JPH11337918A - 液晶表示装置、液晶表示装置用基板、及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置、液晶表示装置用基板、及びその製造方法

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JPH11337918A
JPH11337918A JP14388898A JP14388898A JPH11337918A JP H11337918 A JPH11337918 A JP H11337918A JP 14388898 A JP14388898 A JP 14388898A JP 14388898 A JP14388898 A JP 14388898A JP H11337918 A JPH11337918 A JP H11337918A
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Katsuhiko Kumakawa
克彦 熊川
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祐助 高田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撓性基板を用いた液晶表示装置の基板の撓
みに伴う電極の損傷やショートを防止し、安価で長寿命
で応用範囲の広い液晶表示装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】 可撓性基板上の電極層に異方導電性を示
す保護層105や106を付加する、又は可撓性基板を
用いたアクティブマトリクス型表示のバス配線部分の上
とその周辺に選択的に保護層160を形成することによ
り、液晶層への印加電圧にロスを生じさせることなく、
基板が撓んだり曲面表示を行った場合の電極やバス配線
の損傷を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像や情報を表示
する液晶表示装置、特に可撓性基板を用いた液晶表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型・軽量で低電圧駆
動が可能であるため、パーソナルコンピュータなどのO
A機器や、電子手帳などの携帯機器、あるいは各種映像
機器の表示用に広く用いられるようになっている。
【0003】中でも、プラスチックの板やフィルムを基
板に用いた液晶表示装置は、ガラス基板を用いたものに
比べてさらに薄型・軽量化が可能であり、携帯機器向け
のディスプレイに有望視されている。また、これらの基
板には可撓性があるため、各種の電子機器などで基板の
撓みを防止するために筐体の剛性を高くする必要がなく
なったり、あるいはデザイン上の要請や機器形状の問題
から曲面表示を行ったりできるという利点もある。
【0004】例えば、特開平6−214220号公報に
は、可撓性基板上にMIMスイッチング素子を形成した
曲面表示用液晶表示装置において、基板の湾曲方向をス
イッチング素子の矩形上の短辺方向と一致させたり、基
板の湾曲方向を縦横2つの配線電極のうち線幅が広い方
の電極の延びる方向と一致させたり、スイッチング素子
が形成された可撓性基板を湾曲する曲率中心とは反対側
に位置させることにより、配線電極や素子の剥がれを防
止する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような液晶表示装置においては、基板や液晶パネルを湾
曲させる方向が特定されてしまうので、用途が限られた
ものとなる。即ち、携帯機器など使用状況により基板が
撓む方向が一定でない場合には配線電極や素子の剥がれ
が防止されず、また液晶表示装置を用いる電子機器のデ
ザインごとに配線方向や素子構成を変更する必要がある
ため設計業務が複雑化し液晶表示装置のコストアップを
招くといった課題がある。
【0006】また、液晶表示装置の製造時に、配線や素
子の剥がれが生じやすい方向に基板が撓んだ場合には、
断線や素子欠陥などの不良が発生するため製造コストが
上昇したり、この不良を防止するために製造時の基板湾
曲方向を特定する設備が新たに必要になるという課題も
ある。
【0007】さらに、より高画質な表示を行うために、
MIM素子等の2端子素子よりスイッチング特性に優れ
た薄膜トランジスタ(TFT)を用いた場合には、基板
上に配線のクロスオーバーができる。このため基板に撓
みが生じたり、湾曲表示を行った場合には、このクロス
オーバー部分で配線ショートが発生するという課題もあ
る。
【0008】そこで本発明は上記の問題点に鑑み、可撓
性基板を用いた液晶表示装置の基板の撓みに伴う電極の
損傷やショートを防止し、安価で長寿命で応用範囲の広
い液晶表示装置を提供することを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による第1の液晶表示装置は、可撓性基板
の上に形成された液晶層に電圧印加するための2つの電
極層のうち、少なくとも一方の表面に異方導電性を示す
電極保護層が形成されていることを特徴とする。
【0010】本発明による第2の液晶表示装置は、可撓
性基板の上に形成されたバス配線とその近傍を覆うよう
に保護層が形成されていることを特徴とする。
【0011】本発明による第3の液晶表示装置は、第1
の可撓性基板上に走査電極と画素電極と薄膜トランジス
タとが形成され、第2の可撓性基板上に信号電極が形成
されていることを特徴とする。
【0012】本発明による液晶表示装置用基板は、所定
の形状の電極と、前記電極上に形成された異方導電性を
示す保護層とを有し、可撓性基材よりなること特徴とす
る。
【0013】本発明による液晶表示装置用基板の製造方
法は、可撓性基板に所定の形状の電極を形成する工程
と、基材中に導電体粒子を分散させた樹脂を塗布する工
程と、前記樹脂を厚み方向に圧縮しながら硬化させる工
程とを含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第1の発明は、可撓性基
板を用いた液晶表示装置において、2つの基板上に形成
された液晶層に電圧印加するための電極層のうち少なく
とも一方の表面に異方導電性を示す保護層を形成してい
る。これにより、液晶表示装置の作製時やその使用時に
基板が撓んだり、また曲面表示を行った場合にも、電極
が損傷することがない。このため、製品歩留まりが向上
し、製品寿命が伸び、液晶表示装置を用いた電子機器の
形状やのデザインの自由度が高くなる。また、異方導電
性を有しているため保護層での電圧ロスがほとんどな
い。このため、保護層を形成しても液晶の駆動電圧が上
昇することがなく、高耐圧化のために駆動ICのコスト
が上昇したり、電源電圧の上昇にともなって消費電力が
増加することがない。
【0015】本発明の第2の発明は、可撓性基板を用い
た液晶表示装置において、少なくとも一方の基板上に画
素電極とスイッチング素子とバス配線とが形成されてお
り、そのバス配線とその近傍を覆うように保護層を形成
している。これにより、液晶表示装置の作製時やその使
用時に基板が撓んだり、また曲面表示を行った場合に
も、バス配線が損傷することがない。このため、製品歩
留まりが向上し、製品寿命が伸び、液晶表示装置を用い
た電子機器の形状やのデザインの自由度が高くなる。ま
た、液晶層に電圧を印加する電極上には保護層が形成さ
れていないので、液晶層での印加電圧ロスがない。この
ため、高耐圧化のために駆動ICのコストが上昇した
り、電源電圧の上昇にともなって消費電力が増加するこ
とがない。
【0016】本発明の第3の発明は、可撓性基板を用い
た液晶表示装置において、第1の可撓性基板上に走査電
極と画素電極と薄膜トランジスタ素子とが形成され、第
2の可撓性基板上に信号電極が形成されている。これに
より、スイッチング素子として薄膜トランジスタを用い
ながら基板上での配線のクロスオーバをなくしている。
このため、薄膜トランジスタを用いた表示品位の高い表
示であり、かつ液晶表示装置の作製時や使用時に基板が
撓んだ場合や、曲面表示を行った場合の走査線と信号線
のショート発生を防止することができ、製品歩留まりが
向上し、製品寿命が伸び、液晶表示装置を用いた電子機
器の形状やのデザインの自由度が高くなる。
【0017】本発明の第4の発明は、第3の発明の液晶
表示装置において、画素電極を2つの副画素電極に分け
て、それぞれを薄膜トランジスタのソース端子とドレイ
ン端子に接続したものである。これにより、対称的な素
子構造をとることができ、フリッカの少ない表示を行う
ことができる。
【0018】本発明の第5の発明は、第3の発明の液晶
表示装置において、薄膜トランジスタのソース端子とゲ
ート端子のうち、一方が画素電極に接続され、他方が共
通配線に接続されたものである。これにより、薄膜トラ
ンジスタがオン状態のとき画素電極と共通配線との間に
導通がとられ、画素電極が長期にわたってフローティン
グ状態となることがない。このため、静電気等の影響に
より表示が乱れることがなく、安定な表示を行うことが
できる。
【0019】本発明の第6の発明は、第3の発明の液晶
表示装置において、薄膜トランジスタのソース端子とゲ
ート端子のうち、一方が画素電極に接続され、他方が当
段以外の走査電極に接続されたものである。これにより
共通配線が省略できるので、第5の発明に比べて、高開
口率で明るい液晶表示装置を得ることができる。
【0020】本発明の第7の発明は、第3〜第6の発明
の液晶表示装置において、画素電極と、信号電極のうち
少なくとも一方の表面に異方導電性を示す保護層が形成
されたものである。これにより、液晶層への印加電圧を
上昇させることなく、基板が撓んだり曲面表示を行った
場合に信号電極や走査電極が損傷するのを防ぐことがで
きる。
【0021】本発明の第8の発明は、第3〜第6の発明
の液晶表示装置において、走査電極とその近傍を覆うよ
うに保護層が形成されたものである。これにより、液晶
層への印加電圧を上昇させることなく、基板が撓んだり
曲面表示を行った場合に信号電極や走査電極が損傷する
のを防ぐことができる。
【0022】本発明の第9の発明は、可撓性基板上に所
定の形状の電極とその電極上に形成された異方導電性を
示す保護層とを形成している。これにより、液晶表示装
置の作製時やその使用時に基板が撓んでも電極が損傷す
ることがなく、可撓性基板を用いた液晶表示装置の歩留
まりが向上する。また、保護層での電圧ロスがないため
液晶表示装置の駆動電圧が上昇することもなく、かつ、
湾曲表示や可撓性を要求される電子機器への組み込みが
可能となる。
【0023】本発明の第10の発明は、可撓性基板に所
定の形状の電極を形成する工程と、基材中に導電体粒子
を分散させた樹脂を塗布する工程と、その樹脂を厚み方
向に圧縮しながら硬化させる工程とを含んでいる。これ
により、電極上に異方導電性樹脂をもつ可撓性基板を、
簡単な工程で容易に製造することができる。
【0024】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図14を参照しながら説明する。
【0025】(実施の形態1)図1に本発明の実施の形
態1における液晶表示装置の断面図を示す。図1におい
て、101は第1の基板、102は第2の基板であり、
それぞれの基板の上には第1の電極103、および第2
の電極104が形成されており、この電極103及び1
04を用いて液晶層107に電圧を印加する。この第1
の電極103と第2の電極104は互いに直交するスト
ライプ状の電極であり、第1の電極103は図面の奥行
き方向に、第2の電極104は図面の左右の方向に延び
ており、いわゆる単純マトリクス型の液晶表示装置を構
成している。なお、液晶の表示モードとしては、TN、
STN、IPS等の偏光表示タイプや、ポリマー分散型
等の散乱表示タイプ、あるいは、ゲストホスト型などの
吸収表示タイプのいずれを用いることもできる。
【0026】また105及び106は保護層であり、電
極103の上には保護層105が、電極104の上には
保護層106が形成されている。保護層105及び10
6は異方導電性を有している。異方導電性とは、ある特
定の方向にのみ導電性を有する特性のことであり、図1
に示す構成では、保護層の厚み方向には導電性があり、
面内方向には導電性がない状態となっている。
【0027】さらに108はシール材であり、液晶層の
周囲を覆うとともに上下の基板を接着する機能を有して
いる。また109及び110は偏光表示を行うための偏
光板である。なお、偏光板は表示モードに応じて1枚の
みが配置される場合もあり、まったく配置されない場合
もある。
【0028】本発明の液晶表示装置では、保護層105
及び106の働きにより製造時や使用時に基板をたわま
せた場合でも電極が損傷を受けにくいという特徴があ
る。
【0029】そこで以下では、図2から図5を用いてこ
れを説明する。これらの図では簡単のため、第2の基板
側のみを図示している。また、図1と同じ構成要素には
同一の番号を付与している。
【0030】まず、保護層106を形成していない場合
について説明する。図2は電極104が形成された基板
102示した断面図であり、図2(a)はたわみのない
状態を示している。この基板に、外部から図2(b)に
示すような力111〜113を加えると、基板にたわみ
が生じる。さらに力111〜113を加えると、図2
(c)に示すように、基板のたわみにより発生する応力
のため、電極104にクラックや剥離が生じる。
【0031】一方、保護層106を形成した場合には図
3に示すように、外部からの力111〜113を加えて
基板をたわませても電極104にクラックや剥離が生じ
にくくなる。
【0032】図4と図5は、保護層がない場合とある場
合について、クラックや剥離が発生する部分で電極にか
かる応力を模式的に示し、両者を比較したものである。
保護層がない場合には図4に示すように、電極層104
には、その表面を左右に引っ張る応力114及び115
と、電極層を上方に押し上げる応力116とが加わって
いる。これらの応力によりクラックや剥離が発生するも
のと考えられる。
【0033】一方図5に示すように保護層106がある
場合には、電極104と保護層106の界面に、保護層
を下向きに押すような応力117が発生する。このため
上向きの応力116が打ち消されたり弱められたりす
る。また、電極104を左右に引っ張る応力も保護層1
06により緩和される。このため、電極への応力が弱ま
り、クラックや剥離の発生が防止される。
【0034】実験によれば、保護層の厚みが1ミクロン
以上、さらに望ましくは5ミクロン以上であることが上
記の電極損傷の防止効果を発揮するために必要であっ
た。一方で、図1の液晶表示装置で保護層105及び1
06の厚みを増加すると、ここでの電圧ロスが発生す
る。通常、液晶層の厚みは数ミクロン程度であるので、
第1の電極103と第2の電極104の間に印加した電
圧のうち、数十パーセントが保護層でのロスとなる。こ
のため、液晶層に十分な電圧が印加されなくなってコン
トラストや明るさが不足するようになったり、外部から
より高い電圧を印加して表示特性の低下を防止する場合
には駆動ICや駆動回路のコスト増や消費電力の増大を
招いたりする。
【0035】本実施の形態において、保護層が異方導電
性を持つことの効果は次のようなものである。図1にお
いて、保護層105及び106は厚み方向に導電性を示
す。このため、第1の電極103と第2の電極104の
間に印加された電圧は、ほとんどロスなく液晶層に印加
される。一方、面内方向には導電性がないので、隣接す
る電極の間で信号がもれて表示がそこなわれることがな
い。
【0036】異方導電性をもつ保護層は、例えば以下の
ような構成のものを用いることができる。図6は、上側
の基板について保護層105の効果を模式的に示した断
面図である。保護層105の中には導電性の微粒子12
1が分散されており、これが上下方向に接することによ
り上下方向の導電性を得ている。横方向には微粒子が離
れているため、このような導通はない。
【0037】本実施の形態の液晶表示装置は、例えば以
下のようにして作製することができる。
【0038】まずポリカーボネートやポリエーテルサル
ホンからなる可撓性基板に、ITO(インジウムとすず
の酸化物)の透明電極を形成し、パターニングする。次
いで、熱硬化型の基材(例えば熱硬化性アクリル樹脂)
の中に透明導電体の粒子を分散させたものを塗布する。
これをローラーなどで厚み方向に圧縮しながら加熱硬化
すると、導電粒子の厚み方向の間隔が縮まり厚み方向へ
の導電性が生じる。この結果、異方導電性をもつ保護層
が形成される。
【0039】透明導電体粒子の屈折率と基材の屈折率の
間に差があると、この部分で光の反射や散乱が生じるの
で望ましくない。両者の屈折率差を0.5以下、より望
ましくは0.2以下にすれば上記の課題は実用上問題の
ないレベルになる。
【0040】なお、基材としては熱硬化型のアクリルを
例にとって説明を行ったが、その代わりにUV硬化型の
樹脂を用い、加熱硬化の代わりにUV光で硬化を行って
もよい。
【0041】この結果、図6に示す基板を得ることがで
きる。図6に示すように、保護層の厚みをt、隣接電極
間のスペース幅をdとした場合、tがdに比べて大きく
なると、隣接電極間のショートが生じ易くなるので、t
はdの2倍以下、より望ましくはtはd以下にするのが
よい。
【0042】保護層の上には、液晶を配向させるための
配向膜を形成する。この後、通常の液晶パネルと同様
に、スペーサを散布し、上下基板を貼り合わせて、空の
パネルを形成する。空の液晶パネルに、液晶を注入・封
止し、偏光板を貼り付けて、液晶パネルとし、さらに駆
動回路などを取り付けて液晶表示装置を作製する。
【0043】本実施の形態の液晶表示装置では、使用中
に基板が撓んでも電極の断線不良が発生しにくく、各種
携帯型機器への組み込みに好適であった。また、湾曲し
た状態で種々の機器に組み込むこともできるので、各種
機器におけるデザインの自由度が向上するという利点も
ある。さらに、電極上の保護層の効果により、液晶パネ
ル作製工程のラビング工程や各種のハンドリングを行う
場合に電極に傷が入って電極が損傷することがないとい
う利点もある。
【0044】保護層106は基板102と同等の弾性定
数をもつ材料でも構わないが、保護層を基板よりやや固
めの材料で形成すればさらに良好な結果が得られる。保
護層の厚みは基板より薄いので、保護層側から電極層に
及ぼす応力は弱めになるが、保護層を固めの材料で形成
すれば応力のバランスが改善されるからである。
【0045】なお、基板と保護層の熱膨張係数が同程度
であれば、液晶パネル製造プロセス中の熱工程で発生す
る膨張収縮が電極の両側で同程度であるため、電極上下
の熱応力差により電極が損傷することがなくなり、液晶
表示装置の製造歩留まりが大幅に向上する。
【0046】(実施の形態2)図7は本発明の実施の形
態2における液晶表示装置の断面図を示したものであ
る。本実施の形態の液晶表示装置は、裏面基板132の
側の電極134をアルミニウムや銀などの金属を用いた
反射電極として、液晶パネル内面に反射電極のある反射
型液晶表示装置としたものである。
【0047】図7において、131及び132は基板、
133は透明電極、137は液晶層、138はシール材
であり、実施の形態1での説明と同様の働きをする。本
実施の形態では、134が反射電極であるので、表側の
偏光板139のみが液晶表示モードにより必要に応じて
配置される。
【0048】135と136は異方導電性を示す保護層
である。これらの保護層の働きは実施の形態1と同様
に、基板を撓ませたり湾曲させた時の電極の損傷を、印
加電圧をロスすることなく防止するものである。
【0049】さらに、本実施の形態においては電極13
4を反射電極で構成しているので、裏面基板側の保護層
136の中にある異方導電体を金属などの反射性物質で
構成してもよい。こうすれば、この反射性物質をうまく
分散させることにより保護層に散乱反射特性を持たせ、
液晶表示装置の視野角をより広くすることができる。
【0050】また、透明導電体より異方導電性の高い材
料を用いることができるので、実施の形態1より保護層
を厚くして電極保護の効果を高めることもできる。
【0051】以上の実施の形態1及び2では、ストライ
プ電極が互いに直交配置されたドットマトリクス表示を
行うものとして説明を行ったが、これは液晶表示装置が
所定の形状の電極を組み合わせたセグメント表示を行う
ものであってもよく、上記実施の形態1及び2で説明し
た発明はそのまま適用することができる。
【0052】(実施の形態3)図8に本発明の実施の形
態3における液晶表示装置の断面図を示す。本実施の形
態は、スイッチング素子としてMIM型ダイオードなど
の2端子素子を用いたアクティブマトリクス型液晶表示
装置に、異方導電性を示す保護膜を付加したものであ
る。
【0053】図8において、151及び152は可撓性
の基板である。基板152の上には、スイッチング素子
としてのMIMダイオード156、それにつながるバス
配線154、および画素電極155が形成されている。
【0054】一方基板151の上には、上記のバス配線
にほぼ直交する方向に延びるストライプ電極153が形
成されており、画素電極155に対向している。両基板
の間には液晶層157があり、ストライプ電極と画素電
極の間の電圧がこの液晶層に印加される。
【0055】なお、図8には図示していないが、両基板
の外側には必要に応じて偏光板が形成されており、基板
の外端部にはシール材があって液晶層の周囲を覆ってい
る。
【0056】本実施の形態の液晶表示装置は、MIMダ
イオードの非直線特性を利用して表示を行っている。即
ち、バス配線154に走査信号を与えながら、ストライ
プ電極153に信号電圧を印加すると、MIMダイオー
ド156の両端の電圧がダイオードのしきい値を超えて
ダイオードが導通状態となり、画素電極155に充電が
行われる。バス配線が非走査状態にあるラインでは、M
IMダイオード両端の電圧はそのしきい値以下であり、
画素電極156の電荷は保持される。ストライプ電極に
走査電圧、バスバーに信号電圧を与えても同様の原理で
表示を行うことができる。
【0057】本実施の形態の液晶表示装置においては、
異方導電性を示す保護層158及び159を各基板の表
面に形成している。上記の実施の形態1で説明したよう
に、この保護層は、基板の撓みや湾曲によりストライプ
電極・バス配線・画素電極およびスイッチング素子にか
かる応力を緩和する。このため、これらの電極や素子が
クラックや剥離などの損傷を受けにくくなり、断線の発
生が抑えられ、液晶表示装置の歩留まりが向上、寿命が
長くなる。また、可撓性筐体との組み合わせや曲面表示
が可能になってその用途が拡大する。さらに、電極上の
保護層の効果により、液晶パネル作製工程のラビング工
程や各種のハンドリングを行う場合に電極に傷が入って
電極が損傷することがないという利点もある。
【0058】また本実施の形態の液晶表示装置では、実
施の形態1の液晶表示装置と同様に、保護層158及び
159の異方導電効果により液晶層に印加される電圧が
保護層によって低下することがない。このため、駆動電
圧の上昇に伴って駆動ICや駆動回路のコストが上昇し
たり、消費電力が増大することがない。
【0059】なお、保護層に異方導電性があることの効
果を十分に発揮するためには、ストライプ電極153と
保護層158、および、画素電極155と保護層159
はいずれも直接に接触し、両者の電気的導通がとれてい
る必要がある。バス配線154と保護層159とは直接
に接触していても構わないが、この間が電気的に絶縁さ
れていれば、バス配線の電位が液晶層側に漏れることが
なくなるので、なお好ましい表示を得ることができる。
【0060】本実施の形態の液晶表示装置において、ス
トライプ電極153あるいは画素電極155のいずれか
一方を、アルミニウムや銀などの金属で形成すれば、パ
ネル内面に反射電極のあるタイプの反射型液晶表示装置
を得ることができる。この場合には、実施の形態2と同
様に、反射電極側の保護層の中にある異方導電体を金属
などの反射性物質で構成でき、保護層に散乱反射特性を
持たせて液晶表示装置の視野角を広げたり、異方導電性
の高い材料を用いて保護層を厚くして電極保護の効果を
高めたりできる。
【0061】(実施の形態4)図9に本発明の実施の形
態4における液晶表示装置の断面図を示す。本実施の形
態は、実施の形態3で説明した液晶表示装置において、
基板152の全面に形成された異方導電性を持つ保護層
159の代わりに、バス配線154とその周辺を覆うよ
うに保護層160を形成したものである。
【0062】下側の基板152の上に形成されている電
極や素子の中で、バス配線154に損傷が生じた場合に
は、これが線欠陥となってしまう。本実施の形態の液晶
表示装置では保護層を形成した効果により、液晶表示装
置の製造中や使用中に基板が撓んだり、曲面表示のため
に湾曲させたりした場合にも、バス配線が損傷すること
がない。さらに、保護層の効果により、液晶パネル作製
工程のラビング工程や各種のハンドリングを行う場合に
バス配線に傷が入ってこれが損傷することがないという
利点もある。
【0063】また本実施の形態の場合には、画素電極1
55の上には保護層を形成していないので、液晶層に印
加される電圧が低下することはない。
【0064】なお、図9では上側の基板151には保護
層を形成していないが、図8に示す液晶表示装置と同様
に、異方導電性を示す保護層をストライプ電極153の
上に形成すれば、実施の形態3での説明と同様にして、
ストライプ電極の損傷を防止することができる。
【0065】(実施の形態5)図10に本発明の実施の
形態5における液晶表示装置の断面図を示す。図におい
て、201及び202は基板である。基板202の上に
は、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TF
T)208、スイッチの開閉を行うためのゲート線(走
査線)205、および画素電極が形成されている。1つ
の画素に対応する画素電極は206と207の2つの副
画素に分割されており、これを薄膜トランジスタ208
が接続している。
【0066】基板201の上には、ゲート線にほぼ直交
する方向に延びる信号線203及び204が形成されて
おり、信号線203は画素電極206に、信号線204
は画素電極207にそれぞれ対向している。両基板の間
には液晶層209があり、信号線と画素電極の間の電圧
がこの液晶層に印加される。
【0067】図10には図示していないが、両基板の外
側には必要に応じて偏光板が形成されており、基板の外
端部にはシール材があって液晶層の周囲を覆っている。
【0068】本実施の形態の電圧書き込み動作は、ジャ
パン・ディスプレイ’86の80〜83ページや同84
〜87にあるものと同様である。即ち、走査線205に
走査信号を与えると、TFT208がオン状態になり、
画素電極206と207が導通状態になる。この時、信
号線に所定の電圧を与えると、2つの信号線203と2
04の電位差がほぼ半分づつ左右の副画素に書き込まれ
る。例えば、信号線203に+Vs、信号線204に−
Vsの電位を与えると、信号線203と画素電極206
の間には+Vsの電圧が、信号線204と画素電極20
7の間には−Vsの電圧が印加される。各部の電位が安
定した後にこの走査線を非走査状態にすると、TFT2
08がオフ状態になり、信号電極203と画素電極20
6の間の電圧(+Vs)と、信号電極204と画素電極
207の間の電圧(−Vs)は、信号線203及び20
4の電位が他の走査線への信号書き込みのために別の電
位になっても、書き込み時の電圧値が保持される。
【0069】このように、スイッチング素子としてトラ
ンジスタを用いているので、ダイオードを用いたものに
比べて印加電圧の保持特性がよく信号電圧が漏れること
がない。これにより、コントラストや透過率が高く、良
好な表示特性を得ることができる。
【0070】可撓性基板としては、ポリカーボネート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルホンな
どの板やフィルムを用いることができる。これらの基板
の耐熱温度は百数十度から二百度程度であるので、薄膜
トランジスタに有機TFTを用い、その素子作製温度を
下げるのが望ましい。
【0071】本実施の形態の液晶表示装置においては、
可撓性基板を用いているので湾曲表示を行うことがで
き、各種機器のデザインの自由度が高まる。また、使用
時に基板が撓んでも基板が割れることがないので、筐体
に剛性の高いものを使用する必要がなくなって、各種携
帯機器などの軽量化が計れたり、外部から表示面に力の
加わる用途に利用できるようになったりする。
【0072】さらに、本実施の形態の液晶表示装置で
は、走査線205が基板202の上に形成され、これに
直交する信号線203及び204が基板201の上に形
成されているので、いずれの基板上にも配線の重なり部
分がない。従って、液晶表示装置の作成時や使用時に基
板が撓んだり、機器のデザイン上の問題から基板を湾曲
させて用いたりした場合にも配線間のショートが発生し
にくい。従って、製品歩留まりが向上したり、製品寿命
が延びるという利点がある。
【0073】この結果、表示特性が良好で、薄型軽量で
割れにくく、様々な形状や湾曲型に加工できデザイン性
に優れた液晶表示装置を低コストで安定に供給できる。
【0074】なお、後に実施の形態7〜9で説明するも
のに比べると、本実施の形態の構成はTFTの周りでの
素子構成が対称になるので、電気的特性の非対称性に起
因するフリッカが生じにくいという利点がある。
【0075】(実施の形態6)図11に本発明の実施の
形態6における液晶表示装置の断面図を示す。本実施の
形態は、実施の形態5の液晶表示装置に異方性導電性を
示す保護層210と211を付加したものである。上側
の基板201には信号電極203及び204を覆うよう
に保護層210が形成されており、下側の基板202に
は画素電極206・207及び走査電極205を覆うよ
うに保護層211が形成されている。
【0076】本実施の形態の液晶表示装置は、上記の実
施の形態5で説明した特長に加えて、以下のような特長
がある。即ち、実施の形態1で説明したのと同様に、基
板が撓んだり湾曲した場合にも保護層の効果により信号
線や走査線が損傷したり断線したりしにくく、また、異
方導電性の効果により液晶層に印加される電圧が低下す
ることがない。この結果、実施の形態5の液晶表示装置
に比べて、さらに液晶表示装置の歩留まりや寿命が向上
したり、デザインの自由度が向上する。電極上の保護層
により、液晶パネル作製工程のラビング工程や各種のハ
ンドリングを行う場合に電極に傷が入って電極が損傷す
ることがないという利点もある。
【0077】(実施の形態7)図12に本発明の実施の
形態7における液晶表示装置の断面図を示す。本実施の
形態も実施の形態5と同様に、可撓性基板上での配線の
クロスオーバをなくすことにより、製造プロセスや使用
時に基板が撓んだ場合や、デザイン上の要請により基板
を湾曲させて利用した場合にも、ゲート線と信号線のシ
ョートが発生しにくいという特長を持たせたものであ
る。
【0078】図12において、301及び302は基板
である。基板302の上には、スイッチング素子として
の薄膜トランジスタ(TFT)307、スイッチの開閉
を行うためのゲート線(走査線)304、共通配線30
5、および画素電極307が形成されている。基板30
1の上には、ゲート線にほぼ直交する方向に延びる信号
線303が形成されている。両基板の間には液晶層30
8があり、信号線と画素電極の間の電圧がこの液晶層に
印加される。
【0079】図12には図示していないが、両基板の外
側には必要に応じて偏光板が形成されており、基板の外
端部にはシール材があって液晶層の周囲を覆っている。
【0080】本実施の形態の電圧書き込み動作は、ジャ
パン・ディスプレイ’86の80〜83ページや同84
〜87にあるものと同様である。即ち、共通配線305
に一定の共通電位(例えば接地電位)を与えておいて走
査線304に走査信号を加えると、TFT306がオン
状態になって画素電極305が接地電位になる。信号線
303に所定の電圧(Vs)を与えておくと信号線30
3と画素電極305間の液晶層308には電圧Vsが印
加される。各部の電位が安定した後にこの走査線を非走
査状態にすると、TFT307がオフ状態になり画素3
06はフローティング状態になる。この結果、信号電極
303と画素電極306の間の電圧Vsは、信号線20
3の電位が他の走査線への信号書き込みのために別の電
位になっても、書き込み時の電圧値が保持される。
【0081】このようにスイッチング素子としてトラン
ジスタを用いているので、実施の形態5での説明と同様
に、コントラストや透過率が高く、良好な表示特性を得
ることができる。
【0082】可撓性基板としては、ポリカーボネート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルホンな
どの板やフィルムを用いることができる。これらの基板
の耐熱温度は百数十度から二百度程度であるので、薄膜
トランジスタに有機TFTを用い、その素子作製温度を
下げるのが望ましい。
【0083】本実施の形態の液晶表示装置においても、
可撓性基板を用いているので湾曲表示を行うことがで
き、各種機器のデザインの自由度が高まる。また、使用
時に基板が撓んでも基板が割れることがないので、筐体
に剛性の高いものを使用する必要がなくなって、各種携
帯機器などの軽量化が計れたり、外部から表示面に力の
加わる用途に利用できるようになったりする。
【0084】さらに、本実施の形態の液晶表示装置は、
走査線304と共通配線305が互いに平行に基板30
2の上に形成され、これに直交する信号線303が基板
301の上に形成されているので、実施の形態5のもの
と同様に、いずれの基板上にも配線の重なり部分がな
い。従って、液晶表示装置の作成時や使用時に基板が撓
んだり、機器のデザイン上の問題から基板を湾曲させて
用いたりした場合にも配線間のショートが発生しにく
い。従って、製品歩留まりが向上したり、製品寿命が延
びるという利点がある。
【0085】この結果、表示特性が良好で、薄型軽量で
割れにくく、様々な形状や湾曲型に加工できデザイン性
に優れた液晶表示装置を低コストで安定に供給できる。
【0086】なお、実施の形態5で説明したものに比べ
ると、本実施の形態の構成は画素電極の電位が各走査の
信号書き込み時に必ず共通電位に戻る。このため、基板
上の静電気の影響などにより画素電極が帯電して、これ
によって発生する電界のために表示がそこなわれること
がない。
【0087】(実施の形態8)図13に本発明の実施の
形態8における液晶表示装置の断面図を示す。本実施の
形態は、実施の形態7の液晶表示装置において、ゲート
線304bにつながるTFT307のドレイン309を
前段のゲート線304aに接続して、共通配線305を
省略したものである。
【0088】ゲート線304bに走査電位が与えられて
いる時、前段のゲート線304aは走査が終了し非走査
電位になっている。本実施の形態の液晶表示装置は、こ
の非走査電位を共通電位として用いているが、それ以外
の動作は実施の形態7で説明したものと同様である。
【0089】本実施の形態においても実施の形態7と同
様、いずれの基板上にも配線の重なり部分がなく、液晶
表示装置の作成時や使用時に基板が撓んだり、機器のデ
ザイン上の問題から基板を湾曲させて用いたりした場合
にも配線間のショートが発生しにくい。また、スイッチ
ング素子としてトランジスタを用いているので、ダイオ
ードを用いたものに比べて印加電圧の保持特性がよく、
コントラストや透過率の高い良好な表示特性を得ること
ができるという利点もある。
【0090】さらに、実施の形態7に比べると共通配線
がないので画素の面積を広くとることができ、開口率が
高くなる。この結果、より明るい表示ができるという利
点もある。
【0091】この結果、表示特性が良好で、薄型軽量で
割れにくく、様々な形状や湾曲型に加工できデザイン性
に優れた液晶表示装置を低コストで安定に供給できる。
【0092】なお、基板302の側の平面配置を少し変
更して、TFT307が画素電極306の上方に来るよ
うにして、ドレイン309を次段の走査線に接続しても
同様の効果が得られる。
【0093】(実施の形態9)図14に本発明の実施の
形態9における液晶表示装置の断面図を示す。本実施の
形態は、実施の形態8の液晶表示装置に異方性導電性を
示す保護層311と312を付加したものである。上側
の基板301には信号電極303を覆うように保護層3
10が形成されており、下側の基板302には画素電極
306及び走査電極304を覆うように保護層311が
形成されている。
【0094】本実施の形態の液晶表示装置は、実施の形
態8で説明した特長に加えて、以下のような特長があ
る。即ち、実施の形態1で説明したのと同様に、基板が
撓んだり湾曲した場合にも保護層の効果により信号線や
走査線が損傷したり断線したりしにくく、また、異方導
電性の効果により液晶層に印加される電圧が低下するこ
とがない。この結果、実施の形態8の液晶表示装置に比
べて、さらに液晶表示装置の歩留まりや寿命が向上した
り、デザインの自由度が向上する。さらに、保護層の効
果により、液晶パネル作製工程のラビング工程や各種の
ハンドリングを行う場合にバス配線に傷が入ってこれが
損傷することがないという利点もある。
【0095】上記の説明では、実施の形態8で説明した
図13の液晶表示装置に異方導電性を示す保護層を付加
するものとしたが、これに代えて、実施の形態7で説明
した図12の液晶表示装置に異方導電性を示す保護層を
付加しても同様の効果を得ることができる。
【0096】なお、実施の形態5〜9で説明した液晶表
示装置において、信号電極または画素電極のいずれかを
アルミニウムや銀などの金属で形成し、これをパネル内
面に反射板のある反射型液晶表示装置とすることもでき
る。
【0097】特に、実施の形態6または9で説明した液
晶表示装置の場合には、実施の形態2での説明と同様
に、反射電極側の保護層中にある異方導電体を金属など
の反射性物質で構成することができる。こうすれば、こ
の反射性物質をうまく分散させることにより保護層に散
乱反射特性を持たせ、液晶表示装置の視野角をより広く
することができる。また、透明導電体より異方導電性の
高い材料を用いることができるので、透明な異方導電体
を用いる場合に比べて保護層を厚くして電極保護の効果
を高めることもできる。
【0098】また、実施の形態5、7、8で説明した液
晶表示装置では、走査電極はバス配線としてのみ機能し
ており、その電圧が直接画素に印加されているわけでは
ない。従って、実施の形態4で説明したのと同様に、走
査電極とその周辺部分を保護層で覆えば、液晶層への印
加電圧が低下することなく走査電極の損傷を防ぐことが
できる。さらに、対向する基板上の信号電極上に異方導
電性を示す保護膜を形成しておけば、信号電極の損傷を
防止することができる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、可撓性
基板上の電極層に異方導電性を示す保護層を付加する、
あるいは、可撓性基板を用いたアクティブマトリクス型
表示のバス配線部分の上とその周辺に選択的に保護層を
形成することにより、基板が撓んだり曲面表示を行った
場合に電極やバス配線が損傷を受けることがなくなり、
製品歩留まりが向上したり、製品寿命が伸びたり、製品
用途が拡大したりする。また、保護層の付加により液晶
層への印加電圧にロスが生じて、駆動ICや回路のコス
トが上昇したり、消費電力が増加することがない。
【0100】また、本発明によれば可撓性基板上に薄膜
トランジスタを形成した液晶表示装置において、ゲート
配線と信号配線をそれぞれ異なった側の基板に形成して
両者のクロスオーバをなくしている。これにより、基板
が撓んだり曲面表示を行った場合の可撓性基板上でのゲ
ート配線と信号配線のショートが防止されて、製品歩留
まりが向上したり、製品寿命が伸びたり、製品用途が拡
大したりする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置を示
す断面図
【図2】従来の液晶表示装置における電極損傷の発生を
模式的に示す断面図
【図3】本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置に用
いられる基板の撓み状態を模式的に説明する断面図
【図4】従来の液晶表示装置において電極にかかる応力
を模式的に示す断面図
【図5】本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置にお
いて電極にかかる応力を模式的に示す断面図
【図6】異方導電性を示す保護層の一例を模式的に説明
する断面図
【図7】本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置を示
す断面図
【図8】本発明の実施の形態3に係る液晶表示装置を示
す斜視図
【図9】本発明の実施の形態4に係る液晶表示装置を示
す斜視図
【図10】本発明の実施の形態5に係る液晶表示装置を
示す斜視図
【図11】本発明の実施の形態6に係る液晶表示装置を
示す斜視図
【図12】本発明の実施の形態7に係る液晶表示装置を
示す斜視図
【図13】本発明の実施の形態8に係る液晶表示装置を
示す斜視図
【図14】本発明の実施の形態9に係る液晶表示装置を
示す斜視図
【符号の説明】
101,102,131,132,151,152,2
01,202,301,302 可撓性基板 103,104,153,203,204,303 電
極 105,106,135,136,158,159,2
10,211,310,311 異方導電性保護層 107,137,157,209,308 液晶層 108,138 シール材 109,110,139 偏光板 111,112,113 外力 114,115,116,117 応力 121 導電粒子 133 透明電極 134 反射電極 154 バス配線 155,206,207,306 画素電極 156 2端子素子 160 保護層 205,304 ゲート線 208,307 薄膜トランジスタ 305 共通配線 309 ドレイン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々液晶層に電圧を印加するための電極層
    が形成された2枚の可撓性基板と、前記2枚の可撓性基
    板の間に挟持された液晶層とを有し、前記電極層のうち
    の少なくとも一方の表面に異方導電性を示す保護層が形
    成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】2枚の可撓性基板の間に挟持された液晶層
    とを有し、前記可撓性基板のうち少なくとも一方にマト
    リクス状に配置された画素電極、その近傍に配置された
    スイッチング素子、前記スイッチング素子に所定の信号
    を与えるためのバス配線、及び前記バス配線とその近傍
    を覆うように形成された保護層とが形成されていること
    を特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】マトリクス状に配置された画素電極、前記
    画素電極の近傍に配置された薄膜トランジスタ、及び第
    1の方向に延びるとともに前記薄膜トランジスタ素子の
    ゲートに接続される走査電極が形成された第1の可撓性
    基板と、前記第1の方向とは直交する第2の方向に延び
    る信号電極が形成された第2の可撓性基板と、前記第1
    の可撓性基板と前記第2の可撓性基板の間に挟持された
    液晶層とを有する液晶表示装置。
  4. 【請求項4】画素電極が2つの副画素電極に分割され、
    薄膜トランジスタのソース端子とゲート端子が前記2つ
    の副画素電極に片方ずつ接続され、前記2つの副画素電
    極がそれぞれ異なる信号電極と対向することを特徴とす
    る請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】第1の可撓性基板上に共通配線が形成さ
    れ、薄膜トランジスタのソース端子とゲート端子のう
    ち、一方が画素電極に接続され、他方が前記共通配線に
    接続されたことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示
    装置。
  6. 【請求項6】薄膜トランジスタのソース端子とゲート端
    子のうち、一方が画素電極に接続され、他方が当段以外
    の走査電極に接続されたことを特徴とする請求項3に記
    載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】画素電極と、信号電極のうち少なくとも一
    方の表面に異方導電性を示す保護層が形成されているこ
    とを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の液晶表
    示装置。
  8. 【請求項8】走査電極とその近傍を覆うように保護層が
    形成されていることを特徴とする請求項3〜6いずれか
    に記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】所定の形状の電極と、前記電極上に形成さ
    れた異方導電性を示す保護層とを有し、可撓性基材より
    なる液晶表示装置用基板。
  10. 【請求項10】可撓性基板に所定の形状の電極を形成す
    る工程と、基材中に導電体粒子を分散させた樹脂を塗布
    する工程と、前記樹脂を厚み方向に圧縮しながら硬化さ
    せる工程を有する液晶表示装置用基板の製造方法。
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