JPH1133890A - カップ状陶磁器の上渕部研磨装置 - Google Patents

カップ状陶磁器の上渕部研磨装置

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JPH1133890A
JPH1133890A JP19118097A JP19118097A JPH1133890A JP H1133890 A JPH1133890 A JP H1133890A JP 19118097 A JP19118097 A JP 19118097A JP 19118097 A JP19118097 A JP 19118097A JP H1133890 A JPH1133890 A JP H1133890A
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JP
Japan
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cup
polishing
upper edge
shaped ceramic
shaped
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JP19118097A
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English (en)
Inventor
Takeshi Omine
武 大峰
Toshiaki Makado
俊明 真角
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Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊離した微細な研磨砥粒を含む研磨液を用い
ないでカップ状陶磁器の上渕部を好適に研磨できるカッ
プ状陶磁器の渕摺り装置を提供する。 【解決手段】 ヘッド本体50の昇降に関連してその研
磨帯52が長手方向へ所定の送り距離だけ移動させられ
ることから、ヘッド本体50が下降させられてカップ状
陶磁器12に対して接近させられると、そのカップ状陶
磁器12の上渕部10に可撓性の研磨帯52の新たな研
磨面が押しつけられ、研磨が行われる。研磨帯52は、
可撓性基材84と砥粒層94との間に厚み方向において
柔軟性があり且つ弾性変形可能なコルク層90が介在さ
せられていることから、上渕部10への接触面積が大幅
に増加して切断や研磨残りが解消され、上記従来の遊離
砥粒式のバフ研磨に代えて、上記カップ状陶磁器12の
上渕部10を固定砥粒型の研磨帯52を用いて研磨する
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カップ状陶磁器の
上渕部に位置する非釉薬面を研磨するためのカップ状陶
磁器の上渕部研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ティーカップ、コーヒーカップ、湯飲み
などのカップ状陶磁器のうち、耐火物上で下向きに伏せ
た状態で焼成する伏せ焼きが行われるものは、耐火物と
接するその上渕部の固着を防止するためにその上渕部か
ら釉薬が剥がされた後で焼成されるので、その上渕部に
は環状の非釉薬面が形成される。この上渕部に設けられ
た非釉薬面は、陶磁器の素地自体の表面が粗いこと、或
いはその耐火物の表面に焼成収縮に対処するために散布
された目砂(アルミナ粒子)の凹凸などの影響を受ける
ことなどにより、釉薬面に比較すると、表面が荒く、そ
のまま製品とすることは困難である。上記カップ状陶磁
器の上渕部は、使用者の口唇に接する部分であることか
らその表面粗度が重視され、釉薬面と同等に可及的に滑
らかであることが望まれるのである。
【0003】このため、通常のテープ状の研磨布紙を用
いて上記カップ状陶磁器の上渕部を研磨することが考え
られる。しかし、このような場合には、上渕部に対する
接触面積が小さいために、研磨布紙が切断されたり或い
は上渕部の一部しか研磨されないという不都合があっ
た。
【0004】これに対し、上記カップ状陶磁器の上渕部
に対して、目砂除去などのために研磨紙を用いた予備研
磨を行った後に、たとえば図4のカップ状陶磁器の上渕
摺り装置100に示すように、比較的大径の円形バフ1
02を所定の加工サイクルで上下運動させる一方、カッ
プ状陶磁器104をカップ用轤(ろくろ)106内に収
容して垂直軸心まわりに回転駆動させ、上記円形バフ1
02の外周面の一部をそのカップ状陶磁器104の上渕
部108に押圧しつつ、たとえば釉薬液のような微細な
研磨砥粒を含む研磨液110を導管112を通して研磨
部へ供給することにより、そのカップ状陶磁器104の
上渕部108すなわち非釉薬面に湿式研磨を施してその
上渕部108の表面を滑らかとすることが考えられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のカップ状陶磁器の上渕摺り装置によれば、
研磨液に遊離した微細な研磨砥粒が含まれるため、作業
環境が汚染されるだけでなく、研磨後のカップ状陶磁器
に洗浄を行った後でも汚れが残る場合があった。また、
研磨液に含まれる微細な研磨砥粒の付着によって機械の
可動部分の錆の発生や摩耗によって耐久性が損なわれる
とともに、円形バフの外周面の凹凸が大きくなると、カ
ップ状陶磁器が傾斜して破損するなどという欠点があっ
た。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、遊離した微細な
研磨砥粒を含む研磨液を用いないでカップ状陶磁器の上
渕部を好適に研磨できるカップ状陶磁器の渕摺り装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、カップ状陶磁器の上
渕部に位置する非釉薬面を研磨するための渕摺り装置で
あって、(a) 前記カップ状陶磁器をその上端部が露出す
る状態で保持しつつその軸心まわりに回転可能に設けら
れ、回転駆動装置により回転駆動される回転保持装置
と、(b) その回転保持装置により保持されたカップ状陶
磁器の上方に位置させられ、そのカップ状陶磁器に対し
て所定の周期で接近離隔させられる昇降部材と、(c) そ
の昇降部材に設けられ、その昇降部材が前記カップ状陶
磁器に対して接近させられたときそのカップ状陶磁器の
上渕部に可撓性の研磨帯を押し付け、且つその昇降部材
の昇降に関連してその研磨帯を長手方向へ所定の送り距
離だけ移動させる研磨帯押圧装置とを含み、前記研磨帯
は、可撓性基材の一面に接着されたコルク粒子から成る
コルク層と、そのコルク層の上に接着されたコルク粒子
よりも小径の砥粒から成る砥粒層とを有することにあ
る。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、昇降部材の昇降に関
連してその研磨帯が長手方向へ所定の送り距離だけ移動
させられることから、昇降部材が前記カップ状陶磁器に
対して接近させられたときカップ状陶磁器の上渕部に研
磨帯の新たな研磨面が押しつけられ、研磨が行われる。
このとき、前記研磨帯は、可撓性基材の一面に接着され
たコルク粒子から成るコルク層と、そのコルク層の上に
接着されたコルク粒子よりも小径の砥粒から成る層とを
有するものであることから、比較的軟質なコルク層の上
に固定された砥粒によってカップ状陶磁器の上渕部の研
磨が行われるので、遊離した微細な研磨砥粒を含む研磨
液を用いないでカップ状陶磁器の上渕部を好適に研磨で
きる。すなわち、従来の帯状の研磨布紙によれば、簡単
に切断されるだけでなく、研磨幅が充分でないためにカ
ップ状陶磁器の上渕部の先端だけしか研磨されないた
め、遊離砥粒式のバフ研磨を用いざるを得ない状態であ
ったが、本発明の研磨帯においては、織布、不織布、紙
などの可撓性基材と砥粒層との間に、厚み方向において
柔軟性があり且つ弾性変形可能なコルク層が介在させら
れていることから、接触面積が大幅に増加して切断や研
磨残りが解消され、上記従来の遊離砥粒式のバフ研磨に
代えて、上記カップ状陶磁器の上渕部を固定砥粒型の研
磨帯による研磨が可能となったのである。
【0009】したがって、本発明によれば、上記のよう
にコルク層の上に固定された砥粒によってカップ状陶磁
器の上渕部の研磨が行われることから、研磨液に遊離し
た微細な研磨砥粒を用いないので、作業環境が汚染され
ないだけでなく、研磨後のカップ状陶磁器に洗浄を行っ
たとしても汚れが残る恐れが好適に解消される。しか
も、研磨液に含まれる微細な研磨砥粒の付着によって機
械の可動部分の錆の発生や摩耗によって耐久性が損なわ
れることがなく、また、円形バフの外周面の凹凸が大き
くなることに起因するカップ状陶磁器の破損が好適に防
止される。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記回転保持装
置は、垂直軸心まわりに回転可能に設けられ、前記昇降
部材は、水平軸まわりに所定の研磨サイクルで回動させ
られる回動アームの先端部に設けられることにより、前
記カップ状陶磁器に対して所定の周期で接近離隔させら
れるものである。このようにすれば、昇降部材を昇降さ
せる機構が簡単且つ安価となる利点がある。
【0011】また、好適には、前記研磨帯押圧装置は、
カップ状陶磁器の上渕部のうち、そのカップ状陶磁器の
回転中心を通る直線上に位置する2部位に対して前記研
磨帯を予め設定された一定の荷重で押圧するものであ
る。このようにすれば、研磨中において、その押圧によ
ってカップ状陶磁器が傾斜することが防止される利点が
ある。
【0012】また、好適には、前記研磨帯押圧装置は、
前記研磨帯の裏側を前記カップ状陶磁器の上渕部に向か
って押圧する一対の押圧部材と、その一対の押圧部材を
その押圧方向に案内する押圧部材案内装置と、その一対
の押圧部材をその押圧方向へ付勢する緩衝スプリングと
を含むものである。このようにすれば、回転保持装置内
へセットされたカップ状陶磁器の姿勢のばらつきによ
り、研磨中においてカップ状陶磁器が傾斜したまま回転
させられたとしても、上渕部の周方向における研磨が均
一となる利点がある。
【0013】また、好適には、前記研磨帯押圧装置は、
前記研磨帯が巻き取られた巻取リールと、その巻取リー
ルから引き出された研磨帯を前記一対の押圧部材の押圧
面へ導く研磨帯案内装置と、該一対の押圧部材の押圧面
を通過した研磨帯を前記昇降部材の昇降に同期して所定
の送り距離だけ引っ張り駆動する研磨帯駆動装置とを含
むものである。このようにすれば、研磨帯が前記昇降部
材の昇降に同期して巻取リールから所定距離引き出され
るとともに、その研磨帯のうち一対の押圧部材の押圧面
に位置する部位が新たな研磨面に更新される。
【0014】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の一実施例を
図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1および図2は、最大径位置すなわち上
端開口渕である上渕部10が釉薬により覆われていない
カップ状陶磁器12の渕摺り装置すなわち上渕部研磨装
置14の側面図、および上下ヘッド或いは渕摺ヘッド1
6を示す正面図を示している。上記カップ状陶磁器12
は、耐火物上で下向きに伏せた状態で焼成する伏せ焼き
が行われたものであり、耐火物と接するその上渕部10
の固着を防止するためにその上渕部10から釉薬が剥が
された後で焼成されるので、その上渕部10には環状の
非釉薬面が形成されている。この上渕部10に設けられ
た非釉薬面は、陶磁器の素地自体の表面が粗いこと、或
いはその耐火物の表面に焼成収縮に対処するために散布
された目砂(アルミナ粒子)の凹凸などの影響を受ける
ことなどにより、釉薬面に比較すると、表面が荒く、そ
のまま製品とすることは困難であるため、上渕部10の
非釉薬面を上記上渕部研磨装置14により渕摺すなわち
研磨することが行われて、その部分の平滑度が高められ
るようになっている。
【0016】図1および図2において、フレーム20に
は、垂直軸心Aまわりに回転可能に設けられ、且つ図示
しない回転駆動装置によって回転駆動される回転保持装
置22が設けられている。この回転保持装置22は、垂
直軸心Aまわりに回転可能にフレーム20に支持された
垂直回転軸24と、その垂直回転軸24の上端部に固定
された保持部26とを備えている。その保持部26は、
上記カップ状陶磁器12よりも大径であって、そのカッ
プ状陶磁器12の上渕部10を除く外形に対応する形状
に形成された収容穴28と、そのカップ状陶磁器12の
外周面の一部から突設されたハンドル30との干渉を避
けるために保持部26の外周壁の一部を径方向に貫通し
て形成されてそれを収容する径方向溝32とを備えてい
る。これにより、カップ状陶磁器12が保持部26の収
容穴28内に嵌め入れられると、そのカップ状陶磁器1
2は、その上渕部10が露出させられた状態で芯出しさ
れ、回転保持装置22により保持されるようになってい
る。
【0017】上記フレーム20には、水平軸36によっ
て水平な軸心まわりに回転可能に支持されて図示しない
回転駆動装置によって所定の研磨サイクルで1回転する
ように回転駆動されるカム38と、そのカム38の外周
面すなわちカム面と係合するローラ40を基端部に備え
て水平軸42により水平な軸心まわりに回動可能に支持
された回動アーム44とが設けられている。そして、回
動アーム44の基端部には調整ウエイト46が固定さ
れ、その回動アーム44の先端部には渕摺ヘッド16が
固設されている。上記調整ウエイト46は、回動アーム
44の下降状態において、渕摺ヘッド16が固定されて
いる回動アーム44の先端側が、調整ウエイト46が固
設されている基端側より渕摺に適した一定の押圧力に相
当する荷重だけ重くなるように設定されている。
【0018】したがって、カム38が渕摺ヘッド16を
上昇させる位相区間ではカム38によりローラ40が押
し下げられることにより、渕摺ヘッド16がカップ状陶
磁器12から離隔すなわち上昇させられる。また、上記
カム38が渕摺ヘッド16を下降させる位相区間では、
図1に示すように、カム38の外周面からローラ40が
離れて渕摺ヘッド16がカップ状陶磁器12に接近させ
られ、渕摺ヘッド16が上記一定の押圧力で、回転保持
装置22により保持されたカップ状陶磁器12の上渕部
10に押圧されるようになっている。上記渕摺ヘッド1
6或いはそのヘッド本体50は、回転保持装置22によ
り保持されたカップ状陶磁器12の上方に位置させられ
てそのカップ状陶磁器12に対して所定の研磨周期で接
近離隔させられる昇降部材として機能している。
【0019】上記渕摺ヘッド16は、図2に示すよう
に、回動アーム44の先端部に固定された矩形板状のヘ
ッド本体50と、このヘッド本体50に設けられ、その
ヘッド本体50がカップ状陶磁器12に対して接近させ
られたとき、そのカップ状陶磁器12の上渕部10に可
撓性の研磨帯52を押し付け、且つそのヘッド本体50
の昇降に関連してその研磨帯52を長手方向へ所定の送
り距離だけ移動させる研磨帯押圧装置54とを備えてい
る。
【0020】その研磨帯押圧装置54は、研磨帯52が
円形に巻き取られ、回転可能に上記ヘッド本体50の上
部に取り付けられた巻取リール56と、ヘッド本体50
の下部に設けられ、研磨帯52の裏側を回転保持装置2
2により保持されたカップ状陶磁器12の上渕部10に
向かって押圧するための一対の押圧部材58と、その押
圧部材58をその押圧方向に案内する押圧部材案内装置
60と、その一対の押圧部材58を予め設定された予荷
重でその押圧方向へ付勢する緩衝スプリング62と、巻
取リール56から引き出された研磨帯52を上記一対の
押圧部材58の下面すなわち押圧面へ導きさらに排出管
63内へ導くためにヘッド本体50に回転可能に設けら
れた案内ローラ66、各押圧部材58の押圧面の両側に
それぞれ突設された案内爪68、ヘッド本体50に回転
可能に設けられた案内ローラ72から成る研磨帯案内装
置と、上記一対の押圧部材58の押圧面を通過した研磨
帯52をヘッド本体50の昇降に同期して所定の送り距
離だけ引っ張り駆動する研磨帯駆動装置74とを、備え
ている。上記緩衝スプリング62は、渕摺ヘッド16か
らの荷重がカップ状陶磁器12へかけられたときに完全
には圧縮されず、さらに弾性圧縮できる程度の弾性力を
備えている。
【0021】上記一対の押圧部材58およびそれをその
押圧方向に案内する押圧部材案内装置60は、カップ状
陶磁器12の上渕部10のうち、そのカップ状陶磁器1
2の回転中心を通る直線上に位置する2部位に対して押
圧部材58の下面すなわち押圧面が接触するようにヘッ
ド本体50に取り付けられていることから、上記研磨帯
押圧装置54は、カップ状陶磁器12の上渕部10のう
ちのカップ状陶磁器12の回転中心を通る直線上に位置
する2部位に対して研磨帯52を予め設定された一定の
荷重で押圧するようになっている。
【0022】上記研磨帯駆動装置74は、研磨帯52を
挟む一対のピンチローラ76、78と、それらピンチロ
ーラ76、78の一方を渕摺ヘッド16の上下作動に同
期して所定の回転角度だけ回転駆動するモータなどの回
転駆動装置80とから構成されている。この回転駆動装
置80は、渕摺ヘッド16の上下作動を検出してその上
下作動毎にピンチローラ76、78の一方を所定の回転
角度だけ回転駆動させる図示しない駆動回路によって駆
動されるが、渕摺ヘッド16の上下作動に機械的に関連
してピンチローラ76、78の一方を所定の回転角度だ
け回転駆動させるラチェット機構であってもよい。
【0023】なお、上記渕摺ヘッド16すなわちヘッド
本体50には、必要に応じて回転中のカップ状陶磁器1
2内に研磨液として機能する水を供給するための導水管
82が設けられている。この水は、遠心力によって外周
側へ移動することにより、研磨帯52と上渕部10との
間に供給されるので、一層良好な研磨面が得られるとと
もに、研磨帯52の耐久性が高められるようになる。
【0024】上記の研磨帯52は、たとえば図3の概念
図に示すように、布、不織布、耐水紙などから成る、所
定幅たとえば1乃至1.5cm幅程度の帯状の可撓性基材
84の一面に接着剤86により接着されたコルク粒子8
8から成るコルク層90と、そのコルク層90の上に接
着剤により接着され且つそのコルク粒子88よりも充分
に小径の砥粒を含む砥粒層94とを有するものである。
この砥粒層94は、コルク粒子88の径よりも充分に小
さい厚みで形成されていることから、研磨帯52は比較
的大きな凹凸表面を備えるとともに、上記コルク粒子8
8の弾性変形によって研磨帯52の厚み方向に変形可能
な柔軟性を備えている。これにより、研磨帯52は押圧
部材58により裏面から押されることによりカップ状陶
磁器12の上渕部10に押圧されたとき、その上渕部1
0に対する接触面積が充分に大きくなることから、研磨
帯52の切断や上渕部10の研磨残りが解消され、上記
従来の遊離砥粒式のバフ研磨に代えて、上記カップ状陶
磁器の上渕部を固定砥粒型の研磨帯による研磨が可能と
なったのである。
【0025】上述のように本実施例によれば、ヘッド本
体50の昇降に関連してその研磨帯52が長手方向へ所
定の送り距離だけ移動させられることから、ヘッド本体
50が下降させられてカップ状陶磁器12に対して接近
させられると、そのカップ状陶磁器12の上渕部10に
可撓性の研磨帯52の新たな研磨面が押しつけられ、研
磨が行われる。このとき、研磨帯52は、可撓性基材8
4の一面に接着されたコルク粒子88から成るコルク層
90と、そのコルク層90の上に接着され、そのコルク
粒子88よりも小径の砥粒から成る砥粒層94とを有す
るものであることから、比較的軟質なコルク層90の上
に固定された砥粒によってカップ状陶磁器12の上渕部
10の研磨が行われるので、遊離した微細な研磨砥粒を
含む研磨液を用いないでカップ状陶磁器の上渕部を好適
に研磨できる。すなわち、従来の帯状の研磨布紙によれ
ば、簡単に切断されるだけでなく、研磨幅が充分でな
く、カップ状陶磁器の上渕部の先端だけしか研磨されな
いため遊離砥粒式のバフ研磨を用いざるを得ない状態で
あったが、本発明の研磨帯52においては、織布、不織
布、紙などの可撓性基材84と砥粒層94との間に、厚
み方向において柔軟性があり且つ弾性変形可能なコルク
層90が介在させられていることから、上渕部10への
接触面積が大幅に増加して切断や研磨残りが解消され、
上記従来の遊離砥粒式のバフ研磨に代えて、上記カップ
状陶磁器12の上渕部10を固定砥粒型の研磨帯52を
用いて研磨することが可能となったのである。
【0026】また、本実施例によれば、上記のようにコ
ルク層90の上に固定された砥粒によってカップ状陶磁
器12の上渕部10の研磨が行われることから、研磨液
に遊離した微細な研磨砥粒を用いないので、作業環境が
汚染されないだけでなく、研磨後のカップ状陶磁器12
に洗浄を行ったとしても汚れが残る恐れが好適に解消さ
れる。しかも、研磨液に含まれる微細な研磨砥粒の付着
によって機械の可動部分の錆の発生や摩耗によって耐久
性が損なわれることがなく、また、円形バフの外周面の
凹凸が大きくなることに起因するカップ状陶磁器の破損
が好適に防止される。
【0027】また、本実施例によれば、回転保持装置2
2は、垂直軸心Aまわりに回転可能に設けられ、ヘッド
本体50は、水平軸42まわりに所定の研磨サイクルで
回動させられる回動アーム44の先端部に設けられるこ
とにより、カップ状陶磁器12に対して所定の周期で接
近離隔させられるものであるので、ヘッド本体50或い
は渕摺ヘッド16を昇降させる機構が簡単且つ安価とな
る利点がある。
【0028】また、本実施例によれば、研磨帯押圧装置
54は、カップ状陶磁器12の上渕部10のうち、その
カップ状陶磁器12の回転中心を通る直線上に位置する
2部位に対して研磨帯52を予め設定された一定の荷重
で押圧するものであることから、研磨中において、その
押圧によってカップ状陶磁器12が傾斜することが防止
される利点がある。
【0029】また、本実施例によれば、研磨帯押圧装置
54は、研磨帯52の裏側をカップ状陶磁器12の上渕
部10に向かって押圧する一対の押圧部材58と、その
一対の押圧部材58をその押圧方向に案内する押圧部材
案内装置60と、その一対の押圧部材58をその押圧方
向へ付勢する緩衝スプリング62とを含むものであるこ
とから、回転保持装置22内へセットされたカップ状陶
磁器12の姿勢のばらつきにより、研磨中においてカッ
プ状陶磁器12が傾斜したまま回転させられたとして
も、上渕部10の周方向における研磨が均一となる利点
がある。
【0030】また、本実施例によれば、研磨帯押圧装置
54は、研磨帯52が巻き取られた巻取リール56と、
その巻取リール56から引き出された研磨帯52を一対
の押圧部材58の押圧面へ導く研磨帯案内装置と、それ
ら一対の押圧部材58の押圧面を通過した研磨帯52を
ヘッド本体50の昇降に同期して所定の送り距離だけ引
っ張り駆動する回転駆動装置80とを含むものであるこ
とから、研磨帯52が上記ヘッド本体50の昇降に同期
して巻取リール56から所定距離引き出されるととも
に、その研磨帯52のうち一対の押圧部材58の押圧面
に位置する部位が新たな研磨面に更新される。
【0031】以上、本発明の一実施例を図面を用いて説
明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0032】たとえば、前述の実施例において、渕摺ヘ
ッド16は、カム38の回転に同期して回動させられる
回動アーム44の先端部に固定されることにより、所定
の円弧に沿って上下動させられていたが、たとえば垂直
線に沿って案内されかつシリンダなどにより上下方向へ
駆動されるものであっても差し支えない。
【0033】また、前述の実施例の研磨帯押付装置54
は、研磨帯52を巻取リール56から順次引き出して上
渕部10へ押しつけるものであったが、無端環状の研磨
帯を順次上渕部10へ押しつけるものであってもよい。
【0034】また、前述の実施例の回動アーム44で
は、渕摺ヘッド16が固定されているその先端側が渕摺
に適した一定の押圧力に相当する荷重だけ重くなるよう
に調整ウエイト46が設定されることにより、渕摺ヘッ
ド16が重力にしたがってカップ状陶磁器12を押圧す
るように構成されていたが、空圧シリンダ或いはスプリ
ングなどの付勢装置に従ってカップ状陶磁器12を押圧
するようにされてもよい。
【0035】また、前述の実施例の上渕部研磨装置14
では、カップ状陶磁器12が回転保持装置22の収容穴
28内に嵌め入れられることにより保持されていたが、
負圧によって吸着されることにより保持されても差し支
えない。このような場合には、保持装置22は必ずしも
垂直軸心Aまわりに回転可能に設けられる必要はなく、
傾斜軸心或いは水平軸心まわりに回転可能に設けられ得
る。
【0036】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその趣旨をその主旨を逸脱しな
い範囲において種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である上渕部研磨装置を示す
側面図である。
【図2】図1の実施例の渕摺ヘッドを詳しく説明する正
面図である。
【図3】図1の上渕部研磨装置に用いられている研磨帯
の構成を拡大して説明する断面図である。
【図4】従来の上渕部研磨装置の要部を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
10:上渕部 12:カップ状陶磁器 14:上渕部研磨装置 22:回転保持装置 50:ヘッド本体(昇降部材) 52:研磨帯 54:研磨帯圧装置 84:可撓性基材 88:コルク粒子 94:砥粒層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カップ状陶磁器の上渕部に位置する非釉
    薬面を研磨するための上渕部研磨装置であって、 前記カップ状陶磁器をその上端部が露出する状態で保持
    しつつその軸心まわりに回転可能に設けられ、回転駆動
    装置により回転駆動される回転保持装置と、 該回転保持装置により保持されたカップ状陶磁器の上方
    に位置させられ、該カップ状陶磁器に対して所定の周期
    で接近離隔させられる昇降部材と、 該昇降部材に設けられ、該昇降部材が前記カップ状陶磁
    器に対して接近させられたとき該カップ状陶磁器の上渕
    部に可撓性の研磨帯を押し付け、且つその昇降部材の昇
    降に関連して該研磨帯を長手方向へ所定の送り距離だけ
    移動させる研磨帯押圧装置とを含み、 前記研磨帯は、可撓性基材の一面に接着されたコルク粒
    子から成るコルク層と、該コルク層の上に接着された該
    コルク粒子よりも小径の砥粒から成る砥粒層とを有する
    ものであることを特徴とするカップ状陶磁器の上渕部研
    磨装置。
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