JPH11338353A - 封印シール及び異常監視装置 - Google Patents
封印シール及び異常監視装置Info
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- JPH11338353A JPH11338353A JP14677798A JP14677798A JPH11338353A JP H11338353 A JPH11338353 A JP H11338353A JP 14677798 A JP14677798 A JP 14677798A JP 14677798 A JP14677798 A JP 14677798A JP H11338353 A JPH11338353 A JP H11338353A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シールの剥離を電気的手段により即時的に検
知することの出来る封印シール及び上記封印シールの異
常監視装置の提供。 【解決手段】 軟性の複数の膜状部材11〜13を積層
してなる積層体構造の封印シール10であって、上記積
層体は、封印する物品に貼着する底面を備えた膜状の基
材11と、表面を覆う保護膜12と、基材11と保護膜
12との間に配置され所定の回路を形成したフレキシブ
ルプリント配線板13とを有し、フレキシブルプリント
配線板13の上面または下面には硬質で且つ積層体中に
埋設しうる大きさの単一または複数の板状体21が固着
されている。並びにフレキシブルプリント配線板13の
回路の変化を検知する封印シール10の異常監視装置。
知することの出来る封印シール及び上記封印シールの異
常監視装置の提供。 【解決手段】 軟性の複数の膜状部材11〜13を積層
してなる積層体構造の封印シール10であって、上記積
層体は、封印する物品に貼着する底面を備えた膜状の基
材11と、表面を覆う保護膜12と、基材11と保護膜
12との間に配置され所定の回路を形成したフレキシブ
ルプリント配線板13とを有し、フレキシブルプリント
配線板13の上面または下面には硬質で且つ積層体中に
埋設しうる大きさの単一または複数の板状体21が固着
されている。並びにフレキシブルプリント配線板13の
回路の変化を検知する封印シール10の異常監視装置。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、物品を封緘する封印シールに関
する。
する。
【0002】
【技術分野】封印シールは、物品に対して外部から変更
が加えられるのを防止または感知するために、物品の適
当な場所に貼付されるものである。即ち、物品の状態に
何らかの変更を加えようとする場合には、上記封印シー
ルを剥離したり切断するなどの過程を経ること無しには
物品変更の作業が不可能となるような適当な場所にこれ
を貼付する。そして、封印シールの状態を視認して剥離
の痕跡などシールの状態変化の有無を確認し、物品に変
更が加えられたか否かを確認する。このような封印シー
ルを貼付して物品の状態を管理する物品としては、例え
ば、パチンコ等の遊技機械の回路部や、各種装置の操作
部や、電気やガス等の取引用の計器箱等がある。
が加えられるのを防止または感知するために、物品の適
当な場所に貼付されるものである。即ち、物品の状態に
何らかの変更を加えようとする場合には、上記封印シー
ルを剥離したり切断するなどの過程を経ること無しには
物品変更の作業が不可能となるような適当な場所にこれ
を貼付する。そして、封印シールの状態を視認して剥離
の痕跡などシールの状態変化の有無を確認し、物品に変
更が加えられたか否かを確認する。このような封印シー
ルを貼付して物品の状態を管理する物品としては、例え
ば、パチンコ等の遊技機械の回路部や、各種装置の操作
部や、電気やガス等の取引用の計器箱等がある。
【0003】例えば、最近のパチンコ機械等の遊技機械
は、電気回路やプログラムに基づいて所定の動作をする
電子制御方式が採用されているが、回路やプログラムを
変更することにより出玉の状態を大幅に変化させること
が可能となる。その為、外部からプログラムや回路に変
更が加えられるのを防止し或いは異常操作の発生を検知
するために、上記封印シールが用いられる。例えば、プ
ログラム又は回路の格納部をカバー等で覆い、カバーに
上記封印シールを貼付する。そして、プログラムや回路
の変更が上記カバーの取り外し、即ち封印シールの剥離
又は切断なしには不可能となるようにする。
は、電気回路やプログラムに基づいて所定の動作をする
電子制御方式が採用されているが、回路やプログラムを
変更することにより出玉の状態を大幅に変化させること
が可能となる。その為、外部からプログラムや回路に変
更が加えられるのを防止し或いは異常操作の発生を検知
するために、上記封印シールが用いられる。例えば、プ
ログラム又は回路の格納部をカバー等で覆い、カバーに
上記封印シールを貼付する。そして、プログラムや回路
の変更が上記カバーの取り外し、即ち封印シールの剥離
又は切断なしには不可能となるようにする。
【0004】即ち、例えば図10に示すように、パチン
コ機械8の裏側には、マイクロコンピュータ等を搭載し
た制御基板82が取り付けられており、制御基板82に
はプログラムを書き込んだメモリ83等が実装され、更
に制御基板82はボックス85の内部に収容されてい
る。そして、制御基板82とボックス85にかけて単一
または複数の封印シール91が貼付されている。そのた
め、制御基板82のプログラムを変更したり、メモリ8
3を取り替えたりしようとする場合には、封印シール9
1を剥離したり、切断したりすることが必要となる。そ
の結果、封印シール91の状態に変化が無いかどうかを
視認することにより、ボックス85が開かれて制御基板
82に何らかの変更が加えられたかどうかを判断するこ
とができる。
コ機械8の裏側には、マイクロコンピュータ等を搭載し
た制御基板82が取り付けられており、制御基板82に
はプログラムを書き込んだメモリ83等が実装され、更
に制御基板82はボックス85の内部に収容されてい
る。そして、制御基板82とボックス85にかけて単一
または複数の封印シール91が貼付されている。そのた
め、制御基板82のプログラムを変更したり、メモリ8
3を取り替えたりしようとする場合には、封印シール9
1を剥離したり、切断したりすることが必要となる。そ
の結果、封印シール91の状態に変化が無いかどうかを
視認することにより、ボックス85が開かれて制御基板
82に何らかの変更が加えられたかどうかを判断するこ
とができる。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら、上記のような
目視による封印シールの状態変化の有無の判定には、次
のような問題点がある。第1に、きわめて巧妙に封印シ
ール91を切断しまたは剥離した場合には、それを人間
の目で視認することは困難であり、シールの状態変化の
見落としが生じ易いという問題がある。また、目視する
人の熟練度や精査時間の長短によりその異常検知精度も
異なってくるから、その判定の信頼度に問題がある。更
に、シールの状態を一旦変化させた後にシールを修復し
所謂復元処理を行った場合には、人間による異常の検知
は一段と困難である。
目視による封印シールの状態変化の有無の判定には、次
のような問題点がある。第1に、きわめて巧妙に封印シ
ール91を切断しまたは剥離した場合には、それを人間
の目で視認することは困難であり、シールの状態変化の
見落としが生じ易いという問題がある。また、目視する
人の熟練度や精査時間の長短によりその異常検知精度も
異なってくるから、その判定の信頼度に問題がある。更
に、シールの状態を一旦変化させた後にシールを修復し
所謂復元処理を行った場合には、人間による異常の検知
は一段と困難である。
【0006】第2に、仮に封印シール91に対して切断
や剥離などの何らかの異常外力が印加されたことを検知
したとしても、上記従来の方法ではリアルタイムににそ
れを検知することができないから、異常の事後確認とな
り、状態変化がなされた時刻を知ることができないとい
う問題がある。従って、何処でそのような破壊がなされ
たか知ることができず、予防処置の立案が困難であり対
策が後手となる。その為、例えば遊技機械の場合には、
装置の変更が輸送の途中になされたのか店内に設置後に
なされたのか等が判断できず、従って今後の予防措置等
を講ずることが困難となる。
や剥離などの何らかの異常外力が印加されたことを検知
したとしても、上記従来の方法ではリアルタイムににそ
れを検知することができないから、異常の事後確認とな
り、状態変化がなされた時刻を知ることができないとい
う問題がある。従って、何処でそのような破壊がなされ
たか知ることができず、予防処置の立案が困難であり対
策が後手となる。その為、例えば遊技機械の場合には、
装置の変更が輸送の途中になされたのか店内に設置後に
なされたのか等が判断できず、従って今後の予防措置等
を講ずることが困難となる。
【0007】本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、物
品を封緘する封印シールの剥離を電気的手段により即時
的に検知することを可能とする優れた封印シールを提供
しようとするものである。
品を封緘する封印シールの剥離を電気的手段により即時
的に検知することを可能とする優れた封印シールを提供
しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】本願の第1発明は、軟性の複数の膜
状部材を積層してなる積層体構造の封印シールであっ
て、上記積層体は、封印する物品に貼着する底面を備え
た膜状の基材と、表面を覆う保護膜と、上記基材と保護
膜との間に配置され所定の回路を形成してなるフレキシ
ブルプリント配線板とを有しており、上記フレキシブル
プリント配線板の上面または下面には硬質で且つ積層体
中に埋設しうる大きさの単一または複数の板状体が固着
されていることを特徴とする封印シールにある。
状部材を積層してなる積層体構造の封印シールであっ
て、上記積層体は、封印する物品に貼着する底面を備え
た膜状の基材と、表面を覆う保護膜と、上記基材と保護
膜との間に配置され所定の回路を形成してなるフレキシ
ブルプリント配線板とを有しており、上記フレキシブル
プリント配線板の上面または下面には硬質で且つ積層体
中に埋設しうる大きさの単一または複数の板状体が固着
されていることを特徴とする封印シールにある。
【0009】本発明において特に注目すべきことは、第
1に封印シール内にフレキシブルプリント配線板を配置
したことであり、第2に上記フレキシブルプリント配線
板の上面または下面に硬質で且つ積層体中に埋設しうる
大きさの単一または複数の板状体を固着したことであ
る。その結果、物品に貼着した封印シールを剥離しよう
とすると、剥離のために加えられた外力(剥離力)は、
容易に曲がる軟性の膜状部材を介して曲がり難い硬質の
板状体に集中的に加わることとなり、上記板状体の硬質
のエッジ部において膜の破断が生じやすくなる。
1に封印シール内にフレキシブルプリント配線板を配置
したことであり、第2に上記フレキシブルプリント配線
板の上面または下面に硬質で且つ積層体中に埋設しうる
大きさの単一または複数の板状体を固着したことであ
る。その結果、物品に貼着した封印シールを剥離しよう
とすると、剥離のために加えられた外力(剥離力)は、
容易に曲がる軟性の膜状部材を介して曲がり難い硬質の
板状体に集中的に加わることとなり、上記板状体の硬質
のエッジ部において膜の破断が生じやすくなる。
【0010】即ち、上記剥離力は膜状部材に対して直角
な成分と平行な成分とがあり、基材の底面を物品から引
き剥がすと共に全体の膜状部材を折り曲げる。そして、
板状体の部位においても板状体を曲げながらシールを物
品から剥離しようとする力が働くが、上記板状体が硬質
で曲がらないため、板状体全体のフレキシブルプリント
配線板への固着力が加えられた力に対抗し、外力が板状
体の端部に集中し膜状部材は変形して破れやすくなる。
即ち、板状体が剥離する力よりも膜状部材の強度が小さ
い場合に、或いはそのように設定することにより膜状部
材は破れてしまう。特に板状体の直下の膜状部材は中間
にクッションとなるものがないから破れやすい。
な成分と平行な成分とがあり、基材の底面を物品から引
き剥がすと共に全体の膜状部材を折り曲げる。そして、
板状体の部位においても板状体を曲げながらシールを物
品から剥離しようとする力が働くが、上記板状体が硬質
で曲がらないため、板状体全体のフレキシブルプリント
配線板への固着力が加えられた力に対抗し、外力が板状
体の端部に集中し膜状部材は変形して破れやすくなる。
即ち、板状体が剥離する力よりも膜状部材の強度が小さ
い場合に、或いはそのように設定することにより膜状部
材は破れてしまう。特に板状体の直下の膜状部材は中間
にクッションとなるものがないから破れやすい。
【0011】そして、膜状部材が破れると、その一部を
構成するフレキシブルプリント配線板も当然の結果とし
て破断しそこに形成されたパターンも破断し、これによ
ってフレキシブルプリント配線板の回路構成が変化す
る。特に通常のフレキシブルプリント配線板は、一般に
引っ張り強度に比べて引き裂き強度が小さいから、破れ
やすい。それ故、フレキシブルプリント配線板の上記回
路変化を検知することにより、間接的に封印シールの剥
離をリアルタイムに検知することが可能となる。
構成するフレキシブルプリント配線板も当然の結果とし
て破断しそこに形成されたパターンも破断し、これによ
ってフレキシブルプリント配線板の回路構成が変化す
る。特に通常のフレキシブルプリント配線板は、一般に
引っ張り強度に比べて引き裂き強度が小さいから、破れ
やすい。それ故、フレキシブルプリント配線板の上記回
路変化を検知することにより、間接的に封印シールの剥
離をリアルタイムに検知することが可能となる。
【0012】なお、上記回路変化の態様は、通常はパタ
ーンの断線による回路のオープン現象であるが、板状体
を導電性の材料により形成した場合には、板状体を媒介
として隣接するパターン間が短絡するという回路変化の
態様が生ずることもある。即ち、フレキシブルプリント
配線板が破断して板状体が離隔する複数のパターンに直
接接触し、板状体を介してパターン間を短絡する。上記
のように本発明によれば、物品を封緘する封印シールの
剥離を電気的手段により即時的に検知することを可能と
する封印シールを提供することができる。
ーンの断線による回路のオープン現象であるが、板状体
を導電性の材料により形成した場合には、板状体を媒介
として隣接するパターン間が短絡するという回路変化の
態様が生ずることもある。即ち、フレキシブルプリント
配線板が破断して板状体が離隔する複数のパターンに直
接接触し、板状体を介してパターン間を短絡する。上記
のように本発明によれば、物品を封緘する封印シールの
剥離を電気的手段により即時的に検知することを可能と
する封印シールを提供することができる。
【0013】なお、上記封印シールは、請求項2に記載
のように、封印シールの物品に対する貼着前の状態にお
いては、基材の底面を覆いこれを保護する取り外し可能
な剥離シートを基材の底面に設けることが好ましい。上
記剥離シートは、監視目的の物品への貼着するまでの間
に用いられるものであり、物品へ貼着した後は不要とな
るものである。上記剥離シートがないと物品への貼着前
に貼着面(底面)が劣化するからである。例えば、基材
の底面に粘着材を塗布したタイプのものでは、剥離シー
トがないとゴミなどがそこに付着し貼着能力を低下させ
ることとなる。
のように、封印シールの物品に対する貼着前の状態にお
いては、基材の底面を覆いこれを保護する取り外し可能
な剥離シートを基材の底面に設けることが好ましい。上
記剥離シートは、監視目的の物品への貼着するまでの間
に用いられるものであり、物品へ貼着した後は不要とな
るものである。上記剥離シートがないと物品への貼着前
に貼着面(底面)が劣化するからである。例えば、基材
の底面に粘着材を塗布したタイプのものでは、剥離シー
トがないとゴミなどがそこに付着し貼着能力を低下させ
ることとなる。
【0014】また、請求項3に記載のように、上記板状
体は、フレキシブルプリント配線板の上面側に固着する
ことが好ましい。前記のように封印シールに対する剥離
力は上方(膜面に直角)に働くから、板状体をフレキシ
ブルプリント配線板の上面側に置くことにより、第1
に、板状体の固着力が弱い場合に膜状部材が破断する前
に板状体がフレキシブルプリント配線板から剥がれてし
まうという望ましくない現象を回避することができる。
体は、フレキシブルプリント配線板の上面側に固着する
ことが好ましい。前記のように封印シールに対する剥離
力は上方(膜面に直角)に働くから、板状体をフレキシ
ブルプリント配線板の上面側に置くことにより、第1
に、板状体の固着力が弱い場合に膜状部材が破断する前
に板状体がフレキシブルプリント配線板から剥がれてし
まうという望ましくない現象を回避することができる。
【0015】第2に、板状体をフレキシブルプリント配
線板の上面に置くことによりその下面側にあるより多く
の膜状部材に対して板状体のエッジによる破断力が働
き、より確実に膜状部材を破断出来るということがあ
る。更に、前記のように、その直下にあるフレキシブル
プリント配線板をより確実に破断することができるよう
になる。
線板の上面に置くことによりその下面側にあるより多く
の膜状部材に対して板状体のエッジによる破断力が働
き、より確実に膜状部材を破断出来るということがあ
る。更に、前記のように、その直下にあるフレキシブル
プリント配線板をより確実に破断することができるよう
になる。
【0016】即ち、板状体をフレキシブルプリント配線
板の下面に置いた場合には、板状体とフレキシブルプリ
ント配線板との間に働く固着力によりフレキシブルプリ
ント配線板が破断されるが、フレキシブルプリント配線
板の上面に板状体を置くこと(図1参照)により、板状
体のエッジにフレキシブルプリント配線板が当たり、フ
レキシブルプリント配線板は破断しやすくなる。また、
板状体のエッジの破断力は基材などのフレキシブルプリ
ント配線板よりも下面の膜状部材にのみ作用することと
なるので、上面側に置いた場合にはエッジの当接による
破断力がフレキシブルプリント配線板及び基材の両方に
働くこととなる。
板の下面に置いた場合には、板状体とフレキシブルプリ
ント配線板との間に働く固着力によりフレキシブルプリ
ント配線板が破断されるが、フレキシブルプリント配線
板の上面に板状体を置くこと(図1参照)により、板状
体のエッジにフレキシブルプリント配線板が当たり、フ
レキシブルプリント配線板は破断しやすくなる。また、
板状体のエッジの破断力は基材などのフレキシブルプリ
ント配線板よりも下面の膜状部材にのみ作用することと
なるので、上面側に置いた場合にはエッジの当接による
破断力がフレキシブルプリント配線板及び基材の両方に
働くこととなる。
【0017】また、請求項4に記載のように、上記板状
体を少なくともシールの全体面積の半分よりも小さい小
片とし、板状体をシールの中央部を回避した位置に配置
することが好ましい。封印シールは、物品の角部や二つ
の部材間に貼付されることが頻繁にあり、その場合、シ
ールの中央部が容易に曲折することが望ましい。そのた
めには、板状体を少なくともシールの全体面積の半分よ
りも小さい小片とし、硬質の板状体をシールの中央部に
配置しないことが必要となる。
体を少なくともシールの全体面積の半分よりも小さい小
片とし、板状体をシールの中央部を回避した位置に配置
することが好ましい。封印シールは、物品の角部や二つ
の部材間に貼付されることが頻繁にあり、その場合、シ
ールの中央部が容易に曲折することが望ましい。そのた
めには、板状体を少なくともシールの全体面積の半分よ
りも小さい小片とし、硬質の板状体をシールの中央部に
配置しないことが必要となる。
【0018】また、請求項5に記載のように、フレキシ
ブルプリント配線板に形成された配線パターンは、板状
体の縁部に対して直角に近い角度で交叉させることが好
ましい。配線パターンを板状体の縁部(即ち境界線)に
対して直交させるほどフレキシブルプリント配線板は破
断し易くなるからである。これは、両者を直交に近く交
叉させることにより板状体の縁部に対するパターンの接
触の長さ(個別接触長の積算値)が小さくなり(図5の
d1〜d16参照)、これにより板状体の端部からの力
に対するフレキシブルプリント配線板の破断強度が弱く
なる為と推測される。
ブルプリント配線板に形成された配線パターンは、板状
体の縁部に対して直角に近い角度で交叉させることが好
ましい。配線パターンを板状体の縁部(即ち境界線)に
対して直交させるほどフレキシブルプリント配線板は破
断し易くなるからである。これは、両者を直交に近く交
叉させることにより板状体の縁部に対するパターンの接
触の長さ(個別接触長の積算値)が小さくなり(図5の
d1〜d16参照)、これにより板状体の端部からの力
に対するフレキシブルプリント配線板の破断強度が弱く
なる為と推測される。
【0019】そして、請求項6に記載のように、板状体
には、剥離の開始側から剥離の進行側に向かって横幅を
拡開する突部を設けることが好ましい。このようにする
ことにより、シールを剥離する場合に、剥離の進行に伴
い始めにシールを構成する膜状部材(但し板状体の下面
側のもの)が上記突部の狭隘な先端に当たり、その当接
部に応力が集中し容易に膜状部材を破断することができ
るからである。
には、剥離の開始側から剥離の進行側に向かって横幅を
拡開する突部を設けることが好ましい。このようにする
ことにより、シールを剥離する場合に、剥離の進行に伴
い始めにシールを構成する膜状部材(但し板状体の下面
側のもの)が上記突部の狭隘な先端に当たり、その当接
部に応力が集中し容易に膜状部材を破断することができ
るからである。
【0020】そして、上記の突部を設ける場合におい
て、請求項7に記載のように、前記フレキシブルプリン
ト配線板には、前記板状体の突部を囲むように切り欠き
穴を形成することが好ましい。封印シールを剥離する場
合、剥離の進行に伴って上記板状体の突部が上記切り欠
き穴に食い込むようになる。そして、切り欠き穴の縁部
と突部のエッジ(境界線)とが交叉し、交叉した切り欠
き穴の縁部に対して曲がることのない板状体の曲げに対
する抵抗力が集中し、この力の集中によりフレキシブル
プリント配線板の破断が容易となるからである。
て、請求項7に記載のように、前記フレキシブルプリン
ト配線板には、前記板状体の突部を囲むように切り欠き
穴を形成することが好ましい。封印シールを剥離する場
合、剥離の進行に伴って上記板状体の突部が上記切り欠
き穴に食い込むようになる。そして、切り欠き穴の縁部
と突部のエッジ(境界線)とが交叉し、交叉した切り欠
き穴の縁部に対して曲がることのない板状体の曲げに対
する抵抗力が集中し、この力の集中によりフレキシブル
プリント配線板の破断が容易となるからである。
【0021】また、請求項8に記載のように、板状体を
導電性の部材により形成する場合には、上記板状体の配
置部においてはフレキシブルプリント配線板の配線パタ
ーンは板状体と反対側の面に形成する。多言するまでも
なく、板状体と同一面にパターンを形成すれば、板状体
によりパターン間が短絡されてしまうからである。
導電性の部材により形成する場合には、上記板状体の配
置部においてはフレキシブルプリント配線板の配線パタ
ーンは板状体と反対側の面に形成する。多言するまでも
なく、板状体と同一面にパターンを形成すれば、板状体
によりパターン間が短絡されてしまうからである。
【0022】そして、請求項9に記載のように、板状体
を導電性の部材により形成する場合には、上記板状体の
固着方法として、フレキシブルプリント配線板に形成さ
れたパターンに半田付けにより固着することができる。
なお、この場合に、請求項10に記載のように、板状体
は、フレキシブルプリント配線板の電源用又はアース用
のパターンに半田付けすることができ、これにより板状
体が回路的にパターンの一部を構成するようにすること
ができる。
を導電性の部材により形成する場合には、上記板状体の
固着方法として、フレキシブルプリント配線板に形成さ
れたパターンに半田付けにより固着することができる。
なお、この場合に、請求項10に記載のように、板状体
は、フレキシブルプリント配線板の電源用又はアース用
のパターンに半田付けすることができ、これにより板状
体が回路的にパターンの一部を構成するようにすること
ができる。
【0023】また、請求項11に記載のように、前記板
状体を導電性の部材により形成する場合に、上記板状体
は絶縁物を介してフレキシブルプリント配線板に固着す
ることができる。絶縁物を介して固着することによりフ
レキシブルプリント配線板のパターンを板状体と同一の
面に形成することができる。多言するまでもなく、上記
絶縁物により、板状体とパターンとの間が絶縁され、パ
ターン間が短絡することがなくなるからである。板状体
をフレキシブルプリント配線板に固着すると共に絶縁物
作用を有するものとして、例えば絶縁性の接着材や所謂
両面テープと呼ばれるもの等がある。
状体を導電性の部材により形成する場合に、上記板状体
は絶縁物を介してフレキシブルプリント配線板に固着す
ることができる。絶縁物を介して固着することによりフ
レキシブルプリント配線板のパターンを板状体と同一の
面に形成することができる。多言するまでもなく、上記
絶縁物により、板状体とパターンとの間が絶縁され、パ
ターン間が短絡することがなくなるからである。板状体
をフレキシブルプリント配線板に固着すると共に絶縁物
作用を有するものとして、例えば絶縁性の接着材や所謂
両面テープと呼ばれるもの等がある。
【0024】そして、請求項12に記載のように、積層
体を構成する各膜状部材は、その引き裂き強度に比して
相対的に大きな引っ張り強度を有することが好ましい。
引き裂き強度を引っ張り強度より小さくすることによ
り、一旦膜状部材が破れた場合に破断部が容易に広がっ
て行くことになる。即ち、例えば応力の集中やアンバラ
ンス等により接着層の一部が少しでも破断すると、そこ
から破断が急速に広がって行くことになり、膜状部材の
破断が容易に進行する。
体を構成する各膜状部材は、その引き裂き強度に比して
相対的に大きな引っ張り強度を有することが好ましい。
引き裂き強度を引っ張り強度より小さくすることによ
り、一旦膜状部材が破れた場合に破断部が容易に広がっ
て行くことになる。即ち、例えば応力の集中やアンバラ
ンス等により接着層の一部が少しでも破断すると、そこ
から破断が急速に広がって行くことになり、膜状部材の
破断が容易に進行する。
【0025】同様の理由により、請求項13記載のよう
に、積層体を構成する各膜状部材を接着材により互いに
接着する場合には、上記接着材は、その引き裂き強度に
比して相対的に大きな引っ張り強度を有する接着材であ
ることが好ましい。引き裂き強度が引っ張り強度より小
さいことにより一旦接着材層が破れた場合に破断が容易
に広がって行くことになる。即ち、応力の集中やアンバ
ランス等により接着層の一部が破断するとそこから破断
が急速に広がって行くことになり、全体の破断を容易に
実現する。
に、積層体を構成する各膜状部材を接着材により互いに
接着する場合には、上記接着材は、その引き裂き強度に
比して相対的に大きな引っ張り強度を有する接着材であ
ることが好ましい。引き裂き強度が引っ張り強度より小
さいことにより一旦接着材層が破れた場合に破断が容易
に広がって行くことになる。即ち、応力の集中やアンバ
ランス等により接着層の一部が破断するとそこから破断
が急速に広がって行くことになり、全体の破断を容易に
実現する。
【0026】そして、本願の第2発明は、上記請求項1
から請求項13のいずれか1項に記載の封印シールに形
成したフレキシブルプリント配線板の回路の変化を検知
する検出手段を有する異常監視装置にある。前記のよう
に、封印シールの剥離に伴いフレキシブルプリント配線
板が破断して回路の変化が発生し、上記異常監視装置
は、これにより生ずる回路の変化を検知する。そして、
間接的に封印シールの剥離を検知することができる。
から請求項13のいずれか1項に記載の封印シールに形
成したフレキシブルプリント配線板の回路の変化を検知
する検出手段を有する異常監視装置にある。前記のよう
に、封印シールの剥離に伴いフレキシブルプリント配線
板が破断して回路の変化が発生し、上記異常監視装置
は、これにより生ずる回路の変化を検知する。そして、
間接的に封印シールの剥離を検知することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本例は、図1,図3に示すように、軟性の複数の膜状部
材11〜13を積層してなる積層体構造の封印シール1
0である。上記積層体は、封印する物品(図9の符号8
2,85参照)に貼着する底面を備えた膜状の基材11
と、表面を覆う保護膜12と、基材11と保護膜12と
の間に配置され所定の回路を形成してなるフレキシブル
プリント配線板13とを有している。そして、図1,図
2に示すように、フレキシブルプリント配線板13の上
面には硬質で且つ積層体中に埋設しうる大きさの2個の
板状体21が固着されている。
材11〜13を積層してなる積層体構造の封印シール1
0である。上記積層体は、封印する物品(図9の符号8
2,85参照)に貼着する底面を備えた膜状の基材11
と、表面を覆う保護膜12と、基材11と保護膜12と
の間に配置され所定の回路を形成してなるフレキシブル
プリント配線板13とを有している。そして、図1,図
2に示すように、フレキシブルプリント配線板13の上
面には硬質で且つ積層体中に埋設しうる大きさの2個の
板状体21が固着されている。
【0028】また、図1,図3に示すように、封印シー
ル10の物品への貼着前の状態においては、基材11の
底面には底面を覆いこれを保護する取り外し可能な剥離
シート16が取り付けられている。そして、図2に示す
ように。板状体21は、シール10の全体面積の半分よ
りも小さい小片であり、シール10の中央部を回避した
位置に左右対称形に配置されている。
ル10の物品への貼着前の状態においては、基材11の
底面には底面を覆いこれを保護する取り外し可能な剥離
シート16が取り付けられている。そして、図2に示す
ように。板状体21は、シール10の全体面積の半分よ
りも小さい小片であり、シール10の中央部を回避した
位置に左右対称形に配置されている。
【0029】また、板状体21は、矢印Y1〜Y6で示
す剥離の開始側から剥離の進行側に向かって横幅を拡開
する鋭角な突部22を有している。そして、上記積層体
を構成する各膜状部材11,13は、その引き裂き強度
に比して相対的に大きな引っ張り強度を有する高分子材
料からなる。また、膜状部材11,13は接着材15に
より接着されており、接着材15は、その引き裂き強度
に比して相対的に大きな引っ張り強度を有する高分子材
料の接着剤である。
す剥離の開始側から剥離の進行側に向かって横幅を拡開
する鋭角な突部22を有している。そして、上記積層体
を構成する各膜状部材11,13は、その引き裂き強度
に比して相対的に大きな引っ張り強度を有する高分子材
料からなる。また、膜状部材11,13は接着材15に
より接着されており、接着材15は、その引き裂き強度
に比して相対的に大きな引っ張り強度を有する高分子材
料の接着剤である。
【0030】以下、それぞれについて説明を補足する。
図9に示すように、封印シール10はパチンコ機械等の
制御基板82を覆うボックス85の主要部に複数貼付さ
れている。そして、ボックス85内の制御基板82に
は、機械の動作態様を決めるプログラムメモリ83が搭
載されている。そのため、メモリ83や制御基板82に
何らかの手を加えようとする場合には、封印シール10
を剥離する必要がある。
図9に示すように、封印シール10はパチンコ機械等の
制御基板82を覆うボックス85の主要部に複数貼付さ
れている。そして、ボックス85内の制御基板82に
は、機械の動作態様を決めるプログラムメモリ83が搭
載されている。そのため、メモリ83や制御基板82に
何らかの手を加えようとする場合には、封印シール10
を剥離する必要がある。
【0031】封印シール10は、図1に示すように、表
面の保護膜12と、フレキシブルプリント配線板13
と、物品(ボックス85)に貼着する粘着底面を備えた
基材11とを有し、各部材11〜13は接着材14,1
5により接着されている。また、硬質の板状体21はフ
レキシブルプリント配線板13の上面に強固に接着され
ている。また、図2に示すように、フレキシブルプリン
ト配線板13は、上面(表面)の左右両側部に端子部パ
ターンA1〜D1,A2〜D2を形成し、下面(裏面)
に端子部パターンA1〜D1と端子部パターンA2〜D
2間を短絡するパターン(破線表示)が形成されてい
る。
面の保護膜12と、フレキシブルプリント配線板13
と、物品(ボックス85)に貼着する粘着底面を備えた
基材11とを有し、各部材11〜13は接着材14,1
5により接着されている。また、硬質の板状体21はフ
レキシブルプリント配線板13の上面に強固に接着され
ている。また、図2に示すように、フレキシブルプリン
ト配線板13は、上面(表面)の左右両側部に端子部パ
ターンA1〜D1,A2〜D2を形成し、下面(裏面)
に端子部パターンA1〜D1と端子部パターンA2〜D
2間を短絡するパターン(破線表示)が形成されてい
る。
【0032】上記のように、フレキシブルプリント配線
板13の上面に板状体21が固着されているから、ボッ
クス85に貼着した封印シール10を剥離しようとする
と、外力(剥離力)は、容易に曲がる軟性の膜状部材1
1〜15を介して硬質の板状体21に集中的に加わるこ
ととなり、板状体21のエッジ部において膜11〜15
の破断が生じやすくなる。
板13の上面に板状体21が固着されているから、ボッ
クス85に貼着した封印シール10を剥離しようとする
と、外力(剥離力)は、容易に曲がる軟性の膜状部材1
1〜15を介して硬質の板状体21に集中的に加わるこ
ととなり、板状体21のエッジ部において膜11〜15
の破断が生じやすくなる。
【0033】即ち、封印シール10の剥離力は膜状部材
15の面に対して直角な成分と平行な成分とがあり、基
材11の粘着底面をボックス85から引き剥がすと共に
膜状部材11〜15を図の上方に折り曲げる。そして、
上記剥離力は板状体21の部位においても板状体21を
曲げつつシール10を貼着物品から剥離しようとする
が、板状体21が硬質で曲がらないため、外力が曲げに
抵抗する板状体21の端部に集中し、その部位の膜状部
材15が引っ張られて破れやすくなる。即ち、板状体2
1が剥離、曲折または破壊する力よりも膜状部材11〜
15の強度を小さく設定することにより膜状部材11〜
15は破れてしまう。
15の面に対して直角な成分と平行な成分とがあり、基
材11の粘着底面をボックス85から引き剥がすと共に
膜状部材11〜15を図の上方に折り曲げる。そして、
上記剥離力は板状体21の部位においても板状体21を
曲げつつシール10を貼着物品から剥離しようとする
が、板状体21が硬質で曲がらないため、外力が曲げに
抵抗する板状体21の端部に集中し、その部位の膜状部
材15が引っ張られて破れやすくなる。即ち、板状体2
1が剥離、曲折または破壊する力よりも膜状部材11〜
15の強度を小さく設定することにより膜状部材11〜
15は破れてしまう。
【0034】特に、板状体21の突部22に力が集中す
る。そして、膜状部材11〜15が破れると、その一部
を構成するフレキシブルプリント配線板13も一体に破
断しそこに形成されたパターンも破断し、これによって
フレキシブルプリント配線板13の回路構成が変化す
る。それ故、フレキシブルプリント配線板13の上記回
路変化を検知することにより、間接的に封印シール10
の剥離をリアルタイムに検知することが可能となる。
る。そして、膜状部材11〜15が破れると、その一部
を構成するフレキシブルプリント配線板13も一体に破
断しそこに形成されたパターンも破断し、これによって
フレキシブルプリント配線板13の回路構成が変化す
る。それ故、フレキシブルプリント配線板13の上記回
路変化を検知することにより、間接的に封印シール10
の剥離をリアルタイムに検知することが可能となる。
【0035】なお、上記フレキシブルプリント配線板1
3の回路変化の態様は、通常はパターンの断線による回
路のオープン現象であるが、板状体21を導電性の材料
により形成した場合には、板状体21介して隣接するパ
ターン間が短絡するという回路変化の態様が生ずること
もある。即ち、フレキシブルプリント配線板が破断して
板状体21がパターンに直接接触し、板状体21を介し
てパターン間を短絡するようになる。
3の回路変化の態様は、通常はパターンの断線による回
路のオープン現象であるが、板状体21を導電性の材料
により形成した場合には、板状体21介して隣接するパ
ターン間が短絡するという回路変化の態様が生ずること
もある。即ち、フレキシブルプリント配線板が破断して
板状体21がパターンに直接接触し、板状体21を介し
てパターン間を短絡するようになる。
【0036】そして、板状体21は、フレキシブルプリ
ント配線板13の上面側に強固に固着されており、膜状
部材11〜15を確実に破断することができる。即ち、
封印シール10に対する剥離力は図の上方(膜面に直
角)に働くから、板状体21をフレキシブルプリント配
線板13の上面側に置くことにより、その下面側の膜状
部材11,13〜15に対して板状体21のエッジによ
る破断力が強く働き、板状体21をフレキシブルプリン
ト配線板13の下面に置いた場合よりも多くの膜状部材
に対してエッジの破断力働き、より確実にフレキシブル
プリント配線板13等下面側の膜状部材を破断出来る。
ント配線板13の上面側に強固に固着されており、膜状
部材11〜15を確実に破断することができる。即ち、
封印シール10に対する剥離力は図の上方(膜面に直
角)に働くから、板状体21をフレキシブルプリント配
線板13の上面側に置くことにより、その下面側の膜状
部材11,13〜15に対して板状体21のエッジによ
る破断力が強く働き、板状体21をフレキシブルプリン
ト配線板13の下面に置いた場合よりも多くの膜状部材
に対してエッジの破断力働き、より確実にフレキシブル
プリント配線板13等下面側の膜状部材を破断出来る。
【0037】即ち、フレキシブルプリント配線板13の
下面側に置いた場合には、板状体21とフレキシブルプ
リント配線板13との間に働く固着力のみによりフレキ
シブルプリント配線板13を破断し、またエッジの破断
力は基材11などのフレキシブルプリント配線板13よ
りも下面の膜状部材11,13,15にのみ作用するこ
ととなるが、フレキシブルプリント配線板13の上面に
板状体13を固着することにより板状体21のエッジに
フレキシブルプリント配線板13が当たり、エッジの当
接による破断力がフレキシブルプリント配線板13、接
着層15及び基材11に働くこととなる。
下面側に置いた場合には、板状体21とフレキシブルプ
リント配線板13との間に働く固着力のみによりフレキ
シブルプリント配線板13を破断し、またエッジの破断
力は基材11などのフレキシブルプリント配線板13よ
りも下面の膜状部材11,13,15にのみ作用するこ
ととなるが、フレキシブルプリント配線板13の上面に
板状体13を固着することにより板状体21のエッジに
フレキシブルプリント配線板13が当たり、エッジの当
接による破断力がフレキシブルプリント配線板13、接
着層15及び基材11に働くこととなる。
【0038】そして、図2に示すように、板状体21
は、剥離の進行方向Y1〜Y6に横幅を拡開する鋭角の
突部22を有している。その結果、シール10を剥離す
る場合に、剥離の進行に伴い始めにシールを構成する膜
状部材11,13,15が突部22の鋭い先端に当た
り、その当接部に応力が集中し容易に膜状部材11,1
3,15を破断することができる。そして、上記積層体
を構成する各膜状部材11〜13及び接着層14,15
は、その引っ張り強度に比して相対的に小さな引き裂き
強度を有するから、小さな破断は大きな破断へと急速に
進行する。そして、下方の膜状部材11,13,15が
破断すれば上方の膜状部材12,14に力が集中し引き
続いて確実に破断されるようになる。
は、剥離の進行方向Y1〜Y6に横幅を拡開する鋭角の
突部22を有している。その結果、シール10を剥離す
る場合に、剥離の進行に伴い始めにシールを構成する膜
状部材11,13,15が突部22の鋭い先端に当た
り、その当接部に応力が集中し容易に膜状部材11,1
3,15を破断することができる。そして、上記積層体
を構成する各膜状部材11〜13及び接着層14,15
は、その引っ張り強度に比して相対的に小さな引き裂き
強度を有するから、小さな破断は大きな破断へと急速に
進行する。そして、下方の膜状部材11,13,15が
破断すれば上方の膜状部材12,14に力が集中し引き
続いて確実に破断されるようになる。
【0039】上記のように本例によれば、物品を封緘す
る封印シール10の剥離現象を電気的手段により即時的
に且つ確実に信号変換することのできる優れた機能の封
印シール10を得ることができる。
る封印シール10の剥離現象を電気的手段により即時的
に且つ確実に信号変換することのできる優れた機能の封
印シール10を得ることができる。
【0040】実施形態例2 本例は、図4,図5に示すように、実施形態例1におい
て、フレキシブルプリント配線板13に形成された配線
パターンの全てが、板状体21の縁部に対して直角に近
い角度で交叉するようにしたもう一つの実施形態例であ
る。即ち、実施形態例1では、図2に示すように、左右
の端子部A1〜D1,A2〜D2から板状体21に向か
う配線パターンは板状体21の縁部に直交していない。
しかしながら、本例においては、図5に示すように、破
線で示す裏面の配線パターン131〜134は、板状体
21の縁部211〜215にほぼ直角に交わる。
て、フレキシブルプリント配線板13に形成された配線
パターンの全てが、板状体21の縁部に対して直角に近
い角度で交叉するようにしたもう一つの実施形態例であ
る。即ち、実施形態例1では、図2に示すように、左右
の端子部A1〜D1,A2〜D2から板状体21に向か
う配線パターンは板状体21の縁部に直交していない。
しかしながら、本例においては、図5に示すように、破
線で示す裏面の配線パターン131〜134は、板状体
21の縁部211〜215にほぼ直角に交わる。
【0041】そのため、板状体21の縁部211〜21
6に対するパターン131〜134の接触の長さ(縁部
211〜216とクロスするパターン131〜134の
長さd1〜d16の積算値)が小さくなる。その結果、
板状体21の縁部211〜216から加わる力に対する
フレキシブルプリント配線板13の破断強度(抵抗力)
は、基板表面を補強するパターンの量がが少ない分だけ
相対的に弱くなり、フレキシブルプリント配線板は容易
に破断するようになる。その他については、実施形態例
1と同様である。
6に対するパターン131〜134の接触の長さ(縁部
211〜216とクロスするパターン131〜134の
長さd1〜d16の積算値)が小さくなる。その結果、
板状体21の縁部211〜216から加わる力に対する
フレキシブルプリント配線板13の破断強度(抵抗力)
は、基板表面を補強するパターンの量がが少ない分だけ
相対的に弱くなり、フレキシブルプリント配線板は容易
に破断するようになる。その他については、実施形態例
1と同様である。
【0042】実施形態例3 本例は、図6に示すように、実施形態例2において、フ
レキシブルプリント配線板13に、板状体21の突部2
2を囲むように円形の切り欠き穴18を形成したもう一
つの実施形態例である。即ち、板状体21の四隅に設け
た突部22の周りに円形の切り欠き穴18を穿設してあ
り、封印シール10を剥離する場合、剥離の進行に伴っ
て板状体21の突部22が上記切り欠き穴18の縁部に
食い込むようになる。
レキシブルプリント配線板13に、板状体21の突部2
2を囲むように円形の切り欠き穴18を形成したもう一
つの実施形態例である。即ち、板状体21の四隅に設け
た突部22の周りに円形の切り欠き穴18を穿設してあ
り、封印シール10を剥離する場合、剥離の進行に伴っ
て板状体21の突部22が上記切り欠き穴18の縁部に
食い込むようになる。
【0043】そして、切り欠き穴18の縁部と突部22
のエッジ(境界線)とが交叉し、交叉した切り欠き穴1
8の縁部に対して板状体21の曲げに対抗する力が集中
する。そして、この力の集中によりフレキシブルプリン
ト配線板13の破断がこの交叉部からスムースに開始す
るようになり、確実にフレキシブルプリント配線板13
が破断するようになる。その他については実施形態例
1,2と同様である。
のエッジ(境界線)とが交叉し、交叉した切り欠き穴1
8の縁部に対して板状体21の曲げに対抗する力が集中
する。そして、この力の集中によりフレキシブルプリン
ト配線板13の破断がこの交叉部からスムースに開始す
るようになり、確実にフレキシブルプリント配線板13
が破断するようになる。その他については実施形態例
1,2と同様である。
【0044】実施形態例4 本例は、図7に示すように、実施形態例3において、フ
レキシブルプリント配線板13に形成する短絡パターン
を2本としたもう一つの実施形態例である。フレキシブ
ルプリント配線板13に断路または短絡の回路変化を確
実に生じさせ、また変化を確実に検知するという見地か
らは、短絡パターンの数は少なくとも数本程度ある方が
確実である。しかし断路及び短絡を生じさせるための最
低限の臨界的な数字としては、最低限度必要な短絡パタ
ーンの数は2本である。そして、パターンの数(面積)
を少なくするほど、フレキシブルプリント配線板13の
製造コストを低減することができる。その点で、本例の
フレキシブルプリント配線板13のコストは安くなる。
その他については、実施形態例3と同様である。
レキシブルプリント配線板13に形成する短絡パターン
を2本としたもう一つの実施形態例である。フレキシブ
ルプリント配線板13に断路または短絡の回路変化を確
実に生じさせ、また変化を確実に検知するという見地か
らは、短絡パターンの数は少なくとも数本程度ある方が
確実である。しかし断路及び短絡を生じさせるための最
低限の臨界的な数字としては、最低限度必要な短絡パタ
ーンの数は2本である。そして、パターンの数(面積)
を少なくするほど、フレキシブルプリント配線板13の
製造コストを低減することができる。その点で、本例の
フレキシブルプリント配線板13のコストは安くなる。
その他については、実施形態例3と同様である。
【0045】実施形態例4 本例は、図8に示すように、実施形態例1〜3の封印シ
ール10と、封印シール10に形成したフレキシブルプ
リント配線板13の回路の変化を検知する検出部30
と、検出部30を制御する制御部40とを有する異常監
視装置1である。
ール10と、封印シール10に形成したフレキシブルプ
リント配線板13の回路の変化を検知する検出部30
と、検出部30を制御する制御部40とを有する異常監
視装置1である。
【0046】図9に示すように、封印シール10はパチ
ンコ機械等の制御基板82を覆うボックス85の主要部
に複数貼付されている。そして、ボックス85内の制御
基板82には、機械の動作態様を決めるプログラムメモ
リ83が搭載されている。そのため、メモリ83や制御
基板82に何らかの手を加えようとする場合には、封止
シール81を破断するなど異常な外力が印加されること
になる。
ンコ機械等の制御基板82を覆うボックス85の主要部
に複数貼付されている。そして、ボックス85内の制御
基板82には、機械の動作態様を決めるプログラムメモ
リ83が搭載されている。そのため、メモリ83や制御
基板82に何らかの手を加えようとする場合には、封止
シール81を破断するなど異常な外力が印加されること
になる。
【0047】そして、検出部30はフレキシブルプリン
ト配線板13の回路変化(パターン断線またはパターン
間短絡)を検出し、制御部40は検出部30に対して検
出動作の起動を指令すると共に検出部30の検出結果を
受信し記録する。それ故、本例の異常監視装置1は、封
印シール10の剥離即ち回路の変化をリアルタイムに検
知しその異常を記録することができる。その他について
は実施形態例1と同様である。
ト配線板13の回路変化(パターン断線またはパターン
間短絡)を検出し、制御部40は検出部30に対して検
出動作の起動を指令すると共に検出部30の検出結果を
受信し記録する。それ故、本例の異常監視装置1は、封
印シール10の剥離即ち回路の変化をリアルタイムに検
知しその異常を記録することができる。その他について
は実施形態例1と同様である。
【0048】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、物品を
封緘する封印シールの剥離を電気的手段により即時的に
検知することの出来る異常監視装置、及びそれを可能と
する剥離により電気回路が変化する封印シールを得るこ
とができる。
封緘する封印シールの剥離を電気的手段により即時的に
検知することの出来る異常監視装置、及びそれを可能と
する剥離により電気回路が変化する封印シールを得るこ
とができる。
【図1】実施形態例1の封印シールの断面図(図3のA
−A断面図)。
−A断面図)。
【図2】上面に板状体を固着した実施形態例1のフレキ
シブルプリント配線板の平面図。
シブルプリント配線板の平面図。
【図3】実施形態例1の封印シールの斜視図。
【図4】上面に板状体を固着した実施形態例2のフレキ
シブルプリント配線板の平面図。
シブルプリント配線板の平面図。
【図5】実施形態例2のフレキシブルプリント配線板に
おける板状体の縁部に対するパターンの交叉状態を拡大
して示した図。
おける板状体の縁部に対するパターンの交叉状態を拡大
して示した図。
【図6】上面に板状体を固着した実施形態例3のフレキ
シブルプリント配線板の平面図。
シブルプリント配線板の平面図。
【図7】上面に板状体を固着した実施形態例4のフレキ
シブルプリント配線板の平面図。
シブルプリント配線板の平面図。
【図8】実施形態例5の異常監視装置のシステム接続
図。
図。
【図9】実施形態例5の異常監視装置の制御基板ボック
スへの配置図。
スへの配置図。
【図10】パチンコ機械における従来の封印シールの配
置図。
置図。
10...封印シール、 11...基材、 12...保護膜、 13...フレキシブルプリント配線板、 21...板状体、
フロントページの続き (72)発明者 井上 盟敏 東京都八王子市明神町4丁目7番14号 八 王子ONビル3F 三基システムエンジニ アリング株式会社内
Claims (14)
- 【請求項1】 軟性の複数の膜状部材を積層してなる積
層体構造の封印シールであって、上記積層体は、封印す
る物品に貼着する底面を備えた膜状の基材と、表面を覆
う保護膜と、上記基材と保護膜との間に配置され所定の
回路を形成してなるフレキシブルプリント配線板とを有
しており、上記フレキシブルプリント配線板の上面また
は下面には硬質で且つ積層体中に埋設しうる大きさの単
一または複数の板状体が固着されていることを特徴とす
る封印シール。 - 【請求項2】 請求項1において、シールの物品に対す
る貼着前の状態においては、前記基材の底面には底面を
覆いこれを保護する取り外し可能な剥離シートが取り付
けられていることを特徴とする封印シール。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
板状体は、フレキシブルプリント配線板の上面に固着さ
れていることを特徴とする封印シール。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
おいて、前記板状体は、シールの全体面積の半分よりも
小さい小片であり、シールの中央部を回避した位置に配
置されていることを特徴とする封印シール。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
おいて、前記フレキシブルプリント配線板に形成された
配線パターンは、前記板状体の縁部に対して直角に近い
角度で交叉することを特徴とする封印シール。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれか1項に
おいて、前記板状体は、剥離の開始側から剥離の進行側
に向かって横幅を拡開する突部を有していることを特徴
とする封印シール。 - 【請求項7】 請求項6において、前記フレキシブルプ
リント配線板には、前記板状体の突部を囲むように形成
された切り欠き穴が設けられていることを特徴とする封
印シール。 - 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれか1項に
おいて、前記板状体は導電性の部材により形成されてお
り、上記板状体の配置部においてはフレキシブルプリン
ト配線板の配線パターンは板状体と反対側の面に形成さ
れていることを特徴とする封印シール。 - 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれか1項に
おいて、前記板状体は、導電性の部材により形成されて
おり、フレキシブルプリント配線板に形成されたパター
ンに半田付けにより固着されていることを特徴とする封
印シール。 - 【請求項10】 請求項9において、前記板状体は、フ
レキシブルプリント配線板の電源用又はアース用のパタ
ーンに半田付けされていることを特徴とする封印シー
ル。 - 【請求項11】 請求項1から請求項8のいずれか1項
において、前記板状体は、導電性の部材により形成され
ており、絶縁物を介してフレキシブルプリント配線板に
固着されていることを特徴とする封印シール。 - 【請求項12】 請求項1から請求項11のいずれか1
項において、前記積層体を構成する各膜状部材は、その
引き裂き強度に比して相対的に大きな引っ張り強度を有
することを特徴とする封印シール。 - 【請求項13】 請求項1から請求項12のいずれか1
項において、前記積層体を構成する各膜状部材は接着材
により互いに接着されており、上記接着材は、その引き
裂き強度に比して相対的に大きな引っ張り強度を有する
接着材であることを特徴とする封印シール。 - 【請求項14】 請求項1から請求項13のいずれか1
項に記載の封印シールと、上記封印シールにに形成した
フレキシブルプリント配線板の回路の変化を検知する検
出手段とを有することを特徴とする異常監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14677798A JPH11338353A (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 封印シール及び異常監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14677798A JPH11338353A (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 封印シール及び異常監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11338353A true JPH11338353A (ja) | 1999-12-10 |
Family
ID=15415307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14677798A Ceased JPH11338353A (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 封印シール及び異常監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11338353A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7075441B2 (en) | 2003-06-09 | 2006-07-11 | Kazumasa Tsukamoto | Stuck state detection seal and stuck state detection system |
-
1998
- 1998-05-28 JP JP14677798A patent/JPH11338353A/ja not_active Ceased
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7075441B2 (en) | 2003-06-09 | 2006-07-11 | Kazumasa Tsukamoto | Stuck state detection seal and stuck state detection system |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20040225 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A045 | Written measure of dismissal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20040625 |