JPH1133867A - 工作機械の工具干渉保護方法及び保護装置 - Google Patents

工作機械の工具干渉保護方法及び保護装置

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JPH1133867A
JPH1133867A JP20263597A JP20263597A JPH1133867A JP H1133867 A JPH1133867 A JP H1133867A JP 20263597 A JP20263597 A JP 20263597A JP 20263597 A JP20263597 A JP 20263597A JP H1133867 A JPH1133867 A JP H1133867A
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JP
Japan
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machining
tool
rapid traverse
traverse speed
work
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JP20263597A
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Masahiro Shoji
雅広 小路
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KOMATSU KOKI KK
Original Assignee
KOMATSU KOKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動連続加工時に工具とワークとの干渉によ
る工作機械へのダメージを少なくした工作機械の工具干
渉保護方法及び保護装置を提供する。 【解決手段】 自動連続加工時に工具5とワーク14と
の相対速度の早送り速度を加工早送り速度V3 に制御
し、加工プログラムP1 に基づいて加工する工作機械の
工具干渉保護方法において、所定のワーク14を連続加
工中に、少なくとも、加工プログラムP1 の内容を変更
したとき、工具5を交換したとき、あるいは、工具5の
補正量を変更したときのいずれかのときに、少なくとも
最初の1個に対して、前記早送り速度を加工早送り速度
V3 よりも遅い安全早送り速度V2 にして加工し、加工
終了までに人が介在していないと認識した場合は加工後
の加工プログラムP1 を工具補正量と併せて記憶し、所
定条件を満足した時に安全早送り速度V2 を加工早送り
速度V3 に変更して前記記憶した加工プログラムP1 に
基づいて加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の工具干
渉時の保護装置に関し、特に、干渉時の衝撃を減少して
機械へのダメージを小さくする工作機械の工具干渉保護
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】NC制御による工作機械においては、工
具と加工対象ワークとの相対速度、つまり工具又はワー
クのいずれか一方の回転及び直線移動時の速度及び位置
を電動モータ等によりNC制御して所定の切削加工を行
っている。このような工作機械では、作業者の操作ミス
等によって、工具とワークとの干渉が発生する場合があ
り、これにより工作機械が大きな損傷を受けることがあ
る。そして、このような作業者の操作ミスによる干渉は
手動モード時に多く発生しているので、この干渉時の損
傷を最小限にして食い止めるために、例えば特開平4−
82645号公報には、手動モード時の前記回転及び移
動の各駆動モータの運転条件を手動モード用パラメータ
により制限する技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
工具とワークとの干渉は手動モードだけでなく自動モー
ドでも発生する場合がある。すなわち、異種ワークの装
着ミス、異種工具の使用、あるいは、工具補正データの
入力ミス等により、自動モードでの加工時に干渉が発生
する場合がある。そして、最近の高精度及び高速化の要
求によって、工作機械が高精密に組み立てられ、かつ、
移動速度が高速となっているので、上記の干渉が発生し
たときの機械に与える損傷は非常に大きく、特に工具を
移動させるサドルのガイド部、及びワーク取り付け用テ
ーブルの軸受け部等がダメージを受け易くなっている。
【0004】図4には、従来技術に係わる高精度及び高
速化に対応した工作機械の工具及びワークの取り付け部
の一例の詳細図を示している。同図において、垂直に配
設されたコラム2の前面に上下方向にガイドレール6が
布設されており、また、コラム2にはサドル3がこのガ
イドレール6に沿って上下方向に移動自在に支承されて
取り付けられている。そして、サドル3の下部には工具
5が取着されている。工具5の下方には台12がほぼ水
平に配設されており、この台12にベアリング16を介
して回転自在に支持された軸17がほぼ垂直方向に設け
られている。また、台12の上面に突出した軸17の上
端部にはテーブル13が取着されている。そして、この
テーブル13の上面に、パレット15を介してワーク1
4が取り付けられる。軸17の下部には図示しない回転
駆動モータの出力軸が連結されており、この回転駆動モ
ータにより軸17及びテーブル13を介してワーク14
が回転されるようになっている。
【0005】このような構成において、サドル3は重量
が大きく、かつ、高速で下降するので、工具5がワーク
14に干渉した場合には非常に大きな衝突時の運動エネ
ルギーが発生する。そして、この大きな衝突エネルギー
がガイドレール6やベアリング16等の外力に対して弱
い部材を破損する。これらの部品は高精度化に対応して
特に精密に製造されているので高価であり、また、交換
部品の入手に時間がかかる。さらに、この破損部品を交
換するに当たって、機械の分解、再組み立て及び再調整
のために多大な復帰時間及び費用がかかることになり、
工作機械自体の稼働率が低下するという問題が発生して
いる。また、干渉時に機械が受けるダメージを最小にす
るために、ダメージを受け易い上記のベアリング16等
の許容衝撃荷重値を大きく設計し過ぎると、ベアリング
サイズが大きくなってしまう。これにより、高精度及び
高速化の要求を満足することが困難となる
【0006】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、自動モードでの連続加工時に工具とワー
クとの干渉による工作機械へのダメージを少なくし、工
作機械側の復帰が容易な工作機械の工具干渉保護方法及
び保護装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、自動連
続加工時に工具5とワーク14との相対速度の早送り速
度を所定の加工早送り速度V3 に制御し、加工プログラ
ムP1 に基づいてワーク14を加工する工作機械の工具
干渉保護方法において、所定のワーク14を連続加工中
に、少なくとも、加工プログラムP1 の内容を変更した
とき、工具5を交換したとき、あるいは、工具5の補正
量を変更したときのいずれかのときに、少なくとも最初
の1個に対して、前記早送り速度を前記加工早送り速度
V3 よりも遅い安全早送り速度V2 にして加工し、所定
条件を満足した時に前記安全早送り速度V2 を前記加工
早送り速度V3 に変更して加工する方法としている。
【0008】請求項1に記載の発明によると、ワークに
対応する加工プログラムの内容を変更したときや、工具
を交換したとき、あるいは、工具の補正量を変更したと
き等の直後には、自動運転の開始時に工具とワークとの
干渉が発生する頻度が高い。したがって、このような工
具とワークとの干渉が発生する可能性があるときには、
所定種別のワークを自動連続加工する場合に、少なくと
も最初の1個目のワークに対して、通常の所定の加工早
送り速度よりも遅い安全早送り速度で加工する。そし
て、次回以降にこれと同種のワークを連続加工するとき
は、通常の加工早送り速度での実行が可能な所定条件を
満足した時に、この加工早送り速度に変更する。これに
より、工具とワークとの干渉が発生し易い場合に、万一
この干渉が発生しても、通常の加工早送り速度よりも遅
い安全早送り速度となっているので、工作機械に与える
衝突時の損傷、ダメージが小さくなる。この結果、損傷
した工作機械の復帰作業が容易に、かつ、短時間で可能
となる。
【0009】請求項2に記載の発明は、自動連続加工時
に工具5とワーク14との相対速度の早送り速度を所定
の加工早送り速度V3 に制御し、加工プログラムP1 に
基づいてワーク14を加工する工作機械の工具干渉保護
方法において、所定のワーク14を連続加工中に、少な
くとも、加工プログラムP1 の内容を変更したとき、工
具5を交換したとき、あるいは、工具5の補正量を変更
したときのいずれかのときに、少なくとも最初の1個に
対して、前記早送り速度を前記加工早送り速度V3 より
も遅い安全早送り速度V2 にして加工し、この加工が終
了するまでに人が介在していないと認識した場合は加工
後の加工プログラムP1を加工中の工具補正量と併せて
記憶し、所定条件を満足した時に前記安全早送り速度V
2 を前記加工早送り速度V3 に変更して前記記憶した加
工プログラムP1に基づいて加工する方法としている。
【0010】請求項2に記載の発明によると、ワークに
対応する加工プログラムの内容を変更したときや、工具
を交換したとき、あるいは、工具の補正量を変更したと
き等の直後には、自動運転の開始時に工具とワークとの
干渉が発生する頻度が高い。このような工具とワークと
の干渉が発生する可能性があるときには、所定種別のワ
ークを自動連続加工する場合に、少なくとも最初の1個
目のワークに対して、通常の所定の加工早送り速度より
も遅い安全早送り速度で加工する。さらに、人の操作が
介在した直後には非常に干渉が発生し易いので、上記同
様に工具とワークとの干渉が発生する可能性が高くな
る。よって、この加工終了までの間に人が介在していな
いと認識した場合は、次回の同種のワークに対して連続
加工ができる可能性があるので、この加工後の加工プロ
グラムとこの加工中の工具補正量とを併せて記憶してお
く。そして、次回以降にこれと同種のワークを連続加工
するときは、通常の加工早送り速度での実行が可能な所
定条件を満足した時にこの加工早送り速度に変更し、前
記記憶した加工プログラムに基づいて加工する。これに
より、工具とワークとの干渉が発生し易い場合に、万一
この干渉が発生しても、通常の加工早送り速度よりも遅
い安全早送り速度となっているので、工作機械に与える
衝突時の損傷、ダメージが小さくなる。この結果、損傷
した工作機械の復帰作業が容易に、かつ、短時間で可能
となる。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
記載の工作機械の工具干渉保護方法において、安全早送
り速度V2 を加工早送り速度V3 に変更する前記所定条
件は、 1)前記次回以降に実行する加工プログラムP1 の内容
と、前記最初の1個の加工後に記憶した加工プログラム
P1 の内容とを照合し、内容が一致したとき 2)実行開始時及び実行中の工具補正量が、前記最初の1
個のワーク14を加工後に加工プログラムP1 と併せて
記憶した工具補正量と一致したとき、あるいは、一致し
なくても工具補正量の許容値以内であるとき 3)前記最初の1個のワーク14を加工完了するまでの間
に、人が介在してないときを全て満たすことである。
【0012】請求項3に記載の発明によると、次回以降
に実行する加工プログラムの内容と、最初の1個の加工
後に記憶した加工プログラムの内容との照合で、内容が
一致したとき、あるいは、実行開始時及び実行中の工具
補正量が、最初の1個のワークを加工後に加工プログラ
ムと併せて記憶した工具補正量と一致したとき、又は、
一致しなくても工具補正量の許容値以内であるとき、あ
るいは、最初の1個のワークを加工完了するまでの間に
人が介在してないとき、の全ての条件を満たした場合の
みに、安全早送り速度から高速の加工早送り速度に変更
している。したがって、高速の加工早送り速度に変更し
たときの工具とワークとの干渉を確実に防止することが
できる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1、2又
は3記載の工作機械の工具干渉保護方法において、安全
早送り速度V2 を加工早送り速度V3 に変更する前記所
定条件を満足しているかを判断するのは、同種別のワー
ク14を繰り返し加工する連続運転加工が指令されたと
きとしている。
【0014】請求項4に記載の発明によると、同種別の
ワークを繰り返し連続加工する連続運転加工の場合に、
安全早送り速度をこれより速い加工早送り速度に変更す
る条件が満足されたとき、干渉が発生すること無く高速
で加工できるので、連続加工時の加工所要時間を短くで
き、生産性の良い加工ができる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1又は2
記載の工作機械の工具干渉保護方法において、前記加工
早送り速度V3 で連続加工中に人が介在した場合は、次
回に同種別のワーク14を連続加工するときの前記早送
り速度を前記安全早送り速度V2 とするようにしてい
る。
【0016】請求項5に記載の発明によると、加工早送
り速度で加工中に人が介在する操作が行われた場合に
は、その直後に工具とワークとの干渉が発生する可能性
が大きいので、速度が遅い安全早送り速度で加工するよ
うにする。これにより、万一干渉が発生しても工作機械
の受ける損傷が小さくなり、復帰作業にかかる時間及び
費用を低減できる。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項2又は5
記載の工作機械の工具干渉保護方法において、前記人が
介在したと判断する条件は、 1)工具補正量データの入力 2)一時的な加工停止の実行 3)早送り速度のオーバライドスイッチによる変更 4)シングルブロックスイッチによるシングルブロック実
行 5)同種別のワーク14を繰り返し加工する連続運転加工
の指令の切り換えの内少なくともいずれか1つであるこ
とを特徴としている。
【0018】請求項6に記載の発明によると、工具補正
量データの入力、一時的な加工停止の実行、早送り速度
のオーバライドスイッチによる変更、シングルブロック
スイッチによるシングルブロック実行、及び同種別のワ
ーク14を繰り返し加工する連続運転加工の指令の切り
換え、等は人が介在して操作が行われるので、この直後
に工具とワークとの干渉が発生する可能性が大きくな
る。したがって、これらの内少なくとも1つが行われた
場合は、速度が遅い安全早送り速度で加工するようにす
る。これにより、万一干渉が発生しても工作機械の受け
る損傷が小さくなり、復帰作業にかかる時間及び費用を
低減できる。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項1又は2
記載の工作機械の工具干渉保護方法において、前記安全
早送り速度V2 は、工具5がワーク14に干渉したと
き、工具5を昇降させるサドル3の昇降方向のガイドレ
ール、又は、ワーク14を回転させる軸受け部材等の部
材を損傷しない速度である方法としている。
【0020】請求項7に記載の発明によると、安全早送
り速度の速さを、工具がワークに干渉したときでもサド
ルのガイドレール、又はワークを回転させる軸受け部材
等の部材を損傷しない速度としたので、万一干渉が発生
しても工作機械の受ける損傷が小さくなり、復帰作業に
かかる時間及び費用を低減できる。
【0021】請求項8に記載の発明は、テーブル13上
に設置されたワーク14と、ワーク14を加工する工具
5と、工具5とワーク14との相対速度の早送り速度を
所定の加工早送り速度V3 に制御し、加工プログラムP
1 に基づいてワーク14を加工するNC制御装置20と
を備え、工具5とワーク14との干渉を保護する工作機
械の工具干渉保護装置において、前記NC制御装置20
は、自動連続加工時に早送り速度を前記加工早送り速度
V3 にして加工プログラムP1 の実行が可能か否かの判
定を行って連続加工する連続運転モードを認識させる連
続運転認識スイッチ22aと、工具5の補正量を入力す
るための工具補正量入力スイッチ22cと、前記連続運
転認識スイッチ22aの信号、及び前記工具補正量入力
スイッチ22cの工具補正量データを入力し、連続運転
認識スイッチ22aの信号が前記連続運転モードを指令
している場合には、所定のワーク14を連続加工中に、
少なくとも、加工プログラムP1 の内容が変更されたと
き、あるいは、前記工具補正量入力スイッチ22cによ
り工具補正量データが変更されたときのいずれかのとき
に、少なくとも最初の1個に対して、前記早送り速度を
前記加工早送り速度V3 よりも遅く、かつ、工具5を昇
降させるサドル3のガイドレール、又はワーク14を回
転させる軸受け部材等の部材を工具5がワーク14に干
渉したときに損傷しない速度の安全早送り速度V2 にし
て加工し、所定条件を満足した時に前記安全早送り速度
V2 を前記加工早送り速度V3 に変更して加工する制御
器21とを備えた構成としている。
【0022】請求項8に記載の発明によると、ワークに
対応する加工プログラムの内容を変更したときや、工具
を交換したとき、あるいは、工具の補正量を変更したと
き等の直後には、自動運転の開始時に工具とワークとの
干渉が発生する頻度が高い。したがって、このような工
具とワークとの干渉が発生する可能性があるときには、
所定種別のワークを自動連続加工する場合に、連続運転
認識スイッチを連続運転モードにして、少なくとも最初
の1個目のワークに対して、通常の所定の加工早送り速
度よりも遅く、かつ、工具5がワーク14に干渉したと
きに工具5を昇降させるサドル3の昇降方向のガイドレ
ール、又は、ワーク14を回転させる軸受け部材等の部
材を損傷しない速度の安全早送り速度で加工する。した
がって、最初の1個目のワークで干渉が発生しても工作
機械の受けるダメージが小さくなる。また、上記連続運
転モードで次回以降にこれと同種のワークを連続加工す
るときは、通常の加工早送り速度での実行が可能な所定
条件を満足した時に、この加工早送り速度に変更する。
これにより、工具とワークとの干渉が発生し易い場合
に、万一この干渉が発生しても、通常の加工早送り速度
よりも遅い安全早送り速度となっているので、工作機械
に与える衝突時の損傷、ダメージが小さくなる。この結
果、損傷した工作機械の復帰作業が容易に、かつ、短時
間で可能となる。また、もし最初のワークから干渉の発
生の恐れが無い(少ない)場合は、前記連続運転認識ス
イッチをオフする(非連続運転モードにする)ことによ
り、全てのワークに対して早送り速度を通常の加工早送
り速度V3 とすることができる。したがって、この場合
には常時所定の高速度で早送りできるので、能率的な加
工を行うことができる。
【0023】請求項9に記載の発明は、テーブル13上
に設置されたワーク14と、ワーク14を加工する工具
5と、工具5とワーク14との相対速度の早送り速度を
所定の加工早送り速度V3 に制御し、加工プログラムP
1 に基づいてワーク14を加工するNC制御装置20と
を備え、工具5とワーク14との干渉を保護する工作機
械の工具干渉保護装置において、前記NC制御装置20
は、自動連続加工時に早送り速度を前記加工早送り速度
V3 にして加工プログラムP1 の実行が可能か否かの判
定を行って連続加工する連続運転モードを認識させる連
続運転認識スイッチ22aと、工具5の補正量を入力す
るための工具補正量入力スイッチ22cと、前記連続運
転認識スイッチ22aの信号、及び前記工具補正量入力
スイッチ22cの工具補正量データを入力し、連続運転
認識スイッチ22aの信号が前記連続運転モードを指令
している場合には、所定のワーク14を連続加工中に、
少なくとも、加工プログラムP1 の内容が変更されたと
き、あるいは、前記工具補正量入力スイッチ22cによ
り工具補正量データが変更されたときのいずれかのとき
に、少なくとも最初の1個に対して、前記早送り速度を
前記加工早送り速度V3 よりも遅く、かつ、工具5を昇
降させるサドル3のガイドレール、又はワーク14を回
転させる軸受け部材等の部材を工具5がワーク14に干
渉したときに損傷しない速度の安全早送り速度V2 にし
て加工し、この加工が終了するまでに人が介在していな
いと認識した場合は加工後の加工プログラムP1 を加工
中の工具補正量と併せて記憶し、所定条件を満足した時
に前記安全早送り速度V2 を前記加工早送り速度V3 に
変更して前記記憶した加工プログラムP1 に基づいて加
工する制御器21とを備えた構成としている。
【0024】請求項9に記載の発明によると、ワークに
対応する加工プログラムの内容を変更したときや、工具
を交換したとき、あるいは、工具の補正量を変更したと
き等の直後には、自動運転の開始時に工具とワークとの
干渉が発生する頻度が高い。このような工具とワークと
の干渉が発生する可能性があるときには、所定種別のワ
ークを自動連続加工する場合に、連続運転認識スイッチ
を連続運転モードにして、少なくとも最初の1個目のワ
ークに対して、通常の所定の加工早送り速度よりも遅
く、かつ、工具5がワーク14に干渉したときに工具5
を昇降させるサドル3の昇降方向のガイドレール、又
は、ワーク14を回転させる軸受け部材等の部材を損傷
しない速度の安全早送り速度で加工する。したがって、
最初の1個目のワークで干渉が発生しても工作機械の受
けるダメージが小さくなる。さらに、人の操作が介在し
た直後には非常に干渉が発生し易いので、上記同様に工
具とワークとの干渉が発生する可能性が高くなる。よっ
て、この加工終了までの間に人が介在していないと認識
した場合は、次回の同種のワークに対して連続加工がで
きる可能性があるので、この加工後の加工プログラムと
この加工中の工具補正量とを併せて記憶しておく。ま
た、上記連続運転モードで次回以降にこれと同種のワー
クを連続加工するときは、通常の加工早送り速度での実
行が可能な所定条件を満足した時にこの加工早送り速度
に変更し、前記記憶した加工プログラムに基づいて加工
する。これにより、工具とワークとの干渉が発生し易い
場合に、万一この干渉が発生しても、通常の加工早送り
速度よりも遅い安全早送り速度となっているので、工作
機械に与える衝突時の損傷、ダメージが小さくなる。こ
の結果、損傷した工作機械の復帰作業が容易に、かつ、
短時間で可能となる。また、もし最初のワークから干渉
の発生の恐れが無い(少ない)場合は、前記連続運転認
識スイッチをオフする(非連続運転モードにする)こと
により、全てのワークに対して早送り速度を通常の加工
早送り速度V3 とすることができる。したがって、この
場合には常時所定の高速度で早送りできるので、能率的
な加工を行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して実施形態
を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る工
作機械の一例を表す斜視図を示しており、同図に基づい
て工作機械の構成を説明する。ベッド1の上部にはコラ
ム2が略水平方向のY軸方向に移動自在に設けられてお
り、図示しないY軸モータにより駆動されるようになっ
ている。コラム2の前面には、前述の従来技術の説明で
示したガイドレール6(図4を参照)がY軸方向に垂直
な上下方向のZ軸方向に配設されており、このガイドレ
ール6上に移動自在にサドル3が設けられていて、この
サドル3には工具5が装着されている。また、コラム2
の上面にはZ軸モータ4が配設されていて、このZ軸モ
ータ4の回転駆動により、例えばボールスクリュウとナ
ットとの組み合わせ等から構成される図示しない駆動力
伝達手段を介して、サドル3がZ軸方向に移動するよう
になっている。
【0026】また、ベッド1の前端にはベッド11が固
設されており、このベッド11の上部に台12がY軸方
向とZ軸方向とに垂直なX軸方向に移動自在に設けられ
ている。そして、ベッド11には図示しないX軸モータ
が配設されていて、このX軸モータにより台12はX軸
方向に駆動されるようになっている。さらに、この台1
2の上面には、前述の従来技術で示したベアリング16
及び軸17(図4を参照)を介して、テーブル13がZ
軸方向のC軸を中心に回転自在に設けられている。そし
て、このテーブル13は、台12に取着された図示しな
いC軸モータにより軸17を介して回転駆動されるよう
になっている。テーブル13上には被加工材のワーク1
4が装着され、テーブル13上に設けられた図示しない
把持装置により把持されるようになっている。
【0027】NC制御装置20は上記の工作機械により
ワーク14をNC加工するための制御装置であり、NC
制御のための各種設定が行える操作パネル、前記各軸駆
動モータを駆動するサーボアンプ、及び、加工制御のた
めの加工プログラムを記憶し実行する制御器(後述す
る)等を有している。NC制御装置20には、前述の各
軸駆動モータ、すなわち、X軸モータ、Y軸モータ、Z
軸モータ4、C軸モータの動力駆動線、速度信号線及び
位置信号線が接続されており、このNC制御装置20は
前記加工プログラム中の各軸の移動目標位置と各軸位置
データとに基づいて各軸駆動指令を演算し、この演算し
た各軸駆動指令により各軸駆動モータをNC制御してい
る。
【0028】図2は、NC制御装置20のハード構成ブ
ロック図を示している。同図において、制御器21は例
えばマイクロコンピュータ等のコンピュータ装置を主体
として構成されており、内部には、加工プログラム等を
記憶するメモリ21aを有している。なお、この加工プ
ログラムは例えばNC言語で記述されていてもよいし、
または、他の言語等により記述されていてもよい。制御
器21は、各軸のそれぞれの位置信号を各軸位置センサ
26から入力し、この各軸位置信号と上記加工プログラ
ムに記述された各軸移動目標位置とに基づいて各軸駆動
モータ24の速度指令を演算し出力して、各軸駆動モー
タ24をNC制御している。
【0029】操作パネル22には、NC制御に関する各
種の設定及び機能指令のための下記のような各種スイッ
チが備わっており、これらのスイッチの信号は制御器2
1に入力される。連続運転認識スイッチ22aはオンの
とき連続運転モードを認識させるものであり、この連続
運転モードのときには、自動連続モードで実行中の加工
プログラムが所定の条件を満足して所定の加工早送り速
度V3 で実行可能か否かが判定され、実行可能と判定さ
れた場合は加工早送り速度V3 で、また判定されない場
合は加工早送り速度V3 よりも遅い安全早送り速度V2
でそれぞれ実行される。なお、連続運転認識スイッチ2
2aがオフのときは、通常の自動連続モードでの加工と
同様に、無条件に加工早送り速度V3 で実行される。
【0030】連続運転加工スイッチ22bは同種別のワ
ーク14を連続で繰り返し加工することを指令する指示
スイッチであり、この連続運転加工スイッチ22bがオ
ンのときは、同種別のワーク14に対応する加工プログ
ラムが連続的に繰り返して実行される。また、工具補正
量入力スイッチ22cは使用中の工具5の補正量データ
を入力するものであり、この補正量データは制御器21
に入力され、加工プログラム毎に対応してメモリ21a
内に記憶される。また、一時停止スイッチ22dは、連
続加工中に加工を一時停止させるものである。
【0031】各軸サーボアンプ23はX軸モータ、Y軸
モータ、Z軸モータ4及びC軸モータの各軸駆動モータ
24の回転速度を制御する一般的なサーボアンプからな
っており、制御器21から出力された各軸の速度指令
と、各軸駆動モータ24に装着された各軸速度センサ2
5からのそれぞれの軸の速度信号との速度偏差を演算
し、この速度偏差が小さくなるように各軸駆動モータ2
4の回転トルク(つまり、駆動電流値)を制御してい
る。また、各軸の位置を検出する各軸位置センサ26は
各軸位置信号を制御器21に出力している。なお、本実
施形態では、各軸位置センサ26は各軸駆動モータ24
にそれぞれ装着されているが、これに限定されずに、各
軸の移動部本体に直接設けてもよい。
【0032】図3は本発明に係わる工作機械の工具干渉
保護方法に関する制御器21の処理フローチャートを示
しており、同図に基づいて説明する。S1で、所定のワ
ーク14に対する加工プログラムP1 において、試削り
工程時の早送り速度をV1 と設定する。この試削り早送
り速度V1 は、試削り加工時に、各軸の移動状態をチェ
ックでき、かつ、各軸移動時に工具5がワーク14等と
干渉しても加工機械の各軸の軸受け部等の衝撃に弱い箇
所を保護できるような低速度とする。そして、S2で作
業者の判断により試削り工程の終了と判断されたら、S
3では連続運転認識スイッチ22aがオンされ、これに
よって制御器21は自動モードでの前記連続運転モード
を認識する。次にS4で、この加工プラグラムP1 の連
続運転実行時の早送り速度を所定の安全早送り速度V2
に設定する。ここで、この安全早送り速度V2 は、上記
の試削り早送り速度V1 よりも速く、かつ、連続実行運
転時に工具5がワーク14等と干渉しても工作機械の各
軸の軸受け部(ベアリング16等)やガイドレール6等
にダメージを与えないような速度値に設定されている。
そして、S5で、当該ワーク14の加工終了まで安全早
送り速度V2 で加工を実行する。
【0033】加工終了後、S6において、実行後の加工
プログラムP1 を、次回の連続加工時に上記安全早送り
速度V2 よりも速い所定の加工早送り速度V3 で実行可
能な加工プログラムと認定するか否かを判定する。すな
わち、この実行後の加工プログラムP1 が次回の連続加
工時に加工早送り速度V3 で実行可能となる条件を満足
したか否かを判断する。なお、この実行可能となる条件
とは、上記S4における連続運転モードでの連続加工実
行中に、一時停止スイッチ22d、工具補正量入力スイ
ッチ22c、早送りオーバライドスイッチ又はシングル
ブロックスイッチ等のスイッチが操作されていないこ
と、すなわち、人が介在していないことである。この条
件を満足したときは加工早送り速度V3 で実行可能な加
工プログラムと認定し、S7において、次回の同種別の
ワーク14に対する連続加工時に同一条件で実行するた
めの各種のインタロックデータを入力し、メモリ21a
内の所定エリアに記憶する。なお、このインタロックデ
ータは、少なくとも、上記の実行後の加工プログラムP
1 の内容、及び、この実行時に使用した工具5に対応す
る補正量データとこの補正量データが記憶されたメモリ
番地データとを含んでいる。この後、S8へ処理を移行
する。また、S6において前記条件を満足してないとき
は、S3に戻って、加工プログラムP1 が加工早送り速
度V3 で連続加工可能と認定されるまで以上の処理を繰
り返す。なお、この加工早送り速度V3は、加工プログ
ラムP1 により設定されていてもよいし、あるいは、予
め制御器21内で所定の速度値に設定されていてもよ
い。
【0034】そしてS8で、次回の同種のワーク14の
連続加工時に、連続運転加工スイッチ22bをオンして
連続加工を開始し、次にS9では、このときの加工プロ
グラムP1 が加工早送り速度V3 で加工可能か否かの判
定を行う。すなわち、これから実行しようとしている加
工プログラムP1 の内容が前記S7において記憶された
加工プログラムP1 と一致しているときで、かつ、使用
される工具5の補正量データが前記記憶された補正量デ
ータと等しいか、あるいは、この補正量データが等しく
ない場合はこの工具5の補正量データが工具5の許容補
正量以下であるかのいずれかのときには、この加工プロ
グラムP1 が加工早送り速度V3 で加工可能と判定す
る。また、両条件のいずれか一方が満足されないとき
は、S13において、加工早送り速度V3 で連続加工可
能とした前記認定をキャンセルし、この後S3に戻って
再度この認定がされるまで以上の処理を繰り返す。ま
た、S9で上記の両条件が共に満足(つまり、加工早送
り速度V3 で連続加工可能と判定)されたときは、次に
S10で、加工早送り速度V3 で実行する前に、まず加
工開始後の工具2本分は安全早送り速度V2 で実行す
る。ここで、S10の処理は、テーブル13に設置され
たワーク14の種別が、この加工プログラムP1 に対応
する種別と異なっていないかをチェックするためであ
る。そして、工具2本分の加工中に干渉等の異常が無い
とき、すなわち、正常なワーク14が設置されていると
きには、S11で、工具3本目以降の連続加工を加工早
送り速度V3 で行う。
【0035】つぎに、S12で、この連続加工中に下記
条件の内のいずれかを満足したか否かを判断する。すな
わち、この条件とは、加工中に工具補正量入力スイッチ
22cにより入力した補正量データが、使用中の工具5
に対応した許容補正量以上となったとき、あるいは、加
工中にシングルブロックスイッチや一時停止スイッチ等
が操作されたとき等のように人が介在し、加工早送り速
度V3 での連続加工の継続が不可と判断されるような場
合である。そして、上記条件の内いずれかを満足したと
きは、S13で加工早送り速度V3 での連続運転を可能
とした認定をキャンセルし、この後S3に戻って再度こ
の認定がされるまで処理を繰り返す。また、S12でい
ずれの条件も満足しなかったときは、S9に戻って以上
の連続加工時の処理に繰り返す。
【0036】なお、以上の説明では、連続運転加工時に
加工早送り速度V3 で実行可能か否かの判定を行う際
に、連続運転加工スイッチ22bがオンのときにこの判
定を行うようにしているが、本発明はこのスイッチに限
定されるものではなく、例えば、自動連続運転を行うた
めの通常の自動連続モードスイッチ等によることも可能
である。また、テーブル13に設置されたワーク14の
種別が加工プログラムP1 に対応する種別と異なってい
ないかをチェックするために、工具2本分の加工中に異
常が無いか否かによって判定しているが、これに限定さ
れず、例えばワーク14の種別を判別するタッチセンサ
等によって判定するようにしてもよい。
【0037】以上説明したように、加工プログラムに基
づいて所定のワーク14の連続加工を開始するときは、
少なくとも最初の1個に対しては早送り速度を安全早送
り速度V2 として加工する。この安全早送り速度V2
は、通常の加工早送り速度V3よりも遅く、かつ、万一
工具工具5とワーク14との干渉が発生しても衝突によ
り最も損傷し易い工作機械の部材(例えば、サドル3の
昇降用のガイドレール6、及びテーブル13の回転用の
ベアリング16等)を損傷しないような速度値としてい
る。したがって、干渉が発生してもダメージが少ないの
で、工作機械の復帰作業にかかる時間及び費用が非常に
小さくなる。
【0038】そして、この最初の1個が加工終了した
後、この連続加工中に人が介在していないことを確認
し、介在してない場合は次回の同種のワーク14に対し
てはこの加工プログラムP1 で加工早送り速度V3 での
連続加工が可能であると認定する。なお、ここでの人が
介在しないことの条件は、加工中の一時停止、工具補正
量データの入力、早送りオーバライドの操作、又はシン
グルブロックの操作等が全て行われてないことを示して
いる。したがって、人の操作が介在した直後のように前
記干渉が発生する頻度が高いときには上記認定をしない
ので、安全早送り速度V2 のままで連続加工が行われ、
工作機械の干渉時のダメージを小さくできる。
【0039】さらに、次回の同種のワーク14に対して
加工早送り速度V3 での連続加工が可能であると認定し
たとき、最初のワーク14を加工した後の加工プログラ
ムP1 の内容及びこの加工中の工具補正量データ(イン
タロックデータ)を記憶し、この記憶したデータと、こ
れから実行する加工プログラムP1 の内容及びこれに対
応する工具補正量データとを照合する。両方の加工プロ
グラムP1 の内容が一致したときで、かつ、工具補正量
データが等しいか、あるいは、この工具補正量データが
等しくない場合に今回の工具補正量データが工具に対応
した補正量許容範囲以内に入っているかのいずれかのと
きには、これから実行する加工プログラムP1 に基づい
て加工早送り速度V3 での連続加工を行う。このよう
に、同種別のワーク14を連続加工する際でも、干渉の
可能性があるか否かをチェックして可能性有りの場合に
は、安全早送り速度V2 を加工早送り速度V3 に変更し
ないので、干渉発生時の工作機械の保護が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる工作機械の一例を表す斜視図を
示す。
【図2】本発明の実施形態に係わるNC制御装置のハー
ド構成ブロック図を示す。
【図3】本発明に係わる工具干渉保護方法を説明する処
理フローチャート例を示す。
【図4】従来の課題を説明する工作機械の要部詳細図を
示す。
【符号の説明】
1…ベッド、2…コラム、3…サドル、4…Z軸モー
タ、5…工具、6…ガイドレール、11…ベッド、12
…台、13…テーブル、14…ワーク、15…パレッ
ト、16…ベアリング、17…軸、20…NC制御装
置、21…制御器、21a…メモリ、22…操作パネ
ル、22a…連続運転認識スイッチ、22b…連続運転
加工スイッチ、22c…工具補正量入力スイッチ、22
d…一時停止スイッチ、23…各軸サーボアンプ、24
…各軸駆動モータ、25…各軸速度センサ、26…各軸
位置センサ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動連続加工時に工具(5) とワーク(14)
    との相対速度の早送り速度を所定の加工早送り速度(V3)
    に制御し、加工プログラム(P1)に基づいてワーク(14)を
    加工する工作機械の工具干渉保護方法において、 所定のワーク(14)を連続加工中に、少なくとも、加工プ
    ログラム(P1)の内容を変更したとき、工具(5) を交換し
    たとき、あるいは、工具(5) の補正量を変更したときの
    いずれかのときに、少なくとも最初の1個に対して、前
    記早送り速度を前記加工早送り速度(V3)よりも遅い安全
    早送り速度(V2)にして加工し、所定条件を満足した時に
    前記安全早送り速度(V2)を前記加工早送り速度(V3)に変
    更して加工することを特徴とする工作機械の工具干渉保
    護方法。
  2. 【請求項2】 自動連続加工時に工具(5) とワーク(14)
    との相対速度の早送り速度を所定の加工早送り速度(V3)
    に制御し、加工プログラム(P1)に基づいてワーク(14)を
    加工する工作機械の工具干渉保護方法において、 所定のワーク(14)を連続加工中に、少なくとも、加工プ
    ログラム(P1)の内容を変更したとき、工具(5) を交換し
    たとき、あるいは、工具(5) の補正量を変更したときの
    いずれかのときに、少なくとも最初の1個に対して、前
    記早送り速度を前記加工早送り速度(V3)よりも遅い安全
    早送り速度(V2)にして加工し、この加工が終了するまで
    に人が介在していないと認識した場合は加工後の加工プ
    ログラム(P1)を加工中の工具補正量と併せて記憶し、所
    定条件を満足した時に前記安全早送り速度(V2)を前記加
    工早送り速度(V3)に変更して前記記憶した加工プログラ
    ム(P1)に基づいて加工することを特徴とする工作機械の
    工具干渉保護方法。
  3. 【請求項3】 安全早送り速度(V2)を加工早送り速度(V
    3)に変更する前記所定条件は、 1)前記次回以降に実行する加工プログラム(P1)の内容
    と、前記最初の1個の加工後に記憶した加工プログラム
    (P1)の内容とを照合し、内容が一致したとき 2)実行開始時及び実行中の工具補正量が、前記最初の1
    個のワーク(14)を加工後に加工プログラム(P1)と併せて
    記憶した工具補正量と一致したとき、あるいは、一致し
    なくても工具補正量の許容値以内であるとき 3)前記最初の1個のワーク(14)を加工完了するまでの間
    に、人が介在してないときを、全て満たすことであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の工作機械の工具干
    渉保護方法。
  4. 【請求項4】 安全早送り速度(V2)を加工早送り速度(V
    3)に変更する前記所定条件を満足しているかを判断する
    のは、同種別のワーク(14)を繰り返し加工する連続運転
    加工が指令されたときであることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の工作機械の工具干渉保護方法。
  5. 【請求項5】 前記加工早送り速度(V3)で連続加工中に
    人が介在した場合は、次回に同種別のワーク(14)を連続
    加工するときの前記早送り速度を前記安全早送り速度(V
    2)とすることを特徴とする請求項1又は2記載の工作機
    械の工具干渉保護方法。
  6. 【請求項6】 前記人が介在したと判断する条件は、 1)工具補正量データの入力 2)一時的な加工停止の実行 3)早送り速度のオーバライドスイッチによる変更 4)シングルブロックスイッチによるシングルブロック実
    行 5)同種別のワーク(14)を繰り返し加工する連続運転加工
    の指令の切り換えの内少なくともいずれか1つであるこ
    とを特徴とする請求項2又は5記載の工作機械の工具干
    渉保護方法。
  7. 【請求項7】 前記安全早送り速度(V2)は、工具(5) が
    ワーク(14)に干渉したとき、工具(5) を昇降させるサド
    ル(3) の昇降方向のガイドレール、又は、ワーク(14)を
    回転させる軸受け部材等の部材を損傷しない速度である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の工作機械の工具
    干渉保護方法。
  8. 【請求項8】 テーブル(13)上に設置されたワーク(14)
    と、ワーク(14)を加工する工具(5) と、工具(5) とワー
    ク(14)との相対速度の早送り速度を所定の加工早送り速
    度(V3)に制御し、加工プログラム(P1)に基づいてワーク
    (14)を加工するNC制御装置(20)とを備え、工具(5) と
    ワーク(14)との干渉を保護する工作機械の工具干渉保護
    装置において、 前記NC制御装置(20)は、 自動連続加工時に早送り速度を前記加工早送り速度(V3)
    にして加工プログラム(P1)の実行が可能か否かの判定を
    行って連続加工する連続運転モードを認識させる連続運
    転認識スイッチ(22a) と、 工具(5) の補正量を入力するための工具補正量入力スイ
    ッチ(22c) と、 前記連続運転認識スイッチ(22a) の信号、及び前記工具
    補正量入力スイッチ(22c) の工具補正量データを入力
    し、連続運転認識スイッチ(22a) の信号が前記連続運転
    モードを指令している場合には、所定のワーク(14)を連
    続加工中に、少なくとも、加工プログラム(P1)の内容が
    変更されたとき、あるいは、前記工具補正量入力スイッ
    チ(22c) により工具補正量データが変更されたときのい
    ずれかのときに、少なくとも最初の1個に対して、前記
    早送り速度を前記加工早送り速度(V3)よりも遅く、か
    つ、工具(5) を昇降させるサドル(3) のガイドレール、
    又はワーク(14)を回転させる軸受け部材等の部材を工具
    (5) がワーク(14)に干渉したときに損傷しない速度の安
    全早送り速度(V2)にして加工し、所定条件を満足した時
    に前記安全早送り速度(V2)を前記加工早送り速度(V3)に
    変更して加工する制御器(21)とを備えたことを特徴とす
    る工作機械の工具干渉保護装置。
  9. 【請求項9】 テーブル(13)上に設置されたワーク(14)
    と、ワーク(14)を加工する工具(5) と、工具(5) とワー
    ク(14)との相対速度の早送り速度を所定の加工早送り速
    度(V3)に制御し、加工プログラム(P1)に基づいてワーク
    (14)を加工するNC制御装置(20)とを備え、工具(5) と
    ワーク(14)との干渉を保護する工作機械の工具干渉保護
    装置において、 前記NC制御装置(20)は、 自動連続加工時に早送り速度を前記加工早送り速度(V3)
    にして加工プログラム(P1)の実行が可能か否かの判定を
    行って連続加工する連続運転モードを認識させる連続運
    転認識スイッチ(22a) と、 工具(5) の補正量を入力するための工具補正量入力スイ
    ッチ(22c) と、 前記連続運転認識スイッチ(22a) の信号、及び前記工具
    補正量入力スイッチ(22c) の工具補正量データを入力
    し、連続運転認識スイッチ(22a) の信号が前記連続運転
    モードを指令している場合には、所定のワーク(14)を連
    続加工中に、少なくとも、加工プログラム(P1)の内容が
    変更されたとき、あるいは、前記工具補正量入力スイッ
    チ(22c) により工具補正量データが変更されたときのい
    ずれかのときに、少なくとも最初の1個に対して、前記
    早送り速度を前記加工早送り速度(V3)よりも遅く、か
    つ、工具(5) を昇降させるサドル(3) のガイドレール、
    又はワーク(14)を回転させる軸受け部材等の部材を工具
    (5) がワーク(14)に干渉したときに損傷しない速度の安
    全早送り速度(V2)にして加工し、この加工が終了するま
    でに人が介在していないと認識した場合は加工後の加工
    プログラム(P1)を加工中の工具補正量と併せて記憶し、
    所定条件を満足した時に前記安全早送り速度(V2)を前記
    加工早送り速度(V3)に変更して前記記憶した加工プログ
    ラム(P1)に基づいて加工する制御器(21)とを備えたこと
    を特徴とする工作機械の工具干渉保護装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1758004A2 (en) 2005-08-26 2007-02-28 Yamazaki Mazak Corporation NC Machine Tool
US7454256B2 (en) 2004-10-29 2008-11-18 Yamazaki Mazak Corporation NC device
JP2016159367A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 ファナック株式会社 ロボットの動作モードを自動的に切替えるロボット制御装置

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