JPH11334057A - インク・ジェット・プリンタ及びそのオフセット・プリント方法 - Google Patents

インク・ジェット・プリンタ及びそのオフセット・プリント方法

Info

Publication number
JPH11334057A
JPH11334057A JP11107247A JP10724799A JPH11334057A JP H11334057 A JPH11334057 A JP H11334057A JP 11107247 A JP11107247 A JP 11107247A JP 10724799 A JP10724799 A JP 10724799A JP H11334057 A JPH11334057 A JP H11334057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
receiving medium
nip
final receiving
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11107247A
Other languages
English (en)
Inventor
Michael F Deily
マイケル・エフ・デイリー
Ronald F Burr
ロナルド・エフ・バー
Donald R Titterington
ドナルド・アール・ティッターリントン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tektronix Inc
Original Assignee
Tektronix Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/062,521 external-priority patent/US6196675B1/en
Application filed by Tektronix Inc filed Critical Tektronix Inc
Publication of JPH11334057A publication Critical patent/JPH11334057A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 最終受け媒体11上にプリントしたインク画像
の堆積の高さを下げて、高速プリントを可能にする。 【解決手段】 プリント・ヘッド12がインク画像を最終
受け媒体11上に形成し、第1ニップ32が、中間転写面に
インク滴を噴射して、この中間転写にインク画像を形成
する。第1ニップ32は、最終受け媒体に第1圧力を加え
てインク画像をこの受け媒体に転写する。第2ニップ39
は、最終受け媒体に第2圧力を加えてインク画像を最終
受け媒体内に溶融する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、インク・
ジェット・プリント・システム(プリンタ;プリント装
置)においてインク画像を溶融する装置及び方法に関
し、特に、画像転写作用及び画像溶融作用を分離して、
インク画像を媒体内に良好に溶融する装置及び方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】インク・ジェット・プリントでは、プリ
ント・ヘッド内のオリフィスからインク滴を受け媒体に
噴射して、画像を形成している。この画像は、一般にピ
クセルと呼ばれているインク滴の位置のグリット状パタ
ーンで構成されている。この画像の分解能は、単位イン
チ当たりのインク滴、即ち、ドットの数(dot per inc
h:dpi)で表され、一般的な分解能は、300dp
i及び600dpiである。
【0003】インク・ジェット・プリント・システム
(プリンタ)は、一般に、直列プリント・アーキテクチ
ャ又はオフセット・プリント・アーキテクチャのいずれ
かを用いている。典型的な直接プリント・システムで
は、プリント・ヘッドの噴射口からインクを直接的に最
終受け媒体(サブストレート)に噴射している。オフセ
ット・プリント・システムでは、画像は、中間転写面
(予備受け表面)上に形成された後、最終受け媒体に転
写される。この中間転写面は、ドラムの如き支持表面上
に供給された液体層の形式でもよい。プリント・ヘッド
は、インクを中間転写面上に噴射して、その上にインク
画像を形成する。インク画像が完全に付着(deposit)
されると、最終受け媒体が中間転写面と接触して、イン
ク画像が最終受け媒体に転写される。
【0004】本願出願人に譲渡されたアメリカ合衆国特
許第5389958号「画像形成処理」(特公平6−2
93178号に対応)(以下、958特許という)は、
相変化インクを用いる間接、即ち、オフセット・プリン
トのアーキテクチャの一例を示している。アプリケータ
装置内に収容されたウイック(芯)パッドにより、中間
転写面が供給される。画像を形成する前に、アプリケー
タを持ち上げ、回転ドラムに接触させて、液体中間転写
面を供給、即ち、満たす。
【0005】液体中間転写面が供給されると、アプリケ
ータが引っ込み、プリント・ヘッドがインク滴を噴射し
て、液体中間転写面上にインク画像を形成する。インク
は、その固体状態から溶融される。ドラムが回転を持続
している間に、影響を受けやすい固体中間状態に冷却さ
せることにより、液体中間転写面上にインク画像が凝固
する。画像形成が完了すると、転写ローラが移動してド
ラムに接触し、このローラと、中間転写面/ドラムの曲
面(弓状面)との間に、加圧転写ニップを形成する。次
に、シート状媒体の如き最終受け媒体を転写ニップに供
給し、インク画像を最終受け媒体に転写する。
【0006】許容できる画像転写及び最終画像品質を得
るために、圧力及び温度の適切な組合せを最終受け媒体
状のインク画像に適用しなければならない。圧力ローラ
の好適実施例は、958特許に記載された実施例と類似
したオフセット・インク・ジェット・プリント装置に用
いられたものである。この実施例において、最終受け媒
体は、約63℃の好適温度に予熱されており、転写ニッ
プの圧力は、好ましくは約1150psi(7929k
Pa)である。(なお、1psi=0.0703kg/
cm2であり、1Pa=1Nm-2である。また、psi
は、ポンド/平方インチであり、Paは、ニュートン
(N)/m2であり、Nは、kg×m/s2であり、sは
秒である。)さらに、転写ニップを通過する最終受け媒
体の速度は、約5インチ/秒(13cm/秒)である。
【0007】カラー・プリント・システムにおいて、最
終受け媒体上のインク画像は、1次色(原色)及び2次
色を形成する個別のインク滴により構成されている。1
次色及び/又は2次色は、互いの頂部に配置された2個
以上のインク滴を含んでもよい。画像転写過程におい
て、インク画像は、ドラムから最終受け媒体に転写され
る。インク画像の部分が最終受け媒体内に溶融し、プレ
スされる(押し込まれる)。最終受け媒体の表面上に残
ったインク部分の高さを、「インク堆積の高さ(ink pi
le height)」と呼ぶ。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】画像のインク堆積の高
さは、画像の「見た目」に影響する。一般的には、イン
ク堆積の高さが低いと、画像の外観は、商用の輪転印刷
機で作成した画像と非常に似ているので、低いインク堆
積が好ましい。また、このインク堆積の高さは、ユーザ
が画像上に書き込みを行う際の特性にも影響する。イン
ク堆積の高さが1×10-3インチ(25.4×10-3m
m)以上に達する画像においては、しばしば筆記用具の
先端がインクの「堆積」に溝を作ってしまう。これは、
ボール・ペンからの筆記インクの流れを邪魔したり、鉛
筆の芯が最終受け媒体(受けサブストレート)に接触し
て印をつけることがうまくいかない。さらに、プリンタ
に用いたインクの成分に応じて、インク堆積の高さによ
り、受け媒体が複写機の自動原稿送り装置でうまく移動
しない。
【0009】上述の958特許に記載のプリンタの如き
従来のオフセット相変化インク・ジェット・プリンタに
おいては、最終受け媒体上の画像におけるインク堆積の
高さは、単一ピクセルの1次色における約1×10-5イ
ンチから、完全に埋まった2次色における約1×10-3
インチまでの範囲である。直接プリント処理及び水性ベ
ースのインクを用いた液体インク・ジェット・プリンタ
は、インク堆積の高さが1×10-5インチ未満で無視で
きる画像を形成する。
【0010】958特許に関して上述した画像転写処理
において、この転写処理における高い温度及び圧力は、
一般に、インク堆積の高さを低くする。しかし、転写処
理における高い圧力は、圧力ローラ、支持面又はドラ
ム、及びその他のプリンタ構成要素の負荷を増やす。こ
れにより、これら構成要素の摩損が加速され、プリント
装置の最高プリント速度を制限する傾向にある。ニップ
の温度が上昇すると、二重プリントが阻止され、インク
画像を部分的に溶融し、不鮮明にする。画像転写処理を
連続的に行うオフセット・プリント・システムでは、こ
れらの望ましくない影響が大きくなる。すなわち、支持
面又はドラムが連続的な負荷の下におかれ、ニップの高
い温度が維持される。
【0011】よって、インク画像堆積の高さを下げ、高
速プリントを可能にし、転写ニップ圧力を低下させ、従
来のその他の欠点を克服した画像溶融システムが求めら
れている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の概念の1つは、
インク・ジェット・プリント・システム(プリンタ)に
おいて、画像を溶融する装置及び関連した方法を提供す
ることである。本発明の他の概念は、インク画像を媒体
内に良好に溶融するために、画像転写動作及び溶融動作
を別々にした装置及び方法を提供することである。
【0013】本発明の特徴の1つは、本発明の装置及び
方法が、別々になった画像転写動作及び溶融動作を用い
て、高速プリントを可能にした点である。本発明の他の
特徴は、溶融動作を用いて、最終受け媒体にコーティン
グを施すことである。本発明の更に他の特徴は、本発明
の装置及び方法が、インク堆積の高さが7×10-4イン
チ(0.0178mm)以下の画像を形成できることで
ある。
【0014】本発明の利点は、本発明の装置及び方法
が、画像転写動作における圧力を低くして、ドラム及び
転写ローラの負荷を減らせることである。本発明の他の
利点は、本発明の装置及び方法が、画像のインク堆積の
高さを減らして、画像の耐久性を良好にし、書き込みし
やすくしたことである。
【0015】上述及びその他の概念、特徴及び利点を達
成するために、本発明の装置及び方法は、インク・ジェ
ット・プリント・システムにおいて、画像溶融を改善し
ている。最終受け媒体(サブストレート)が転写ニップ
(第1ニップ)を通過して、インク画像が最終受け媒体
に転写される。これら最終受け媒体及びインク画像が溶
融ニップ(第2ニップ)を通過する。この溶融ニップ
は、インク画像を最終受け媒体内に溶融させる。画像転
写動作及び溶融動作を分離することにより、プリント速
度を犠牲にすることなく、画像溶融を改善できる。2次
溶融動作により、画像転写処理の圧力を下げることがで
きるので、ドラム及び転写ローラの負荷も減らせる。さ
らに、この2次溶融動作を用いて、転写された画像に補
助的なコーティングを適用できる。
【0016】なお、画像転写ステップで用いるニップ圧
力は、一般に、約13.79×106Pa(2000p
si)未満であり、好ましくは、約5.52×106P
a(800psi)未満であり、より好ましくは、約6
9×103Pa(10psi)から約4.83×106P
a(700psi)であり、更に一層好ましくは、約6
89×103Pa(100psi)から約4.14×1
06Pa(600psi)であり、最適には、約1.3
8×106Pa(200psi)から約4.14×106
Pa(600psi)である。
【0017】画像溶融ステップで用いるニップ圧力は、
一般に、約27.58×106Pa(4000psi)
未満であり、好ましくは、約2.76×106Pa(4
00psi)から約13.79×106Pa(2000
psi)であり、より好ましくは、約3.45×106
Pa(500psi)から約6.89×106Pa(1
000psi)であり、最適には、約4.14×106
Pa(600psi)から約6.89×106Pa(1
000psi)である。
【0018】本発明の更に別の概念は、添付図を参照し
た好適実施例に関する以下の説明から明らかになろう。
理解できる如く、本発明は、他の異なる実施例によって
も実現でき、本発明の要旨を逸脱することなく、その細
部において種々の変更が可能である。よって、添付図及
び以下の説明は、本発明を単に限定するのみではなく、
本発明を理解するためのものである。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による2次溶融方
法及び装置を用いた、多数のプリント・ヘッドを有する
オフセット型、即ち、間接型インク・ジェット・プリン
ト装置10を示す。このプリント装置10は、本願出願
人に譲渡されたアメリカ合衆国特許出願第09/045
216号「高速画像形成に適する相変化インク・プリン
ト・アーキテクチャ」(特願平11−68873号に対
応)(以下、216号特許出願という)にも記載されて
いる。
【0020】本発明の溶融方法及び装置の好適実施例に
関する以下の説明は、多数のプリント・ヘッドを有する
オフセット・プリント装置である。しかし、本発明の装
置及び方法は、インクを受け媒体に直接噴射する直接プ
リントの如き異なる画像形成技術及び/又はアーキテク
チャを用いる種々の他の形式のプリント装置にも適用で
きることが理解できよう。よって、以下の説明は、本発
明の一実施例を説明するものである。
【0021】図1は、本発明の方法及び装置を用いた多
数プリント・ヘッドのオフセット・インク・ジェット・
プリント装置を示す図である。この図1において、画像
形成装置(インク・ジェット・プリント装置/プリン
タ)10は、オフセット・プリント処理を用いて、最終
受けサブストレート(媒体)上に、画像形成法により、
複数のインク滴を配置(定着)する。好適な実施例にお
いて、装置10は、支持面であるドラム14の周囲に位
置決めされた16個のプリント・ヘッド・モジュール1
2A〜12N、12P及び18Qを具えている。図2
は、液体中間転写面(予備受け表面)9から最終受け媒
体(サブストレート)へのインク画像の転写を説明する
拡大図である。図2において、プリント・ヘッドは、ド
ラム14上の中間転写面9に溶けて液体状態になった噴
射インク滴23、25を変調する。中間転写面9は、好
ましくは液体の層であり、この場合、ドラム14をアプ
リケータ・アセンブリ16(図1参照)に接触させて液
体層をドラム14に形成している。この中間転写面に使
用できる適切な液体には、水、フッ素化オイル、グリコ
ール、界面活性剤、鉱油、シリコン油、機能油(functi
onal oil)、及びこれらの組み合わせである。好適な液
体は、アミノ・シリコン油である。
【0022】図1に示す如く、アプリケータ・アセンブ
リ16は、液体タンク18と、液体を供給する吸い上げ
パッド20と、ドラム14の表面上の液体を確実に計量
する計量ブレード22とを具えている。吸い上げパッド
20は、好ましくは、比較的滑らかな表面を有する任意
の適切な不織布合成織物から形成されている。好適な構
成では、ポリエステル・フェルトの如き多孔支持材料の
頂部に設けられた滑らかな吸い上げパッド20を用いて
いる。この吸い上げパッドには、BMPコーポレーショ
ンからのBMPプロダクトであるNR90及びPE11
00−ULの両方が利用可能である。計量ブレード22
は、液体の厚さを、約0.025ミクロンから約60ミ
クロン、より好適には、約0.05ミクロンから約10
ミクロンとする。連続的に画像形成及びプリントをでき
るようにするために、吸い上げパッド20及びブレード
22は、ドラム14と連続的に接触している。液体タン
ク18に、独立した液体供給システム(図示せず)から
液体を供給して、液体の供給がとぎれないようにしても
よい。
【0023】弓状支持面は、図1に示すようにドラム1
4の形式でもよいし、その代わりに、ベルト、織物、プ
ラテン、又は他の適切な設計の支持面でもよい。ドラム
14の表面である支持面は、任意的適切な材料から形成
できる。この材料には、アルミニウム、ニッケル又は鉄
のホスファートなどである金属;フルオロエラストマ、
過フルオロエラストマ、シリコン・ゴム及びポリブタジ
エンなどのエラストマ;ポリフェニレンスルフィドで装
填されたポリテトラフルオロエチレンなどのプラスチッ
ク;ポリエチレン、ナイロンなどの熱プラスチック;ア
セタールやセラミクスなどのFEP熱硬化樹脂がある
が、これらに限定されるものではない。好適な材料は、
アルマイト(陽極処理アルミニウム)である。
【0024】図1及び図2において、液体又は溶解した
インクは、プリント・ヘッド・モジュール12A〜12
N、12P及び12Qからドラム14上の中間転写面9
に噴射されて、その上にインク画像えお形成する。最終
受け媒体11は、予熱器30を通過して、ドラム14及
び転写ローラ34の間に形成された転写ニップ(第1ニ
ップ)32を入る。予熱器30は、最終受け媒体11
を、約50゜Cから約100゜Cの間の温度、好適には
約70゜Cに予め加熱する。好適実施例において、転写
ローラ34は、金属のコア、好ましくは、スチールのコ
アで、固さが40−50ショアー・ディー・レーティン
グ(Shore D rating)のエラストマ被覆15で覆われて
いる(図2)。適切なエラストマ被覆材料には、シリコ
ン、ウレタン、ニトリル、エチレン・プロピレン三量体
(EPDM)、及びその他の適切な樹脂材料がある。図
2において、ローラ34のエラストマ被覆15が最終受
け媒体11とその裏側で接触して、中間転写面9の露出
面からインク画像が転写される。詳細に後述する如く、
最終受け媒体11がニップ32を通過すると、この最終
受け媒体11は、付着されたインク画像側に加圧され
て、このインク画像が最終受け媒体11に転写される。
【0025】インク画像及び最終受け媒体11の温度
と、最終受け媒体の転写ニップ32内での滞在時間との
組み合わせにおいて、転写ニップ32内のインク画像/
最終受け媒体11に加わる圧力は、インク画像を最終受
け媒体11に完全に転写するのに充分でなければならな
い。図2は、インク画像を形成するインク滴23、2
5、27、29が最終受け媒体11に転写される際のシ
ーケンスを概略的に示している。好適実施例において、
ドラム14及び転写ローラ34の長さは、約14インチ
(35cm)である。また、転写ニップ32の幅は、約
0.020インチ(0.508mm)及び約0.140
インチ(3.553mm)の間であり、より好適には、
約0.070インチ(1.777m)及び約0.090
インチ(2.28mm)の間である。ドラム14と接触
する転写ドラム34に加わる力は、約100lbf(l
bfは、ポンド・フォースで、psiに対応。100l
bfは、445N(ニュートン)に相当)及び約800
lbf(3558N)の間であり、より好適には、70
0lbf(3114N)である。よって、転写ニップ3
2の幅が0.090インチ(2.28mm)の場合、好
適なニップ圧力は、約556psi(3.83×106
Pa)である。
【0026】再び図1を参照する。ドラム14の表面上
の液体中間転写面9と、その上に付着されたインク画像
は、適切な加熱装置(ヒータ)28により所定温度範囲
内に維持される。加熱装置28は、図示の如く配置され
た放熱ヒータでもよいし、ドラム14内に配置されたも
のでもよい。加熱装置28は、ドラム14/液体中間転
写面9の温度を、周囲温度から、約25゜C及び約10
0゜C以上の間に上昇させる。この温度は、中間転写面
9に用いる液体の正確な特性、インク画像を形成するイ
ンクの構成要素、プリント処理の他のパラメータに依存
する。中間転写面としてアミノ・シリコン・オイルを用
い、後述の好適なインクを用いた場合、ドラム14/液
体中間転写面9のより好ましい温度範囲は、約45゜C
から約90゜Cの間であり、最適な温度は、約65゜C
である。
【0027】好適な実施例において、プリント装置10
に相変化インクを用いる。相変化インクは、初め固体状
態であるが、温度を約85゜Cから約150゜Cに上昇
させる熱エネルギーを供給することにより、溶融状態に
変化する。溶融したインクは、プリント・ヘッド・モジ
ュール12A〜12N、12P及び12Qのノズル42
から液体中間転写面9の露出面にラスタ形式で供給す
る。インクが中間温度に冷えて、展性状態に凝固する
と、このインクは、転写ニップ32を介して最終受け媒
体11の表面に転写される。この中間温度は、インクが
展性状態に維持される温度であり、約30゜C及び約8
0゜Cの間であり、好ましくは、約65゜Cである。
【0028】好ましくは、インク画像を形成するのに用
いるインクの流体及び機構的な特徴は、100ppm
(ppm:1分間当たりのプリント枚数)以上の高速度
で間接プリントを行うのに必要なパラメータを満足す
る。特に、溶融状態におけるインクの粘性は、中間転写
面9にインクを供給するのに用いるプリント・ヘッド・
モジュールの要求に一致しなければならない。溶融イン
クの粘性は、固体としてのインクの他の物理的及び流動
学的特性、例えば、降伏強さ、硬度、弾性率、損失弾性
率、弾性率に対する損失弾性率の比、延性などにに対し
て最適化されなければならない。さらに、転写に適する
展性状態に達するのに、中間転写面9/ドラム14上の
溶融インク滴に必要な硬化時間は、所望プリ速度を維持
するのに充分なだけ短くなければならない。
【0029】好適な相変化インクは、相変化インクと相
溶性のある着色料と混合した相変化インク・キャリッジ
成分で構成される。より限定的には、好適な相変化イン
ク・キャリッジ成分は、(1)少なくとも1つのウレタ
ン樹脂;及び/又は(2)少なくとも1つの混合ウレタ
ン/ウレア樹脂;及び(3)少なくとも1つのモノアミ
ド;及び(4)少なくとも1つのポリエチレン・ワック
スを具える。好適な相変化インクに関するより詳細な情
報は、例えば、本願出願人に譲渡され1998年1月2
6日に出願されたアメリカ合衆国特許出願第09/01
3410号「ウレタン樹脂、混合ウレタン/ウレア樹
脂、モノアミド及びポリエチレン・ワックスの化合物を
包含する相変化インク配合物」(特願平11−1485
9号に対応)に記載されている。
【0030】種々の成分を有する多くの他の形式の相変
化インクを、本発明の方法及び装置を実施しているプリ
ント装置10に使用できることが理解できよう。適切な
別の相変化インクは、例えば、アメリカ合衆国特許第4
889560号(特公平4−74193号に対応)やア
メリカ合衆国特許第5372852号などにも記載され
ている。これら特許に開示された相変化インクは、1つ
以上の脂肪酸アミド含有物質を有する相変化インク・キ
ャリッジ成分、好ましくは、モノアミド・ワックス及び
テトラ・アミド樹脂、1つ以上の粘着付与剤、1つ以上
の柔軟剤、1つ以上の抗酸化剤と共に、相溶性着色剤を
含有する。
【0031】図1を参照する。本発明の重要な観点にお
いては、最終受け媒体11が転写ニップ32を通過し、
インク画像が最終受け媒体に転写された後、転写ニップ
34の下流にある2次溶融ニップ(第2ニップ)39に
最終受け媒体11を通過させることにより、インク画像
を最終受け媒体11内に溶融する。本発明による2次溶
融動作を説明する図3において、転写ニップ32を通過
後、最終受け媒体11及びインク画像は、溶融予熱器5
0により、約50゜C及び約100゜Cの間、より好ま
しくは約65゜C及び約70゜Cの間の温度まで加熱さ
れる。次に、最終受け媒体11は、2次溶融ニップ39
を通過する。
【0032】第1溶融ローラ36及び第2溶融ローラ3
8により、2次溶融ニップ39を形成する。第1及び第
2放熱ヒータ37及び41を用いて、第1及び第2溶融
ローラ36及び38を所定の温度範囲内に夫々維持す
る。第1及び第2IR(赤外線)熱電対35及び55
は、第1及び第2溶融ローラ36及び38の温度を夫々
モニタする。好ましくは、第1及び第2溶融ローラ36
及び38は、約50゜C及び約100゜Cの間に、より
好ましくは、約65゜C及び約70゜Cの間に維持され
る。
【0033】第1溶融ローラ36を駆動して、ドラム1
4と同じ速度で回転させる。好適実施例において、第1
溶融ローラ36は、スチールの如き金属から製作され、
溶融ニップ39内に充分に堅い接触領域を設ける。第2
溶融ローラ38は、受動ローラであり、動力が加えられ
た第1溶融ローラ36に接触して駆動される。好適に
は、第2ローラ38は、固い内部コア52と、デュロメ
ータ(硬度測定計)で約85ショアーA(Shore A)の
エラストマ外側層54とを有する。適切なエラストマ被
覆材料には、シリコン、ウレタン、ニトリル、EPDM
(エチレン・プロピレン三量体)、及びその他の適切な
弾性材料がある。
【0034】第2溶融ローラ38を偏倚させて、第1溶
融ローラ36に接触させ、溶融ニップ39を形成する。
好適実施例において、第2溶融ローラ38の各端部は、
可動リンケージ(リンク機構)に取り付けれ、このリン
ク機構は、2個の空気シリンダ58により動かされる。
リンク機構の部分56及び空気シリンダ58を概略的に
図3に示す。第2溶融ローラ38を第1溶融ローラ36
に偏倚させる他の手段を用いてもよく、これら手段に
は、限定するものではないが、ソレノイド、モータ、油
圧シリンダがあることが理解できよう。
【0035】本発明の重要な観点において、2次溶融ニ
ップ39内の圧力及び温度は、転写ニップ32内の圧力
及び温度と協動して、最終受け媒体11内にインク画像
を溶融し、最終画像におけるインク堆積の高さを改善す
る(低くする)。好適実施例において、第2溶融ローラ
38を第1溶融ローラ36に接触させる力は、約400
lbf(1779N)及び約2000lbf(8896
N)の間であり、好ましくは、約720lbf(320
3N)である。溶融ニップ39の好適な幅は、約0.0
35インチ(0.888mm)及び約0.150インチ
(3.807mm)の間であり、より好適には、約0.
085インチ(2.157mm)及び約0.100イン
チ(2.538mm)の間である。第1及び第2溶融ロ
ーラ36及び38の好適な高さは、約14インチ(35
cm)である。よって、0.085インチ(2.157
mm)の幅の溶融ニップにとって、好適なニップ圧力
は、約605psi(4.17×106Pa)である。
【0036】上述の如く、溶融予熱器60は、最終受け
媒体11及びインク画像を、約65゜C及び約70゜C
の間の好ましい温度まで加熱する。プリント装置10の
好適な動作において、転写ニップ32及び2次溶融ニッ
プ39を通過する最終受け媒体11の速度は、好ましく
は、約15インチ/秒(ips)(38mm/秒)であ
る。さらに利点として、また、本発明の重要な概念とし
て、上述した圧力、温度及び媒体速度の好ましい組み合
わせにより、2次溶融ニップ39は、インク画像を最終
受け媒体11内に溶融して、インク堆積の高さを約7×
10-4インチ(0.0178mm)以下にできる。イン
ク堆積の高さが7×10-4インチ以下の画像は、インク
堆積の高さが7×10-4インチよりも高くなる従来のイ
ンク・ジェット・プリンタによる画像と比較して、改善
されていることが判る。さらに、インク堆積の高さが7
×10-4インチ以下の画像では、書込みが改善され、自
動原稿送り機構を一層効果的に通過できる。
【0037】本発明の他の重要な利点においては、イン
ク画像を転写し溶融する分離したニップを用いることに
より、転写ニップは、低い圧力及び温度を利用できる。
さらに好ましことには、転写ニップ32内の圧力が低い
ので、画像処理期間中に、転写ローラ34は、ドラム1
4上に一層小さな力を加える。これにより、ドラム14
と、プリント・ヘッド・モジュール12A〜12N、1
2P及び12Qとの間の特にY軸方向におけるミスアラ
イメントの原因となる転写ローラ34の位置エラーの可
能性を下げる。この方法において、本発明によれば、画
像品質を一層均一にできる。この利点は、上述したプリ
ント装置10の如く、同時且つ連続的に画像形成、転写
及び溶融を行うプリント・システムにおいて特に重要で
ある。このシステムにおいて、ドラム14は、転写ロー
ラ34から負荷が一定であり、ドラムの負荷が低下する
ので、ドラム要素の摩耗を大幅に軽減できると共に、ド
ラムの回転に必要な電力を大幅に軽減できる。
【0038】本発明の好適実施例について上述したが、
本発明の要旨を逸脱することなく、材料、部品の配置、
各処理において、種々の変形、変更が可能である。例え
ば、上述の好適実施例では、相変化インクを用いるマル
チ・プリント・ヘッド・インク・ジェット・プリンタに
関連して説明したが、他の型式のインク・ジェット・プ
リント・アーキテクチャや、水性ベース・インク及び溶
液型インクの如き他の型式のインクによっても実現でき
ることが理解できよう。
【0039】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、転写ニッ
プと溶融ニップとを別々にして、確実にインク画像の堆
積の高さを下げることができる。よって、プリントした
インク画像の耐久性が改善され、その後の取り扱い(最
終受け媒体への書込みや、複写機への自動原稿供給な
ど)が容易となる。また、転写ニップの圧力を下げるこ
とができるので、ドラムや転写ローラの負荷を減らせ、
高速プリントが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法及び装置を用いた多数プリント・
ヘッドのオフセット・インク・ジェット・プリント装置
を示す図である。
【図2】液体中間転写面から最終受け媒体(サブストレ
ート)へのインク画像の転写を説明する拡大図である。
【図3】本発明による2次溶融動作の説明図であり、溶
融ニップを通過する最終受け媒体を示している。
【符号の説明】
9 中間転写面(予備受け表面) 10 インク・ジェット・プリンタ 12 プリント・ヘッド・モジュール 14 ドラム 30 予熱器 32 転写ニップ(第1ニップ) 34 転写ローラ 36 第1溶融ローラ 37 放熱ヒータ 38 第2溶融ローラ 39 2次溶融ニップ(第2ニップ) 41 放熱ヒータ 50 予熱器 56 リンク機構 58 空気シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロナルド・エフ・バー アメリカ合衆国 オレゴン州 97070 ウ ィルソンビル サウス・ウェスト フレン チ・グレン・コート 11442 (72)発明者 ドナルド・アール・ティッターリントン アメリカ合衆国 オレゴン州 97062 ト ゥアラティン サウス・ウェスト サイレ ッツ・ドライブ 10185

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク・ジェット・プリンタ用オフセッ
    ト・プリント方法であって、 (a)予備受け表面上にインク画像を形成し、 (b)最終受け媒体を約50℃及び約100℃の間の温
    度に予熱し、 (c)上記最終受け媒体を第1ニップに通過させ、 (d)上記第1ニップ内の上記最終受け媒体に第1圧力
    を加えて、上記インク画像を上記最終受け媒体に転写
    し、 (e)上記最終受け媒体を第2ニップに通過させ、 (f)上記第2ニップ内の上記最終受け媒体に第2圧力
    を加えて、上記インク画像を上記最終受け媒体内に溶融
    することを特徴とするインク・ジェット・プリンタ用オ
    フセット・プリント方法。
  2. 【請求項2】 上記ステップ(f)は、上記インク画像
    を上記最終受け媒体内に溶融して、インクの堆積の高さ
    を約0.0178mm以下にすることを特徴とする請求
    項1のインク・ジェット・プリンタ用オフセット・プリ
    ント方法。
  3. 【請求項3】 インク画像を最終受け媒体上に形成する
    インク・ジェット・プリンタであって、 予備受け表面上にインク滴を噴射して、上記予備受け表
    面上にインク画像を形成するプリント・ヘッドと、 上記予備受け表面及び対向面により形成し、上記最終受
    け媒体を受け、上記最終受け媒体に第1圧力を加えて、
    上記インク画像を上記最終受け媒体に転写する第1ニッ
    プと、 上記最終受け媒体が上記第1ニップを通過した後に、上
    記最終受け媒体を受け、上記最終受け媒体に第2圧力を
    加えて、上記インク画像を上記最終受け媒体内に溶融す
    る第2ニップとを具えたインク・ジェット・プリンタ。
  4. 【請求項4】 上記第2ニップ内で上記最終受け媒体上
    に加えられた上記第2圧力は、インクの堆積の高さを約
    0.0178mm以下にするのに充分な値であることを
    特徴とする請求項3のインク・ジェット・プリンタ。
  5. 【請求項5】 上記第2ニップ内で上記最終受け媒体上
    に加えられた上記第2圧力は、約1779N及び約88
    96Nの間であることを特徴とする請求項4のインク・
    ジェット・プリンタ。
JP11107247A 1998-04-17 1999-04-14 インク・ジェット・プリンタ及びそのオフセット・プリント方法 Pending JPH11334057A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/062,521 US6196675B1 (en) 1998-02-25 1998-04-17 Apparatus and method for image fusing
US09/062,521 1998-04-17

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11334057A true JPH11334057A (ja) 1999-12-07

Family

ID=22043025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11107247A Pending JPH11334057A (ja) 1998-04-17 1999-04-14 インク・ジェット・プリンタ及びそのオフセット・プリント方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11334057A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7419230B2 (en) 2002-03-29 2008-09-02 Olympus Corporation Test chart geometrical characteristic analysis system geometrical characteristic analysis method printer and ink-jet printer
JP2016013542A (ja) * 2014-06-23 2016-01-28 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 多孔性基板内に疎水性構造を形成するためのシステムおよび方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7419230B2 (en) 2002-03-29 2008-09-02 Olympus Corporation Test chart geometrical characteristic analysis system geometrical characteristic analysis method printer and ink-jet printer
JP2016013542A (ja) * 2014-06-23 2016-01-28 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 多孔性基板内に疎水性構造を形成するためのシステムおよび方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6196675B1 (en) Apparatus and method for image fusing
EP0938974B1 (en) Phase change ink printing architecture suitable for high speed imaging
EP2011659B1 (en) INK-Jet printer using phase-change INK printing on a continuous web
US5777650A (en) Pressure roller
EP1719622B1 (en) Offset printing apparatus
US7407278B2 (en) Phase change ink transfix pressure component with single layer configuration
US7682014B2 (en) Apparatus for media preheating in an ink jet printer
US6494570B1 (en) Controlling gloss in an offset ink jet printer
US6390617B1 (en) Image forming apparatus
EP0694388B1 (en) Method and apparatus for controlling phase-change ink jet print quality factors
JP2013103498A (ja) インクジェットプリンタの内部支持部を備えた受像部材
US7325917B2 (en) Phase change ink transfix pressure component with three-layer configuration
JP2005096468A (ja) インク・ジェット・プリンタ用オフセット・プリント方法及びインク・ジェット・プリンタ
EP1666269B1 (en) Method and apparatus for mounting an inkjet printhead
US5821956A (en) Method to improve solid ink output resolution
JPH11334057A (ja) インク・ジェット・プリンタ及びそのオフセット・プリント方法
EP0938975B1 (en) Apparatus and method for image fusing
US20140028747A1 (en) System and Method for Spreading Ink on a Media Web
JPH0976485A (ja) インクジェット記録装置
US20100236438A1 (en) Method for skewing printer transfix roll
US7014897B2 (en) Imaging member having a textured imaging surface and a phase change ink image producing machine having same
US6840615B2 (en) Imaging surface field reconditioning method and apparatus
JP3412447B2 (ja) 記録装置
JPH1170679A (ja) 印刷方法及び印刷装置
JPH06270390A (ja) 封蝋押印機能を具備した印字装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040305

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040324

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041005