JPH11330814A - 誘電体共振器およびそれを用いた誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサ、通信機装置、ならびに誘電体共振器の製造方法 - Google Patents

誘電体共振器およびそれを用いた誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサ、通信機装置、ならびに誘電体共振器の製造方法

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JPH11330814A
JPH11330814A JP12885598A JP12885598A JPH11330814A JP H11330814 A JPH11330814 A JP H11330814A JP 12885598 A JP12885598 A JP 12885598A JP 12885598 A JP12885598 A JP 12885598A JP H11330814 A JPH11330814 A JP H11330814A
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JP
Japan
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dielectric
conductor
insulating portion
groove
resonator
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JP12885598A
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English (en)
Inventor
Hirotsugu Abe
博次 阿部
Kanji Morimoto
寛二 森本
Toru Kurisu
徹 栗栖
Hiromi Ogura
弘己 小倉
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】細かい加工を排し、簡易かつ安価に製造するこ
とができる誘電体共振器を提供する。 【解決手段】誘電体ブロック11と、該誘電体ブロック11
を貫通するように形成された貫通孔12と、該貫通孔12の
内周面に形成された内導体13と、前記誘電体ブロック11
の開放端面15を除く外表面全面に形成された外導体14
と、前記開放端面15側に形成された溝部20と、該溝部20
に形成され、前記内導体13と接続される接続導体21と、
前記溝部20が至る一つの側面に形成される端子導体22
と、前記溝部20が至る一つの側面上で、前記端子導体22
と前記外導体14とを絶縁する第一絶縁部23と、前記溝部
20が至る一つの側面から該側面と隣り合う両側面にわた
って形成され、前記端子導体22および接続導体21と、前
記外導体14とを絶縁する第二絶縁部24とから構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貫通孔のある筒状
の誘電体ブロックに、一端面を除いて導電層が形成され
た誘電体共振器およびそれを用いたフィルタ、デュプレ
クサ、通信機装置ならびに誘電体共振器の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の誘電体共振器を、図21に基づいて
説明する。従来の誘電体共振器110は、直方体状の誘電
体ブロック111の対向する二端面を貫通するように貫通
孔112が形成されている。貫通孔112が形成された対向す
る二端面のうち一つの端面を除く外表面全面には、Cuメ
ッキなどにより外導体114が形成され、外導体114が形成
されていない端面は、開放端面115となっている。ま
た、貫通孔112の内周面全面にはCuメッキなどにより内
導体113が形成されている。
【0003】開放端面115側においては、貫通孔112から
誘電体ブロック111の側面の一つである実装面116に至る
まで溝部120が形成され、溝部120には接続導体121が形
成されている。誘電体ブロック111の実装面116において
は、接続導体121と連接される端子導体122が形成され、
端子導体122を外導体114と絶縁するために、コ字状の切
り込み125が形成されている。
【0004】このような構造により、従来の誘電体共振
器110は、開放端面115側において端子導体122、接続導
体121が、外導体114と絶縁される。そして、端子導体12
2を入出力電極側に、外導体114をアース電極側にして、
ここでは図示しない回路基板上に表面実装されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の誘電体共振器
は、端子導体と外導体とを絶縁するために、実装面側に
おいてコ字状に誘電体共振器を切削しなければならなか
った。砥石を使用した場合は、砥石をコ字状に移動させ
ねばならず、細かい作業となるため切削時間がかかり、
ひいては製造コストの上昇に繋がっていた。
【0006】また、超音波加工やサンドブラストにより
加工する方法によると、加工設備が高額であるため、製
造コストの上昇に繋がっていた。
【0007】さらに、誘電体共振器の実装面にコ字状の
絶縁部を形成し、その絶縁部で囲まれる部分を端子導体
とする場合、誘電体共振器の実装面は、絶縁部を形成で
きるだけの広い面積が必要となる。また、回路基板への
誘電体共振器の実装を考慮すると、誘電体共振器の端子
導体は、ある程度の幅が必要である。したがって、誘電
体共振器の実装面に、端子導体の幅に加えてコ字上の絶
縁部のための広い面積が必要となるため、誘電体共振器
の小型化に制限が加わるという問題があった。
【0008】本発明の誘電体共振器は、上述の問題を鑑
みてなされたものであり、これらの問題を解決し、製造
コストを低減でき、さらに小型化することができる誘電
体共振器およびそれを用いた誘電体フィルタ、誘電体デ
ュプレクサ、通信機装置ならびに誘電体共振器の製造方
法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の誘電体共振器は、互いに対向する二つの端面
と、該二つの側面に略垂直な側面を有する誘電体ブロッ
クと、該誘電体ブロックの前記対向する二つの端面を貫
通するように形成された貫通孔と、該貫通孔の内周面に
形成された内導体と、前記誘電体ブロックの二つの端面
のうちの一面を除く外表面全面に形成された外導体と、
前記対向する二つの端面のうち、外導体が形成されてい
ない端面側に、前記貫通孔から前記側面のうちの一つの
側面に至るまで形成された溝部と、該溝部に形成され、
前記内導体と接続される接続導体と、前記溝部が至る一
つの側面に形成される端子導体と、前記溝部が至る一つ
の側面上で、前記端子導体と前記外導体とを絶縁する第
一絶縁部と、前記溝部が至る一つの側面から該側面と隣
り合う両側面にわたって形成され、前記端子導体および
接続導体と、前記外導体とを絶縁する第二絶縁部とから
構成される。
【0010】また、請求項2に係る誘電体フィルタは、
複数の前記請求項1記載の誘電体共振器と、入出力端子
電極と、前記複数の誘電体共振器同士を結合させる結合
手段とを含んでなる。
【0011】さらに、請求項3に係る誘電体デュプレク
サは、前記請求項1記載の誘電体共振器と、該誘電体共
振器同士を結合させる結合手段と、入出力端子電極とか
らなる第一誘電体フィルタと、前記請求項1記載の誘電
体共振器と、該誘電体共振器同士を結合させる結合手段
と、入出力端子電極とからなる第二誘電体フィルタと、
前記第一誘電体フィルタおよび前記第二誘電体フィルタ
と接続されるアンテナ端子電極とを含んでなる。
【0012】さらにまた、請求項4に係る通信機装置
は、前記請求項3記載の誘電体デュプレクサと、該誘電
体デュプレクサの少なくとも一つの前記入出力端子電極
に接続される送信用回路と、該送信用回路に接続される
前記入出力端子電極と異なる少なくとも一つの入出力端
子電極に接続される受信用回路と、前記誘電体デュプレ
クサのアンテナ端子電極に接続されるアンテナとを含ん
でなる。
【0013】さらにまた、請求項5に係る誘電体共振器
の製造方法は、互いに対向する二つの端面を貫通する貫
通孔を有し、前記端面のうち一つの端面における前記貫
通孔から、前記対向する二つの端面に略平行な一つの側
面に至る溝部を有する誘電体ブロックを用意する工程
と、前記誘電体ブロックの貫通孔の内周面および外表面
全面に導電層を形成する工程と、前記溝部を有する端面
付近の、前記一つの側面から該側面と隣り合う両側面に
わたって、砥石により前記導電層の形成された誘電体ブ
ロックを切削し、第二絶縁部を形成する工程と、前記一
つの側面において、砥石により前記導電層の形成された
誘電体ブロックを切削し、第一絶縁部を形成する工程
と、前記溝部を有する端面側を、砥石により切削し、開
放端面を形成する工程とを含んでなる。
【0014】さらにまた、請求項6に係る誘電体共振器
の製造方法は、円筒状の側壁部を有し、該側壁部の一方
の開口を小さくするドーナツ状の開口壁部を有する回転
砥石を用いて、前記開口壁部により前記第一絶縁部を形
成すると同時に、前記側壁部の内周面により第二絶縁部
を形成する。
【0015】これらにより、切削時間もあまりかけず
に、簡易な方法で小型化可能な誘電体共振器およびそれ
を用いた誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサ、通信機
装置ならびに誘電体共振器の製造方法を提供することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例である誘電
体共振器を、図1に基づいて説明する。なお、図1は、誘
電体共振器を実装面側からみた斜視図である。図1に示
すように、本発明の誘電体共振器10は、略直方体状の誘
電体ブロック11の対向する二端面に貫通孔12が形成され
ている。貫通孔12の内周面全面には、Cuメッキなどによ
り内導体13が形成され、誘電体ブロック11の対向する二
端面のうちの一端面を除く外表面全面にもCuメッキなど
により外導体14が形成されている。そして、外導体14が
形成されていない一端面は開放端面15となっている。
【0017】開放端面15側においては、貫通孔12から誘
電体共振器10の側面の一つである実装面16にかけて溝部
20が形成されている。また、溝部20には導電層が形成さ
れ、内導体13とつながり、誘電体共振器10の接続導体21
となっている。誘電体共振器10の実装面16には、接続導
体21と連接された位置に端子導体22が形成され、ここで
は図示しない回路基板に実装される際に、入出力端子電
極に接続される。
【0018】端子導体22が形成された誘電体共振器10の
実装面16においては、端子導体22と外導体14とを絶縁さ
せるための第一絶縁部23が形成されている。また、誘電
体共振器10の実装面16から実装面16と隣り合う両側面、
つまり誘電体共振器10の二側面にかけては、開放端面15
と第一絶縁部23とをつなぐように、テーパ状の第二絶縁
部24がそれぞれ形成されている。これにより、誘電体共
振器10の開放端面15側において、接続導体21およびそれ
に連接された端子導体22が、外導体14から絶縁される。
【0019】このような構造を有する誘電体共振器10
は、第二絶縁部24が誘電体共振器10の実装面16から両側
面にかけて形成されているので、実装面16から見た第二
絶縁部24の占める面積は小さくなる。したがって、端子
導体22の幅を大きく取ることができ、同じ端子導体22の
幅では、誘電体共振器10を小型化することが可能とな
る。また、誘電体共振器10の開放端面15側において、貫
通孔12から実装面16にかけて溝部20を形成しているの
で、溝部20に形成された接続導体21を損傷することなく
開放端面15を切削して、共振器長の調整を行うことがで
きる。
【0020】以下に本発明の誘電体共振器を用いて、本
発明の第2の実施例である誘電体フィルタおよび第3の実
施例である誘電体デュプレクサを形成した例を説明す
る。
【0021】本発明の誘電体フィルタの実施例を、図2
に基づいて説明する。なお、図2は、誘電体フィルタの
平面図である。図2に示すように、本発明の誘電体フィ
ルタ40は、絶縁基板41上に二個の誘電体共振器10を半田
45により接続して、並置している。絶縁基板41上には、
入出力端子電極42が形成されており、絶縁基板41上に形
成された回路パターンを通して、誘電体共振器10の実装
面に形成された端子導体と接続されている。また、誘電
体共振器10は、絶縁基板41上に設置されたコンデンサ44
によって、結合がとられている。
【0022】次に、本発明の誘電体デュプレクサの実施
例を、図3に基づいて説明する。なお、図3は誘電体デュ
プレクサの平面図である。図3に示すように、本発明の
誘電体デュプレクサ50は、絶縁基板41上に四個の誘電体
共振器10を半田45により接続して、並置している。その
うちの二つを第一誘電体フィルタ51とし、別の二つを第
二誘電体フィルタ52としている。絶縁基板41上には、入
出力端子電極42が形成されており、絶縁基板41上に形成
された回路パターンを通して、誘電体共振器10の実装面
に形成された端子導体と接続されている。つまり、第一
誘電体フィルタ51と第二誘電体フィルタ52が、入出力端
子電極42と接続されている。また、第一誘電体フィルタ
51を構成する二つの誘電体共振器10は、絶縁基板41上に
設置されたコンデンサ44によって、結合がとられてい
る。同じく、第二誘電体フィルタ52を構成する二つの誘
電体共振器10も、絶縁基板41上に設置されたコンデンサ
44によって、結合がとられている。さらに、絶縁基板41
上にはアンテナ端子電極43が形成されており、コンデン
サ44を通して、第一誘電体フィルタ51および第二誘電体
フィルタ52と接続されている。なお、アンテナ端子電極
43は、ここでは図示しないアンテナに接続されている。
【0023】さらに、本発明の実施例である通信機装置
を、図4に基づいて説明する。なお、図4は本実施例の通
信機装置の概略図である。図4に示すように、本実施例
の通信機装置70は、誘電体デュプレクサ50と、送信用回
路71と、受信用回路72と、アンテナ73とから構成されて
いる。ここで誘電体デュプレクサ50は、先の実施例で示
したようなものであり、第一誘電体フィルタ51と第二誘
電体フィルタ52とから構成されている。そして、第一誘
電体フィルタ51の入出力端子電極が送信用回路71に接続
されており、第二誘電体フィルタ52の入出力端子電極が
受信用回路72に接続されている。また、アンテナ端子電
極がアンテナ73に接続されている。
【0024】以下、本発明の誘電体共振器の製造方法
を、図5〜図20に基づいて説明する。前述のような構造
を有する誘電体共振器10を製造するには、図5に示すよ
うに、まず内部形状が断面略四角状の金型ダイス81に誘
電体セラミック材料の粉末を必要量充填し、上杵83およ
び下杵84により加圧圧縮して成形している。上杵83およ
び下杵84にはその内部に孔85が設けられ、孔85に嵌合す
る円柱状のピン86が金型ダイス81とともに固定して取り
付けられており、このピン86により誘電体ブロックの内
部に断面円形状の貫通孔が形成される。そして、加圧圧
縮成形された誘電体共振器成形本体を焼成し、誘電体ブ
ロックを形成する。
【0025】その後、誘電体ブロックの貫通孔のある一
端面を切削し、誘電体ブロックの貫通孔から一つの側面
にかけて溝部を形成する。なお、溝部は先の加圧圧縮成
形時に、金型ダイス81の形状を変更することによって形
成してもよい。
【0026】次に、こうして形成された誘電体ブロック
の外表面および貫通孔の内周面全面にAgペーストの塗
布・焼き付け等により導電層を形成する。なお、このと
きCu無電解メッキにより導電層を形成すると、さらに
良い。なぜなら、Cuメッキの場合、回路基板への実装
時に半田により銀が溶ける、いわゆる銀くわれが生じな
いからである。また、Cuメッキの導電層は薄く形成で
きるために、誘電体共振器の電気特性のばらつきを減少
できるという利点を有している。このようにして、図6
に示すような全表面に導電層が形成された誘電体ブロッ
ク11が得られる。
【0027】次に、誘電体共振器10の開放端面15側の、
接続導体21および端子導体22と外導体14とを絶縁するた
めの第二絶縁部24を形成する切削方法を、図7〜図14に
基づいて説明する。図7に示すように第一の例として、
円筒形の二つの砥石60で誘電体ブロック11の実装面16側
からそれと隣り合う両側面にかけて切削する方法が挙げ
られる。このようにして切削することにより、図8に示
す第二絶縁部24aが形成された誘電体ブロック11aが得ら
れる。
【0028】また、図9に示すように第二の例として、
間隔を隔てた回転軸を同一とする二つの車輪型の砥石61
で誘電体ブロック11の実装面16側および溝部20がある端
面側から切削する方法が挙げられる。このように切削す
ることにより、図10に示す第二絶縁部24bが形成された
誘電体ブロック11bが得られる。
【0029】さらに、図11に示すように第三の例とし
て、間隔を隔てて回転軸が平行になるように配置した二
つの車輪型の砥石62で誘電体ブロック11の溝部20がある
端面側から切削する方法が挙げられる。このように切削
することにより、図12に示す第二絶縁部24cが形成され
た誘電体ブロック11cが得られる。
【0030】さらにまた、図13に示すように第四の例と
して、円錐を二つ組み合せた形状の砥石63で誘電体ブロ
ック11の実装面16側および溝部20がある端面側から切削
する方法が挙げられる。このように切削することによ
り、図14に示す第二絶縁部24dが形成された誘電体ブロ
ック11dが得られる。
【0031】次に、誘電体共振器10の開放端面15側の、
接続導体21および端子導体22と外導体14とを絶縁するた
めの第一絶縁部23を形成する切削方法を、図15〜図18に
基づいて説明する。図15に示すように第一の例として、
柱状の砥石64あるいは車輪状の砥石65で誘電体ブロック
11aの実装面16を切削する方法が挙げられる。このよう
に切削することにより、図16に示す第一絶縁部23aが形
成された誘電体ブロック11eが得られる。
【0032】また、図17に示すように第二の例として、
中空を有する円筒形の砥石66で誘電体ブロック11aの実
装面16を切削する方法が挙げられる。このように切削す
ることにより、図18に示す第一絶縁部23bが形成された
誘電体ブロック11fが得られる。
【0033】この後、誘電体ブロック11の溝部20が形成
された側の端面を切削し、この端面を開放端面15とす
る。このようにして、例えば第一の実施例で示したよう
な誘電体共振器10が形成される。なお、第一絶縁部23の
形成、第二絶縁部24の形成、開放端面15の形成順序は、
どのような順序であっても構わない。
【0034】このように砥石で切削して、第一絶縁部23
および第二絶縁部24を形成する製造方法を用いることに
より、従来のようにコ字状に絶縁部を形成する必要が無
くなり、細かい作業が不必要となる。したがって、加工
時間が短縮され、ひいては製造コストの低下にも繋が
る。また、超音波加工装置などの高価な設備も必要でな
くなる。
【0035】以下に、第一絶縁部23および第二絶縁部24
の別の形成方法を、図19、20に基づいて説明する。な
お、図19は本実施例の斜視図であり、図20は図19のX−
X線断面図である。図19に示すように本実施例において
は、ドーナツ状の開口壁部67aと、円筒状の側壁部67bと
円板状の底壁部67cとを有する砥石67を用いて切削す
る。すなわち図20の断面図に示すように、開口壁部67a
により第一絶縁部23gを形成し、側壁部67bの内周面によ
り第二絶縁部24gを形成する。このような製造方法を用
いることにより、二度の工程に分けることなく、一度の
工程で第一絶縁部23gと第二絶縁部24gとを形成すること
ができ、製造工程がさらに簡略化される。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、開放端面
側に溝部が設けられた誘電体共振器において、溝部に形
成された接続導体および実装面に形成された端子導体
と、外導体とを絶縁するために、誘電体共振器の実装面
に第一絶縁部を、実装面からそれと隣り合う両端面にか
けて第二絶縁部を形成した。これにより、実装面側から
見た絶縁部の占める面積が小さくなり、同じ端子導体の
幅では誘電体共振器を小型化することができる。
【0037】また、砥石により第一絶縁部、第二絶縁部
を切削する製造方法を用いた。これにより、細かな切削
作業を行う必要が無くなる。あるいは、超音波加工など
の高価な設備を用いる必要も無くなる。したがって、加
工時間も短縮され、製造コストを低減することができ
る。
【0038】さらに、底壁部と側壁部と開口壁部とから
なる砥石により、誘電体共振器の第一絶縁部および第二
絶縁部を形成する製造方法を用いた。これにより、第一
絶縁部と第二絶縁部とを同時に形成することができるの
で、さらに製造工程を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体共振器の実装面から見た斜視図
である。
【図2】本発明の誘電体フィルタの平面図である。
【図3】本発明の誘電体デュプレクサの斜視図である。
【図4】本発明の通信機装置の概略図である。
【図5】本発明の加圧圧縮による誘電体ブロックの製造
方法を示す概略図である。
【図6】本発明の誘電体ブロックの実装面から見た斜視
図である。
【図7】本発明の第二絶縁部形成方法を示す第一の例で
ある。
【図8】図6の形成方法で第二絶縁部が形成された誘電
体ブロックの実装面から見た斜視図である。
【図9】本発明の第二絶縁部形成方法を示す第二の例で
ある。
【図10】図8の形成方法で第二絶縁部が形成された誘
電体ブロックの実装面から見た斜視図である。
【図11】本発明の第二絶縁部形成方法を示す第三の例
である。
【図12】図10の形成方法で第二絶縁部が形成された誘
電体ブロックの実装面から見た斜視図である。
【図13】本発明の第二絶縁部形成方法を示す第四の例
である。
【図14】図12の形成方法で第二絶縁部が形成された誘
電体ブロックの実装面から見た斜視図である。
【図15】本発明の第一絶縁部形成方法を示す第一の例
である。
【図16】図14の形成方法で第一絶縁部が形成された誘
電体ブロックの実装面から見た斜視図である。
【図17】本発明の第一絶縁部形成方法を示す第二の例
である。
【図18】図16の形成方法で第一絶縁部が形成された誘
電体ブロックの実装面から見た斜視図である。
【図19】本発明の第一絶縁部、第二絶縁部を同時に形
成する形成方法を示す斜視図である。
【図20】図18のX−X線断面図である。
【図21】従来の誘電体共振器の実装面から見た斜視図
である。
【符号の説明】
10 誘電体共振器 11,11a〜11g 誘電体ブロック 12 貫通孔 13 内導体 14 外導体 15 開放端面 16 実装面 20 溝部 21 接続導体 22 端子導体 23,23a,23b,23g 第一絶縁部 24,24a〜24d,24g 第二絶縁部 40 誘電体フィルタ 41 絶縁基板 42 入出力端子電極 43 アンテナ端子電極 44 コンデンサ 45 半田 50 誘電体デュプレクサ 51 第一誘電体フィルタ 52 第二誘電体フィルタ 60〜67 砥石 67a 開口壁部 67b 側壁部 67c 底壁部 70 通信機装置 71 送信用回路 72 受信用回路 73 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 弘己 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向する二つの端面と、該二つの側
    面に略垂直な側面とを有する誘電体ブロックと、 該誘電体ブロックの前記対向する二つの端面を貫通する
    ように形成された貫通孔と、 該貫通孔の内周面に形成された内導体と、 前記誘電体ブロックの二つの端面のうちの一面を除く外
    表面全面に形成された外導体と、 前記対向する二つの端面のうち、外導体が形成されてい
    ない端面側に、前記貫通孔から前記側面のうちの一つの
    側面に至るまで形成された溝部と、 該溝部に形成され、前記内導体と接続される接続導体
    と、 前記溝部が至る一つの側面に形成される端子導体と、 前記溝部が至る一つの側面上で、前記端子導体と前記外
    導体とを絶縁する第一絶縁部と、 前記溝部が至る一つの側面から該側面と隣り合う両側面
    にわたって形成され、前記端子導体および接続導体と、
    前記外導体とを絶縁する第二絶縁部と、 から構成されることを特徴とする誘電体共振器。
  2. 【請求項2】複数の前記請求項1記載の誘電体共振器
    と、入出力端子電極と、前記複数の誘電体共振器同士を
    結合させる結合手段とを含んでなることを特徴とする誘
    電体フィルタ。
  3. 【請求項3】前記請求項1記載の誘電体共振器と、該誘
    電体共振器同士を結合させる結合手段と、入出力端子電
    極とからなる第一誘電体フィルタと、 前記請求項1記載の誘電体共振器と、該誘電体共振器同
    士を結合させる結合手段と、入出力端子電極とからなる
    第二誘電体フィルタと、 前記第一誘電体フィルタおよび前記第二誘電体フィルタ
    と接続されるアンテナ端子電極とを含んでなることを特
    徴とする誘電体デュプレクサ。
  4. 【請求項4】前記請求項3記載の誘電体デュプレクサ
    と、該誘電体デュプレクサの少なくとも一つの前記入出
    力端子電極に接続される送信用回路と、該送信用回路に
    接続される前記入出力端子電極と異なる少なくとも一つ
    の入出力端子電極に接続される受信用回路と、前記誘電
    体デュプレクサのアンテナ端子電極に接続されるアンテ
    ナとを含んでなることを特徴とする通信機装置。
  5. 【請求項5】互いに対向する二つの端面を貫通する貫通
    孔を有し、前記端面のうち一つの端面における前記貫通
    孔から、前記対向する二つの端面に略平行な一つの側面
    に至る溝部を有する誘電体ブロックを用意する工程と、 前記誘電体ブロックの貫通孔の内周面および外表面全面
    に導電層を形成する工程と、 前記溝部を有する端面付近の、前記一つの側面から該側
    面と隣り合う両側面にわたって、砥石により前記導電層
    の形成された誘電体ブロックを切削し、第二絶縁部を形
    成する工程と、 前記一つの側面において、砥石により前記導電層の形成
    された誘電体ブロックを切削し、第一絶縁部を形成する
    工程と、 前記溝部を有する端面側を、砥石により切削し、開放端
    面を形成する工程と、 を含んでなることを特徴とする誘電体共振器の製造方
    法。
  6. 【請求項6】円筒状の側壁部を有し、該側壁部の一方の
    開口を小さくするドーナツ状の開口壁部を有する回転砥
    石を用いて、前記開口壁部により前記第一絶縁部を形成
    すると同時に、前記側壁部の内周面により第二絶縁部を
    形成することを特徴とする請求項5記載の誘電体共振器
    の製造方法。
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