信号及
びπ/2移相発振信号で乗算した直交変換によってIc
h信号及びQch信号を出力する乗算器3b、3c、搬
送波周波数の発振信号を乗算器3bに出力する発振器3
d及び発振信号をπ/2移相して乗算器3cに出力する
π/2移相器3eを備えて構成されている。
【0023】また、遅延回路4は、図4に示すように、
無線処理部1が出力し、かつ、増幅器2bが増幅した主
クロック信号MCLKを順次遅延するディレイライン
(1)(2)…(N)が連接して設けられており、さら
に、遅延制御信号SW/CNTで主クロック信号MCL
Kを選択してそのまま出力し、又は、ディレイライン
(1)(2)…(N)で遅延した遅延主クロック信号D
/MCLKを選択してA/D変換器5a、5bへ出力す
るスイッチ回路4aを備えている。
【0024】また、上記位相演算部6は、図5に示すよ
うに、A/D変換器5a、5bが出力するデジタルIc
h信号、Qch信号の二次元信号配置(コンステレーシ
ョン)によって直交変調信号(例えば、4/8−PS
K、16−QAM)を演算した復調データを出力する復
調演算回路6aを備えて構成されている。なお、この復
調演算回路6aはCPUで実現される。
【0025】また、サンプリング最適値検出回路7は、
図6に示すように、A/D変換器5bが出力するQch
信号をFFT処理等によって最大振幅値を検出し、か
つ、この前後の1サンプリング点の振幅値を検出する検
出処理部7aと、最大振幅値及び前後の1サンプリング
点の振幅値を保持するメモリ7b(保持部)とから概略
構成されている。なお、この検出処理部7aも、CPU
で実現される。
【0026】次いで、上記構成の動作について概略説明
する。無線処理部1が受信信号を周波数変換(ダウンコ
ンバージョン)して変換したIF信号(入力直交変調信
号)と受信信号から生成した主クロック信号MCLKと
を、増幅器2a、2bがそれぞれに適切な振幅値に増幅
して出力する。増幅器2aからのIF信号を直交変換部
3が、ベースバンド信号であるIch信号及びQch信
号に直交変換してA/D変換器5a、5bにそれぞれ出
力する。増幅器2bからの主クロック信号MCLKは遅
延回路4を介してA/D変換器5a、5bに出力され
る。
【0027】遅延回路4は、動作開始時に主クロック信
号MCLKを遅延せずにA/D変換器5a、5bに出力
する。A/D変換器5a、5bはIch信号及びQch
信号を遅延回路4からの遅延主クロック信号D/MCL
KのサンプリングタイミングでA/D変換する。A/D
変換器5a、5bが出力するデジタルIch信号及びQ
ch信号に対して位相演算部6が位相演算し、その復調
データを出力する。A/D変換器5bが出力するQch
信号に対してサンプリング最適値検出回路7が、サンプ
リングの一周期内の最大振幅値を求め、かつ、最大振幅
値の前後のサンプリング点の振幅値を比較して、この前
後のサンプリング点の振幅値が等しくない場合に遅延制
御信号SW/CNTを遅延回路4に出力する。
【0028】この遅延制御信号SW/CNTによって遅
延回路4が、主クロック信号MCLKを順次遅延して、
最適サンプリングタイミング点に遅延した遅延主クロッ
ク信号D/MCLKをA/D変換器5a、5bに出力す
る。
【0029】これによって、最適なサンプリングタイミ
ングでA/D変換が行われる。すなわち、A/D変換器
5a、5bへの主クロック信号MCLKは増幅器2bで
の増幅のみによって入力されるのに対して、A/D変換
器5a、5bに同時に入力されるIch信号及びQch
信号は、IF信号を直交変換部3で直交変換した後に入
力されるため、この直交変換処理による遅延が生じる
が、この遅延が上記の動作によって補正される。それゆ
え、IF信号(入力直交変調信号)を直交変換したIc
h信号及びQch信号の最大振幅値に整合した最適なサ
ンプリングタイミングでA/D変換ができるようにな
り、結果的に復調データの誤り率が小さくなって復調特
性が向上する。
【0030】次いで、詳細な動作について説明する。図
7は、入力クロック信号によるデジタル変換におけるサ
ンプリングタイミングを変更して最適化する状態の説明
図である。無線処理部1はアンテナからの受信信号を図
2中の送受信共用器1a、高周波増幅回路1bを介して
高周波増幅し、つぎに周波数変換部1cで周波数変換
(ダウンコンバージョン)して変換したIF信号(入力
直交変調信号)と受信信号からクロック信号生成部1e
が生成した主クロック信号MCLKとを、それぞれ増幅
器2a、2bに出力する。例えば、IF信号は振幅値が
400mVp−pであり、かつ、周波数が10.8MH
zである。また、主クロック信号MCLKは振幅値が5
00mVp−pであり、かつ、周波数が19.2MHz
である。
【0031】また、ベースバンド処理部(直交変換部
3、A/D変換器5a、5b)は、例えば、入力信号
3.6Vp−pを定格動作とすると、約1.6V以上で
正常動作する。このため、無線処理部1からのIF信号
(400mVp−p)を増幅器2aで3.6Vp−pに
増幅して直交変換部3に出力する。また、主クロック信
号MCLK(500mVp−p)を増幅器2bで3.6
Vp−pに増幅し、遅延回路4を介してA/D変換器5
bに出力する。増幅器2a、2bは、後段での正確な処
理を可能にするため遅延特性にばらつきが少なく、か
つ、高速動作の増幅素子が望ましい。
【0032】直交変換部3は、IF信号(入力直交変調
信号)を0度及び90(π/2)度の同相成分信号(I
ch信号)及び垂直成分信号(Qch信号)に復調する
直交変換を行う。すなわち、図3中の入力IF信号を分
岐回路3aで分岐して乗算器3bに入力し、さらに乗算
器3bに発振器3dからの搬送波と同一の周波数の発振
信号(sin波)を入力して乗算したベースバンド信号
であるIch信号をA/D変換器5aに出力する。ま
た、入力IF信号を分岐回路3aで分岐して乗算器3c
に入力し、さらに乗算器3cに発振器3dからの周波数
の発振信号をπ/2移相器3eでπ/2移相した発振信
号(cos波)を入力して乗算したベースバンド信号で
あるQch信号をA/D変換器5bに出力する。
【0033】遅延回路4には、増幅器2bによって3.
6Vp−pに増幅された無線処理部1からの主クロック
信号MCLKが入力される。遅延回路4は動作開始時に
サンプリング最適値検出回路7から遅延制御信号SW/
CNTが入力されず、図4中のスイッチ回路4aがディ
レイライン(1)(2)…(N)を通さない主クロック
信号MCLKを選択してA/D変換器5a、5bへ出力
する。このA/D変換器5a、5bは、遅延回路4が初
期動作で出力する非遅延の主クロック信号MCLKでサ
ンプリングを行う。すなわち、A/D変換器5a、5b
は周波数が19.2MHz、かつ、3.6Vp−pの主
クロック信号MCLKでサンプリングを行う。
【0034】A/D変換器5a、5bからのデジタルI
ch信号及びQch信号が、位相演算部6に入力され
る。位相演算部6は図5中の復調演算回路6aが、Ic
h信号及びQch信号からtan−1(I/Q)で判定
して位相を求める。Ich信号、Qch信号の二次元信
号配置(コンステレーション)によって直交変調信号
(例えば、4/8−PSK、16−QAM)のデジタル
位相角変調データ(論理値1、0)を演算し、この復調
データを出力する。
【0035】次に、サンプリング最適値検出回路7は図
6中の検出処理部7aが、図7(a)(b)(c)中の
サンプリングの一周期時間T(0〜T)内の最大振幅値
をサーチして検出し、この最大振幅値をメモリ7bが保
持する。さらに、最大振幅値の前後に等しい1サンプリ
ング点の振幅値を検出処理部7aが検出し、これをメモ
リ7bが保持する。ここで、図7(a)(b)(c)中
では最適サンプリング点をBとし、かつ、最適サンプリ
ング点Bの前後の1サンプリング点をA、Cとする。
【0036】図7(a)では、最適サンプリング点B及
び前後サンプリング点A、CがQch信号の最大振幅値
から前に移動しており、図7(b)では、最大振幅値B
及び最適サンプリング点B及び前後サンプリング点A、
Cが、Qch信号の最大振幅値から後に移動している。
この図7(a)(b)での前後移動を検出処理部7aが
認識すると、遅延制御信号SW/CNTを遅延回路4に
出力する。遅延回路4は遅延制御信号SW/CNTによ
ってスイッチ回路4aがディレイライン(1)の出力信
号(主クロック信号MCLK)を選択し、この1サンプ
リング点を遅延した遅延主クロック信号D/MCLKを
A/D変換器5a、5bに出力する。
【0037】この後、上記の遅延しない初期動作と同様
にして、図6中の検出処理部7aが、サンプリングの一
周期時間T(0〜T)内の最大振幅値をサーチして検出
し、かつ、最大振幅値の前後に等しい1サンプリング点
の振幅値を検出処理部7aが検出して、これらをメモリ
7bが保持する。ここで再度図7(a)(b)での最大
振幅値の前後に等しい1サンプリング点のQch信号の
最大振幅値に対する前後移動を検出処理部7aが認識す
ると、遅延制御信号SW/CNTを遅延回路4に出力す
る。遅延回路4は遅延制御信号SW/CNTによってス
イッチ回路4aがディレイライン(2)で、2サンプリ
ング点を遅延した遅延主クロック信号D/MCLKをA
/D変換器5a、5bに出力する。
【0038】このように、A/D変換器5bからのQc
h信号に対してサンプリング最適値検出回路7がサンプ
リング最適値を検出している。すなわち、図7(c)に
示すように、サーチした最大振幅値の前後の1サンプリ
ング点の振幅値に基づいて、この前後の1サンプリング
点の振幅値が等しい振幅値(A=C)に収束するよう
に、入力クロック信号によるデジタル変換におけるサン
プリングタイミングを、閉循環によって順次遅延変更し
てサンプリングタイミングを最適化する。なお、図7
(b)では最大振幅値B及び最適サンプリング点B及び
前後サンプリング点A、Cが、Qch信号の最大振幅値
から後に移動しているため、遅延回路4が次の周期まで
遅延して最大振幅値の前後の1サンプリング点を等しい
振幅値(A=C)に収束させる。
【0039】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られたもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、この実施
の形態では、A/D変換器5bからのQch信号に対し
てサンプリング最適値検出回路7がサンプリング最適値
を検出しているが、A/D変換器5aが出力するIch
信号に対してサンプリング最適振幅値を検出するように
しても上記の説明と同様に動作する。また、A/D変換
器5a、5bからのIch信号及びQch信号の最大振
幅値及び前後に等しい1サンプリング点の振幅値を平均
化し、この平均値でサンプリング最適振幅値を検出する
ようにしても良い。この場合、サンプリング最適値検出
回路7の検出処理部7aが検出したIch信号及びQc
h信号の最大振幅値と前後に等しい1サンプリング点の
振幅値とをそれぞれ加算する加算器を設ける。更に、加
算器の加算出力信号を1/2にする除算器を設けて平均
化した最大振幅値及び前後に等しい1サンプリング点の
振幅値を得るようにする。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の直交変
調信号復調方法及び装置によれば、入力直交変調信号を
直交変換したデジタル同相成分信号及び/又は垂直成分
信号の最大振幅値の前後のサンプリング点の振幅値が等
しい振幅値になるように、入力クロック信号を遅延して
A/D変換におけるサンプリングタイミングを変更して
いる。これによって、入力直交変調信号を直交変換した
同相成分信号及び垂直成分信号の最大振幅値に整合した
最適なサンプリングタイミングでA/D変換ができるよ
うになるので、結果的に復調データの誤り率が小さくな
って復調特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の直交変調信号復調装置の実施形態の
電気的構成を示す図、具体的には、PHS携帯電話機等
の受信系における直交変調信号復調部の要部を示すブロ
ック図である。
【図2】同直交変調信号復調部を構成する無線処理部の
電気的構成を示すブロック図である。
【図3】同直交変調信号復調部を構成する直交変換部の
電気的構成を示すブロック図である。
【図4】同直交変調信号復調部を構成する遅延回路の電
気的構成を示すブロック図である。
【図5】同直交変調信号復調部を構成する位相演算部6
の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】同直交変調信号復調部を構成するサンプリング
最適値検出回路7の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図7】入力クロック信号によるデジタル変換における
サンプリングタイミングを遅延変更して最適化する状態
の説明図である。
【符号の説明】
1 無線処理部 2a、2b 増幅器 3 直交変換部 4 遅延回路 4a スイッチ回路 5a、5b A/D変換器 6 位相演算部 7 サンプリング最適値検出回路 (1)〜(N) ディレイライン D/MCLK 遅延主クロック信号 MCLK 主クロック信号 SW/CNT 遅延制御信号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力直交変調信号を直交変換し、 この直交変換した同相成分信号と垂直成分信号とを入力
    クロック信号のサンプリングタイミングでアナログ/デ
    ジタル変換し、 この変換したデジタル信号における最大振幅値を検出
    し、 この最大振幅値の前後サンプリング点の振幅値を検出
    し、 この前後のサンプリング点の振幅値が等しい振幅値にな
    るように入力クロック信号を遅延し、デジタル変換にお
    けるサンプリングタイミングを変更して、サンプリング
    タイミングを最適化し、 この最適化後のデジタル同相成分信号及び垂直成分信号
    を位相演算して復調データを出力することを特徴とする
    直交変調信号復調方法。
  2. 【請求項2】 入力直交変調信号を直交変換する直交変
    換手段と、 前記直交変換手段で直交変換した同相成分信号と垂直成
    分信号とを入力クロック信号のサンプリングタイミング
    でアナログ/デジタル変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段が変換したデジタル信号における最
    大振幅値を検出し、かつ、この最大振幅値の前後サンプ
    リング点の振幅値を検出するサンプリング最適値検出手
    段と、 前記サンプリング最適値検出手段で検出した最大振幅値
    の前後のサンプリング点が等しい振幅値になるように入
    力クロック信号を遅延し、デジタル変換時のサンプリン
    グタイミングを変更するための入力クロック信号遅延手
    段と、 前記A/D変換手段が出力する同相成分信号及び垂直成
    分信号に対して位相演算を行った復調データを出力する
    位相演算手段とを備えてなることを特徴とする直交変調
    信号復調装置。
  3. 【請求項3】 前記直交変換した同相成分信号の最大振
    幅値を検出し、かつ、この最大振幅値の前後のサンプリ
    ング点が等しい振幅値になるように、入力クロック信号
    を遅延してサンプリングタイミングを変更することを特
    徴とする請求項2記載の直交変調信号復調装置。
  4. 【請求項4】 前記直交変換した垂直成分信号の最大振
    幅値を検出し、かつ、この最大振幅値の前後のサンプリ
    ング点が等しい振幅値になるように、入力クロック信号
    を遅延してサンプリングタイミングを変更することを特
    徴とする請求項2記載の直交変調信号復調装置。
  5. 【請求項5】 前記直交変換した同相成分信号と垂直成
    分信号とのそれぞれの最大振幅値及び前後のサンプリン
    グ点の振幅値を検出してそれぞれ平均化し、この平均化
    した最大振幅値の前後のサンプリング点が等しい振幅値
    になるように、入力クロック信号を遅延してサンプリン
    グタイミングを変更することを特徴とする請求項2記載
    の直交変調信号復調装置。
  6. 【請求項6】 前記入力直交変調信号が位相変調による
    通信を行う移動電話機における受信部が出力する中周波
    数信号であり、かつ、 入力クロック信号が、前記受信部が受信信号から生成し
    たクロック信号であることを特徴とする請求項2記載の
    直交変調信号復調直交変調信号復調装置。
  7. 【請求項7】 前記直交変換手段に、 搬送波と同一周波数の発振信号を出力する発振器と、 前記発振器からの発振信号をπ/2移相するπ/2移相
    器と、 入力直交変調信号を、前記発振器が出力する発振信号及
    びπ/2移相器からのπ/2移相した発振信号で直交変
    換する二つの乗算器とを備えてなることを特徴とする請
    求項2記載の直交変調信号復調装置。
  8. 【請求項8】 前記サンプリング最適値検出手段に、 前記A/D変換手段が入力クロック信号で変換したデジ
    タル信号の最大振幅値を検出し、かつ、この最大振幅値
    の前後のサンプリング点の振幅値を検出する検出処理部
    と、 前記検出処理部が検出した最大振幅値及び前後のサンプ
    リング点の振幅値を検出するごとに保持する保持部とを
    備えてなることを特徴とする請求項2記載の直交変調信
    号復調装置。
  9. 【請求項9】 前記入力クロック信号遅延手段に、 入力クロック信号を順次遅延する複数のディレイライン
    と、 前記入力クロック信号を動作開始時にそのまま出力し、
    かつ、サンプリング最適値検出手段で検出した最大振幅
    値の前後のサンプリング点が等しい振幅値になるよう
    に、デジタル変換におけるサンプリングタイミングを順
    次遅延するために前記複数のディレイラインの出力信号
    を選択するスイッチ部とを備えてなることを特徴とする
    請求項2記載の直交変調信号復調装置。
  10. 【請求項10】 前記位相演算手段が、 A/D変換手段が出力する同相成分信号と垂直成分信号
    との位相を演算して復調データを出力する復調演算部を
    有してなることを特徴とする請求項2記載の直交変調信
    号復調装置。
JP14563498A 1998-05-27 1998-05-27 直交変調信号復調方法及び装置 Expired - Fee Related JP3331966B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14563498A JP3331966B2 (ja) 1998-05-27 1998-05-27 直交変調信号復調方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14563498A JP3331966B2 (ja) 1998-05-27 1998-05-27 直交変調信号復調方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11341093A true JPH11341093A (ja) 1999-12-10
JP3331966B2 JP3331966B2 (ja) 2002-10-07

Family

ID=15389554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14563498A Expired - Fee Related JP3331966B2 (ja) 1998-05-27 1998-05-27 直交変調信号復調方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3331966B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011041049A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Fujitsu Ltd 無線装置及び信号処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011041049A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Fujitsu Ltd 無線装置及び信号処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3331966B2 (ja) 2002-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20060024309A (ko) 직교 검출기 및 그것을 이용한 직교 복조기 및 샘플링직교 복조기
US6728298B1 (en) Spread spectrum communication system and method for the same
JP2634319B2 (ja) コヒーレント無線受信機の周波数制御方法及びその方法を実施する装置
US20130287410A1 (en) Phase skew compensation at a coherent optical receiver
JPH07321862A (ja) ディジタル変調波復調装置
US20010017902A1 (en) Timing error detection circuit, demodulation circuit and methods thereof
KR20050030422A (ko) 직교 복조 수신 시스템에서 가변루프이득을 이용한 동위상채널과 직교 채널 간 위상 및 이득 불일치 보상 장치 및그 방법
JP2001016283A (ja) ディジタル無線装置
JP2011146979A (ja) 送信装置、無線通信装置及び送信方法
JP3185872B2 (ja) 自動利得制御回路
US7760819B2 (en) Digital wireless receiver
JP3331966B2 (ja) 直交変調信号復調方法及び装置
US6396884B1 (en) Automatic frequency control circuit
US7027529B1 (en) Demodulation method and demodulation apparatus
TW200407003A (en) Adaptive phase and gain imbalance cancellation
JP2000134273A (ja) 無線通信装置
CN115766363A (zh) 基于多路选择的频偏估计方法、空间相干激光通信系统
JP2002290254A (ja) ダイレクトコンバージョン受信機
JP4214635B2 (ja) ディジタル無線装置
JP2818148B2 (ja) Ofdm復調装置
JP4139814B2 (ja) 周波数誤差検出方法、受信方法、及び送受信方法
JP5509672B2 (ja) ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法
JP3674379B2 (ja) 変復調装置
US6972632B2 (en) Apparatus for controlling the frequency of received signals to a predetermined frequency
JP2003218969A (ja) 復調装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees