JPH11335080A - ホイ―ルクレ―ン - Google Patents

ホイ―ルクレ―ン

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JPH11335080A
JPH11335080A JP5158099A JP5158099A JPH11335080A JP H11335080 A JPH11335080 A JP H11335080A JP 5158099 A JP5158099 A JP 5158099A JP 5158099 A JP5158099 A JP 5158099A JP H11335080 A JPH11335080 A JP H11335080A
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JP
Japan
Prior art keywords
wheel
outrigger
frame
body frame
crane
Prior art date
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Pending
Application number
JP5158099A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyazawa
洋 宮沢
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Priority to JP5158099A priority Critical patent/JPH11335080A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前、中間、後の三種の車輪と、前部、中間、
後部の三種のアウトリガを、それぞれの機能を活かしな
がら容易にかつバランス良く配置して、車体フレームの
撓みを抑制しながら、クレーン作業時の安定性を高め
る。 【解決手段】 車体フレーム13の前部に前輪14、中
間部に中間輪15、後部に後輪16をそれぞれ互いに間
隔を置いて設けるとともに、クレーン作業時に機体を持
ち上げ支持するアウトリガとして、前輪14の前方に前
部アウトリガ17、前輪14と中間輪15との間に車体
フレーム13等の撓みを抑制する中間アウトリガ18、
中間輪と後輪16との間に後部アウトリガ19をそれぞ
れ設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクレーン作業時に下
部走行体を持ち上げ支持するアウトリガを備えたホイー
ルクレーンに関し、特に車体フレームが長く、吊上荷重
の大きい大型のホイールクレーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ホイールクレーンは、前後各一
対のアウトリガ(前部、後部アウトリガ)を備え、この
前部および後部アウトリガを各々車幅方向および車高方
向に伸長させることによって、前後左右の4点で接地支
持し、クレーン全体を持ち上げ支持した状態でクレーン
作業を行う。
【0003】この場合、とくに大型のホイールクレーン
においては、車体フレームが長く、かつ吊上荷重が大き
くなることから、前部および後部両アウトリガのみでは
車体フレーム、とくに前後のアウトリガ間の部分に撓み
が発生し、クレーン作業の安定性を損なうという問題が
あった。
【0004】なお、車体フレームの剛性を高めてこの撓
みを防止することも考えられるが、車体フレームの剛性
を強化することは、使用する鋼材量を増加させることを
意味し、著しい重量増加を招くため現実的ではない。
【0005】そこで、特開平7−232622号、特開
平7−267585号、実開昭61−56389号各公
報に示されているように、車体フレームにおける前部、
後部両アウトリガ間に中間アウトリガを設け、クレーン
作業時にこの中間アウトリガを前後両アウトリガととも
に接地させて機体を支持することにより、車体フレーム
の中間部分での撓みを抑制した技術が提案された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この公知技
術を含めて、従来の大型のホイールクレーンでは、車輪
が配置された状態での車体フレームの空きスペースを利
用してアウトリガを取付けるという観点から、空き部分
である前輪の後方に前部アウトリガ、後輪の後方(車体
フレーム後端)に後部アウトリガを設けたアウトリガ配
置をとっている。
【0007】このため、次のような問題があった。
【0008】 機体の前端部分がアウトリガで支持さ
れない空白部分となり、とくに、運転室がクレーン作業
時の操縦室を兼ねるように車体フレームの中央部に配置
されたホイールクレーンでは、前方作業時の安定性が悪
くなる。
【0009】 とくに車体フレームが長いホイールク
レーンの場合に、中間アウトリガと後部アウトリガの間
隔が広くなるため、この両アウトリガ間の部分での車体
フレームの撓みの問題が解決されない。
【0010】また、上記公知技術によると、中間アウト
リガは補助的なものという観点から、この中間アウトリ
ガのための設置スペースとしては特別に考慮されておら
ず、スペースを求めて車輪や車軸を縫うようにして設置
されている。
【0011】従って、中間アウトリガの設置が困難とな
り、あるいは、空きスペースを求めて、同アウトリガを
車体フレームの幅方向中央部のみに設ける結果、アウト
リガ機能が低くなるという問題があった。
【0012】本発明は上記の点に鑑み、車体フレームの
スペースを有効に活用して、前、中間、後の三種の車輪
と、前部、中間、後部の三種のアウトリガを、それぞれ
の機能を活かしながら容易にかつバランス良く配置し
て、車体フレームの撓みを抑制しながら、クレーン作業
時の安定性を高めることができるホイールクレーンを提
供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、下部
走行体と、この下部走行体の車体フレーム上に旋回ター
レットを介して旋回自在に搭載された上部旋回体とから
成り、この下部走行体は、複数の車輪と、クレーン作業
時にクレーン全体を持ち上げ支持する複数のアウトリガ
が上記車体フレームに設けられてなるホイールクレーン
において、上記車輪として、上記車体フレームの前部下
方の左右両側に前輪が設けられるとともに、この前輪と
の間にアウトリガを設置し得る間隔を置いて車体フレー
ムの中間部下方の左右両側に中間輪、この中間輪との間
にアウトリガを設置し得る間隔を置いて後部下方の左右
両側に後輪がそれぞれ設けられ、上記アウトリガとし
て、上記前輪の前方に前部アウトリガ、前輪と上記中間
輪との間に中間アウトリガ、中間輪と上記後輪との間に
後部アウトリガがそれぞれ左右一対ずつ設けられてなる
ものである。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、中間輪が、前輪と後輪との間において前後両側に設
けられたものである。
【0015】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成において、中間アウトリガが、車幅方向に伸縮不能ま
たは微小量伸縮可能に構成されたものである。
【0016】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかの構成において、車体フレームにおける後部アウト
リガのさらに後方に、エンジンと後端アウトリガが配置
されたものである。
【0017】請求項5の発明は、請求項4の構成におい
て、車体フレームの後端に後端フレームが取付けられ、
この後端フレームの車幅方向の中央部分に後端アウトリ
ガが取付けられ、後端フレームの上方にエンジンが載置
されたものである。
【0018】請求項6の発明は、請求項4また5の構成
において、後端アウトリガが、左右両側の後輪の間に配
置されたものである。
【0019】請求項7の発明は、請求項1乃至6のいず
れかの構成において、車体フレームが、前部アウトリガ
が取付けられた前部フレームと、旋回ターレットが取付
けられた中間フレームと、後部アウトリガが取付けられ
た後部フレームとを有し、中間アウトリガが上記中間フ
レームに取付けられたものである。
【0020】請求項8の発明は、請求項1乃至7のいず
れかの構成において、車体フレームの前部に連結フレー
ムが設けられ、牽引用トラクタとの連結時に、中間アウ
トリガによって前輪が路面から浮き上がるようにクレー
ンを持ち上げた状態で上記連結フレームをトラクタに連
結しうるように構成されたものである。
【0021】上記のように、前、中間、後の各車輪を間
隔を置いて(アウトリガ設置スペースを確保して)車体
フレーム下方に設け、前輪の前方に前部アウトリガ、前
輪と中間輪との間に中間アウトリガ、中間輪と後輪との
間に後部アウトリガをそれぞれ配置しているため、各ア
ウトリガを無理なく容易に設置することができる。
【0022】しかも、 (イ)前部アウトリガが前輪の前方に位置するため、ク
レーン作業時の前方安定性がよい。
【0023】(ロ)後部アウトリガが中間輪と後輪との
間に位置するため、とくに車体フレームが長いホイール
クレーンにおいて中間アウトリガと後部アウトリガの間
隔が広くなり過ぎない。このため、この両アウトリガ間
の部分での車体フレームの撓みを抑制することができ
る。
【0024】すなわち、各アウトリガをバランス良く設
置し、車体フレームの撓みを抑制しながら本来の機体支
持機能を有効に果たすことができる。
【0025】この場合、中間輪を前後両側に設けたホイ
ールクレーン(前、後輪各1軸、中間輪2軸の場合の4
軸車)を適用対象とする請求項2の構成によると、次の
利点を有する。
【0026】 中間輪が一組の場合と比較して、1軸
(車軸)当たりの軸荷重を減少させて路面のダメージを
減少させることができる。
【0027】 車輪増加によってブレーキ性能を向上
させることができるため、より大型のホイールクレーン
を構成することができる。
【0028】 中間輪が一組の場合と比較して、後部
アウトリガの位置を後退させることができる。これによ
り、エンジンの重量を後部アウトリガで支えることが可
能となるため、後端アウトリガを省略することができ
る。
【0029】 車体フレームの後端部に高強度が要求
されないため、後端フレームを軽量なものとすることが
できる。
【0030】一方、請求項3の構成によると、中間アウ
トリガが車体フレームに車幅方向に伸縮不能または微小
量伸縮可能であるため、前部および後部両アウトリガを
車幅方向に伸長させた状態で、この中間アウトリガによ
り前後両アウトリガの中間部分を補強して両アウトリガ
の車幅方向の撓みを防止することもできる。
【0031】また、後部アウトリガのさらに後方の車体
フレームに、エンジンと後端アウトリガを配置した請求
項4の構成によると、後端アウトリガが車体フレームの
後端を支持するため、車体後方の転倒安定性を高めるこ
とができるだけでなく、重量の大きいエンジンの自重を
有効に支持することができる。
【0032】また、車体フレームの後方部分の剛性をあ
まり大きくしなくても良いため、フレームに使用する鋼
材の重さを削減することができ、車体重量を軽減するこ
とができる。
【0033】この場合、後部フレームのさらに後方に後
端フレームを取付け、この後端フレームの車幅方向の中
央部分にエンジンと後端アウトリガを配置した請求項5
の構成によると、後端フレームを他の車体フレームの部
分より緩やかな制約の下で設計することができ、より最
適なフレーム構造とすることができる。
【0034】また、後端アウトリガを左右両側の後輪の
間に配置した請求項6の構成によると、後端アウトリガ
を効率的に配置することができるだけでなく、後端フレ
ームの補強機能を後端アウトリガが果たすことができ
る。
【0035】また、後端フレームから後端アウトリガが
はみ出ることがないため、クレーン走行時の最小旋回半
径を増加させるという不都合もない。
【0036】一方、請求項7の構成によると、車体フレ
ームを各部分の制約条件(ホイール操舵時の車体フレー
ムとの干渉、車体フレームの撓み強度)に応じた最適な
フレーム構造とすることができるので、車体フレームの
剛性を十分にとった上で、車体フレームの重量を軽減す
ることができる。
【0037】また、旋回ターレットが取付けられる中間
フレームは、上部旋回体と下部走行体との間の配管/配
線が通過するため、一般的に上面開放構造となってお
り、強度的な制約が厳しいが、中間アウトリガを中間フ
レームに取付けて支持することによって、中間フレーム
の強度的な制約を緩和することができる。
【0038】さらに、請求項8の構成によると、連結フ
レームと中間アウトリガによってトラクタへの連結作業
ができるため、連結作業が極めて簡単になる。また、ク
レーン作業用の中間アウトリガをクレーン持ち上げ手段
として利用できるため、余分な装置コストがかからな
い。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。
【0040】第1実施形態(図1〜図5参照) 図1は本発明の実施形態にかかるホイ−ルクレ−ンの側
面図であり、クレーン搬送準備または待機状態を示す図
である。図2は、同ホイールクレーンの下部走行体の模
式的平面図であり、上部旋回体を取り除いて示してい
る。
【0041】両図に示すようにこのホイールクレーン1
0は、下部走行体11と、この下部走行体11の上部に
旋回自在に搭載された上部旋回体12とから成ってい
る。
【0042】下部走行体11の車体フレーム13には、
前部下方に前輪14、中間やや後部の下方に中間輪1
5、後部に後輪16がそれぞれ左右一対(一組)ずつ、
車長方向に所定の間隔(アウトリガを設置し得るスペー
ス)を置いて設けられ、これら各車輪14,15,16
によって車体フレーム13が支持される。
【0043】すなわち、この第1実施形態では、前部、
中間、後部の3本の車軸を備えた3軸車タイプのホイー
ルクレーンを適用対象としている。
【0044】ここで、たとえば前輪14,14と中間輪
15,15が駆動輪、後輪16,16が遊動輪となって
いる。また、前輪14,14、中間輪15,15および
後輪16,16は、各々操舵可能な操舵輪となってい
る。
【0045】このホイールクレーンにおいては、クレー
ン作業時にクレーン全体を持ち上げ支持するアウトリガ
として、車体フレーム13における前輪14の前方(車
体フレーム前端部)に前部アウトリガ17、前輪14と
中間輪15との間に中間アウトリガ18、中間輪15と
後輪16との間に後部アウトリガ19がそれぞれ左右一
対ずつ設けられている。
【0046】このうち、前部および後部両アウトリガ1
7,19は、図2の破線で示すように車幅方向および車
長方向に伸縮可能であるが、中間アウトリガ18は車体
フレーム13に固定され、車幅方向には伸縮不能で車高
方向にのみ伸縮可能となっている。
【0047】車体フレーム13は、前から順に前部フレ
ーム41、中間フレーム42、後部フレーム43および
後端フレーム44によって構成されている。
【0048】前部フレーム41には、前輪14と前部ア
ウトリガ17,17が設けられている。
【0049】中間フレーム42には、上部旋回体12を
旋回自在に支持する旋回ターレット24が設けられ、こ
の旋回ターレット24の前部側方に中間アウトリガ1
8,18がほぼ車幅内に収まる状態で設けられている。
【0050】後部フレーム43には、中間輪15と後部
アウトリガ19,19が設けられている。
【0051】後端フレーム44には、左右両側後輪1
6,16が設けられるとともに、車幅方向の中央部に単
一の後端アウトリガ27が設けられている。
【0052】この後端アウトリガ27は、左右の後輪1
6,16の間であって、左右に分割された後端フレーム
間に掛け渡された連結板に固定的に取付けられている。
なお、後端フレーム44の上方にはエンジンEが載置さ
れている。
【0053】各フレーム41〜44は、搭載されるエン
ジン等の機器形状、各車輪の操舵角、要求されるフレー
ム強度に応じた形状に設計され、特に配置機器の制約が
ない前部フレーム41は単一箱型構造となっている。
【0054】一方、中間フレーム42は、旋回ターレッ
ト42を通して上部旋回体12と下部走行体11との間
の配管/配線等を行う必要があり、かつ、トルクコンバ
ータ等を内装する必要があるため、左右に分割された箱
型フレームの上面を天板で連結し、旋回ターレット部分
が開口した構造となっている。
【0055】また、後部フレーム43と後端フレーム4
4は、エンジンEとその付属機器をフレーム中央部分に
挟み込む必要があるため、左右に分割された箱型構造と
なっている。
【0056】なお、後端フレーム44は、エンジンEの
主要部が載置されるため、後部フレーム43より上部開
口を大きくしてある。
【0057】後端フレーム44は、後部アウトリガ19
よりも後方に配置されているため、クレーンの荷重が直
接かかることはない。このため、強度的制約が緩く、後
端フレーム44は後部フレーム43に比べて上部開口を
大きくとることができる。
【0058】上記のように、このホイールクレーン10
は、クレーン作業時に、前部、中間、後部各二本と、後
端一本の計7本のアウトリガ17,17,19,19,
18,18,27によって持ち上げ支持されるように構
成されている。
【0059】さらに、車体フレーム13の最前部(前部
フレーム41の前端)には、連結フレーム20が水平な
連結軸22を中心として、図1〜図3に示すように前方
にほぼ水平(完全水平もしくはやや前下がり、またはや
や前上がり)に突出する張出し位置と、この張出し位置
から後方にほぼ180°回転して前部フレーム41上に
載置される格納位置との間で回動可能に取付けられてい
る。
【0060】この連結フレーム20の下面前部には、ト
ラクタに対する連結ピンであるキングピン21が設けら
れている。
【0061】また、この連結フレーム20の連結軸22
の下方には、連結ピン23が配置され、この連結ピン2
3をセットすることで、連結フレーム20が張出し状態
に固定される。
【0062】車体フレーム13の後部には、走行動作と
クレーン動作の駆動源となるエンジンEを内部に収納し
たエンジン格納部25が設けられている。
【0063】また、エンジン格納部25の両側には、カ
ウンタウエイト昇降シリンダ26が設けられ、このカウ
ンタウエイト昇降シリンダ26によってカウンタウエイ
ト34を持ち上げてカウンタウエイト34の脱着が行わ
れる。
【0064】旋回ターレット24には、コの字状の旋回
フレーム31が取付けられている。この旋回フレーム3
1の後端上部にはブームフットピン32が配置され、ブ
ーム33が、ブーム起伏シリンダ35によりこのブーム
フットピン32を中心として起伏しうる状態で旋回フレ
ーム31に支持されている。
【0065】一方、この旋回フレーム31の後面には、
上下2段に積載されたカウンタウエイト34が、旋回フ
レーム31に対して脱着可能に取付けられている。な
お、この実施形態においては、図1に示すように、ブー
ム33は最大倒伏位置において前下がりに傾斜した状態
となる。
【0066】旋回フレーム31におけるブーム33の一
側面にはキャビン36が配置され、運転者はこのキャビ
ン36に搭乗してクレーン操作と走行操作を行う。
【0067】また、ブーム33の他側面にはジブ39が
格納されている。このジブ39は、使用時には、ブーム
33のブームヘッド37の前方に張出される。
【0068】また、ブームヘッド37には、フック38
がブームヘッド37の下面に格納可能に設けられてい
る。
【0069】ここで、この実施形態において中間アウト
リガ18が車体フレーム13の車長方向の撓みを防止す
る作用を図4を用いて説明する。
【0070】中間アウトリガ18は、前部および後部両
アウトリガ17,19間に配置されている。
【0071】このため、クレーン荷重等によって生じる
力F1によって車体フレーム13が図4中の点線のよう
に車長方向に撓もうとしても、中間アウトリガ18が、
撓まないように車体フレーム13を持ち上げ支持する。
【0072】一方、後端アウトリガ27は、クレーン作
業時にエンジンE等の重さによる後端フレーム44の撓
みを防止し、かつ、後方で荷物を吊り上げる際の転倒安
定性を向上させるという機能を有する。
【0073】次いで、この実施形態において中間アウト
リガ18がアウトリガの車幅方向の撓みを防止する作用
を図5を用いて説明する。
【0074】中間アウトリガ18は、車幅方向に伸縮さ
れる前部および後部両アウトリガ17,17,19,1
9の間に配置されている。このため、クレーン荷重等に
よって生じる力F2によってアウトリガ17,19が図
5中の破線のように車幅方向に撓もうとしても、中間ア
ウトリガ18が、撓まないようにアウトリガ17,19
を持ち上げ支持する。
【0075】なお、この実施形態の場合、中間アウトリ
ガ18を車幅方向に伸縮不能に設けたが、微小量伸縮可
能にしてもよい。例えば、車幅から若干はみ出る程度の
量であれば車幅方向に伸長させるようにしてもよい。
【0076】さらに、中間アウトリガ18を旋回または
スライド等の動作によって不使用時に格納するようにし
てもよい。
【0077】また、この実施形態の場合、後端アウトリ
ガ27を後端フレーム44に固定的に設けたが、後方に
拡張するようにしてもよい。こうすれば、後方の転倒安
定性をさらに高めることができる。
【0078】また、後端アウトリガ27は一本に限られ
ず、複数本設けてもかまわない。例えば、後端フレーム
44を後方に延長し、その延長部分に車幅方向に伸縮可
能な一対の後端アウトリガを設けてもよい。
【0079】さらに、中間アウトリガ18は、その設置
場所が容易に確保できるため、上記実施形態で示した旋
回ターレット24の近傍であって旋回ターレット24の
中心より前方の位置に限らず、車体フレーム13におけ
る旋回ターレット24の近傍適宜の位置に設ければよ
い。
【0080】この場合、可能であれば、中間アウトリガ
18を旋回ターレット24の中心線上に設けてもよく、
こうすれば車体フレーム13の車長方向の撓みを最も有
効に防止することができる。
【0081】また、中間アウトリガ18を旋回ターレッ
ト24の中心より後方に設ければ、トラクタ40への連
結作業を行うために必要とされる中間アウトリガ18の
ストロークを短くすることができる。
【0082】さらに、この実施形態の場合、車体フレー
ム13を複数のフレーム(前部フレーム41、中間フレ
ーム42、後部フレーム43、後端フレーム44)が接
合された形状としているが、一体型の車体フレームとし
てもよい。
【0083】図3は、この実施形態にかかるホイ−ルク
レ−ンをトラクタ40によって牽引搬送すべく、中間ア
ウトリガ18を車高方向に伸長させた状態を示してい
る。
【0084】同アウトリガ18の伸長作用により、中間
輪15と後輪16は路面Gに接地したまま前輪14が路
面Gから浮くようにクレーン前部を持ち上げ、このクレ
ーン前部の下方にトラクタ40を後向きに進入させて、
連結フレーム20をトラクタ40の上方に位置させる。
【0085】この状態で、中間アウトリガ18を縮小さ
せて、連結フレーム20とトラクタ40を連結する。
【0086】これにより、ホイールクレーン10は、ト
ラクタ40に対して、連結フレーム20に設けられたキ
ングピン21廻りに回動自在に連結される。
【0087】このように、中間アウトリガ18と連結フ
レーム20を用いて極めて容易にトラクタ40に対する
連結操作を行うことができる。
【0088】この状態で、前輪14が路面Gから浮いて
いるため、軸間距離を前輪14と中間輪15との間の距
離から、中間輪15とトラクタ40の車輪の間の距離ま
で拡大することができる。
【0089】従って、ホイールクレーンの自重がより広
いスパンで路面により分散し、重量制限のある橋梁等の
通過が可能になる。
【0090】また、走行操作をトラクタ40の運転席で
行うことができるため、走行操作が容易になり、作業所
間の長距離搬送が容易になる。
【0091】なお、この第1実施形態の場合は、長距離
走行を容易にするため、上記のように連結フレーム20
によりトラクタ40に連結して牽引されるようにしてい
るが、連結フレーム20を設けずに車体フレーム13を
直接牽引するようにしてもよい。
【0092】さらに、車体フレーム13の前端にアウト
リガを追加してもよい。
【0093】一方、前輪14、中間輪15、後輪16の
いずれか、またはすべてを複輪、すなわち、左右両側各
2輪の所謂ダブルタイヤ構成としてもよいし、前後複数
個所に設ける複軸構成としてもよい。次の第2実施形態
は、一例として、中間輪を前後二個所に設けた4軸構造
のホイールクレーンを適用対象としている。
【0094】第2実施形態(図6〜図8参照) この第2実施形態において、第1実施形態と同一部分に
は同一符号を付してその重複説明を省略し、相違点のみ
を説明する。
【0095】車体フレーム13における前輪14と後輪
16の間(中間アウトリガ18と後部アウトリガ19の
間)に、前側および後側両中間輪15A,15Bが前後
方向に少しの間隔をおいて左右一対ずつ設けられ、クレ
ーン全体として前後各1軸、中間2軸の4軸構成となっ
ている。
【0096】両中間輪15A,15Bは、たとえば前輪
14同様に駆動輪かつ操舵輪として構成され、それぞれ
ブレーキ装置(図示しない)を備えている。
【0097】この第2実施形態の構成によると、ホイー
ルクレーンとして次の利点を有する。
【0098】 第1実施形態の3軸構造の場合と比較
して、1軸(車軸)当たりの軸荷重を減少させて路面の
ダメージを減少させることができる。
【0099】 中間四輪となることによってブレーキ
性能を向上させることができるため、より大型のホイー
ルクレーンを構成することができる。
【0100】 第1実施形態の場合と比較して、後部
アウトリガ19の位置を後退させることができる。これ
により、エンジン重量を後部アウトリガ19で支えるこ
とが可能となるため、図示のように第1実施形態で設け
た後端アウトリガ27を省略することが可能となる。
【0101】 車体フレーム11の後端部に高強度が
要求されないため、後端フレーム44を軽量なものとす
ることができる。
【0102】なお、この実施形態で挙げた4軸式のホイ
ールクレーンに対しても後端アウトリガ27を設けても
よい。
【0103】
【発明の効果】上記のように本発明によると、前、中
間、後の各車輪を間隔を置いて配置し、前輪の前方に前
部アウトリガ、前輪と中間輪との間に中間アウトリガ、
中間輪と後輪との間に後部アウトリガをそれぞれ配置し
ているため、各アウトリガを無理なく、簡単に設置する
ことができる。
【0104】しかも、 (イ)前部アウトリガが前輪の前方に位置するため、ク
レーン作業時の前方安定性がよい。
【0105】(ロ)後部アウトリガが中間輪と後輪との
間に位置するため、とくに車体フレームが長いホイール
クレーンにおいて中間アウトリガと後部アウトリガの間
隔が広くなり過ぎない。このため、この両アウトリガ間
の部分での車体フレームの撓みを抑制することができ
る。
【0106】すなわち、各アウトリガをバランス良く設
置し、車体フレームの撓みを抑制しながら本来の機体支
持機能を有効に果たすことができる。
【0107】この場合、中間輪を前後両側に設けたホイ
ールクレーンを適用対象とする請求項2の発明による
と、(i) 1軸当たりの軸荷重を減少させて路面のダメ
ージを減少させ、(ii) ブレーキ性能を向上させてより
大型のホイールクレーンを構成することができ、(iii)
後部アウトリガの位置を後退させることができること
により、エンジン重量を後部アウトリガで支えることが
できるため、後端アウトリガを省略することが可能とな
り、(iv) 車体フレームの後端部に高強度が要求されな
いため、後端フレームを軽量なものとすることができる
等の利点を有する。
【0108】一方、請求項3の発明によると、中間アウ
トリガが車体フレームに車幅方向に伸縮不能または微小
量伸縮可能であるため、前部および後部両アウトリガを
車幅方向に伸長させた状態で、この中間アウトリガによ
り前後両アウトリガの中間部分を補強して両アウトリガ
の車幅方向の撓みを防止することもできる。
【0109】また、請求項4の発明によると、後端アウ
トリガが車体フレームの後端を支持するため、車体後方
の転倒安定性を高めることができるだけでなく、重量の
大きいエンジンの自重を有効に支持することができる。
【0110】また、車体フレームの後方部分の剛性をあ
まり大きくしなくても良いため、フレームに使用する鋼
材の重さを削減することができ、車体重量を軽減するこ
とができる。
【0111】この場合、請求項5の発明によると、後端
フレームの剛性を低いものとすることで、車体重量を軽
減することができる。
【0112】さらに、後端フレームを他の車体フレーム
の部分より緩やかな制約の下で設計することができ、よ
り最適なフレーム構造とすることができる。
【0113】また、請求項6の発明によると、後端アウ
トリガを効率的に配置することができるだけでなく、後
端フレームの補強機能を後端アウトリガが果たすことが
できる。
【0114】また、後端フレームから後端アウトリガが
はみ出ることがないため、クレーン走行時の最小旋回半
径を増加させるという不都合もない。
【0115】一方、請求項7の発明によると、車体フレ
ームを各部分の制約条件(ホイール操舵時の車体フレー
ムとの干渉、車体フレームの撓み強度)に応じた最適な
フレーム構造とすることができるため、車体フレームの
剛性を十分にとった上で、車体フレームの重量を軽減す
ることができる。
【0116】また、中間アウトリガを中間フレームに取
付けて支持することによって中間フレームの強度的な制
約を緩和することができる。
【0117】さらに、請求項8の発明によると、連結フ
レームと中間アウトリガによってトラクタへの連結作業
ができるため、連結作業が極めて簡単になる。また、ク
レーン作業用の中間アウトリガを利用できるため、余分
な装置コストがかからない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるホイ−ルクレ−
ンの搬送準備または待機状態を示す側面図である。
【図2】同ホイールクレーンの下部走行体の模式的平面
図である。
【図3】同ホイ−ルクレ−ンをトラクタによって牽引搬
送すべく中間アウトリガを伸長させた状態の側面図であ
る。
【図4】同ホイールクレーンにおける車体フレームの車
長方向の曲がり状態を示す模式図である。
【図5】伸長させたアウトリガの車幅方向の曲がり状態
を示す模式図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかるホイールクレー
ンの図1相当図である。
【図7】同図2相当図である。
【図8】同図3相当図である。
【符号の説明】
11 下部走行体 12 上部旋回体 13 車体フレーム 14 前輪 15 中間輪 16 後輪 17 前部アウトリガ 18 中間アウトリガ 19 後部アウトリガ 20 連結フレーム 24 旋回ターレット 27 後端アウトリガ 33 ブーム 40 トラクタ 41 前部フレーム 42 中間フレーム 43 後部フレーム 44 後端フレーム 15A,15A 前後両側の中間輪

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体と、この下部走行体の車体フ
    レーム上に旋回ターレットを介して旋回自在に搭載され
    た上部旋回体とから成り、この下部走行体は、複数の車
    輪と、クレーン作業時にクレーン全体を持ち上げ支持す
    る複数のアウトリガが上記車体フレームに設けられてな
    るホイールクレーンにおいて、上記車輪として、上記車
    体フレームの前部下方の左右両側に前輪が設けられると
    ともに、この前輪との間にアウトリガを設置し得る間隔
    を置いて車体フレームの中間部下方の左右両側に中間
    輪、この中間輪との間にアウトリガを設置し得る間隔を
    置いて後部下方の左右両側に後輪がそれぞれ設けられ、
    上記アウトリガとして、上記前輪の前方に前部アウトリ
    ガ、前輪と上記中間輪との間に中間アウトリガ、中間輪
    と上記後輪との間に後部アウトリガがそれぞれ左右一対
    ずつ設けられてなることを特徴とするホイールクレー
    ン。
  2. 【請求項2】 中間輪が、前輪と後輪との間において前
    後両側に設けられたことを特徴とする請求項1記載のホ
    イールクレーン。
  3. 【請求項3】 中間アウトリガが、車幅方向に伸縮不能
    または微小量伸縮可能に構成されたことを特徴とする請
    求項1または2記載のホイールクレーン。
  4. 【請求項4】 車体フレームにおける後部アウトリガの
    さらに後方に、エンジンと後端アウトリガが配置された
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のホ
    イールクレーン。
  5. 【請求項5】 車体フレームの後端に後端フレームが取
    付けられ、この後端フレームの車幅方向の中央部分に後
    端アウトリガが取付けられ、後端フレームの上方にエン
    ジンが載置されたことを特徴とする請求項4記載のホイ
    ールクレーン。
  6. 【請求項6】 後端アウトリガが、左右両側の後輪の間
    に配置されたことを特徴とする請求項4または5記載の
    ホイールクレーン。
  7. 【請求項7】 車体フレームが、前部アウトリガが取付
    けられた前部フレームと、旋回ターレットが取付けられ
    た中間フレームと、後部アウトリガが取付けられた後部
    フレームとを有し、中間アウトリガが上記中間フレーム
    に取付けられたことを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れかに記載のホイールクレーン。
  8. 【請求項8】 車体フレームの前部に連結フレームが設
    けられ、牽引用トラクタとの連結時に、中間アウトリガ
    によって前輪が路面から浮き上がるようにクレーンを持
    ち上げた状態で上記連結フレームをトラクタに連結しう
    るように構成されたことを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれかに記載のホイールクレーン。
JP5158099A 1998-03-10 1999-02-26 ホイ―ルクレ―ン Pending JPH11335080A (ja)

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JP5158099A JPH11335080A (ja) 1998-03-10 1999-02-26 ホイ―ルクレ―ン

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JP5859398 1998-03-10
JP10-58593 1998-03-26
JP10-79659 1998-03-26
JP7965998 1998-03-26
JP5158099A JPH11335080A (ja) 1998-03-10 1999-02-26 ホイ―ルクレ―ン

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009208959A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Kato Works Co Ltd ホイールクレーン

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